JP2001333009A - 小型中継増幅装置 - Google Patents

小型中継増幅装置

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JP2001333009A
JP2001333009A JP2000152803A JP2000152803A JP2001333009A JP 2001333009 A JP2001333009 A JP 2001333009A JP 2000152803 A JP2000152803 A JP 2000152803A JP 2000152803 A JP2000152803 A JP 2000152803A JP 2001333009 A JP2001333009 A JP 2001333009A
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antenna
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Fumito Ito
史人 伊藤
Kanemi Sasaki
金見 佐々木
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Hitachi Kokusai Electric Inc
Docomo Engineering Hokkaido Inc
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Hitachi Kokusai Electric Inc
Docomo Engineering Hokkaido Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地下街やビル深部に存在する電波不感地帯で
も無線通信を可能にする中継増幅装置がある。従来の中
継増幅装置は、増幅装置を挟んで基地局向けのアンテナ
と移動局向けのアンテナから構成され、一つの箱に収容
し設置の簡易さを特徴としている。この方式では、アン
テナの場所を自在に変えられないため、ビル深部の電波
不感地帯を解消できない。また、AGC動作が頻発し通
話エリアが不安定になると云った問題がある。 【解決手段】 地下街やビル深部などの電波不感地帯に
おいて、携帯電話やPHSなどの無線通信を可能にする
小型中継増幅装置で、装置を機能ごとにいくつかの部分
に分割し、その設置場所を選択することで、設置場所の
自由度とアンテナの選択性を向上させ、品質のよい安定
した通話エリアの提供を実現する小型中継増幅装置であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下街やビル深部
などの電波不感地帯で、携帯電話やPHSなどの無線通
信を可能にする小型中継増幅装置に関するものである。
なお、文中、AGCは「Auto Gain Cont
rol:自動利得調整出力に応じて利得を調整する」こ
とである。
【0002】
【従来の技術】携帯電話の急速な普及により、地下街や
ビル内部に存在する電波不感地帯での使用の要求が高ま
っている。また、近年はパケットなどを使用したデータ
通信も盛んに行われるようになり、最新の情報を“いつ
でも、どこでも”送受信したいという要求はこれまで以
上に強くなると予想される。この対策として小型中継増
幅装置が開発された。この装置は、無線通信の電波を受
信可能な領域から引き込み、増幅して電波不感地帯に放
射する、あるいはこの逆を行うものである。
【0003】従来の装置の構成を図1、図2に示す。装
置は基地局との電波の送受信をする対基地局用アンテナ
1と、室内設置部2から構成されている。室内設置部2
はさらに増幅装置2Aと移動局との電波の送受信をする
対移動局アンテナ2Bから構成される。そして、増幅装
置2Aは電波を選別するフィルタ(分波器)2A1、2
A4と、微弱な電波を増幅するアンプ2A2、2A5
と、出力電力を調整するアッテネータ2A3、2A6と
を送受信それぞれに持ち、さらに装置に電源を供給する
電源部2A7と、出力を監視してある一定値を超えない
ようアンプの利得を操作する制御回路2A8と、動作状
態やAGC動作などを知らせるアラーム部2A9から構
成されている。増幅装置2Aと対移動局アンテナ2Bを
一体化したことにより、室内設置部2はコンパクトな構
造を持っており、これを電波不感地帯に設置し、電波受
信可能な位置に設置した対基地局アンテナlとケーブル
で接続するだけの簡易な作業だけで、移動局の使用が可
能になるものである。電源の投入のスイッチ、アラーム
などの警報は増幅装置2Aに内蔵されており、設置後の
操作はすべて室内設置部周辺でできる利点を持ってい
る。しかし一体化したことにより、アンテナが選択でき
ない、設置場所が限られるといった間題が生じている。
【0004】従来の装置では、対基地局アンテナ1は自
由に選択できる。ダイポールのような無指向性アンテナ
を設置したり、八木アンテナのような指向性アンテナを
設置したり、基地局との位置関係や電波の強度でアンテ
ナを選択することができる。これに対し対移動局アンテ
ナ2Bは増幅装置2Aと一体化されているため、他のア
ンテナに取り替えることができない。従来の装置では平
面アンテナが内蔵されており、壁掛け設置が基本であ
る。しかし、設置する場所の構造が細長かったり、L字
に曲がっているような場合は、壁掛け型アンテナでその
すべてをカバーするには無理があり、部屋の構造にあっ
たアンテナ(例えばダイポールのような無指向性のアン
テナを部屋の中央に設置するなど)に取り替えるのが望
ましい。また一体化したことにより、通話品質にも影響
を与えている。対基地局アンテナ1の設置場所で基地局
からの電波の受信レベルが十分大きい場合はよいが、基
地局からの距離が遠いなどの理由により、微弱な電波し
か受信できないような場合は、なるべく早く増幅するこ
とが望ましい。しかし、上述のように増幅装置2Aと対
移動局アンテナ2Bを一体化すると、対基地局アンテナ
1と増幅装置2Aの距離が離れることになり、受信した
微弱な電波を長いケーブルで伝送して、増幅装置2Aま
で送らなければならないため、微弱な電波をさらに減衰
させることになってしまう。その損失はケーブルの長さ
とケーブルの径で決まり、例えば市販の3D‐2Vケー
ブル20mで接続した場合は、伝送する電波の周波数1
GHzで12dBもの損失がある。このような微弱な電
波を増幅装置2Aで通話可能なレベルまで増幅するが、
ノイズレベル程度まで落ち込んでしまった場合は、デー
タが破壊されてしまうこともあり、レベルは回復しても
通話品質はもとに戻らない場合もある。
【0005】従来の装置の構成では、微弱な電波をさら
にケーブルで減衰させることになっているので、増幅装
置2Aに使用するアンプ2A2、2A5には、耐雑音特
性のよい高価なものを使用しなければならず、装置のコ
ストを上げる原因となっている。また、一体化によっ
て、移動局から基地局に向けた電波にも影響がある。増
幅装置2Aの利得が一定であれば、設置位置の違いは関
係ないが、実際の装置では増幅後のレベルが電波法で既
定された値を超えないよう制御回路2A8によるAGC
動作によって利得を調整している。したがって、利得は
その既定値を超えることができないので、対基地局アン
テナ1から放射する直前に増幅すれば、基地局で最も高
い受信レベルを得ることができる。しかし、従来の装置
は増幅装置2Aと対基地局アンテナ1が離れているの
で、増幅後ケーブルで減衰した後に対基地局アンテナ1
から放射されるので、基地局での受信レベルが低くなっ
てしまう。
【0006】また、上述のAGC動作にも問題がある。
移動局と増幅装置2Aの距離が近い場合、増幅装置2A
への入力レベルが大きく、したがって増幅後のレベルも
大きくなるので、AGC動作によって利得を調整し、出
力が既定値を超えないようにする。この現象はAGC動
作を引き起こした移動局には影響ないが、利得が落ちて
いるので、他の移動局には使用できるエリアが小さくな
って見える。このため、対移動局アンテナ2Bから十分
離れた位置で移動局を使用し、その後近くで別の移動局
を使用するとAGC動作によって、利得が低下するの
で、離れた位置の移動局はエリア外になってしまい、通
話品質の劣化、最悪の場合は切断にまで至る。また、長
時間連続してAGC動作が発生すると、自動的に電源が
切れるようになっている。その後、自動復旧はしないの
で、室内設置部2にあるリセットスイッチを手動で押さ
なければならない。従来の装置は壁のしかも天井に近い
部分に設置されることが多く、手が届きにくいので、そ
の作業は大変面倒である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
のにあっては、下記のような問題点を有していた。それ
は、設置場所が限られる、対移動局アンテナの交換がで
きない、通話品質を劣化させている、AGC動作により
通話エリアが不安定になるなどである。本発明は、従来
の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、次のような事のできる
ものを提供しようとするものである。それは、設置場所
を自由に選択できる、対移動局アンテナを設置場所に適
したものに交換できる、通話品質の劣化を抑える、AG
C動作による通話エリアの変動を抑える、などである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は下記のようになるものである。すなわち、
請求項1記載の発明は、基地局に対して電波の送受信を
行う対基地局アンテナと、移動局に対して電波の送受信
を行う対移動局アンテナと、微弱な電波を増幅するアン
プと出力電力を調整するアッテネータと、出力を監視し
てある一定値を越えないようアンプの利得を操作する制
御回路と、電波を選別するフィルタを送受信それぞれに
ついて持つ増幅装置と、装置に電源を供給する電源部
と、動作状態やAGC動作などを知らせるアラーム部に
分割して構成し、装置設置場所の自由度とアンテナの選
択性の向上を実現することで地下街やビル深部などの電
波不感地帯において、携帯電話やPHSなどの無線通信
を可能にするよう構成したことを特徴とするものであ
る。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、増幅装置を対基地局アンテナ側に設置する
ことにより、通話品質劣化の抑制、AGC動作率の低
下、AGC動作による利得変動幅の縮小を実現し、安定
した通話エリアを提供するよう構成したことを特徴とす
るものである。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、増幅装置を対基地局アンテナ側に設置する
と共に、増幅装置の電源は増幅装置設置場所周辺から取
るか、電源用ケーブルを延長して取るか、あるいは増幅
装置と対移動局アンテナを接続している高周波用のケー
ブルに高周波信号と電源を同時に伝送し、途中に挿入し
た分波装置でその信号を分離して取り出す、いずれかの
方法を選択できるよう構成したことを特徴とするもので
ある。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、増幅装置を対基地局アンテナ側に設置する
と共に、増幅装置のアラーム部は増幅装置設置場所周辺
に設置するか、アラ一ム信号取出し端子からケーブルを
延長して操作できる所まで引き出すか、あるいは増幅装
置と対移動局アンテナを接続している高周波用のケーブ
ルにアラーム信号も同時に伝送し、途中に挿入した分波
装置でその信号を分離して取り出して、容易に操作でき
る位置に設置する、いずれかの方法を選択できるよう構
成したことを特徴とするものである。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1ないし請
求項4のいずれかに記載の発明において、中継増幅は1
つのシステムに限らず、携帯電話のほかPHSやポケッ
トベルなど他の複数のシステムに対応するよう構成した
ことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例にもとづき図面を参照して説明する。本発明である小
型中継増幅装置の構成を図3、図4に示す。従来の装置
では、大きく分けて対基地局アンテナ1と室内設置部2
から構成されていたが、本発明は、対基地局アンテナ
1、増幅装置3、対移動局アンテナ4、電源部5、そし
てアラーム部6の5つの部分から構成されている。さら
に、増幅装置3は、電波を選別するフィルタ(分波器)
3A、3Dと、微弱な電波を増幅するアンプ3B、3E
と、出力電力を調整するアッテネータ3C、3Fと、出
力を監視して、ある一定値を超えないようアンプの利得
を操作する制御回路3Gから構成されている。
【0014】増幅装置3と対移動局アンテナ4を分離す
ることにより、これまでは一体化されていたので装置を
固定する場所も限られていたが、分離することで部屋の
構造に合うアンテナを選択することができ、設置する場
所の自由度も向上する。(図5) また、増幅装置3は電源部5とアラーム部6を分離して
いる。電源部5を分離することにより増幅装置の設置場
所を変更しても、電源の位置を取りやすい場所に変更す
ることができる。さらに、アラーム部6を分離すること
で、対基地局アンテナ1または対移動局アンテナ4や増
幅装置3から離れた位置であっても、装置の動作状況の
把握、アラームの解除などの操作ができる。増幅装置3
は、これまで対移動局アンテナ4側に設置していたが、
これを対基地局アンテナ1側に設置してもよい。設置場
所は対基地局アンテナ1に直接接続でもいいし、ケーブ
ルなどで固定の簡単な位置まで伸ばしてもよい。可能な
限り対基地局アンテナ1の近くに設置することで、品質
に対する影響が大きく変化する。設置場所を変更するこ
とにより、基地局からの微弱な電波をすぐ増幅すること
ができ、通話品質の劣化を最小限に抑えることができ
る。また、基地局へ放射する直前に増幅できるので、基
地局で受信される電波のレベルを高くでき、結果として
通話品質の劣化を抑えることができる。移動局と増幅装
置3の距離が離れることになるため、従来の中継増幅装
置を設置した時よりもエリアが小さくなると予想される
が、AGC動作率と利得の変化量を抑えることができ、
安定した通話エリアを提供できる。
【0015】また、増幅装置3の設置場所が屋外になる
場合は、天候による影響を考慮しなければならない。雨
に対しては、装置全体をカバーに収納したり、装置自体
にはっ水処理を施したり、ケーブルに防水処理をするな
どを行い、内部回路に水が入らないようにする。風に対
しては、風圧荷重を計算して固定部の強度を十分なもの
にしたり、装置の筐体を風圧荷重の低い形状に変更する
などの処理を行い、飛ばされないようにする。また、増
幅装置3を屋外に設置する場合は、電源の確保が難し
い。したがって、電源を確保できる位置まで電源ケーブ
ルを延長しなければならない。この電源用の長いケーブ
ルの設置がわずらわしい場合は、増幅装置3と対移動局
アンテナ4をつないでいる高周波用のケーブルで電源も
伝送してしまう方法もある。この場合、増幅装置と反対
側には電源と高周波信号を分離する図6のような分波装
置が必要である。
【0016】分波装置7は、増幅装置3、対移動局アン
テナ4、アラーム部6の間に接続され、電源部5はアラ
ーム部6に直列に接続される。分波装置7は、低域通過
分波器(以下LPF)7Aと高域通過分波器(以下HP
F)7Bで構成されている。アラーム部は、LEDを点
灯させたり装置のリセットを行う表示部6AとLPF6
Bから構成されている。分波装置内部はfa、fb、f
c、fdの4種類の周波数を持った信号が通過する。こ
の4種類の信号はそれぞれfa:無線通信信号周波数
(上り回線)、fb:無線通信信号周波数(下り回
線)、fc:アラーム信号周波数、fd:電源信号周波
数であり、fd<fc<fb<faの関係がある。無線
通信信号周波数faは、HPF7Bを通過し増幅装置3
に入る。アラーム部6ヘの経路はLPF7Aによって阻
止される。無線通信信号周波数fbも同様である。アラ
ーム信号周波数fcは増幅装置3から出され、LPF7
Aを通過してアラーム部へ入る。対移動局アンテナ4へ
の経路はHPF7Bによって阻止される。またアラーム
部6と電源部5をつなぐ経路は、LPF6Bによって電
源信号周波数fdのみが通過可能である。
【0017】以上説明したような分波装置を用いれば、
増幅装置3と対移動局アンテナ4をつないでいる高周波
用のケーブルで電源もアラーム信号も伝送することが可
能となり、分離した装置間をつなぐケーブルを少なく
し、接続を簡単化できる。また、アラームの解除、電源
のリセットをすべてこのアラーム部6で行うことができ
るので、分離した装置をどこに設置してもこのアラーム
部6だけ操作者の手の届く位置に設置すればよいので、
操作が簡単となる。また、この小型中継増幅装置は使用
する周波数を変えることで、別のシステム、例えば、携
帯電話(800MHz帯=旧アナログ帯域と1.5GH
z帯=ディジタル帯域)のほか、例えば、PHSやポケ
ットベル(登録商標)に対応させることもできる。さら
に、それらを全てそろえ、アラ―ム部や電源部を共有化
し、それぞれのアンテナ部、増幅装置どうしを一体化す
ることで、1台で全ての無線通信システムをカバーでき
る中継増幅装置に発展させることも可能である。
【0018】
【実施例】さらに、以下のような条件で実験した結果、
極めて良好な結果が得られた。図7、図8はその概要を
示すものである。増幅装置を対移動局アンテナ側に設置
した従来構成の場合(以下この構成をアンプ下と呼ぶ)
と増幅装置を対基地局アンテナ側に設置した本発明構成
の場合(以下この構成をアンプ上と呼ぶ)で、受信レベ
ルや通話品質を測定し、結果を比較した。図9は基地局
から移動局への電波(以下、下り回線と呼ぶ)の受信レ
ベルをアンプ上とアンプ下で比較したものである。アン
プの利得とケーブルの損失は一定であるので、移動局で
の受信レベルはアンプの位置に関係なく、ほぼ同じであ
る。この時の通話品質を比較したのが図10である。グ
ラフ縦軸の品質レベルはBERを示しており、0:(B
ER0.3%以下)、1:(BER0.3〜1%)、
2:(BER1〜3%)、3:(BER3%以上)に対
応する。アンプ上設置の場合は品質の劣化が全く発生し
ていないが、アンプ下設置の場合は、ほとんどの位置で
通話品質の劣化が確認された。なお、BERは、「Bi
t Error Rate:ビット誤り率 情報の品質
劣化」である。
【0019】また、移動局を定点に固定し、アッテネー
タの値を通話不可になるまでどんどん大きくしていった
時の通話品質を比べたのが図11である。同様の品質劣
化が起こるまで、アンプの取付位置の違いだけで利得に
して30dBもの違いがあった。図12は移動局から基
地局への電波(以下、上り回線と呼ぶ)の基地局受信レ
ベルを比較したものである。下り回線のような一致は見
られず、アンプ上設置の方が、受信レベルは高い。これ
はAGCの動作により、増幅装置の利得が一定ではない
からである。したがって、増幅後の出力はある値を超え
ないので、対基地局アンテナからの放射レベルが高いほ
ど基地局の受信レベルは高い。つまり、その直前に増幅
する、本発明の構成の方が、基地局の受信レベルは高い
ことになる。次に上り通話品質を比較した。結果を図1
3に示す。アンプ上設置の場合、移動局から増幅装置ま
での損失が増えるわけだが、増幅装置から基地局までの
損失の方が影響が大きいため、結果としてこの方が品質
劣化の割合が低いことがわかる。
【0020】図14は移動局を定点に固定し、アッテネ
ータの値を通話不可になるまでどんどん大きくしていっ
た時の通話品質を比べたものである。同様の品質劣化が
起こるまで、アンプの取付位置の違いだけで利得にして
15dBの違いがあった。さらに、対移動局アンテナか
らの距離が異なる2台の移動局を同時に使用し、AGC
動作による通話品質の変化を調べた。表1はその結果で
ある。
【0021】
【表1】
【0022】まず、1台をAGC動作が発生しない遠距
離の位置で動作させる。次に、近距離でもう1台移動局
を動作させる。この時AGC動作が発生し、その動作に
よって遠距離で使用している移動局の通話品質が劣化し
ているのが確認できた。以上、従来装置の問題点が、本
発明によって解決できることを実験により確認した。
【0023】
【発明の効果】本発明は、上述の通り構成されているの
で次に記載する効果を奏する。 1.設置場所の自由度を向上できる。 2.対移動局アンテナの選択性を向上できる。 3.設置の簡易性を向上できる。 4.通話品質の劣化を抑えることができる。 5.AGC動作の発生率を下げ、利得変化幅を狭くする
ことで、安定した通話エリアを提供できる。 6.増幅装置の低コスト化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の中継増幅装置のブロック図である。
【図2】従来の増幅装置のブロック図である。
【図3】本発明の小型中継増幅装置のブロック図であ
る。
【図4】本発明の増幅装置のブロック図である。
【図5】本発明の設置例である。
【図6】高周波信号とその他の信号を分離する分波装置
の構成例である。
【図7】アンプ下設置についての実験の概要図である。
【図8】アンプ上設置についての実験の概要図である。
【図9】下り回線の受信レベルを比較した結果を示すグ
ラフである。
【図10】下り回線の通話品質を比較した結果を示すグ
ラフである。
【図11】下り回線の通話限界となる利得を比較した結
果を示すグラフである。
【図12】上り回線の受信レベルを比較した結果を示す
グラフである。
【図13】上り回線の通話品質を比較した結果を示すグ
ラフである。
【図14】上り回線の通話限界となる利得を比較した結
果を示すグラフである。
【符号の説明】 1 対基地局アンテナ 3 増幅装置 4 対移動局アンテナ 5 電源部 6 アラーム部 7 分波装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 金見 東京都中野区東中野3丁目14番20号 国際 電気株式会社内 Fターム(参考) 5K067 AA34 BB04 EE02 EE06 EE10 GG08 GG09 KK01 KK05 KK17 5K072 AA30 BB13 BB27 EE18 GG01 GG14 GG17 GG19 GG22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局に対して電波の送受信を行う対基
    地局アンテナと、移動局に対して電波の送受信を行う対
    移動局アンテナと、微弱な電波を増幅するアンプと出力
    電力を調整するアッテネータと、出力を監視してある一
    定値を越えないようアンプの利得を操作する制御回路
    と、電波を選別するフィルタを送受信それぞれについて
    持つ増幅装置と、装置に電源を供給する電源部と、動作
    状態やAGC動作などを知らせるアラーム部に分割して
    構成し、装置設置場所の自由度とアンテナの選択性の向
    上を実現することで地下街やビル深部などの電波不感地
    帯において、携帯電話やPHSなどの無線通信を可能に
    するよう構成したことを特徴とする小型中継増幅装置。
  2. 【請求項2】 増幅装置を対基地局アンテナ側に設置す
    ることにより、通話品質劣化の抑制、AGC動作率の低
    下、AGC動作による利得変動幅の縮小を実現し、安定
    した通話エリアを提供するよう構成した請求項1記載の
    小型中継増幅装置。
  3. 【請求項3】 増幅装置を対基地局アンテナ側に設置す
    ると共に、増幅装置の電源は増幅装置設置場所周辺から
    取るか、電源用ケーブルを延長して取るか、あるいは増
    幅装置と対移動局アンテナを接続している高周波用のケ
    ーブルに高周波信号と電源を同時に伝送し、途中に挿入
    した分波装置でその信号を分離して取り出す、いずれか
    の方法を選択できるよう構成した請求項1記載の小型中
    継増幅装置。
  4. 【請求項4】 増幅装置を対基地局アンテナ側に設置す
    ると共に、増幅装置のアラーム部は増幅装置設置場所周
    辺に設置するか、アラ一ム信号取出し端子からケーブル
    を延長して操作できる所まで引き出すか、あるいは増幅
    装置と対移動局アンテナを接続している高周波用のケー
    ブルにアラーム信号も同時に伝送し、途中に挿入した分
    波装置でその信号を分離して取り出して、容易に操作で
    きる位置に設置する、いずれかの方法を選択できるよう
    構成した請求項1記載の小型中継増幅装置。
  5. 【請求項5】 中継増幅は1つのシステムに限らず、携
    帯電話のほかPHSやポケットベルなど他の複数のシス
    テムに対応するよう構成した請求項1ないし請求項4の
    いずれかに記載の小型中継増幅装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004098207A2 (ja) * 2003-04-28 2004-11-11 Matsushita Electric Works Ltd. 無線中継器

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