JPH0897763A - 双方向中継増幅器 - Google Patents
双方向中継増幅器Info
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- JPH0897763A JPH0897763A JP17355593A JP17355593A JPH0897763A JP H0897763 A JPH0897763 A JP H0897763A JP 17355593 A JP17355593 A JP 17355593A JP 17355593 A JP17355593 A JP 17355593A JP H0897763 A JPH0897763 A JP H0897763A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】FDMA/TDD、TDMA/TDD、CDM
A方式等の時分割同時送受話方式で変調された無線周波
数の信号を上り方向と下り方向の双方向に中継増幅する
ための双方向中継増幅器を提供する。 【構成】サーキュレーター5,8により上り方向と下り
方向を分岐し、増幅回路6,7により増幅を行い、同軸
ケーブル13,14により、対移動局アンテナ84A,
84Bから、基地局81、移動局82の双方向に中継増
幅する双方向中継増幅器に於て、入力レベル検出回路2
1,24および出力レベル検出回路23,22の検出出
力に基づき制御用マイコン25により増幅回路6,7の
利得を制御する。
A方式等の時分割同時送受話方式で変調された無線周波
数の信号を上り方向と下り方向の双方向に中継増幅する
ための双方向中継増幅器を提供する。 【構成】サーキュレーター5,8により上り方向と下り
方向を分岐し、増幅回路6,7により増幅を行い、同軸
ケーブル13,14により、対移動局アンテナ84A,
84Bから、基地局81、移動局82の双方向に中継増
幅する双方向中継増幅器に於て、入力レベル検出回路2
1,24および出力レベル検出回路23,22の検出出
力に基づき制御用マイコン25により増幅回路6,7の
利得を制御する。
Description
【発明の詳細な説明】 [0001] [産業上の利用分野]この発明は、基地局で送受信され
る無線周波帯の信号を上り方向と下り方向の双方向で中
継増幅するための双方向中継増幅器に関するものであ
る。
る無線周波帯の信号を上り方向と下り方向の双方向で中
継増幅するための双方向中継増幅器に関するものであ
る。
[0002] [従来の技術]第13図は、例えば、日本電信電話公社
電気通信研究所発行の研究発表論文集第37号に示され
た従来の双方向中継増幅器の構成図を示すものである。
図において、(81)は基地局、(91)は双方向中継
増幅器、(82)は移動局、(83)は対基地局アンテ
ナ、(84)は対移動局アンテナ、(87)(88)は
アンテナ共用器、(89)は基地局(81)からの信号
を中継増幅するための下り方向の増幅回路、(90)は
移動局(82)からの信号を中継増幅するための上り方
向の増幅回路、(85)(86)は接続端子である。次
に動作について説明する。対基地局アンテナ(83)に
よって受信された基地局(8)からの信号は、接続端子
(85)を通じてアンテナ共用器(87)によって分波
され、下り方向の増幅回路(89)によって増幅され、
アンテナ共用器(88)および接続端子(86)を通じ
て対移動局アンテナ(84)から再幅射され移動局(8
2)により受信される。一方、対移動局アンテナ(8
4)で受信された移動局(82)からの信号は、接続端
子(86)を通じてアンテナ共用器(88)によって分
波され、上り方向の増幅回路(90)によって増幅さ
れ、アンテナ共用器(87)および接続端子(85)を
通じて対基地局アンテナ(83)から再幅射され基地局
(81)により受信される。内部あるいはアンテナ間の
回り込みによる発振を防止するためには、アンテナ共用
器のアイソレーションが十分に大きい(60dB以上
等)ことが必須である。このため、従来の移動通信方式
では上り方向と下り方向の周波数が必要なアイソレーシ
ョンを確保出来るだけ離して割当られている。
電気通信研究所発行の研究発表論文集第37号に示され
た従来の双方向中継増幅器の構成図を示すものである。
図において、(81)は基地局、(91)は双方向中継
増幅器、(82)は移動局、(83)は対基地局アンテ
ナ、(84)は対移動局アンテナ、(87)(88)は
アンテナ共用器、(89)は基地局(81)からの信号
を中継増幅するための下り方向の増幅回路、(90)は
移動局(82)からの信号を中継増幅するための上り方
向の増幅回路、(85)(86)は接続端子である。次
に動作について説明する。対基地局アンテナ(83)に
よって受信された基地局(8)からの信号は、接続端子
(85)を通じてアンテナ共用器(87)によって分波
され、下り方向の増幅回路(89)によって増幅され、
アンテナ共用器(88)および接続端子(86)を通じ
て対移動局アンテナ(84)から再幅射され移動局(8
2)により受信される。一方、対移動局アンテナ(8
4)で受信された移動局(82)からの信号は、接続端
子(86)を通じてアンテナ共用器(88)によって分
波され、上り方向の増幅回路(90)によって増幅さ
れ、アンテナ共用器(87)および接続端子(85)を
通じて対基地局アンテナ(83)から再幅射され基地局
(81)により受信される。内部あるいはアンテナ間の
回り込みによる発振を防止するためには、アンテナ共用
器のアイソレーションが十分に大きい(60dB以上
等)ことが必須である。このため、従来の移動通信方式
では上り方向と下り方向の周波数が必要なアイソレーシ
ョンを確保出来るだけ離して割当られている。
[0003] [考案が解決しようとする課題]従来の双方向中継増幅
器は以上のように構成されているので上り方向と下り方
向の無線周波帯の信号の周波数が異なり適当に離れてい
ることが必須であり、TDD方式(時分割同時送受話方
式)のように、上り方向と下り方向の無線周波帯の信号
が全く同一の周波数の場合には適用出来ない問題点があ
った。この発明は、上記のようなも問題点を解消するた
めになされたもので、TDD方式の無線周波帯の信号を
双方向で中継増幅することを目的とする。
器は以上のように構成されているので上り方向と下り方
向の無線周波帯の信号の周波数が異なり適当に離れてい
ることが必須であり、TDD方式(時分割同時送受話方
式)のように、上り方向と下り方向の無線周波帯の信号
が全く同一の周波数の場合には適用出来ない問題点があ
った。この発明は、上記のようなも問題点を解消するた
めになされたもので、TDD方式の無線周波帯の信号を
双方向で中継増幅することを目的とする。
[0004] [課題を解決するための手段]この発明に係わる双方向
中継増幅器は、基地局との間あるいは他の双方向中継増
幅器との間を同軸ケーブルで接続し、上り方向と下り方
向の無線周波帯の信号の何れかあるいは両方を個別の増
幅器で増幅し、増幅器の利得あるいは増幅器の出力レベ
ルを制御することによって、上り方向と下り方向の無線
周波帯の信号がともに同一周波数であるTDD方式の場
合でも回り込み等による不要な発振を抑圧出来るように
したものである。
中継増幅器は、基地局との間あるいは他の双方向中継増
幅器との間を同軸ケーブルで接続し、上り方向と下り方
向の無線周波帯の信号の何れかあるいは両方を個別の増
幅器で増幅し、増幅器の利得あるいは増幅器の出力レベ
ルを制御することによって、上り方向と下り方向の無線
周波帯の信号がともに同一周波数であるTDD方式の場
合でも回り込み等による不要な発振を抑圧出来るように
したものである。
[0005] [作用]この発明において、基地局あるいは双方向中継
増幅器からの無線周波帯の信号を上り方向と下り方向そ
れぞれ独立した同軸ケーブルにより次段の双方向中継増
幅器に接続し、当該双方向中継増幅器において上り方向
と下り方向それぞれ個別に増幅回路を設けて増幅するこ
とによって、上り方向と下り方向の無線周波帯の信号が
同一周波数の場合でも内部の回り込み等による不要な発
振を抑圧することが出来る。 同様に、同軸ケーブルを
それぞれ独立に接続するのでなく上り方向と下り方向で
共通の同軸ケーブルで接続し、当該双方向中継増幅器の
増幅回路の入力レベルあるいは出力レベルあるいは両方
のレベルを検出し、TDD方式の特徴を利用してこれら
を比較し、増幅回路の利得あるいは出力レベルを制御す
ることによって、上り方向と下り方向の無線周波帯の信
号が同一周波数の場合でも回り込み等による不要な発振
を除去することが出来る。
増幅器からの無線周波帯の信号を上り方向と下り方向そ
れぞれ独立した同軸ケーブルにより次段の双方向中継増
幅器に接続し、当該双方向中継増幅器において上り方向
と下り方向それぞれ個別に増幅回路を設けて増幅するこ
とによって、上り方向と下り方向の無線周波帯の信号が
同一周波数の場合でも内部の回り込み等による不要な発
振を抑圧することが出来る。 同様に、同軸ケーブルを
それぞれ独立に接続するのでなく上り方向と下り方向で
共通の同軸ケーブルで接続し、当該双方向中継増幅器の
増幅回路の入力レベルあるいは出力レベルあるいは両方
のレベルを検出し、TDD方式の特徴を利用してこれら
を比較し、増幅回路の利得あるいは出力レベルを制御す
ることによって、上り方向と下り方向の無線周波帯の信
号が同一周波数の場合でも回り込み等による不要な発振
を除去することが出来る。
[0006] [実施例]以下、この発明の一実施例を図について説明
する。第1図において、(1)は電話回線を接続し音声
信号を分岐する分岐回路、(2)は無線周波帯のTDM
A/TDD方式の送信機、(3)は無線周波帯のTDM
A/TDD方式の受信機、(4)(5)(8)(8A)
(8B)は無線周波帯の信号を分岐する分岐回路、
(6)は下り方向の無線周波帯の信号の増幅回路、
(7)は上り方向の無線周波帯の信号の増幅回路、
(9)は電話回線の接続端子、(10)は基地局(8
1)の無線周波帯の信号の接続端子、(11)(12)
(12A)(12B)は双方向中継増幅器(91A)
(91B)の無線周波帯の信号の接続端子、(84A)
(84B)は対移動局アンテナである。電話回路からの
音声信号は分岐航路(1)によって上り方向と下り方向
の音声信号に分岐され、下り方向の音声信号は送信機
(2)によって無線周波帯のTDMA/TDD信号(以
下無線周波帯の信号と称する)に変換され、上り方向の
無線周波帯の信号は受信機(3)により音声信号に変換
される。 送信機(2)と受信機(3)の無線周波帯の
信号は、分岐回路(4)によって分岐され接続端子(1
0)により共通の同軸ケーブル(1)を経由して、接続
端子(11)に於て双方向中継増幅器(91A)に接続
され、分岐回路(5)によって再び上り方向と下り方向
に分岐され、下り方向は増幅回路(6)により上り方向
は増幅回路(7)により増幅され、分岐回路(8A)
(8B)により分岐され、一方は同軸ケーブル(14)
を介して次段の双方向中継増幅器(91B)に接続さ
れ、他方は対移動局アンテナ(84A)に接続される。
同様に、双方向中継増幅器(91B)では分岐回路
(8)により対移動局アンテナ(84B)に接続され
る。分岐回路(5)(8)(8A)(8B)のアイソレ
ーショが十分大きくまた対移動局アンテナ(84A)
(84B)からの反射が少なければ、双方向中継増幅器
(91A)(91B)での回り込みによる発振は生じな
いが、あらゆる条件下で発振を除去することは難しい。
第2図は、例えば、双方向中継増幅器(91B)の内部
構成を示し、(5)(8)は上り方向と下り方向の分岐
を行うサーキュレーター、(6)(7)は増幅回路、
(31)(32)は増幅回路(6)の接続端子、(2
1)(23)は入力レベルおよび出力レベル検出回路、
(33)(34)は増幅回路(7)の接続端子、(2
2)(23)は入力レベルおよび出力レベル検出回路、
(25)はA/D、D/Aコンバーターを有する例えば
制御用マイコン、(11)は前段からの接続端子(同軸
コネクター等)、(12)は対移動局アンテナへの接続
端子(同軸コネクター等)である。接続端子(11)か
らの無線周波帯の信号はサーキュレーター(5)により
下り方向に分岐され増幅回路(6)により増幅されサー
キュレーター(8)を通じて分岐され接続端子(12)
に導かれる。 途中、入力レベル検出回路(21)およ
び出力レベル検出回路(23)によってそれぞれの信号
レベルが検出される。同様に、対移動局アンテナの接続
端子(12)からの無線周波帯の信号はサーキュレータ
ー(8)により上り方向に分岐され増幅回路(7)によ
り増幅されサーキュレーター(5)を通じて前段への接
続端子(11)に導かれる。途中、入力レベル検出回路
(24)および出力レベル検出回路(22)によってそ
れぞれの信号レベルが検出される。検出された入力レベ
ルおよび出力レベルは制御用マイコン(25)により比
較され、プログラムされた手順により増幅回路(6)お
よび(7)の利得が制御される。 TDD方式の特徴と
して、送信周波数と受信周波数は同一であるが送信と受
信が同時に行われることは無い。即ち、上り方向と下り
方向に同時に信号が存在することは無いことからこの特
徴を利用する。本発明の制御回路では、このTDD方式
の特徴を生かして増幅回路(6)および(7)の利得を
アダプテイブに制御して上り方向と下り方向の回り込み
により発生する発振を除去するようにプログラムされ
る。最初、下り方向の増幅回路(6)の利得は比較的に
小さい状態に設定されており、上り方向の増幅回路
(7)の利得は予め決められた比較的大きな値に設定さ
れている。 次に、基地局(81)が送信状態であり移
動局(82)が受信状態にあるとすると、下り方向の入
力レベル検出回路(21)が基地局(81)からの信号
を検出した時点で増幅回路(6)の利得を増加し、当該
増幅回路(6)の直線性が維持されるように出力を制御
すると同時に、上り方向の増幅回路(7)の利得を減少
させる。 増幅回路(7)の利得を減少させる度合は、
出力レベル検出回路(23)の値と入力レベル検出回路
(24)の差からサーキュレーター(8)のアイソレー
ションあるいは次段よりの反射の程度をアダプテイブに
推定して決める。次に、移動局(82)が送信状態であ
り基地局(81)が受信状態にあるとすると、上り方向
の出力レベル検出回路(22)が信号を検出しないかぎ
り上り方向の増幅回路(7)の利得は高いままに保たれ
るが、上り方向の出力レベル検出回路(22)がある規
定値以上の信号レベルを検出すると上り方向の増幅回路
(7)の利得を減少させると同時に下り方向の増幅回路
(6)の利得を待機状態よりも更に減少させる。 増幅
回路(6)(7)の利得を減少させる度合は、出力レベ
ル検出回路(22)の値と入力レベル検出回路(21)
の差からサーキュレーダー(5)のアイソレーションあ
るいは前段よりの反射の程度をアダプティブに推定して
決める。上記のように増幅回路(6)(7)の利得の制
御はアダプティブに継続して行われ、停電後の再起動の
場合でも記憶したパラメーターによりスタートするよう
に設定されるために常に双的の状態で動作する。第3図
は、レベル検出回路(21)(22)(23)(24)
の具体例を示す図である。例えば、レベル検出回路(2
1)は方向性結合器(44)の結合ループ(46)、終
端抵抗(48)、検波用ダイオード(45)、バイパス
コンデンサー(47)から構成され、(30)(31)
(35)は各接続端子である。無線周波帯の信号は、端
子(30)に入力され方向性結合器(44)の内部の同
軸線路を通って端子(31)から出力される。 結合ル
ープ(46)によって信号の一部が取り出され、一方の
端は終端抵抗(48)により終端され、他端から取り出
された信号は検波用ダイオード(45)により検波され
高周波部分はバイパスコンデンサー(47)によってバ
イパスされ、無線周波帯の信号のレベルに比例した直流
電圧として端子(35)から出力される。第4図は、制
御用マイコン(25)の具体例を示す図である。 制御
用マイコン(25)は、例えば、DSP(デジタルシグ
ナルプロセッサー)と称されるものであり、A/Dコン
バーター(51)(52)(53)(54)、D/Aコ
ンバーター(55)(56)、制御回路(57)、RA
M(可変メモリー)(58)、ROM(固定メモリー)
(59)等から構成される。(35)(36)(37)
(38)(39)(40)はそれぞれの接続端子であ
り、第2図のレベル検出回路(21)(22)(23)
(24)の出力は端子(35)(37)(38)(4
0)に接続され、増幅回路(6)(7)の利得制御用端
子は端子(36)(39)に接続される。 制御用マイ
コン(57)の制御はROM(59)に書き込まれたプ
ログラムによって実行され、各回路の制御パラメーター
等はRAM(58)に記憶されバッテリーでバックアッ
プされる。例えば、レベル検出回路(21)からのアナ
ログ出力が端子(35)に印加されるとA/Dコンバー
ター(51)によりデジタル信号に変換され制御回路
(57)に読み込まれる。 この状態で、他端(40)
(38)への入力が規定値以下の場合には、制御回路
(57)は端子(35)のレベルに比例したレベルが端
子(37)に出力されるようD/Aコンバーター(5
5)を介して増幅回路(6)の利得を制御する。 これ
と同時に、D/Aコンバーター(56)を介して増幅回
路(7)の利得を低下させる。 このようにして各端子
(35)(37)(38)(40)のレベルの状態に応
じて増幅回路(6)(7)の利得を制御する手順がプロ
グラムされている。増幅回路(6)回路(6)の利得を
G1(dB)、増幅回路(7)の利得をG2(dB)、
サーキュレーター(5)のアイソレーションをY1(d
B)、サーキュレーター(8)のアイソレーションをY
2(dB)とすると、G1+G2<Y1+Y2の関係
が、サーキュレーターのアイソレーションが変化した時
でも、常に成り立つように利得G1、G2を制御するこ
とによって安定な双方向中継増幅器が実現できる。第5
図は、本発明の他の実施例を示す構成図であり、第1図
と比較して、基地局(81)の送信機(2)および受信
機(3)の無線周波帯の信号の入出力端子(10A)
(10B)がそれぞれ独立に設けられている。 下り方
向の無線周波帯の信号は同軸ケーブル(13A)によ
り、上り方向は同軸ケーブル(13B)によりそれぞれ
独立に双方向中継増幅器(91C)に接続され、下り方
向の無線周波帯の信号は増幅回路(6)により増幅さ
れ、上り方向の無線周波帯の信号は増幅回路(7)によ
り増幅され、分岐回路(8)により分岐されて対移動局
アンテナ(84C)に接続される。一方、次段の双方向
中継増幅器(91D)への接続は同軸ケーブル(14
A)(14B)により上り方向と下り方向別々に行われ
る。終端形の双方向中継増幅器(91D)では、分岐回
路(8)により分岐されて対移動局アンテナ(84D)
に接続される。双方向中継増幅器(91C)において、
無線周波帯の信号の接続および増幅が上り方向および下
り方向でそれぞれ独立に行われ、同軸ケーブル(13
A)(13B)の損失をL1(dB)、L2(dB)、
基地局での送信機(2)と受信機(3)の間の結合損を
T(dB)とし、増幅回路(6)の利得をG1(d
B)、増幅回路(7)の利得をG2(dB)、サーキュ
レーター(8)のアイソレーションをY1(dB)、す
ると、G1+G2<L1+L2+T+Y1となり、通
常、G1+G2=L1+L2に設定することから、0≦
T+Y1となり、対移動局アンテナ(84D)からの反
射が少々増加しても上式が容易に満足されることが分か
る。 この関係は、終端形双方向中継増幅器(91D)
についても同様に成り立つことから本方式により安定な
双方向中継器が実現出来る。第6図は、第5図に於ける
双方向中継増幅器(91D)の構成図であり、(6)は
下り方向の増幅回路、(7)は上り方向の増幅回路、
(8)は分岐回路である。 増幅回路(6)(7)は無
線周波帯のストレートアンプであり、下り方向の増幅回
路(6)の直線性の制御以外は通常必要でないが、第2
図に示す制御回路(25)により利得制御を行えばより
安定した動作が確保できる。第7図は、第2図あるいは
第6図示す増幅回路の他の実施例を示し、(61)(6
6)はストレートアンプ、(62)(65)はミキサー
回路、(63)は局部発振回路、(64)は中間周波フ
イルター、(31)(32)は入出力端子である。 入
力端子(31)に加えられた信号は、ストレートアンプ
(61)により緩衝増幅され、ミキサー回路(62)に
よって中間周波数に変換され、中間周波フイルター(6
4)によって帯域制限された後、再びミキサー回路(6
5)によって元の周波数あるいは別の周波数に変換さ
れ、ストレートアンプ(66)によって増幅されて出力
端子(32)から出力される。 本増幅回路では、中間
周波フイルター(64)により帯域が制限されるため余
分な周波数を増幅することが無く妨害を受けにくい利点
がある。第8図は、本発明の他の実施例を示す図であ
り、第1図から下り方向の中継増幅器(6)が削除さ
れ、代わりに基地局(81)の送信機(2)に電力増幅
器(15)が追加され、基地局(81)の送信出力が移
動局(82)の送信出力に比較して大きくなり、上り方
向のみ増幅器(7)で増幅すれば良いことになる。例え
ば、国内の屋外用PHPシステムでは、基地局(81)
の送信出力は平均値で500mW、移動局(82)の送
信出力は平均値で10mWと規定されており17dBの
差がある。これを屋内用PHPシステムに適用する場合
には、同軸ケーブル(13)(14)の損失の合計を1
7dB以内とし、増幅器(6)を削除しても分岐器
(8)の結合量を調整することで双方向中継増幅器(9
1)の最新出力を10mWにセトすることが出来る。第
9図は第2図に示す増幅回路の構成から、下り方向の増
幅器(6)を削除したものであり、下り方向のレベル検
出回路(2)と上り方向のレベル検出回路(22)を残
して他のレベル検出回路は削除されている。この構成で
は、下り方向の増幅器が無いため、対移動局アンテナの
インピーダンスの変化などによりサーキュレーターのア
イソレーションが変化した場合や回り込みが増加した場
合でも、不要な発振に対するマージンが大きく安定なシ
ステムご実現出来る利点がある。なお、第9図の構成に
おいては、制御用マイコン(25)は必須の構成要素で
は無く省略することも出来る。第10図は、本発明の他
の実施令を示す図であり、基地局(81)には、アンテ
ナ(16)が接続され、双方向中継増幅器(91)に
は、対基地局アンテナ(83A)(83B)と対移動局
アンテナ(84A)(84B)が接続されており、上り
方向および下り方向の無線周波帯の信号は、増幅器
(6)(7)によりそれぞれ増幅される。対基地局アン
テナ(83A)(83B)相互間および対移動局アンテ
ナ(84A)(84B)相互間はアンテナ軸が垂直方向
にはるよう構成されており、相互間の結合損は、28−
40log(s/2)(dB)、但しsは両アンテナの
間隔、で示されるように比較的大きな値となる。一方、
対基地局アンテナ(83A)(83B)と対移動局アン
テナ(84A)(84B)相互間はアンテナ軸が水平方
向になるよう構成されており、相互間の結合損は、22
+20log(s/2)+2xLF−B(dB)、但し
sは両アンテナの間隔、LF−Bはアンテナのフロント
・バック損で、示されるようにフロント・バック損を加
えると垂直方向と同じ程度の値となる。例えば、1.9
GHz帯では、アンテナ軸に垂直な方向では3m離れる
と約85dBの結合損が得られ、一方、アンテナ軸に水
平な方向では3m離れると約47dBであり、パラボラ
アンテナの場合のフロント・バック損20dBの2倍を
加えると合計87dBとなり、垂直方向と水平方向でバ
ランスした値となる。第11図は、第2図に示す増幅回
路の構成から、分岐回路(5)(8)を除き、接続端子
(11A)(12A)(11B)(12B)を設けてい
る。増幅回路(6)(7)の利得は上記結合損の近くま
で大きく設定されるため、アンテナの近傍での反射など
により結合損が変化したり回り込みが増加した場合には
不要な発振を生じる恐れがある。このような場合には、
制御用マイコン(25)により増幅回路(6)(7)の
利得が制御されるため、不要な発振に対するマージンを
大きく出来、安定なシステムが実現出来る利点がある。
第12図は、本発明の対移動局アンテナの実施例を示す
図であり、(71)は金属性の地板あるいは反射板、
(72)は双方向中継増幅器を収納するためのケース、
(73)は例えばヘリカルアンテナ、(11)は同軸コ
ネクター等の接続端子である。 双方向中継増幅器(9
1A)から放射される電波と同軸ケーブル(14)を経
由して双方向中継増幅器(91B)から放射される電波
の間には伝送時間に差があり、両者(91A)(91
B)の中間地点で伝送時間差による遅延干渉が生じデジ
タル信号が通じ難い場所が生じる。この問題を解決する
ためには、アンテナ(73)を反射板(71)を有する
指向性アンテナとし、前段の双方向中継増幅器(91
A)とは反対の方向に指向性ビームを向けることによっ
て、上記伝送時間差による干渉妨害を回避することが出
来る。以上の説明では、増幅回路の入力端子および出力
端子の何れにもレベル検出回路を設けたが、一部を省略
しても同様な効果が得られ、また、増幅回路の途中にレ
ベル検出回路を接続しても同様な効果がえられる。ま
た、制御用アイコンは、DSPで無く通常のマイコンと
D/A A/Dコンバーターを組み合わせるか、通常の
ロジック回路で構成する等の方法でも実現でき、制御手
順等種々のものが考えられる。また、双方向中継増幅器
の指向性アンテナにはヘリカルアンテナを用いたが、ア
レイアンテナ、パラボラアンテナあるいはコーナーレフ
レクター等の反射板付の指向性アンテナを用いても同様
な効果が得られる。また、指向性アンテナとして、共通
の地板あるいは反射板と、水平偏波と垂直偏波の放射素
子を有するものを用いても同様な効果が得られる。ま
た、指向性アンテナと回路の収納ケースを一体にするよ
う説明したが、別ケースに収納しても同様な効果が得ら
れる。また、無線周波帯の信号の分岐回路には、サーキ
ュレーターを用いるとしたが、切り替えスイッチあるい
は2分配器よっても同様な効果が得られる。また、基地
局において複数の送信機および受信機の入出力端子をハ
イブリッド結合器によって合成・分配しても同様な効果
が得られるとともに、個別基地局に比較して、トラフイ
ックの収容能力が大きくなり周波数の有効利用が図れる
効果がある。また、双方向中継増幅器に対移動局アンテ
ナへの分岐回路を設げず、上り方向および下り方向の増
幅回路のみとし、双方向の中継増幅を行うことも出来
る。
する。第1図において、(1)は電話回線を接続し音声
信号を分岐する分岐回路、(2)は無線周波帯のTDM
A/TDD方式の送信機、(3)は無線周波帯のTDM
A/TDD方式の受信機、(4)(5)(8)(8A)
(8B)は無線周波帯の信号を分岐する分岐回路、
(6)は下り方向の無線周波帯の信号の増幅回路、
(7)は上り方向の無線周波帯の信号の増幅回路、
(9)は電話回線の接続端子、(10)は基地局(8
1)の無線周波帯の信号の接続端子、(11)(12)
(12A)(12B)は双方向中継増幅器(91A)
(91B)の無線周波帯の信号の接続端子、(84A)
(84B)は対移動局アンテナである。電話回路からの
音声信号は分岐航路(1)によって上り方向と下り方向
の音声信号に分岐され、下り方向の音声信号は送信機
(2)によって無線周波帯のTDMA/TDD信号(以
下無線周波帯の信号と称する)に変換され、上り方向の
無線周波帯の信号は受信機(3)により音声信号に変換
される。 送信機(2)と受信機(3)の無線周波帯の
信号は、分岐回路(4)によって分岐され接続端子(1
0)により共通の同軸ケーブル(1)を経由して、接続
端子(11)に於て双方向中継増幅器(91A)に接続
され、分岐回路(5)によって再び上り方向と下り方向
に分岐され、下り方向は増幅回路(6)により上り方向
は増幅回路(7)により増幅され、分岐回路(8A)
(8B)により分岐され、一方は同軸ケーブル(14)
を介して次段の双方向中継増幅器(91B)に接続さ
れ、他方は対移動局アンテナ(84A)に接続される。
同様に、双方向中継増幅器(91B)では分岐回路
(8)により対移動局アンテナ(84B)に接続され
る。分岐回路(5)(8)(8A)(8B)のアイソレ
ーショが十分大きくまた対移動局アンテナ(84A)
(84B)からの反射が少なければ、双方向中継増幅器
(91A)(91B)での回り込みによる発振は生じな
いが、あらゆる条件下で発振を除去することは難しい。
第2図は、例えば、双方向中継増幅器(91B)の内部
構成を示し、(5)(8)は上り方向と下り方向の分岐
を行うサーキュレーター、(6)(7)は増幅回路、
(31)(32)は増幅回路(6)の接続端子、(2
1)(23)は入力レベルおよび出力レベル検出回路、
(33)(34)は増幅回路(7)の接続端子、(2
2)(23)は入力レベルおよび出力レベル検出回路、
(25)はA/D、D/Aコンバーターを有する例えば
制御用マイコン、(11)は前段からの接続端子(同軸
コネクター等)、(12)は対移動局アンテナへの接続
端子(同軸コネクター等)である。接続端子(11)か
らの無線周波帯の信号はサーキュレーター(5)により
下り方向に分岐され増幅回路(6)により増幅されサー
キュレーター(8)を通じて分岐され接続端子(12)
に導かれる。 途中、入力レベル検出回路(21)およ
び出力レベル検出回路(23)によってそれぞれの信号
レベルが検出される。同様に、対移動局アンテナの接続
端子(12)からの無線周波帯の信号はサーキュレータ
ー(8)により上り方向に分岐され増幅回路(7)によ
り増幅されサーキュレーター(5)を通じて前段への接
続端子(11)に導かれる。途中、入力レベル検出回路
(24)および出力レベル検出回路(22)によってそ
れぞれの信号レベルが検出される。検出された入力レベ
ルおよび出力レベルは制御用マイコン(25)により比
較され、プログラムされた手順により増幅回路(6)お
よび(7)の利得が制御される。 TDD方式の特徴と
して、送信周波数と受信周波数は同一であるが送信と受
信が同時に行われることは無い。即ち、上り方向と下り
方向に同時に信号が存在することは無いことからこの特
徴を利用する。本発明の制御回路では、このTDD方式
の特徴を生かして増幅回路(6)および(7)の利得を
アダプテイブに制御して上り方向と下り方向の回り込み
により発生する発振を除去するようにプログラムされ
る。最初、下り方向の増幅回路(6)の利得は比較的に
小さい状態に設定されており、上り方向の増幅回路
(7)の利得は予め決められた比較的大きな値に設定さ
れている。 次に、基地局(81)が送信状態であり移
動局(82)が受信状態にあるとすると、下り方向の入
力レベル検出回路(21)が基地局(81)からの信号
を検出した時点で増幅回路(6)の利得を増加し、当該
増幅回路(6)の直線性が維持されるように出力を制御
すると同時に、上り方向の増幅回路(7)の利得を減少
させる。 増幅回路(7)の利得を減少させる度合は、
出力レベル検出回路(23)の値と入力レベル検出回路
(24)の差からサーキュレーター(8)のアイソレー
ションあるいは次段よりの反射の程度をアダプテイブに
推定して決める。次に、移動局(82)が送信状態であ
り基地局(81)が受信状態にあるとすると、上り方向
の出力レベル検出回路(22)が信号を検出しないかぎ
り上り方向の増幅回路(7)の利得は高いままに保たれ
るが、上り方向の出力レベル検出回路(22)がある規
定値以上の信号レベルを検出すると上り方向の増幅回路
(7)の利得を減少させると同時に下り方向の増幅回路
(6)の利得を待機状態よりも更に減少させる。 増幅
回路(6)(7)の利得を減少させる度合は、出力レベ
ル検出回路(22)の値と入力レベル検出回路(21)
の差からサーキュレーダー(5)のアイソレーションあ
るいは前段よりの反射の程度をアダプティブに推定して
決める。上記のように増幅回路(6)(7)の利得の制
御はアダプティブに継続して行われ、停電後の再起動の
場合でも記憶したパラメーターによりスタートするよう
に設定されるために常に双的の状態で動作する。第3図
は、レベル検出回路(21)(22)(23)(24)
の具体例を示す図である。例えば、レベル検出回路(2
1)は方向性結合器(44)の結合ループ(46)、終
端抵抗(48)、検波用ダイオード(45)、バイパス
コンデンサー(47)から構成され、(30)(31)
(35)は各接続端子である。無線周波帯の信号は、端
子(30)に入力され方向性結合器(44)の内部の同
軸線路を通って端子(31)から出力される。 結合ル
ープ(46)によって信号の一部が取り出され、一方の
端は終端抵抗(48)により終端され、他端から取り出
された信号は検波用ダイオード(45)により検波され
高周波部分はバイパスコンデンサー(47)によってバ
イパスされ、無線周波帯の信号のレベルに比例した直流
電圧として端子(35)から出力される。第4図は、制
御用マイコン(25)の具体例を示す図である。 制御
用マイコン(25)は、例えば、DSP(デジタルシグ
ナルプロセッサー)と称されるものであり、A/Dコン
バーター(51)(52)(53)(54)、D/Aコ
ンバーター(55)(56)、制御回路(57)、RA
M(可変メモリー)(58)、ROM(固定メモリー)
(59)等から構成される。(35)(36)(37)
(38)(39)(40)はそれぞれの接続端子であ
り、第2図のレベル検出回路(21)(22)(23)
(24)の出力は端子(35)(37)(38)(4
0)に接続され、増幅回路(6)(7)の利得制御用端
子は端子(36)(39)に接続される。 制御用マイ
コン(57)の制御はROM(59)に書き込まれたプ
ログラムによって実行され、各回路の制御パラメーター
等はRAM(58)に記憶されバッテリーでバックアッ
プされる。例えば、レベル検出回路(21)からのアナ
ログ出力が端子(35)に印加されるとA/Dコンバー
ター(51)によりデジタル信号に変換され制御回路
(57)に読み込まれる。 この状態で、他端(40)
(38)への入力が規定値以下の場合には、制御回路
(57)は端子(35)のレベルに比例したレベルが端
子(37)に出力されるようD/Aコンバーター(5
5)を介して増幅回路(6)の利得を制御する。 これ
と同時に、D/Aコンバーター(56)を介して増幅回
路(7)の利得を低下させる。 このようにして各端子
(35)(37)(38)(40)のレベルの状態に応
じて増幅回路(6)(7)の利得を制御する手順がプロ
グラムされている。増幅回路(6)回路(6)の利得を
G1(dB)、増幅回路(7)の利得をG2(dB)、
サーキュレーター(5)のアイソレーションをY1(d
B)、サーキュレーター(8)のアイソレーションをY
2(dB)とすると、G1+G2<Y1+Y2の関係
が、サーキュレーターのアイソレーションが変化した時
でも、常に成り立つように利得G1、G2を制御するこ
とによって安定な双方向中継増幅器が実現できる。第5
図は、本発明の他の実施例を示す構成図であり、第1図
と比較して、基地局(81)の送信機(2)および受信
機(3)の無線周波帯の信号の入出力端子(10A)
(10B)がそれぞれ独立に設けられている。 下り方
向の無線周波帯の信号は同軸ケーブル(13A)によ
り、上り方向は同軸ケーブル(13B)によりそれぞれ
独立に双方向中継増幅器(91C)に接続され、下り方
向の無線周波帯の信号は増幅回路(6)により増幅さ
れ、上り方向の無線周波帯の信号は増幅回路(7)によ
り増幅され、分岐回路(8)により分岐されて対移動局
アンテナ(84C)に接続される。一方、次段の双方向
中継増幅器(91D)への接続は同軸ケーブル(14
A)(14B)により上り方向と下り方向別々に行われ
る。終端形の双方向中継増幅器(91D)では、分岐回
路(8)により分岐されて対移動局アンテナ(84D)
に接続される。双方向中継増幅器(91C)において、
無線周波帯の信号の接続および増幅が上り方向および下
り方向でそれぞれ独立に行われ、同軸ケーブル(13
A)(13B)の損失をL1(dB)、L2(dB)、
基地局での送信機(2)と受信機(3)の間の結合損を
T(dB)とし、増幅回路(6)の利得をG1(d
B)、増幅回路(7)の利得をG2(dB)、サーキュ
レーター(8)のアイソレーションをY1(dB)、す
ると、G1+G2<L1+L2+T+Y1となり、通
常、G1+G2=L1+L2に設定することから、0≦
T+Y1となり、対移動局アンテナ(84D)からの反
射が少々増加しても上式が容易に満足されることが分か
る。 この関係は、終端形双方向中継増幅器(91D)
についても同様に成り立つことから本方式により安定な
双方向中継器が実現出来る。第6図は、第5図に於ける
双方向中継増幅器(91D)の構成図であり、(6)は
下り方向の増幅回路、(7)は上り方向の増幅回路、
(8)は分岐回路である。 増幅回路(6)(7)は無
線周波帯のストレートアンプであり、下り方向の増幅回
路(6)の直線性の制御以外は通常必要でないが、第2
図に示す制御回路(25)により利得制御を行えばより
安定した動作が確保できる。第7図は、第2図あるいは
第6図示す増幅回路の他の実施例を示し、(61)(6
6)はストレートアンプ、(62)(65)はミキサー
回路、(63)は局部発振回路、(64)は中間周波フ
イルター、(31)(32)は入出力端子である。 入
力端子(31)に加えられた信号は、ストレートアンプ
(61)により緩衝増幅され、ミキサー回路(62)に
よって中間周波数に変換され、中間周波フイルター(6
4)によって帯域制限された後、再びミキサー回路(6
5)によって元の周波数あるいは別の周波数に変換さ
れ、ストレートアンプ(66)によって増幅されて出力
端子(32)から出力される。 本増幅回路では、中間
周波フイルター(64)により帯域が制限されるため余
分な周波数を増幅することが無く妨害を受けにくい利点
がある。第8図は、本発明の他の実施例を示す図であ
り、第1図から下り方向の中継増幅器(6)が削除さ
れ、代わりに基地局(81)の送信機(2)に電力増幅
器(15)が追加され、基地局(81)の送信出力が移
動局(82)の送信出力に比較して大きくなり、上り方
向のみ増幅器(7)で増幅すれば良いことになる。例え
ば、国内の屋外用PHPシステムでは、基地局(81)
の送信出力は平均値で500mW、移動局(82)の送
信出力は平均値で10mWと規定されており17dBの
差がある。これを屋内用PHPシステムに適用する場合
には、同軸ケーブル(13)(14)の損失の合計を1
7dB以内とし、増幅器(6)を削除しても分岐器
(8)の結合量を調整することで双方向中継増幅器(9
1)の最新出力を10mWにセトすることが出来る。第
9図は第2図に示す増幅回路の構成から、下り方向の増
幅器(6)を削除したものであり、下り方向のレベル検
出回路(2)と上り方向のレベル検出回路(22)を残
して他のレベル検出回路は削除されている。この構成で
は、下り方向の増幅器が無いため、対移動局アンテナの
インピーダンスの変化などによりサーキュレーターのア
イソレーションが変化した場合や回り込みが増加した場
合でも、不要な発振に対するマージンが大きく安定なシ
ステムご実現出来る利点がある。なお、第9図の構成に
おいては、制御用マイコン(25)は必須の構成要素で
は無く省略することも出来る。第10図は、本発明の他
の実施令を示す図であり、基地局(81)には、アンテ
ナ(16)が接続され、双方向中継増幅器(91)に
は、対基地局アンテナ(83A)(83B)と対移動局
アンテナ(84A)(84B)が接続されており、上り
方向および下り方向の無線周波帯の信号は、増幅器
(6)(7)によりそれぞれ増幅される。対基地局アン
テナ(83A)(83B)相互間および対移動局アンテ
ナ(84A)(84B)相互間はアンテナ軸が垂直方向
にはるよう構成されており、相互間の結合損は、28−
40log(s/2)(dB)、但しsは両アンテナの
間隔、で示されるように比較的大きな値となる。一方、
対基地局アンテナ(83A)(83B)と対移動局アン
テナ(84A)(84B)相互間はアンテナ軸が水平方
向になるよう構成されており、相互間の結合損は、22
+20log(s/2)+2xLF−B(dB)、但し
sは両アンテナの間隔、LF−Bはアンテナのフロント
・バック損で、示されるようにフロント・バック損を加
えると垂直方向と同じ程度の値となる。例えば、1.9
GHz帯では、アンテナ軸に垂直な方向では3m離れる
と約85dBの結合損が得られ、一方、アンテナ軸に水
平な方向では3m離れると約47dBであり、パラボラ
アンテナの場合のフロント・バック損20dBの2倍を
加えると合計87dBとなり、垂直方向と水平方向でバ
ランスした値となる。第11図は、第2図に示す増幅回
路の構成から、分岐回路(5)(8)を除き、接続端子
(11A)(12A)(11B)(12B)を設けてい
る。増幅回路(6)(7)の利得は上記結合損の近くま
で大きく設定されるため、アンテナの近傍での反射など
により結合損が変化したり回り込みが増加した場合には
不要な発振を生じる恐れがある。このような場合には、
制御用マイコン(25)により増幅回路(6)(7)の
利得が制御されるため、不要な発振に対するマージンを
大きく出来、安定なシステムが実現出来る利点がある。
第12図は、本発明の対移動局アンテナの実施例を示す
図であり、(71)は金属性の地板あるいは反射板、
(72)は双方向中継増幅器を収納するためのケース、
(73)は例えばヘリカルアンテナ、(11)は同軸コ
ネクター等の接続端子である。 双方向中継増幅器(9
1A)から放射される電波と同軸ケーブル(14)を経
由して双方向中継増幅器(91B)から放射される電波
の間には伝送時間に差があり、両者(91A)(91
B)の中間地点で伝送時間差による遅延干渉が生じデジ
タル信号が通じ難い場所が生じる。この問題を解決する
ためには、アンテナ(73)を反射板(71)を有する
指向性アンテナとし、前段の双方向中継増幅器(91
A)とは反対の方向に指向性ビームを向けることによっ
て、上記伝送時間差による干渉妨害を回避することが出
来る。以上の説明では、増幅回路の入力端子および出力
端子の何れにもレベル検出回路を設けたが、一部を省略
しても同様な効果が得られ、また、増幅回路の途中にレ
ベル検出回路を接続しても同様な効果がえられる。ま
た、制御用アイコンは、DSPで無く通常のマイコンと
D/A A/Dコンバーターを組み合わせるか、通常の
ロジック回路で構成する等の方法でも実現でき、制御手
順等種々のものが考えられる。また、双方向中継増幅器
の指向性アンテナにはヘリカルアンテナを用いたが、ア
レイアンテナ、パラボラアンテナあるいはコーナーレフ
レクター等の反射板付の指向性アンテナを用いても同様
な効果が得られる。また、指向性アンテナとして、共通
の地板あるいは反射板と、水平偏波と垂直偏波の放射素
子を有するものを用いても同様な効果が得られる。ま
た、指向性アンテナと回路の収納ケースを一体にするよ
う説明したが、別ケースに収納しても同様な効果が得ら
れる。また、無線周波帯の信号の分岐回路には、サーキ
ュレーターを用いるとしたが、切り替えスイッチあるい
は2分配器よっても同様な効果が得られる。また、基地
局において複数の送信機および受信機の入出力端子をハ
イブリッド結合器によって合成・分配しても同様な効果
が得られるとともに、個別基地局に比較して、トラフイ
ックの収容能力が大きくなり周波数の有効利用が図れる
効果がある。また、双方向中継増幅器に対移動局アンテ
ナへの分岐回路を設げず、上り方向および下り方向の増
幅回路のみとし、双方向の中継増幅を行うことも出来
る。
[0007] [発明の効果]本発明は、上記のように構成されるた
め、ビル内全域に無線周波帯の信号を行き渡らせるため
に設置する双方向中継増幅器が経済的に実現出来、しか
も対移動局アンテナのインピーダンスの変化等により、
サーキューレーターのアイソレーションが変化した場合
でも、増幅回路の不要な発振を除去出来る等の効果があ
る。この他に、下り方向の増幅回路の直線性を制御して
QPSK等の線形変調波の側帯波の広がるのを防止する
ことが出来るなどの効果がある。
め、ビル内全域に無線周波帯の信号を行き渡らせるため
に設置する双方向中継増幅器が経済的に実現出来、しか
も対移動局アンテナのインピーダンスの変化等により、
サーキューレーターのアイソレーションが変化した場合
でも、増幅回路の不要な発振を除去出来る等の効果があ
る。この他に、下り方向の増幅回路の直線性を制御して
QPSK等の線形変調波の側帯波の広がるのを防止する
ことが出来るなどの効果がある。
[第1図]本発明の実施例を示すシステム構成図 [第2図]本発明の双方向中継増幅器の実施例を示す構
成図 [第3図]本発明のレベル検出回路の実施例を示す構成
図 [第4図]本発明の制御回路の実施例を示す構成図 [第5図]本発明の他の実施例を示すシステム構成図 [第6図]本発明の双方向中継増幅器の他の実施例を示
す構成図 [第7図]本発明の増幅回路の他の実施例を示す構成図 [第8図]本発明の他の実施例を示すシステム構成図 [第9図]本発明の双方向中継増幅器の他の実施例を示
す構成図 [第10図]本発明の他の実施例を示すシステム構成図 [第11図]本発明の双方向中継増幅器の他の実施令を
示す構成図 [第12図]本発明の対基地局アンテナあるいは移動局
アンテナの実施例を示すシステム構成図 [第13図]従来の双方向中継増幅器の例を示すシステ
ム構成図 [符号の説明] 1 電話回線インターフェイス
(分岐回路) 2 無線周波のTMDA/TDD
送信機 3 無線周波のTMDA/TDD
受信機 4、5、8、8A、8B 分岐回路 6 下り方向の増幅回路 7 上り方向の増幅回路 9 電話回線の接続端子 10、10A、10B 基地局の無線周波信号入出
力端子 11、11A、11B 双方向中継増幅器入力端子 12、12A、12B 双方向中継増幅器出力端子 13、14 同軸ケーブル 15 電力増幅器 16 基地局アンテナ 21、24 入力レベル検出回路 22、23 出力レベル検出回路 30 下り方向の入力レベル検
出回路の接続端子 31、32 下り方向の増幅回路の接
続端子 33、34 上り方向の増幅回路の接
続端子 35、40 入力レベル検出回路の出
力端子 37、38 出力レベル検出回路の出
力端子 36 下り方向の増幅回路の制
御端子 39 上り方向の増幅回路の制
御端子 41、42 入力レベル検出回路の接
続端子 44 方向性結合器 45 検波用ダイオード 46 結合ループ 47 バイパスコンデンサー 48 終端抵抗 51〜54 A/Dコンバーター 55、56 D/Aコンバーター 57 制御回路 58 RAM 59 ROM 61、66 ストレートアンプ 62、65 ミキサー回路 63 局発回路 64 中間周波フイルター 71 金属製の地板または反射
板 72 回路収納部 73 へリカルアンテナ 74 同軸コネクター 81 基地局 82 移動局 83、83A、83B 対基地局アンテナ 84、84A、84B 対移動局アンテナ 85、86 双方向中継増幅器の接続
端子 87、88 空中線共用器 89 下り方向中継増幅回路 90 上り方向中継増幅回路 91、91A、91B 双方向中継増幅器 91C、91D 双方向中継増幅器
成図 [第3図]本発明のレベル検出回路の実施例を示す構成
図 [第4図]本発明の制御回路の実施例を示す構成図 [第5図]本発明の他の実施例を示すシステム構成図 [第6図]本発明の双方向中継増幅器の他の実施例を示
す構成図 [第7図]本発明の増幅回路の他の実施例を示す構成図 [第8図]本発明の他の実施例を示すシステム構成図 [第9図]本発明の双方向中継増幅器の他の実施例を示
す構成図 [第10図]本発明の他の実施例を示すシステム構成図 [第11図]本発明の双方向中継増幅器の他の実施令を
示す構成図 [第12図]本発明の対基地局アンテナあるいは移動局
アンテナの実施例を示すシステム構成図 [第13図]従来の双方向中継増幅器の例を示すシステ
ム構成図 [符号の説明] 1 電話回線インターフェイス
(分岐回路) 2 無線周波のTMDA/TDD
送信機 3 無線周波のTMDA/TDD
受信機 4、5、8、8A、8B 分岐回路 6 下り方向の増幅回路 7 上り方向の増幅回路 9 電話回線の接続端子 10、10A、10B 基地局の無線周波信号入出
力端子 11、11A、11B 双方向中継増幅器入力端子 12、12A、12B 双方向中継増幅器出力端子 13、14 同軸ケーブル 15 電力増幅器 16 基地局アンテナ 21、24 入力レベル検出回路 22、23 出力レベル検出回路 30 下り方向の入力レベル検
出回路の接続端子 31、32 下り方向の増幅回路の接
続端子 33、34 上り方向の増幅回路の接
続端子 35、40 入力レベル検出回路の出
力端子 37、38 出力レベル検出回路の出
力端子 36 下り方向の増幅回路の制
御端子 39 上り方向の増幅回路の制
御端子 41、42 入力レベル検出回路の接
続端子 44 方向性結合器 45 検波用ダイオード 46 結合ループ 47 バイパスコンデンサー 48 終端抵抗 51〜54 A/Dコンバーター 55、56 D/Aコンバーター 57 制御回路 58 RAM 59 ROM 61、66 ストレートアンプ 62、65 ミキサー回路 63 局発回路 64 中間周波フイルター 71 金属製の地板または反射
板 72 回路収納部 73 へリカルアンテナ 74 同軸コネクター 81 基地局 82 移動局 83、83A、83B 対基地局アンテナ 84、84A、84B 対移動局アンテナ 85、86 双方向中継増幅器の接続
端子 87、88 空中線共用器 89 下り方向中継増幅回路 90 上り方向中継増幅回路 91、91A、91B 双方向中継増幅器 91C、91D 双方向中継増幅器
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 双方向中継増幅器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】[産業上の利用分野]この発明は、基地局
で送受信される無線周波帯の信号を上り方向と下り方向
の双方向で中継増幅するための双方向中継増幅器に関す
るものである。
で送受信される無線周波帯の信号を上り方向と下り方向
の双方向で中継増幅するための双方向中継増幅器に関す
るものである。
【0002】[従来の技術]第13図は、例えば、日本
電信電話公社電気通信研究所発行の研究発表論文集第3
7号に示された従来の双方向中継増幅器の構成図を示す
ものである。図において、(81)は基地局、(91)
は双方向中継増幅器、(82)は移動局、(83)は対
基地局アンテナ、(84)は対移動局アンテナ、(8
7)(88)はアンテナ共用器、(89)は基地局(8
1)からの信号を中継増幅するための下り方向の増幅回
路、(90)は移動局(82)からの信号を中継増幅す
るための上り方向の増幅回路、(85)(86)は接続
端子である。次に動作について説明する。対基地局アン
テナ(83)によって受信された基地局(81)からの
信号は、接続端子(85)を通じてアンテナ共用器(8
7)によって分波され、下り方向の増幅回路(89)に
よって増幅され、アンテナ共用器(88)および接続端
子(86)を通じて対移動局アンテナ(84)から再輻
射され移動局(82)により受信される。一方、対移動
局アンテナ(84)で受信された移動局(82)からの
信号は、接続端子(86)を通じてアンテナ共用器(8
8)によって分波され、上り方向の増幅回路(90)に
よって増幅され、アンテナ共用器(87)および接続端
子(85)を通じて対基地局アンテナ(83)から再輻
射され基地局(81)により受信される。内部あるいは
アンテナ間の回り込みによる発振を防止するためには、
アンテナ共用器のアイソレーションが十分に大きい(6
0dB以上等)ことが必須である。このため、従来の移
動通信方式では上り方向と下り方向の周波数が必要なア
イソレーションを確保出来るだけ離して割当られてい
る。
電信電話公社電気通信研究所発行の研究発表論文集第3
7号に示された従来の双方向中継増幅器の構成図を示す
ものである。図において、(81)は基地局、(91)
は双方向中継増幅器、(82)は移動局、(83)は対
基地局アンテナ、(84)は対移動局アンテナ、(8
7)(88)はアンテナ共用器、(89)は基地局(8
1)からの信号を中継増幅するための下り方向の増幅回
路、(90)は移動局(82)からの信号を中継増幅す
るための上り方向の増幅回路、(85)(86)は接続
端子である。次に動作について説明する。対基地局アン
テナ(83)によって受信された基地局(81)からの
信号は、接続端子(85)を通じてアンテナ共用器(8
7)によって分波され、下り方向の増幅回路(89)に
よって増幅され、アンテナ共用器(88)および接続端
子(86)を通じて対移動局アンテナ(84)から再輻
射され移動局(82)により受信される。一方、対移動
局アンテナ(84)で受信された移動局(82)からの
信号は、接続端子(86)を通じてアンテナ共用器(8
8)によって分波され、上り方向の増幅回路(90)に
よって増幅され、アンテナ共用器(87)および接続端
子(85)を通じて対基地局アンテナ(83)から再輻
射され基地局(81)により受信される。内部あるいは
アンテナ間の回り込みによる発振を防止するためには、
アンテナ共用器のアイソレーションが十分に大きい(6
0dB以上等)ことが必須である。このため、従来の移
動通信方式では上り方向と下り方向の周波数が必要なア
イソレーションを確保出来るだけ離して割当られてい
る。
【0003】[考案が解決しようとする課題]従来の双
方向中継増幅器は以上のように構成されているので、上
り方向と下り方向の無線周波帯の信号の周波数が異なり
適当に離れていることが必須であり、TDD方式(時分
割同時送受話方式)のように、上り方向と下り方向の無
線周波帯の信号が全く同一の周波数の場合には適用出来
ない問題点があった。この発明は、上記のような問題点
を解消するためになされたもので、送受同一周波数方式
の無線周波帯の信号を双方向で中継増幅することを目的
とする。
方向中継増幅器は以上のように構成されているので、上
り方向と下り方向の無線周波帯の信号の周波数が異なり
適当に離れていることが必須であり、TDD方式(時分
割同時送受話方式)のように、上り方向と下り方向の無
線周波帯の信号が全く同一の周波数の場合には適用出来
ない問題点があった。この発明は、上記のような問題点
を解消するためになされたもので、送受同一周波数方式
の無線周波帯の信号を双方向で中継増幅することを目的
とする。
【0004】[課題を解決するための手段]この発明に
係わる双方向中継増幅器は、基地局との間あるいは他の
双方向中継増幅器との間を高周波伝送手段を用いて接続
し、上り方向と下り方向の無線周波帯の信号の何れかあ
るいは両方を個別の増幅器で増幅し、増幅器の利得ある
いは増幅器の出力レベルを制御することによって、上り
方向と下り方向の無線周波帯の信号がともに同一周波数
の場合でも回り込み等による不要な発振を抑圧出来るよ
うにしたものである。
係わる双方向中継増幅器は、基地局との間あるいは他の
双方向中継増幅器との間を高周波伝送手段を用いて接続
し、上り方向と下り方向の無線周波帯の信号の何れかあ
るいは両方を個別の増幅器で増幅し、増幅器の利得ある
いは増幅器の出力レベルを制御することによって、上り
方向と下り方向の無線周波帯の信号がともに同一周波数
の場合でも回り込み等による不要な発振を抑圧出来るよ
うにしたものである。
【0005】[作用]この発明において、基地局あるい
は双方向中継増幅器からの無線周波帯の信号を上り方向
と下り方向それぞれ独立した高周波伝送手段により次段
の双方向中継増幅器に接続し、当該双方向中継増幅器に
おいて上り方向と下り方向それぞれ個別に増幅回路を設
けて増幅することによって、上り方向と下り方向の無線
周波帯の信号が同一周波数の場合でも内部の回り込み等
による不要な発振を抑圧することが出来る。 同様に、
上り方向と下り方向で共通の高周波伝送手段で接続し、
当該双方向中継増幅器の増幅回路の入力あるいは出力あ
るいは両方を検出し、FDMA/TDD,TDMA/T
DDあるいはCDMA方式の特徴を利用してこれらを比
較し、増幅回路の利得あるいは出力を制御することによ
って、上り方向と下り方向の無線周波帯の信号が同一周
波数の場合でも回り込み等による不要な発振を除去する
ことが出来る。
は双方向中継増幅器からの無線周波帯の信号を上り方向
と下り方向それぞれ独立した高周波伝送手段により次段
の双方向中継増幅器に接続し、当該双方向中継増幅器に
おいて上り方向と下り方向それぞれ個別に増幅回路を設
けて増幅することによって、上り方向と下り方向の無線
周波帯の信号が同一周波数の場合でも内部の回り込み等
による不要な発振を抑圧することが出来る。 同様に、
上り方向と下り方向で共通の高周波伝送手段で接続し、
当該双方向中継増幅器の増幅回路の入力あるいは出力あ
るいは両方を検出し、FDMA/TDD,TDMA/T
DDあるいはCDMA方式の特徴を利用してこれらを比
較し、増幅回路の利得あるいは出力を制御することによ
って、上り方向と下り方向の無線周波帯の信号が同一周
波数の場合でも回り込み等による不要な発振を除去する
ことが出来る。
【0006】[実施例]以下、この発明の一実施例を図
について説明する。第1図において、(1)は電話回線
を接続し音声信号を分岐する分岐回路、(2)は無線周
波帯のFDMA/TDD,TDMA/TDDあるいはC
DMA方式(以下TDD方式と称する)の送信機、
(3)は無線周波帯のTDD方式の受信機、(4)
(5)(8)(8A)(8B)は無線周波帯の信号を分
岐する分岐回路、(6)は下り方向の無線周波帯の信号
の増幅回路、(7)は上り方向の無線周波帯の信号の増
幅回路、(9)は電話回線の接続端子、(10)は基地
局(81)の無線周波帯の信号の接続端子、(11)
(12)(12A)(12B)は双方向中継増幅器(9
1A)(91B)の無線周波帯の信号の接続端子、(8
4A)(84B)は対移動局アンテナである。電話回線
からの音声信号は分岐回路(1)によって上り方向と下
り方向の音声信号に分岐され、下り方向の音声信号は送
信機(2)によって、例えば、無線周波帯のTDD方式
の信号(以下無線周波帯の信号と称する)に変換され、
上り方向の無線周波帯の信号は受信機(3)により音声
信号に変換される。送信機(2)と受信機(3)の無線
周波帯の信号は、分岐回路(4)によって分岐され接続
端子(10)により共通の高周波伝送手段(13)を経
由して、接続端子(11)に於て双方向中継増幅器(9
1A)に接続され、分岐回路(5)によって再び上り方
向と下り方向に分岐され、下り方向は増幅回路(6)に
より上り方向は増幅回路(7)により増幅され、分岐回
路(8A)(8B)により分岐され、一方は高周波伝送
手段(14)を介して次段の双方向中継増幅器(91
B)に接続され、他方は対移動局アンテナ(84A)に
接続される。同様に、双方向中継増幅器(91B)では
分岐回路(8)により対移動局アンテナ(84B)に接
続される。分岐回路(5)(8)(8A)(8B)のア
イソレーションが十分大きくまた対移動局アンテナ(8
4A)(84B)からの反射が少ければ、双方向中継増
幅器(91A)(91B)での回り込みによる発振は生
じないが、あらゆる条件下で発振を除去することは難し
い。第2図は、例えば、双方向中継増幅器(91B)の
内部構成を示し、(5)(8)は上り方向と下り方向の
分岐を行うサーキュレーター、(6)(7)は増幅回
路、(31)(32)は増幅回路(6)の接続端子、
(21)(23)は入力レベルおよび出力レベル検出回
路、(33)(34)は増幅回路(7)の接続端子、
(22)(23)は入力レベルおよび出力レベル検出回
路、(25)はA/D、D/Aコンバーターを有する例
えば制御用マイコン、(11)は前段からの接続端子
(同軸コネクター等)、(12)は対移動局アンテナへ
の接続端子(同軸コネクター等)である。接続端子(1
1)からの無線周波帯の信号はサーキュレーター(5)
により下り方向に分岐され増幅回路(6)により増幅さ
れサーキュレーター(8)を通じて分岐され接続端子
(12)に導かれる。 途中、入力レベル検出回路(2
1)および出力レベル検出回路(23)によってそれぞ
れの信号レベルが検出される。同様に、対移動局アンテ
ナの接続端子(12)からの無線周波帯の信号はサーキ
ュレーター(8)により上り方向に分岐され増幅回路
(7)により増幅されサーキュレーター(5)を通じて
前段への接続端子(11)に導かれる。途中、入力レベ
ル検出回路(24)および出力レベル検出回路(22)
によってそれぞれの信号レベルが検出される。検出され
た入力レベルおよび出力レベルは制御用マイコン(2
5)により比較され、プログラムされた手順により増幅
回路(6)および(7)の利得が制御される。 TDD
方式の特徴として、送信周波数と受信周波数は同一であ
るが送信と受信が同時に行われることは無い。即ち、上
り方向と下り方向に同時に信号が存在することは無いこ
とからこの特徴を利用する。本発明の制御回路では、こ
のTDD方式の特徴を生かして増幅回路(6)および
(7)の利得をアダプテイブに制御して上り方向と下り
方向の回り込みにより発生する発振を除去するようにプ
ログラムされる。最初、下り方向の増幅回路(6)の利
得は比較的に小さい状態に設定されており、上り方向の
増幅回路(7)の利得は予め決められた比較的大きな値
に設定されている。 次に、基地局(81)が送信状態
であり移動局(82)が受信状態にあるとすると、下り
方向の入力レベル検出回路(21)が基地局(81)か
らの信号を検出した時点で増幅回路(6)の利得を増加
し、当該増幅回路(6)の直線性が維持されるように出
力を制御すると同時に、上り方向の増幅回路(7)の利
得を減少させる。 増幅回路(7)の利得を減少させる
度合は、出力レベル検出回路(23)の値と入力レベル
検出回路(24)の差からサーキュレーター(8)のア
イソレーションあるいは次段よりの反射の程度をアダプ
テイブに推定して決める。次に、移動局(82)が送信
状態であり基地局(81)が受信状態にあるとすると、
上り方向の出力レベル検出回路(22)が信号を検出し
ないかぎり上り方向の増幅回路(7)の利得は高いまま
に保たれるが、上り方向の出力レベル検出回路(22)
がある規定値以上の信号レベルを検出すると上り方向の
増幅回路(7)の利得を減少させると同時に下り方向の
増幅回路(6)の利得を待機状態よりも更に減少させ
る。 増幅回路(6)(7)の利得を減少させる度合
は、出力レベル検出回路(22)の値と入力レベル検出
回路(21)の差からサーキュレーター(5)のアイソ
レーションあるいは前段よりの反射の程度をアダプテイ
ブに推定して決める。上記のように増幅回路(6)
(7)の利得の制御はアダプテイブに継続して行われ、
停電後の再起動の場合でも記憶したパラメーターにより
スタートするように設定されるために常に最適の状態で
動作する。第3図は、レベル検出回路(21)(22)
(23)(24)の具体例を示す図である。例えば、レ
ベル検出回路(21)は、方向性結合器(44)の結合
ループ(46)、終端抵抗(48)、検波用ダイオード
(45)、バイパスコンデンサー(47)から構成さ
れ、(30)(31)(35)は各接続端子である。無
線周波帯の信号は、端子(30)に入力され方向性結合
器(44)の内部の同軸線路を通って端子(31)から
出力される。 結合ループ(46)によって信号の一部
が取り出され、一方の端は終端抵抗(48)により終端
され、他端から取り出された信号は検波用ダイオード
(45)により検波され高周波部分はバイパスコンデン
サー(47)によってバイパスされ、無線周波帯の信号
のレベルに比例した直流電圧として端子(35)から出
力される。第4図は、制御用マイコン(25)の具体例
を示す図である。 制御用マイコン(25)は、例え
ば、DSP(デジタルシグナルプロセッサー)と称され
るものであり、A/Dコンバーター(51)(52)
(53)(54)、D/Aコンバーター(55)(5
6)、制御回路(57)、RAM(可変メモリー)(5
8)、ROM(固定メモリー)(59)等から構成され
る。(35)(36)(37)(38)(39)(4
0)はそれぞれの接続端子であり、第2図のレベル検出
回路(21)(22)(23)(24)の出力は端子
(35)(37)(38)(40)に接続され、増幅回
路(6)(7)の利得制御用端子は端子(36)(3
9)に接続される。 制御用マイコン(57)の制御は
ROM(59)に書き込まれたプログラムによって実行
され、各回路の制御パラメーター等はRAM(58)に
記憶されバッテリーでバックアップされる。例えば、レ
ベル検出回路(21)からのアナログ出力が端子(3
5)に印加されるとA/Dコンバーター(51)により
デジタル信号に変換され制御回路(57)に読み込まれ
る。 この状態で、他端(40)(38)への入力が規
定値以下の場合には、制御回路(57)は端子(35)
のレベルに比例したレベルが端子(37)に出力される
ようD/Aコンバーター(55)を介して増幅回路
(6)の利得を制御する。 これと同時に、D/Aコン
バーター(56)を介して増幅回路(7)の利得を低下
させる。 このようにして各端子(35)(37)(3
8)(40)のレベルの状態に応じて増幅回路(6)
(7)の利得を制御する手順がプログラムされている。
増幅回路(6)の利得をG1(dB)、増幅回路(7)
の利得をG2(dB)、サーキュレーター(5)のアイ
ソレーションをY1(dB)、サーキュレーター(8)
アイソレーションをY2(dB)とすると、G1+G2
<Y1+Y2の関係が、サーキュレーターのアイソレー
ションが変化した時でも、常に成り立つように利得G
1、G2を制御することによって安定な双方向中継増幅
器が実現できる。第5図は、本発明の他の実施例を示す
構成図であり、第1図と比較して、基地局(81)の送
信機(2)および受信機(3)の無線周波帯の信号の入
出力端子(10A)(10B)がそれぞれ独立に設けら
れている。 下り方向の無線周波帯の信号は(13A)
により、上り方向は高周波伝送手段(13B)によりそ
れぞれ独立に双方向中継増幅器(91C)に接続され、
下り方向の無線周波帯の信号は増幅回路(6)により増
幅され、上り方向の無線周波帯の信号は増幅回路(7)
により増幅され、分岐回路(8)により分岐されて対移
動局アンテナ(84C)に接続される。一方、次段の双
方向中継増幅下(91D)への接続は高周波伝送手段
(14A)(14B)により上り方向と下り方向別々に
行われる。 双方向中継増幅器(91D)では、下り方
向の無線周波帯の信号は増幅回路(6)により増幅さ
れ、上り方向の無線周波帯の信号は増幅回路(7)によ
り増幅され、個別の接続端子(12C)(12D)を介
して、個別の対移動局アンテナ(84D)(84E)に
接続される。双方向中継増幅器(91C)において、無
線周波帯の信号の接続および増幅が上り方向および下り
方向でそれぞれ独立に行われ、高周波伝送手段(13
A)(13B)の損失をL1(dB)、L2(dB)、
基地局での送信機(2)と受信機(3)の間の結合損を
T(dB)とし、増幅回路(6)の利得をG1(d
B)、増幅回路(7)の利得をG2(dB)、サーキュ
レーター(8)のアイソレーションをY1(dB)、と
すると、G1+G2<L1+L2+T+Y1となり、通
常、G1+G2=L1+L2に設定することから0≦T
+Y1となり、対移動局アンテナ(84C)からの反射
が少々増加しても上式が容易に満足されることが分か
る。 この関係は、終端形双方向中継増幅器(91D)
についても同様に成り立つが、個別のアンテナ(84
D)(84E)のアイソレーションがサーキュレーター
(8)より大きく取れることから本方式により安定な双
方向中継器が実現出来る。第6図(A)(B)は、第5
図に於ける双方向中継増幅器(91C)(91D)の構
成図であり、(6)は下り方向の増幅回路、(7)は上
り方向の増幅回路、(8)は分岐回路、(11A)(1
1B)(12A)(12B)(12C)(12D)は接
続端子、(43A)(43B)は分岐回路である。(9
1C)は下り方向と上り方向に共通の対移動局アンテナ
(84C)が接続でき、(91D)は個別の対移動局ア
ンテナ(84D)(84E)が接続できる。増幅回路
(6)(7)は無線周波帯の増幅回路であり、下り方向
の増幅回路(6)の直線性の制御以外は通常必要でない
が、第2図に示す制御回路(25)を用いることにより
利得制御を行えばより安定した動作が確保できる。第7
図は、第2図あるいは第6図示す増幅回路の他の実施例
を示し、(61)(66)はストレートアンプ、(6
2)(65)はミキサー回路、(63)は局部発振回
路、(64)は中間周波フイルター、(31)(32)
は入出力端子である。入力端子(31)に加えられた信
号は、ストレートアンプ(61)により緩衝増幅され、
ミキサー回路(62)によって中間周波数に変換され、
中間周波フイルター(64)によって帯域制限された
後、再びミキサー回路(65)によって元の周波数ある
いは別の周波数に変換され、ストレートアンプ(66)
によって増幅されて出力端子(32)から出力される。
本増幅回路では、中間周波フイルター(64)により
帯域が制限されるため余分な周波数を増幅することが無
く妨害を受けにくい利点がある。第8図は、本発明の他
の実施例を示す図であり、第1図から、基地局(81)
の送信機(2)に電力増幅器(16)が追加され基地局
(81)の送信出力が移動局(82)の送信出力に比較
して大きくなり、双方向中継増幅器(91A)では下り
方向の中継増幅器(6)が削除できる。例えば、国内の
屋外用PHPシステムでは、基地局(81)の送信出力
は平均値で500mW、移動局(82)の送信出力は平
均値で10mWと規定されており17dBの差がある。
これを屋内用PHPシステムに適用する場合には、高周
波伝送手段(13)(14)の損失の合計を17dB以
内とし、増幅器(6)を削除しても分岐器(8)の結合
量を調整することで双方向中継増幅器(91)の送信出
力を10mWにセットすることが出来る。更に、対移動
局アンテナ(84A)(84B)は外部導体が地板の役
割を果たす漏洩同軸ケーブルあるいは漏洩導波管、ある
いは地板を有し単一あるいは連続する漏洩放射素子を有
する高周波伝送路からなる漏洩アンテナ(14)(1
5)と置き換えられている。漏洩同軸ケーブルあるいは
漏洩導波管あるいは漏洩アンテナ(14)(15)は、
外部導体あるいは地板が常に定在波の電界がゼロになる
地点となる性質を持ち、本質的に室内等で発生する定在
波に影響を受けない効果があり、連続した安定な電界を
移動局(82)に提供することから通信品質の改善に効
果がある。第9図は、双方向中継増幅器(91A)の構
成を示すものであり、第2図に示す増幅回路の構成か
ら、下り方向の増幅器(6)を削除したものであり、下
り方向のレベル検出回路(23)と上り方向のレベル検
出回路(22)を残して他のレベル検出回路は削除され
ている。この構成では、下り方向の増幅器が無いため、
対移動局アンテナのインピーダンスの変化などによりサ
ーキュレーターのアイソレーションが変化した場合や回
り込みが増加した場合でも、不要な発振に対するマージ
ンが大きく安定なシステムが実現出来る利点がある。な
お、第9図の構成においては、下り方向の増幅度が低く
抑えられることから、制御用マイコン(25)は必須の
構成要素では無く省略することも出来る。第10図は、
本発明の他の実施例を示す図であり、基地局(81)に
は、アンテナ(17)が接続され、双方向中継増幅器
(91)には、対基地局アンテナ(83A)(83B)
と対移動局アンテナあるいは漏洩同軸ケーブルあるいは
漏洩アンテナ(84A)(84B)が接続されており、
上り方向および下り方向の無線周波帯の信号は、増幅器
(6)(7)によりそれぞれ増幅される。対基地局アン
テナ(83A)(83B)相互間および対移動局アンテ
ナ相互間はアンテナ軸が垂直方向になるよう構成されて
おり、相互間の結合損は、28+40log(s/2)
(dB)、但しsは両アンテナの間隔、で示されるよう
に比較的大きな値となる。更に、対移動局アンテナ(8
4A)(84B)に漏洩同軸ケーブルあるいは漏洩アン
テナを使用すれば対移動局アンテナ(84A)(84
B)相互間のアイソレーションを大きく出来しかも移動
局(82)との結合も大きく保てる効果がある。一方、
対基地局アンテナ(83A)(83B)と対移動局アン
テナ(84A)(84B)相互間はアンテナ軸が水平方
向になるよう構成されており、相互間の結合損は、22
+20log(s/2)+2xLF−B(dB)、但し
sは両アンテナの間隔、LF−Bはアンテナのフロント
・バック損で、示されるようにフロント・バック損を加
えると垂直方向と同じ程度の値となる。例えば、1.9
GHz帯では、アンテナ軸に垂直な方向では3m離れる
と約85dBの結合損が得られ、一方、アンテナ軸に水
平な方向では3m離れると約47dBであり、パラボラ
アンテナの場合のフロント・バック損20dBの2倍を
加えると合計87dBとなり、垂直方向と水平方向でバ
ランスした値となる。更に、対移動局アンテナ(84
A)(84B)に漏洩同軸ケーブルあるいは漏洩アンテ
ナを使用すれば当該結合損を改善出来る。第11図は、
第2図に示す増幅回路の構成から、分岐回路(5)
(8)を除き、接続端子(11A)(12A)(11
B)(12B)を設けている。増幅回路(6)(7)の
利得は上記結合損の近くまで大きく設定されるため、ア
ンテナの近傍での反射などにより結合損が変化したり回
り込みが増加した場合には不要な発振を生じる恐れがあ
る。このような場合には、制御用マイコン(25)によ
り増幅回路(6)(7)の利得が制御されるため、不要
な発振に対するマージンを大きく出来、安定なシステム
が実現出来る利点がある。第12図は、本発明の対移動
局アンテナの実施例を示す図であり、(71)は金属性
の地板あるいは反射板、(72)は双方向中継増幅器を
収納するためのケース、(73)は例えばヘリカルアン
テナ、(11)は同軸コネクター等の接続端子である。
双方向中継増幅器(91A)から放射される電波と同
軸ケーブル(14)を経由して双方向中継増幅器(91
B)から放射される電波の間には伝送時間に差があり、
両者(91A)(91B)の中間地点で伝送時間差によ
る遅延干渉が生じデジタル信号が通じ難い場所が生じ
る。この問題を解決するためには、アンテナ(73)を
反射板(71)を有する指向性アンテナとし、前段の双
方向中継増幅器(91A)とは反対の方向に指向性ビー
ムを向けることによって、上記伝送時間差による干渉妨
害を回避することが出来る。また、地板あるいは反射板
を有するアンテナは定在波に対して強く安定な電波の受
信が可能であり、これは金属の反射板の表面では常に電
界がゼロになることから容易に理解できる。以上の説明
では、増幅回路の入力端子および出力端子の何れにもレ
ベル検出回路を設けたが、一部を省略しても同様な効果
が得られ、また、増幅回路の途中にレベル検出回路を接
続しても同様な効果がえられる。また、レベルの検出以
外にも、デジタル信号で変調された無線周波帯信号を検
波する等の方法でも同様な効果が得られる。また、制御
用マイコンは、DSPで無く通常のマイコンとD/A
A/Dコンバーターを組み合わせるか、通常のロジッ
ク回路で構成する等の方法でも実現でき、制御手順につ
いても一例を示したが、学習の手法を活用したアダプテ
イブな制御手順等種々のものが考えられる。また、双方
向中継増幅器の指向性アンテナにはヘリカルアンテナを
用いたが、アレイアンテナ、パラボラアンテナあるいは
コーナーレフレクター等の反射板付の指向性アンテナあ
るいは漏洩同軸ケーブルや漏洩導波管(同軸ケーブルや
導波管の外部導体に連続するスリットを設けたアンテ
ナ)のように外部導体が地板になっているものあるいは
漏洩アンテナ(連続するストリップライン等の高周波伝
送手段の途中に電波を放射するための部分を有する伝送
路アンテナ)のように地板を有するアンテナを用いても
同様な効果が得られる。また、指向性アンテナと回路の
収納ケースを一体にするよう説明したが、別ケースに収
納しても同様な効果が得られる。また、無線周波帯の信
号の分岐回路には、サーキュレーターを用いるとした
が、ハイブリッド、方向性結合器、分岐回路、電子スイ
ッチあるいは分配器よっても同様な効果が得られる。ま
た、基地局において複数の送信機および受信機の入出力
端子を結合器によって合成し分配しても同様な効果が得
られるとともに、個別基地局に比較して、トラフイック
の収容能力が飛躍的に大きくなり周波数の有効利用が図
れる効果がある。また、双方向中継増幅器に対移動局ア
ンテナへの分岐回路を設けず、上り方向および下り方向
の増幅回路のみとし、双方向の中継増幅を行うことも出
来る。
について説明する。第1図において、(1)は電話回線
を接続し音声信号を分岐する分岐回路、(2)は無線周
波帯のFDMA/TDD,TDMA/TDDあるいはC
DMA方式(以下TDD方式と称する)の送信機、
(3)は無線周波帯のTDD方式の受信機、(4)
(5)(8)(8A)(8B)は無線周波帯の信号を分
岐する分岐回路、(6)は下り方向の無線周波帯の信号
の増幅回路、(7)は上り方向の無線周波帯の信号の増
幅回路、(9)は電話回線の接続端子、(10)は基地
局(81)の無線周波帯の信号の接続端子、(11)
(12)(12A)(12B)は双方向中継増幅器(9
1A)(91B)の無線周波帯の信号の接続端子、(8
4A)(84B)は対移動局アンテナである。電話回線
からの音声信号は分岐回路(1)によって上り方向と下
り方向の音声信号に分岐され、下り方向の音声信号は送
信機(2)によって、例えば、無線周波帯のTDD方式
の信号(以下無線周波帯の信号と称する)に変換され、
上り方向の無線周波帯の信号は受信機(3)により音声
信号に変換される。送信機(2)と受信機(3)の無線
周波帯の信号は、分岐回路(4)によって分岐され接続
端子(10)により共通の高周波伝送手段(13)を経
由して、接続端子(11)に於て双方向中継増幅器(9
1A)に接続され、分岐回路(5)によって再び上り方
向と下り方向に分岐され、下り方向は増幅回路(6)に
より上り方向は増幅回路(7)により増幅され、分岐回
路(8A)(8B)により分岐され、一方は高周波伝送
手段(14)を介して次段の双方向中継増幅器(91
B)に接続され、他方は対移動局アンテナ(84A)に
接続される。同様に、双方向中継増幅器(91B)では
分岐回路(8)により対移動局アンテナ(84B)に接
続される。分岐回路(5)(8)(8A)(8B)のア
イソレーションが十分大きくまた対移動局アンテナ(8
4A)(84B)からの反射が少ければ、双方向中継増
幅器(91A)(91B)での回り込みによる発振は生
じないが、あらゆる条件下で発振を除去することは難し
い。第2図は、例えば、双方向中継増幅器(91B)の
内部構成を示し、(5)(8)は上り方向と下り方向の
分岐を行うサーキュレーター、(6)(7)は増幅回
路、(31)(32)は増幅回路(6)の接続端子、
(21)(23)は入力レベルおよび出力レベル検出回
路、(33)(34)は増幅回路(7)の接続端子、
(22)(23)は入力レベルおよび出力レベル検出回
路、(25)はA/D、D/Aコンバーターを有する例
えば制御用マイコン、(11)は前段からの接続端子
(同軸コネクター等)、(12)は対移動局アンテナへ
の接続端子(同軸コネクター等)である。接続端子(1
1)からの無線周波帯の信号はサーキュレーター(5)
により下り方向に分岐され増幅回路(6)により増幅さ
れサーキュレーター(8)を通じて分岐され接続端子
(12)に導かれる。 途中、入力レベル検出回路(2
1)および出力レベル検出回路(23)によってそれぞ
れの信号レベルが検出される。同様に、対移動局アンテ
ナの接続端子(12)からの無線周波帯の信号はサーキ
ュレーター(8)により上り方向に分岐され増幅回路
(7)により増幅されサーキュレーター(5)を通じて
前段への接続端子(11)に導かれる。途中、入力レベ
ル検出回路(24)および出力レベル検出回路(22)
によってそれぞれの信号レベルが検出される。検出され
た入力レベルおよび出力レベルは制御用マイコン(2
5)により比較され、プログラムされた手順により増幅
回路(6)および(7)の利得が制御される。 TDD
方式の特徴として、送信周波数と受信周波数は同一であ
るが送信と受信が同時に行われることは無い。即ち、上
り方向と下り方向に同時に信号が存在することは無いこ
とからこの特徴を利用する。本発明の制御回路では、こ
のTDD方式の特徴を生かして増幅回路(6)および
(7)の利得をアダプテイブに制御して上り方向と下り
方向の回り込みにより発生する発振を除去するようにプ
ログラムされる。最初、下り方向の増幅回路(6)の利
得は比較的に小さい状態に設定されており、上り方向の
増幅回路(7)の利得は予め決められた比較的大きな値
に設定されている。 次に、基地局(81)が送信状態
であり移動局(82)が受信状態にあるとすると、下り
方向の入力レベル検出回路(21)が基地局(81)か
らの信号を検出した時点で増幅回路(6)の利得を増加
し、当該増幅回路(6)の直線性が維持されるように出
力を制御すると同時に、上り方向の増幅回路(7)の利
得を減少させる。 増幅回路(7)の利得を減少させる
度合は、出力レベル検出回路(23)の値と入力レベル
検出回路(24)の差からサーキュレーター(8)のア
イソレーションあるいは次段よりの反射の程度をアダプ
テイブに推定して決める。次に、移動局(82)が送信
状態であり基地局(81)が受信状態にあるとすると、
上り方向の出力レベル検出回路(22)が信号を検出し
ないかぎり上り方向の増幅回路(7)の利得は高いまま
に保たれるが、上り方向の出力レベル検出回路(22)
がある規定値以上の信号レベルを検出すると上り方向の
増幅回路(7)の利得を減少させると同時に下り方向の
増幅回路(6)の利得を待機状態よりも更に減少させ
る。 増幅回路(6)(7)の利得を減少させる度合
は、出力レベル検出回路(22)の値と入力レベル検出
回路(21)の差からサーキュレーター(5)のアイソ
レーションあるいは前段よりの反射の程度をアダプテイ
ブに推定して決める。上記のように増幅回路(6)
(7)の利得の制御はアダプテイブに継続して行われ、
停電後の再起動の場合でも記憶したパラメーターにより
スタートするように設定されるために常に最適の状態で
動作する。第3図は、レベル検出回路(21)(22)
(23)(24)の具体例を示す図である。例えば、レ
ベル検出回路(21)は、方向性結合器(44)の結合
ループ(46)、終端抵抗(48)、検波用ダイオード
(45)、バイパスコンデンサー(47)から構成さ
れ、(30)(31)(35)は各接続端子である。無
線周波帯の信号は、端子(30)に入力され方向性結合
器(44)の内部の同軸線路を通って端子(31)から
出力される。 結合ループ(46)によって信号の一部
が取り出され、一方の端は終端抵抗(48)により終端
され、他端から取り出された信号は検波用ダイオード
(45)により検波され高周波部分はバイパスコンデン
サー(47)によってバイパスされ、無線周波帯の信号
のレベルに比例した直流電圧として端子(35)から出
力される。第4図は、制御用マイコン(25)の具体例
を示す図である。 制御用マイコン(25)は、例え
ば、DSP(デジタルシグナルプロセッサー)と称され
るものであり、A/Dコンバーター(51)(52)
(53)(54)、D/Aコンバーター(55)(5
6)、制御回路(57)、RAM(可変メモリー)(5
8)、ROM(固定メモリー)(59)等から構成され
る。(35)(36)(37)(38)(39)(4
0)はそれぞれの接続端子であり、第2図のレベル検出
回路(21)(22)(23)(24)の出力は端子
(35)(37)(38)(40)に接続され、増幅回
路(6)(7)の利得制御用端子は端子(36)(3
9)に接続される。 制御用マイコン(57)の制御は
ROM(59)に書き込まれたプログラムによって実行
され、各回路の制御パラメーター等はRAM(58)に
記憶されバッテリーでバックアップされる。例えば、レ
ベル検出回路(21)からのアナログ出力が端子(3
5)に印加されるとA/Dコンバーター(51)により
デジタル信号に変換され制御回路(57)に読み込まれ
る。 この状態で、他端(40)(38)への入力が規
定値以下の場合には、制御回路(57)は端子(35)
のレベルに比例したレベルが端子(37)に出力される
ようD/Aコンバーター(55)を介して増幅回路
(6)の利得を制御する。 これと同時に、D/Aコン
バーター(56)を介して増幅回路(7)の利得を低下
させる。 このようにして各端子(35)(37)(3
8)(40)のレベルの状態に応じて増幅回路(6)
(7)の利得を制御する手順がプログラムされている。
増幅回路(6)の利得をG1(dB)、増幅回路(7)
の利得をG2(dB)、サーキュレーター(5)のアイ
ソレーションをY1(dB)、サーキュレーター(8)
アイソレーションをY2(dB)とすると、G1+G2
<Y1+Y2の関係が、サーキュレーターのアイソレー
ションが変化した時でも、常に成り立つように利得G
1、G2を制御することによって安定な双方向中継増幅
器が実現できる。第5図は、本発明の他の実施例を示す
構成図であり、第1図と比較して、基地局(81)の送
信機(2)および受信機(3)の無線周波帯の信号の入
出力端子(10A)(10B)がそれぞれ独立に設けら
れている。 下り方向の無線周波帯の信号は(13A)
により、上り方向は高周波伝送手段(13B)によりそ
れぞれ独立に双方向中継増幅器(91C)に接続され、
下り方向の無線周波帯の信号は増幅回路(6)により増
幅され、上り方向の無線周波帯の信号は増幅回路(7)
により増幅され、分岐回路(8)により分岐されて対移
動局アンテナ(84C)に接続される。一方、次段の双
方向中継増幅下(91D)への接続は高周波伝送手段
(14A)(14B)により上り方向と下り方向別々に
行われる。 双方向中継増幅器(91D)では、下り方
向の無線周波帯の信号は増幅回路(6)により増幅さ
れ、上り方向の無線周波帯の信号は増幅回路(7)によ
り増幅され、個別の接続端子(12C)(12D)を介
して、個別の対移動局アンテナ(84D)(84E)に
接続される。双方向中継増幅器(91C)において、無
線周波帯の信号の接続および増幅が上り方向および下り
方向でそれぞれ独立に行われ、高周波伝送手段(13
A)(13B)の損失をL1(dB)、L2(dB)、
基地局での送信機(2)と受信機(3)の間の結合損を
T(dB)とし、増幅回路(6)の利得をG1(d
B)、増幅回路(7)の利得をG2(dB)、サーキュ
レーター(8)のアイソレーションをY1(dB)、と
すると、G1+G2<L1+L2+T+Y1となり、通
常、G1+G2=L1+L2に設定することから0≦T
+Y1となり、対移動局アンテナ(84C)からの反射
が少々増加しても上式が容易に満足されることが分か
る。 この関係は、終端形双方向中継増幅器(91D)
についても同様に成り立つが、個別のアンテナ(84
D)(84E)のアイソレーションがサーキュレーター
(8)より大きく取れることから本方式により安定な双
方向中継器が実現出来る。第6図(A)(B)は、第5
図に於ける双方向中継増幅器(91C)(91D)の構
成図であり、(6)は下り方向の増幅回路、(7)は上
り方向の増幅回路、(8)は分岐回路、(11A)(1
1B)(12A)(12B)(12C)(12D)は接
続端子、(43A)(43B)は分岐回路である。(9
1C)は下り方向と上り方向に共通の対移動局アンテナ
(84C)が接続でき、(91D)は個別の対移動局ア
ンテナ(84D)(84E)が接続できる。増幅回路
(6)(7)は無線周波帯の増幅回路であり、下り方向
の増幅回路(6)の直線性の制御以外は通常必要でない
が、第2図に示す制御回路(25)を用いることにより
利得制御を行えばより安定した動作が確保できる。第7
図は、第2図あるいは第6図示す増幅回路の他の実施例
を示し、(61)(66)はストレートアンプ、(6
2)(65)はミキサー回路、(63)は局部発振回
路、(64)は中間周波フイルター、(31)(32)
は入出力端子である。入力端子(31)に加えられた信
号は、ストレートアンプ(61)により緩衝増幅され、
ミキサー回路(62)によって中間周波数に変換され、
中間周波フイルター(64)によって帯域制限された
後、再びミキサー回路(65)によって元の周波数ある
いは別の周波数に変換され、ストレートアンプ(66)
によって増幅されて出力端子(32)から出力される。
本増幅回路では、中間周波フイルター(64)により
帯域が制限されるため余分な周波数を増幅することが無
く妨害を受けにくい利点がある。第8図は、本発明の他
の実施例を示す図であり、第1図から、基地局(81)
の送信機(2)に電力増幅器(16)が追加され基地局
(81)の送信出力が移動局(82)の送信出力に比較
して大きくなり、双方向中継増幅器(91A)では下り
方向の中継増幅器(6)が削除できる。例えば、国内の
屋外用PHPシステムでは、基地局(81)の送信出力
は平均値で500mW、移動局(82)の送信出力は平
均値で10mWと規定されており17dBの差がある。
これを屋内用PHPシステムに適用する場合には、高周
波伝送手段(13)(14)の損失の合計を17dB以
内とし、増幅器(6)を削除しても分岐器(8)の結合
量を調整することで双方向中継増幅器(91)の送信出
力を10mWにセットすることが出来る。更に、対移動
局アンテナ(84A)(84B)は外部導体が地板の役
割を果たす漏洩同軸ケーブルあるいは漏洩導波管、ある
いは地板を有し単一あるいは連続する漏洩放射素子を有
する高周波伝送路からなる漏洩アンテナ(14)(1
5)と置き換えられている。漏洩同軸ケーブルあるいは
漏洩導波管あるいは漏洩アンテナ(14)(15)は、
外部導体あるいは地板が常に定在波の電界がゼロになる
地点となる性質を持ち、本質的に室内等で発生する定在
波に影響を受けない効果があり、連続した安定な電界を
移動局(82)に提供することから通信品質の改善に効
果がある。第9図は、双方向中継増幅器(91A)の構
成を示すものであり、第2図に示す増幅回路の構成か
ら、下り方向の増幅器(6)を削除したものであり、下
り方向のレベル検出回路(23)と上り方向のレベル検
出回路(22)を残して他のレベル検出回路は削除され
ている。この構成では、下り方向の増幅器が無いため、
対移動局アンテナのインピーダンスの変化などによりサ
ーキュレーターのアイソレーションが変化した場合や回
り込みが増加した場合でも、不要な発振に対するマージ
ンが大きく安定なシステムが実現出来る利点がある。な
お、第9図の構成においては、下り方向の増幅度が低く
抑えられることから、制御用マイコン(25)は必須の
構成要素では無く省略することも出来る。第10図は、
本発明の他の実施例を示す図であり、基地局(81)に
は、アンテナ(17)が接続され、双方向中継増幅器
(91)には、対基地局アンテナ(83A)(83B)
と対移動局アンテナあるいは漏洩同軸ケーブルあるいは
漏洩アンテナ(84A)(84B)が接続されており、
上り方向および下り方向の無線周波帯の信号は、増幅器
(6)(7)によりそれぞれ増幅される。対基地局アン
テナ(83A)(83B)相互間および対移動局アンテ
ナ相互間はアンテナ軸が垂直方向になるよう構成されて
おり、相互間の結合損は、28+40log(s/2)
(dB)、但しsは両アンテナの間隔、で示されるよう
に比較的大きな値となる。更に、対移動局アンテナ(8
4A)(84B)に漏洩同軸ケーブルあるいは漏洩アン
テナを使用すれば対移動局アンテナ(84A)(84
B)相互間のアイソレーションを大きく出来しかも移動
局(82)との結合も大きく保てる効果がある。一方、
対基地局アンテナ(83A)(83B)と対移動局アン
テナ(84A)(84B)相互間はアンテナ軸が水平方
向になるよう構成されており、相互間の結合損は、22
+20log(s/2)+2xLF−B(dB)、但し
sは両アンテナの間隔、LF−Bはアンテナのフロント
・バック損で、示されるようにフロント・バック損を加
えると垂直方向と同じ程度の値となる。例えば、1.9
GHz帯では、アンテナ軸に垂直な方向では3m離れる
と約85dBの結合損が得られ、一方、アンテナ軸に水
平な方向では3m離れると約47dBであり、パラボラ
アンテナの場合のフロント・バック損20dBの2倍を
加えると合計87dBとなり、垂直方向と水平方向でバ
ランスした値となる。更に、対移動局アンテナ(84
A)(84B)に漏洩同軸ケーブルあるいは漏洩アンテ
ナを使用すれば当該結合損を改善出来る。第11図は、
第2図に示す増幅回路の構成から、分岐回路(5)
(8)を除き、接続端子(11A)(12A)(11
B)(12B)を設けている。増幅回路(6)(7)の
利得は上記結合損の近くまで大きく設定されるため、ア
ンテナの近傍での反射などにより結合損が変化したり回
り込みが増加した場合には不要な発振を生じる恐れがあ
る。このような場合には、制御用マイコン(25)によ
り増幅回路(6)(7)の利得が制御されるため、不要
な発振に対するマージンを大きく出来、安定なシステム
が実現出来る利点がある。第12図は、本発明の対移動
局アンテナの実施例を示す図であり、(71)は金属性
の地板あるいは反射板、(72)は双方向中継増幅器を
収納するためのケース、(73)は例えばヘリカルアン
テナ、(11)は同軸コネクター等の接続端子である。
双方向中継増幅器(91A)から放射される電波と同
軸ケーブル(14)を経由して双方向中継増幅器(91
B)から放射される電波の間には伝送時間に差があり、
両者(91A)(91B)の中間地点で伝送時間差によ
る遅延干渉が生じデジタル信号が通じ難い場所が生じ
る。この問題を解決するためには、アンテナ(73)を
反射板(71)を有する指向性アンテナとし、前段の双
方向中継増幅器(91A)とは反対の方向に指向性ビー
ムを向けることによって、上記伝送時間差による干渉妨
害を回避することが出来る。また、地板あるいは反射板
を有するアンテナは定在波に対して強く安定な電波の受
信が可能であり、これは金属の反射板の表面では常に電
界がゼロになることから容易に理解できる。以上の説明
では、増幅回路の入力端子および出力端子の何れにもレ
ベル検出回路を設けたが、一部を省略しても同様な効果
が得られ、また、増幅回路の途中にレベル検出回路を接
続しても同様な効果がえられる。また、レベルの検出以
外にも、デジタル信号で変調された無線周波帯信号を検
波する等の方法でも同様な効果が得られる。また、制御
用マイコンは、DSPで無く通常のマイコンとD/A
A/Dコンバーターを組み合わせるか、通常のロジッ
ク回路で構成する等の方法でも実現でき、制御手順につ
いても一例を示したが、学習の手法を活用したアダプテ
イブな制御手順等種々のものが考えられる。また、双方
向中継増幅器の指向性アンテナにはヘリカルアンテナを
用いたが、アレイアンテナ、パラボラアンテナあるいは
コーナーレフレクター等の反射板付の指向性アンテナあ
るいは漏洩同軸ケーブルや漏洩導波管(同軸ケーブルや
導波管の外部導体に連続するスリットを設けたアンテ
ナ)のように外部導体が地板になっているものあるいは
漏洩アンテナ(連続するストリップライン等の高周波伝
送手段の途中に電波を放射するための部分を有する伝送
路アンテナ)のように地板を有するアンテナを用いても
同様な効果が得られる。また、指向性アンテナと回路の
収納ケースを一体にするよう説明したが、別ケースに収
納しても同様な効果が得られる。また、無線周波帯の信
号の分岐回路には、サーキュレーターを用いるとした
が、ハイブリッド、方向性結合器、分岐回路、電子スイ
ッチあるいは分配器よっても同様な効果が得られる。ま
た、基地局において複数の送信機および受信機の入出力
端子を結合器によって合成し分配しても同様な効果が得
られるとともに、個別基地局に比較して、トラフイック
の収容能力が飛躍的に大きくなり周波数の有効利用が図
れる効果がある。また、双方向中継増幅器に対移動局ア
ンテナへの分岐回路を設けず、上り方向および下り方向
の増幅回路のみとし、双方向の中継増幅を行うことも出
来る。
【0007】[発明の効果]本発明は、上記のように構
成されるため、ビル内全域に無線周波帯の信号を行き渡
らせるために設置する双方向中継増幅器が経済的に実現
出来、しかも送信周波数と受信周波数が同一のFDMA
/TDD、TDMA/TDDあるいはCDMA等の方式
に適用した時でも、対移動局アンテナのインピーダンス
の変化等により、サーキューレーターのアイソレーショ
ンが変化した場合でも、増幅回路の不要な発振を除去出
来る等の効果がある。この他に、下り方向の増幅回路の
直線性を制御してQPSK等の線形変調波の側帯波の広
がるのを防止することが出来るなどの効果がある。
成されるため、ビル内全域に無線周波帯の信号を行き渡
らせるために設置する双方向中継増幅器が経済的に実現
出来、しかも送信周波数と受信周波数が同一のFDMA
/TDD、TDMA/TDDあるいはCDMA等の方式
に適用した時でも、対移動局アンテナのインピーダンス
の変化等により、サーキューレーターのアイソレーショ
ンが変化した場合でも、増幅回路の不要な発振を除去出
来る等の効果がある。この他に、下り方向の増幅回路の
直線性を制御してQPSK等の線形変調波の側帯波の広
がるのを防止することが出来るなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【第1図】本発明の実施例を示すシステム構成図
【第2図】本発明の双方向中継増幅器の実施例を示す構
成図
成図
【第3図】本発明のレベル検出回路の実施例を示す構成
図
図
【第4図】本発明の制御回路の実施例を示す構成図
【第5図】本発明の他の実施例を示すシステム構成図
【第6図】本発明の双方向中継増幅器の他の実施例を示
す構成図
す構成図
【第7図】本発明の増幅回路の他の実施例を示す構成図
【第8図】本発明の他の実施例を示すシステム構成図
【第9図】本発明の双方向中継増幅器の他の実施例を示
す構成図
す構成図
【第10図】本発明の他の実施例を示すシステム構成図
【第11図】本発明の双方向中継増幅器の他の実施例を
示す構成図
示す構成図
【第12図】本発明の対基地局アンテナあるいは移動局
アンテナの実施例を示す構成図
アンテナの実施例を示す構成図
【第13図】従来の双方向中継増幅器の例を示すシステ
ム構成図
ム構成図
【符号の説明】 1 電話回線インターフエイス
(分岐回路) 2 無線周波のFDMA/TD
DあるいはTMDA/TDDあるいはCDMAの送信機 3 無線周波のFDMA/TD
DあるいはTMDA/TDDあるいはCDMA受信機 4、5、8、8A、8B 分岐回路 6 下り方向の増幅回路 7 上り方向の増幅回路 9 電話回線の接続端子 10、10A、10B 基地局の無線周波信号入
出力端子 11、11A、11B 双方向中継増幅器入力端
子 12、12A、12B 双方向中継増幅器出力端
子12C、12D 同上 13、14、15 同軸ケーブルあるいは漏
洩同軸ケーブルあるいは漏洩アンテナ 16 基地局電力増幅器17 基地局アンテナ 21、24 入力レベル検出回路 22、23 出力レベル検出回路 30 下り方向の入力レベル検
出回路の接続端子 31、32 下り方向の増幅回路の接
続端子 33、34 上り方向の増幅回路の接
続端子 35、40 入力レベル検出回路の出
力端子 37、38 出力レベル検出回路の出
力端子 36 下り方向の増幅回路の制
御端子 39 上り方向の増幅回路の制
御端子 41、42 入力レベル検出回路の接
続端子 44 方向性結合器 45 検波用ダイオード 46 結合ループ 47 バイパスコンデンサー 48 終端抵抗 51〜54 A/Dコンバーター 55、56 D/Aコンバーター 57 制御回路 58 RAM 59 ROM 61、66 ストレートアンプ 62、65 ミキサー回路 63 局発回路 64 中間周波フイルター 71 金属製の地板または反射
板 72 回路収納部 73 ヘリカルアンテナ 74 同軸コネクター 81 基地局 82 移動局 83、83A、83B 対基地局アンテナ 84、84A、84B 対移動局アンテナ84C、84D、84E 同上 85、86 双方向中継増幅器の接続
端子 87、88 空中線共用器 89 下り方向中継増幅回路 90 上り方向中継増幅回路 91、91A、91B 双方向中継増幅器 91C、91D 双方向中継増幅器
(分岐回路) 2 無線周波のFDMA/TD
DあるいはTMDA/TDDあるいはCDMAの送信機 3 無線周波のFDMA/TD
DあるいはTMDA/TDDあるいはCDMA受信機 4、5、8、8A、8B 分岐回路 6 下り方向の増幅回路 7 上り方向の増幅回路 9 電話回線の接続端子 10、10A、10B 基地局の無線周波信号入
出力端子 11、11A、11B 双方向中継増幅器入力端
子 12、12A、12B 双方向中継増幅器出力端
子12C、12D 同上 13、14、15 同軸ケーブルあるいは漏
洩同軸ケーブルあるいは漏洩アンテナ 16 基地局電力増幅器17 基地局アンテナ 21、24 入力レベル検出回路 22、23 出力レベル検出回路 30 下り方向の入力レベル検
出回路の接続端子 31、32 下り方向の増幅回路の接
続端子 33、34 上り方向の増幅回路の接
続端子 35、40 入力レベル検出回路の出
力端子 37、38 出力レベル検出回路の出
力端子 36 下り方向の増幅回路の制
御端子 39 上り方向の増幅回路の制
御端子 41、42 入力レベル検出回路の接
続端子 44 方向性結合器 45 検波用ダイオード 46 結合ループ 47 バイパスコンデンサー 48 終端抵抗 51〜54 A/Dコンバーター 55、56 D/Aコンバーター 57 制御回路 58 RAM 59 ROM 61、66 ストレートアンプ 62、65 ミキサー回路 63 局発回路 64 中間周波フイルター 71 金属製の地板または反射
板 72 回路収納部 73 ヘリカルアンテナ 74 同軸コネクター 81 基地局 82 移動局 83、83A、83B 対基地局アンテナ 84、84A、84B 対移動局アンテナ84C、84D、84E 同上 85、86 双方向中継増幅器の接続
端子 87、88 空中線共用器 89 下り方向中継増幅回路 90 上り方向中継増幅回路 91、91A、91B 双方向中継増幅器 91C、91D 双方向中継増幅器
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【第1図】
【第2図】
【第12図】
【第3図】
【第4図】
【第5図】
【第6図】
【第7図】
【第8図】
【第9図】
【第10図】
【第11図】
【第13図】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04J 1/10 3/08 A
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 [請求項1]基地局側あるいは前段側からの上り方向と
下り方向の無線周波帯の信号を同軸ケーブルあるいは対
基地局アンテナを介して個別に接続するための接続端子
と、後段側への上り方向と下り方向の無線周波帯の信号
を同軸ケーブルあるいは対移動局アンテナを介して個別
に接続するための接続端子と、上り方向あるいは下り方
向あるいは両方向の無線周波帯の信号を増幅するための
増幅回路とを有することを特徴とする双方向中継増幅
器。 [請求項2]基地局側あるいは前段側からの上り方向と
下り方向の無線周波帯の信号を同軸ケーブルあるいは対
基地局アンテナを介して個別に接続するための接続端子
と、後段側への上り方向と下り方向の無線周波帯の信号
を同軸ケーブルを介して個別に接続するための接続端子
と、対移動局アンテナ側への上り方向と下り方向の無線
周波帯の信号を分岐するための分岐回路と、上り方向あ
るいは下り方向あるいは両方向の無線周波帯の信号を増
幅するための増幅回路とを有することを特徴とする双方
向中継増幅器。 [請求項3]基地局側あるいは前段側からの上り方向と
下り方向の無線周波帯の信号を個別にあるいは両方向へ
の分岐回路に接続するための接続端子と、対移勤局アン
テナ側あるいは後段側あるいは両側への上り方向と下り
方向の無線周波帯の信号を個別にあるいは両方向への分
岐回路に接続するための接続端子と、上り方向あるいは
下り方向あるいは両方向の無線周波帯の信号を増幅する
ための増幅回路とを有することを特徴とする双方向中継
増幅器。 [請求項4]基地局側あるいは前段側からの上り方向と
下り方向の無線周波帯の信号を個別にあるいは両方向へ
の分岐回路に接続するための接続端子と、対移動局アン
テナ側あるいは後段側あるいは両側への上り方向と下り
方向の無線周波帯の信号を個別にあるいは両方向への分
岐回路に接続するための接続端子と、上り方向あるいは
下り方向あるいは両方向の無線周波帯の信号を増幅する
ための増幅回路と、当該増幅回路の信号レベルを検出す
るための検出回路と、当該検出レベルを比較して増幅回
路の利得あるいは出力レベルあるいは入力レベルと出力
レベルの関係等を制御するための制御回路とを有するこ
とを特徴とする双方向中継増幅器。 [請求項5]当該増幅回路が、ストレートアンプ、ある
いはミキサー回路と帯域通過フイルター、あるいはその
両方を有することを特徴とする特許請求の範囲第1項、
第2項、第3項あるいは第4項に記載の双方向中継増幅
器。 [請求項6]当該増幅回路が、当該無線周波帯の信号レ
ベルを検出する検出回路と、当該検出レベルを比較して
増幅回路の利得あるいは出力レベルあるいは入力レベル
と出力レベルの関係を制御するための制御回路を有する
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項あるいは第2項
に記載の双方向中継増幅器。 [請求項7]当該分岐回路が、サーキュレーターあるい
は電子スイッチあるいは2分配器あるいはハイプリッド
回路等から構成されることを特徴とする特許請求の範囲
第2項、第3項あるいは第4項に記載の双方向中継増幅
器。 [請求項8]当該検出回路が、少なくとも当該中継増幅
器の入力あるいは出力あるいは途中段階の信号レベルを
検出するように設けられることを特徴とする特許請求の
範囲第4項あるいは第6項に記載の双方向中継増幅器。 [請求項9]当該制御回路が、下り方向については少な
くとも増幅回路の出力レベルを、上り方向については少
なくとも増幅回路の利得を制御するように設けられるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第4項あるいは第6項に
記載の双方向中継増幅器。 [請求項10]少なくとも1個以上の指向性アンテナを
有し、当該指向性アンテナが、金属性の地板あるいは反
射板と、指向性アンテナの放射素子とから構成されるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項、第3項
あるいは第4項に記載の双方向中継増幅器。 [請求項11]当該指向性アンテナが、少なくとも2個
以上の直交する偏波面を有する等、相互間の結合が少な
くなるように構成された放射素子を有することを特徴と
する特許請求の範囲第1項に記載の双方向中継増幅器。 [請求項12]当該反射板と放射素子が、反射板付ヘリ
カルアンテナあるいは反射板付アレイアンテナあるいは
パラボラアンテナあるいはコーナーレフレクターアンテ
ナ等の地板あるいは反射板付指向性アンテナであること
を特徴とする特許請求の範囲第10項あるいは第11項
に記載の双方向中継増幅器。 [請求項13]当該基地局あるいは基地局群が複数のT
DD方式の送受信機を有し、当該送受信機の入出力信号
を合成・分配するための合成・分配回路を介して接続す
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項、第
3項あるいは第4項に記載の双方向中継増幅器。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17355593A JP3201885B2 (ja) | 1992-12-30 | 1993-06-07 | 双方向中継増幅器 |
AU52454/93A AU672054B2 (en) | 1992-12-30 | 1993-12-15 | Bothway RF repeater for personal communications systems |
EP93310391A EP0605182A3 (en) | 1992-12-30 | 1993-12-21 | Bidirectional repeater for mobile radiotelephone system. |
SG1996003159A SG48863A1 (en) | 1992-12-30 | 1993-12-21 | Bidirectional repeater for mobile telephone system |
CA002112342A CA2112342A1 (en) | 1992-12-30 | 1993-12-23 | Bothway rf repeater for personal communications system |
US08/546,842 US5812933A (en) | 1992-12-30 | 1995-10-23 | Duplex RF repeater for personal communications system |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-362040 | 1992-12-30 | ||
JP36204092A JPH06216822A (ja) | 1992-12-30 | 1992-12-30 | 双方向中継増幅器 |
JP17355593A JP3201885B2 (ja) | 1992-12-30 | 1993-06-07 | 双方向中継増幅器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0897763A true JPH0897763A (ja) | 1996-04-12 |
JP3201885B2 JP3201885B2 (ja) | 2001-08-27 |
Family
ID=26495487
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17355593A Expired - Fee Related JP3201885B2 (ja) | 1992-12-30 | 1993-06-07 | 双方向中継増幅器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3201885B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000324033A (ja) * | 1999-05-10 | 2000-11-24 | Mitsubishi Electric Corp | 同一周波数中継方法および装置 |
KR20020061574A (ko) * | 2002-06-26 | 2002-07-24 | 주식회사 웨이브컴 | 단주파 양방향 중계장치 |
JP2004328666A (ja) * | 2003-04-28 | 2004-11-18 | Matsushita Electric Works Ltd | 無線中継装置 |
JP2009545295A (ja) * | 2006-07-29 | 2009-12-17 | パワーキャスト コーポレイション | Rf電力伝送ネットワーク及び方法 |
CN109546982A (zh) * | 2019-01-16 | 2019-03-29 | 北京小米移动软件有限公司 | 电路模块以及双向放大电路 |
GB2600184A (en) * | 2020-10-22 | 2022-04-27 | Technetix Bv | Amplifier device |
-
1993
- 1993-06-07 JP JP17355593A patent/JP3201885B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000324033A (ja) * | 1999-05-10 | 2000-11-24 | Mitsubishi Electric Corp | 同一周波数中継方法および装置 |
KR20020061574A (ko) * | 2002-06-26 | 2002-07-24 | 주식회사 웨이브컴 | 단주파 양방향 중계장치 |
JP2004328666A (ja) * | 2003-04-28 | 2004-11-18 | Matsushita Electric Works Ltd | 無線中継装置 |
WO2004098207A3 (ja) * | 2003-04-28 | 2005-02-24 | Matsushita Electric Works Ltd | 無線中継器 |
JP4529375B2 (ja) * | 2003-04-28 | 2010-08-25 | パナソニック電工株式会社 | 無線中継装置 |
JP2009545295A (ja) * | 2006-07-29 | 2009-12-17 | パワーキャスト コーポレイション | Rf電力伝送ネットワーク及び方法 |
CN109546982A (zh) * | 2019-01-16 | 2019-03-29 | 北京小米移动软件有限公司 | 电路模块以及双向放大电路 |
CN109546982B (zh) * | 2019-01-16 | 2023-02-21 | 北京小米移动软件有限公司 | 电路模块以及双向放大电路 |
GB2600184A (en) * | 2020-10-22 | 2022-04-27 | Technetix Bv | Amplifier device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3201885B2 (ja) | 2001-08-27 |
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