JP4586047B2 - 階段 - Google Patents
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Description
まず、本発明の実施形態に係る階段の全体構成を、図1および図2を参照して説明する。ここで、図1は本発明に係る階段の斜視図、図2は同じく平面図である。
本発明の実施形態に係る階段は、図1に示すように、鉛直に立設された一本の中心支柱1と、鉛直に立設された外側支柱2と、中心支柱1に支持される廻り部3と、中心支柱1および外側支柱2に支持される直線部4と、廻り部3の外周および直線部4の両側に配置された手摺5とを主要部として構成されている。
また、廻り部3は、中心支柱1の周りに配置される三段の踏板35を有し、直線部4は、互いに連結された左右一対の側桁40A,40Bに支持される九段の踏板45を有している。すなわち、本実施形態では、図2に示すように、下階床F1側から数えて、1段目〜9段目が直線部4に相当し、10段目〜12段目が廻り部3に相当する。
次に、中心支柱1および外側支柱2の構成について、図3乃至図6を参照して詳細に説明する。ここで、図3は本発明に係る階段の正面図、図4は同じく側面図、図5(a)は芯柱の断面図、図5(b)は中心ハブの断面図、図5(c)は図5(b)の拡大図、図5(d)は中心スペーサの断面図、図5(e)は固定プレートの断面図、図6は廻り部の斜視図である。
また、中心支柱1のうち、廻り部3が取り付けられる部分では、図6に示すように、中心ハブ12と中心スペーサ13とが交互に芯柱11へ外挿されている。なお、本実施形態では、中心ハブ12の上下面に固定プレート14が介設されている。
連結溝12aは、後記する上フレーム材31の接続端部31a、下フレーム材32の接続端部32aおよびブレースフレーム材33の接続端部33aが嵌合可能な形状に形成され、図5(c)に示すように、その内壁面には、各接続端部の凹凸と係合する凹凸が形成されている。また、図5(b)に示すように、中心ハブ12を平面視すると、二つの連結溝12aは、それぞれ中心ハブ12の中心を向いて形成されており、本実施形態ではその中心角は30度である。
また、中心ハブ12は、アルミニウム合金製の押出形材からなり、連結溝12aは、アルミニウム合金を押出成形する際に形成される。
なお、中心ハブ12の高さ寸法や連結溝12aの個数などは、接続されるフレーム材の本数などに応じて適宜設定するものとする。
突起部13aは、芯柱11の外面の角部分に沿って当接する当接面を有している。そして、突起部13aの当接面が芯柱11の外面に当接することで、中心スペーサ13の周方向への回動が防止される。
また、中心スペーサ13は、アルミニウム合金製の押出形材からなり、突起部13aは、アルミニウム合金を押出成形する際に形成される。
なお、本実施形態では、中心スペーサ13の断面形状を、軽量化を図るべく突起部13aのみが芯柱11の外面に当接するような形状としたが、これに限定されることはなく、例えば、リング部分が密実なものであってもよい。
次に、廻り部3の構成について、図6乃至図12を参照して詳細に説明する。ここで、図7は支持部材の正面図、図8(a)は上(下)フレーム材の斜視図、図8(b)は図8(a)の側面図、図8(c)はブレースフレーム材の側面図、図9(a)は各フレーム材と外周ハブとの接続方法を説明する斜視図、図9(b)は各フレーム材と外周ハブとの接続状況を説明する平面図、図11(a)は踏板の側断面図、図11(b)は廻り部を図2に示すX−X線で切断したときのフレーム材の断面図、図12は廻り部の分解斜視図である。
支持部材30は、図7に示すように、中心支柱1(中心ハブ12)から水平放射状に張り出す上フレーム材31および下フレーム材32と、中心支柱1(中心ハブ12)から上向き放射状に張り出すブレースフレーム材33と、上フレーム材31、下フレーム材32およびブレースフレーム材33の先端(外周)に接続される外周ハブ34とから構成され、支持部材30を正面から見ると、平面トラスが形成されている。
接続端部31aは、中空押出形材の両端をプレス加工などにより押し潰すことにより形成される。なお、接続端部31aは、外周ハブ34の軸線方向(上下方向)に長い偏平状に形成されていることから(図参照)外周ハブ34の軸線方向(上下方向)の外力に対しては、強度的に強いジョイント構造が形成されている。
連結溝34aは、図9(b)に示すように、上フレーム材31、下フレーム材32およびブレースフレーム材33の各接続端部が嵌合可能な断面形状に形成され、その内壁面には、接続端部の凹凸と係合する凹凸が形成されている。本実施形態では、3つの連結溝34aが75度間隔で形成されている。
外周ハブ34は、アルミニウム合金製の押出形材からなり、連結溝34aおよび挿通孔34bは、アルミニウム合金を押出成形する際に形成される。
なお、連結溝34aには、下フレーム材32とブレースフレーム材33との間に連結溝34aと同一の断面形状を有する図示しない溝埋部材を嵌合(挿入)して、各フレームが上下方向に移動するのを防止する。
踏板35は、木製や金属製の板材からなり、平面視略扇形に形成されている(図2参照)。
踏板35の外周角部は、図12に示すように、外周ハブ34と干渉しないように外周ハブ34の外周形状に沿って切り欠かれている。また、踏板35の外周部に手摺支柱51を取り付けるための挿通孔35aが穿設されている。
また、本実施形態では、図11(a)に示すように、踏板35は、その裏面が断面円形の上フレーム材31および下フレーム材32の外周形状に合わせて切り欠かれ、両フレーム材の上面に直接載置されている。このような支持形式によれば、各フレーム材の全長に渡って踏板35が載置されるので、踏板35の撓みを抑制することができる。
ここで、支持部材30の組立手順を、図12を参照して詳細に説明する。
次に、直線部4の構成について、図13および図14を参照して詳細に説明する。ここで、図13は直線部の斜視図、図14は図13の拡大斜視図である。
側桁40A,40Bは、図13に示すように、それぞれ階段勾配で傾斜する複数の側桁フレーム材41と、これらを互いに連結する側桁ハブ42とから構成される。
また、左右方向に隣り合う側桁ハブ42,42間には、上連結フレーム43と下連結フレーム44とが配置されている。すなわち、側桁40A,40Bは、上連結フレーム材43と下連結フレーム材44とで互いに連結されている。
また、上連結フレーム材43は、その奥側に位置する側桁ハブ42,42間に配置された下連結フレーム材44と同一の高さに位置するように取り付けられる。
接続端部41aは、中空押出形材の両端をプレス加工などにより押し潰すことにより形成される。なお、接続端部41aは、側桁ハブ42の軸線方向(上下方向)に長い偏平状に形成されていることから、側桁ハブ42の軸線方向(上下方向)の外力に対しては、強度的に強いジョイント構造が形成されている。
連結溝42aの構成は、前記した外周ハブ34の連結溝34aと同様であるので詳細な説明は省略するが、本実施形態では、3つの連結溝42aが90度間隔で形成されている。
なお、図示は省略するが、踏板か、あるいは踏板を支持する踏板支持材を利用して左右一対の側桁を連結してもよい。
側桁40A(40B)を組み立てる場合には、図14に示すように、複数の側桁フレーム材41を側桁ハブ42で順次連結していけばよい。また、側桁ハブ42の一つの連結溝42aに上下二本の側桁フレーム材41,41が接続されるので、これら二本の側桁フレーム材41,41の離隔を確保するために、連結溝42aと同一の断面形状を有する溝埋部材42d,42eを連結溝42aに挿入しておく。
踏板45は、木製や金属製の板材からなり、長方形に形成されている(図2参照)。
また、本実施形態では、踏板45は、その裏面が断面円形の上連結フレーム材43および下連結フレーム材44の外周形状に合わせて切り欠かれ、両フレーム材の上面に直接載置されている(図13参照)。このような支持形式によれば、各フレーム材の全長に渡って踏板45が載置されるので、踏板45の撓みを抑制することができる。
最後に手摺5の構成について、図15および図16を参照して詳細に説明する。ここで、図15は手摺の分解斜視図、図16は同じく側断面図である。
以上のように構成された階段の構築手順の一例を、添付の図面を適宜参照して説明する。
同様に、ユニット化した側桁40BをサポートシューSと外側支柱2との間に架設する。より詳細には、側桁40Bの下端に位置する側桁ハブ42をサポートシューSの上面に固定するとともに、上端に位置する側桁フレーム材41を外側支柱2の上面に取り付けられた側桁ハブ42に接続して側桁40Bを固定する(図4、図13参照)。
そして、踏板45を上連結フレーム材43の上面と当該上連結フレーム材43の奥側に位置する下連結フレーム材44の上面とに直接載置する(図13参照)。すなわち、上連結フレーム材43に踏板45の手前側が支持され、当該上連結フレーム材43の奥側に位置する下連結フレーム材44に踏板45の奥側が支持される。
以上、本実施形態に係る階段によれば、直線部4の踏板45を支持する一対の側桁40A,40Bが互いに連結されて一体になっており、しかも、一方の側桁40Aが中心支柱1で支持されるとともに、他方の側桁40Bが外側支柱2で支持されているので、直線部4が長くてもその安定性が確保される。すなわち、階段の外周部分を階段室の壁面で支持させなくても、階段の安定性を確保することが可能であり、結果として階段室が不要になるので、間取りの自由度が格段に向上する。
前記の実施形態では、中心支柱1において、芯柱11の外周形状および中心ハブ12の内周形状をそれぞれ正多角形としたが(図5参照)、これに限定されることはなく、例えば、図17に示す中心支柱6のように、芯柱61の外周に複数の係合片61aを形成するとともに、中心ハブ62の内周に芯柱61の係合片61aに係合する係合片62bを形成したものでもよい。
このような構成の中心支柱6によると、芯柱61に中心ハブ62を外挿したときに、芯柱61の係合片61aと中心ハブ62の係合片62bとが係合するので、中心ハブ62が周方向に回動することがない。すなわち、中心ハブ62を芯柱61に外挿するだけで、中心ハブ62の位置決めが成され、連結溝62aの方向が正確に定まる。
前記の実施形態では、直線部4の側桁40A,40Bは、上下の側桁フレーム材41,41を側桁ハブ42で連結して構成され、踏板45を当該側桁フレーム材41,41に対して斜め(下階床F1に対しては水平)に配置することによって結果としてトラスを形成していたが(図4参照)、図18に示す直線部7の側桁70B(70A)ように、上下の側桁フレーム材71,71と、この側桁フレーム材71,71に対して斜交する側桁フレーム材72とを側桁ハブ73で順次連結してトラスを構成してもよい。また、踏板75は、ブラケットを介して側桁ハブ73に取り付けられている。
なお、図示の側桁フレーム材71,72および側桁ハブ73は、前記の実施形態の側桁フレーム材41および側桁ハブ42と同様の構成である。
前記の実施形態では、廻り部3は、三段の踏板35で構成され、中心支柱1の周囲を平面視して90度回転するものであったが(図2参照)、廻り部の段数その他の構成は、これに限定されることはなく、例えば、図19(a)に示す階段の廻り部7のように、中心支柱1の周囲を平面視して180度回転するものなど、居室の間取りなどに合わせて適宜変更して差し支えない。
さらに、図19(b)に示す階段のように、いわゆる螺旋階段であってもよい。すなわち、図7に示す支持部材30を中心支柱1の周囲に、平面視して所定の角度だけずらして、かつ、前後方向に隣り合う支持部材30,30を蹴上げ高さだけずらして取り付け、これら支持部材30,30に踏板35を載置すればよい。なお、この場合は、外側支柱2は不要であり、中心支柱1のみで踏板35(支持部材30)が支持される。
前記の実施形態では、外側支柱2が土間コンクリートG上に立設され、側桁40Bは下から支持されていたが、側桁40Bの支持形式はこれに限定されることはなく、図示は省略するが、外側支柱は、上から吊り下げられたものであってもよい。すなわち、上階の梁材などから垂下させたロッド材などで側桁40Bの上端を支持してもよい。
11 … 芯柱
12 … 中心ハブ(中心節点部材)
12a … 連結溝
13 … 中心スペーサ
13A … 下側中心スペーサ
13B … 上側中心スペーサ
2 … 外側支柱
3 … 廻り部
30 … 支持部材
31 … 上フレーム材
32 … 下フレーム材
33 … ブレースフレーム材
34 … 外周ハブ(外周節点部材)
35 … 踏板
36 … 外周フレーム材
4 … 直線部
40A,40B … 側桁
41 … 側桁フレーム材
41a … 接続端部
42 … 側桁ハブ(側桁節点部材)
42a … 連結溝
43 … 上連結フレーム材
44 … 下連結フレーム材
45 … 踏板
5 … 手摺
51 … 手摺支柱
52 … 手摺取付ブラケット
52a … ボルト挿通孔
52b … 取付面
b1〜b4 … ボルト
F1 … 下階床
F2 … 上階床
G … 土間コンクリート
Claims (3)
- 鉛直方向に立設される中心支柱と、前記中心支柱の周りに螺旋状に配置される複数の踏板とを備える階段において、
前記各踏板は、前記中心支柱から張り出されて上下に隣り合う支持部材に支持されており、
前記各支持部材は、前記中心支柱から水平放射状に張り出して上段の踏板の手前側を支持する上フレーム材と、下段の踏板の奥側を支持する下フレーム材と、上フレームと下フレームとの間で前記中心支柱から上向き放射状に張り出すブレースフレーム材と、前記上フレーム材、下フレーム材及びブレースフレーム材の先端に接続される外周節点部材とを備えるとともに、上下に隣り合う下段側の支持部材の外周節点部材と上段側の支持部材の外周節点部材とを外周フレームを介して連結し、
前記外周節点部材には、上下方向に沿って挿通孔が形成されており、当該挿通孔を利用して手摺を支持する手摺支柱が取り付けられていることを特徴とする階段。 - 前記手摺支柱の下端面に雌ネジが形成されており、
前記挿通孔と前記雌ネジとに挿通したボルトを介して前記手摺支柱が前記外周節点部材
に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の階段。 - 前記上フレーム材と下フレーム材は、その先端に接続端部を有し、
前記外周節点部材の外面には、前記接続端部が嵌合可能な連結溝が形成されていること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の階段。
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