JP4075518B2 - 階段 - Google Patents

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JP4075518B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、階段に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建物内に階段を構築する場合には、間取りとの兼ね合いから、折曲り階段、折返し階段、廻り階段といった平面L字形状やU字形状の階段が構築されることが多い。また、このような階段は、居室とは別に設けられた階段室内に構築されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、階段室は、周囲が壁面で囲われているため、日中でも暗く、狭苦しい。また、居室とは別に階段室を設けなければならないので、結果として間取りの自由度が制限されてしまう。
【0004】
さらに、階段室の壁面で踏板を支持する場合には、その位置決めが非常に難しく、これらを正確に取り付けるには、手間と時間とを要する。
【0005】
また、工場で生産された階段を施工現場に取り付ける場合もあるが、建物ごとに階段の設置条件(段数や蹴上げ高さなど)が異なるので、大量生産には不向きである。
【0006】
そこで、本発明は、階段室を必要としない階段であって、軽構造かつ軽快で、さらには、生産・施工効率のよい階段を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、発明は、鉛直方向に立設される一本の中心支柱と、前記中心支柱に支持される廻り部および直線部を有する階段であって、前記廻り部は、前記中心支柱の周りに配置される複数の踏板を備え、前記直線部は、互いに連結された一対の側桁に支持される複数の踏板を備え、前記側桁の一方が前記中心支柱に固定されていることを特徴とする。
【0008】
かかる階段によると、直線部の踏板を支持する一対の側桁が互いに連結されて一体になっているので、一方の側桁を中心支柱で支持するだけで、直線部の安定性が確保される。すなわち、階段の外周部分を階段室の壁面に支持させなくとも、階段の安定性を確保することができる。
【0009】
請求項の発明は、前記直線部の側桁は、複数の側桁フレーム材を側桁節点部材で連結して構成され、前記側桁フレーム材は、両端に接続端部を有し、前記側桁節点部材の外面には、前記接続端部が嵌合可能な連結溝が形成されていることを特徴とする。また、請求項1の発明は、前記側桁節点部材には、横に隣り合う二つの挿通孔がそれぞれ上下方向に沿って形成され、一方の挿通孔を利用して、前記直線部の前記踏板が固定され、他方の挿通孔を利用して、手摺を支持する手摺支柱が取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
かかる階段によると、側桁がフレーム材で構成されているので、その外観が軽快かつすっきりとする。したがって、階段を居室内に設置しても圧迫感がなく、必要以上に視界を妨げることもない。また、各フレーム材は、その両端に形成された接続端部を節点部材の連結溝に嵌合するだけで連結することができるので、階段の構築が容易になる。また、かかる階段によると、側桁節点部材に二つの挿通孔が形成されているので、手摺を支持する手摺支柱を容易に取り付けることができる。
【0011】
請求項の発明は、請求項1に記載の階段であって、前記廻り部の各踏板は、前記中心支柱から張り出す支持部材に支持され、高さ方向に隣り合う支持部材同士が連結されていることを特徴とする。
【0012】
かかる階段によると、廻り部において、踏板に作用する荷重がその踏板の上段の踏板を支持する支持部材および下段の踏板を支持する支持部材に分散して作用するとともに、上下の支持部材で曲げに抵抗するので、一つの支持部材で踏板を支持する場合に比べて、軽構造化を図ることができる。
【0013】
請求項の発明は、請求項に記載の階段であって、前記廻り部の支持部材は、前記中心支柱から放射状に張り出す二本の放射状フレーム材と、当該各放射状フレーム材の先端に接続される節点部材と、当該節点部材を介して前記放射状フレーム材を連結する外周フレーム材とから構成され、前記放射状フレーム材および前記外周フレーム材は、それぞれ両端に接続端部を有し、前記中心支柱の外面および前記節点部材の外面には、前記接続端部が嵌合可能な連結溝が形成されていることを特徴とする。
【0014】
かかる階段によると、廻り部の支持部材をフレーム材で構成したので、その外観がより一層軽快になる。また、放射状フレーム材の接続端部を中心支柱に形成された連結溝に嵌合するだけで放射状フレーム材と中心支柱との接続がなされ、放射状フレーム材の接続端部および外周フレーム材の接続端部をそれぞれ節点部材に形成された連結溝に嵌合するだけで放射状フレーム材と外周フレーム材との接続がなされるので、階段の構築が容易になる。
【0015】
請求項の発明は、請求項3に記載の階段であって、前記側桁フレーム材、放射状フレーム材および外周フレーム材は、それぞれ断面四角形であることを特徴とする。
【0016】
かかる階段によると、各フレーム材の全長に渡ってその上面に踏板を直接載置することができるので、踏板の撓みを抑制することができる。
【0017】
請求項の発明は、請求項3または請求項4に記載の階段であって、前記外周節点部材には、横に隣り合う二つの挿通孔がそれぞれ上下方向に沿って形成され、一方の挿通孔を利用して、上段の支持部材と下段の支持部材とが連結され、他方の挿通孔を利用して、手摺を支持する手摺支柱が取り付けられていることを特徴とする。
【0018】
かかる階段によると、外周節点部材に二つの挿通孔が形成されているので、手摺を支持する手摺支柱を容易に取り付けることができる。
【0019】
請求項7の発明は、鉛直方向に立設される一本の中心支柱と、前記中心支柱に支持される廻り部および直線部を有する階段であって、前記廻り部は、前記中心支柱の周りに配置される複数の踏板を備え、前記直線部は、互いに連結された一対の側桁に支持される複数の踏板を備え、前記側桁の一方が前記中心支柱に固定されており、前記廻り部の各踏板は、前記中心支柱から張り出す支持部材に支持され、高さ方向に隣り合う支持部材同士が連結されており、前記廻り部の支持部材は、前記中心支柱から放射状に張り出す二本の放射状フレーム材と、当該各放射状フレーム材の先端に接続される外周節点部材と、当該節点部材を介して前記放射状フレーム材を連結する外周フレーム材とから構成され、前記放射状フレーム材および前記外周フレーム材は、それぞれ両端に接続端部を有し、前記中心支柱の外面および前記外周節点部材の外面には、前記接続端部が嵌合可能な連結溝が形成されており、前記中心支柱は、芯柱にリング状の中心節点部材および中心スペーサを交互に外挿して構成され、前記各中心節点部材の外面に前記接続端部が嵌合可能な連結溝が形成されていることを特徴とする。
【0020】
かかる階段は、鉛直方向に立設する中心支柱を二重構造としたものであり、芯柱に外挿する中心スペーサの高さ寸法を調節することで容易に廻り部の蹴上げ高さを調節することができる。また、連結溝は、中心節点部材にのみ形成され、すなわち、放射状フレーム材が接続される部分のみに連結溝を形成することができるので、美観が向上する。
【0021】
請求項8の発明は、請求項7に記載の階段であって、前記芯柱の外周は、断面多角形状に形成され、前記中心節点部材の内周は、前記芯柱の外周の形状に対応する断面多角形状に形成されていることを特徴とする。
【0022】
かかる階段によると、芯柱の外周と中心節点部材の内周とがそれぞれ多角形状であるが故に、芯柱に中心節点部材を外挿したときに、中心節点部材が周方向に回動することがない。すなわち、中心節点部材を芯柱に外挿するだけで、連結溝の方向が正確に定まるので、位置決めが容易になる。例えば、芯柱の外周および中心節点部材の内周が正12角形であれば、中心節点部材の連結溝の方向を30度刻みで調節することができる。
【0023】
請求項9の発明は、請求項7に記載の階段であって、前記芯柱の外周および前記中心節点部材の内周には、互いに係合する係合片がそれぞれ形成されていることを特徴とする。
【0024】
かかる階段によると、芯柱に中心節点部材を外挿したときに、これらに形成した係合片が係合するので、これらが周方向に回動することがない。すなわち、中心節点部材を芯柱に外挿するだけで、連結溝の方向が正確に定まるので、位置決めが容易になる。
【0025】
なお、請求項の発明は、請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の階段であって、前記中心支柱、側桁フレーム材、放射状フレーム材、外周フレーム材および節点部材のうちの少なくとも一つは、アルミニウム合金製の押出形材であることを特徴とする。
【0026】
かかる階段によると、階段を構成する部材がアルミニウム合金製の押出形材により構成されるので、製作が容易になるとともに、強度の割に軽量で、腐食しにくいというアルミニウム合金のメリットを活かすことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明に係る階段の実施の形態を、添付した図面を参照して詳細に説明する。ここで、図1(a)は本発明に係る階段の平面図、図1(b)は同じく正面図である。
【0028】
1:全体構成
本発明の実施形態に係る階段は、図1に示すように、鉛直方向に立設される一本の中心支柱10と、この中心支柱10に支持される廻り部Aと、この廻り部Aを挟んで下階床F1側に位置する直線部B1および上階床F2側に位置する直線部B2と、廻り部Aおよび直線部B1,B2の外周に沿って配置される手摺40と、直線部B1,B2の内側(中心支柱10側)に配置される手摺45A,45Cとから構成されている。なお、以下では、図1(a)に示すように、平面視U字形状の階段を例に説明するが、本発明に係る階段はこれに限定されることはなく、例えば、図示は省略するが、廻り部と一つの直線部とを組み合わせて平面視J字形状に構成してもよい。
【0029】
また、本実施形態に係る階段は、図1に示すように、下階床F1と上階床F2との間に十四段(D1〜D14)の踏板20,25を有し、一段目D1乃至四段目D4が下階床F1側の直線部B1に相当し、五段目乃至十段目が廻り部Aに相当し、十一段目乃至十四段目が上階床F2側の直線部B2に相当する。また、図1(a)に示すように、下階床F1から中心支柱10の周囲を平面視して反時計回りに回ると上階床F2に至る。
なお、以下の説明において「手前側」、「奥側」とは、それぞれ階段の上り方向を向いたときの手前側、奥側を指すものとする。
【0030】
2:中心支柱
まず、中心支柱10の構成について、図1乃至図3を参照して詳細に説明する。ここで、図2は廻り部の斜視図、図3(a)は中心節点部材の横断面図、図3(b)は図3(a)の拡大横断面図、図3(c)は中心スペーサの横断面図、図3(d)は踏板取付プレートの横断面図、図3(e)は芯柱の横断面図である。
【0031】
中心支柱10は、図1(b)に示すように、下側中心スペーサ13A、中心節点部材12(以下、中心ハブ12という)、中心スペーサ13および上側中心スペーサ13Bを芯柱11(図2参照)に外挿して構成される。
【0032】
芯柱11は、図2および図3(e)に示すように、その外周の形状が断面正多角形状(図では正12角形)に形成され、アルミニウム合金製の中空押出形材からなる。
【0033】
なお、中心ハブ12、中心スペーサ13、下側中心スペーサ13Aおよび上側中心スペーサ13Bについては、廻り部Aおよび直線部B1,B2と併せて説明する。
【0034】
3:廻り部
次に、廻り部Aの構成について、図1乃至図10を参照して詳細に説明する。ここで、図4は廻り部を構成する支持部材の平面図、図5は廻り部の拡大正面図、図6は廻り部の拡大側面図、図7は廻り部の分解斜視図、図8(a)は廻り部を構成する支持部材の分解斜視図、図8(b)は放射状フレーム材(外周フレーム材)と外周節点部材との接続方法を説明する拡大斜視図、図9(a)は放射状フレーム材(外周フレーム材)の斜視図、図9(b)は図9(a)の側面図、図10は外周節点部材の平面図である。
【0035】
廻り部Aは、図1および図2に示すように、中心支柱10の周りに配置される複数の踏板20と、この踏板20を支持する支持部材30とから構成される。また、図5および図6に示すように、高さ方向に隣り合う支持部材30,30がその先端において互いに連結されている。
【0036】
(中心支柱)
中心支柱10のうち、廻り部Aが取り付けられる部分は、図2に示すように、中心ハブ12と中心スペーサ13とを交互に芯柱11へ外挿して構成される。また、中心ハブ12の上面に踏板取付プレート14が介設され、下面に固定プレート15が介設されている。
【0037】
中心ハブ12は、図3(a)に示すように、リング状で、その内周が芯柱11の外周の形状に対応する断面正多角形状(図では正12角形)に形成され、すなわち、中心ハブ12の内周形状は、芯柱11の外周形状と同一である。また、中心ハブ12の高さ寸法は、後記する放射状フレーム材31の接続端部31aの高さ寸法と等値にされている。さらに、中心ハブ12の外面には、上下方向に沿って連結溝12aが二箇所に形成されている(図8(a)参照)。
連結溝12aは、後記する放射状フレーム材31の接続端部31a(図9参照)が嵌合可能な形状に形成され、図3(b)に示すように、その内壁面には、放射状フレーム材31の接続端部31aの凹凸と係合する凹凸が形成されている。また、図3(a)に示すように、中心ハブ12を平面視すると、二つの連結溝12aは、それぞれ中心ハブ12の中心を向いており、中心角は30度である。
また、中心ハブ12は、アルミニウム合金製の押出形材からなり、連結溝12aは、アルミニウム合金を押出成形する際に形成される。
【0038】
中心スペーサ13は、図3(c)に示すように、リング状で、その内面に突起部13aが120度ピッチで形成されている。
突起部13aは、芯柱11の外面の角部分に沿って当接する当接面を有し、中心スペーサ13の回転を防止している。
中心スペーサ13は、アルミニウム合金製の押出形材からなり、突起部13aは、アルミニウム合金を押出成形する際に形成される。
なお、本実施形態では、中心スペーサ13の断面形状を、軽量化を図るべく突起部13aのみが芯柱11の外面に当接するような形状としたが、これに限定されることはなく、例えば、リング部分が密実なものであってもよい。
【0039】
踏板取付プレート14は、図3(d)に示すように、その内周形状が芯柱11の外周形状と同一に形成されたリング状の板材である。また、踏板取付プレート14の外周には、取付部14aが外側に突出して形成されている。
固定プレート15は、その内周形状が芯柱11の外周形状と同一に形成されたリング状の板材である(図7参照)。
【0040】
(踏板)
踏板20は、木製や金属製の板材からなり、図1(a)および図2に示すように、略扇形に形成されている。また、図7に示すように、踏板20の先端側にボルト挿通孔20a,20aが形成され、基端側にボルト挿通孔20bが形成されている。なお、本実施形態では、踏板20は、その基端側が踏板取付プレート14の取付部14aに支持固定され、先端側が後記する固定リング36を介して外周節点部材33,34に支持固定されている。
【0041】
(支持部材)
支持部材30は、図4に示すように、中心支柱10(中心ハブ12)から放射状に張り出す二本の放射状フレーム材31,31と、各放射状フレーム材31の先端に接続される外周節点部材33,34と、外周節点部材33,34を介して放射状フレーム材31,31を連結する外周フレーム材32とから構成されている。
【0042】
なお、以下では、外周節点部材33を「外周ハブ33」といい、外周節点部材34を「外周メガネハブ34」という。また、本実施形態では、各段の奥側(図4中、下側)に位置する放射状フレーム材31に外周ハブ33が接続され、手前側に位置する放射状フレーム材31に外周メガネハブ34が接続されているが、これらを図示の場合と逆に配置しても差し支えない。
【0043】
放射状フレーム材31は、断面円形のアルミニウム合金製の中空押出形材を加工したものであり、図9(a)(b)に示すように、その両端に偏平状の接続端部31aを有している。また、接続端部31aの先端には、放射状フレーム材31の軸線に直交する方向に凹凸が形成されている。
接続端部31aは、中空押出形材の両端をプレス加工などにより押し潰すことにより形成される。なお、接続端部31aは、外周ハブ33および外周メガネハブ34の軸線方向(上下方向)に長い偏平状に形成されていることから(図8(b)参照)、外周ハブ33および外周メガネハブ34の軸線方向(上下方向)の外力に対しては、強度的に強いジョイント構造が形成されている。
【0044】
外周フレーム材32は、放射状フレーム材31と同様に、断面円形のアルミニウム合金製の中空押出形材を加工したものであり、その両端に偏平状の接続端部32aを有している(図9参照)。その他の構成は、放射状フレーム材31と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0045】
外周ハブ33は、図8に示すように、円柱形状に形成され、その外面には外周ハブ33の軸線方向(上下方向)に沿って複数の連結溝33aが形成されている。また、外周ハブ33の中心には、その軸線方向(上下方向)に沿って連結用挿通孔33bが形成されている。
連結溝33aは、図10(a)に示すように、放射状フレーム材31の接続端部31aおよび外周フレーム材32の接続端部32aが嵌合可能な形状に形成され、その内壁面には、接続端部31a(32a)の凹凸と係合する凹凸が形成されている。本実施形態では、3つの連結溝33aが75度間隔で形成されている。
外周ハブ33は、アルミニウム合金製の押出形材からなり、連結溝33aは、アルミニウム合金を押出成形する際に形成される。
【0046】
また、外周ハブ33に放射状フレーム材31を接続する場合には、図8(b)に示すように、放射状フレーム材31の接続端部31aを外周ハブ33の上面側(あるいは下面側)から連結溝33aに嵌合(挿入)すればよい。すると、図10(a)に示すように、連結溝33aと接続端部31aの各々に形成した凹凸が互いに係合するので、放射状フレーム材31がその軸線方向に引き抜かれることはない。外周ハブ33に外周フレーム材32を接続する場合も同様である。
なお、連結溝33aのうち、放射状フレーム材31および外周フレーム材32のいずれもが接続されないものには、図8に示すように、連結溝33aと同一の寸法・形状を有する溝埋部材39を嵌合(挿入)する。あるいは、放射状フレーム材31および外周フレーム材32が接続される部位にのみ連結溝33aを形成した外周ハブ(図示せず)を使用してもよい。
【0047】
外周メガネハブ34は、アルミニウム合金製の押出形材からなり、図8(a)に示すように、軸線方向(上下方向)に沿って連結用挿通孔34bおよび手摺用挿通孔34cが形成されている。外周メガネハブ34の外面であって、連結用挿通孔34bの周囲には、外周メガネハブ34の軸線方向(上下方向)に沿って複数の連結溝34aが形成されている。連結溝34aの構成は、前記した外周ハブ33の連結溝33aと同様であるので詳細な説明は省略する。
【0048】
また、外周メガネハブ34に放射状フレーム材31を接続する場合には、放射状フレーム材31の接続端部31aを外周ハブ34の上面側(あるいは下面側)から連結溝34aに嵌合すればよい。すると、図10(b)に示すように、連結溝34aと接続端部31aの各々に形成した凹凸が互いに係合するので、放射状フレーム材31がその軸線方向に引き抜かれることはない。外周メガネハブ34に外周フレーム材32を接続する場合も同様である。
【0049】
本実施形態では、図7に示すように、外周ハブ33および外周メガネハブ34の上面に中心支柱10の踏板取付プレート14と同じ厚さを有する固定リング36が取り付けられ、外周メガネハブ34の下面と下段の踏板20との間に外周スペーサ35が介設されている。また、外周ハブ33の下面に放射状フレーム材31および外周フレーム材32の下方向への抜出しを防止するための下固定リング37が取り付けられている。なお、図示は省略するが、外周メガネハブ34を長くして、外周スペーサ35を省略してもよい。
【0050】
また、図5乃至図7に示すように、高さ方向に隣り合う支持部材30,30は、上段の踏板20の上面から下段の支持部材30の外周ハブ33へ挿通されたボルトb1によって連結されている。
【0051】
(支持部材の組立手順)
ここで、支持部材30の組立手順を、図8(a)を参照して説明する。
支持部材30は、二本の放射状フレーム材31,31のうち、奥側(図8(a)中、右側)に位置する放射状フレーム材31の先端側の接続端部31aを外周ハブ33の連結溝33aに嵌合(挿入)するとともに、手前側に位置する放射状フレーム材31の先端側の接続端部31aを外周メガネハブ34の連結溝34aに嵌合し、さらに外周ハブ33の連結溝33aおよび外周メガネハブ34の連結溝34aに外周フレーム材32の接続端部32a,32aを嵌合することで組み立てられる。
また、支持部材30は、各放射状フレーム材31の基端側の接続端部31aを中心ハブ12の連結溝12aに嵌合することで中心支柱10に固定される。
このように、支持部材30の組立に際しては、特別な工具や溶接は必要ない。
【0052】
4:直線部
次に、直線部B1,B2の構成について、図11乃至図16を参照して詳細に説明する。ここで、図11は直線部の斜視図、図12は図11の踏板の一部および手摺を省略した図、図13は直線部の側面図、図14は図1(a)の拡大図、図15は直線部の分解斜視図、図16(a)はフレーム材の斜視図、図16(b)は(a)の側面図である。
【0053】
なお、廻り部Aを挟んで下階床F1側に位置する直線部B1および上階床F2側に位置する直線部B2は、おおよそ同一の構成なので、以下では、上階床F2側の直線部B2について説明し、直線部B1については、重複する説明を省略する。
【0054】
直線部B2は、図11および図12に示すように、それぞれ互いに連結された一対の側桁50C,50Dと、この側桁50C,50Dに支持される複数の踏板25とから構成され、一対の側桁50C,50Dのうち内側(中心支柱10側)に位置する側桁50Cが中心支柱10に固定されている。また、側桁50C,50Dの上端は、ブラケット(図示せず)を介して上階床F2に支持固定される。
【0055】
(踏板)
踏板25は、図15に示すように、木製や金属製の長方形の板材からなり、その両側端が切り欠かれている(切欠き部25b)。また、踏板25の四隅には、ボルト挿通孔25aが形成されている。
【0056】
(側桁)
側桁50C,50Dは、図12および図13に示すように、階段勾配で傾斜する複数の側桁フレーム材51と、これらを互いに連結する側桁節点部材52(以下、側桁メガネハブ52という)とから構成される。また、側桁50C,50Dは、連結フレーム材53により互いに連結されている。
【0057】
側桁フレーム材51は、断面円形のアルミニウム合金製の中空押出形材を加工したものであり、図16(a)(b)に示すように、その両端に偏平状の接続端部51aを有している。また、接続端部51aの先端には、凹凸が形成されているが、その方向は、側桁フレーム材51の軸線に対して角度α(以下、コイン角αとする)をなす方向である。したがって、側桁フレーム材51は、その軸線方向が側桁メガネハブ52の軸線方向に対してコイン角αだけ傾斜した状態で側桁メガネハブ52に接続される。
接続端部51aは、中空押出形材の両端をプレス加工などにより押し潰すことにより形成される。なお、接続端部51aは、側桁メガネハブ52の軸線方向(上下方向)に長い偏平状に形成されていることから、側桁メガネハブ52の軸線方向(上下方向)の外力に対しては、強度的に強いジョイント構造が形成されている。
【0058】
側桁メガネハブ52は、アルミニウム合金製の押出形材からなり、図16(a)に示すように、軸線方向(上下方向)に沿って連結用挿通孔52bおよび手摺用挿通孔52cが形成されている。側桁メガネハブ52の外面であって、連結用挿通孔52bの周囲には、側桁メガネハブ52の軸線方向(上下方向)に沿って複数の連結溝52aが形成されている。連結溝52aの構成は、前記した外周ハブ33の連結溝33aと同様であるので詳細な説明は省略するが、本実施形態では、3つの連結溝52aが90度間隔で形成されている。
【0059】
側桁メガネハブ52に側桁フレーム材51を接続する場合には、側桁フレーム材51の接続端部51aを側桁メガネハブ52の上面側(あるいは下面側)から連結溝52aに嵌合(挿入)すればよい。すると、連結溝52aと接続端部51aの各々に形成した凹凸が互いに係合するので、側桁フレーム材51がその軸線方向に引き抜かれることはない。
【0060】
また、側桁メガネハブ52の上面には、図11および図15に示すように、固定リング56が取り付けられ、側桁メガネハブ52の下面と下段の踏板25との間には、側桁スペーサ55が介設されている。なお、図示は省略するが、側桁メガネハブ52を長くして、側桁スペーサ55を省略してもよい。
【0061】
連結フレーム材53は、前記した図8に示す放射状フレーム材31と同様の構成であるので、詳細な説明は省略する。
【0062】
また、直線部B2(図11参照)は、図12に示すように、側桁50Cの下端に位置する側桁フレーム材51Cおよび連結フレーム材53Cが直線部B2を支持するための中心ハブ12B(中心支柱10)へ接続され、十一段目D11の踏板25の一端は、中心支柱10に外挿された踏板取付プレート14の取付部14a(図11参照)に支持固定される。
【0063】
また、本実施形態では、図13に示すように、側桁50C(50D)の上端には、水平フレーム材57が配置される。水平フレーム材57の構成は、図9に示す放射状フレーム材31と同様の構成であるので、詳細な説明は省略するが、その両端に偏平状の接続端部を有し、接続端部の先端には、水平フレーム材57の軸線に直交する方向に凹凸が形成されている。
【0064】
廻り部Aを挟んで下側に位置する直線部B1(図1参照)は、前記の直線部B2と同様の構成なので重複する説明は省略するが、直線部B1の場合は、階段の内側(中心支柱10側)に位置する側桁50Aの上端が中心支柱10へ支持固定される(図14参照)。すなわち、側桁フレーム材51Aの接続端部と連結フレーム材53Aの接続端部とが直線部B1を支持するための中心ハブ12A(図1(b)参照)の連結溝へ嵌合される。また、側桁50A,50Bの下端は、図1(b)に示すように、土間コンクリートG上に立設された側桁支柱58上に支持固定される。
【0065】
(直線部の組立手順)
ここで、直線部の組立手順を、図15を参照して説明する。
直線部を組み立てる場合には、まず、下段の踏板25の切欠き部25bから突出する下段の側桁フレーム材51の接続端部51aに側桁メガネハブ52の連結溝52aを嵌合(挿入)する。次に、左右の側桁メガネハブ52の連結溝52aに連結フレーム材53の接続端部53aを嵌合して、これらを互いに連結する。このとき、側桁メガネハブ52の下面と下段の踏板25との間に側桁スペーサ55を介設しておく。次に、側桁メガネハブ52の連結溝52aに上段の側桁フレーム材51の接続端部51aを嵌合するとともに、固定リング56を介して踏板25を側桁メガネハブ52の上面に載置し、最後に踏板25の上面からボルトb5を挿通してこれらを固定する。この作業を所定の段数分繰り返すことで直線部が組み立てられる。
【0066】
5:手摺
最後に手摺40,45A,45Cの構成について、図17および図18を参照して詳細に説明する。ここで、図17は手摺の分解斜視図、図18は同じく側断面図である。
また、図1(a)に示すように、手摺40は廻り部Aおよび直線部B1,B2の外周に沿って配置され、手摺45A,45Cはそれぞれ直線部B1,B2の内側(中心支柱10側)に配置される。
【0067】
手摺40,45A,45Cは、それぞれ木製や金属製などの棒材からなるが、断面の形状・寸法、長さなどは、階段の構成に合わせて適宜設定することができる。本実施形態では、図17に示すように、断面略半円形の中空部材で構成され、手摺取付ブラケット42を介して手摺支柱41に固定される。
【0068】
手摺支柱41は、断面円形のアルミニウム合金製の中空押出形材からなり、図18に示すように、上下端にネジ孔41a,41bが形成されている。
【0069】
手摺取付ブラケット42は、図17に示すように、アルミニウム合金製の板材を折り曲げて形成され、その両端に階段勾配で傾斜する取付面42b,42bを有し、中央にボルト挿通孔42aを有している。
【0070】
また、手摺45Aは、その上端が中心ハブ12Cに支持固定され、手摺45Cは、その下端が中心ハブ12Dに支持固定される(図1(b),図14参照)。すなわち、手摺45A,45Cの端部には、図16に示す側桁フレーム材51と同様の接続端部が形成され、この接続端部を中心ハブ12C,12Dの連結溝に嵌合することで手摺45A,45Cが中心支柱10に支持固定される。なお、中心ハブ12C,12Dの構成は、図3(a)(b)に示す中心ハブ12と同様の構成であるが、連結溝は一つだけでよい。
【0071】
6:階段の構築手順
次に、本発明に係る階段の構築手順を、添付した図面を参照して説明する。
【0072】
まず、図1(b)に示すように、中心支柱10の芯柱11(図2参照)を土間コンクリートG上に立設し、その上方から下側中心スペーサ13Aを外挿する。
【0073】
次に、ユニット化した直線部B1(一段目D1乃至四段目D4)を中心支柱10に取り付ける。すなわち、下側中心スペーサ13Aの上面に直線部B1を固定するための中心ハブ12Aを外挿し、この中心ハブ12Aの連結溝に側桁50Aの上端に位置する側桁フレーム材51Aの接続端部および連結フレーム材53Aの接続端部を嵌合する(図14参照)。また、側桁50A,50Bの下端を側桁支柱58に取り付ける(図1(b)参照)。
【0074】
次に、直線部B1の上方に廻り部A(五段目D5乃至十段目D10)を取り付ける。なお、本実施形態では、廻り部Aを一段ずつ構築するが、各段の構築手順は同じなので、例として、図2に示す八段目D8の上に、九段目D9を構築する場合について図7を参照して説明する。また、以下では、特に断らない限り、九段目D9を構成する部材を示すものとする。
【0075】
図7に示すように、中心スペーサ13、固定プレート15および支持部材30を取り付けた中心ハブ12を順に芯柱11へ外挿する。なお、図示は省略するが、中心スペーサ13は、図2に示す八段目D8の踏板取付プレート14の上に載置されることになる。
【0076】
このとき、芯柱11の外周と中心ハブ12の内周とがそれぞれ正多角形の断面を有しているので、中心ハブ12が周方向に回動することはない。すなわち、中心ハブ12を芯柱11に外挿するだけで、中心ハブ12の位置決めがなされ、連結溝12aの方向が正確に定まる。なお、本実施形態では、芯柱11の外周および中心ハブ12の内周が正12角形なので、中心ハブ12の連結溝12aの方向を30度刻みで調節することができる。
【0077】
また、中心ハブ12は、その連結溝12aが八段目D8の中心ハブ12の連結溝12aと所定の角度(本実施形態では30度)だけずれるように外挿される。したがって、支持部材30の手前側に位置する放射状フレーム材31は、八段目D8の支持部材30の奥側に位置する放射状フレーム材31と平面視して同一方向に張り出すことになる。
【0078】
次に、図7に示すように、踏板取付プレート14を、その取付部14aが中心ハブ12の連結溝12aの上方に位置するように芯柱11に外挿する。また、固定リング36を外周ハブ33の上面および外周メガネハブ34の上面にそれぞれ載置する。
【0079】
次に、踏板取付プレート14の取付部14aの上面および固定リング36,36の上面に踏板20を載置し、外周メガネハブ34の下面に外周スペーサ35を介設する。
【0080】
そして、踏板20の上方から固定リング36、外周メガネハブ34、外周スペーサ35、八段目D8の踏板20、固定リング36、外周ハブ33および下固定リング37の各挿通孔にボルトb1を挿通して、八段目D8の支持部材30と九段目D9の支持部材30とを連結する。
【0081】
このように高さ方向に隣り合う支持部材30、30を互いに連結すると、例えば図2の場合であれば、七段目D7の踏板20に作用する荷重は、八段目D8の支持部材30および六段目D6の支持部材30にも分散され、すなわち、七段目D7の踏板20に作用する荷重に対して七段目D7の支持部材30だけで抵抗するのではなく、その上下の支持部材30とともに抵抗するので、結果として支持部材30の軽構造化を図ることができる。
【0082】
また、踏板20は、図7に示すように、その先端側がボルトb1によって外周ハブ33および外周メガネハブ34に固定され、基端側がボルトb1’によって踏板取付プレート14に固定される。
【0083】
次に、廻り部Bの最上段(十段目D10)の上方に直線部B2を取り付ける。より詳細には、図12に示すように、十段目D10の踏板を支持する踏板取付プレート14上に、中心スペーサ13、固定プレート15および直線部B2を固定するための中心ハブ12Bを外挿した後に、十一段目D11の踏板25の下面に取り付けられた踏板取付プレート14(図11参照)を芯柱11に外挿しつつ、側桁50Cの下端に位置する側桁フレーム材51Cの接続端部と連結フレーム材53Cの接続端部とを中心ハブ12Bの連結溝に嵌合する。また、側桁50C,50Dの上端を、ブラケットを介して上階床F2に支持固定する。
【0084】
次に、図18に示すように、手摺支柱41のネジ孔41aにネジ棒b2を取り付け、そのネジ棒b2を廻り部Aの外周メガネハブ34の手摺用挿通孔34cに挿通する。そして、外周メガネハブ34の下面に突出したネジ棒b2をキャップナット38のネジ穴38aに螺合させて、手摺支柱41を外周メガネハブ34に固定する。
このように、外周メガネハブ34は、手摺支柱41を取り付けるための手摺用挿通孔34cを備えているので、手摺支柱41を容易に取り付けることができる。
同様に、直線部B1,B2の側桁メガネハブ52にも、手摺用挿通孔52c(図16(a)参照)を利用して手摺支柱41を取り付ける。
【0085】
そして、図17に示すように、手摺支柱41の上端に手摺取付ブラケット42を取り付け、この手摺取付ブラケット42の取付面42bに手摺40の下面を当接させ、ボルトb4で固定する。なお、図18に示すように、手摺40の下面に設けた切欠き40aにより、ボルトb4の頭部が手摺40の下面に当接するのを防止している。
【0086】
なお、直線部B1の内側に位置する手摺45Aは、その上端が中心支柱10に支持固定される(図14参照)。したがって、廻り部Aの八段目D8の踏板20を取り付けた後に、手摺45Aを取り付けるための中心ハブ12C(図1(b)参照)を芯柱11に外挿し、この中心ハブ12Cの連結溝に手摺45Aの接続端部を嵌合する。また、直線部B2の内側に位置する手摺45Bは、その下端が中心支柱10に支持固定される(図14参照)。したがって、図11に示すように、上側中心スペーサ13Bを芯柱11に外挿した後に、手摺45Bを取り付けるための中心ハブ12Dを芯柱11に外挿し、この中心ハブ12Dの連結溝に手摺45Bの接続端部を嵌合する。
【0087】
7:作用・効果
以上、本実施形態に係る階段によれば、廻り部Aおよび直線部B1,B2を一本の中心支柱10で支持する構成としたので、階段の外周部分を階段室の壁面に支持させなくとも、階段の安定性を確保することができる。すなわち、階段室が不要になり、結果として間取りの自由度が格段に向上する。
【0088】
また、中心支柱10だけで廻り部Aおよび直線部B1,B2を支持しているので、その外観が軽快、かつ、すっきりとし、また、必要以上に視界を妨げることがない。
【0089】
なお、直線部B1の側桁50A,50Bが連結フレーム材53により互いに連結されて一体になっているので、一方の側桁50Aを中心支柱10で支持するだけで直線部B1の安定性が確保される。直線部B2についても同様である。
【0090】
さらに、直線部B1,B2を構成する各側桁を側桁フレーム材51で構成し、廻り部Aの支持部材30を放射状フレーム材31および外周フレーム材32で構成したので、その外観がより一層軽快になる。したがって、本実施形態に係る階段を室内に構築しても、軽快であるが故に、圧迫感のない明るい居室内空間を創出することができる。
【0091】
さらに、中心支柱10、廻り部Aの支持部材30、直線部B1,B2の各側桁50A,50Bをアルミニウム合金製の押出形材で形成することで、強度の割に軽量で、腐食しにくいというアルミニウム合金のメリットを活かし、より軽構造の階段を構築することできる。
【0092】
また、各フレーム材は、その両端に形成された接続端部を各ハブの連結溝に嵌合するだけで連結することができるので、階段の構築が容易で、かつ、軽構造であるが故に施工時の取り扱いが容易である。
【0093】
また、廻り部Aの蹴上げ高さや各段の設置高さを調節する場合には、芯柱11に外挿する中心スペーサ13と外周メガネハブ34の下面に取り付ける外周スペーサ35の高さ寸法を変更するだけでよい。あるいは、図示しない高さ調節用のスペーサを芯柱11に外挿してもよい。また、直線部B1,B2の蹴上げ高さや各段の設置高さを調節する場合には、側桁スペーサ55の高さ寸法および側桁フレーム材51の長さ寸法を変更するだけでよい。いずれにしても、建物ごとに異なる階段の設置条件(段数や蹴上げ高さなど)に容易に対応することができ、施工現場での微調整も容易である。すなわち、階段の設置条件が異なっても、中心ハブ12、放射状フレーム材31、外周フレーム材32、外周ハブ33、外周メガネハブ34および側桁メガネハブ52は、その寸法・形状を変更することなく共通して使用することができるので、大量生産に適しており、生産効率がよい。
【0094】
なお、階段の構築手順は、前記の構築手順に限定されることはなく、施工条件などに合わせて適宜変更してもよい。例えば、支持部材30(放射状フレーム材31,31)は、中心ハブ12を芯柱11に外挿した後に接続してもよいし、また、踏板取付プレート14と踏板20とを予め一体にしておいてもよい。
【0095】
8:変形例1
前記の実施形態では、中心支柱10において、芯柱11の外周形状および中心ハブ12の内周形状をそれぞれ正多角形としたが、これに限定されることはなく、例えば、図19に示す中心支柱60のように、芯柱61の外周に複数の係合片61aを形成するとともに、中心ハブ62の内周に芯柱61の係合片61aに係合する係合片62bを形成したものでもよい。
このような構成の中心支柱60によると、芯柱61に中心ハブ62を外挿したときに、芯柱61の係合片61aと中心ハブ62の係合片62bとが係合するので、中心ハブ62が周方向に回動することがない。すなわち、中心ハブ62を芯柱61に外挿するだけで、中心ハブ62の位置決めが成され、連結溝62aの方向が正確に定まる。
【0096】
9:変形例2
前記の実施形態では、廻り部Aの放射状フレーム材31、外周フレーム材32の連結フレーム材53の断面形状がそれぞれ円形であったが、これに限定されることはなく、図20に示す放射状フレーム材71(外周フレーム材72)のように、四角形であってもよい。
【0097】
ここで、放射状フレーム材71(外周フレーム材72)は、断面四角形のアルミニウム合金製の中空押出形材を加工したものであり、図20(a)(b)に示すように、その両端に偏平状の接続端部71aを有している。また、接続端部71aの先端には、放射状フレーム材71の軸線に直交する方向に凹凸が形成されている。
接続端部71aは、図20(c)に示す断面四角形の中空押出形材の両端をプレス加工などにより押し潰すことにより形成されるが、四辺のうち、対向する二辺を内側に潰した後に(図20(d)参照)、残りの二辺を押し潰して(図20(e)参照)接続端部71aを形成するので、接続端部71aの高さ寸法が中空押出形材の高さ寸法以上に広がることはない。
【0098】
そして、放射状フレーム材71および外周フレーム材72を使用して支持部材30を構成すると、図21に示すように、放射状フレーム材71の全長に渡って直接に踏板20を載置することが可能になり、また、図示は省略するが外周フレーム材72の上面にも直接に踏板20を載置することが可能になるので、踏板20の撓み・変形を抑制することができる。
【0099】
また、直線部B1,B2の連結フレーム材53(図12参照)も、図示は省略するが、その断面形状を四角形とすることで、連結フレーム材の全長に渡って直接に踏板25を載置することが可能になるので、踏板25の撓み・変形を抑制することができる。
【0100】
さらに、各フレーム材を断面四角形として、その上面に直接に踏板を載置することで、図7に示す踏板取付プレート14および固定リング36といった部材が不要になり、部品点数を削減することができる。
【0101】
【発明の効果】
以上、本発明の階段によると、廻り部および直線部を一本の中心支柱で支持する構成としたので、階段室が不要になる。すなわち、階段室などを構築しなくても、階段を構築することが可能で、結果として間取りの自由度が格段に向上する。
【0102】
また、中心支柱だけで廻り部および直線部を支持しているので、その外観が軽快かつすっきりとし、また、必要以上に視界を妨げることがない。
【0103】
さらに、廻り部では、高さ方向に隣り合う支持部材を連結して、踏板に作用する荷重を上下の支持部材にも分散して作用させたので、個々の支持部材の軽構造化を図ることができ、結果として階段全体の軽構造化を図ることができる。
【0104】
また、廻り部の支持部材および直線部の側桁をそれぞれフレーム材で構成することで、階段に軽やかさや開放感が与えられ、したがって、居室内に階段を構築しても、圧迫感のない明るい居室内空間を創出することができる。
【0105】
また、軽構造であるが故に施工時の取り扱いが容易になるとともに、組立に際して特別な工具や溶接を必要としないので、施工性がよい。
【0106】
また、階段の蹴上げ高さや段数などが変わっても、中心支柱を構成する中心節点部材(中心ハブ)や支持部材の寸法・形状を変更することなく対応することができるので、生産効率がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に係る階段の平面図、(b)は同じく正面図である。
【図2】 廻り部の斜視図である。
【図3】 (a)は中心節点部材の横断面図、(b)は(a)の拡大横断面図、(c)は中心スペーサの横断面図、(d)は踏板取付プレートの横断面図、(e)は芯柱の横断面図である。
【図4】 廻り部を構成する支持部材の平面図である。
【図5】 廻り部の拡大正面図である。
【図6】 廻り部の拡大側面図である。
【図7】 廻り部の分解斜視図である。
【図8】 (a)は廻り部を構成する支持部材の分解斜視図、(b)は放射状フレーム材(外周フレーム材)と外周節点部材との接続方法を説明する拡大斜視図である。
【図9】 (a)は放射状フレーム材(外周フレーム材)の斜視図、(b)は(a)の側面図である。
【図10】 外周節点部材の平面図である。
【図11】 直線部の斜視図である。
【図12】 図11の踏板の一部および手摺を省略した図である。
【図13】 直線部の側面図である。
【図14】 図1(a)の拡大図である。
【図15】 直線部の分解斜視図である。
【図16】 (a)は側桁フレーム材の斜視図、(b)は(a)の側面図である。
【図17】 手摺の分解斜視図である。
【図18】 同じく側断面図である。
【図19】 中心支柱を構成する部材の他の例を示す平面図である。
【図20】 (a)は放射状フレーム材(外周フレーム材)の他の例を示す斜視図、(b)は(a)の側面図、(c)(d)(e)は放射状フレーム材(外周フレーム材)の接続端部の加工方法を示す断面図である。
【図21】 図20に示す放射状フレームで支持部材を構成した場合の拡大正面図である。
【符号の説明】
10 中心支柱
11 芯柱
12 中心ハブ(中心節点部材)
12a 連結溝
13 中心スペーサ
A 廻り部
B1,B2 直線部
20,25 踏板
30 支持部材
31 放射状フレーム材
31a 接続端部
32 外周フレーム材
33 外周ハブ(外周節点部材)
33a 連結溝
34 外周メガネハブ(外周節点部材)
34a 連結溝
34b 連結用挿通孔
34c 手摺用挿通孔
35 外周スペーサ
40,45A,45C 手摺
41 手摺支柱
50A,50B,50C,50D 側桁
51 側桁フレーム材
51a 接続端部
52 側桁メガネハブ(側桁節点部材)
52a 連結溝
52b 連結用挿通孔
52c 手摺用挿通孔
53 連結フレーム材

Claims (9)

  1. 鉛直方向に立設される一本の中心支柱と、
    前記中心支柱に支持される廻り部および直線部を有する階段であって、
    前記廻り部は、前記中心支柱の周りに配置される複数の踏板を備え、
    前記直線部は、互いに連結された一対の側桁に支持される複数の踏板を備え、前記側桁の一方が前記中心支柱に固定されており、
    前記直線部の側桁は、複数の側桁フレーム材を側桁節点部材で連結して構成され、
    前記側桁フレーム材は、両端に接続端部を有し、
    前記側桁節点部材の外面には、前記接続端部が嵌合可能な連結溝が形成されており、
    前記側桁節点部材には、横に隣り合う二つの挿通孔がそれぞれ上下方向に沿って形成され、
    一方の挿通孔を利用して、前記直線部の前記踏板が固定され、
    他方の挿通孔を利用して、手摺を支持する手摺支柱が取り付けられていることを特徴とする階段。
  2. 前記廻り部の各踏板は、前記中心支柱から張り出す支持部材に支持され、高さ方向に隣り合う支持部材同士が連結されていることを特徴とする請求項1に記載の階段。
  3. 前記廻り部の支持部材は、前記中心支柱から放射状に張り出す二本の放射状フレーム材と、当該各放射状フレーム材の先端に接続される外周節点部材と、当該節点部材を介して前記放射状フレーム材を連結する外周フレーム材とから構成され、
    前記放射状フレーム材および前記外周フレーム材は、それぞれ両端に接続端部を有し、
    前記中心支柱の外面および前記外周節点部材の外面には、前記接続端部が嵌合可能な連結溝が形成されていることを特徴とする請求項に記載の階段。
  4. 前記側桁フレーム材、放射状フレーム材および外周フレーム材は、それぞれ断面四角形であることを特徴とする請求項3に記載の階段。
  5. 記外周節点部材には、横に隣り合う二つの挿通孔がそれぞれ上下方向に沿って形成され、
    一方の挿通孔を利用して、上段の支持部材と下段の支持部材とが連結され、
    他方の挿通孔を利用して、手摺を支持する手摺支柱が取り付けられていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の階段。
  6. 前記中心支柱、側桁フレーム材、放射状フレーム材および外周フレーム材のうちの少なくとも一つは、アルミニウム合金製の押出形材であることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の階段。
  7. 鉛直方向に立設される一本の中心支柱と、
    前記中心支柱に支持される廻り部および直線部を有する階段であって、
    前記廻り部は、前記中心支柱の周りに配置される複数の踏板を備え、
    前記直線部は、互いに連結された一対の側桁に支持される複数の踏板を備え、前記側桁の一方が前記中心支柱に固定されており、
    前記廻り部の各踏板は、前記中心支柱から張り出す支持部材に支持され、高さ方向に隣り合う支持部材同士が連結されており、
    前記廻り部の支持部材は、前記中心支柱から放射状に張り出す二本の放射状フレーム材と、当該各放射状フレーム材の先端に接続される外周節点部材と、当該節点部材を介して前記放射状フレーム材を連結する外周フレーム材とから構成され、
    前記放射状フレーム材および前記外周フレーム材は、それぞれ両端に接続端部を有し、
    前記中心支柱の外面および前記外周節点部材の外面には、前記接続端部が嵌合可能な連結溝が形成されており、
    前記中心支柱は、芯柱にリング状の中心節点部材および中心スペーサを交互に外挿して構成され、
    前記各中心節点部材の外面に前記接続端部が嵌合可能な連結溝が形成されていることを特徴とする階段。
  8. 前記芯柱の外周は、断面多角形状に形成され、
    前記中心節点部材の内周は、前記芯柱の外周の形状に対応する断面多角形状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の階段。
  9. 前記芯柱の外周および前記中心節点部材の内周には、互いに係合する係合片がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項7に記載の階段。
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