JP4584540B2 - フルオロポリマー、その製造方法及びその使用方法 - Google Patents

フルオロポリマー、その製造方法及びその使用方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二級アルコールあるいはそれらのエーテル又はエステルで末端がキャップされたフルオロテロマー類、そのポリマーの製造方法、及びそのポリマーを不溶性で化学的及び熱的に安定な潤滑剤、離型剤、艶出剤、及び被膜剤として使用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワックス様フルオロテロマーは特許文献1に開示されている。そのようなフルオロテロマーは、過酸化フリーラジカル開始剤の存在下、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(TCTFE)中で(TCTFEは溶媒及びテロゲンの両方として働く)、テトラフルオロエチレン(TFE)のテロマー化により形成される、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のフルオロテロマー骨格に主に基づくものであった。テロマー化は、1方の物質が末端基(テロゲン)を提供し、他方がテロマーの内部結合を提供する、2つの物質間の反応として定義することができる。
【0003】
特許文献2及び特許文献3は、ヒドロクロロフルオロカーボンをテロゲン及び溶媒の両方として用いるフルオロテロマーの製造方法を開示する。1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)中に分散されたフルオロテロマーは、乾燥フィルム潤滑剤として商業的に使用され、DryFilmDF及びDryFilm1000という商標名で、イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニーにより販売されている。
【0004】
大気圏上層部中のオゾン層に対する脅威及び地球温暖化への関与のため、1980年代の国際協定により、TCTFEなどのクロロフルオロカーボンのほとんどの使用は禁止され、HCFC−141bなどのヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)の使用は時間をかけて最小限とした。特許文献4は、溶液中、フリーラジカル開始剤の存在下でTFE又はヘキサフルオロプロピレンをヒドロフルオロカーボンテロゲンと反応させることによりフルオロテオロマーを製造する方法を開示する。このヒドロフルオロカーボンテロゲンは、大気圧下で25〜150℃の間の沸点を有する非環式有機化合物から本質的に成る。
【0005】
多くの産業では、鋳型成型物が鋳型にくっつく傾向、又は、加工中の対象物に工具がくっつく傾向を減少させる離型剤の使用が必要になる。典型的な潤滑剤が満足なものではないか、目障りないくつかの場合には、例えば窓枠の場合には、離型剤を乾燥フィルム潤滑剤として使用して、設備の固定部上で可動部を滑り易くすることもできる。離型剤は、溶液、分散剤又は固体であってもよく、典型的には上記の接触する対象物の一方または両方の上に薄く、一般的には不透明なフィルムを形成する。
【0006】
例えば、特許文献5は、2、3−ジヒドロ−デカフルオロペンタンを重合媒体として使用する重合方法を開示している。特許文献6は、20重量%以上のフッ素を含有量を有する水酸基を含み、分子量が500〜1,000であるフルオロポリマーを開示している。特許文献7は、融点が250〜325℃である低分子量ポリテトラフルオロエチレンを製造する方法を開示している。特許文献8は、溶媒がヒドロフルオロカーボンも含む群から選択された類似の方法を開示している。しかしながら、これらの特許及び特許出願は離型剤または潤滑剤として使用する方法または組成物を開示するものではない。
【0007】
特許文献9は、溶媒として有用な、あるいはポリマー被膜を形成して、表面の洗浄性、潤滑性または撥水性を促進する、10〜95%のトリヒドロフルオロカーボンを含むフッ素化飽和炭化水素を開示している。同様に、特許文献10は、加圧下で液化された組成物であって、かつ、ある種の非重合性ヒドロフルオロカーボンと、34〜50個の炭素原子を有するある種のワックスエステル、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス及び金属石鹸からなる群から選択された離型作用を有する試薬とを含む、組成物を開示している。
【0008】
【特許文献1】
米国特許第3,067,262号明細書
【0009】
【特許文献2】
米国特許第5,552,500号明細書
【0010】
【特許文献3】
米国特許第5,665,838号明細書
【0011】
【特許文献4】
米国特許第5、310,870号明細書
【0012】
【特許文献5】
特開平6−157614号公報
【0013】
【特許文献6】
特開平10−158335号公報
【0014】
【特許文献7】
米国特許第5,789,504号明細書
【0015】
【特許文献8】
欧州特許出願公開第0723979号明細書
【0016】
【特許文献9】
国際公開第98/51649号パンフレット
【0017】
【特許文献10】
米国特許第5,476,603号明細書
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
環境に優しい、すなわち塩素を含有するフルオロカーボンに基づかない改良された離型剤及び潤滑剤を提供することについて、絶え間ない要望がある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、フルオロテロマーを含む組成物であって、この組成物は前記フルオロテロマーであるか、フルオロアルケン由来の反復単位と任意選択によりコモノマーを含有し、且つ二級アルコール又はその誘導体由来の末端基を有することを特徴とする組成物であり、例えば、鋳型離型剤、又は、潤滑剤として使用することができる。
【0020】
本発明の好ましい態様においては、上記組成物は、二級アルコール又はその誘導体由来の末端基を有するフルオロアルケン由来の反復単位を含有するフルオロテロマーと任意選択によりコポリマーも含む。また、本発明の好ましい態様としては以下の(2)〜(6)ものが挙げられる。
【0021】
(2)(1)に記載の組成物において、前記フルオロアルケンはテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン又はそれらの組合わせであり、好ましくは前記テトラフルオロエチレンである。
【0022】
(3)(2)に記載の組成物において、前記二級アルコールは4〜約12の炭素原子を有する。
【0023】
(4)(1)又は(2)に記載の組成物において、前記二級アルコールはα水素を有する。また、前記二級アルコールは、好ましくは、2−ブタノール、2−ペンタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−ブチルアセテート、シクロヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−3−ブタノール、1−メトキシ−2−ペンタノール、1−メトキシ−2−プロパノールアセテートエステルあるいは、それらの2つ以上の組合わせである。この前記二級アルコールは、更に好ましくは、2−ブタノール、2−ペンタノール又はそれらの組合わせである。
【0024】
(5)(1)、(2)、(3)又は(4)に記載の組成物において、前記フルオロテロマーはヒドロフルオロカーボン由来の末端基を更に含む。また、前記ヒドロフルオロカーボンは、好ましくは2,3−ジヒドロデカフルオロペンタン、ペルフルオロブチルメチルエーテル、ペルフルオロブチルエチルエーテル、2,4−ジヒドロオクタフルオロブタン、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルメチルエーテル、2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロノナフルオロペンタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、又は、それらの組合わせである。
【0025】
(6)(5)に記載の組成物において、前記ヒドロフルオロカーボンは、2,3−ジヒドロデカフルオロペンタンであり、前記フルオロテロマーは2−ブタノール又は2−ペンタノール由来の末端基を有する。
【0026】
(7)また、本発明はテトラフルオロエチレン由来の反復単位を含み、2−ブタノール又は2−ペンタノール由来の末端基を有することを特徴とするフルオロテロマーである。
【0027】
(8)更に本発明は、ヒドロフルオロカーボン中のフルオロアルケン、フリーラジカル開始剤、少なくとも1の二級アルコール又はその誘導体と任意選択によりコポリマーを接触させる工程を具えることを特徴とする方法である。
【0028】
(9)本発明の好ましい態様においては、ヒドロフルオロカーボン中のフルオロアルケンと、フリーラジカル開始剤、二級アルコール、そのエーテル、及び、そのエステル及びそれらの2つ以上の組合わせとを接触させる工程を具える。
【0029】
(10)本発明の更に好ましい態様においては、(9)の方法において、(2)に記載のフルオロアルケンと、(4)に記載の二級アルコールと、(5)又は(6)に記載のヒドロフルオロカーボンとを使用する。
【0030】
(11)また、本発明の別の態様としては、本願発明の上記組成物を基材と接触させる方法である。本発明の好ましい態様においては、上記組成物は、(1)〜(7)の何れか1つに記載の組成物であり、基材は、木材、金属、プラスチック、ゴム、石、セメント、ガラス、繊維、又は、それらの2つ以上の組合わせである。
【0031】
【発明の実施の形態】
フルオロテロマーを含む本組成物は、鋳型離型剤として使用することができる。例えば、溶媒中又は水中のフルオロテロマー分散剤が、鋳型へ塗布され、溶媒が蒸発したときに、物品を鋳型から複数離型させる被膜が提供される。この被膜は周囲温度から300℃を超える温度範囲で使用することができる。
【0032】
本組成物は潤滑剤としても使用することができる。例えば、表面に塗布されたフルオロテロマーの被膜は、低い摩擦係数を有する非常に滑りやすい被膜を提供する。この表面は鋳型であってもよいし、木材、金属、プラスチック、ゴム、石、セメント、ガラス、又は繊維からできたその他の対象物であってもよい。これらの表面は当業者に周知である。
【0033】
本明細書で開示されている性質を有するフルオロテマーを製造することができる何れのフルオロアルケンも使用することができる。好ましいフルオロアルケンモノマーは2〜約10個、好ましくは2〜3個の炭素原子を含む。適切なフルオロアルケンの例には、1,1−ジフルオロエチレン、1,2−ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、3,3,3−トリフルオロプロペン、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、及び、それらの2つ以上の組合わせが含まれるが、これらに限定されるものではない。最も好ましいフルオロアルケンはTFEである。
【0034】
好ましいフルオロテロマーはホモテロマーであるが、コモノマー由来の反復単位を含むコテロマー(コポリマー)も製造することができる。このコモノマーは一般的には、フッ素化又はペルフルオロ化することができるエチレン性不飽和化合物である。コモノマー由来の反復単位の量は、コポリマーの約0.1〜約10重量%、好ましくは0.3〜3.0重量%の範囲にすることができる。
【0035】
適切なコモノマーは、エチレン、プロピレン、ブチレン、デセン、1,1−ジフルオロエチレン、1,2−ジフルオロエチレン、TFE、3,3,3−トリフルオロプロペン、HFP、及び、それらの2つ以上の組合わせが含まれるが、これらに限定されるものではない。好ましいコモノマーはペルフルオロ化コモノマーである。最も好ましいコモノマーは、TFE、HFPまたはそれらの組合わせである。
【0036】
以下に記述するように、ヒドロフルオロカーボンは本組成物のフルオロテロマーの製造方法で使用され、ヒドロフルオロカーボンはフルオロテロマー中に末端基として取り入れることができる。適切なヒドロフルオロカーボンには、米国特許第5,310,870号明細書(ここで開示されている事項は参照として、本明細書中に取り入れる。)中に開示されているヒドロフルオロカーボンの何れも含まれるが、これらに限定されるものではない。適切なヒドロフルオロカーボンの例には、2,3−ジヒドロデカフルオロペンタン、ペルフルオロブチルメチルエーテル、ペルフルオロブチルエチルエーテル、2,4−ジヒドロオクタフルオロブタン、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルメチルエーテル、2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロノナフルオロペンタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン又はそれらの組合わせが含まれるが、これらに限定されるものではない。これらのヒドロフルオロカーボンは市販により入手することができる。例えば、2,3−ジヒドロデカフルオロペンタンは、デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニーから入手でき、ペルフルオロブチルメチルエーテル及びペルフルオロブチルエチルエーテルは、ミネソタ州ミネアポリスの3Mカンパニーから入手できる。
【0037】
一般的に、フルオロテロマーの末端基の大多数は、任意の二級アルコール又はそれら誘導体から得ることができる。適切な二級アルコール又はそれら誘導体は、本明細書で開示されたヒドロフルオロカーボンに実質的に溶解するものの一つである。最も好ましい二級アルコールは少なくとも4〜約12個の炭素数とα水素を有するものである。末端基は二級アルコールの誘導体から得ることもできる。適切な二級アルコールの誘導体には、二級アルコールのエーテルまたはエステルまたはそれらの組合わせが含まれる。二級アルコール、それらのエーテル及び/又はそれらエステルの組合わせも適切である。適切な二級アルコールの例には、2−プロパノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−ブチルアセテート、シクロヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−3−ブタノール、1−メトキシ−2−ペンタノール、1−メトキシ−2−プロパノールアセテートエステル及びそれらの2つ以上の組合わせが含まれるが、それらに限定されるものではない。最も好ましいものは、2−ブタノール、2−ペンタノール又は、それらの組合わせである。
【0038】
二級アルコール又はその誘導体に対するフルオロアルケン由来の反復単位のモル比は、約18:1〜約500:1、好ましくは約120:1〜約150:1の範囲とすることができる。ヒドロフルオロカーボンに対するフルオロアルケン由来の反復単位のモル比は、約800:1〜約2500:1、好ましくは約2000:1〜約2400:1の範囲とすることができる。
【0039】
以下に記述するように、フリーラジカル開始剤は、一般的にフルオロテロマーの製造に使用される。一般的に、少量のフリーラジカル開始剤を、フルオロテロマー中に取り入れることもできる。一般的に、取り入れる量はヒドロフルオロカーボンの量と同量かそれよりも少ない量である。
【0040】
フルオロテロマーは、H(CX、又は、H(CX及びH(CXの組合わせのいずれかで示される構造を有するか、あるいは含むことができる。この構造式中において、XはH又はFであり、ここで好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上、最も好ましくは99%以上はFである。pは約36〜約1500、好ましくは60〜600の数であり、qは0.02〜0.4の数であり、Dは二級アルコール由来の末端基を表し、rは0.2〜1.0の数である。
【0041】
本発明の第2の態様によれば、上記に開示したものなど、フルオロテロマーの製造に使用できる方法が提供される。この方法は、フリーラジカル開始剤と少なくとも1つの二級アルコール又はそれらの誘導体を用い、溶媒としてのヒドロフルオロカーボン中にフルオロアルケンおよび任意選択によりコモノマーを含むか、これらから本質的に成るか、あるいはこれらから成る。
【0042】
製造できるフルオロテロマーは、上記に開示したものと同じものである。ヒドロフルオロカーボン、二級アルコール又はそれらの誘導体、及びコモノマーは上記に開示したものと同じものである。
【0043】
本質的に、任意のフリーラジカル開始剤によって、ヒドロフルオロカーボン、フルオロアルケンおよび二級アルコールの存在下で本発明のフルオロテロマーを製造する反応を開始することができる。好ましいフリーラジカル開始剤は、ジ−t−ブチルペルオキシド、ペルオキシ安息香酸t−ブチル、t−アミルペルオクトエート(tert-amyl peroctoate)、t−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、及び、1,1−アゾビス(シアノシクロヘキサン)のなどのアゾ開始剤であり、最も好ましくはジ−t−ブチルペルオキシドである。使用されるフリーラジカル開始剤の量は、フルオロアルケンの重量を基準として、好ましくは0.4〜3.0、より好ましくは0.7〜2.5重量%の範囲に入る。
【0044】
二級アルコールの量は、数平均分子量が約1,800〜75,000、好ましくは3,000〜30,000の範囲のフルオロテロマーを製造する量であればよい。例えば、二級アルコールの量はフルオロアルケンの全モル数を基準として、約0.1〜約5モル%、好ましくは約0.3〜約5モル%、好ましくは2.5〜4.0モル%にすることができる。
【0045】
二級アルコール又はそれらの誘導体由来の末端基を有するフルオロテロマーは、架橋剤でフルオロテロマーを架橋させることができる。適切な架橋剤には、式M(OR) を有するテトラアルキルチタン酸塩を含み、ここで、Mはチタン又はジルコニウムであり、各Rは独立してアルキルラジカル、シクロアルキルラジカル、アラルキル炭化水素ラジカル及びそれらの2つ以上の組合わせであり、ここで、各ラジカルは、好ましくはラジカル当たり2〜12の炭素原子を含み、各Rは同じであっても異なっていてもよい。適切なテトラアルキルチタン酸塩には、テトラエチルチタン酸塩、テトラプロピルチタン酸塩、テトライソプロピルチタン酸塩、テトラ−n−ブチルチタン酸塩、テトラ−2−エチルチタン酸塩、テトラオクチルチタン酸塩、テトラエチルジルコニウム酸塩、テトラプロピルジルコニウム酸塩、テトライソプロピルジルコニウム酸塩、テトラ−n−ブチルジルコニウム酸塩、テトラ−2−エチルジルコニウム酸塩、テトラオクチルジルコニウム酸塩、及びそれら2つ以上のいずれかの組合わせが含まれるが、それらに限定されるものではない。好ましい架橋剤には、デラウェア州ウィルミントンのイー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニーから入手できる、TYZOR(登録商標)TPT及びTYZOR(登録商標)TBT(それぞれ、テトラ−イソプロピルチタン酸塩及びテトラ−n−ブチルチタン酸塩)が含まれるが、これらに限定されるものではない。架橋されたフルオロテロマーは一般的に、架橋されていないフルオロテロマーと比較して、木材、金属、プラスチック、ゴム、石、セメント、ガラス、繊維及びそれらの2つ以上の組合わせから作ることができる基材の表面に対する結合を強める。
【0046】
テロマー化という方法は、自己圧下(autogenous pressures)、約100℃〜約200℃、好ましくは約110℃〜約180℃、最も好ましくは120℃〜160℃の範囲の温度で行うことができる。圧力は、約100〜約700psig、好ましくは約400〜約600psigの範囲とすることができ、最も好ましくは約500psigである。好ましい反応時間は 約1〜6時間であるが、この範囲よりも短くしたり、長くしたりすることができる。連続フロー反応器中では、この反応は約1〜2時間で進行し得る。バッチ法は、自己圧下、好ましくは約125℃〜160℃の範囲の温度において、約4〜6時間で行うことができる。フルオロアルケンに対するヒドロフルオロカーボンのモル比は、約1:1〜約10:1、好ましくは2:1〜8:1の範囲にすることができる。一般的に、この比率を高くすればするほど、テロマーの分子量は小さくなる。
【0047】
テロマー化工程後、フルオロテロマーは、一般的に、ヒドロフルオロカーボン中の分散物として回収される。この分散物は、約5〜20重量%のフルオロテロマーを、高分子量フルオロテロマーの分散物がこの範囲の下端となって含んでもよい。所望により、フルオロテロマーをイソプロパノールなどの他の溶媒又は水に取りかえることもできる。
【0048】
本明細書で開示しているフルオロテロマーであってもよい本組成物は、潤滑剤、被膜剤、鋳型離型剤、又は艶出剤として使用することができるために、上記で開示した基材の表面と接触させることができる。接触は、例えば、スプレー、浸浸漬、ぬぐい、はけ塗り、又は、それらの2つ以上の組合わせなどの、当業者に知られている任意の方法によって行うことができる。これらの方法は周知であるので、そのような方法の記載は簡潔さを図るために省略してある。
【0049】
【実施例】
この説明後の実施例中で言及されているフルオロテロマーの調製において、以下の一般的な方法を使用した。
<ポリマーの合成>
(実施例1)
ジ−t−ブチルペルオキシド19.5g、2−ペンタノール23.5g、及び、 2,3−ジヒドロデカフルオロペンタン8,957gの溶液を19.1l(5ガロン)のプラスチック容器中に調製した。この溶液を混合し、溶液1500gを内部冷却コイルと攪拌器とを備えた1リットルの電気的に加熱されたステンレス鋼製オートクレーブ中に置いた。この触媒溶液の残りを、ベックマン供給ポンプが取り付けられた7.57l(2ガロン)の容器中に置いた。
【0050】
オートクレーブを密封し、攪拌器を1,000rpmで始動し、次いで、内容物を電気加熱コイルを使用して150℃まで加熱した。オートクレーブ中の圧力は500psiにセットした背圧制御弁手段により調製した。オートクレーブの内容物が145℃に達したときに、ベックマンポンプを用いて17.6g/分の供給速度で触媒溶液の供給を開始した。オートクレーブ内の温度が148℃に達したときに、ダイヤフラム圧縮ポンプを使用して、1.75g/分の供給速度でテトラフルオロエチレン(TFE)を反応器に供給した。以下に示すようなパラメータを制御して、作動時間中、TFEと触媒溶液とを同時に供給した。
温度: 150±2℃
圧力: 500±20psi
触媒溶液:1.76g/分
TFE:1.75g/分
攪拌:1,000rpm
【0051】
触媒及びTFEを反応器に供給するにつれ、分散生成物を背圧制御弁を通して反応器の上部から連続的に除去し、439.6g(16オンス)のボトルに収集した。ジヒイドロデカフルオロペンタン中の厚い白色のPTFE分散物は、平均して8.10%の固形分を有していた。TFEのポリマーへの変換は、理論上は82%であった。得られたポリマーは示差走査熱量計(DSC)による測定で285.7℃の融点であった。
【0052】
(実施例2)
ジ−t−ブチルペルオキシド13.0g、2−ブタノール19.8g、及び、ジヒドロデカフルオロペンタン8,967gの溶液を実施例1と同様に調製し、1500gを、上記の1リットルのオートクレーブ中に置いた。残りを、ベックマンポンプを供給する、7.57l(2ガロン)の保存容器中に置いた。
【0053】
オートクレーブを上述と同様に密封し、内容物を150℃に加熱した。実施例2では、本質的に実施例1と同様の手順及び条件で行った。生成物は、再び平均して7.8%の固形含有量を有する、厚い白色の分散物であった。TFEのポリマーへの変換は、理論上は84%であった。このポリマーはDSCにより、288.4℃の融点を有していた。
【0054】
(実施例3)
ジ−t−ブチルペルオキシド31.1g、2−ブタノール42g、及び、ジヒドロデカフルオロペンタン8,927gの溶液を上記と同様の方法で調製し、実施例1と同様に、溶液をオートクレーブ及び供給保存容器中に置いた。
【0055】
オートクレーブを150℃に加熱し、温度が145℃に達し次第、触媒溶液の供給を1.76g/分で開始した。148℃において、2.80g/分の速度でTFEの供給を開始した。同時供給は、これらの速度で作動時間中継続された。温度及び圧力は前記実施例のように維持された。得られたクリーム状の白色分散物は11.2%のポリマー固形分を含有していた。TFEのポリマーへの変換は、理論上は84%であった。このポリマーはDSCにより、265.5℃の融点を有していた。
【0056】
(実施例4)
ジ−t−ブチルペルオキシド19.5g、シクロヘキサノール31.1g、及び、ジヒドロデカフルオロペンタン8,949gの溶液を上記と同様の方法で調製し、溶液を上記と同様にオートクレーブおよび供給保存容器中に置いた。
【0057】
オートクレーブを150℃に加熱し、温度が145℃に達し次第、触媒溶液の供給を1.76g/分で開始した。148℃において、1.75g/分の速度でTFEの供給が開始した。
【0058】
同時供給はこれらの速度で作動時間中継続された。温度及び圧力は前記実施例のように維持された。得られたクリーム状の白色分散物は7.3%のポリマー固形分を含有していた。TFEのポリマーへの変換は、理論上は75%であった。
このポリマーはDSCにより、273℃の融点を有していた。
【0059】
(実施例5)
ジ−t−ブチルペルオキシド19.5g、1−メトキシ−2−プロパノール32.0g、及び、ジヒドロデカフルオロペンタン8,948gの溶液を上記と同様の方法で調製し、溶液を上記と同様にオートクレーブおよび供給保存容器中に置いた。
【0060】
オートクレーブを150℃に加熱し、温度が145℃に達し次第、触媒溶液の供給を1.76g/分で開始した。148℃において、1.75g/分の速度でTFEの供給を開始した。同時供給は、これらの速度で作動時間中継続された。温度及び圧力は上述の実施例のように維持された。得られたクリーム状の白色分散物は7.9%のポリマー固形分を含有していた。TFEのポリマーへの変換は、理論上は84%であった。このポリマーはDSCにより、266.5℃の融点を有していた。
【0061】
(実施例6)
ジ−t−ブチルペルオキシド19.5g、2−プロパノール21.4g、および、ジヒドロデカフルオロペンタン8,959gの溶液を上記と同様にして調製し、溶液を上記と同様にオートクレーブおよび供給保存容器中に置いた。
【0062】
オートクレーブを150℃に加熱し、温度が145℃に達し次第、触媒溶液の供給を1.76g/分で開始した。148℃において、1.75g/分の速度でTFEの供給を開始した。同時供給はこれらの速度で作動時間中継続された。温度及び圧力は上述の実施例のように維持した。得られたクリーム状の白色分散物は8.5%のポリマー固形分を含有していた。TFEのポリマーへの変換は、理論上は89%であった。このポリマーはDSCにより、270.7℃の融点を有していた。
【0063】
(実施例7)
ジ−t−ブチルペルオキシド19.5g、2−プロピレングリコールメチルエーテルアセテート46.9g、及び、ジヒドロデカフルオロペンタン8,934gの溶液を上記と同様の方法で調製し、溶液を上記と同様にオートクレーブおよび供給保存容器中に置いた。
【0064】
オートクレーブを150℃に加熱し、温度が145℃に達し次第、触媒溶液の供給を1.76g/分で開始した。148℃において、1.75g/分の速度でTFEの供給を開始した。同時供給はこれらの速度で作動時間中継続された。温度及び圧力は上述の実施例のように維持した。得られたクリーム状の白色分散物は7.9%のポリマー固形分を含有していた。TFEのポリマーへの変換は、理論上は91%であった。このポリマーはDSCにより、272.6℃の融点を有していた。
【0065】
(実施例8)
t−アミル−ペルオキシ−2−エチルへキサノエート18.3g、2−ブタノール23.5g、及び、メチルノナフルオロブチルエーテル8,958gの溶液を上記と同様の方法で調製し、溶液を上記と同様にオートクレーブおよび供給保存容器中に置いた。
【0066】
オートクレーブを115℃に加熱し、温度が110℃に達し次第、触媒溶液の供給を1.69g/分で開始した。113℃において、1.50g/分の速度でTFEの供給を開始した。同時供給はこれらの速度で作動時間中継続された。温度は115℃に、そして圧力は500psiに維持した。得られたクリーム状の白色分散物は5.8%のポリマー固形分を含有していた。TFEのポリマーへの変換は、理論上は69%であった。生じたポリマーはDSCにより、274℃の融点を有していた。
【0067】
(実施例9)
ジ−t−ブチルペルオキシド11.6g、2−プロパノール14.3g、メチルノナフルオロブチルエーテル8,974gの溶液は上記と同様の方法で調製し、溶液を上記と同様にオートクレーブおよび供給保存容器中に置いた。
【0068】
オートクレーブを150℃に加熱し、温度が145℃に達し次第、触媒溶液の供給を16.9g/分で開始した。148℃において、1.50g/分の速度でTFEの供給を開始した。同時供給はこれらの速度で作動時間中継続された。温度及び圧力は上述の実施例1と同様に維持した。得られたクリーム状の白色分散物は7.1%のポリマー固形分を含有していた。TFEのポリマーへの変換は、理論上は88%であった。このポリマーはDSCにより、257℃の融点を有していた。
【0069】
(潤滑剤/離型剤としての使用)
上記実施例の生成物を、乾燥フィルム潤滑剤および鋳型離型剤としての効果について評価した。修正を加えたAltek Model 9505A潤滑性測定器で、動摩擦係数を測定することにより潤滑性を測定した。離型性能も同じ機器を使用して測定した(デュポン・カンパニーのキャサリーン・シールズにより、カリフォルニア州アナハイムにおいて、1997年5月6日〜9日に開催のアメリカン・ケミカル・ソサィエティー、ゴム部門の会合にて発表された、ペーパー第91号中に記録されているテスト方法)。
【0070】
テスト試料は以下のようにして調製した。上記実施例のポリマー分散物は、活性成分が5%になるようにイソプロピルアルコールで希釈された。2つの7.62cm(3インチ)×12.7cm(5インチ)のステンレス鋼板を、該鋼板上にテスト混合物を浸漬するかスプレーするかの何れかによりテスト混合物で被膜した。プレートを30分間乾燥し、次いで100℃で10分間乾燥した。次いで、上記の方法に従って、被膜されたプレートを、摩擦係数、および、(エポキシ接着剤を使用した)離型性能について評価した。この新規ポリマーを、DryFilm DF/IPA(これはイソプロパノール溶媒に交換したDryFilmDFである)と呼ばれる化学的に類似する市販品と比較した。結果を以下の表1にまとめる。
【0071】
【表1】
Figure 0004584540
【0072】
表1に示した結果は、本発明のフルオロテロマーの潤滑性及び離型性質が改善されたことを示す。
【0073】
数個のサンプルを、更に代表的な圧縮成形条件下で評価した。小型の卓上型圧縮成形器は完全にきれいにされた。この成形器を90℃に加熱し、テスト試料で各々の側にスプレーし、一つの被膜とした。この成形器を175℃で10分間加熱し、薄い試料被膜が与えられ、次いで、EPDMゴム部品が成形された。成形に成功した部品の数を以下に示す。
【0074】
【表2】
Figure 0004584540
【0075】
表2の結果は、圧縮成形において、本発明のフルオロテロマーにより性能が有意に改善されることを示す。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、塩素を含有するフルオロカーボンを使用せずに、環境に優しく、優れた離型剤及び潤滑剤を提供することができる。

Claims (10)

  1. フルオロテロマー及びヒドロフルオロカーボン溶媒を含む組成物であって、前記フルオロテロマーはフルオロアルケン由来の反復単位を含有し、且つヒドロフルオロカーボン由来の末端基を有し、且つ二級アルコール又はそのエーテル又はそのエステル由来の末端基を有し、前記フルオロテロマーは、H(CX、又は、H(CX及びH(CXの組合せ構造を有し、(CX )反復単位を提供するフルオロアルケンは、1,1−ジフルオロエチレン、1,2−ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、3,3,3−トリフルオロプロペン、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、及び、それらの2つ以上の組合せであり、pは36〜1500の数であり、Bは前記ヒドロフルオロカーボン由来の末端基を有し、qは0.02〜0.4の数であり、Dは前記二級アルコール又はそのエーテル又はそのエステル由来の末端基を表し、rは0.2〜1.0の数であることを特徴とする組成物。
  2. 前記フルオロテロマーは、フルオロアルケンおよびコモノマー由来の反復単位を含有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記フルオロアルケンはテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン又はそれらの組合せであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  4. 前記二級アルコールは4〜12の炭素原子を有することを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  5. 前記二級アルコールは、2−ブタノール、2−ペンタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−ブチルアセテート、シクロヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−3−ブタノール、1−メトキシ−2−ペンタノール、1−メトキシ−2−プロパノールアセテートエステルあるいは、それらの2つ以上の組合せであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  6. 前記ヒドロフルオロカーボンは、2,3−ジヒドロデカフルオロペンタン、ペルフルオロブチルメチルエーテル、ペルフルオロブチルエチルエーテル、2,4−ジヒドロオクタフルオロブタン、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルメチルエーテル、2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロノナフルオロペンタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、又はそれらの組合せであることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5のいずれかに記載の組成物。
  7. 前記ヒドロフルオロカーボンは、2,3−ジヒドロデカフルオロペンタンであり、且つ前記フルオロテロマーは2−ブタノール又は2−ペンタノール由来の末端基を有することを特徴とする請求項3または6のいずれかに記載の組成物。
  8. テトラフルオロエチレン由来の反復単位を含み、且つヒドロフルオロカーボン由来の末端基を有し、且つ二級アルコール又はそのエーテル又はそのエステル由来の末端基を有し、前記フルオロテロマーは、H(CX、又は、H(CX及びH(CXの組合せの構造を有し、(CX )反復単位を提供するフルオロアルケンは、1,1−ジフルオロエチレン、1,2−ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、3,3,3−トリフルオロプロペン、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、及び、それらの2つ以上の組合せであり、pは36〜1500の数であり、Bは前記ヒドロフルオロカーボン由来の末端基を有し、qは0.02〜0.4の数であり、Dは前記二級アルコール又はそのエーテル又はそのエステル由来の末端基を表し、rは0.2〜1.0の数であることを特徴とするフルオロテロマー。
  9. フルオロテロマーを製造する方法であって、
    前記フルオロテロマーは、フルオロアルケン由来の反復単位を含み、且つヒドロフルオロカーボン由来の末端基を有し、且つ二級アルコール又はそのエーテル又はそのエステル由来の末端基を有し、前記フルオロテロマーは、H(CX、又は、H(CX及びH(CXの組合せの構造を有し、(CX )反復単位を提供するフルオロアルケンは、1,1−ジフルオロエチレン、1,2−ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、3,3,3−トリフルオロプロペン、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、及び、それらの2つ以上の組合せであり、pは36〜1500の数であり、Bは前記ヒドロフルオロカーボン由来の末端基を有し、qは0.02〜0.4の数であり、Dは前記二級アルコール又はそのエーテル又はそのエステル由来の末端基を表し、rは0.2〜1.0の数であり、
    前記方法は、ヒドロフルオロカーボン溶媒中のフルオロアルケン、フリーラジカル開始剤、二級アルコール及びそのエーテル及びそのエステル並びにそれらの2つ以上の組合せを接触させる工程を具える方法であって、
    前記フルオロアルケンはテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン又はそれらの組合せであり、
    前記二級アルコールは、2−ブタノール、2−ペンタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−ブチルアセテート、シクロヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−3−ブタノール、1−メトキシ−2−ペンタノール、1−メトキシ−2−プロパノールアセテートエステルあるいは、それらの2つ以上の組合せであり、
    前記ヒドロフルオロカーボンは、2,3−ジヒドロデカフルオロペンタン、ペルフルオロブチルメチルエーテル、ペルフルオロブチルエチルエーテル、2,4−ジヒドロオクタフルオロブタン、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルメチルエーテル、2−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロノナフルオロペンタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、又はそれらの組合せであることを特徴とする方法。
  10. 基材を組成物と接触させる工程を含む基材を塗布する方法であって、前記組成物は請求項1に記載のものであり、前記基材は木材、金属、プラスチック、ゴム、石、セメント、ガラス、繊維、又は、それらの2つ以上の組合せであることを特徴とする方法。
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