JP4581913B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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請求項1の構成では、付勢手段による付勢によりベルトの張力が付与されると、第1の支持ローラのローラ部と一定の位置関係にある基準突起が、第2の支持ローラとの対向方向に関しては、第1位置決め手段の第1当接部に押し付けらるとともに、第2の支持ローラとの対向方向と直交する方向に関しては、第1壁部と第1当接部との構造を利用した挟持によって第1位置決め手段の第1壁部に押し付けられ、安定的に位置決めされることとなる。従って、基準突起は、対向方向のみならず、その直交方向に関しても精度高く確実に位置決めされることとなり、その結果、これと一定の位置関係にある第1の支持ローラ全体が装置本体に極めて高精度に位置決めされることとなる。また、ベルトに対し好適に張力を付与する機構を実現しつつ、張力付与に要する付勢を位置決めにも兼用できることとなる。
請求項2の構成によれば、第1の支持ローラを軸受けする軸受け部を基準突起として兼用でき、第1の支持ローラを精度高く位置決めし得る好適例となる。
請求項3の構成によれば、第2の支持ローラを異なる2方向から支持でき、第1の支持ローラだけでなく、第2の支持ローラについてもより安定的に位置決めできることとなる。
請求項4の構成によれば、基準突起が第2の支持ローラに対して若干接近又は離間しても、仮想面と平行に配される第1壁部の壁面に沿って移動することとなるため、第1の支持ローラ全体が仮想面と直交する方向に関してズレにくくなる。
請求項5の構成によれば、付勢手段による付勢のみならず、歯車伝動に基づく力も軸部に付加されることとなる。従って、第1の支持ローラの軸部と一定の位置関係にある基準突起の位置決めをより安定して行うことができる。
請求項6の構成によれば、回動軸を支点としてベルトユニットを回動操作することにより基準突起を第1位置決め手段から離脱できるため、作業者が離脱操作を行いやすくなる。
請求項7の構成によれば、第1歯車と第2歯車による歯車伝導により生じるスラスト力と、外部端子部による付勢力によりベルトユニットを一方側に強固に押圧でき、ベルトユニット全体を精度高く安定的に位置決めできることとなる。
請求項8の構成によれば、基準突起と第2の支持ローラとが共に対向方向と直交する方向にずれにくく、その結果両ローラを直交方向に関して精度高く安定的に位置決めできることとなる。これによりベルトの移動方向を精度高く一定方向に保つことができる。
次に本発明の第1実施形態を図面を参照して説明する。
1.レーザプリンタの全体構成
図1は、本実施形態の画像形成装置としてのレーザプリンタ1の概略構成を示す一部側断面概略図であり、図2は、図1の状態から前面カバー3を開放した状態を示す一部側断面概略図である。なお、図1、2、4、5、6においては、説明を容易化するため、ベルトユニット付近の部品(即ち、ベルトユニット15、張力付与機構65、ユニット支持部59、60、ガイド部材101など)については側方から見た一部断面図として示しており、それ以外の部分については側断面概略図として示している。また、以下の説明においては、図1における右側を前方とする。
次にベルトユニット及びその周辺構成について詳述する。
(ベルトユニット)
図3は、ベルトユニット及びその周辺部品を側方から見た一部断面概略図である。ベルトユニット15は、対向する左右側壁(図1等ではレーザプリンタ1を前面側から見て左側の側壁のみ図示)を有するベルトフレーム50(ベルトフレームは、本発明のフレーム部に相当する)の後端側に支持ローラ17がそのローラ軸17Cを支持する軸受け部17Aを介して回転可能に支持され、前端側に支持ローラ16がそのローラ軸16Cを支持する軸受け部16Aを介して回転可能に支持されている。軸受け部17Aは、支持ローラ17の回転軸と交差する方向に関し支持ローラ17のローラ部17Bと連動可能となっており、この軸受け部17Aが支持ローラ16から離間する方向に相対移動することにより支持ローラ17のローラ部17Bが支持ローラ16のローラ部16Bから引き離され、搬送ベルト18に張力が付与されるようになっている。この張力付与機構については後に詳述する。なお、軸受け部17Aは、本発明の基準突起に相当している。
なお、ベルトユニット15は、本体ケーシング2に装着した状態(図1,2参照)で、搬送ベルト18を挟んでクリーニングローラ21に押圧されるバックアップローラ22を回転可能に支持している。また、ベルトフレーム50の前端側には、給紙トレイ7からの用紙4をU字状に折り返す搬送経路を構成するガイド部材51が一体的に設けられており、後述するように、このガイド部材51を手で持って引き出すことでベルトユニット15全体を本体ケーシング2から取り出すことができる。
(張力付与機構)
図1,2に示すように、本体ケーシング2内において、ベルトユニット15の前端側には、コイルバネ54(本発明の「付勢手段」に相当)を有する張力付与機構65が本体ケーシング2側に設けられている。具体的には、張力付与機構65は、左右方向に沿った回転軸55Aに中央部が回転可能に支持された1対のレバー55,55(本発明の「第2当接部」に相当)と、それぞれのレバー55,55を付勢する1対のコイルバネ54,54とを備えている。なお、図1等では、レーザプリンタ1を前面側から見て左側のもののみ図示されている。
各コイルバネ54は、後端側が本体ケーシング2側に固定され、自由端となる前端側が各レバー55の下端部に連結されており、各レバー55は、上端部がコイルバネ54の弾性力に抗して揺動可能とされている。2組のレバー55及びコイルバネ54は、収容されたベルトユニット50の前端側を挟むように配置されている。
上述したように本実施形態に係る構成では、搬送ベルト18を支持する支持ローラ17及び支持ローラ16が設けられる一方、支持ローラ17側には、軸受け部17Aを一方側から支持する底面部60Bと、底面部60Bとは異なる側に配される前面部60Cと、を有するユニット支持部60が設けられ、支持ローラ16側には、この支持ローラ16を回転可能に支持するユニット支持部59及びレバー55が設けられており、付勢手段たるコイルバネ54により、軸受け部17Aと支持ローラ16とを離間させる方向に付勢されている。
ガイド溝60Aは、全体として前側斜め下方向に沿った凹形状となっており、水平をなす底面部60Bに対して前面部60Cは上記のように傾斜した形態となっている。
図4に示すように、ユニット支持部59とユニット支持部60は、本体側に設けられたフレーム100の一部として一体的に構成されており、このフレーム100は、感光体ドラム31に駆動力を付与する4つの駆動歯車102を回転可能に支持している。換言すれば、ベルトユニット50の位置決めを行っている部材により感光体ドラム31の駆動歯車102の位置決めをも行っている。
感光体ドラム31の軸部31Aには、駆動歯車102の駆動力を受ける従動歯車104がそれぞれ設けられている。なお、図4では、図3に示す第1歯車90、第2歯車92については省略している。
図5に示すように、支持ローラ17のローラ軸17Cには、上述の第1歯車90が取り付けられ、装置本体側には、第1歯車90に対して駆動力を伝達する上述の第2歯車92が設けられている。本実施形態の構成では、第1歯車90及び第2歯車92が、共にはすば歯車として構成されており、第2歯車92の駆動により、第1歯車90に支持ローラ17のローラ軸17Cに沿ったスラスト力(即ち、矢印F1方向へのスラスト力)が付与されるようになっている。
本実施形態の構成では、本体ケーシング2内において、4つのプロセスカートリッジ26を保持するフレーム77が配されており、図6に示すように、このフレーム77と4つのプロセスカートリッジ26とを備えてなる画像形成ユニット78が、本体ケーシング2に形成された開口部2Aから取り外し可能とされている。搬送ベルト18の取り外しを行う場合には、まず、図2に示すように、前面カバー3を開き、図6に示すように、画像形成ユニット78全体を引き出し、開口部2Aを介してベルトユニット15にアクセスできるようにする。
本実施形態の構成では、ベルトユニット15と一体的に構成されるガイド部材51が、搬送ベルト18よりも開口部2A寄りの位置に配されているため、画像形成ユニット78を引き出すと、開口部2Aを介してガイド部材51に容易にアクセスできるようになる。
4.本実施形態の効果
本実施形態の構成によれば、支持ローラ17のローラ部17Bと一定の位置関係にある軸受け部17Aが、付勢によってユニット支持部60に押し付けられつつ、底面部60B及び前面部60Cに生じる反力により安定的に挟持されることとなる。即ち、軸受け部17Aは、両支持ローラ16、17の対向方向に関しては、支持ローラ16側に押し付けられて安定的に位置決めがなされ、その対向方向と直交する方向については、押圧の反力を利用した挟持によって安定的な位置決めがなされる。よって支持ローラ17全体が装置本体に対し精度高く安定して位置決めされることとなる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(2)また、本発明は、感光体から中間転写ベルト上に現像剤像を転写する中間転写方式の画像形成装置に適用してもよい。この場合、その中間転写ベルトを特許請求の範囲でいう「無端状のベルト」として、本発明を適用できる。
(3)上記実施形態の例では、軸受け部17Aを基準突起とする例を示したが、第2の支持ローラのローラ部と一定の位置関係にあるものであれば、軸受け部17A以外の部位を基準突起としてもよい。例えば、図10のようにしてもよい。
図10は、ベルトユニット15のベルトフレーム50に左右一対の突起部110(図10では一方側のみ図示)が設けられている点が第1実施形態と構成的に異なり、それ以外の部分については同様であるので、それ以外の部分については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。この構成でも、基準突起たる突起部110が、第1の支持ローラたる支持ローラ17のローラ部17Bと一定の位置関係となるように構成されており、ユニット支持部60にて支持されている。ユニット支持部60においては、突起部110を一方側から支持するように第1壁部たる底面部60Bと、第1当接部たる前面部60Cとが設けられており、これら壁面のなす角度が90°未満となるように構成され、突起部110が底面部60Bと前面部60Cとに挟まれて支持されている。
なお、この構成でも、コイルバネ54により、突起部110と支持ローラ16とが離間する方向に付勢され、突起部110が、ユニット支持部60を支持ローラ16側に押圧することとなる。
(4)上記実施形態では、第1壁部と第1当接部とをそれぞれ平坦面とし、それらのなす角度が90°未満とされた例を示したが、第1壁部及び第1当接部のいずれか又は両方において、基準突起と当接する部位が湾曲していてもよい。この場合、第1壁部における基準突起との接点、及び第1当接部における基準突起との接点と、に接する仮想平面のなす角度が90°未満となるように構成することができる。
(5)また、同様に、第2壁部及び第2当接部のいずれか又は両方において、基準突起と当接する部位が湾曲していてもよい。この場合、第2壁部における基準突起との接点、及び第2当接部における基準突起との接点と、に接する仮想平面のなす角度が90°未満となるように構成することができる。
15…ベルトユニット
16…支持ローラ(第2の支持ローラとしてのテンションローラ)
16C…ローラ軸(第2の支持ローラの軸部)
17…支持ローラ(第1の支持ローラとしての駆動ローラ)
17A…軸受け部(基準突起)
17B…ローラ部
17C…ローラ軸(第1の支持ローラの軸部)
18…搬送ベルト(無端状のベルト)
19…転写ローラ(電気部品)
19A…ローラ軸(端子部)
50…ベルトフレーム(フレーム部)
54…コイルバネ(付勢手段)
55…レバー(第2当接部、第2位置決め手段)
59…ユニット支持部(第2壁部、第2位置決め手段)
59A…壁面(平坦面)
60…ユニット支持部(第1位置決め手段)
60B…底面部(第1壁部)
60C…前面部(第1当接部)
81…軸部(回動軸)
90…第1歯車
92…第2歯車
95…外部端子部
F…仮想面
Claims (8)
- 無端状のベルトと、
前記ベルトを支持する第1の支持ローラ及び第2の支持ローラと、
前記第1の支持ローラのローラ部と一定の位置関係にある基準突起と、を有するベルトユニットが、本体ケーシングに着脱可能に装着される画像形成装置において、
前記本体ケーシングには、
前記基準突起が載置される第1壁部と、当該基準突起に対して前記第2の支持ローラとの対向面側に当接する第1当接部と、を有する第1位置決め手段と、
前記第2の支持ローラを回転可能に支持する第2位置決め手段と、
付勢手段と、
を備え、
前記第1位置決め手段は、前記第1壁部の壁面と前記第1当接部の壁面とのなす角度が90°未満となるように構成され、
前記付勢手段による付勢により、前記第2の支持ローラが前記基準突起から離間する方向に移動して前記ベルトに張力が付与されるとともに、前記基準突起が、前記第1壁部と前記第1当接部とに挟まれて支持されることを特徴とする画像形成装置。 - 前記基準突起は、前記第1の支持ローラを軸受けする軸受け部であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記第2位置決め手段は、前記第2の支持ローラが載置される第2壁部と、当該第2の支持ローラに対して前記基準突起との対向面側に当接する第2当接部と、を有し、前記第2壁部の壁面と前記第2当接部の壁面とのなす角度が90°未満となる状態で、前記第2の支持ローラを支持することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記基準突起と前記第2の支持ローラの回転軸とを結んだ仮想面と、前記第1壁部の壁面とがほぼ平行となるように構成され、
前記第1当接部は、前記仮想面に対して傾斜した壁面を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記第1の支持ローラの軸部に第1歯車が取り付けられ、
前記第1歯車に対して駆動力を伝達する第2歯車が設けられており、
前記第2歯車から前記第1歯車に伝達される駆動力に応じて、前記第1の支持ローラの軸部に、前記第2の支持ローラ側に向かい、かつ前記第1壁部に向かう力が付加されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記ベルトユニットには、前記第1の支持ローラ及び前記第2の支持ローラを保持するフレーム部が設けられており、
前記フレーム部には、前記ベルトユニットが装着される装置本体側に設けられた支持部により前記基準突起とは別位置で支持される回動軸が設けられ、
前記ベルトユニットは、前記回動軸を中心として回動することにより、前記基準突起が前記第1位置決め手段から離脱するようになっていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記第1の支持ローラの軸部に第1歯車が取り付けられ、
前記第1歯車に対して駆動力を伝達する第2歯車が設けられ、
前記ベルトと、前記第1の支持ローラ及び前記第2の支持ローラと、前記第1の支持ローラ及び前記第2の支持ローラを保持可能なフレーム部とが、ベルトユニットとしてユニット化され、
前記ベルトユニットには、電気的に接続可能な端子部と、前記端子部を介して当該ベルトユニットの外部から電力が供給される電気部品と、が設けられており、
前記第2歯車は、前記第1歯車に対して少なくとも前記第1の支持ローラの軸部に沿ったスラスト力を与えるものであり、
前記ベルトユニットが装着される装置本体において、前記端子部を、前記スラスト力と同方向に付勢しつつ、当該端子部と電気的に接続する外部端子部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記第2の支持ローラの軸部は平坦面に支持され、
前記付勢手段は、前記第2の支持ローラの軸部を、前記平坦面に沿って前記基準突起から離間する方向に付勢しており、
前記第1壁部の壁面と、前記平坦面とが平行とされていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
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