JP4581637B2 - 分割機器群式エレベータ - Google Patents

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Description

本発明は、建屋,乗りかご内以外の昇降路内とその境界領域に複数に分割設置された制御機器群と駆動電動機よりなる機械室レスエレベータシステムに係り、特に分割した制御機器群に対し、安全で円滑な保守・点検・修理を提供するエレベータシステムに関する。
(1)特許3101176号にはエレベータホールの階ドア脇と同じ開口、いわゆる三方枠内に制御盤を設置する例が示されており、昇降路の上部延長にある機械室に制御盤を設置する旧来のシステムに対し、機械室レスエレベータの一構成法を提案している。(2)特開昭63−180686号にはエレベータ制御盤本体ではないが、各乗り場機器の制御装置を昇降路内の各階位置に分散配置することで、信号伝送線の長さを短縮する提案がなされている。
(3)特開平9−20470号には制御盤を分割構造とし、それらを機械的・電気的に接続することにより制御盤の搬送時の取り扱いを容易にする提案がなされている。(4)特開平11−21036号には制御盤を2分割し、インバータなどを含む盤を機械室内に格納し、制御装置などを含む盤を中間階の昇降路外に設置して機械室内に設置される盤の小型化狙う提案がなされている。(5)特開平11−246137号には機械室レスエレベータでインバータをモータと一体化し、インバータの制御装置をこれと別置する提案がなされている。(6)特開2000−128446号には制御盤の一部を三方枠、他部を昇降路に格納する提案がなされている。(7)特開2001−72348号には機械室レスエレベータであるリニアモータ駆動式でおもりにモータとインバータを近接格納させ、かごに上位制御装置を配置し、省空間を狙う提案がなされている。(8)特開平11−
322210号には、制御盤を分割し、保守不要盤を昇降路内に、運転指令に必要な機器盤を、三方枠又は機械室に設置して、種々の電気仕様への標準化対応が容易なシステムを提案している。(9)国際公開番号WO01/28910号には、制御盤を機能ごとに分割し、関係の深い制御対象の近くにその制御器を分散配置し、相互を伝送で接続する点が述べられている。(10)特開2000−247554号には、エレベータの制御盤から保守・点検部を分離し、乗り場から行える位置に配置する提案がなされている。(11)特開2002−3097号には、エレベータドア内の空間に制御装置を取り付ける提案がなされている。
特許3101176号公報 特開昭63−180686号公報 特開平9−20470号公報 特開平11−21036号公報 特開平11−246137号公報 特開2000−128446号公報 特開2001−72348号公報 特開平11−322210号公報 WO01/28910号公報 特開2000−247554号公報 特開2002−3097号公報
従来技術1では、機械室や昇降路から追い出した制御盤をエレベータドア横のいわゆる三方枠に格納することが述べられているが、これを分割し、三方枠以外の部分に分散配置する等の提案はない。従来技術2では、昇降路内に複数の各階制御装置が分散配置されるが、駆動電動機などの本体機器を制御する装置が格納される制御盤に関する分散配置については提案がない。従来技術3では、駆動電動機などの本体機器を制御する装置が格納される制御盤に関する分散配置については言及があるが、これは制御盤自体を運搬する上での観点が主で、分割思想や配置に関する提案はない。従来技術4では、制御盤本体の分割思想があるが、機械室設置の制御盤の容積削減までの範囲が提案であり、制御盤の分割時の分類法などへの着眼はない。従来技術5では、制御盤本体の分割思想はあるが、その観点は、盤の容積削減と、制御機器へのノイズ軽減と種々の機種への電気仕様に関する対応が容易という標準化観点からのアプローチである。従来技術6では、制御盤本体の分割思想があるものの、スペースの効率格納が主な狙いで、分割時の分類法などの開示はない。従来技術7にも、制御盤本体の分割思想はあるが、やはりスペースの効率格納が主な狙いで、保守観点での分割などの提案はない。従来技術8にも、制御盤本体の分割思想はあり、保守不要盤を昇降路内に設置する提案であるが、その狙いは標準化の観点である。つまり、機種や容量に依存しない運転制御部と依存する電力変換器を分割し、保守が必要な盤を安全な位置に配置することなど安全な位置に配置する等の観点からの言及はない。従来技術9にも、制御盤本体の分割思想はあり、かつ、分割は制御対象との関係で分類する提案であるが、その狙いは関係の深い物を分類して近接配置する事による配線の短縮観点からの提案である。従来技術10にも、制御盤本体の分割思想はあり、かつ、保守の容易化をねらった提案であるが、保守点検部そのものではなく、保守点検動作を行うのに必要なコントローラ部分を動作容易な場所に配置する観点からの提案である。従来技術11にはエレベータドア内の空間に制御装置を格納する提案がなされているが、省空間の観点が主であり、分割・分類化の観点での提案はない。
本発明の課題は、ビル内に占めるエレベータの昇降路断面積の極小化を狙い、エレベータ制御盤を保守・点検のしやすさの観点から分割、および、分散配置するシステムを提供し、もってビルを占有するエレベータシステムの床面積(昇降路断面積)を削減することにある。
前記課題を解決するために、本発明では、エレベータの制御盤を保守点検頻度の高低,目視点検の必要性,非定常足場上での作業の有無などにより分類分割し、その必要のある第一群の機器が内蔵された分割制御盤をホールまたはかご内と昇降路内との間の開閉部,かご上と昇降路内との開口空間部などからアクセスしやすい昇降路内の第一の位置に配置し、低頻度保守・点検機器などの第二群機器を内蔵した分割制御盤を第一の配置位置よりも開閉部,開口部から遠い昇降路内の位置に配置することにより、昇降路断面積の削減をエレベータの安全運行に不可欠な保守・点検作業の安全性確保の観点で両立させた。
また、前記課題を解決するために、本発明では、エレベータの昇降路内にとどまらず、エレベータホール側ドア内、あるいは、かご側ドア内,ホール側壁内にも分割制御盤を保守点検頻度の高低により分類分割し、配置することにより、昇降路断面積の削減をエレベータの安全運行に不可欠な保守・点検作業の安全性確保の観点で両立させた。
さらに、上記目的を達成するために、本発明は、昇降路内に設けられた駆動電動機と、この駆動電動機を駆動又は制御する複数の機器とを備え、前記駆動電動機及び前記複数の機器よって乗りかごが駆動される機械室レスエレベータシステムにおいて、エレベータの制御盤に内蔵される機器を保守点検頻度の高低により分類分割し、保守点検頻度の高い第一群の機器,低い第二群の機器,中程度に高い第三群の機器とし、乗り場ホール側の壁面に小さな開閉部(8)、前記昇降路の側面に大きな開閉部(9)、前記乗りかごに開閉部(10)を設け、第一群の機器であるブレーカを前記小さな開閉部(8)の近傍に、第一群の機器であるコンタクタを含む接点機器を前記大きな開閉部(9)の近傍に、第三群の機器である主回路半導体を前記乗りかごの開閉部(10)の近傍に、設置するとともに、各前記開閉部よりも離れた位置に制御回路,フィルタ,リアクトルの第二群の機器を配置し、これら複数群の機器間を伝達媒体により接続したものである。
以上説明したように、本発明によれば、昇降路内で複数に分断された余剰空間に複数個数に分割した制御盤を効率良く配しつつ、保守・点検を安全なところから実施できるエレベータシステムを実現する効果がある。
以下、本発明の第一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態を示す分割機器群式エレベータの構成を示す。ここでは昇降路と乗り場ホールを上部からながめた上面図を示している。図1において、はじめに基本構成とその機器配置を説明し、釣り合いおもり6が乗りかご3の横を走行する、いわゆる横落としの実施例を示している。1はエレベータ利用者が乗りかご3に出入りする乗り場ホールである。2は乗りかご3,釣り合いおもり6、および、分割された制御盤が格納されるエレベータ昇降路の空間であり、2−1は昇降路内壁面である。ここでは図示していない巻上機が特別な機械室に設置されない機械室レスエレベータを想定しており、保守・点検の要否で分類・分割された制御盤が昇降路2の内部の隙間に後述する所定のルールで分散配置されている状態を示している。4はいわゆる三方枠、5−1,5−2は乗りかご3の走行案内用のかごの走行案内レール、7−1,7−2は釣り合いおもり6の走行案内用の釣り合いおもり側レールである。このように昇降路2内の空間は乗りかご3と釣り合いおもり6に付随する機器で複雑に分断されており、昇降路断面積の極小化を目指そうとした場合、大きな制御盤を一体物として、ひとかたまりにして昇降路内に設置する空間を捻出することは容易なことではない。そこで本発明では15−1〜15−7で示すように制御盤を分割配置し、更に、それらの制御盤と対向する形で設けた開閉部との紐付けを行い、単に、制御盤を分割するだけでなく、分割内容とその配置には、乗り場ホール1や乗りかご3などのように安定した床面レベルから作業が出来るよう工夫を凝らした。以降にその詳細を説明する。まず乗り場ホール1側の壁面に設けた開閉部8に近距離で対向する形で目視点検、あるいはオン・オフなどの介入が必要なブレーカなどを収納した分割制御盤15−1が設けられている。この分割制御盤15−1は商用電源17あるいは非常時に接続される蓄電池などを入力とするエレベータシステムの入り口に相当し、介入頻度の高い機器を収納しているため開閉部の近傍に配置している。この分割制御盤15−1は、分割盤間を接続する配線16で、さらに、コンタクタの接点などの目視点検が必要な機器を収納した分割制御盤15−2に接続される。単独シャフトのように、昇降路2の側面に回り込む側面に開閉部9を設けることが可能な場合、開閉部9に対向する形で、分割制御盤15−2を設置する。ここで、点検が必要な機器を2つの分割制御盤15−1と15−2に分けて搭載したのは、開閉部8がエレベータ乗り場ホール1に目立つ形で大きく設置することが困難な場合、分割制御盤15−1は小さな構成とせざるを得ないことを想定している。昇降路側面の目立たない場所に開閉部9を設けることが出来れば、これら分割制御盤間は配線16で接続し、分割制御盤15−1,15−2の保守・点検は乗り場ホールの床面レベルからそれぞれ安全に実施することができる。勿論、大きめの開閉部8を設置可能なビル物件では、分割制御盤15−1に分割制御盤15−2の機器を取り込んで1つのものとしても良い。その観点から、分割制御盤15−1と分割制御盤15−2は、開閉部近傍に設置された第一群の機器を設置した分割盤と言える。分割制御盤15−2から出た盤間接続の配線16は、更に分割制御盤15−3に接続される。この分割制御盤15−3には保守・点検の必要が皆無な非劣化部品である制御回路などのプリント板や波形改善リアクトル,フィルタなどを格納する。この分割制御盤15−3には保守・点検などの介入頻度が低い機器を格納しているので、ホールや乗りかごから点検するための開口部から離れ、アクセスしにくい位置に配置されても問題なく、介入が不便ではあるが、設置可能な余剰空間に制御盤の一部を押し込め、昇降路空間を有効に活用できる効果が生まれる。さらに、この分割制御盤15−3から出た配線16は、分割制御盤15−4に接続されている。この分割制御盤15−4には時として外的要因で発生する過電圧などによって破損する可能性が皆無とは言えない主回路半導体など、保守・点検頻度が中程度に高い機器を格納している。ホール床のように安定した立ち位置からの保守作業ではないものの、かご床やかご上が保守場所であることから、開閉部や開口部からの利便性の観点では、分割制御盤15−1と15−3の中間的な位置付けの場所に配置されていることになる。ここでは、ホール床ほどは安定した床面ではないものの、昇降路内部への安全保守を実現するために、ホール側開閉部ではなく、乗りかご3に開閉部10を設け、この開閉部10を分割制御盤15−4に対向する形に配置し、省空間の実現と保守時の安全性確保の両立を実現している。さらに分割制御盤15−4から出た配線は分割制御盤15−5に接続される。この分割制御盤15−5には保守・点検頻度が低い制御用マイコンやインターフェース回路が搭載されたプリント板などの弱電回路機器が格納されている。一般的に同じ半導体でも主回路を構成するパワー半導体と比べるとICなどの半導体は故障のチャンスも少なく、この盤には保守・点検頻度が低い機器が格納されているといえ、特に、この分割制御盤
15−5に対向する近接位置に専用の開閉部は設けず、開閉部10から見て分割制御盤
15−4よりも遠い位置関係ではあるが、18に示した乗りかご天井上部の安全柵越しの開口空間部から全くアクセスが不可ではない離れた位置に設置している。この乗りかご天井上部の安全柵越しの開口空間部からの作業は、乗りかご天井という床面レベルの作業とはいえ、ある種の危険を伴う懸念もあり、緊急避難的な状況にも対処可能な場を設けているといえる。さらに分割制御盤15−5から接続された分割制御盤15−6には保守・点検頻度が高い平滑コンデンサやインバータなどの主回路半導体デバイスなどを格納している。これらのデバイスは、電子回路ではなく電力を扱うために経年劣化や電力の導通・遮断などまさにパワー半導体スイッチの働きをするので、保守・点検が必要で、ここでは、ホール側の三方枠を開閉部11として近距離対向させる形で分割制御盤への保守・点検作業などの介入を容易にしている。そして分割制御盤15−6内のインバータから駆動電動機19に出力が接続されている。ここでは両者を近接して配置することが分割化の効果として実現でき、低ノイズ化や電動機へ印加される過電圧の抑制に効果を生じる。また、乗りかご3にはかご側ドア13が開いたときにドアを収納する戸袋12が設けられているが、このかご側ドア13に対向する形で、ホール側にはホール側ドア14があり、そのホール側ドア14中の小さな余剰空間を利用して平滑コンデンサの初期充電回路を形成する接点など、その消耗部の荒れを明るい環境で保守・点検時に目視できよう分割制御盤15−7が格納され、ホール側床面から安全に点検が出来るような構造とした。このドア内への格納には、接点回路のほか、リアクトルのような厚みが厳しい部品以外の薄型インバータなどの介入頻度の高いものも格納が可能である。このホール側ドア内分割制御盤15−7へのアクセスはホール側に開閉部を設けても良いし、美観を重視する場合には、ホール側には開閉部を設けず、保守員は乗りかご3に乗り込み、かご側ドアとホール側ドアが非契合の状態でかご側ドアを開けて、ホール側ドア内に設置された制御盤をホール側と反対側の乗りかご側からアクセスする形で保守・点検を乗りかご床レベルから安全に実施することが出来る。さらに、かご側ドア内にも薄型の機器は搭載可能であり、ホール側ドアとの非契合位置でエレベータを停止させ、かご側ドアを閉じたまま、ホール側ドアを外部解放カギで開ければ、ホール側からかご側ドアに格納された機器を特別な開閉部を設けなくても開口部から点検が可能である。
このように、分割制御盤の内容物を保守・調整の介入頻度で分類し、点検が必要な機器を内蔵した分割制御盤は、ホールや乗りかごなど安全な立ち位置から点検が出来るように開閉部から近い位置に配置し、点検・調整頻度が低い機器を格納した分割制御盤は開閉部から離れた位置に配置することにより、保守・調整時の安全確保と、昇降路内に分断されて残っている複数の空間を有効に活用することによる昇降路空間の極限追求を実現する効果を発揮できる。
本実施例では制御盤を7つに分割した例、ホールドア内に格納した例を示したが、分割個数や配置位置はこの数値や場所に限定される物ではなく、介入頻度によって機器を複数に分類・配置すれば本発明の狙いが実現できることは明らかである。
また、各分割盤間の伝達媒体は、15−1と15−2の間のように主回路部品同士を接続する場合には電力用の電線で接続され、15−5に格納される制御装置と15−6に格納されるインバータとの間のように、信号系のラインであれば、耐ノイズ性を考慮してオプティカルカップリングが好ましいし、ある種情報系の信号ラインであれば、配線配置自由度を優先すれば無線という実施形態も意義がある。
図2に分割制御盤群15−1から15−7とここに内蔵されるエレベータを駆動制御する各種制御装置との関係を示す。まず始めにエレベータを駆動する三相商用電源17又は非常用電源を分割制御盤15−1内に設置されたブレーカの入力部にまず取り込まれる。ブレーカは、保守員が絶縁診断やシステムリセットなど保守・点検作業時にオンオフしたりする介入機会の多い装置である。そのため、作業を安全に床面レベルで実行するため、乗り場ホールまたは乗りかごと昇降路内との間で開閉部をはさんで近距離で配置される分割制御盤に設置される。この分割制御盤15−1と接続される分割制御盤15−2にはエレベータシステムに異常が発生した際などに電気回路を遮断,システムから再投入しうるコンタクタなど電気接点を有する機器が格納されている。この盤も接点の消耗状態を目視点検するなどの観点から高頻度に介入機会のある機器が内蔵された分割制御盤と言える。次に配線16によって分割制御盤15−3に接続される。この盤内にはリアクトルなどによるフィルタ回路など劣化をあまり伴わない低頻度介入機会の機器が内蔵されており、この盤は開閉部から離れた位置に配置することができ、分断された余剰昇降路空間の有効活用に貢献できる。さらに、分割制御盤15−4に配線16は接続されている。この分割制御盤15−4には、三相交流を直流に整流する整流器が内蔵されており、過電圧による整流器の破損などの事態に備え、中頻度に介入機会の可能性ある機器が内蔵された制御盤と言える。この分割制御盤15−4から出た配線16は分割制御盤15−6に接続されている。この盤には、直流電圧源を構築する平滑コンデンサや直流を可変周波数・可変電圧の交流を作り出すインバータが格納され、やはり、その劣化や破損時の交換などの観点から、高頻度に介入機会のある機器が内蔵された制御盤と言える。この分割制御盤15−6に接続され、インバータの制御信号を発生するマイコンなどを搭載した制御プリント板などが格納されたのが分割制御盤15−5である。この盤を構成している機器はいわゆる弱電回路で、装置の劣化などを伴う機器は少なく、低頻度介入機会機器が内蔵されており、この盤は開閉部から離れた位置に配置でき、昇降路空間の有効活用に貢献できるといえる。さらに、分割制御盤15−7には、平滑コンデンサの初期充電回路が格納され、初期充電回路内の接点回路の荒れの点検などの観点から、この盤も接点の消耗状態を目視点検するなどの観点から高頻度に介入機会のある機器が内蔵された制御盤と言える。なお、盤間を接続する配線16は主回路配線の場合には動力電線のケースもあり、また、マイコンからのPWM信号やセンサからの入力信号のような電子回路レベルの微弱制御信号の場合にはフラットケーブルや、光信号をのせる光ケーブルであったり、さらに、マンマシンインターフェースのようなあまり信頼性の要求されない情報系の信号の場合には無線を介すケースもあるが、ここでは特に有線,無線の区別をせずに配線16として説明してきた。19はエレベータを駆動する電動機であり、その配線は電力線で、インバータなどが格納された制御盤15−6と近接させて設置することが過電圧発生やノイズ発生防止の観点から求められる。20はモータの回転を検出するためのロータリエンコーダで、その出力は5Vレベルの弱電信号でノイズに弱く、制御盤15−5との距離は短く設定されることが望まれる。従って、昇降路内に設置される電動機の配置によって、制御盤15−5や15−6の配置は適宜変更せねばならず、図1に示した実施例のように制御盤15−1〜15−7は反時計まわりの様に順番に配置される必要はなく、開閉部の設置可能位置や余剰空間の存在に応じて配置位置の順番は配線長の影響によるノイズ混入やノイズ発生の制約をクリアできれば、設置順番の逆転などは本発明の本質を損なうものではない。
図3に他の一実施例を説明するため、分割制御盤だけを便宜的に取り出した構成図を示している。ここでは、エレベータシステムのうち、乗りかごを駆動する上で必要不可欠なインバータが故障した際の救出運転について考えてみる。インバータは分割制御盤15−6に格納され、図1との対比でわかるように、ホール側からアクセスしやすい位置に配置されており、故障時などは短時間で部品交換がしやすい配慮をした配置としているが、修理が難航しそうな場合には、可搬式の分割制御盤15−8を保守員がビルに持ち込み、容易に接続・切り換えし、乗客を短時間で救出した後、不具合制御盤をじっくりと修理するのに有益な構成である。そのため、分割制御盤15−6には、可搬盤である分割制御盤
15−8に内蔵された整流器,平滑コンデンサ,インバータなどの電力変換器から駆動電動機に電力を供給出きるようにするための切り換えスイッチSW1、電動機の回転情報など最低限の制御情報を供給するSW2が設けられ、ホール側近傍に設置されている。一方、電源17からの入り口部に相当する分割制御盤15−1もホール側開閉部からアクセスしやすい位置に配置し、可搬盤である分割制御盤15−8に電力源を供給するためのスイッチSW3が設けられ、電源17からほぼ直接電動機19を緊急に駆動できる可搬電力変換システムをホール側から構成できるようなインターフェースを設けており、乗客の至急な救出を可能とする他の効果を発揮している。
図4には釣り合いおもり6が乗りかご3の後ろに配置される後ろ落としの場合の昇降路内の機器配置上面図を示している。釣り合いおもりが横落としの場合には、釣り合いおもりの脇等にあった空間が、後ろ落としの場合にはなくなるので、図1における分割制御盤15−5の設置空間がなくなり、図3ではこの制御盤が、昇降路の右後方に押し込められている。図1の例でも、この分割制御盤15−5は介入頻度の低いものであり、乗り場ホールと乗りかご開閉部から相当に離れ、そこからのアクセスは実質的に困難ではあるが、乗りかご上の開口空間からのアクセスが緊急避難的に可能である。さらに、ここではかご上からのアクセスのほか、開閉部10からのアクセスもかろうじて可能な配置としている。
図1の構成における乗りかごドア面から見た側面図を図5に示す。分割配置された制御盤は昇降路壁面2−1に同一水平面上に一重・一巡に設置されねばならないという必要性はない。つまり、分割制御盤15−3は分割制御盤15−4の奥側に配置され、開閉部
10から遠い位置に配置されるものの、分割制御盤15−3と分割制御盤15−4は図に示すように互いに鉛直方向に重ならないようにずらして配置することによって、乗りかご内の開閉部10を介することにより、あるいは、乗りかご天井部ののりかご上安全柵18の内側から昇降路2内の開口空間を介しての保守を可能としている。
本発明では、乗りかご3のほか、釣り合いおもり6が昇降路内に格納された機械室レスエレベータを前提に介入頻度で分類した機器を格納した複数個数の分割制御盤の設置位置を昇降路とそれ以外の部分との間の開閉部や開口部との関係でのべ、本発明の省空間性と保守安全性の効果を述べたが、釣り合いおもり6をなくしたようなシステムにおいても本発明の効果は損なわれることなく、制御盤設置空間上の制約はさらに厳しくなることから、本発明の効果は一層顕著となる。
また本発明の実施例の説明において、電力変換器として、整流器とインバータの組み合わせ構成を例に説明したが、電源回生が可能な順変換器とインバータの組み合わせでも良いし、直接交流−交流変換が可能なマトリクスコンバータの様な電力変換器であっても、電力変換器は、主回路フィルタのような非劣化部品と比較して介入機会の多い部分であり、本発明の効果本質は損なわれないと言える。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲内で様々変形して実施できることは言うまでもない。
本発明の実施形態を示すエレベータシステムの昇降路内、ホール内機器の構成上面図である。 本発明の複数配置の分割制御盤とそこに格納される機器の関係を示す回路構成図である。 本発明の他の一実施形態を示すエレベータシステムの分割制御盤構成を示す図である。 本発明の他の一実施形態を示すエレベータシステムの昇降路内、ホール内機器の構成側面図である。 本発明の実施形態を示すエレベータシステムの昇降路内、ホール内機器の構成側面図である。
符号の説明
1…乗り場ホール、2…エレベータ昇降路、2−1…昇降路壁面、3…乗りかご、4…三方枠、5−1,5−2…かごの走行案内レール、6…釣り合いおもり、7−1,7−2…釣り合いおもりの走行案内レール、8,9,10,11…開閉部、12…かごドア戸袋、13…かご側ドア、14…ホール側ドア、15−1〜15−8…分割制御盤、16…配線、17…電源、18…のりかご上安全柵、19…駆動電動機、20…ロータリエンコーダ。

Claims (4)

  1. 昇降路内に設けられた駆動電動機と、この駆動電動機を駆動又は制御する複数の機器とを備え、前記駆動電動機及び前記複数の機器よって乗りかごが駆動される機械室レスエレベータシステムにおいて、
    エレベータの制御盤に内蔵される機器を保守点検頻度の高低により分類分割し、保守点検頻度の高い第一群の機器,低い第二群の機器,中程度に高い第三群の機器とし、乗り場ホール側の壁面に小さな開閉部(8)、前記昇降路の側面に大きな開閉部(9)、前記乗りかごに開閉部(10)を設け、
    第一群の機器であるブレーカを前記小さな開閉部(8)の近傍に、第一群の機器であるコンタクタを含む接点機器を前記大きな開閉部(9)の近傍に、第三群の機器である主回路半導体を前記乗りかごの開閉部(10)の近傍に、設置するとともに、各前記開閉部よりも離れた位置に制御回路,フィルタ,リアクトルの第二群の機器を配置し、これら複数群の機器間を伝達媒体により接続したことを特徴とする分割機器群式エレベータ。
  2. 請求項1に記載のものにおいて、前記第三群の機器は、電力線接続端子,主回路パワー半導体,主回路パワー半導体の駆動回路,主回路平滑コンデンサ,駆動電動機のブレーキ解放装置,駆動電動機の回転検出信号の取り込み端子のいずれかを含むことを特徴とする分割機器群式エレベータ。
  3. 前記複数群の機器間を接続する伝達媒体は少なくとも、電線,オプティカルカップリング,無線のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の分割機器群式エレベータ。
  4. 前記第一群の機器を格納する第一の分割制御盤には、上記駆動電動機に電力を供給できる可搬型電力変換器に交流電源を供給可能な電源供給部、又は、上記駆動電動機の回転検出信号を供給可能な情報接続部、又は、可搬型電力変換器から上記駆動電動機に電力を供給可能な電力受け取り部を有することを特徴とする請求項1記載の分割機器群式エレベータ。
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