JP4580725B2 - Uim用icカードと小型サイズuim - Google Patents
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Description
したがって、本発明の技術分野はUIM用ICカード、小型サイズUIMの製造や利用の分野に関する。
UIMカードまたはSIMカードには、GSM(Global System for Mobile Communication)規格、3GPP(3rd Generation Partnership Project)規格があり、形状・位置、使用時の電気的特性を定めるものとして良く知られている。
通常、3FF規格(3rd Form Factor)として、欧州電気通信規格化協会が、ETSI TS102 221として2004年2月に制定した、横15.0mm、縦12.0mmの大きさであるが、本明細書では、当該規定サイズから著しく逸脱しないかぎり近似する外形のものも含むものとする。
小型サイズUIM単体のもの、あるいは後述する特許文献4〜7のように、それにアダプターが付加した形態についても上記製造工程が採用されるものと考えられる。
特許文献1、特許文献2、特許文献3には、札入れサイズのカード外形から小型のICカード領域を折り取る場合に、通常の規格準拠UIMサイズと、さらに小型のミニサイズUIMのいずれかを選択できるUIM折り取り形状について提案している。
特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7は、本願の先出願にかかる内容であるが、ミニサイズUIM(小型サイズUIM)とそれを嵌め込みする通常サイズUIM(アダプター側)の各種の内枠構造等について記載している。
このため、本発明では、UIMが正しく装着された場合には、ICチップとの間で閉回路が形成されて導通状態になるか、逆に形成されていた閉回路が開放されて非導通状態になるようにすることで、上記課題を解決すべく研究して完成したものである。
図1は、本発明のUIM用ICカードを示す平面図、図2、図3は、本発明の小型サイズUIMを示す拡大図、図4、図5、図6は、閉回路を形成する加圧移動片について説明する図、図7、図8は、閉回路を開放する加圧移動片について説明する図、図9は、UIM用ICカードの製造工程を示す図、である。
UIM用ICカード10は、この完成した状態で通常のICカードとしても使用できるが、通常は、小型サイズUIM1をカード基板30から折り取りして使用することを目的とするものである。図1(B)は、折り取りした小型サイズUIM1を示している。
図2、図3は、図1のUIM用ICカード10から折り取りした本発明の小型サイズUIMを拡大して示す図である。
図2(A)のように、小型サイズUIM1の平面外観は通常の小型サイズUIMと異ならないが、カード基体内に携帯機器に装着した際に閉回路となる回路k1が銅線等の導体により形成されている。回路k1は機器に装着した際には、例えば、携帯機器装着部の内枠側面9の金属片7に接触して閉回路となるが、装着前は閉回路ではなく回路端部である接点k11,k12が切り欠き部4部分に現れている。ただし、接点k11,k12は外周側面のいずれかに現れていれば良く、切り欠き部4に設けることには限られない。
接点k11,k12は、半田または導電ペースト等により処理しておくか、後述するように閉回路を形成させるための部品を取り付けしておくことが好ましい。
小型サイズUIM1を機器に装着した際は、機器の内枠側面9に設けた金属片7等に回路の接点k11,k12が接触することにより閉回路が完成するものである。金属片7には銅板や銅箔、アルミ箔、銀、金、ニッケルめっき層のような材料を使用できる。
ワイヤボンディング基板側パッド26とは、プリント基板に小孔を穿ち表面側の端子板金属に直接ワイヤ接続できるようにした部分をいう。ただし、従来法のようにスルーホールで接続するものであっても構わない。
なお、図2(B)においてICチップ3やワイヤ27の接続部はモールド樹脂部(一点鎖線枠)内にあって外観からは見えないものである。
図3(A)のように、回路の接点k21,k22に導電素子8を設けた閉回路としてもよく、接点が切り欠き部4に現れないようにした本来の閉回路であってもよい。
前者の導電素子8の場合は、例えば加圧導電ゴムテープを使用して装着時には加圧を受けることにより抵抗値が変化するようにできる。あるいは、回路端部である接点k21,k22に後述する加圧移動片を設けて導通状態にし、装着時には閉回路が完全に開放されるようにしてもよい。部品を用いない本来の閉回路の場合は、機器側に設けた磁性素子等により閉回路k2に微弱誘導電流が生じるようにすることもできる。
図3(B)の接触端子板と反対側面は、図2(B)と同様に現れる。
逆に、図2の閉回路を形成する回路k1の場合は、機器に正しく装着されて閉回路を形成することにより微小電流が流れ、あるいは非接触インターフェースが完成することにより、ICチップ3はこれらの状態変化を検出できる。
この場合、一定のある範囲の電流値をキー情報として小型サイズUIM1のICチップメモリに記憶させ、動作開始時に記憶したキー情報と一致するキー情報が検知された場合にのみ、次の動作に移るようにすることができる。このようなICカードの使用方法は、特開平8−110936号公報にも記載されているところである。
ただし、小型サイズUIM1のICチップは、接触・非接触両用型に限られるわけではない。回路k1またはk2に流れる電流値を入力するインターフェースを備え、キー値を比較する機能を備えればよく、接触型ICチップでも可能だからである。
閉回路は前記図2のように、単に導体金属片7に接触することによっても完成するが、以下のような部品(加圧移動片)を使用することによって好適に実施できる。
(1)小型サイズUIM1側に加圧移動片を設ける場合
図4に拡大図示するように、銅板等の金属片7に導電性スプリング7a,7bを設け、両スプリング間に金属片7を設けた加圧移動片71を小型サイズUIM1の切り欠き部4に設置できる。この場合、接点k11はスプリング7aに、半田または導電ペーストによる固定部7kで固定されているが、接点k12はスプリング7bに接触しない状態にある。したがって、小型サイズUIM1を矢印Y側から押圧して携帯機器の内枠側面9に嵌め込みした場合は、導電性スプリング7a,7bが圧縮されるので、接点k12もスプリング7bに接触して閉回路が完成する。導電性スプリング7a,7bに替え、巻線式でない板バネ式のものや導電性弾性ゴム等を使用してもよい。
このように加圧により移動する金属片を、本発明では加圧移動片というものとする。
加圧移動片72は、小型サイズUIM1を矢印Y側から押圧して携帯機器の内枠側面9に嵌め込みした場合は、同様に金属片7が接点k11、k12に接触することにより閉回路を形成する。この場合スプリング7c,7dは直接接点k11、k12に固定してはいないで、接点k11、k12の外側に置かれている。したがって、スプリング7c,7dは導電性である必要はない。また巻線式でなく板バネ式のものでもよい。
図6のように、携帯機器側に金属片7とスプリング7c,7dからなる加圧移動片73を設けてもよい。この場合、スプリング7c,7dは導電性である必要はなく、また巻線式でなく板バネ式のものでもよい。小型サイズUIM1を矢印Y側から押圧して携帯機器の内枠側面9に嵌め込みした場合は、スプリング7c,7dにより金属片7が押圧されるので、接点k11,k12が銅板等の金属片7に接触して閉回路が完成する。加圧移動片73は内枠側面9に半ば埋没するようにして設置するのが好ましい。
図7のように、小型サイズUIM1側に金属片7x,7y,7zとスプリング7c,7dからなる加圧移動片74を設けることができる。金属片7x,7zは接点k21,k22にそれぞれ固定部7kで固定されている。小型サイズUIM1を携帯機器の内枠側面9に嵌め込みする前の状態では、スプリング7c,7dにより金属片7yが金属片7xと金属片7zに押圧されているので、金属片7x,7y,7zは1枚の金属片7のように機能して接点k21,k22間が導通している。
小型サイズUIM1を矢印Y側から押圧して携帯機器の内枠側面9に嵌め込みした場合は、携帯機器の内枠側面9により金属片7yが押圧されるので、スプリング7c,7dが圧縮され、金属片7xと金属片7zに対する金属片7yの接触が解かれ、接点k21,k22間は非導通状態になる。なお、この場合も、スプリング7c,7dは導電性である必要はなく、また巻線式でなく板バネ式のものでもよい。
図8(A)に拡大図示するように、金属片7rと7lの2つに分離する金属片7に導電性スプリング7a,7bを設けた加圧移動片75を小型サイズUIM1の切り欠き部4に設けておくことができる。この場合、双方の金属片7r,7lはスプリング7a,7bにより接点k21,k22に、半田または導電ペーストによる固定部7kで、それぞれ固定されている。双方の金属片7r,7lは携帯機器装着前においては接触しているので、1枚の金属片7のように機能して回路k2は閉回路を形成している。
図8(B)のように、携帯機器の内枠側面9に僅かな(0.2〜1.0mm程度)段差を設けておき、小型サイズUIM1を矢印Y側から押圧して携帯機器の内枠側面9に嵌め込みすると、導電性スプリング7a,7bは圧縮されるが、スプリング7a側の方が強く圧縮されるので、金属片7rと7lは分離する。したがって、回路k2は開放されることになる。
まず、配線シートを製造する。この配線シートは、前記のようにICチップ3との間の閉回路k2であるか、接触加圧した場合に閉回路となる回路k1をカード基板30に設けるためのものである。配線シートの製造は非接触ICカードや接触・非接触両用型(デュアルインターフェース)ICカードのアンテナの形成と同様にして製作できる。通常は被覆銅線をコアシートに固定する方法やコアシートにラミネートした銅箔やアルミ箔をフォトエッチングする方法等により製造するが、導電性印刷インキによる印刷によるものであってもよい。
ただし、例示した塩化ビニルシートに限らず、PET−Gシートやポリエチレンテレフタレート(PET)シートであってもよい。PETシートの場合は接着シートを併用して層間接着する。
ICモジュール5のプリント基板18部分には、予め異方導電性テープ(ACF)19を貼着しておくか、銀粒子を含有する導電ペーストを塗工しておく(図9(B))。
小孔28,29内にも導電ペーストを充填しておくか、十分な接触面積が得られる場合は上記ACFにより導通が得られる。ICモジュール5を装着用凹部20に装填してから、接触端子板6表面から軽く熱圧をかけると、ICモジュール5が装着用凹部20内に固定される。
なお、ICモジュール5の装着に支障がないかぎり、周縁スリット1s、ハーフカット加工は、ICモジュール装着用凹部20の掘削と連続する工程で行なっても構わない。
加圧移動片71〜75を切り欠き部4等に設置する場合は、縦横2.5mmの斜辺に形成するので、その長さは3.5mm以内の微小なものにする必要がある。
その後、カード状態で発行処理を行い、小型サイズUIMを折り取りするか、またはカード状態のまま、納入する。
接触端子板6が形成され、接触型ICチップが実装されたCOT(Chip On Tape;ガラスエポキシ基材、厚み160μm)のICチップやワイヤボンディング部周囲を囲み、エポキシ系樹脂を滴下して樹脂モールドした。
ICモジュール接触端子板6の大きさは、12.0mm×11.0mmとし、モールド樹脂部17は大きさ、8.0mm×8.0mm、基材厚みを含めないモールド樹脂部17の高さは、440μmとなった。
配線シート32として、白色硬質塩化ビニールシート(厚み310μm)を使用し、その表面に閉回路となる回路k1を形成した。回路は小型サイズUIMの切り欠き部4の外側を通るように配線し、切り欠き部4の切削により回路の端部が基体側面に現れるようにした。配線には、直径100μmの銅線に厚み3μmのエナメル被覆がされたものを使用し、この銅線を定格28KHz、出力100Wの超音波ウェルドボンダのキャピラリー内に通して、エナメル被覆を溶融してコアシートに固定する方法により配線した。
なお、ICモジュール5のアンテナコイル接続用端子板24,25の下部となる部分は導線が折り畳まれて配線されるようにし接続を容易にした。
カード基板30のコアシート31として、表面印刷済みの白色硬質塩化ビニールシート(厚み310μm)と、上記によりあらかじめ回路k1を形成した白色硬質塩化ビニールシート(厚み310μm)32と、を使用し、その上下面にオーバーシート33,34として、厚み、100μmの透明塩化ビニールシート2枚を使用した。これらを仮積み積層してから、プレス機に導入し、熱圧融着してプレスラミネートしカード基板30を準備した。プレス工程の条件は、150°C、2.0MPa、成形(加熱)時間30分とした。プレス後は、多少の収縮のため、カード基板30の総厚は800μmとなった。
次に、図9(B)のように、カード基板30に対して、ICモジュール装着用凹部20をNC制御によるエンドミル加工により形成した。COTのプリント基板(厚み160μm)とACFテープ19の合計厚みに相当する深さ、200μmに第1凹部を掘削した。
また、その中心部に、ICモジュール5のモールド樹脂部17を納めるようにさらに切削して合計深さが640μmになるように第2凹部を掘削した。
第1凹部開口の大きさは、12.1mm×11.1mmとし、第2凹部は、ほぼその中心部であって、8.1mm×8.1mmの大きさとした。同時に小孔28,29も直径2mmで掘削し導線の表面に達するようにした。
このICモジュール装着用凹部20に先に準備したICモジュール5を装着し、接触端子板面から熱圧をかけてICモジュールを凹部内に固定した。これにより、ICモジュール実装済みICカード基板30を完成した。
このICカード基板30のICモジュールの接触端子板6の4周囲に、幅0.5mmの周縁部1rが残るようにし、その外側に周縁スリット1sと接続部1b1,1b2を図1のようにして設けた。周縁スリット1sは、幅0.5mmとしエンドミルで切削した。
切り欠き部4部分には加圧移動片を取り付けるが、周縁スリット1sを左右対称型に切削してから、切り欠き部4を切削することにより、当該部分には幅広の周縁スリット1sが形成され加圧移動片71の取り付け加工には十分であった(図1参照)。また、切削により切り欠き部4には回路の2箇所の端部が現れた。
接続部1b1,1b2はカード基板の上下面から、幅(直径)0.2mmのエンドミルで、0.2mmの深さで切削し、中心層が0.4mm厚で残るようにした。小型サイズUIM1の平面外形は、13.0mm×12.0mmとなった。
1r 周縁部
1s 周縁スリット
1b1,1b2 接続部(ブリッジ)
3 ICチップ
4 切り欠き部
5 ICモジュール、COT
6 接触端子板
7 金属片
8 導電素子
9 内枠側面
10 UIM用ICカード
17 モールド樹脂部
18 プリント基板
19 異方導電性テープ、ACFテープ
20 ICモジュール装着用凹部
24,25 アンテナコイル接続用端子板
26 ワイヤボンディング基板側パッド
27 ワイヤ
28,29 小孔
30 カード基板
71,72,73,74,75 加圧移動片
k1 閉回路となる回路
k2 閉回路
Claims (6)
- 札入れサイズのカード基板内に、小型サイズUIMの形状が形成されているUIM用ICカードにおいて、前記小型サイズUIM基体内には、携帯機器に装着した場合に、搭載するICチップとの間で閉回路となる回路が形成されており、かつ該小型サイズUIM側面の接点間には携帯機器の内枠側面に接したときに閉回路を完成する加圧移動片を有することを特徴とするUIM用ICカード。
- 札入れサイズのカード基板内に、小型サイズUIMの形状が形成されているUIM用ICカードにおいて、前記小型サイズUIM基体内には、搭載するICチップとの間で導電素子を介して閉回路が形成されており、かつ携帯機器に装着した場合には、該小型サイズUIM側面接点間における前記導電素子により閉回路の抵抗値が変化することを特徴とするUIM用ICカード。
- 札入れサイズのカード基板内に、小型サイズUIMの形状が形成されているUIM用ICカードにおいて、前記小型サイズUIM基体内には、搭載するICチップとの間で加圧移動片を介して閉回路が形成されており、かつ携帯機器に装着した場合には、該小型サイズUIM側面接点間における前記加圧移動片により閉回路が開放されることを特徴とするUIM用ICカード。
- 携帯機器に装着するための小型サイズUIMであって、当該小型サイズUIMの基体内には、携帯機器に装着した場合に、搭載するICチップとの間で閉回路となる回路が形成されており、かつ該小型サイズUIM側面の接点間には携帯機器の内枠側面に接したときに閉回路を完成する加圧移動片を有することを特徴とする小型サイズUIM。
- 携帯機器に装着するための小型サイズUIMであって、当該小型サイズUIMの基体内には、搭載するICチップとの間で導電素子を介して閉回路が形成されており、かつ携帯機器に装着した場合には、該小型サイズUIM側面接点間における前記導電素子により閉回路の抵抗値が変化することを特徴とする小型サイズUIM。
- 携帯機器に装着するための小型サイズUIMであって、当該小型サイズUIMの基体内には、搭載するICチップとの間で加圧移動片を介して閉回路が形成されており、かつ携帯機器に装着した場合には、該小型サイズUIM側面接点間における前記加圧移動片により閉回路が開放されることを特徴とする小型サイズUIM。
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