JP4576838B2 - 成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、微細形状を有する成形物の成形方法に関し、特に高アスペクト比を有する微細形状を有する成形物の成形方法に関する。
近年、急速に発展している光ピックアップ装置の分野では、極めて高精度な対物レンズなどの光学素子が用いられている。プラスチックやガラスなどの素材を、金型を用いてそのような光学素子に成形すると、均一な形状の製品を迅速に製造することができるため、かかる金型成形は、そのような用途の光学素子の大量生産に適しているといえる。
更に、近年の光ピックアップ装置は、より短波長の半導体レーザからの光束を用いて、AOD(Advanced Optical Disc),BD(Blueray Disc)などの記録媒体に対して高密度な情報の記録及び/又は再生を行えるものが開発されており、その光学系の収差特性改善のため、微細構造である回折構造を光学面に設けることが行われている。又、そのような高密度な情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置であっても、従来から大量に供給されたCD、DVDに対しても情報の記録及び/又は再生を確保する必要があり、そのため波長選択性を備えた回折構造を設けることも行われている。
ここで、回折構造は、使用する光源波長にもよるが、例えば段差が最小2μm程度の輪帯構造であるため、通常の射出成形において、溶融した樹脂を型内に射出するのみでは、型に形成された微細構造の段差の奥深くに素材が入り込みにくく、そのため微細構造の転写が精度良くなされないという問題がある。転写不良(素材のダレ)により設計通りの回折構造が形成されないと、その回折特性が劣化してしまい、かかる光学素子を用いた光ピックアップ装置において書き込みエラーなどが生じる恐れがある。このため、素材の選定や、溶融した樹脂の温度や圧力を調整するなど、種々の工夫がなされているが、従来の方法では、ダレを完全になくすのは困難である。
一方、以下の特許文献1には、加熱軟化状態にあるガラス素材をプレスすることによって、表面に微細パターンを有する光学素子を成形する方法が開示されている。
特開2002−220241号公報
ところが、特許文献1に記載の技術では、ガラス素材の表面に、幅約100〜50μm、高さが約20〜10μmという、アスペクト比が0.2程度の微細形状を成形するのが限界である。これは、無機ガラスの常温での弾性率が70GPa程度と高いため、その表面に3000Nという非常に大きな力で加熱した型を押しつけても、微細構造の奥にガラス素材がスムーズに流れ込まず、その結果アスペクト比が0.2程度の微細形状しか成形できなかったのである。従って、例えばアスペクト比が1以上という微細形状を有する成形物は、試作品としては存在するかもしれないが、形状の揃った工業製品としては未だ存在していないといえる。
加えて、近年、使用する光源の波長の数倍からそれよりも小さな微細構造を光学面に施して、新たな光学的機能を光学素子に付加することが試みられている。例えば、成形レンズの屈折による通常の集光機能とその時に副作用として発生する正の分散を、その非球面光学面の表面に回折溝を施すことで得られる回折による大きな負の分散を利用してうち消し、本来、屈折だけでは不可能な色消し機能を単玉光学素子に付加することが、DVD/CD互換の光ディスク用ピックアップ対物レンズで実用化されている。これは、光学素子を透過する光の波長の数10倍の大きさの回折溝による回折作用を利用したもので、このように波長より十分大きな構造による回折作用を扱う領域は、スカラー領域と呼ばれている。
一方、光学素子を透過する光の波長の数分の一という微細な間隔で、円錐形状の突起を光学面の表面に密集させて形成させることで、光の反射抑制機能を発揮できることが判っている。即ち、光波が光学素子に入射する際の空気との境界面での屈折率変化を、従来の光学素子のように1から媒体屈折率まで瞬間的に変化させるのではなく、微細な間隔で並んだ突起の円錐形状によって緩やかに変化させ、それにより光の反射を抑制することができるのである。このような突起を形成した光学面は、いわゆる蛾の眼(moth eye)と呼ばれる微細構造で、光の波長よりも微細な構造体が波長よりも短い周期で並ぶことにより、もはや個々の構造が回折せずに光波に対して平均的な屈折率として働くものである。このような領域を等価屈折率領域と一般に呼んでいる。このような等価屈折率領域に関しては、例えば電子情報通信学会論文誌C Vol.J83−C No.3pp.173−181 2000年3月に述べられている。
等価屈折率領域の微細構造によれば、従来の反射防止コートに比べて反射防止効果の角度依存性や波長依存性を少なくしながら大きな反射防止効果を得られるが、プラスチック成形等によれば、光学面と微細構造を同時に創成できることから、レンズ機能と反射防止機能が同時に得られて、従来のように成形後に反射防止コート処理をするといった後加工が不要となる等の生産上のメリットも大きいと考えられ注目されている。さらに、このような等価屈折率領域の微細構造を光学面に対して方向性を持つように配すると、強い光学異方性を光学面に持たせることもでき、従来、水晶などの結晶を削りだして製作していた複屈折光学素子を成形によって得ることができ、また、屈折や反射光学素子と組み合わせて新たな光学的機能を付加することができる。この場合の光学異方性は、構造性複屈折と呼ばれている。
上述したスカラー領域と等価屈折率領域の間には、回折効率が入射条件のわずかな違いにより急激に変化する共鳴領域がある。例えば、回折輪帯の溝幅を狭くしていくと、波長の数倍程度で急激に回折効率が減少し、また増加するという現象(アノマリー)が発生する。この領域の性質を利用して、特定の波長のみを反射する導波モード共鳴格子フィルターを微細構造で実現して、通常の干渉フィルターと同等の効果をより角度依存性を少なくして実現できる。
ところで、スカラー領域や、等価屈折率領域や、共鳴領或を利用して光学素子を形成しようとする場合、その光学面に微細な突起(又はくぼみ)を形成する必要がある。このような微細な突起(又はくぼみ)を備えた光学素子を大量生産するには、一般的には樹脂を素材として成形を行うことが適しているといえるが、かかる場合、微細な突起(又はくぼみ)に対応したくぼみ(又は突起)を備えた光学面転写面をどのようにして形成するかが問題となる。
すなわち、上述したような等価屈折領域や共鳴領域の突起(又はくぼみ)に関しては、数十乃至数百ナノメートルの間隔で突起(又はくぼみ)を光学素子の光学面に形成しなくてはならないが、従来の射出成形では、それに対応した型の微細形状の奥底まで樹脂が行き届かず、微細形状を精度良く転写することは極めて困難である。
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、より簡便に且つ低コストで、高アスペクト比又は角Rの小さい微細構造を有する成形物を成形できる成形方法を提供することを目的とする。
上述の問題点に鑑みて、本発明者らは鋭意研究の結果、従来と全く異なる視点から、微細形状を有する成形物を成形できる方法を創案した。すなわち、常温での弾性率が1〜4(GPa)であるような樹脂素材の場合、微細形状を有する型を加熱して、その型表面に押しつけると、押しつけた表面が溶融して微細形状に倣い、その結果、アスペクト比が1以上であっても精密に型の微細形状を転写した成形物を得られることを見出したのである。かかる場合、特許文献1に記載されているように3000Nもの型押圧力は不要であり、従来の射出成形機を改良するだけで足り、製造設備が低コスト化され、また短時間で大量な成形物を製造することが可能となる。
ところが、本発明者らによる更なる実験を通じて、上述の微細形状の転写手法を用いて、線幅が極めて小さく且つ高いアスペクト比の微細形状を形成しようとすると、不良率が増大することが判明した。かかる微細形状の不良としては、例えば線幅100nmでアスペクト比が1を超える微細形状が形成しようとすると、成形物より型を引き剥がす際の離型性が悪く、離型により微細形状を破壊してしまうこと等がある。
そこで、本発明者らは更に鋭意研究を重ねることで、特に高アスペクト比の微細形状を形成する場合の不良率を低減させるのに効果的な技術を導出した。これは、樹脂素材の成形加工に対し機械的加工を融合させた、極めて画期的な発想に基づくものである。
ここで、不良率が増大することが判明した転写手法は、例えば0.05mm/sという非常に遅い速度で、加熱した型を樹脂素材に接近させ、型の熱を樹脂素材に十分に与えて溶融変形させながら微細形状を形成するものである。しかるに、この手法では、型の温度が樹脂素材に伝わることで、微細形状が溶融変形して強度が低下し、離型時に耐えきれず破壊してしまうという問題があることを本発明者らが見出したのである。これに対し、微細形状を転写した後、そのまま型と樹脂素材とを冷却し、微細形状が固化した後に離型するという手法も考えられるが、それでは加工時間が長くなるほか、型の熱収縮率と樹脂素材の熱収縮率とが異なることから、冷却中に微細形状が破損してしまうという問題がある。又、加熱した型を樹脂素材に押しつけた状態で長時間維持した場合にも、樹脂素材がクリープによりじわじわ変形するという問題がある。
そこで、本発明者らは発想を転換し、衝撃エネルギーを樹脂素材に与えて微細形状を形成できないかを検討した。衝撃エネルギーEは、型の質量をm、移動速度をvとしたときに、E=mv/2で表されることから、移動速度vを増大させて、大きな衝撃エネルギーEを樹脂素材に与えることとした。本発明者らの実験結果によれば、10mm/s以上の移動速度で、型を樹脂素材に接近させた場合、衝撃エネルギーが樹脂素材に付与され、それにより従来の技術では形成できなかった高アスペクト比の微細形状を精度よく転写形成することができた。又、加熱した型が樹脂素材に接触する時間が短いため、型からの伝熱で微細形状の表面は溶融変形しても、中の部分は剛性を維持したままであり、従って迅速に離型させることで、形成された微細形状が維持され、従来に比べて転写成功面積が増大した。更に、移動速度を上げた副次的な効果として、成形加工時間が短縮化された。形成された微細形状には、衝撃エネルギーを付与されることで形成された剪断面が確認された。本発明は、特に線幅が500nm以下の微細形状を形成する場合に有効である。
尚、衝撃エネルギーEを増大させるためには、型の質量mを大きくすることも考えられるが、装置の大型化を招く恐れがあるので、本発明のように移動速度vを増大させる方が好都合なことが多いといえる。
ちなみに、常温での弾性率が1〜4(GPa)であるような素材とは、例えばPMMA(弾性率1.5〜3.3GPa)、ポリカーボネイト(弾性率3.1GPa)、ポリオレフィン(弾性率2.5〜3.1GPa)などの弾性率が1〜4の範囲の樹脂を組成成分として含有することが好ましい。ここで、常温とは25℃のことをいう。これらの樹脂は、ガラス転移点が50〜160℃であることが好ましい。弾性率は、JIS−K7161、7162などに従い求めることができる。ガラス転移点温度は、JIS R3102−3:2001に従い求めることができる。
「アスペクト比」とは、図1(a)、(b)に示すように、微細構造の凹部又は凸部の幅をA、深さ又は高さをBとしたときに、B/Aで表される値をいう。「微細形状」とは、Aの値が10μm以下の形状をいう。成形後の厚みとは、型を押し当てる方向に対しての成形物の厚みをいい、例えば図2に示すTの値である。この成形後の厚みは、0.1〜20mmであり、好ましくは1〜5mmである。
更に、前記微細形状は、構造性複屈折を生じさせると好ましい。
更に、前記微細形状は、光の波長以下のサイズで周期構造を持ち反射防止機能を有すると好ましい。
更に、前記成形物は、光学素子であると良好な光学特性を得ることができ好ましいが、インクジェットプリンタのヘッドなどにも適用できる。
従来の射出成形においては、回折構造に対応した型の微細構造の奥まで樹脂が入り込みにくいことから、それにより得られる光学素子の回折構造は、その光軸方向断面における角部がダレてその曲率半径が1μmを大きく超えており、光透過率が悪化する恐れがある。これに対し、本発明の光学素子では、上述した手法で高アスペクト比の回折構造を精密転写でき、前記回折構造の光軸方向断面における角部の曲率半径が1μm未満となり、より高い光透過率を得ることができる。尚、このような成形物や光学素子は、以下の成形方法又は成形装置により得ることができる。
発明の成形方法は、微細形状を有する型の温度を、常温での弾性率が1〜4(GPa)である素材のガラス転移点温度より高く設定するステップと、前記型を少なくとも内部が固化されている前記素材に向かって10mm/s以上の速度で押圧することで、前記微細形状を前記素材に転写するステップと、前記微細形状を有する型を前記素材から離型させるステップと、を有するので、高アスペクト比の微細形状を有する成形物又は光軸方向断面における角部の曲率半径が1μm未満の回折構造を有する光学素子を容易に成形できる。
更に、前記型を前記素材に向かって押圧する前であって前記微細形状の型を前記素材のガラス転移点温度より高く設定するステップの前に、前記微細形状の型と、それに対向する型の間に前記素材を射出するステップと前記素材を冷却するステップとを有すると好ましい。
尚、本発明の成形方法を用いて成形する場合、微細形状以外の母形状を予め射出成形等により成形し、その後、前記素材の内部が固化した状態で、素材のガラス転移点以上に加熱された前記可動型を素材に押しつけることで、母形状を維持しつつ微細形状が素材に転写される。従って、前記素材は、前記可動型と前記固定型とで閉鎖される空間内に射出されると良い。ただし、母形状を成形する型と微細形状を成形する可動型とは別個にしても良く、かかる場合、型交換時に素材を冷却することが可能となる。
本発明によれば、より簡便に且つ低コストで、高アスペクト比又は角Rの小さい微細構造を有する成形物を成形できる成形方法を提供することができる。


以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して説明する。図2は、本実施の形態にかかる成形方法を実施できる光学素子の成形装置の断面図である。図2において、下型1の上に円管状の上型2が移動自在に配置されている。円筒状の可動型3が、上型2に対して摺動可能に内包されており、可動型3’が、下型1に対して摺動可能に内包されている。
可動型3の下面には、成形しようとする光学素子の非球面形状3aと、構造性複屈折を生じさせる形状にに対応した微細形状3bとが形成されている。又、可動型3の内側には、ヒータ4が設置されている。可動型3’の上面には、成形しようとする光学素子の非球面形状3a’と、回折構造に対応した微細形状3b’とが形成されている。又、可動型3’の内側には、ヒータ4’が設置されている。尚、本実施の形態では、下型1と上型2とで固定型を構成する。
図3は、本実施の形態にかかる成形方法を示すフローチャート図である。図3を参照して、かかる成形方法について説明する。まず、ステップS101で、下型1,上型2,可動型3、3’を、図2に示す状態に配置し、いわゆる型締めを行う。続いて、ステップS102で、外部の加熱シリンダー(不図示)にて加熱溶融された樹脂素材を、ゲートGを介して下型1,上型2内へと射出する(素材を射出するステップ)。
ステップS103で、射出された素材を冷却する(自然冷却でも、可動型3,3’の少なくとも一方を退避させて素材を雰囲気に暴露する強制冷却を行っても良い)。このとき、素材の表面には、可動型3の非球面形状3aが転写されているが、素材の射出のみでは、微細形状3bは十分に転写するのは困難である。そこで、ステップS104で、ヒータ4、4’により可動型3、3’を加熱し、樹脂素材のガラス転移点以上の温度にする(型の温度を素材のガラス転移点温度より高く設定するステップ)。その後、ステップS105で、不図示の駆動部によって、10mm/s以上の速度で、可動型3、3’を樹脂素材に向かって押圧すると、微細形状3b、3b’が当たる樹脂素材の表面が溶融し、微細形状3b、3b’の溝底まで行き渡るようになる(微細形状を転写するステップ)。従って、アスペクト比が1以上の微細形状、及び光軸方向断面の角部の曲率半径が1μm以下の微細形状でも精度良く転写できる。
その後、ステップS106で、1〜5sec程度の保圧(可動型を樹脂素材に押しつけたまま静止)を行い、ステップS107で、不図示の駆動部を用いて下型1から上型2及び可動型3、3’を退避させる型開き(離型)により、高精度な微細形状を得る光学素子を形成できる。
従来の射出成形においては、微細形状の転写を行わない場合で数10秒程度、微細形状の転写を行う場合は1分程度のサイクルタイムを要していたが、本願発明の成形方法によれば、予め設計形状誤差範囲内に成形された被成形物表面に微細形状を転写し形状を成形する場合には、1〜10秒のサイクルタイムで成形が完了する。保圧時間が大幅に短くなるということもサイクルタイムの短縮に貢献している。
又、可動型3,3’を10mm/s以上の速度で樹脂素材に向かって移動させることで、衝撃エネルギーが樹脂素材に付与され、それにより従来の技術では形成できなかった高アスペクト比の微細形状を精度よく転写形成することができる。又、加熱した可動型3,3’が樹脂素材に接触する時間が短いため、型からの伝熱で微細形状の表面は溶融変形しても、中の部分は剛性を維持したままであり、従って迅速に離型させることで、形成された微細形状が維持され、従来に比べて転写成功面積が増大する。更に、移動速度を上げた副次的な効果として、成形加工時間が短縮化される。形成された微細形状には、衝撃エネルギーを付与されることで形成された剪断面が形成される。
図4は、以上の成形方法により成形される光学素子の例を示す図である。図4(a)の斜視図で示される形状の光学素子10は、図4(b)に示すように表面には構造性複屈折の微細形状10aを有しており、図4(b)に示すように裏面には光軸方向断面が鋸歯状の回折構造10bを有している。構造性複屈折の微細形状10aは、輪帯状の矩形溝を有しており、図4(d)に示す断面形状を有している。ここで、一例として、光学素子10の素材の屈折率を1.92とし、入射する光の波長をλとすると、構造性複屈折の微細形状10aにおける各部寸法は、d1=0.25λ、d2(溝幅)=0.39λ、d3=2λ、d4(溝深さ)=1.22λとなる。又、図4(c)において、鋸歯状の回折構造10bの光軸方向断面における角部の曲率半径Rは1μm未満である。
図5は、以上の成形方法により成形される光学素子の別の例を示す図である。図5(a)の断面図を示される形状の光学素子20は、図5(b)に示すように表面には光軸方向断面が鋸歯状の回折構造20aを有している。更に、回折構造20aの傾斜面には、深さ方向に向かうにつれ縮径した円錐形状の多数の孔20bが形成されている。反射防止機能を有するこの孔20bは、傾斜面の面積の20%乃至40%(好ましくは30%)を占める。
本願発明者らは、実験を通じて本願発明の効果を確認した。図6,7は、本発明者らが行った実験結果を示すグラフである。図6に示す実験結果は、線幅が100nmのライン状の突起を形成する際に、どれほど深い微細形状が形成できるかを示すものであり、すなわち図1(a)に示す状態で、A=100nmとしたときに、Bがどの程度になるかを求めている。
これに対し、図7に示す実験結果は、転写成功面積を示すものであり、例えば100%であれば全領域で転写が成功したことを示し、逆に0%であれば転写が全領域で失敗したことを示している。本発明者らは、図2に示す成形装置を用いて、以下のように条件を変えて実験を行った。
[試験条件]
(a)型温度:150℃、移動速度:0.05mm/s、保圧:600sec(冷却あり)
(b)型温度:150℃、移動速度:50mm/s、保圧:2sec
(c)型温度:130℃、移動速度:0.05mm/s、保圧:2sec
(d)型温度:130℃、移動速度:0.05mm/s、保圧:10sec
(e)型温度:130℃、移動速度:5mm/s、保圧:3sec
(f)型温度:130℃、移動速度:50mm/s、保圧:2sec
図6,7のグラフを参照するに、型温度150℃(条件(a)、(b))では、アスペクト比が3.5〜4.5と高い微細形状を形成できるが、転写成功面積が10〜20%と低く改善の余地があることがわかる。一方、型温度130℃(条件(c)〜(f))では、アスペクト比が1.0〜2.0と比較的低い微細形状となるが、転写成功面積が最大100%であり、こちらは実現可能性がある。
更に、型温度130℃の条件による実験結果を詳細に検討する。まず条件(c)、(d)を比較すると、保圧時間が10sec(c)のときは、アスペクト比は2.0の微細形状を得ることができるが、転写成功率が30%であり改善の余地があることがわかる。一方、保圧時間が2sec(d)のときは、アスペクト比は1.0に留まるが、転写成功率が100%となることがわかる。
次に条件(c)、(e)を比較して、移動速度が0.05mm/sと5mm/sでは、形成される微細形状のアスペクト比、転写成功面積は殆ど変わらないことがわかり、条件(c)、(f)を比較して、移動速度が0.05mm/sから50mm/sになると、形成される微細形状のアスペクト比は高くなるが、転写成功面積は70%に低下することがわかる。以上より、線幅100nmで1.5のアスペクト比を有する微細形状を、70%以上の転写成功面積で得ようとした場合、条件(f)で行うべきことがわかった。
図8は、本発明者らの実験により得られた、型の位相速度と形成される微細形状の最大アスペクト比(充填深さ)との関係を示す図である。図8に示すように、型速度を10mm/s以上に設定すると、線幅100nmで最大アスペクト比1.1以上の微細形状を得ることができる。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。本発明は、光ピックアップ装置用の光学素子に限らず、種々の光学素子、或いはインクジェットプリンタのヘッドなどの成形にも適用できる。
アスペクト比を説明するための図である。 本実施の形態にかかる成形方法を実施できる光学素子の成形装置の断面図である。 本実施の形態にかかる成形方法を示すフローチャート図である。 本実施の形態にかかる成形方法により成形される光学素子の例を示す図である。 本実施の形態にかかる成形方法により成形される光学素子の別の例を示す図である。 本発明者らが行った実験結果を示すグラフである。 本発明者らが行った実験結果を示すグラフである。 本発明者らの実験により得られた、型の位相速度と形成される微細形状の最大アスペクト比(充填深さ)との関係を示す図である。
符号の説明
1 下型
2 上型
3 可動型
4 ヒータ

Claims (6)

  1. 微細形状を有する型の温度を、常温での弾性率が1〜4(GPa)である素材のガラス転移点温度より高く設定するステップと、
    前記型を少なくとも内部が固化されている前記素材に向かって10mm/s以上の速度で押圧することで、前記微細形状を前記素材に転写するステップと、
    前記微細形状を有する型を前記素材から離型させるステップと、を有することを特徴とする成形方法。
  2. 前記型を前記素材に向かって押圧する前であって前記微細形状の型を前記素材のガラス転移点温度より高く設定するステップの前に、前記微細形状の型と、それに対向する型の間に前記素材を射出するステップと前記素材を冷却するステップとを有することを特徴とする請求項1に記載の成形方法。
  3. 前記素材は光学素子の素材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形方法。
  4. 前記微細形状は輪帯状の回折構造であり、前記回折構造の半径方向のピッチは10μm以下であり、前記回折構造の光軸方向断面における角部の曲率半径は1μm未満であることを特徴とする請求項3に記載の成形方法。
  5. 前記微細形状は、アスペクト比が1以上であり、構造性複屈折を生じさせることを特徴とする請求項3に記載の成形方法。
  6. 前記微細形状は、アスペクト比が1以上であり、光の波長以下のサイズで周期構造を持ち反射防止機能を有することを特徴とする請求項3に記載の成形方法。
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