JP4575243B2 - 自動二輪車 - Google Patents
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Description
着座シート101の開閉力を補助するため、ダンパー装置105(以下、ダンパ部材と云う。)を設け、開閉作業の負担を軽減させた。
加えて、収納室20を大きくすると、シートが大きくなる。収納室20の開口を大きくとろうとすると、シートの端部を高く跳ね上げることとなる。従って、シートが小さい場合に較べて、開閉作業の負担が増える。
さらに、スライドレール28によるスライド構造のため、構造が複雑となる。
加えて、シートを左・右分割シートで分割構成したので、乗員シートの開閉に係る作業負担を減らすことができる。
収納室の開口部を大きくすることができると共に、開閉に係る作業負担が減るため、収納室の使い勝手が向上する。
加えて、収納室を開けるとき、乗員シートを左右対称に立ち上げることができるので、乗員シートを開いたときの外観性を大幅に向上することができる。
図1は本発明に係る自動二輪車の側面断面図であり、自動二輪車10は、車体フレーム11と、車体フレームの先端部11aに取付けたヘッドパイプ12と、このヘッドパイプ12に左右スイング可能に取付けたフロントフォーク13と、このフロントフォークの下部13b及び上部13aに取付けた前輪14及びハンドル15と、車体フレーム11の後部に取付けたエンジン16と、このエンジン16に上下スイング可能に取付けた動力伝達機構17と、この動力伝達機構17に取付けた後輪18と、車体フレーム11と動力伝達機構17の後端部の間を連結したリヤクッションユニット21、21(左側のリヤクッションユニット21のみ示す。)と、車体フレーム11の上部に取付けた収納室22と、この収納室22の上に配置し開閉可能に取付けた乗員シート23と、この乗員シート23とハンドル15等の操舵部の間に乗員が昇降時に足をくぐらせる足くぐり部24を備える。
先ず、吸気系について説明すると、車体フレーム11の前部を構成する左右のダウンフレーム41、41(左側のダウンフレーム41のみ示す。)に燃料タンク27を取り付け、動力伝達機構17の上方にエアクリーナ31を配置し、このエアクリーナ31の前方に接続管32を介して燃料供給装置25を接続し、この燃料供給装置25から前方に吸気管33を介してエンジン16に接続することで混合気をエンジン16に供給する。
燃料供給装置25は、乗員シート23の下方且つエンジン16の上方に配置したものである。図において、燃料タンク27と燃料供給装置25を接続するチューブは省略した。
運転者シート51は、左分割シート52Lと、右分割シート52Rと、これらの分割シート52L、52Rの後部を覆うように設けた背もたれ部53とからなる。背もたれ部53は、同乗者シート54の前部に一体化させて備える部材である。
56は乗員シートに鍵をかける鍵部である。
本実施例において、運転者用の背もたれ部53は、運転者シート51から分離させ、同乗者シート54側に一体化させた。
車体フレーム11は、ヘッドパイプ12に連結させ後下方に延設した左右のアッパフレーム47、47と、左右のアッパフレーム47、47同士を連結するフロントクロスメンバ61と、アッパフレーム47、47の後部に連結し後方に延ばした左右のシートレール26、26と、左右のシートレール26、26を支持するためアッパフレーム47、47の後方に取付けたリヤフレーム62、62と、左右のシートレール26、26の後方を連結するリヤクロスメンバ63と、同じくヘッドパイプ12に連結させ、アッパフレーム47、47よりも下方に設けたダウンフレーム41、41とを主要構成とする部材である。
収納室22は、車体フレーム11の前から後に備える部材であり、運転者シート51の下方に設けた第1収納室92と、この第1収納室92を覆う第1蓋部96と、第1収納室92の後方に設けた第2収納室93と、この第2収納室93を覆う第2蓋部97と、を主要構成する部材である。
そして、ダウンフレームの傾斜部64、64(左側の傾斜部64のみ示す。)の後方に燃料タンク27を配置し、底浅部95の下方に、燃料供給装置25を配置する。
底浅部95をシートレール26の略中央部に締結部材102aで締結し、収納室22の後部をシートレール26に備える後部支持部材103、103(左側の後部支持部材103のみ示す。)に締結部材102b、102bで締結することにより、車体フレーム11側に固定する。そして、第1蓋部96にクッション材98を介して運転者シート51を被せ、第2蓋部97にクッション材98を介して同乗者シート54を被せる。
乗員シートの前部を構成する運転者シート51は、第1収納室92と、この第1収納室92を開閉可能に覆い蓋をすると共に、運転者Pの着座部を形成する左・右分割シート52L、52Rと、からなる。そして、第1収納室92と左分割シート52Lの間をヒンジ部115で連結し、第1収納室92と右分割シート52Rの間をヒンジ部115で連結した。
ヒンジ部115は、車体フレーム11(図1参照)側のフランジ部114に設けた軸部121と、この軸部121に係合し回動自在に嵌めた筒部122と、この筒部122に取付けたブラケット123及びこのブラケット123を底板124に固定する締結部材125と、からなる。
加えて、左分割シート52Lから左・右分割シート52L、52Rの間をシールする中央部シール117を延設する。
乗員シート23の全部を左右に開放可能な左分割シート52L及び右分割シート52Rで分割構成することは差し支えない。
左分割シート52Lと右分割シート52Rは、車両20の中心線C(図2参照)に左右対称になるように形成し、左右両側にシート52L、52Rと第1収納室92の間を連結するヒンジ部115、115を設ける。これらのヒンジ部115、115を設けることにより、左分割シート52Lと右分割シート52Rの各々を開閉可能に車両20側にしっかりと固定することができる。
(a)において、左分割シート52Lを矢印137の方向に持ち上げ、左分割シート52Lを左に開放することで第1収納室92を開け、物品の出し入れを可能にした。
このように、片側の分割シートを開けることで、双方の分割シート52L、52Rを開けることなく、物品の出し入れが可能となる。左右の分割シート52L、52Rの両方を開けるほどの大きさをもたない小さな物品の出し入れを簡便に行える。
従って、第1収納室92の使い勝手が向上する。
このように、乗員シート23の一部を、左右に開放可能な左分割シート52L及び右分割シート52Rで分割構成し、左・右分割シート52L、52Rの両方若しくは一方を左右に開放することで物品の出し入れが可能になるように構成したので、大きな物品を出し入れするときには、左・右分割シート52L、52Rの両方を開放して物品を出し入れし、小さな物品を出し入れするときには、左・右分割シート52L、52Rの一方を開放して物品を出し入れする。
従って、物品の大きさに応じた乗員シート23の開閉が可能となる。
(a)において、左・右分割シート52L、52R及び運転者用の背もたれ部53を備える同乗者シート54を閉じる。同乗者シート54に備える背もたれ部の前部53aが分割シート52L、52Rの後部55を覆うように背もたれ部53を設け、同乗者シート54を持ち上げないと分割シート52L、52Rを開くことができないように乗員シート23を構成する。
乗員シート23の一部を、左右に開放可能な左分割シート52L及び右分割シート52Rで分割構成し、その他を同乗者シート54で開閉可能に構成したので、大きな物品を出し入れするときには、左・右分割シート52L、52Rの両方を開放して物品を出し入れし、小さな物品を出し入れするときには、左・右分割シート52L、52Rの一方を開放して物品を出し入れする。従って、物品の大きさに応じた乗員シート23の開閉が可能となる。
加えて、乗員シート23を左・右分割シート52L、52Rで分割構成したので、乗員シート23を小型・軽量化することができ、乗員シート23の開閉に係る作業負担を減らすことができる。
背もたれ部53の位置調整機構150は、同乗者シート54にスライドレール151を設け、このスライドレール151に向け背もたれ部53側から延設アーム152を延設して、スライドレール151に対し延設アーム152伸縮可能に係合し、スライドレール151側に延設アーム152を止める蝶ねじ153、153を取付けたものであり、背もたれ部53を矢印154方向に調整可能に構成する。
同乗者シート54側に備える蝶ねじ153・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)をゆるめ、背もたれ部53を矢印155方向に移動させた後、蝶ねじ153・・・を締付け固定することを示す。
同乗者シート54の裏側に背もたれ部53の位置調整機構150をもたせたので、同乗者シート54を跳ね上げた状態で、蝶ねじ153・・・容易に回すことができ、背もたれ部53の位置を容易に調整することができる。
左・右分割シート52L、52Rで左右に開閉可能とすることで、左・右分割シート52L、52Rを開放するときのシート高さを低く済ますことができるため、省スペースでシートを開閉可能にすることができ、物品の出し入れを行うことが可能となる。
運転者シート51は、上下に開閉可能に構成したので、左・右分割シートタイプと比較すると、開けたときの運転者シート51の高さは高くなる。シートを開閉可能にするには、高さ方向にスペースが必要となる。
なお、運転者シート51の開放の作業性を上げるために、ダンパ部材145等を使う場合があるが、本願においては、このような部材を使用しなくても、シートの開放作業は容易であるということもできる。
図4と異なるところは、左右の分割シート52L、52Rの内側に互いに対向する内側面131B、131Bを備えるが、乗員Pが座る着座部134、134に隙間がないように、運転者シートの表面である左・右分割シート52L、52Rの着座部134を各々内側に延設し、着座部の表面を略平坦に構成したものである。
このように、運転者シートの外観を重視したデザインも可能である。
また、シートにダンパ部材を装着し、さらに、開閉作業を容易にするものであっても良い。
Claims (3)
- 乗員シートの下に収納室を備え、前記乗員シートを開けることで物品の出し入れが可能になる自動二輪車において、
前記乗員シートの全部又は一部を、左右に開放可能な左分割シート及び右分割シートで分割構成し、左・右分割シートの両方若しくは一方を左右に開放することで物品の出し入れが可能になるように構成し、
前記左・右分割シートのどちらか一方の分割シートから前記左・右分割シートの間をシールする中央部シールを延設することを特徴とする自動二輪車。 - 前記左分割シートと右分割シートは、内側に互いに対向する内側面を備え、これらの内側面の間に上部開口が広く下部開口が狭い隙間部を有することを特徴とする請求項1記載の自動二輪車。
- 前記左分割シートと右分割シートは、車両の中心線に左右対称になるように形成することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動二輪車。
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