JP4574971B2 - 光ラジカル重合開始剤、それを用いた感光性樹脂組成物及び物品 - Google Patents
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ネガ型の感光性樹脂は当初、例えば塗料、印刷インキ、オーバーコート層、接着剤、印刷原版等に用いられてきたが、近年、プリント配線板の配線保護用のソルダーレジストや、層間絶縁膜、カラーフィルターの画素、反射防止膜、ホログラム等を形成するためのレジスト等にまで用途が広がってきている。
ポストベークの条件を、より高温で、より長時間にすることによってラジカル開始剤由来の残存物をより多く除去することが可能であるが、固体中からの揮発の為、完全に除去することは困難である。より多くのラジカル開始剤由来の不純物を除去する為に条件を厳しくすると、その条件が、かえって製品不良を起こす原因となる。
これらを解決する手段として、ESACURE KIP 150(商品名)(日本シイベルヘグナー株式会社製)等は、ポリマー骨格の側鎖に光ラジカル発生部位を導入している。このようにすれば光ラジカル発生剤は一分子内に複数のラジカル発生部位を有するため、当該分子内のどこか1箇所がラジカル化して塗膜のマトリックスと結合していれば、同じ分子内にある未反応のラジカル発生部位もポリマー骨格を介してマトリックスに結合するので、ポストベーク時に揮発せず、塗膜中を移動する事も無いため、最終製品での信頼性を低下させることが少ない。
しかし、この化合物は、エチレン性不飽和基を一分子につき一つしか有していないため、多官能モノマーやアクリル系樹脂に対する溶解性が、それほど高くない。そのため、上記化合物を樹脂組成物中に、高濃度に含有させようとすると、アクリル系樹脂の構造によっては析出してしまうという問題があった。
本発明に係る樹脂組成物を所定のパターンに塗布するか或いは所定の形状に成形した後に光を照射すると、光ラジカル反応が開始され、配合成分によってラジカル二量化反応や、ラジカル性架橋反応等、さまざまなラジカル反応が進行し、硬化及び/又は溶解性の変化を引き起こすことができる。このラジカル反応の際に、光ラジカル重合開始剤の非分解型光ラジカル発生部位は、低分子分解物の副生を伴わずにラジカルを発生させた後、硬化物のマトリックスの化学構造の一部となる。また、光ラジカル重合開始剤の非分解型光ラジカル発生部位が未反応のままでも、同じ分子内のエチレン性不飽和基がマトリックス構造と結合することにより、樹脂組成物の化学構造の一部となる。従って、従来のようにラジカル発生剤が樹脂組成物の硬化物中に遊離の形で残存する問題が生じない。その結果、成形体や膜が高耐熱性、高安定性となる効果があり、最終製品の信頼性を低下させる問題も解決する。また、露光時の臭気(アウトガス)の発生がない為、作業環境が向上する。
本発明に係る印刷物、カラーフィルター、電子部品、層間絶縁膜、配線被覆膜、光学部材、光回路、光回路部品、反射防止膜、ホログラム又は建築材料は、高耐熱性、高安定性の感光性樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されているため、製品や膜としても高耐熱性、高安定性であり、そのため生産の歩留まりも高いというメリットがある。
エチレン性不飽和基の好ましい例としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、2−トリフルオロメチルアクリロイル基、及び、無置換のビニル基が挙げられる。
化学構造X1又はX2は、特に、価格や入手のしやすさ、合成の簡便さ、溶解性の観点からは、直鎖、又は分岐のアルキル基が好ましく、その内部にエステル結合、エーテル結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合を含むものがさらに好ましい。また、耐熱性の観点からは、飽和又は不飽和の環状構造を有するような直鎖、又は分岐の炭化水素基が好ましく、その内部にエステル結合、エーテル結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合を含むものがさらに好ましい。
A=εcb
A=吸光度
b=試料中の光路長(cm)
c=溶質の濃度(mol/L)
所望の波長に対して吸収波長をシフトさせる為に、どのような置換基を導入したら良いかという指針として、Interpretation of the Ultraviolet Spectra of Natural Products (A.I.Scott 1964)や、有機化合物のスペクトルによる同定法 第5版(R.M.Silverstein 1993)に記載の表を参考にすることができる。
ここで、5%重量減少温度とは、後述の本発明の実施例と同様の手法で、熱重量分析装置を用いて重量減少を測定した時に、サンプルの重量が初期重量から5%減少した時点の温度である。同様に10%重量減少温度とはサンプル重量が初期重量から10%減少した時点の温度である。
塗布時の塗工適性の点からは、感光性多官能化合物は特に溶剤に対する溶解性が高いことが好ましい。具体的には、使用する溶剤、特に後述する汎用溶剤のいずれかに対する感光性多官能化合物の溶解性が0.1重量%以上であることが好ましい。
先ず、1,8−ナフタル酸無水物をN,N,−ジメチルホルムアミドに投入し攪拌する。そこへβ―アラニンをナフタル酸無水物と等モル添加し、室温で1〜15時間程度攪拌し、さらに100℃〜130℃で1〜10時間程度、攪拌する。この時、用いる反応溶媒は、ジメチルホルムアミドに限定されず、最終生成物が溶解する溶媒であればよく、各種の有機極性溶媒が好適に用いられる。ナフタル酸無水物は溶解性に乏しく一般の溶媒には溶解しづらいが、アミンと反応することで溶解するようになる。
1,8−ナフタル酸無水物は、室温でアミンと混合し攪拌するのみでイミド結合を形成する場合がある。さらに反応を加速させるために、室温〜200℃までの範囲で加温しても良い。また、反応の際に発生する水を除去するために、トルエン等の共沸溶媒を混合させて用いても良い。
一例を挙げると、N−2―カルボキシエチルナフタルイミドを、トルエン溶媒中、チオニルクロライドと1〜4時間還流させる。反応終了後、溶媒のトルエンとチオニルクロライドを留去し、酸クロライドとする。その酸クロライドを、ペンタエリスリトールトリアクリレートと、1.2モル等量の4−ジメチルアミノピリジンを、脱水したトルエン等の溶媒に溶解させた中に徐々に滴下し、1〜15時間室温で攪拌する。分液ろうとで、1N・HClで処理し、4−ジメチルアミノピリジンを水層に移動させる。水層と油層に分離した後、油層を、さらに飽和NaHCO3水溶液を用い処理し、未反応のアクリル酸クロライド由来のアクリル酸を水層に移動させ、油層と水層を分離する。このようにして、得られた油層を硫酸マグネシウム等の適当な脱水剤で脱水し、ろ過を行なう。このろ液から溶媒を留去した物をカラムクロマトグラフィーや再結晶等で精製して目的とする感光性多官能化合物が得られる。
上記反応に用い得る、エチレン性不飽和結合を複数有する化合物としては、複数のエチレン性不飽和結合と酸クロライドと反応し結合を形成できる水酸基やアミノ基等の官能基を有していれば良く、上記ペンタエリスリトールトリアクリレートに限定されない。
本発明に係る樹脂組成物は、上述した感光性多官能化合物を必須成分として含有し、必要に応じてラジカル反応性化合物又はその他の硬化反応性化合物、高分子量のバインダー成分、水素供与体、化合物(1a)又は(1b)以外のラジカル発生剤、又は、その他の成分を含有してもよい。
ここで、架橋とは、架橋結合を生成することをいい、架橋結合とは、鎖状に結合した原子からなる分子のうちの任意の2原子間に橋をかけるようにして形成された結合をいい、この場合の結合は、同一分子内でも他分子間でも良い(化学辞典 東京化学同人 p.1082)。
(メタ)アクリレートモノマーとしては、ヘキサヒドロフタルイミドエチルアクリレート、コハクイミドエチルアクリレート等のイミドアクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピルアクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;フェノキシエチル(メタ)アクリレート等のフェノールのアルキレンオキシド付加物のアクリレート類及びそのハロゲン核置換体;エチレングリコールのモノまたはジ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールのモノまたはジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールのモノまたはジ(メタ)アクリレート等の、グリコールのモノまたはジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートおよびペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のポリオールおよびそのアルキレンオキサイドの(メタ)アクリル酸エステル化物、イソシアヌール酸EO変性ジまたはトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ここで、ポリオールとしては、低分子量ポリオール、ポリエチレングリコール及びポリエステルポリオール等があり、低分子量ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及び3−メチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられ、ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール等が挙げられ、ポリエステルポリオールとしては、これら低分子量ポリオール及び/又はポリエーテルポリオールと、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等の酸成分との反応物が挙げられる。
上記バインダー樹脂としては、樹脂組成物の用途に合わせて公知のあらゆる高分子化合物又はラジカル反応以外の反応形式をもつ硬化反応性化合物を用いることができる。また、高分子化合物としては、非反応性高分子、及び、エチレン性不飽和基等の硬化性反応基を持つ高分子のいずれを用いても良い。
これら任意成分の配合割合は、樹脂組成物の固形分全体に対し、0.1重量%〜95重量%の範囲が好ましい。0.1重量%未満だと、添加物を添加した効果が発揮されにくく、95重量%を越えると、樹脂組成物の特性が最終生成物に反映されにくい。
電子部品の場合には、例えば、半導体装置のアンダーフィル剤、封止剤、等が例示できる。
層間絶縁膜としては、耐熱性、絶縁信頼性が要求されるビルドアップ基板用の層間絶縁膜や燃料電池における層間絶縁膜、自動車部品や家電製品の絶縁コーティング、等を上記感光性樹脂組成物の硬化物により形成することができる。
光学部材の場合には、各種光学レンズのオーバーコートや、反射防止膜、光導波路、分波装置等の光回路部品、レリーフ型、及び体積型のホログラム、等が例示できる。
建築材料の場合には、壁紙、壁材、床材その他の揮発成分の少ない表皮材料、接着・粘着材料、インキ等が例示できる。
(実施例1)
(1)前駆体1の合成
1L(リットル)のなす型フラスコに、1,8−ナフタル酸無水物 19.8g(0.1mol)とN,N−ジメチルホルムアミド(以下DMF)500mlと触媒量のピリジンを入れ、攪拌した。そこに、β―アラニン 8.9g(0.1mol)を添加し、室温で4時間攪拌した後、130℃で5時間攪拌した。ロータリーエバポレーターによって、DMFを留去し、メタノールによって再結晶をし、前駆体1の針状結晶を20.9g得た。(前駆体1)
前駆体1 2.7g(10mmol)を乾燥させたトルエン40mlに溶解させ攪拌した。そこへ、チオニルクロライド 23.8g(200mmol)を加え、4時間還流させた。反応終了後、ロータリーエバポレーターで溶媒のトルエンと未反応のチオニルクロライドを留去し、前駆体2を得た。
ペンタエリスリトールトリアクリレート 1.5g(5mmol)と4―ジメチルアミノピリジン 1.3g(10mmol)を300mlの3つ口フラスコに投入し、中央部の口に塩化カルシウム管をつけ、残りの2つはシリコンWキャップ(商品名:アズワン社製)で密閉した。そこへ予め脱水されたテトラヒドロフラン(THF)100mlをシリンジを用い、投入し室温で攪拌する。そこへ、予め調製しておいた前駆体2を、50mlの乾燥させたTHFに溶解させたものを滴下し、室温で10時間攪拌する。その後、反応液を分液ろうとにより、1N・HClで処理し、4−ジメチルアミノピリジンを水層に移動させた。水層と油層に分離した後、油層を、さらに飽和NaHCO3溶液を用い処理し、未反応のアクリル酸クロライド由来のアクリル酸を水層に移動させ、油層と水層を分離した。このようにして得られた油層を硫酸マグネシウムで脱水し、ろ過を行なった。このろ液から溶媒を留去したものをクロロホルム−酢酸エチル混合溶媒を用いカラムクロマトグラフィーによって精製することで目的物(化合物1)を1.9g得た。
(1)比較前駆体1の合成
1Lのなす型フラスコに、1,8−ナフタル酸無水物 19.8g(0.1mol)とN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)500mlと触媒量のピリジンを入れ、攪拌した。そこに、2−アミノエタノール 6.7g(0.11mol)を滴下し、室温で15時間攪拌した。ロータリーエバポレーターによって、DMFを留去し、メタノールによって再結晶し、N−2−ヒドロキシエチルナフタルイミドの針状結晶を22.5g得た。(比較前駆体1)
比較前駆体1(N−2−ヒドロキシエチルナフタルイミド)9.6g(40mmol)と、4−ジメチルアミノピリジン 5.4g(44mmol)を1Lの3つ口フラスコに投入し、中央部の口に塩化カルシウム管をつけ、残りの2つはシリコンWキャップ(商品名:アズワン社製)で、密閉する。そこへ予め脱水されたTHF 500mlをシリンジを用い、投入し室温で攪拌する。そこへ、アクリル酸クロライド 4.0g(44mmol)を滴下し、室温で10時間攪拌する。その後、反応液を分液ろうとで、1N・HClで処理し、4−ジメチルアミノピリジンを水層に移動させた。水層と油層に分離した後、油層を、さらに飽和NaHCO3溶液を用い処理し、未反応のアクリル酸クロライド由来のアクリル酸を水層に移動させ、油層と水層を分離した。このようにして得られた油層を硫酸マグネシウムで脱水し、ろ過を行なった。このろ液から溶媒を留去した物をクロロホルム−酢酸エチル混合溶媒で再結晶して目的物(比較化合物1)を10.3g得た。
(1)比較前駆体2の合成
使用原料のアミンを、2−(2−アミノエトキシ)エタノールに変更した以外は、比較例1の比較前駆体1の合成と同様の条件で反応を行った。なお、各原料は比較比較例1と同じモル数で仕込んだ。(比較前駆体2)
使用原料を比較前駆体2に変更した以外は、比較例1の比較化合物1の合成と同様の条件で反応を行った。なお、各原料は比較例1と同じモル数で仕込んだ。(比較化合物2)
(1)溶解性評価
非分解型光ラジカル発生剤と2つ以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物として、実施例1で得られた化合物1を用い、単官能モノマーであるアクリル酸メチルと、3官能モノマーであるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)の夫々に対する溶解性(飽和モル濃度)を調べた。比較の為に、化合物1と類似構造であるがエチレン性不飽和基を1つしか持たない比較化合物1と比較化合物2の溶解性も調べた。
一方、エチレン性不飽和結合を1つしか持たない比較化合物1及び2は溶解の飽和状態が確認され、夫々モル濃度を測定できた。このことから、エチレン性不飽和結合を2つ以上有すると溶解性が向上することが分かる。溶解性が向上することで硬化型樹脂組成物とした時に混合比の自由度が向上するだけでなく、マトリックス成分との相溶性が向上するため、より透明性の高い(ヘイズの低い)塗膜を作製することができる。
多官能モノマーとして、水酸基含有5官能アクリレート(商品名:サートマーSR399、日本化薬(株)製)及び、6官能アクリレート(商品名:M400、東亞合成(株)製)を用い、化合物1の2重結合と多官能モノマーの2重結合とがモル比で1/100(=化合物1/多官能モノマー)となる割合で混合した溶液を調製し、ガラス基板上にスピンコートした。化合物1と比較する為に、比較化合物1及び2を用いて同様に多官能モノマーと混合した。
得られた各溶液をガラス基板上にスピンコートし、塗膜を形成した。上記塗膜に、手動露光装置(大日本スクリーン株式会社製、MA-1200)を用い、h線換算で2000mJ/cm2照射を行った後、塗膜が硬化しているか確認した。以下の表に結果を示す。
化合物1とペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(商品名:M−305 東亞合成(株)製)を、化合物1の2重結合とPETAの2重結合がモル比で1/100(=化合物1/PETA)となる割合で混合し、さらにクロロホルムで固形分が20wt%となるように希釈した。(感光性樹脂組成物1)
上記感光性樹脂組成物1を、ガラス基板上にスピンコートし、50℃のホットプレート上で1分間加熱後、手動露光装置(大日本スクリーン株式会社製、MA-1200)を用い、高圧水銀灯によりh線換算で2000mJ/cm2の露光を行ない、厚さ25μmの塗膜を得た。
その塗膜が形成されたガラス基板を、1cm×1.5cmの大きさに切り出し、250℃で1時間加熱した時に発生したガスを、GC-MS((株)島津製作所製 QP-5000)を用いて分析した。その他の測定条件は以下の通りである。
加熱条件 :250℃×60min
吸着剤 :TENAX TA(2,6-Diphenyl-p-Phenylene Oxide) 弱極性
捕集温度 :−40℃(冷却に液体窒素使用)
熱分解温度:255℃×30s
注入口温度:250℃
カラム :5%フェニル−95%ジメチルシロキサン(PTE-5) 微極性
内径:0.25μm 長さ:30m
カラム温度:50℃×5min(保持)−10℃/min(昇温)−320℃×3min(保持)
イオン化法:電子衝突イオン化法(EI法)
検出器 :四重極型検出器
Claims (32)
- 下記式(1a)で表される、1分子中に1個以上の非分解型光ラジカル発生部位及び2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物からなり、157nm以上2μm以下の可視領域及び非可視領域の波長の電磁波を吸収することによりラジカルを発生する、光ラジカル重合開始剤。
- 前記式(1a)においてR1〜R3は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基である請求項1に記載の光ラジカル重合開始剤。
- 前記式(1a)において、R1が水素原子、ハロゲン原子、メチル基、トリフルオロメチル基、又はヒドロキシメチル基であり、かつR2及びR3が水素原子である請求項2に記載の光ラジカル重合開始剤。
- 前記Y1は、直鎖、分岐鎖、又は、1つ以上の環構造をもつ飽和炭化水素基であって、炭素骨格の途中に、脂肪族又は芳香族の環状の部位、エステル結合、エーテル結合、チオエーテル結合、アミノ結合、アミド結合、ウレタン結合、ウレア結合、チオカルバメート結合、カルボジイミド結合、又は、カーボネート結合を含んでいても良いものである、請求項4に記載の光ラジカル重合開始剤。
- 前記式(3)においてR4、R5、R6、R7、R8及びR9は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、シリル基、シラノール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、アセチル基、アセトキシ基、スルホン基、置換基を有していてもよい飽和又は不飽和のアルキル基、置換基を有していてもよい飽和又は不飽和のハロゲン化アルキル基、置換基を有していてもよい芳香族基、又は、それらが互いに結合した環構造である請求項1乃至5のいずれかに記載の光ラジカル重合開始剤。
- 5%重量減少温度が、50℃以上である請求項1乃至6のいずれかに記載の光ラジカル重合開始剤。
- 前記請求項1乃至7のいずれかに記載の式(1a)で表される光ラジカル重合開始剤よりなる群から選ばれる少なくとも1つ、及び水素供与体を必須成分として含有することを特徴とする、感光性樹脂組成物。
- エチレン性不飽和基を有する化合物、前記エチレン性不飽和結合を有する化合物以外の硬化反応性化合物、前記光ラジカル重合開始剤以外のラジカル発生剤、及び、重量平均分子量3000以上のバインダー樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも一成分をさらに含有する請求項8に記載の感光性樹脂組成物。
- パターン形成材料として用いられることを特徴とする、請求項8又は9に記載の感光性樹脂組成物。
- 塗料として用いられる、請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 印刷インキとして用いられる、請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- カラーフィルターの形成材料として用いられる、請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 電子部品(電子写真感光体を除く)の形成材料として用いられる、請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 層間絶縁膜の形成材料として用いられる、請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 配線被覆膜の形成材料として用いられる、請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 光学部材の形成材料として用いられる、請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 光回路又は光回路部品の形成材料として用いられる、請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 反射防止膜の形成材料として用いられる、請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- ホログラムの形成材料として用いられる、請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 建築材料の形成材料として用いられる、請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されている、印刷物。
- 前記請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されている、カラーフィルター。
- 前記請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されている、電子部品(電子写真感光体を除く)。
- 前記請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されている、層間絶縁膜。
- 前記請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されている、配線被覆膜。
- 前記請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されている、光学部材。
- 前記請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されている、光回路。
- 前記請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されている、光回路部品。
- 前記請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されている、反射防止膜。
- 前記請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されている、ホログラム。
- 前記請求項8乃至10のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の硬化物により少なくとも一部分が形成されている、建築材料。
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