以下に、この発明におけるコンビネーションモジュール提供装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[概要および特徴]
まず、図1〜図3を用いて、この発明におけるコンビネーションモジュール提供装置の概要および特徴を説明する。まず、この発明におけるコンビネーションモジュール提供装置が扱うコンビネーションモジュールについて説明する。この発明において、コンビネーションモジュールとは、複数の部品を組合せて所望の機能を実現する複合部品のことを示す。例えば、FA(Factory Automation)システムの「ポジショニング」機能の1つとして「ストッパ&ブロック」がある。「ストッパ&ブロック」は、図1に示す調整ねじ71と、図2に示すストッパブロック72とを組合せて可動物との位置決めを行う機能を実現する。
図3は、「ストッパ&ブロック」の構成を示す図である。図3において、「ストッパ&ブロック」は、先の図1に示した調整ねじ71を、先の図2に示したストッパブロック72に設けられた調整ねじ取付穴720に組み付けて、可動物73との位置決めを行う。「ストッパ&ブロック」の設計仕様は、調整ねじ71およびストッパブロック72の材質や表面処理などの仕様と、設計寸法とがある。「ストッパ&ブロック」の設計寸法は、可動物73とストッパブロック72との距離を示すクリアランスLcb、調整ねじ71のねじサイズ(ねじ径、ピッチ、およびねじ目)Mb、ストッパブロックの取付面から調整ねじ71の中心までの寸法(調整ねじ高さ)Hb、ストッパブロックの厚さTb、調整ねじ長さLbなどが挙げられる。これらの設計寸法の中で、「ストッパ&ブロック」の機能を決定する設計寸法、すなわち設計上最低限必要な必須寸法データは、クリアランスLcb、ねじサイズMb、および調整ねじ高さHbである。
しかしながら、設計者(ユーザ)が複数の部品の中から調整ねじとストッパブロックとを選択して「ストッパ&ブロック」を設計する際には、「ストッパ&ブロック」の必須寸法データだけでなく、部品同士の組合せに必要な内部設計寸法(部品の組合せに必要な設計寸法)を意識しなければならない。
具体的には、図1に示した調整ねじ71の部品寸法には、調整ねじ71の長さ(ねじ長さ)L1b、ねじサイズM1b、ねじの締付部(スパナ溝、ボルト頭など)の長さ(締付部長さ)L2b、付属部品であるナットの高さなどがある。また、図2に示したストッパブロック72の部品寸法には、ストッパブロック72の高さ(ブロック高さ)H1b、長さ(ストッパブロック長さ)L3b、幅(ストッパブロック幅)Wb、調整ねじ取付穴720のサイズ(ねじ径、ピッチ、およびねじ目)M2b、取付面から調整ねじ取付穴720の中心までの寸法(調整ねじ取付高さH2bであり、ここではH2b=H1b/2)などがある。
「ストッパ&ブロック」の必須寸法データは、上述したように、クリアランスLcb、ねじサイズMb、および調整ねじ高さHbである。ねじサイズMbは、調整ねじ71のねじサイズM1bおよびストッパブロック72の調整ねじ取付穴M2bで決定し、調整ねじ高さHbは、ストッパブロック72の調整ねじ取付高さH2b(=H1b/2)で決定する。しかしながら、クリアランスLcbは、選択した調整ねじの長さL1b、調整ねじの締付部長さL1、ストッパブロック厚さWb、ナットの高さTn、および取付時の調整幅Labから内部設計寸法を算出して求めなければならない。この作業は、部品の組合せが多くなるほど複雑になり、内部設計寸法の算出結果によっては、必須寸法データを満足することができずに再度部品選択から設計をやり直す必要がある。すなわち、ユーザは、常に、内部設計寸法を意識して、クリアランスLcbを満足する調整ねじ71の長さを選択しなければならない。具体的には、クリアランスLcbは、下記の(式1)で求めることができる。
Lcb=Lb−(L1+Lab+Tn+Tb) … (式1)
ここで、Lbは調整ねじ長さ、L1は調整ねじの締付部長さ、Labは調整幅、Tnは調整ねじのナット高さ、Tbはストッパブロック厚さである。上記(式1)より、調整ねじ長さLbは、
Lb=Lcb+L1+Lab+Tn+Tb … (式2)
となる。
ここで、クリアランスLcbは、コンビネーションモジュール「ストッパ&ブロック」の必須寸法データであり、「L1+Lab+Tn+Tb」は、クリアランスLcbを求めるための内部設計寸法である。この内部設計寸法は、コンビネーションモジュールの必須寸法データに依存することなく、コンビネーションモジュールの構成部品の寸法で決まる寸法である。
この発明のコンビネーションモジュール提供装置は、内部設計寸法が、コンビネーションモジュールの必須寸法データに依存することなく、コンビネーションモジュールの構成部品の寸法で決まる寸法であることに着目して、さまざまな必須寸法データに対応するコンビネーションモジュールを作成しておき、ユーザから入力される必須寸法データを含む設計仕様を満たすコンビネーションモジュールを提供するものである。
<第1実施形態>
図1〜図17を用いて、この発明のコンビネーションモジュール提供装置の第1実施形態を説明する。この第1実施形態では、コンビネーションモジュール「ストッパ&ブロック」を例に挙げて説明する。
図4は、コンビネーションモジュール提供装置の構成を示すブロック図である。図4において、コンビネーションモジュール提供装置は、入力部1、コンビネーションモジュールデータベース(以下、コンビネーションモジュールDBという)21と部品データベース(以下、部品DBという)22と図形データベース(以下、図形DBという)23とを格納する記憶部2、検索部31と構築部32とを有する選定部3、構成部品選択部41と寸法算出部42とを有する作成部4、および表示部5を備えている。
入力部1は、キーボードやマウスなどの一般的な入力機器で構成され、コンビネーションモジュールの検索や、コンビネーションモジュールDB21へのデータ登録を行う際のデータの入力を受け付ける入力手段として用いられる。
コンビネーションモジュールDB21には、コンビネーションモジュールの組立例に関する組立例データと、この組立例データに関連付けて、組立例における構成部品の組み合せに関する構成部品データと、コンビネーションモジュールの組立寸法データとが登録される。
具体的には、コンビネーションモジュールDB21には、後述するモジュール情報、バリエーションマップ、およびコンビネーションモジュール情報(以下、CM情報という)が登録される。モジュール情報には、コンビネーションモジュールを機能によって分類したモジュールに関する情報が登録される。
図5は、モジュール情報の一例を示す図である。図5においては、モジュール情報の登録項目として、コンビネーションモジュールの機能を大分類したモジュールの名前が登録されるモジュール名と、このモジュール名に関連付けて当該モジュール名に登録されたモジュールに属するコンビネーションモジュールの機能を小分類したサブモジュールの名前が登録されるサブモジュール名とが登録される。
図5では、FA(Factory Automation)用のコンビネーションモジュールを想定しており、モジュール名には、「ポジショニング」、「スタンド」、「連結」、…が登録され、モジュール「ポジショニング」に属するサブモジュール名には「ストッパ&ブロック」、「インデックスプランシャプレート」、「位置決めピンモジュール」が登録され、モジュール「スタンド」に属するサブモジュール名には「センサスタンド」、…が登録され、モジュール「連結」に属するサブモジュール名には「Fジョイント&ホルダ」、…が登録されている。
バリエーションマップは、先の図5に示したモジュール情報に登録されたモジュール情報のサブモジュール名に関連付けられて登録される。バリエーションマップとは、関連付けられたサブモジュールに属するコンビネーションモジュールタイプ(以下、CMタイプという)と、このCMタイプに用いられる部品の組合せに関する構成部品データと、CMタイプの中からコンビネーションモジュールを選択する際に必要な設計仕様(入力パラメータ)とが登録されたマップである。ここで、CMタイプとは、特許請求の範囲で云うところの組立例データに相当するものであり、コンビネーションモジュールを構成する部品の形状が同じであることを示すもので、コンビネーションモジュールの設計仕様(例えば、材質や表面処理、設計寸法など)が異なるコンビネーションモジュールの総称を意味する。また、入力パラメータには、少なくとも、コンビネーションモジュールの構成部品の材質、表面処理、および必須寸法データが含まれる。
図6は、サブモジュール「ストッパ&ブロック」に関連付けられたバリエーションマップの一例を示す図である。図6においては、バリエーションマップの登録項目として、サブモジュール名と、CMタイプを識別するための識別子が登録されるCMタイプ名と、CMタイプ名に登録されたCMタイプに用いられる部品の組合せに関する情報が登録される構成部品データと、ユーザに要求する設計仕様の各種データの項目が登録される入力パラメータとが登録される。構成部品データの登録項目には、サブモジュール「ストッパ&ブロック」の構成部品である調整ねじの形状が登録される「調整ねじタイプ」と、ストッパブロックの形状が登録される「ストッパブロックタイプ」とが登録される。なお、図6においては、入力パラメータとして、「調整ねじ径、調整ねじ材質、…」となっているが、実際には、調整ねじの材質、表面処理、ねじ径、ピッチ、およびねじ目と、ストッパブロックの材質、表面処理、幅、高さ、および長さと、可動物とのクリアランスと、調整ねじ高さとが登録されているものとする。ここで、必須寸法データは、可動物とのクリアランス、調整ねじ高さ、および調整ねじサイズ(ねじ径、ピッチ、およびねじ目)である。
CM情報には、先の図6に示したバリエーションマップのCMタイプに関連付けられて、当該CMタイプに属するコンビネーションモジュールに関する情報が登録される。CM情報には、コンビネーションモジュールとして設計上最低限必要な必須寸法データを含む組立寸法データが含まれる。
図7は、CMタイプ「F004−AA」に関連付けられたコンビネーションモジュールのCM情報の一例を示す図である。図7においては、CM情報の登録項目として、CMタイプが登録されるCMタイプ名と、このCMタイプに属するコンビネーションモジュールを識別するための識別子が登録されるコンビネーションモジュール名(以下、CM名という)と、CM名に登録されたコンビネーションモジュールに関する情報が登録されるコンビネーションモジュールデータ(以下、CMデータ)とが登録される。CMデータの登録項目としては、コンビネーションモジュールの構成部品である調整ねじデータおよびストッパブロックデータが登録される。
調整ねじデータの登録項目としては、型式、材質・表面処理、ねじ目、ねじ径、ピッチ、クリアランス、調整幅、および長さが登録される。型式には、調整ねじの部品を識別するための識別子(型式)が登録される。材質・表面処理には、型式に登録された調整ねじの材質および表面処理が登録される。ねじ目には、型式に登録された調整ねじのねじ目の種類が登録される。ねじ径には、型式に登録された調整ねじのねじ径が登録される。ピッチには、型式に登録された調整ねじのピッチが登録される。クリアランスには、「ストッパ&ブロック」の可動物とのクリアランスが登録される。調整幅には、調整ねじの長さを決定する際の調整幅が登録される。長さには、型式に登録された調整ねじの長さが登録される。
ストッパブロックデータの登録項目としては、型式、材質・表面処理、ねじ目、ねじ径、ピッチ、および調整ねじ高さが登録される。型式には、ストッパブロックの部品を識別するための識別子(型式)が登録される。材質・表面処理には、型式に登録されたストッパブロックの材質および表面処理が登録される。ねじ目には、型式に登録されたストッパブロックの調整ねじ取付穴のねじ目の種類が登録される。径には、型式に登録されたストッパブロックの調整ねじ取付穴のねじ径が登録される。ピッチには、型式に登録されたストッパブロックの調整ねじ取付穴のピッチが登録される。調整ねじ高さには、型式に登録されたストッパブロックの調整ねじ取付高さが登録される。
図7に示したCM情報においては、調整ねじデータのねじ目、ねじ径、ピッチ、およびクリアランスと、ストッパブロックデータの調整ねじ高さとが、必須寸法データである。
図4に戻って、部品DB22には、コンビネーションモジュールDB21に登録される各種バリエーションマップの構成部品データに関連付けられて各種部品の寸法、および材質に関するデータが登録される。部品DB22に登録される部品は、カタログに記載されている部品のほか、まだカタログには記載されていないが、ユーザに提供可能な部品(いずれカタログに記載する部品)も含まれる。本発明では、部品DB22に登録された部品を標準部品と呼ぶことがある。
図8および図9は、部品DB22に登録される部品情報の一例を示す図である。図8は、「ストッパブロックタイプ」に関連付けられた部品情報の一例を示す図である。図8においては、「ストッパブロックタイプ」に関連付けられた部品情報の登録項目として、ストッパブロックタイプ、型式、材質、表面処理、ねじ目、ねじ径、ピッチ、幅、調整ねじ取付高さ、厚さ、および高さが登録される。
ストッパブロックタイプには、先の図6に示したサブモジュール「ストッパ&ブロック」の構成部品データのストッパブロックタイプが登録される。型式には、ストッパブロックタイプに登録されたストッパブロックタイプの形状の部品を識別するための識別子(型式)が登録される。材質には、型式に登録された部品の材質が登録される。表面処理には、型式に登録された部品の表面処理が登録される。ねじ目には、型式に登録されたストッパブロックの調整ねじ取付穴のねじ目の種類が登録される。ねじ径には、型式に登録されたストッパブロックの調整ねじ取付穴のねじ径が登録される。ピッチには、型式に登録されたストッパブロックの調整ねじ取付穴のピッチが登録される。幅には、型式に登録されたストッパブロックの幅が登録される。調整ねじ取付高さには、型式に登録されたストッパブロックの調整ねじ取付高さが登録される。厚さには、型式に登録されたストッパブロックの厚さが登録される。高さには、型式に登録されたストッパブロックの高さが登録される。
図9は、「調整ねじタイプ」に関連付けられた部品情報の一例を示す図である。図9においては、部品情報の登録項目として、調整ねじタイプ、型式、材質、表面処理、硬度、ねじ目、ねじ径、ピッチ、長さ、ナット高さ、および締付部長さが登録される。
調整ねじタイプには、先の図6に示したサブモジュール「ストッパ&ブロック」の構成部品データの調整ねじタイプが登録される。型式には、調整ねじタイプに登録された調整ねじタイプの部品形状の部品を識別するための識別子(型式)が登録される。材質には、型式に登録された調整ねじの材質が登録される。表面処理には、型式に登録された調整ねじの表面処理が登録される。硬度には、型式に登録された調整ねじの硬度が登録される。ねじ目には、型式に登録された調整ねじのねじ目の種類の種類が登録される。ねじ径には、型式に登録された調整ねじのねじ径が登録される。ピッチには、型式に登録された調整ねじのピッチが登録される。長さには、型式に登録された調整ねじの長さが登録される。ナット高さには、型式に登録された調整ねじのナットの高さが登録される。締付部長さには、型式に登録された調整ねじの締付部の長さが登録される。
なお、図8および図9に示した部品情報の登録項目は、第1実施形態のコンビネーションモジュール提供装置の動作の説明に必要な項目のみを挙げており、実際には、カタログの規格表に記載されているすべての情報を登録項目としてもよい。
図4に戻って、図形DB23には、コンビネーションモジュールおよび部品のCADデータが登録される。それぞれのCADデータは、当該コンビネーションモジュールのコンビネーションモジュール名および部品の型式に関連付けられて図形DB23に登録される。なお、CADデータは、2次元CADのCADデータでもよいし、3次元CADデータでもよい。ここでは、2次元CADおよび3次元CADデータが登録されているものとする。
選定部3は、コンビネーションモジュールDB21に登録されたCM情報から入力部1を用いてユーザが入力した必須寸法データを含む寸法のコンビネーションモジュールを選定する。また、選定部3は、選定したコンビネーションモジュールに関する情報を表示部5に表示させる。
選定部3は、検索部31と構築部32とを備えている。検索部31は、コンビネーションモジュールDB21に登録されたCM情報から入力部1を用いてユーザが入力した必須寸法データを含む寸法のコンビネーションモジュールを検索する。構築部32は、検索部31が検索したコンビネーションモジュールを構成する各部品を識別するための識別子(型式)、および図形DB23に登録された当該コンビネーションモジュールのCADデータを表示部5に表示させる。
作成部4は、部品DB22に登録された部品情報と、コンビネーションモジュールDB21に登録されたバリエーションマップとからCM情報を作成し、作成したCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録する。
作成部4は、構成部品選択部41と、寸法算出部42とを備えている。構成部品選択部41は、部品DB22に登録された部品情報の中から、コンビネーションモジュールDB21に登録されたバリエーションマップの構成部品データの組合せの条件を満たす部品を選択する。
寸法算出部42は、構成部品選択部41によって選択された部品の寸法に基づいて、選択された部品によって実現されるコンビネーションモジュールの必須寸法データを算出する。
表示部5は、液晶ディスプレー、CRT(Cathode−Ray Tube)、プリンタなどで構成され、選定部3からの表示データ(入力パラメータの入力画面や検索結果の表示など)を表示する表示手段である。
つぎに、この第1実施形態のコンビネーションモジュール提供装置の動作を説明する。この第1実施形態のコンビネーションモジュール提供装置の動作は、ユーザからの要求に適合するコンビネーションモジュールを検索して表示するコンビネーションモジュール選定処理と、管理者によって実行されるコンビネーションモジュールのCM情報作成および作成したCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録するコンビネーションモジュール作成・登録処理とがある。
まず、コンビネーションモジュール選定処理の動作を説明する。図10は、この第1実施形態のコンビネーションモジュール提供装置のコンビネーションモジュール選定処理の動作を説明するためのフローチャートである。入力部1を介してユーザからのコンビネーションモジュールの検索要求を受けると、選定部3は、ユーザにモジュールを選択させるモジュール選択画面の表示データを生成し、生成したモジュール選択画面の表示データを表示部5に表示させる(ステップS100)。
具体的には、選定部3が、コンビネーションモジュールDB21に登録されたモジュール情報(図5参照)のモジュール名をすべて取得し、取得したモジュール名を含むモジュール選択画面の表示データを生成する。選定部3は、生成したモジュール選択画面の表示データを表示部5に通知する。表示部5は、通知されたモジュール選択画面の表示データを表示する。
図11は、表示部5が表示するモジュール選択画面の一例を示す図である。図11においては、モジュール名とこのモジュール名に属するサブモジュールの図形が表示されている。この場合は、記憶部2にモジュール選択画面の表示データを格納しておき、選定部3が記憶部2に格納されたモジュール選択画面の表示データを読み出して表示部5に通知すればよい。なお、モジュール選択画面は、これに限るものではなく、少なくともモジュール名を識別可能な情報が含まれていればよい。
ユーザは、表示部5に表示されたモジュール名の中から所望の機能を選択し、選択したモジュール名を入力部1を用いて入力する。ここでは、モジュール「ポジショニング」が入力されたものとする。
選定部3は、入力部1を用いてユーザが選択したモジュール名に属するサブモジュールをユーザに選択させるサブモジュール選択画面の表示データを生成し、生成したサブモジュール選択画面の表示データを表示部5に表示させる(ステップS101)。
具体的には、選定部3は、コンビネーションモジュールDB21に登録されたモジュール情報(図5参照)のモジュール名の中から、入力されたモジュール名と一致するモジュール名を検索し、入力されたモジュール名と関連付けられてモジュール情報に登録されているサブモジュール名をすべて取得する。ここでは、モジュール「ポジショニング」が入力されているので、選定部3は、モジュール「ポジショニング」に関連付けられてモジュール情報に登録されているサブモジュール名「ストッパ&ブロック」、「インデックスプランシャプレート」、「位置決めピンモジュール」、…を取得する。選定部3は、取得したサブモジュール名を含むサブモジュール選択画面の表示データを生成する。選定部3は、生成したサブモジュール選択画面の表示データを表示部5に通知する。表示部5は、通知されたサブモジュール選択画面の表示データを表示する。
図12は、表示部5が表示するサブモジュール選択画面の一例を示す図である。図12においては、サブモジュール名とこのサブモジュールの図形が表示されている。この場合、記憶部2にモジュール名に関連付けてサブモジュール選択画面の表示データを格納させておき、選定部3が、記憶部2に格納されたサブモジュール選択画面の中から入力されたモジュール名に関連付けられたサブモジュール選択画面の表示データを読み出して表示部5に通知すればよい。なお、サブモジュール選択画面は、これに限るものではなく、少なくともサブモジュール名を識別可能な情報が含まれていればよい。
ユーザは、表示部5に表示されたサブモジュール名の中から所望の機能を選択し、選択したサブモジュール名を入力部1を用いて入力する。ここでは、サブモジュール「ストッパ&ブロック」が入力されたものとする。
選定部3は、入力部1を用いてユーザが入力したサブモジュール名に属するCMタイプをユーザに選択させるためにCMタイプのバリエーションを表示するバリエーション選択画面の表示データを生成し、生成したバリエーション選択画面の表示データを表示部5に表示させる(ステップS102)。
具体的には、選定部3は、コンビネーションモジュールDB21に登録されたバリエーションマップ(図6参照)の中から、サブモジュール名に登録されたサブモジュール名が入力されたサブモジュール名と一致するバリエーションマップを検索し、入力されたサブモジュール名に関連付けられたバリエーションマップのCMタイプおよび構成部品データをすべて取得する。ここでは、サブモジュール「ストッパ&ブロック」が選択されているので、選定部3は、図6に示したサブモジュール名「ストッパ&ブロック」に関連付けられたCMタイプ「F004−AA」、「F004−AB」、「F004−AC」、…、と、それぞれのCMタイプに関連付けられた構成部品データの調整ねじタイプおよびストッパブロックタイプを取得する。
選定部3は、取得したコンビネーションモジュールタイプ、調整ねじタイプ、およびストッパブロックタイプを含むコンビネーションモジュールのバリエーション選択画面の表示データを生成する。選定部3は、生成したバリエーション選択画面の表示データを表示部5に通知する。表示部5は、通知されたサブモジュール選択画面の表示データを表示する。
図13は、表示部5が表示するバリエーション選択画面の一例を示す図である。図13においては、調整ねじタイプ、ストッパブロックタイプ、およびコンビネーションタイプの図形が表示されている。この場合、記憶部2にサブモジュール名に関連付けてバリエーション選択画面の表示データを格納させておき、選定部3が、記憶部2に格納されたバリエーション選択画面の中から入力されたサブモジュール名に関連付けられたバリエーション選択画面の表示データを読み出して表示部5に通知すればよい。なお、バリエーション選択画面はこれに限るものではなく、少なくともCMタイプと、当該CMタイプの構成部品のタイプとを識別可能な情報が含まれていればよい。
ユーザは、表示部5に表示されたCMタイプの中から所望の組合せのCMタイプ選択し、選択したCMタイプを入力部1を用いて入力する。ここでは、CMタイプ「F004−AA」が入力されたものとする。
選定部3は、選択されたCMタイプに属するコンビネーションモジュールの検索に必要なパラメータ(ユーザの設計仕様)をユーザに入力させるためのパラメータ入力画面の表示データを生成し、生成したパラメータ入力画面の表示データを表示部5に表示させる(ステップS103)。
具体的には、選定部3は、コンビネーションモジュールDB21に登録されたバリエーションマップ(図6参照)の中から、入力されたCMタイプに関連付けられた入力パラメータを取得する。ここでは、CMタイプ「F004−AA」に関連付けられた入力パラメータを取得する。より詳細には、選定部3は、入力パラメータとして、調整ねじの材質、表面処理、ねじ径、ピッチ、およびねじ目と、ストッパブロックの材質、表面処理、幅、高さ、および長さと、可動物とのクリアランスと、調整ねじ高さを取得する。
選定部3は、取得した入力パラメータの各項目をユーザに入力させるパラメータ入力画面の表示データを生成する。選定部3は、生成したパラメータ入力画面の表示データを表示部5に通知する。表示部5は通知されたパラメータ入力画面を表示する。
図14は、表示部5が表示するパラメータ入力画面の一例を示す図である。図14においては、調整ねじの材質、表面処理、ねじ径、ピッチ、およびねじ目と、ストッパブロックの材質、表面処理、幅、高さ、および長さと、可動物とのクリアランスと、調整ねじ高さを入力する入力画面とともに、図形データが表示されているが、パラメータ入力画面はこれに限るものではなく、少なくとも、バリエーションマップの入力パラメータに登録された項目が入力可能なものであればよい。
ユーザは、表示部5に表示されたパラメータ入力画面にしたがって、要求する設計仕様を入力部1を用いて入力する。
なお、選定部3は、パラメータ入力画面の表示データを生成する際に、入力データに制限を持たせるようにしてもよい。この場合、選定部3は、コンビネーションモジュールを構成する部品を部品DB22に登録された部品(標準部品)とし、この標準部品の各種寸法に応じた値を表示するパラメータ入力画面の表示データを生成して、表示部5に表示させる。ユーザは、表示部5に表示された値の中から入力データを選択し、選択した入力データを入力部1を用いて入力する。すなわち、入力部1は、標準部品に適合するように、入力データをユーザに選択させる。
選定部3は、コンビネーションモジュールDB21に登録されたCM情報の中から、入力された設計仕様を満足するコンビネーションモジュールを検索する検索処理を実行する(ステップS104)。
図15のフローチャートを参照して、CMタイプ「F004−AA」を例に挙げて、選定部3の検索部31が実行する検索処理の詳細な動作を説明する。検索部31は、コンビネーションモジュールDB21に登録されたCM情報の中から、バリエーション選択画面によってユーザから入力されたCMタイプに対応するCM情報を選択する(ステップS201)。具体的には、入力されたCMタイプを検索キーとしてコンビネーションモジュールDB21に登録されたCM情報のCMタイプ名を検索し、検索キーとCMタイプ名に登録されたCMタイプとが一致するCM情報を取得する。
検索部31は、取得したCM情報の中から、調整ねじおよびストッパブロックの材質および表面処理が入力条件と一致するコンビネーションモジュールをすべて選択する(ステップS202)。具体的には、パラメータ入力画面によりユーザが入力した調整ねじの材質および表面処理と、ストッパブロックの材質および表面処理との組を検索キーとして、CM情報の調整ねじデータの材質・表面処理およびストッパブロックデータの材質・表面処理を検索し、検索キーと一致した調整ねじデータの材質・表面処理およびストッパブロックデータの材質・表面処理に関連付けられたCM名をすべて選択する。
検索部31は、ステップS202によって選択したコンビネーションモジュールの中から、調整ねじのねじ径、ピッチ、およびねじ目が入力条件と一致するコンビネーションモジュールをすべて選択する(ステップS203)。具体的には、パラメータ入力画面によりユーザが入力した調整ねじのねじ径、ピッチ、およびねじ目の値の組を検索キーとして、選択したコンビネーションモジュールを示すCM名に関連付けられた調整ねじデータのねじ径、ピッチ、およびねじ目を検索し、検索キーと一致した調整ねじデータのねじ径、ピッチ、およびねじ目に関連付けられたCM名をすべて選択する。
検索部31は、ステップS203によって選択したコンビネーションモジュールの中から、調整ねじ高さが入力条件と一致するコンビネーションモジュールをすべて選択する(ステップS204)。具体的には、パラメータ入力画面によりユーザが入力したパラメータの中で、調整ねじ高さの値を検索キーとして、選択したコンビネーションモジュールを示すCM名に関連付けられたストッパブロックデータの高さを検索し、検索キーと一致するストッパブロックデータの高さに関連付けられたCM名をすべて選択する。
検索部31は、ステップS204によって選択したコンビネーションモジュールの中から、クリアランスが入力条件と一致するコンビネーションモジュールをすべて選択する(ステップS205)。具体的には、パラメータ入力画面によりユーザが入力したクリアランスの値を検索キーとして、選択したコンビネーションモジュールを示すCM名に関連付けられた調整ねじデータのクリアランスを検索し、検索キーと一致する調整ねじデータのクリアランスに関連付けられたCM名をすべて選択する。
検索部31は、ステップS205によって選択したコンビネーションモジュールの中から、他の入力条件と一致するコンビネーションモジュールを選択する(ステップS206)。具体的には、検索部31は、選択したコンビネーションモジュールを示すCM名に関連付けられたCMデータを取得する。検索部31は、取得したCMデータの調整ねじデータおよびストッパブロックデータの型式に登録された型式に関連付けられた部品情報を取得する。検索部31は、ユーザが入力した設計仕様のうち、調整ねじの材質、表面処理、ねじ径、ピッチ、およびねじ目と、ストッパブロックの材質、表面処理、および調整ねじ高さと、可動物とのクリアランス以外の設計仕様(ここでは、ストッパブロックの幅、高さ、および厚さ)が、調整ねじの部品情報およびストッパブロックの部品情報と一致するか否かを判定する。より詳細には、入力されたストッパブロックの幅、高さ、および厚さが、取得したストッパブロックの部品情報(図8参照)の幅、高さ、および厚さと一致するか否かを判定する。判定の結果、すべての条件が一致した調整ねじの型式およびストッパブロックの型式が登録されているコンビネーションモジュールを選択する。
すなわち、検索部31は、ユーザが入力した設計仕様に基づいて、ステップS202において材質および表面処理がユーザの要求を満たすコンビネーションモジュールを選択し、ステップS203において、材質および表面処理により選択したコンビネーションモジュールの中から、調整ねじのねじ径、ピッチ、およびねじ目がユーザの要求を満たすコンビネーションモジュールを選択し、ステップS204において、調整ねじのねじ径、ピッチ、およびねじ目により選択したコンビネーションモジュールの中から、調整ねじ高さがユーザの要求を満たすコンビネーションモジュールを選択し、ステップS205において、調整ねじ高さにより選択したコンビネーションモジュールの中から、クリアランスがユーザの要求を満たすコンビネーションモジュールを選択し、ステップS206において、クリアランスにより選択したコンビネーションモジュールの中から、入力されたユーザの他の要求を満たすコンビネーションモジュールを選択することで、コンビネーションモジュールDB21に登録されたCM情報の中から、ユーザの要求する設計仕様を満たすコンビネーションモジュールのCM情報を絞り込んでいき、最終的にユーザの要求する設計仕様を満たす必須寸法データを有する1つのコンビネーションモジュールを選択する。なお、選択順序は、これに限るものではない。
すべての条件が一致したコンビネーションモジュールを選択した後、検索部31は、選択したコンビネーションモジュールのCM名およびこのCM名に登録されたコンビネーションモジュールに関連付けられたCMデータを取得し、CM名および取得したCMデータを含む選択結果情報を生成する(ステップS207)。検索部31は、生成した選択結果情報を構築部32に通知して検索処理を終了する。
図10に戻って、検索部31による検索処理が終了して選択結果情報を受けると、構築部32は、選択結果情報に基づいて検索結果画面の表示データを生成して表示部5に検索結果を表示させる(ステップS105)。
具体的には、構築部32は、図形DB23の中から、選択結果情報に含まれるCM名に関連付けられたCADデータを取得する。また、構築部32は、CMデータに含まれる構成部品の型式(ここでは、調整ねじおよびストッパブロックの型式)に関連付けられて部品DB22に登録された部品情報を取得する。構築部32は、CM名に登録されたコンビネーションモジュール名、このコンビネーションモジュールを構成する構成部品の型式、取得したコンビネーションモジュールのCADデータ、CMデータおよび部品情報に含まれる各種寸法を含んだ検索結果画面の表示データを生成する。構築部32は、生成した検索結果画面の表示データを表示部5に通知する。表示部5は、通知された検索結果画面の表示データを表示する。
図16は、表示部5が表示する検索結果画面の一例を示す図である。図16においては、ユーザから入力された設計仕様の値、すなわち表示したコンビネーションモジュールの設計仕様の値と、3次元CADデータによるコンビネーションモジュールの図形と、CM名(型式)およびコンビネーションモジュールの構成部品の型式とを表示するとともに、CADデータのダウンロードボタンなどを表示している。
ユーザが入力部1を用いて2次元または3次元のCADデータの要求を入力した場合、この入力を受けて、構築部32は、図形DB23の中から表示したコンビネーションモジュールのCM名に関連付けられた2次元または3次元のCADデータを取得して出力する。
つぎに、図17のフローチャートを参照して、「ストッパ&ブロック」のコンビネーションモジュール作成・登録処理の動作を説明する。なお、部品情報およびバリエーションマップは、予め部品DB22およびコンビネーションモジュールDB21に登録されているものとする。
管理者は、コンビネーションモジュールを作成することを入力部1を用いて入力する。ここでは、サブモジュール「ストッパ&ブロック」のコンビネーションモジュールを作成するものとし、管理者は、サブモジュール名「ストッパ&ブロック」を入力部1を用いて入力する。
サブモジュール名「ストッパ&ブロック」のコンビネーションモジュールの作成指示を受けると、構成部品選択部41は、処理対象CMタイプを選択する(ステップS300)。具体的には、構成部品選択部41は、コンビネーションモジュールDB21に登録されたバリエーションマップの中からサブモジュール名「ストッパ&ブロック」に関連付けられたバリエーションマップを選択する。構成部品選択部41は、選択したバリエーションマップのCMタイプ名に登録されたCMタイプの中から未処理のCMタイプを選択し、選択したCMタイプを処理対象CMタイプとする。ここでは、まず、先の図6に示したバリエーションマップに登録されたCMタイプ「F004−AA」を処理対象CMタイプとして選択する。
構成部品選択部41は、処理対象ブロック部品情報を選択する(ステップS301)。具体的には、処理対象CMタイプに関連付けてバリエーションマップに登録された構成部品データのストッパブロックタイプに登録されたストッパブロックタイプを取得する。ここでは、構成部品選択部41は、CMタイプ「F004−AA」に関連付けられたストッパブロックタイプ「ザグリ穴」を取得する。構成部品選択部41は、取得したストッパブロックタイプに関連付けられて部品DB22に登録された部品情報の中から未処理の部品情報を取得する。先の図8に示した部品情報では、型式「STBS6−30」、「STBN6−30」、…の部品情報が、ストッパブロックタイプ「ザグリ穴」に関連付けられている。従って、構成部品選択部41は、型式「STBS6−30」、「STBN6−30」、…の部品情報の中から未処理の部品情報を処理対象ブロック部品情報とする。ここでは、構成部品選択部41は、型式「STBS6−30」の部品情報を処理対象ブロック部品情報として選択したものとする。
構成部品選択部41は、部品DB22に登録された部品情報の中から、処理対象ブロック部品情報の型式が示すストッパブロックに適合する調整ねじ部品情報をすべて取得する(ステップS302)。具体的には、構成部品選択部41は、処理対象CMタイプに関連付けてバリエーションマップに登録された構成部品データの調整ねじタイプを取得する。ここでは、構成部品選択部41は、処理対象CMタイプ「F004−AA」に関連付けられた調整ねじタイプ「調整ねじスパナ溝」を取得する。構成部品選択部41は、取得した調整ねじタイプ「調整ねじスパナ溝」に関連付けられて部品DB22に登録された調整ねじ部品情報の中から、処理対象ブロック部品情報の材質・表面処理と適合し、かつ処理対象ブロック部品情報のねじ目、ねじ径、およびピッチと一致する調整ねじの部品情報をすべて取得する。なお、材質・表面処理が適合するか否かは、両者の材質・表面処理が一致している場合でもよいし、管理者が、予め適合する組合せを入力部1を用いて入力しておき、この組合せを満足する場合であってもよい。
ここでは、構成部品選択部41は、型式「STBS6−30」の部品情報を処理対象ブロック部品情報としている。したがって、材質・表面処理「SS40・三価クロメート」、ねじ目「細目」、ねじ径「6」、およびピッチ「0.75」と適合する「調整ねじタイプスパナ溝」の部品情報をすべて取得する。ここでは、構成部品選択部41は、先の図9に示した調整ねじ部品情報の中から、調整ねじタイプ「調整ねじスパナ溝」に関連付けられた型式「ANS6−40」および「ANS6−45」の部品情報を取得する。
構成部品選択部41は、取得した調整ねじ部品情報の中から、未処理の部品情報の1つを処理対象調整ねじ部品情報として選択する(ステップS303)。ここでは、型式「ANS6−40」の部品情報が処理対象調整ねじ部品情報として選択されたものとする。
構成部品選択部41は、処理対象ブロック部品情報および処理対象調整ねじ部品情報を寸法算出部42に通知する。寸法算出部42は、通知された処理対象ブロック部品情報および処理対象調整ねじ部品情報に基づいて、コンビネーションモジュールの各寸法を算出する。
まず、寸法算出部42は、コンビネーションモジュールの構成部品の組合せに必要な内部設計寸法を算出する(ステップS304)。先の図3に示したように、コンビネーションモジュール「ストッパ&ブロック」は、調整ねじ71をストッパブロック72に設けられた調整ねじ取付穴に組み付けて構成される。したがって、「ストッパ&ブロック」の内部設計寸法は、調整ねじ71をストッパブロック72の調整ねじ取付穴720に組み付けてナットで固定するために必要な調整ねじ71の長さ(内部長さ)となる。寸法算出部42は、この内部長さを算出する。
ここで、内部長さをLuとし、調整ねじの締付部の長さ(締付部長さ)をL1とし、ナットの高さをTnとし、ストッパブロックの厚さをTbとすると、内部長さLuは、下記の(式3)によって求めることができる。
Lu=L1+Tn+Tb … (式3)
寸法算出部42は、処理対象調整ねじ部品情報および処理対象ブロック部品情報に登録された寸法と、上記(式3)とを用いて、内部長さLuを算出する。処理対象調整ねじ部品情報は先の図9に示した調整ねじ部品情報の型式「ANS6−40」の部品情報であり、処理対象ブロック部品情報は先の図8に示したストッパブロック部品情報の型式「STBS6−30」の部品情報である。寸法算出部42は、型式「ANS6−40」に関連付けられた締付部長さおよびナット高さの値と、型式「STBS6−30」に関連付けられた厚さの値とを上記(式3)に代入して内部長さLuを算出する。
つぎに、寸法算出部42は、コンビネーションモジュールの必須寸法データを含む寸法を算出する(ステップS305)。コンビネーションモジュール「ストッパ&ブロック」の必須寸法データは、クリアランスLcb、ねじサイズMb、および調整ねじ高さHbである。ねじサイズMbおよび調整ねじ高さHbは、ストッパブロックが決定すると、そのストッパブロックの調整ねじ取付穴のサイズ(ねじ目、ねじ径、ピッチ)、および調整ねじ取り付け高さで決まり、クリアランスLcbだけが、調整ねじによって変化する。よって、寸法算出部42は、クリアランスLcbを算出する。
まず、寸法算出部42は、クリアランスLcbを求めるために、調整ねじの必要長さ(調整ねじ必要長さ)を算出する。ここで、調整ねじ必要長さをLminとし、調整ねじの調整幅をLabとすると、調整ねじ必要長さLminは、下記の(式4)によって求めることができる。
Lmin=Lu+Lcb+Lab … (式4)
なお、Luは、上記(式3)によって算出した内部長さである。
寸法算出部42は、所定の寸法範囲内で所定の刻みのクリアランスLcbを設定する。例えば、「5〜30」の寸法範囲で、「1刻み」とすると、クリアランスLcbは、「5」、「6」、「7」、…、「29」、「30」となる。
調整幅Labの値は、予め設定された値であり、記憶部2に記憶させておいてもよいし、管理者がコンビネーションモジュールの作成を行う際に、入力部1を用いて設定してもよい。ここでは、調整幅Labは、調整ねじ締付部とナットとの間のあそび部分の幅である。調整幅Labの値は、クリアランスLcbにより異なり、設計経験から決定される。ここでは、寸法算出部42は、例えば、クリアランスLcbが「5〜9」の場合には、調整幅Labの値に「±2」を設定し、クリアランスLcbが「10〜15」の場合には、調整幅Labの値に「±3」を設定し、クリアランスLcbが「16〜25」の場合には、調整幅Labの値に「±4」を設定し、クリアランスLcbが「25以上」の場合には、調整幅Labの値に「±5」を設定する。
寸法算出部42は、先のステップS304において上記(式3)によって算出した内部長さLuを用いて、所定の寸法範囲内で所定の刻みで設定したクリアランスLcb毎の調整ねじ必要長さLminを上記(式4)によって算出する。寸法算出部42は、算出したクリアランスLcb毎の調整ねじ必要長さLminを当該クリアランスLcbに関連付けて保持する(ステップS306)。
寸法算出部42は、ステップS302によって取得した処理対象ブロック部品情報のストッパブロックに適合する調整ねじ部品情報の中から、処理対象調整ねじ部品情報のナットの高さおよび締付部の値が一致する調整ねじ部品情報をすべて取得する(ステップS307)。ここで、上述したように、処理対象ブロック部品情報として選択したストッパブロック部品情報は、型式「STBS6−30」の部品情報でストッパブロックの厚さTbは固定である。よって、処理対象調整ねじ部品情報の締付部長さおよびナット高さと等しい調整ねじを用いた場合には、上記(式3)によって求められる内部長さLuは、すべて等しくなる。すなわち、寸法算出部42は、処理対象ブロック部品情報が示すストッパブロックとの適合条件が、処理対象調整ねじ部品情報が示す調整ねじと一致し、かつ処理対象調整ねじ部品情報が示す調整ねじと内部長さLuが等しくなる調整ねじの調整ねじ部品情報をすべて取得する。取得した調整ねじ部品情報は、材質・表面処理、ねじ径、ピッチ、ねじ目、ナット高さ、および締付部長さが等しく、長さのみが異なるものとなる。先の図9に示した調整ねじ部品情報においては、型式「ANS6−40」に関連付けられた調整ねじ部品情報が処理対象調整ねじ部品情報であるので、この調整ねじ部品情報の材質・表面処理、ねじ径、ピッチ、ねじ目、ナット高さ、および締付部長さと材質・表面処理、ねじ径、ピッチ、ねじ目、ナット高さ、および締付部長さが等しい、型式「ANS6−45」に関連付けられた調整ねじ部品情報を取得する。
寸法算出部42は、取得した調整ねじ部品情報の中から、クリアランスに対して適切な長さの調整ねじ部品情報を選択する(ステップS308)。具体的には、寸法算出部42は、調整ねじ部品情報の長さ(調整ねじの長さ)の値が、保持しているクリアランスLcb毎の調整ねじ必要長さLmin以上であって、かつ調整ねじ必要長さLminに最も近い値の調整ねじ部品情報をクリアランスに対して適切な長さ判定して調整ねじ部品情報を選択する。より具体的には、型式「STBS6−30」のストッパブロックの厚さは「22」であり、型式「ANS6−40」および型式「ANS6−45」の締付部長さおよびナット高さは、「5」および「4」である。よって、上記(式3)より、内部長さLuは、「31」となる。また、上記(式4)より、クリアランスLcbが「5」〜「7」の場合の調整ねじ必要長さLminは「38」〜「40」となり、クリアランスLcbが「8」〜「12」の場合の調整ねじ必要長さLminは「41」〜「45」となる。従って、寸法算出部42は、クリアランスLcbが「5」〜「7」の場合には調整ねじの長さが「40」の調整ねじ(この場合は、型式「ANS6−40」の調整ねじ部品情報)を選択し、クリアランスLcbが「8」〜「12」の場合には調整ねじの長さが「45」の調整ねじ(この場合は、型式「ANS6−45」の調整ねじ部品情報)を選択する。
寸法算出部42は、クリアランスLcb毎に選択した調整ねじ部品情報および処理対象ブロック部品情報に基づいてCM情報を生成し、生成したCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録する(ステップS309)。具体的には、先の図7を用いて説明したように、コンビネーションモジュール「ストッパ&ブロック」のCM情報の登録項目は、CMタイプ名、CM名、およびCMデータである。寸法算出部42は、CMタイプ名に、処理対象CMタイプのCMタイプを登録し、CM名にCM名を登録する。CM名は、例えば、CMタイプに通し番号を付加するなど、唯一無二の識別子を付与するなど、寸法算出部42が自動生成すればよい。
また、CMデータの登録項目は、型式、材質・表面処理、ねじ目、ねじ径、ピッチ、クリアランス、調整幅、および長さを登録項目とする調整ねじデータと、型式、材質・表面処理、ねじ目、径、ピッチ、および高さを登録項目とするストッパブロックデータである。寸法算出部42は、選択した調整ねじ部品情報の型式、材質・表面処理、ねじ目、ねじ径、ピッチ、および長さを、調整ねじデータの型式、材質・表面処理、ねじ目、ねじ径、ピッチ、および長さに登録し、この調整ねじで対応するクリアランスの値を調整ねじデータのクリアランスに登録し、クリアランスによって設定される調整幅を調整ねじデータの調整幅に登録する。さらに、寸法算出部42は、処理対象ブロック部品情報の型式、材質・表面処理、ねじ目、ねじ径、および調整ねじ取付高さを、ストッパブロックデータの型式、材質・表面処理、ねじ目、径、ピッチ、および調整ねじ高さに登録する。
寸法算出部42がCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録した後、構成部品選択部41は、先のステップS302によって取得した調整ねじ部品情報(処理対象ブロック部品情報の型式が示すストッパブロックに適合する調整ねじ部品情報)の中に、未処理の調整ねじ部品情報が存在するか否かを判定する(ステップS310)。なお、構成部品選択部41は、先のステップS307によって処理対象調整ねじ部品情報のナットの高さおよび締付部の値が一致する調整ねじ部品情報として取得された調整ねじ部品情報は、処理済と判定する。
未処理の調整ねじ部品情報が存在すると判定した場合(ステップS310,Yes)、構成部品選択部41は、未処理の調整ねじ部品情報の1つを処理対象調整ねじ部品情報として選択し、寸法算出部42は、処理対象ブロック部品情報および処理対象調整ねじ部品情報に基づいて、コンビネーションモジュールの各寸法を算出してCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録する処理を、未処理の調整ねじ部品情報がなくなるまで繰り返す(ステップS303〜S310)。
未処理の調整ねじ部品情報が存在しないと判定した場合(ステップS310,No)、構成部品選択部41は、部品DB22に登録された部品情報の中に、先のステップS300によって選択された処理対象CMタイプに関連付けてバリエーションマップに登録された構成部品データのストッパブロックタイプに登録されたストッパブロックタイプに関連付けられたストッパブロック部品情報の中に、未処理のストッパブロック部品情報が存在するか否かを判定する(ステップS311)。
未処理のストッパブロック部品情報が存在すると判定した場合(ステップS311,Yes)、構成部品選択部41は、未処理のストッパブロック部品情報の1つを新たな処理対象ブロック部品情報として選択し、選択した処理対象ブロック部品情報の型式が示すストッパブロックに適合する調整ねじ部品情報をすべて取得して処理対象調整ねじ部品情報を選択し、寸法算出部42は、処理対象ブロック部品情報および処理対象調整ねじ部品情報に基づいて、コンビネーションモジュールの各寸法を算出し、CM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録する処理を、未処理のストッパブロック部品情報がなくなるまで繰り返す(ステップS301〜S311)。
未処理のストッパブロック部品情報が存在しないと判定した場合(ステップS311,No)、構成部品選択部41は、入力されたサブモジュール名に関連付けられてコンビネーションモジュールDB21に登録されたバリエーションマップのCMタイプの中に、未処理のCMタイプが存在するか否かを判定する(ステップS312)。
未処理のCMタイプが存在すると判定した場合(ステップS312,Yes)、構成部品選択部41は、未処理のCMタイプの1つを新たな処理対象CMタイプとして選択し、選択した処理対象CMタイプに関連付けて部品DB22に登録されたストッパブロック部品情報の1つを新たな処理対象ブロック部品情報として選択し、選択した処理対象ブロック部品情報の型式が示すストッパブロックに適合する調整ねじ部品情報をすべて取得して処理対象調整ねじ部品情報を選択し、寸法算出部42は、処理対象ブロック部品情報および処理対象調整ねじ部品情報に基づいて、コンビネーションモジュールの各寸法を算出し、CM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録する処理を、未処理のストッパブロック部品情報がなくなるまで繰り返す(ステップS300〜S311)。
未処理のCMタイプが存在しないと判定した場合(ステップS312,No)、構成部品選択部41は、コンビネーションモジュール作成・登録処理を終了する。
以上説明したように、この第1実施形態においては、複数のコンビネーションモジュールの組立例に関する組立例データであるCMタイプと、このCMタイプに関連付けて、組立例における構成部品の組み合せに関する構成部品データが登録されるバリエーションマップと、CMタイプに関連付けてコンビネーションモジュールの組立寸法データであるCM情報が登録されるCM情報とが登録されるコンビネーションモジュールDB21を記憶手段に格納しておき、検索部31が、入力されたCMタイプに関連付けられてコンビネーションモジュールDB21に登録されたCM情報から、入力されたコンビネーションモジュールとして設計上最低限必要な必須寸法データを有するコンビネーションモジュールを検索し、構築部32が、検索部31により検索されたコンビネーションモジュールの構成部品の識別氏を含むデータを構築し、表示部5が、構築部32が構築したコンビネーションモジュールのデータを表示するようにしている。
換言すれば、コンビネーションモジュールの設計寸法には、コンビネーションモジュールの仕様(ユーザの要求)によって決定する必須寸法データと、この必須寸法データに依存することなく、コンビネーションモジュールの構成部品の寸法で決まる内部設計寸法との2種類の性質を有する寸法がある。この点に着目して、組合せ可能な構成部品の内部寸法を算出し、算出した内部寸法と当該構成部品の寸法から必須寸法データを算出したCM情報と、当該構成部品の組合せに関する構成部品データとを、コンビネーションモジュールの組立例に関するCMタイプに関連付けてコンビネーションモジュールDB21に登録しておく。すなわち、予め構成部品を選択して、さまざまな必須寸法データに対応するコンビネーションモジュールを準備しておく。そして、ユーザから必須寸法データが入力されると、入力された必須寸法データを満足するコンビネーションモジュールを準備しておいたコンビネーションモジュールの中から選定してユーザに提供するようにしている。
これにより、複数の部品を組合せてなるコンビネーションモジュールとして設計上最低限必要な必須寸法データのみで、ユーザが所望するコンビネーションモジュールを提供することができ、設計時間を短縮することができる。
また、この第1実施形態においては、コンビネーションモジュールを構成する部品を標準部品とし、入力部1は、標準部品に適合するように入力データをユーザに選択させるようにしている。これにより、入力された条件に適合するコンビネーションモジュールがない(該当なし)という状態を避けることができるので、入力データを満足するコンビネーションモジュールを1回の入力で提供することが可能となり、ユーザの2度手間がなくなり、設計時間を短縮することができる。
また、この第1実施形態においては、記憶部2に、少なくとも部品の寸法、および材質に関する部品情報を登録する部品DB22をさらに格納させ、構成部品選択部41が、部品DB22に登録されたデータの中から、コンビネーションモジュールDB21に登録された構成部品データが示す構成部品の組合せの条件を満たす部品を選択し、寸法算出部42が、構成部品選択部41により選択された部品の寸法に基づいて選択された部品によるコンビネーションモジュールの必須寸法データを算出してCM情報を生成し、生成したCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録するようにしている。
これにより、CMタイプ、構成部品データ、および部品DB22を登録するだけで、コンビネーションモジュールを作成することが可能となり、部品の組合せを考えてコンビネーションモジュールを作成する手間を省くことができる。また、新しい部品が追加された場合でも、部品DB22に追加された部品を追加登録するだけで、当該部品を構成部品とするコンビネーションモジュールを作成することが可能となり、短時間でコンビネーションモジュールを作成することができる。
さらに、この第1実施形態においては、構築部32は、コンビネーションモジュールの構成部品を識別する識別子(型番)を含むコンビネーションモジュールのデータである検索結果画面の表示データを生成し、表示部5が検索結果画面の表示データを表示するようにしている。これにより、ユーザは、コンビネーションモジュールの構成部品を認識することができる。
さらにまた、この第1実施形態においては、構築部32は、検索結果画面の表示データを生成する際に、図形DB23に登録された当該コンビネーションモジュールのCADデータを含ませ、表示部5が検索結果画面の表示データを表示するようにしている。これにより、ユーザは、コンビネーションモジュールのCADデータを取得することができるため、構成部品毎のCADデータを取得して組図に組み立てる必要がなくなり、設計効率を上げることができる。
<第2実施形態>
先の第1実施形態では、サブモジュール「ストッパ&ブロック」のコンビネーションモジュールを例に挙げて、コンビネーションモジュール提供装置の動作を説明した。しかしながら、先の図5に示したように、コンビネーションモジュール提供装置が扱うコンビネーションモジュールの機能は「ストッパ&ブロック」だけではない。コンビネーションモジュールの機能が異なれば、構成部品が異なり、必須寸法データや内部設計寸法も異なる。そのため、コンビネーションモジュール選定処理およびコンビネーションモジュール作成・登録処理もコンビネーションモジュールの機能ごとに個別のものとなる。この第2実施形態では、サブモジュール「センサスタンド」に属するコンビネーションモジュールのコンビネーションモジュール選定処理、およびコンビネーションモジュール作成・登録処理を説明する。
まず、図18〜図21を用いて、この第2実施形態で扱うサブモジュール「センサスタンド」に属するコンビネーションモジュールについて説明する。「センサスタンド」は、図18に示す支柱81と、図19に示す支柱クランプと、図20に示す支柱スタンドとを構成部品として構成される。
図21は、「センサスタンド」の構成を示す図である。図21において、「センサスタンド」は、先の図20に示した支柱スタンド83に設けられた支柱取付穴に、先の図18に示した支柱81が組み付けられるとともに、支柱81に先の図19に示した支柱クランプ82が組み付けれ、センサを所定の位置に設置する機能を実現する。「センサスタンド」の必須寸法データは、支柱81の支柱長さLs、支柱81の支柱径d、およびセンサスタンドの設置面からセンサまでの高さ(センサ高さ)Hsである。
この第2実施形態のコンビネーションモジュール提供装置の構成は、先の第1実施形態のコンビネーションモジュール提供装置と同じであり、コンビネーションモジュールDB21に登録されるバリエーションマップおよびCM情報と、部品DB22に登録される部品情報と、選定部3および作成部4の処理が異なる。
図22は、サブモジュール「センサスタンド」に関連付けられたバリエーションマップの一例を示す図である。図22に示したサブモジュール「センサスタンド」に関連付けられたバリエーションマップでは、バリエーションマップの登録項目として、先の図6に示したサブモジュール「ストッパ&ブロック」に関連付けられたバリエーションマップと同様に、サブモジュール名と、CMタイプを識別するための識別子が登録されるCMタイプ名と、CMタイプに用いられる部品の組合せに関する構成部品データと、ユーザに要求する設計仕様の各種データの項目が登録される入力パラメータとが登録されるが、サブモジュール「ストッパ&ブロック」に関連付けられたバリエーションマップとは、構成部品データの登録項目が異なる。
図22においては、構成部品データの登録項目には、サブモジュール「センサスタンド」の構成部品である支柱の形状が登録される「支柱タイプ」と、支柱クランプの特徴が登録される「支柱クランプタイプ」と、支柱スタンドの形状が登録される「支柱スタンドタイプ」とが登録される。すなわち、サブモジュール毎に構成部品が異なるため、バリエーションマップの構成部品データには、当該サブモジュールの構成部品毎の形状や特徴を登録する登録項目が登録される。
図23は、先の図22に示したサブモジュール「センサスタンド」に関連付けられたバリエーションマップのコンビネーションモジュールタイプ「F006−AA」に関連付けられたCM情報の一例を示す図である。図23においては、CM情報の登録項目として、CMタイプが登録されるCMタイプ名と、このCMタイプに属するコンビネーションモジュールを識別するための識別子が登録されるCM名と、CM名に登録されたコンビネーションモジュールに関する情報が登録されるCMデータとが登録される。CMデータの登録項目としては、コンビネーションモジュールの構成部品である支柱データ、支柱クランプデータ、支柱スタンドデータ、およびセンサ高さが登録される。
支柱データの登録項目としては、型式、材質・表面処理、長さ、および径が登録される。型式には、支柱の部品を識別するための識別子(型式)が登録される。材質・表面処理には、型式に登録された支柱の材質および表面処理が登録される。長さには、型式に登録された支柱の長さが登録される。径には、型式に登録された支柱の軸径が登録される。
支柱クランプデータの登録項目としては、型式と、材質・表面処理と、径とが登録される。型式には、支柱クランプの部品を識別するための識別子(型式)が登録される。材質・表面処理には、型式に登録された支柱クランプの材質および表面処理が登録される。径には、支柱クランプを支柱に取り付けるための取付穴の径が登録される。
支柱スタンドデータの登録項目としては、型式と、材質・表面処理と、径とが登録される。型式には、支柱スタンドの部品を識別するための識別子(型式)が登録される。材質・表面処理には、型式に登録された支柱スタンドの材質および表面処理が登録される。径には、支柱を取り付けるための取付穴の径が登録される。
センサ位置には、支柱情報、支柱クランプ情報、および支柱スタンド情報の型式に登録された部品を組合せたセンサスタンドのセンサの高さ(センサ位置)が登録される。図23に示したCM情報においては、支柱データの長さ、支柱データの径、およびセンサ高さが必須寸法データである。
図24〜図26は、「センサスタンド」の構成部品の部品情報の一例を示す図である。図24は、「支柱タイプ」に関連付けられた部品情報の一例を示す図である。図24においては、「支柱タイプ」に関連付けられた部品情報の登録項目として、型式、材質、表面処理、長さ、および軸径が登録される。
支柱タイプには、先の図22に示したサブモジュール「センサスタンド」の構成部品データの支柱タイプが登録される。型式には、支柱タイプに登録された支柱タイプの形状の部品を識別するための識別子(型式)が登録される。材質には、型式に登録された部品の材質が登録される。表面処理には、型式に登録された部品の表面処理が登録される。長さには、型式に登録された部品の長さが登録される。軸径には型式に登録された部品の軸径が登録される。
図25は、「支柱クランプ」に関連付けられた部品情報の一例を示す図である。図25においては、「支柱クランプタイプ」に関連付けられた部品情報の登録項目として、型式、材質、表面処理、取付穴径、および高さが登録される。
支柱クランプタイプには、先の図22に示した「センサスタンド」の構成部品データの支柱クランプタイプが登録される。型式には、支柱クランプタイプに登録された支柱クランプタイプの形状の部品を識別するための識別子(型式)が登録される。材質には、型式に登録された部品の材質が登録される。表面処理には、型式に登録された部品の表面処理が登録される。取付穴径には、型式に登録された部品の取付穴の径が登録される。高さには、型式に登録された部品の高さが登録される。
図26は、「支柱スタンド」に関連付けられた部品情報の一例を示す図である。図26においては、「支柱スタンド」に関連付けられた部品情報の登録項目として、型式、材質、表面処理、軸径、および高さが登録される。
支柱スタンドタイプには、先の図22に示した「センサスタンド」の構成部品データの支柱スタンドタイプが登録される。型式には、支柱スタンドタイプに登録された支柱スタンドタイプの形状の部品を識別するための識別子(型式)が登録される。材質には、型式に登録された部品の材質が登録される。表面処理には、型式に登録された部品の表面処理が登録される。軸径には、型式に登録された部品の取付穴の径が登録される。高さには、型式に登録された部品の高さが登録される。
なお、図24〜図26に示した部品情報の登録項目は、第2実施形態のコンビネーションモジュール提供装置の動作の説明に必要な項目のみを挙げており、実際には、カタログの規格表に記載されているすべての情報を登録項目としてもよい。
つぎに、「センサスタンド」のコンビネーションモジュール選定処理の動作を説明する。なお、「センサスタンド」のコンビネーションモジュール選定処理は、先の第1実施形態において図15のフローチャートを参照して説明した「ストッパ&ブロック」のコンビネーションモジュール選定処理と同様である、相違点は、ステップS104の検索処理のみであるので、ここでは、図27のフローチャートを参照して、「センサスタンド」のコンビネーションモジュールの検索処理のみを説明する。なお、先の図15のフローチャートを参照して説明した「ストッパ&ブロック」の検索処理と同じ動作については、その詳細な説明を省略する。
検索部31は、コンビネーションモジュールDB21に登録されたCM情報の中から、バリエーション選択画面によってユーザから入力されたCMタイプに対応するCM情報を選択する(ステップS401)。取得したCM情報の中から、支柱の材質および表面処理が入力条件と一致するコンビネーションモジュールをすべて選択する(ステップS402)。
検索部31は、選択したコンビネーションモジュールの中から、支柱の材質および表面処理が入力条件と一致するコンビネーションモジュールをすべて選択する(ステップS203)。検索部31は、選択したコンビネーションモジュールの中から、支柱の長さが入力条件と一致するコンビネーションモジュールを選択する(ステップS403)。選択したコンビネーションモジュールの中から、支柱の径が入力条件と一致するコンビネーションモジュールを選択する(ステップS404)。検索部31は、選択したコンビネーションモジュールの中から、センサ高さが入力条件を満たすコンビネーションモジュールを選択する(ステップS405)。選択したコンビネーションモジュールの中から、他の入力条件と一致するコンビネーションモジュールを選択する(ステップS406)。
すべての条件が一致したコンビネーションモジュールを選択した後、検索部31は、選択したコンビネーションモジュールのCM名およびこのCM名に登録されたコンビネーションモジュールに関連付けられたCMデータを取得し、CM名および取得したCMデータを含む選択結果情報を生成する(ステップS407)。検索部31は、生成した選択結果情報を構築部32に通知して検索処理を終了する。
つぎに、図28のフローチャートを参照して、「センサスタンド」のコンビネーションモジュール作成・登録処理の動作を説明する。管理者は、コンビネーションモジュールを作成することを入力部1を用いて入力する。ここでは、サブモジュール「センサスタンド」のコンビネーションモジュールを作成するものとし、管理者は、サブモジュール名「センサスタンド」を入力部1を用いて入力する。
サブモジュール名「センサスタンド」のコンビネーションモジュールの作成指示を受けると、構成部品選択部41は、処理対象CMタイプを選択する(ステップS500)。具体的には、構成部品選択部41は、コンビネーションモジュールDB21に登録されたバリエーションマップの中からサブモジュール名「センサスタンド」に関連付けられたバリエーションマップを選択する。構成部品選択部41は、選択したバリエーションマップのCMタイプに登録されたCMタイプの中から未処理のCMタイプを選択し、選択したCMタイプを処理対象CMタイプとする。ここでは、まず、先の図22に示したバリエーションマップに登録されたCMタイプ「F006−AA」を処理対象CMタイプとして選択する。
構成部品選択部41は、処理対象支柱部品情報を選択する(ステップS501)。具体的には、処理対象CMタイプに関連付けてバリエーションマップに登録された構成部品データの支柱タイプに登録された支柱タイプを取得する。ここでは、構成部品選択部41は、CMタイプ「F006−AA」に関連付けられた支柱タイプ「棒状タイプ」を取得する。構成部品選択部41は、取得した支柱タイプに関連付けられて部品DB22に登録された部品情報の中から未処理の部品情報を取得する。先の図24に示した部品情報では、型式「GSTMN10」、「MSTNM10」、…の部品情報が、支柱タイプ「棒状タイプ」に関連付けられている。従って、構成部品選択部41は、型式「GSTMN10」、「MSTNM10」、…の部品情報の中から未処理の部品情報を処理対象ブロック部品情報とする。ここでは、構成部品選択部41は、型式「GSTMN10」の部品情報を処理対象支柱部品情報として選択したものとする。
構成部品選択部41は、部品DB22に登録された部品情報の中から、処理対象支柱部品情報の型式が示す支柱に適合する支柱クランプ部品情報をすべて取得する(ステップS502)。具体的には、構成部品選択部41は、処理対象CMタイプに関連付けてバリエーションマップに登録された構成部品データの支柱クランプタイプを取得し、取得した支柱クランプタイプに関連付けて部品DB22に登録された支柱クランプ部品情報を取得する。構成部品選択部41は、処理対象支柱部品情報の材質・表面処理と、取得した支柱クランプ部品情報の材質・表面処理とが適合し、かつ処理対象支柱部品情報の軸径と、取得した支柱クランプ部品情報の取付穴径とが一致する支柱クランプ部品情報をすべて取得する。なお、材質・表面処理が適合するか両者の材質・表面処理が一致している場合でもよいし、管理者が、予め適合する組合せを入力部1を用いて入力しておき、この組合せを満足する場合であってもよい。
構成部品選択部41は、取得した支柱クランプ部品情報の中から、未処理の部位品情報の1つを処理対象支柱クランプ部品情報として選択する(ステップS503)。構成部品選択部41は、部品DB22に登録された部品情報の中から、処理対象支柱部品情報の型式が示す支柱に適合する支柱スタンド部品情報をすべて取得する(ステップS504)。具体的には、処理対象CMタイプに関連付けてバリエーションマップに登録された構成部品データの支柱スタンドタイプを取得し、取得した支柱スタンドタイプに関連付けて部品DB22に登録された支柱スタンドの部品情報を取得する。構成部品選択部41は、処理対象支柱部品情報の材質・表面処理と、取得した支柱スタンド部品情報の材質・表面処理とが適合し、かつ処理対象支柱部品情報の軸径と、取得した支柱スタンド部品情報の軸径とが一致する支柱スタンド部品情報をすべて取得する。なお、材質・表面処理が適合するか両者の材質・表面処理が一致している場合でもよいし、管理者が、予め適合する組合せを入力部1を用いて入力しておき、この組合せを満足する場合であってもよい。
構成部品選択部41は、取得した支柱スタンド部品情報の中から、未処理の部位品情報の1つを処理対象支柱スタンド部品情報として選択する(ステップS505)。構成部品選択部41は、処理対象支柱部品情報、処理対象支柱クランプ部品情報、および処理対象支柱スタンド部品情報を寸法算出部42に通知する。寸法算出部42は、通知された処理対象支柱部品情報、処理対象支柱クランプ部品情報、および処理対象支柱スタンド部品情報に基づいて、コンビネーションモジュールの各寸法を算出する。
寸法算出部42は、センサ高さを設定する(ステップS506)。先の図21に示したように、コンビネーションモジュール「センサスタンド」は、支柱スタンド83の支柱設置穴に支柱81が設置され、支柱81に支柱クランプ82が設置されて構成される。支柱クランプは、支柱の長さの範囲内で所定刻みで設置可能である。ここでは、出荷時の支柱クランプ82の設置位置をセンサ高さHsとし、1[mm]単位で設定可能とする。支柱スタンドの高さをHbsとし、支柱クランプの高さをHksとすると、センサ高さの最小値Hs(min)は、「Hbs+Hks」となり、センサ高さHsの最大値Hs(max)は、「Ls」となる。よって、センサ高さHsの設定範囲は、「Hbs≦Hs≦Ls」となる。寸法算出部42は、処理対象支柱部品情報の長さ、処理対象支柱クランプの高さ、および処理対象支柱スタンドの高さからセンサ高さの最小値Hs(min)と、センサ高さの最大値Hs(max)を求め、センサ高さHsの設定範囲を求める。
寸法算出部42は、求めたセンサ高さHsの設定範囲と、処理対象支柱部品情報、処理対象支柱クランプ部品情報、および処理対象支柱スタンド部品情報に基づいてCM情報を生成し、生成したCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録する(ステップS507)。具体的には、先の図23を用いて説明したように、コンビネーションモジュール「センサスタンド」のCM情報の登録項目は、CMタイプ、CM名、およびCMデータである。寸法算出部42は、CMタイプに、処理対象CMタイプのCMタイプを登録し、CM名にCM名を登録する。CM名は、例えば、CMタイプに通し番号を付加するなど、唯一無二の識別子を付与するなど、寸法算出部42が自動生成すればよい。
また、CMデータの登録項目は、型式、材料・表面処理、長さ、および径を登録項目とする支柱データと、型式、材質・表面処理、および径を登録項目とする支柱クランプデータと、型式、材質・表面処理、および径を登録項目とする支柱スタンドデータと、センサ高さとである。寸法算出部42は、処理対象支柱部品データの型式、材質・表面処理、長さおよび軸径を、支柱データの型式、材質・表面処理、長さ、および径に登録し、処理対象クランプ部品情報の型式、材質・表面処理、および取付穴径を、支柱クランプデータの型式、材質・表面処理、および径に登録し、処理対象スタンド部品情報の型式、材質・表面処理、および軸径を、支柱スタンドデータの型式、材質・表面処理、および径に登録し、センサ高さにステップS506で求めたセンサ高さHsの設定範囲を登録する。
寸法算出部42がCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録した後、構成部品選択部41は、先のステップS504によって取得した支柱スタンド部品情報の中に、未処理の支柱スタンド部品情報が存在するか否かを判定する(ステップS508)。
未処理の支柱スタンド部品情報が存在すると判定した場合(ステップS508,Yes)、構成部品選択部41は、未処理の支柱スタンド部品情報の1つを新たな処理対象支柱スタンド部品情報として選択し、寸法算出部42は、処理対象支柱部品情報、処理対象支柱クランプ部品情報、および処理対象支柱スタンド部品情報に基づいてコンビネーションモジュールの各寸法(ここでは、センサ高さの設定範囲)を求めてCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録する処理を、未処理の支柱スタンド部品情報がなくなるまで繰り返す(ステップS505〜S508)。
未処理の支柱スタンド部品情報が存在しないと判定した場合(ステップS508,No)、構成部品選択部41は、ステップS502によって取得した支柱クランプ部品情報の中に、未処理の支柱クランプ部品情報が存在するか否かを判定する(ステップS509)。
未処理の支柱クランプ部品情報が存在すると判定した場合(ステップS509,Yes)、構成部品選択部41は、未処理の支柱クランプ部品情報の1つを新たな処理対象支柱クランプ部品情報として選択し、処理対象支柱部品情報の支柱に適合する支柱スタンドの部品情報をすべて取得して処理対象支柱スタンド部品情報を選択し、寸法算出部42は、処理対象支柱部品情報、処理対象支柱クランプ部品情報、および処理対象支柱スタンド部品情報に基づいてコンビネーションモジュールの各寸法(ここでは、センサ高さの設定範囲)を求めてCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録する処理を、未処理の支柱クランプ部品情報がなくなるまで繰り返す(ステップS503〜S509)。
未処理の支柱クランプ部品情報が存在しないと判定した場合(ステップS509,No)、構成部品選択部41は、部品DB22に登録された部品情報の中に、先のステップS500によって選択された処理対象CMタイプに関連付けてバリエーションマップに登録された構成部品データの支柱タイプに登録された支柱タイプに関連付けられた支柱部品情報の中に、未処理の支柱部品情報が存在するか否かを判定する(ステップS510)。
未処理の支柱部品情報が存在すると判定した場合(ステップS510,Yes)、構成部品選択部41は、未処理の支柱部品情報の1つを新たな処理対象支柱部品情報として選択し、選択した処理対象支柱部品情報の型式が示す支柱に適合する支柱クランプ部品情報をすべて取得して処理対象支柱クランプ部品情報を選択し、処理対象支柱部品情報の支柱に適合する支柱スタンドの部品情報をすべて取得して処理対象支柱スタンド部品情報を選択し、寸法算出部42は、処理対象支柱部品情報、処理対象支柱クランプ部品情報、および処理対象支柱スタンド部品情報に基づいてコンビネーションモジュールの各寸法(ここでは、センサ高さの設定範囲)を求めてCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録する処理を、未処理の支柱部品情報がなくなるまで繰り返す(ステップS501〜S510)。
未処理の支柱部品情報が存在しないと判定した場合、(ステップS510,No)、構成部品選択部41は、入力されたサブモジュール名に関連付けられてコンビネーションモジュールDB21に登録されたバリエーションマップのCMタイプの中に、未処理のCMタイプが存在するか否かを判定する(ステップS511)。
未処理のCMタイプが存在すると判定した場合(ステップS511,Yes)、構成部品選択部41は、未処理のコンビネーションタイプの1つを新たな処理対象CMタイプとして選択し、選択した処理対象CMタイプに関連付けて部品DB22に登録された支柱部品情報の1つを新たな処理対象ブロック部品情報として選択し、選択した処理対象支柱部品情報の型式が示す支柱に適合する支柱クランプ部品情報をすべて取得して処理対象支柱クランプ部品情報を選択し、処理対象支柱部品情報の支柱に適合する支柱スタンドの部品情報をすべて取得して処理対象支柱スタンド部品情報を選択し、寸法算出部42は、処理対象支柱部品情報、処理対象支柱クランプ部品情報、および処理対象支柱スタンド部品情報に基づいてコンビネーションモジュールの各寸法(ここでは、センサ高さの設定範囲)を求めてCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録する処理を、未処理のCMタイプがなくなるまで繰り返す(ステップS500〜S511)。
未処理のCMタイプが存在しないと判定した場合(ステップS511,No)、構成部品選択部41は、コンビネーションモジュール作成・登録処理を終了する。
以上説明したように、この第2実施形態においては、複数のコンビネーションモジュールの組立例に関する組立例データであるCMタイプと、このCMタイプに関連付けて、組立例における構成部品の組み合せに関する構成部品データが登録されるバリエーションマップと、CMタイプに関連付けてコンビネーションモジュールの組立寸法データであるCM情報とが登録されるコンビネーションモジュールDB21を記憶手段に格納しておき、検索部31が、入力されたCMタイプに関連付けられてコンビネーションモジュールDB21に登録されたCM情報から、入力されたコンビネーションモジュールとして設計上最低限必要な必須寸法データを有するコンビネーションモジュールを検索し、構築部32が、検索部31により検索されたコンビネーションモジュールの構成部品の識別氏を含むデータを構築し、表示部5が、構築部32が構築したコンビネーションモジュールのデータを表示するようにしている。
これにより、複数の部品を組合せてなるコンビネーションモジュールとして設計上最低限必要な必須寸法データのみで、ユーザが所望するコンビネーションモジュールを提供することができ、設計時間を短縮することができる。
また、この第2実施形態においても、コンビネーションモジュールを構成する部品を標準部品とし、入力部1は、標準部品に適合するように入力データをユーザに選択させるようにしている。これにより、入力データを満足するコンビネーションモジュールを1回の入力で提供することが可能となり、ユーザの2度手間がなくなり、設計時間を短縮することができる。
また、この第2実施形態においては、記憶部2に、少なくとも部品の寸法、および材質に関する部品情報を登録する部品DB22をさらに格納させ、構成部品選択部41が、部品DB22に登録されたデータの中から、コンビネーションモジュールDB21に登録された構成部品データが示す構成部品の組合せの条件を満たす部品を選択し、寸法算出部42が、構成部品選択部41により選択された部品の寸法に基づいて選択された部品によるコンビネーションモジュールの必須寸法データを算出してCM情報を生成し、生成したCM情報をコンビネーションモジュールDB21に登録するようにしている。
これにより、CMタイプ、構成部品データ、および部品DB22を登録するだけで、コンビネーションモジュールを作成することが可能となり、部品の組合せを考えてコンビネーションモジュールを作成する手間を省くことができる。また、新しい部品が追加された場合でも、部品DB22に追加された部品を追加登録するだけで、当該部品を構成部品とするコンビネーションモジュールを作成することが可能となり、短時間でコンビネーションモジュールを作成することができる。
さらに、この第2実施形態においては、構築部32は、コンビネーションモジュールの構成部品を識別する識別子(型番)を含むコンビネーションモジュールのデータである検索結果画面の表示データを生成し、表示部5が検索結果画面の表示データを表示するようにしている。これにより、ユーザは、コンビネーションモジュールの構成部品を認識することができる。
さらにまた、この第2実施形態においては、構築部32は、検索結果画面の表示データを生成する際に、図形DB23に登録された当該コンビネーションモジュールのCADデータを含ませ、表示部5が検索結果画面の表示データを表示するようにしている。これにより、ユーザは、コンビネーションモジュールのCADデータを取得することができるため、構成部品毎のCADデータを取得して組図に組み立てる必要がなくなり、設計効率を上げることができる。
また、先の第1実施形態で例に挙げた「ストッパ&ブロック」と第2実施形態で例に挙げた「センサスタンド」とでは、コンビネーションモジュールの設計(作成)手順が異なる。すなわち、コンビネーションモジュールの機能が異なれば、その必須寸法データや必須寸法データの算出方法が異なり、寸法算出部42が実現する機能はサブモジュールによって大きく違ってくる。さらに、同一サブモジュールに属するCMタイプであっても、そのCMタイプによって構成する部品の形状が異なるため、必須寸法データの算出方法は異なる。
従来は、必須寸法データを満足するコンビネーションモジュールの設計は、設計者がそれぞれの経験から独自の設計手順で行っていた。しかし、寸法算出部42の機能を実現する際には、設計者の設計手順を公表してもらい、CMタイプ毎にその設計手順を標準化することになる。すなわち、様々な設計者の設計手順から標準設計手順を決定し、決定した標準手順に従って寸法算出部42の機能を決定する作業が必要となる。この作業は、設計経験の少ない設計者にとっては、設計を学習する機会となり、設計者の技術を向上することもできる。
なお、先の第1および第2実施形態では、入力部1および表示部5をコンビネーションモジュール提供装置内に備えるようにしたが、コンビネーションモジュール提供装置にネットワークのインタフェース機能を有するインタフェース部を備え、LAN(Local Area Network)やインターネットなどのネットワークに接続し、ネットワークに接続された端末装置と接続するようにしてもよい。この場合、端末装置が入力部1および表示部5として動作する。
また、第1および第2実施形態では、記憶部2をコンビネーションモジュール提供装置内に備えるようにしたが、コンビネーションモジュール提供装置がアクセス可能な外部の記憶装置としてもよい。