JP4570473B2 - 弁装置および冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

この発明は、弁装置および冷凍サイクル装置に関し、特に、冷凍サイクル装置の膨張弁等として用いられる電動式の弁装置および冷凍サイクル装置に関するものである。
冷凍サイクル装置の膨張弁等として用いられる電動式の弁装置として、ステッピングモータのロータ軸に形成された雄ねじ部が弁ハウジングに固定された雌ねじ部材の雌ねじ部にねじ係合し、当該ねじ係合によって前記ロータ軸が軸線方向移動し、当該ロータ軸の軸線方向移動によって弁体を軸線方向に駆動し、これによって弁体が弁ハウジング側の弁座部に対して離接し、弁ポートの実効通路断面積を増減する弁装置が知られている(例えば、特許文献1、2)。
このような弁装置では、弁ハウジングに形成された弁室の側壁部に流体入口ポートが開口し、弁室の底部に弁ポートおよび流体出口ポートが開口し、弁ポートの弁室に対する開口端周りに弁座部が形成されている。このポート構成により、弁室が一次圧(高圧側)雰囲気になり、流体入口ポート側の一次圧と流体出口ポート側の二次圧との差圧が弁体に対して弁閉方向に作用し、高圧下の使用でも、弁閉方向でのフェールセーフが図られる。
しかし、このポート構成では、流体入口ポートが弁室の側壁部に開口しているため、高圧側の流体が弁室内に径方向(横方向)の流れとして流入し、この流体流が、弁室を軸線方向(上下方向)に横切って延在する弁体(弁軸)や、弁室内壁面等に衝突することにより、弁室内に渦流れ(カルマン渦等)等の不規則な乱流が生じることになる。
この不規則な流れが、弁室より小径の弁ポートや流体出口ポートに流入することにより、大きい圧力変動が生じ、流体通過時の騒音発生の原因になる。
また、弁室内の乱流は、弁体の先端部(自由端)に径方向成分を含む偏荷重として作用し、弁体を振動させることがある。この振動によって弁体が共振することも、騒音の発生原因になる。
また、弁体の先端部(自由端)に、径方向成分を含む偏荷重が作用すると、弁体が、乱流によって煽られるようにして弁ポート中心(弁座中心)との同心性を損なうことがある。この状態で弁体が弁座部に着座すると、片当たりを生じ、騒音や偏摩耗が発生することになる。
なお、関連する従来技術として、弁体の先端部を弁軸支承板で支承する構造をとった弁装置がある(例えば、特許文献3)。
特許第2615021号公報 特開2003−148643号公報 特開平1−295085号公報
この発明が解決しようとする課題は、弁室内に生じた不規則な流れが、弁ポート、流体出口ポートに流入することを回避すると共に、不規則な流れが弁体の先端部(自由端)に径方向成分を含む偏荷重として作用することを回避し、流体通過時の騒音の低減、弁体、弁座部の偏摩耗の防止を図ることである。
この発明による弁装置は、弁室と前記弁室の側壁部に開口した流体入口ポートと前記弁室の底部に開口した弁ポートおよび該弁ポートに連通する流体出口ポートと前記弁ポートの前記弁室に対する開口端周りに形成された弁座部とを有する弁ハウジングと、前記弁室内に軸線方向に移動可能に設けられ、軸線方向移動によって前記弁座部に対して離接し、前記弁ポートの実効通路断面積を増減する弁体と、前記弁体を軸線方向に駆動する駆動手段とを有する弁装置において、前記弁室内を、前記流体入口ポートを含む流体入口側空間と、前記弁ポートを含む流体出口側空間とに区分する隔壁部材が、前記弁ハウジングに取り付けられており、前記隔壁部材は、弁ガイド孔を有し、前記弁体の弁軸部が前記弁ガイド孔に嵌合し、当該弁ガイド孔によって前記弁体を軸線方向に摺動可能に支持されており、当該隔壁部材に、前記弁体の中心軸線周り方向において均等に前記流体入口側空間と前記流体出口側空間とを連通する連通路が設けられている。
この発明による弁装置は、好ましくは、前記連通路は、前記弁体の中心軸線周りの等回転角ピッチで各々前記隔壁部材を貫通する複数の貫通通路により構成されている。
この発明による弁装置は、好ましくは、前記貫通通路に通気性を有する整流消音部材が充填されている。
この発明による弁装置は、好ましくは、前記隔壁部材は、前記各貫通通路の前記流体出口側空間側端部と前記隔壁部材の前記流体出口側空間側端面の中央とを接続する複数の円弧状溝からなる渦巻き状ガイド部を有する。
この発明による弁装置は、好ましくは、前記隔壁部材が通気性を有する多孔質材により構成され、その多孔質材中の気泡によって前記連通路が構成されている。
この発明による弁装置は、弁室と前記弁室の側壁部に開口した流体入口ポートと前記弁室の底部に開口した弁ポートおよび該弁ポートに連通する流体出口ポートと前記弁ポートの前記弁室に対する開口端周りに形成された弁座部とを有する弁ハウジングと、前記弁室内に軸線方向に移動可能に設けられ、軸線方向移動によって前記弁座部に対して離接し、前記弁ポートの実効通路断面積を増減する弁体と、前記弁体を軸線方向に駆動する駆動手段とを有する弁装置において、前記弁室内を、前記流体入口ポートを含む流体入口側空間と、前記弁ポートを含む流体出口側空間とに区分する隔壁部材が前記弁ハウジングに取り付けられており、前記隔壁部材は、弁ガイド孔を有し、前記弁体の弁軸部が前記弁ガイド孔に嵌合し、当該弁ガイド孔によって前記弁体を軸線方向に摺動可能に支持されており、前記隔壁部材、前記弁ハウジング、前記弁体の何れかに、前記弁体の中心軸線周りに延在して前記流体入口側空間と前記流体出口側空間とを連通する螺旋通路が設けられている。
この発明による弁装置は、好ましくは、前記隔壁部材は、前記螺旋通路の前記流体出口側空間側端部と前記隔壁部材の前記流体出口側空間側端面の中央とを接続する溝状の旋回ガイド部を有する。
この発明による弁装置は、好ましくは、前記駆動手段は、ステッピングモータと、該ステッピングモータのロータ軸に形成された雄ねじ部と、前記弁ハウジングに固定され前記雄ねじ部とねじ係合する雌ねじ部を有する雌ねじ部材とを有していて、当該雌ねじ部と前記雄ねじ部とのねじ係合によって前記ロータ軸を軸線方向移動させ、当該ロータ軸の軸線方向移動によって前記弁体を軸線方向に駆動させ、当該軸線方向の駆動により前記弁体が前記弁座部に着座することにより当該弁体に前記弁ポートを全閉させるように構成されており、前記弁ハウジング内に軸線方向に移動可能に配置された筒状の弁ホルダを有し、前記弁ホルダに前記弁体が軸線方向に変位可能に取り付けられ、前記弁ホルダの一方の端部に形成された下側リップ片に前記弁体が係合することにより、当該弁体が前記弁ホルダより回転可能に吊り下げ支持され、前記ロータ軸の先端に形成されたフランジ部が前記弁ホルダの他方の端部に形成された上側リップ片に係合することにより、前記弁ホルダが前記ロータ軸より吊り下げ支持され、前記弁ホルダに設けられたストッパ部に当接することにより前記下側リップ片側への移動を制限された状態で、前記弁ホルダ内に下側ばねリテーナ部材が軸線方向に移動可能に設けられ、前記ロータ軸のフランジ部に対して前記下側ばねリテーナ部材を離間させる方向に付勢する圧縮ばねが設けられており、前記弁体が前記弁座部に着座した状態で、前記弁ホルダが前記弁体に対して相対的に前記弁座部の側に軸線方向移動することにより、前記下側ばねリテーナ部材が前記ストッパ部より離間した状態で前記弁体と当接して前記圧縮ばねのばね力を前記弁体に付与し、前記弁体が前記弁座部より離間する状態では、前記下側ばねリテーナ部材が前記ストッパ部に当接して前記弁体より離間し、前記下側ばねリテーナ部材と前記弁体とが切り離され、前記弁体に前記圧縮ばねのばね力が作用しない構造になっている。
この発明による冷凍サイクル装置は、上述の発明による弁装置を膨張弁として冷媒回路中に有する。
この発明による弁装置は、隔壁部材によって、弁室内が流体入口ポートを含む流体入口側空間と、弁ポートおよび弁ポートに連通する流体出口ポートを含む流体出口側空間とに区分されているから、弁室の側壁部に開口している流体入口ポートから高圧側の流体が、弁室内に径方向(横方向)の流れとして弁室に流入して弁室内に渦流れ等の不規則な乱流が生じても、その不規則な流れが、流体出口側空間、つまり、弁ポートや流体出口ポートに直接流入することが阻止され、弁体の中心軸線周りに均等に設けられている連通路または螺旋通路を通って弁ポート、流体出口ポートに流れる。
これにより、弁ポート付近の流体流れが、弁体と同軸方向の流れに揃えられ、弁体の中心軸線周りに均等に分布した整流状態のアクシャルフローとなり、不規則な流れが弁体の先端部に径方向成分を含む偏荷重として作用することがない。よって、流体通過時の騒音が低減し、弁体、弁座部の偏摩耗が防止される。
この発明による弁装置の実施形態1を、図1、図2を参照して説明する。
図1に示されているように、実施形態1による弁装置は、カップ状の金属製あるいは合成樹脂製の弁ハウジング10を有する。弁ハウジング10は、円筒有底ボア形状の弁室11と、弁室11の側壁部11Aに開口した流体入口ポート12と、弁室11の底部11Bの中心部に開口した丸穴形状の弁ポート13および弁ポート13に直接連通する流体出口ポート14と、弁ポート13の弁室11に対する開口端周りに形成された弁座部15とを有する。流体入口ポート12には横継手16が接続され、流体出口ポート14には下継手17が接続されている。
弁ハウジング10の上部には取付板18によって固定支持部材(雌ねじ部材)19が固定装着されている。固定支持部材19には弁ホルダガイド孔19Aが形成されている。弁ホルダガイド孔19Aには円筒状の弁ホルダ20が軸線方向(上下方向)、つまり弁リフト方向に摺動可能に嵌合している。これにより、弁ホルダ20は弁ハウジング10内を軸線方向に移動可能である。
弁ホルダ20は、下端に円環状の下側リップ片21Aを有する下側部材21と、上端に円環状の上側リップ片22Aを有する上側部材22と、下側部材21と上側部材22との間に挟まれた円環状のストッパ板23との固定連結体により構成されており、ストッパ板23の上面が上向きのストッパ面23Aになっている。
弁ホルダ20の下側部材21の側に、金属製あるいは合成樹脂製の弁体30が軸線方向に変位可能に取り付けられている。弁体30は、フランジ部30Aをもって下側部材21に、遊嵌合、つまり所定の径方向間隙を有する状態で嵌合し、フランジ部30Aが下側リップ片21Aに係合することにより、弁ホルダ20より回転可能に吊り下げ支持されている。
弁体30は、フランジ部30Aより下側に、円柱状の弁軸部30Bと、弁軸部30Bの先端に形成された円錐形の流量計量部(ニードル弁部)30Cとを有しており、弁軸部30B、流量計量部30Cは、下側リップ片21Aの内側中央の開口21Bより弁ポート13へ向けて突出している。
弁体30は、弁ポート13と同心配置され、流量計量部30Cの弁ポート13に対する進入度(軸線方向位置)に応じて弁ポート13の実効通路断面積を増減することにより、定量的な流量制御を行い、流量計量部30Cが弁座部15に着座することにより、弁ポート13を閉じる(閉塞する)全閉状態になる。
弁ホルダ20には、後述するステッピングモータ70のロータ軸73の下端部73Aが、上側部材22の上側リップ片22Aの内側中央の開口22Bを遊嵌合状態で貫通している。この遊嵌合状態とは、弁ホルダ20とロータ軸73とが相対的に径方向に変位できることを云う。
ロータ軸73の下端部73A、つまり、ロータ軸73の先端にはフランジ部73Bが一体形成されている。フランジ部73Bは、弁ホルダ20内にあって、フッ素樹脂コーティング等による高滑性ワッシャ28を挟んで弁ホルダ20の上側リップ片22Aに回転可能に係合している。この係合により、弁ホルダ20がロータ軸73より回転可能に吊り下げ支持される。
弁ホルダ20の上側部材22内には、上側ばねリテーナ部材24と下側ばねリテーナ部材25が各々軸線方向に移動可能に設けられている。上側ばねリテーナ部材24と下側ばねリテーナ部材25との間には圧縮コイルばね29が所定の予荷重を与えられた状態で取り付けられている。
これにより、上側ばねリテーナ部材24は、上側に付勢され、ロータ軸73のフランジ部73Bに当接係合している。また、下側ばねリテーナ部材25は、下側に付勢され、下底面25Aをもってストッパ面23Aに当接することにより、下側への移動量を制限されている。
この下側への移動量の制限により、弁体30のフランジ部30Aが弁ホルダ20の下側リップ片21Aに当接する最降下位置に弁体30が位置している状態では、下側ばねリテーナ部材25の下底面25Aが弁ホルダ20のストッパ面23Aに当接した状態でも、弁体30の頭部30Dと下側ばねリテーナ部材25との間に所定の間隙が生じ、下側ばねリテーナ部材25と弁体30とが切り離される。
弁室11内には隔壁部材26が固定装着されている。隔壁部材26は、弁ハウジング10に取り付けられ、弁室11内を、流体入口ポート12を含む上側の流体入口側空間11Cと、弁ポート13を含む下側の流体出口側空間11Dとに区分している。
隔壁部材26の中心部には弁ガイド孔26Aが軸線方向に貫通形成されている。弁ガイド孔26Aには弁体30の弁軸部30Bが軸線方向に摺動可能に嵌合貫通している。これにより、隔壁部材26は、弁ガイド孔26Aによって弁体30の先端側を軸線方向に摺動可能に支持している。
隔壁部材26には、弁体30の中心軸線周り、換言すると、弁ガイド孔26Aの中心軸線周りに、等回転角ピッチで、各々隔壁部材26を軸線方向に貫通する複数の貫通孔26Bが穿設されている。この実施形態では、貫通孔26Bは、図2に示されているように、45度の等回転角ピッチをもって弁ガイド孔26Aの周りに8個設けられている。これにより、流体入口側空間11Cと流体出口側空間11Dとを連通する連通路が、弁体30の中心軸線周りに均等に設けられたことになる。
図1に示されているように、貫通孔26Bの流体入口側空間11Cに対する開口端縁26Cと、流体出口側空間11Dに対する開口端縁26Dは、各々、面取りあるいはR取りされており、この部分での流体流れ方向の急激な変化を回避する形状になっている。これにより、当該部分での剥離によるマイクロタービュレンスの発生が抑制される。
ロータ軸73には雄ねじ部73Cが形成されている。雄ねじ部73Cは固定支持部材19に形成された雌ねじ部19Bにねじ係合している。このねじ係合により、ロータ軸73は、回転に伴って軸線方向、つまり、弁リフト方向に移動する。
この雄ねじ部73Cと雌ねじ部19Bとのねじ係合によって送りねじ機構が構成され、当該送りねじ機構は、ロータ軸73の回転運動を弁リフト方向の直線運動に変換する。
弁ハウジング10の上部にはステッピングモータ70のキャン状のロータケース71が溶接等によって気密に固定されている。ロータケース71内には、外周面部72Aを多極着磁されたロータ72が回転可能に設けられている。ロータ72にはロータ軸73の上端部73Dが固定連結されている。
ロータケース71の外側には、ステータコイルユニット77が差し込み装着されている。ステータコイルユニット77は、詳細を図示されていないが、ステッピングモータ用のものとして、内部に、磁極歯、巻線部、電気配線部を有する周知の気密モールド構造のものである。
ロータケース71内には、ロータケース71の天井部より垂下固定されたガイド支持軸78、ガイド支持軸78の外周部に装着された螺旋ガイド線体79、ガイド支持軸78の上端部に形成された固定ストッパ部80、螺旋ガイド線体79に螺合した可動ストッパ部材81、可動ストッパ部材81と係合してこれを蹴り回すロータ72の突起部72Bがあり、これらによって、弁開あるいは弁閉のストッパが構成されている。
ステッピングモータ70は、ロータ72によってロータ軸73を回転駆動し、回転に伴うロータ軸73の軸線方向移動によって弁ホルダ20と共に弁体30を弁リフト方向に直線移動させる。これにより、弁体30の流量計量部30Cの弁ポート13に対する軸線方向位置(弁リフト方向の直線移動位置)が変わり、その軸線方向位置に応じて弁ポート13の実効開口面積が増減し、定量的な流量制御が行われる。
弁体30の弁リフト方向の降下移動により、弁ポート13の実効開口面積が徐々に低減し、これに応じて弁ポート13を流れる流体の流量が徐々に低減する。弁体30が弁リフト方向に所定量降下移動すると、弁体30の流量計量部30Cが弁座部15に当接着座することにより、弁ポート13が閉塞される全閉状態になる。
つぎに、実施形態1による弁装置の作動を詳細に説明する。
図1に示されている全閉状態(基点出し状態)は、弁体30の流量計量部30Cが弁座部15に着座し、着座時点より、更に数パルス分、弁閉方向にロータ軸73を回転させ、それに伴いロータ軸73と共に弁ホルダ20が更に降下した状態である。
この状態では、弁ホルダ20の降下によって弁ホルダ20の下側リップ片21Aが弁体30のフランジ部30Aより離れると共に、弁ホルダ20のストッパ面23Aが下側ばねリテーナ部材25の下底面25Aより離れ、これに伴い下側ばねリテーナ部材25と弁体30とが当接し、圧縮コイルばね29のばね力が弁体30に作用する。
換言すると、弁体30の流量計量部30Cが弁座部15に着座した状態で、弁ホルダ20が弁体30に対して相対的に弁座部15の側に軸線方向移動することにより、下側ばねリテーナ部材25が、ストッパ面23Aより離間した状態にて弁体30と当接し、これに伴い圧縮コイルばね29のばね力が弁体30に弁閉方向に作用する。
これにより、圧縮コイルばね29のばね力によって弁体30の流量計量部30Cが弁座部15に押し付けられ、弁締め切りが行われる。
図1に示されている全閉状態(基点出し状態)より、ロータ軸73が弁開方向に回転駆動されると、それに伴いロータ軸73が軸線方向に上昇移動する。これにより、ロータ軸73のフランジ部73Aが高滑性ワッシャ28を挟んで弁ホルダ20の上側リップ片22Aに係合した状態で、弁ホルダ20全体が吊り上げられる。この弁ホルダ20の吊り上げ過程で、弁ホルダ20のストッパ面23Aが下側ばねリテーナ部材25の下底面25Aに当接する。
これより更に、ロータ軸73によって弁ホルダ20が吊り上げられると、下側ばねリテーナ部材25がストッパ面23Aに当接した状態で、弁体30より離れる。これにより、弁体30に圧縮コイルばね29のばね力が及ばなくなる。
これより更に、ロータ軸73によって弁ホルダ20が吊り上げられると、弁ホルダ20の下側リップ片21Aが弁体30のフランジ部30Aに係合し、弁ホルダ20によって弁体30が吊り上げられ、弁体30の流量計量部30Cが弁座部15より離れ、弁開状態になる。
上述の作動により、弁体30の流量計量部30Cが弁座部15より離間する状態下では、下側ばねリテーナ部材25がストッパ面23Aに当接して弁体30より離間し、下側ばねリテーナ部材25と弁体30とが切り離され、弁体30に圧縮コイルばね29のばね力が弁閉ばね荷重として作用しなくなる。
これにより、弁ホルダ20の回転慣性力によって弁体30を弁座部15に回転摺動させることがなくなり、回転摺動したとしても、弁開過程で、弁体30の流量計量部30Cが弁座部15より離間する瞬間に、弁体30の流量計量部30Cと弁座部15との間に発生する摩擦力は、弁体30の自重分のみによるものになる。
このことは、弁閉過程で、弁体30の流量計量部30Cが弁座部15に着座する瞬間も同じであり、繰り返しの作動条件を要求されても、弁体30の流量計量部30Cと弁座部15との接触面の摩耗が低減し、長期間に亘って全閉漏れが生じ難くなる。
また、弁体30の流量計量部30Cが弁座部15より離れた弁開状態(制御域)では、弁体30に圧縮コイルばね29のばね荷重がかからない状態になり、弁体30が弁ホルダ20に対して径方向に自由に変位できるようになる。
これにより、弁体30と弁座部15(弁ポート13)とが心ずれしても、流体流れ等によって自動的に調芯され、片当たりの状態で、弁体30の流量計量部30Cを弁座部15に押し付けるような接触をすることがなくなり、弁体30が常に適切な位置で弁座部15に着座できるようになり、全閉漏れを生じない優れた弁締め切り性が得られる。
弁体30の流量計量部30Cが弁座部15より離れ、弁体30の軸線方向位置によって弁ポート13の実効通路断面積が決まる弁開状態時には、横継手16、流体入口ポート12より一次側の流体が弁室11の流体入口側空間11Cに流入する。
この弁室11に対する流体の流入は、径方向(横方向)の流れとして流体入口側空間11Cに流入するから、当該流体は、流体入口ポート12に向かい合う弁ホルダ20の外周面や弁室11の内周面に衝突し、渦流れ等の不規則な乱流を生じる。
この渦流れ等の不規則な乱流は、隔壁部材26によって流体入口側空間11C内にとどめられ、流体出口側空間11D、つまり、弁ポート13、流体出口ポート14に直接流入することを阻止され、隔壁部材26に形成されている各貫通孔26Bを通って整流されつつ流体出口側空間11Dへ流れる。
8個の貫通孔26Bは弁体30の中心軸線周りに等回転角ピッチで設けられているから、弁ポート13付近の流体流れが、弁体30と同軸方向の流れに揃えられ、弁体30の中心軸線周りに均等に分布した整流状態のアクシャルフローとなり、不規則な流れが弁体30の先端部(流量計量部30C等)に径方向成分を含む偏荷重として作用することがない。
これらのことにより、不規則な流れが、弁ポート13、流体出口ポート14に流入することがなくなり、この部分の圧力変動による流体通過時の騒音発生が低減する。また、弁体30の先端部(自由端)に径方向成分を含む偏荷重が作用しないので、弁体30が振動することがなく、このことによっても、騒音発生が低減する。
また、弁体30の先端部(自由端)に、径方向成分を含む偏荷重が作用せず、弁体30が、乱流によって煽られるような現象が生じないから、弁体30が弁ポート中心(弁座中心)との同心性を損くことがなく、弁体30が弁座部15に片当たり状態で着座することが防止され、騒音や偏摩耗の発生が回避される。
また、弁体30の弁軸部30Bが隔壁部材26の弁ガイド孔26Aに嵌合し、隔壁部材26より支持されているので、弁体30の先端側の支持剛性が向上する。このことによっても、弁体30が弁ポート中心との同心性を損なうことがなく、弁体30が弁座部15に片当たり状態で着座することが防止され、騒音や偏摩耗の発生が回避される。
この発明による弁装置の実施形態2を、図3を参照して説明する。なお、図3において、図1に対応する部分は、図1に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
実施形態2による弁装置では、隔壁部材26の貫通孔26Bの各々に、通気性を有する整流消音部材31が充填されている。整流消音部材31を構成する材料としては、多孔質材である発泡金属、積層メッシュのストレーナ、焼結金属、MIM、発泡高分子材料等が挙げられる。
実施形態2による弁装置では、実施形態1と同等の効果が得られた上で、貫通孔26Bの各々に、通気性を有する整流消音部材31が充填されていることにより、流体が貫通孔26Bを通過する際の整流効果が高められ、気液混合流である場合は、液体中の気泡が細分化され、気泡が弁ポート13を通過することにより発生する騒音の低減が図られる。
この発明による弁装置の実施形態3を、図4、図5を参照して説明する。なお、図4、図5において、図1、図2に対応する部分は、図1、図2に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
図4に示されているように、実施形態3による弁装置では、隔壁部材26の外周面に、等回転角ピッチで、各々隔壁部材26を軸線方向に横切る複数の縦溝(凹溝)26Eが形成され、縦溝26Eが弁室11の内周面と共働して、流体入口側空間11Cと流体出口側空間11Dとを連通する連通路を構成している。この実施形態では、縦溝26Eは、図5に示されているように、90度の等回転角ピッチをもって弁ガイド孔26Aの周りに4個設けられている。
隔壁部材26は、弁室11の底部11Bとの間に、つまり、隔壁部材26の流体出口側空間11D側の端面に、図5に示されているように、各縦溝26E(貫通通路)から前記弁体30の中央側とを接続する複数の円弧状溝26Fからなる渦巻き状ガイド部26Gを有する。
実施形態3による弁装置では、横継手16、流体入口ポート12より流体入口側空間11Aに流入した一次側の流体は、各縦溝26Eをアクシャルフローとして流体出口側空間11Dの側に流れ、各縦溝26Eの下端より各円弧状溝26Fに入り、ラジアル方向の規則的な渦巻き状の流れとなって弁ポート13へ流れる。
これにより、弁体30の流量計量部30Cの周りに流体が確実に均等に流れ、不規則な流れが弁体30の先端部(流量計量部30C等)に径方向成分を含む偏荷重として作用することがない。
これらのことにより、不規則な流れが、弁ポート13、流体出口ポート14に流入することがなくなり、この部分の圧力変動による流体通過時の騒音発生が低減する。また、弁体30の先端部(自由端)に径方向成分を含む偏荷重が作用しないので、弁体30が振動することがなく、このことによっても、騒音発生が低減する。
また、弁体30の先端部(自由端)に、径方向成分を含む偏荷重が作用せず、弁体30が、乱流によって煽られるような現象が生じないから、弁体30が弁ポート中心(弁座中心)との同心性を損なうことがなく、弁体30が弁座部15に片当たり状態で着座することが防止され、騒音や偏摩耗の発生が回避される。
この発明による弁装置の実施形態4を、図6を参照して説明する。なお、図6において、図1に対応する部分は、図1に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
実施形態4による弁装置では、通気性を有する多孔質材製の隔壁部材27が用いられている。隔壁部材27は、実施形態1の隔壁部材26と同等に、弁室11内にあって弁ハウジング10に固定され、弁室11内を、流体入口ポート12を含む上側の流体入口側空間11Cと、弁ポート13を含む下側の流体出口側空間11Dとに区分している。
隔壁部材27は、多孔質材である発泡金属、積層メッシュのストレーナ、焼結金属、MIM、発泡高分子材料等により全体が均質な多孔質体として構成され、多孔質材の気泡(多孔)27Bによって流体入口側空間11Cと流体出口側空間11Dと連通する連通路を与えられている。
隔壁部材27の中心部には弁ガイド孔27Aが軸線方向に貫通形成されている。弁ガイド孔27Aには弁体30の弁軸部30Bが軸線方向に摺動可能に嵌合貫通している。これにより、隔壁部材27は、弁ガイド孔27Aによって弁体30の先端側を軸線方向に摺動可能に支持している。
実施形態4による弁装置では、弁室11に対する流体の流入は、径方向(横方向)の流れとして流体入口側空間11Cに流入するから、当該流体は、流体入口ポート12に向かい合う弁ホルダ20の外周面や弁室11の内周面に衝突し、渦流れ等の不規則な乱流を生じるが、この渦流れ等の不規則な乱流は、隔壁部材27によって流体入口側空間11C内にとどめられ、流体出口側空間11D、つまり、弁ポート13、流体出口ポート14に直接流入することを阻止され、隔壁部材27の多数の気泡27Bを通って整流されつつ流体出口側空間11Dへ流れる。
隔壁部材27の気泡27Bは弁体30の中心軸線周りに均等に分布しているから、弁ポート13付近の流体流れが、弁体30と同軸方向の流れに揃えられ、弁体30の中心軸線周りに均等に分布した整流状態のアクシャルフローとなり、不規則な流れが弁体30の先端部(流量計量部30C等)に径方向成分を含む偏荷重として作用することがない。
これらのことにより、不規則な流れが、弁ポート13、流体出口ポート14に流入することがなくなり、この部分の圧力変動による流体通過時の騒音発生が低減する。また、弁体30の先端部(自由端)に径方向成分を含む偏荷重が作用しないので、弁体30が振動することがなく、このことによっても、騒音発生が低減する。
また、気液混合流である場合には、気液混合流が隔壁部材27の多数の気泡27Bを通って流れることにより、液体中の気泡が細分化され、気泡が弁ポート13を通過することにより発生する騒音の低減が図られる。
また、この実施形態でも、弁体30の先端部(自由端)に、径方向成分を含む偏荷重が作用せず、弁体30が、乱流によって煽られるような現象が生じないから、弁体30が弁ポート中心(弁座中心)との同心性を損なうことがなく、弁体30が弁座部15に片当たり状態で着座することが防止され、騒音や偏摩耗の発生が回避される。
また、弁体30の弁軸部30Bが隔壁部材27の弁ガイド孔27Aに嵌合し、隔壁部材27より支持されているので、弁体30の先端側の支持剛性が向上する。このことによっても、弁体30が弁ポート中心との同心性を損なうことがなく、弁体30が弁座部15に片当たり状態で着座することが防止され、騒音や偏摩耗の発生が回避される。
この発明による弁装置の実施形態5を、図7を参照して説明する。なお、図7においても、図1に対応する部分は、図1に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
実施形態5による弁装置では、流体入口側空間11Cと流体出口側空間11Dと連通する連通路が、隔壁部材26の弁ガイド孔26Aの内周面に形成された中心軸線周りの螺旋溝(螺旋通路)26Hにより与えられている。
この実施形態5による弁装置でも、弁室11に対する流体の流入は、径方向(横方向)の流れとして流体入口側空間11Cに流入するから、当該流体は、流体入口ポート12に向かい合う弁ホルダ20の外周面や弁室11の内周面に衝突し、渦流れ等の不規則な乱流を生じるが、この渦流れ等の不規則な乱流は、隔壁部材26によって流体入口側空間11C内にとどめられ、流体出口側空間11D、つまり、弁ポート13、流体出口ポート14に直接流入することを阻止され、隔壁部材26の螺旋溝26Hによる螺旋通路を通って弁体30の中心軸線周りに旋回しつつ整流されて流体出口側空間11Dへ流れる。
これにより、不規則な流れが弁体30の先端部(流量計量部30C等)に径方向成分を含む偏荷重として作用することがないと共に、不規則な流れが、弁ポート13、流体出口ポート14に流入することがなくなり、この部分の圧力変動による流体通過時の騒音発生が低減する。また、弁体30の先端部(自由端)に径方向成分を含む偏荷重が作用しないので、弁体30が振動することがなく、このことによっても、騒音発生が低減する。
また、弁体30の先端部(自由端)に、径方向成分を含む偏荷重が作用せず、弁体30が、乱流によって煽られるような現象が生じないから、弁体30が弁ポート中心(弁座中心)との同心性を損なうことがなく、弁体30が弁座部15に片当たり状態で着座することが防止され、騒音や偏摩耗の発生が回避される。
また、この実施形態でも、弁体30の弁軸部30Bが隔壁部材26の弁ガイド孔26Aに嵌合し、隔壁部材26より支持されているので、弁体30の先端側の支持剛性が向上する。このことによっても、弁体30が弁ポート中心との同心性を損なうことがなく、弁体30が弁座部15に片当たり状態で着座することが防止され、騒音や偏摩耗の発生が回避される。
なお、螺旋通路は、隔壁部材26のガイド孔26Aの内周面に形成された螺旋溝26Hによるものに限られることはなく、図8に示されているように、弁体30の弁軸部30Bの外周面に形成された螺旋溝30Eや、図9に示されているように、隔壁部材26の外周面に形成された螺旋溝26Jや、図10に示されているように、弁場宇ジング10の隔壁部材取付部の内周面に形成された螺旋溝10Aによって構成されてもよく、同等の作用、効果を得ることができる。
この発明による弁装置の実施形態6を、図11、図12を参照して説明する。なお、図11、図12においても、図1、図2に対応する部分は、図1、図2に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
この実施形態6による弁装置では、隔壁部材26の外周面に螺旋溝26Jが形成され、弁室11の底部11Bとの間に、つまり、隔壁部材26の下底面部に、螺旋溝26Jによる螺旋通路の螺旋方向と同方向の弁体30の中心軸線周りの旋回流路26Kを画定する旋回ガイド部26Lが形成されている。
この実施形態6による弁装置でも、弁室11に対する流体の流入は、径方向(横方向)の流れとして流体入口側空間11Cに流入するから、当該流体は、流体入口ポート12に向かい合う弁ホルダ20の外周面や弁室11の内周面に衝突し、渦流れ等の不規則な乱流を生じるが、この渦流れ等の不規則な乱流は、隔壁部材26によって流体入口側空間11C内にとどめられ、流体出口側空間11D、つまり、弁ポート13、流体出口ポート14に直接流入することを阻止され、隔壁部材26の螺旋溝26Jによる螺旋通路を通って弁体30の中心軸線周りに旋回しつつ整流されて流体出口側空間11Dへ流れ、更に、流体出口側空間11Dの外周側から弁ポート13へ向けて旋回流路26Kを通って流れ、弁体30の中心軸線周りの規則的な旋回流となって弁ポート13に流入する。
これにより、弁体30の流量計量部30Cの周りに流体が確実に均等に流れ、不規則な流れが弁体30の先端部(流量計量部30C等)に径方向成分を含む偏荷重として作用することがない。
これらのことにより、不規則な流れが、弁ポート13、流体出口ポート14に流入することがなくなり、この部分の圧力変動による流体通過時の騒音発生が低減する。また、弁体30の先端部(自由端)に径方向成分を含む偏荷重が作用しないので、弁体30が振動することがなく、このことによっても、騒音発生が低減する。
また、弁体30の先端部(自由端)に、径方向成分を含む偏荷重が作用せず、弁体30が、乱流によって煽られるような現象が生じないから、弁体30が弁ポート中心(弁座中心)との同心性を損なうことがなく、弁体30が弁座部15に片当たり状態で着座することが防止され、騒音や偏摩耗の発生が回避される。
また、この実施形態6による弁装置でも、弁体30の弁軸部30Bが隔壁部材26の弁ガイド孔26Aに嵌合し、隔壁部材26より支持されているので、弁体30の先端側の支持剛性が向上する。このことによっても、弁体30が弁ポート中心との同心性を損なうことがなく、弁体30が弁座部15に片当たり状態で着座することが防止され、騒音や偏摩耗の発生が回避される。
上述の実施形態では、弁開状態では、弁体30と下側ばねリテーナ部材25とが切り離される型式の弁装置としたが、この発明は、この型式の弁装置に限られることなく、図1の実施形態の変形実施形態である図13に示されているように、弁ホルダ20を上側部材24のみで構成して下側部材21とストッパ板23を省略し、上側部材24の下端開口に、下側ばねリテーナ部材25と一体に構成した弁体30の頭部30Dを固定装着した弁装置等においても、同様に実施可能である。
そして、図1の実施形態1で説明した隔壁部材26の貫通孔26Bは、流体入口側空間11Cに対する開口端縁26Cや流体出口側空間11Dに対する開口端縁26Dに各々面取りあるいはR取りされているものである必要は必ずしも無く、図13に示されているように両開口端縁とも特段加工されていないものであってもよい。
(冷凍サイクル装置の実施形態)
次に、この発明による冷凍サイクル装置の一つの実施形態を、図14を参照して説明する。
この実施形態による冷凍サイクル装置は、マルチタイプシステムのものであり、一つの共通室外機100と、共通室外機100に対して互いに並列に接続された複数台の室内機110とを有する。
共通室外機100には、圧縮機101と、四方弁102と、室外熱交換器103と、室外機膨張弁104とが設けられている。
室内機110には、室内熱交換器111と、各室内熱交換器111毎の室内機膨張弁112とが設けられている。
この冷凍サイクル装置は、空気調和装置や冷凍・冷蔵庫等で使用される。空気調和装置での使用では、実線矢印が冷房時の冷媒流れであり、破線矢印が暖房時の冷媒流れである。
室外機膨張弁104、室内機膨張弁112としては、上述した発明による弁装置が用いられる。
マルチタイプシステムでは、冷房運転時のサーモオフ(運転休止)の室内機110については、その室内機110の室内機膨張弁112を全閉状態にすることにより、サーモオフ(運転休止)で、ファン停止の室内機110を冷媒が流れることが完全に禁止される。
これにより、ファン停止の室内機110を冷媒が漏れ流れることにより、室内熱交換器111や配管が過冷却されることがなく、結露や結露水の凍結が回避される。さらに、弁閉動作は徐動であり、電磁開閉弁のような急激な弁閉、弁開動作とは異なるので、ウォータハンマの発生防止にも効果がある。
この発明による弁装置の実施形態1を示す縦断面図である。 図1の線A−Aに沿った断面図である。 この発明による弁装置の実施形態2を示す縦断面図である。 この発明による弁装置の実施形態3を示す縦断面図である。 図4の線B−Bに沿った断面図である。 この発明による弁装置の実施形態4を示す縦断面図である。 この発明による弁装置の実施形態5を示す縦断面図である。 この発明による弁装置の実施形態5の変形例を示す縦断面図である。 この発明による弁装置の実施形態5の変形例を示す縦断面図である。 この発明による弁装置の実施形態5の変形例を示す縦断面図である。 この発明による弁装置の実施形態6を示す縦断面図である。 図11の線C−Cに沿った断面図である。 この発明による弁装置の他の実施形態を示す縦断面図である。 この発明による冷凍サイクル装置の一つの実施形態を示す冷媒回路図である。
符号の説明
10 弁ハウジング
10A,30E 螺旋溝
11 弁室
11A 側壁部
11B 底部
11C 流体入口側空間
11D 流体出口側空間
12 流体入口ポート
13 弁ポート
14 流体出口ポート
15 弁座部
16 横継手
17 下継手
18 取付板
19 固定支持部材
19A 弁ホルダガイド孔
19B 雌ねじ部
20 弁ホルダ
21 下側部材
21A 下側リップ片
21B 開口
22 上側部材
22A 上側リップ片
22B 開口
23 ストッパ板
23A ストッパ面
24 上側ばねリテーナ部材
25 下側ばねリテーナ部材
25A 下底面
26、27 隔壁部材
26A、27A 弁ガイド孔
26B 貫通孔
26C、26D 開口端縁
26E 縦溝
26F 渦巻き状流路
26G 渦巻き状ガイド部
26H、26J、30E 螺旋溝
26K 旋回流路
26L 旋回ガイド部
27B 気泡
28 高滑性ワッシャ
29 圧縮コイルばね
30 弁体
30A、73B フランジ部
30B 弁軸部
30C 流量計量部
30D 頭部
31 整流消音部材
70 ステッピングモータ
71 ロータケース
72 ロータ
72A 外周面部
72B 突起部
73 ロータ軸
73A 下端部
73C 雄ねじ部
73D 上端部
77 ステータコイルユニット
78 ガイド支持軸
79 螺旋ガイド線体
80 固定ストッパ部
81 可動ストッパ部材
100 共通室外機
101 圧縮機
102 四方弁
103 室外熱交換器
104 室外機膨張弁
110 室内機
111 室内熱交換器
112 室内機膨張弁

Claims (9)

  1. 弁室と、前記弁室の側壁部に開口した流体入口ポートと、前記弁室の底部に開口した弁ポートおよび該弁ポートに連通する流体出口ポートと、前記弁ポートの前記弁室に対する開口端周りに形成された弁座部とを有する弁ハウジングと、
    前記弁室内に軸線方向に移動可能に設けられ、軸線方向移動によって前記弁座部に対して離接し、前記弁ポートの実効通路断面積を増減する弁体と、
    前記弁体を軸線方向に駆動する駆動手段と、
    を有する弁装置において、
    前記弁室内を、前記流体入口ポートを含む流体入口側空間と、前記弁ポートを含む流体出口側空間とに区分する隔壁部材が、前記弁ハウジングに取り付けられており、
    前記隔壁部材は、弁ガイド孔を有し、前記弁体の弁軸部が前記弁ガイド孔に嵌合し、当該弁ガイド孔によって前記弁体を軸線方向に摺動可能に支持されており、
    当該隔壁部材に、前記弁体の中心軸線周り方向において均等に前記流体入口側空間と前記流体出口側空間とを連通する連通路が設けられている、
    ことを特徴とする弁装置。
  2. 前記連通路は、前記弁体の中心軸線周りの等回転角ピッチで各々前記隔壁部材を貫通する複数の貫通通路により構成されていることを特徴とする請求項1記載の弁装置。
  3. 前記貫通通路に通気性を有する整流消音部材が充填されていることを特徴とする請求項2記載の弁装置。
  4. 前記隔壁部材は、前記各貫通通路の前記流体出口側空間側端部と前記隔壁部材の前記流体出口側空間側端面の中央とを接続する複数の円弧状溝からなる渦巻き状ガイド部を有することを特徴とする請求項2または3記載の弁装置。
  5. 前記隔壁部材が通気性を有する多孔質材により構成され、その多孔質材中の気泡によって前記連通路が構成されていることを特徴とする請求項1記載の弁装置。
  6. 弁室と、前記弁室の側壁部に開口した流体入口ポートと、前記弁室の底部に開口した弁ポートおよび該弁ポートに連通する流体出口ポートと、前記弁ポートの前記弁室に対する開口端周りに形成された弁座部とを有する弁ハウジングと、
    前記弁室内に軸線方向に移動可能に設けられ、軸線方向移動によって前記弁座部に対して離接し、前記弁ポートの実効通路断面積を増減する弁体と、
    前記弁体を軸線方向に駆動する駆動手段と、
    を有する弁装置において、
    前記弁室内を、前記流体入口ポートを含む流体入口側空間と、前記弁ポートを含む流体出口側空間とに区分する隔壁部材が前記弁ハウジングに取り付けられており、
    前記隔壁部材は、弁ガイド孔を有し、前記弁体の弁軸部が前記弁ガイド孔に嵌合し、当該弁ガイド孔によって前記弁体を軸線方向に摺動可能に支持されており、
    前記隔壁部材、前記弁ハウジング、前記弁体の何れかに、前記弁体の中心軸線周りに延在して前記流体入口側空間と前記流体出口側空間とを連通する螺旋通路が設けられている、
    ことを特徴とする弁装置。
  7. 前記隔壁部材は、前記螺旋通路の前記流体出口側空間側端部と前記隔壁部材の前記流体出口側空間側端面の中央とを接続する溝状の旋回ガイド部を有することを特徴とする請求項6記載の弁装置。
  8. 前記駆動手段は、ステッピングモータと、該ステッピングモータのロータ軸に形成され
    た雄ねじ部と、前記弁ハウジングに固定され前記雄ねじ部とねじ係合する雌ねじ部を有する雌ねじ部材とを有していて、当該雌ねじ部と前記雄ねじ部とのねじ係合によって前記ロータ軸を軸線方向移動させ、当該ロータ軸の軸線方向移動によって前記弁体を軸線方向に駆動させ、当該軸線方向の駆動により前記弁体が前記弁座部に着座することにより当該弁体に前記弁ポートを全閉させるように構成されており、
    前記弁ハウジング内に軸線方向に移動可能に配置された筒状の弁ホルダを有し、
    前記弁ホルダに前記弁体が軸線方向に変位可能に取り付けられ、前記弁ホルダの一方の端部に形成された下側リップ片に前記弁体が係合することにより、当該弁体が前記弁ホルダより回転可能に吊り下げ支持され、
    前記ロータ軸の先端に形成されたフランジ部が前記弁ホルダの他方の端部に形成された上側リップ片に係合することにより、前記弁ホルダが前記ロータ軸より吊り下げ支持され、
    前記弁ホルダに設けられたストッパ部に当接することにより前記下側リップ片側への移動を制限された状態で、前記弁ホルダ内に下側ばねリテーナ部材が軸線方向に移動可能に設けられ、
    前記ロータ軸のフランジ部に対して前記下側ばねリテーナ部材を離間させる方向に付勢する圧縮ばねが設けられており、
    前記弁体が前記弁座部に着座した状態で、前記弁ホルダが前記弁体に対して相対的に前記弁座部の側に軸線方向移動することにより、前記下側ばねリテーナ部材が前記ストッパ部より離間した状態で前記弁体と当接して前記圧縮ばねのばね力を前記弁体に付与し、
    前記弁体が前記弁座部より離間する状態では、前記下側ばねリテーナ部材が前記ストッパ部に当接して前記弁体より離間し、前記下側ばねリテーナ部材と前記弁体とが切り離され、前記弁体に前記圧縮ばねのばね力が作用しない、
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか1項記載の弁装置。
  9. 請求項1〜の何れか1項記載の弁装置を膨張弁として冷媒回路中に有することを特徴とする冷凍サイクル装置。
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