JP6661683B2 - 電動弁 - Google Patents

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Description

本発明は、電動弁に係り、例えばヒートポンプ式冷暖房システム等に使用される電動弁に関する。
従来から、小型化、大容量化、省電力化を目指した電動弁の開発が進められている。そのような従来の電動弁の一例として、特許文献1には、閉弁方向に働く力を可及的に小さくし、より小さなばね荷重の開弁ばねを使用できるようにした技術が開示されている。
特許文献1に開示されている電動弁は、弁室、該弁室に開口する横向きの第1入出口、前記弁室に開口する縦向きの弁座付き弁口、及び該弁口に連なる第2入出口を有する弁本体と、前記弁口を開閉すべく前記弁室に昇降可能に配在された弁体と、該弁体を昇降させるための電動モータを有する昇降駆動手段と、前記弁体を開弁方向に付勢する開弁ばねと、を備え、前記弁口の口径と前記弁体の上方に画成される背圧室の室径とが略同一に設定されるとともに、前記弁体内に、前記弁口と前記背圧室とを連通させるべく下端面が開口した均圧通路が設けられ、前記均圧通路の下端開口面積を前記弁口面積で除した値が所定範囲内となるように各部の寸法が設定されているものである。
ところで、この種の電動弁においては、流体(冷媒)が第1入出口から第2入出口に向かう第1流れ方向と第2入出口から第1入出口に向かう第2流れ方向との双方向に流されるが、例えば気体からなる冷媒(ガス冷媒)がガス過多の状態で第1流れ方向に流される場合、第1入出口側から弁室を視て弁口の左右の部分と弁本体の内壁面との間の領域付近で周期的な渦流が発生し、それに伴い異音が生じるといった問題があった。また、例えばガス冷媒がガス過多の状態で第2流れ方向に流される場合、弁口の第1入出口とは反対側の部分と弁本体の内壁面との間の領域付近で周期的な渦流が発生し、それに伴い異音が生じるといった問題があった(図7参照)。具体的には、例えばガス冷媒がガス過多の状態で第1流れ方向に流される場合、高差圧かつ極めて小さな弁開度で、上記した周期的な渦流が発生することが本発明者等による実験によって確認された(図8参照)。
このような使用時における異音の発生は、従来から各種弁装置にて懸念されており、特許文献2、3には、冷凍サイクルに使用される膨張弁やドライ弁において異音の発生を抑制する従来技術が開示されている。
特許文献2に開示されている膨張弁は、側面及び下面に開口を持ち内部に空間を有する本体と、前記本体内部において絞り部を形成する弁体と弁座と、前記弁体に連結し上部にロータを有するシャフトと、前記シャフトおよび前記ロータを囲うケースと、前記ロータの外周に位置するステータと、前記弁体および前記シャフトを支持する支持手段と、前記本体の側面の開口に結合する第1のパイプと前記本体の下面の開口に結合する第2のパイプを有する膨張弁において、前記本体内部に位置し一端が前記本体に固定され他端が前記支持手段に固定され、側面に複数個の貫通穴を有する中空形状の整流手段を備えたものである。
また、特許文献3に開示されているドライ弁は、弁座の周囲側に弁閉状態にて弁室と弁出口とを連通する通路を設け、この通路に多孔体からなる絞りを配置し、さらに、上記ドライ弁の弁棒側に弁閉状態にて上記多孔体に接触する弾性体を設け、この弾性体を弁体として機能させると共に、この多孔体を弁座として機能させたものである。
特開2013−130271号公報 特開平9−310939号公報 特開2002−235969号公報
しかしながら、特許文献2に開示されている従来技術では、第1の配管から流入した冷媒が、本体および整流手段により形成された空間に回りこみ、整流手段に形成された複数の貫通孔から弁体のある空間に流入し、弁体および弁座によって形成された絞り部を通過して第2の配管へと流れることになるため、冷媒の不均一状態によって引き起こされる圧力の変動による弁体およびケースの振動を抑えて騒音を低減し得るものの、冷媒の流量損失が大きくなるといった問題や整流手段の配置構成が煩雑となるといった問題が生じ得る。
また、特許文献3に開示されている従来技術では、冷媒が多孔体を通過する際に整流され、冷媒流音が最も顕著な気液二相流が流入する場合においても、この気液二相流が均一化されてこの均一化された状態で減圧されるため、不連続音が低減されて消音効果が得られるものの、冷媒の流量損失が大きくなるといった問題や多孔体を弁座として機能させる必要があるといった問題が生じ得る。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、簡単な構成で流体の流量損失を抑制しながら、第1流れ方向や第2流れ方向に流体が流される場合に生じる異音を低減することのできる電動弁を提供することにある。
本発明者等は、鋭意研究の結果、弁本体の内壁面のうち適宜の部分に沿って多孔体からなる渦流発生防止手段を配設することにより、電動弁において第1流れ方向や第2流れ方向に流体が流される場合に生じる異音を有効に低減し得ることを見出した。
すなわち、上記する課題を解決するために、本発明に係る電動弁は、内部に弁室が画成されると共に側部と底部に第1開口と第2開口が形成された弁本体と、前記弁本体に固着された筒状のキャンと、前記弁室に開口する弁口と弁座とを有して前記弁本体の前記第2開口に設けられた弁座部材と、前記弁室に昇降可能に配置された弁体と、該弁体を前記弁座に対して昇降させる昇降駆動部と、を備えた電動弁であって、前記弁本体の内壁面のうち前記弁口の側方に位置する部分に沿って多孔体が配設され、前記第1開口は、前記弁口の側方に形成されており、前記多孔体は、前記弁本体の内壁面のうち前記弁口の側方に位置する部分のみに接して配置されるとともに、前記弁体の昇降方向に亘って前記第1開口に対応する部分が切り欠かれていることを特徴としている。
好ましい形態では、前記多孔体は、前記第1開口とは反対側の部分が前記弁口側に向かって突出していることを特徴としている。
別の好ましい形態では、前記多孔体は、周方向で波型状に形成されていることを特徴としている。
他の好ましい形態では、前記キャンの内部に回転自在に配置されたロータ及び前記キャンに外嵌されたステータからなるモータを有することを特徴としている。
更に好ましい態様では、前記ロータの回転に応じて前記弁体を前記弁座に対して昇降させるねじ送り機構を有するとともに、前記ロータと前記ねじ送り機構との間に遊星歯車式減速機構が設けられていることを特徴としている。
本発明の電動弁によれば、弁本体の内壁面のうち弁口の側方に位置する部分に沿って多孔体が配設されていることによって、第1流れ方向や第2流れ方向に流体(ガス冷媒)が流される場合に、弁口と弁本体の内壁面との間の領域付近での渦流の発生を抑制することができると共に、多孔体の配置構成を簡素化することができ、多孔体の配設に伴う流体の流量損失を抑制することができるため、簡単な構成で流体の流量損失を抑制しながら、電動弁に生じる異音を効果的に低減することができる。
本発明に係る電動弁の実施形態1の閉弁状態を示す縦断面図。 図1のA−A矢視断面図。 図2に示す電動弁の他例を示す横断面図。 本発明に係る電動弁の実施形態2を示す横断面図。 図4に示す電動弁の他例を示す横断面図。 図4に示す電動弁の更に他例を示す横断面図。 従来構造の電動弁の開弁時における渦流の発生箇所を示す図。 従来構造の電動弁の開弁時における渦流の発生の有無を測定した実験結果を示す図。
以下、本発明に係る電動弁の実施形態を図面を参照して説明する。
[実施形態1]
図1は、本発明に係る電動弁の実施形態1の縦断面図、図2は、図1のA−A矢視断面図である。なお、図2では、弁体を省略して示している。
図示する電動弁1は、例えばヒートポンプ式冷暖房システム等において膨張弁として使用され、流体(冷媒)が双方向(第1流れ方向とその逆の第2流れ方向)に流動し、かつ、少なくとも一方向には大流量が流動する流路に対応した双方向流通型の電動弁である。
電動弁1は、主として、板金製の筒状基体6を有する弁本体5と、弁本体5に固着されたキャン58と、弁本体5及びキャン58によって画成された内部空間で弁本体5に固定配置された支持部材19と、支持部材19により支持されて前記内部空間に昇降可能に配置された弁体20と、弁体20を昇降させるべく弁本体5の上方に取り付けられたステッピングモータ(昇降駆動部)50と、を備えている。
弁本体5の筒状基体6は、その内部に弁室7が画成されると共に、その側部に弁室7に開口する横向きの第1開口11aが形成され、その底部に弁室7に開口する縦向きの第2開口12aが形成されている。弁本体5の筒状基体6の底部に形成された第2開口12aには、弁室7に開口する縦向きの弁口9と弁座8aとを有する段付きの弁座部材8が固着されている。そして、筒状基体6の側部に形成された第1開口11aに横向きの導管継手11が取り付けられ、弁座部材8の底部8c側に形成された弁口9よりも大径の接続口12bに、弁座部材8の弁口9に連通する縦向きの導管継手12が取り付けられている。
より具体的には、段付きの弁座部材8は、その底部8cが第2開口12aに嵌合されて弁本体5の筒状基体6に固着され、その底部8c側に形成された前記接続口12bに導管継手12が嵌挿されて取り付けられている。また、弁座部材8の上端部には、弁座8aに連接する傾斜面8bが形成され、この傾斜面8bの上端部8dが第1開口11aに取り付けられた導管継手11の略中央近傍もしくは導管継手11の中央よりも僅かに下方に位置するように、かつ、弁座8a(弁口9の上端部)が第1開口11aに取り付けられた導管継手11の側方に位置するように、弁座部材8と導管継手11とが配設されている。
弁本体5の筒状基体6の上方開口部には、上方に向かって縮径する段付きの筒状基台13が取り付けられている。筒状基台13の上端部には、天井部を有する円筒状のキャン58の下端部が溶接等によって接合されている。また、支持部材19は、隔壁14c付き筒状保持部材14及び雌ねじ15i付き軸受部材15を有し、筒状基台13の内側に、前記筒状保持部材14が圧入等により固定され、筒状保持部材14の上部に、内周面下方に雌ねじ15iが螺設された筒状の雌ねじ付き軸受部材15がかしめ等により固定されている。なお、雌ねじ付き軸受部材15の下面の中心側には突設部15aが形成され、該突設部15aにも雌ねじ15iが螺設されている。また、筒状保持部材14の隔壁14cと雌ねじ付き軸受部材15との間にばね室14aが画成され、該ばね室14aに弁体20を開弁方向に付勢する開弁ばね25が収納されている。
また、弁体20は、その中心部に該弁体20の昇降方向(上下方向)に沿う均圧通路32が形成された筒状体からなり、該弁体20の上部が前記筒状保持部材14における隔壁14cよりも下側の弁体ガイド穴14bに摺動自在に嵌挿されている。弁体20は、上方から、内径が一定の上側円筒部20bと、弁座部材8の弁口9に向かって内径が連続的に拡がるスカート部20cとを有する。上側円筒部20bの中心穴は、推力伝達部材23の小径下部23cが嵌合固定される嵌合穴20dとされ、スカート部20cの下端部は、弁座部材8の弁座8aに接離して弁口9を開閉する略円錐台状の弁体部20aとされている。上側円筒部20bの内径とスカート部20cの上端部の内径とは同一であり、従って、上側円筒部20bの内周面はスカート部20cの内周面と連続的に繋がっている。
また、弁本体5の筒状基体6の内壁面、特にその内壁面のうち弁座部材8の弁口9の側方(外側)に位置する部分には、渦流発生防止手段としての発泡金属からなる多孔体4が前記内壁面に沿って密着するように配設されている。この多孔体4は、第1開口11aに取り付けられた導管継手11の内部と弁室7とを流通する流体の流れを阻害しないように、弁体20の昇降方向(上下方向)の全体に亘って第1開口11aに対応する部分が切り欠かれた横断面略C字状を有している(図2参照)。この多孔体4は、その上端部が筒状基台13の下端部の外周側に設けられた凹状の嵌合部13aに嵌合されて溶接等により固着され、その下端部が段付きの弁座部材8の外周面と筒状基体6の内壁面との間に挿入されており、その外周面が筒状基体6の内壁面に当接して配置され、その内周面が筒状基台13の嵌合部13aや弁座部材8の外周面に当接して配置されて、弁室7内に保持されている。
なお、前記多孔体4は、例えば当該多孔体4の弾性力により、その上端部が筒状基台13の嵌合部13aに固定して取り付けられたり、その下端部が弁座部材8に固定して取り付けられてもよい。また、前記多孔体4は、例えばその下端部が弁座部材8の外周面に溶接等により固着されて弁室7内に保持されてもよい。また、前記多孔体4は、例えばその外周面が弁本体5の筒状基体6の内壁面に溶接等により固着されて弁室7内に保持されてもよい。
一方、ステッピングモータ50は、ヨーク51、ボビン52、コイル53、樹脂モールドカバー54等からなるステータ55と、キャン58の内部に該キャン58に対して回転自在に配置され、ロータ支持部材56がその上部内側に固着されたロータ57と、を有している。ステータ55は、キャン58に外嵌固定されている。また、ロータ57の内周側には、ロータ支持部材56に一体に形成された太陽歯車41、筒状保持部材14の上部に固着された筒状体43の上端に固定された固定リング歯車47、太陽歯車41と固定リング歯車47との間に配置されてそれぞれに歯合する遊星歯車42、遊星歯車42を回転自在に支持するキャリア44、遊星歯車42に外側から歯合する有底リング状の出力歯車45、出力歯車45の底部に形成された孔にその上部が圧入等によって固着された出力軸46等からなる不思議遊星歯車式減速機構40が設けられている。ここで、固定リング歯車47の歯数は、出力歯車45の歯数とは異なるように設定されている。
出力軸46の上部の中心部には孔が形成され、該孔には太陽歯車41(ロータ支持部材56)とキャリア44の中心部を挿通した支持軸49の下部が挿通されている。この支持軸49の上部は、キャン58の内径と略同一の外径を有し、ロータ支持部材56の上側でキャン58に内接して配置される支持部材48の中心部に形成された孔に挿通されている。ロータ57自体は、支持部材48等によってキャン58の内部で上下動しないようになっており、キャン58に外嵌固定されたステータ55との位置関係が常に一定に維持されている。
減速機構40の出力軸46の下部は、該出力軸46等を支持する支持部材19を構成する筒状の雌ねじ付き軸受部材15の上部に回転自在に嵌挿され、出力軸46の下部には、その中心を通るように横方向に延びるスリット状の嵌合部46aが形成されている。雌ねじ付き軸受部材15の内周面下方に螺設された雌ねじ15iと螺合する雄ねじ17aが螺設された回転昇降軸17の上端には板状部17cが突設され、板状部17cがスリット状の嵌合部46aに摺動自在に嵌合されている。出力軸46がロータ57の回転に応じて回転すると、出力軸46の回転が回転昇降軸17に伝達され、軸受部材15の雌ねじ15iと回転昇降軸17の雄ねじ17aのねじ送りによって回転昇降軸17が回転しながら昇降する。
回転昇降軸17の下方には、該回転昇降軸17の下方への推力がボール18、ボール受座16を介して伝達される段付き筒状の推力伝達部材23が配置されている。なお、回転昇降軸17と推力伝達部材23との間にボール18を介在させることにより、例えば回転昇降軸17が回転しながら下降しても、回転昇降軸17から推力伝達部材23へ下方への推力のみが伝達され、回転力は伝達されない。
推力伝達部材23は、上方から、内周に前記ボール受座16が嵌め込まれる大径上部23a、前記筒状保持部材14の隔壁14cに形成された孔に摺動自在に挿通される中間胴部23b、該中間胴部23bよりも小径の小径下部23cから構成され、その内部には、弁体20内に形成された均圧通路32の上部を構成する縦向きの貫通孔32d及び後述する背圧室30に開口する複数個の横孔32eが形成されている。なお、貫通孔32dの上端開口はボール受座16によって閉塞されている。
推力伝達部材23の小径下部23cは、上記したように、弁体20の上側円筒部20dの嵌合穴20dに圧入等により嵌合固定されており、弁体20と推力伝達部材23は一体に昇降される。なお、弁体20の上端面と推力伝達部材23の中間胴部23bの下端段差部との間には、小径下部23cの圧入時において押さえ部材24が挟み込まれて固定され、この押さえ部材24と弁体20の上端部に形成された環状溝と弁体ガイド穴14bとの間にOリング等のシール部材38が装着されている。
また、筒状保持部材14の隔壁14cよりも上側のばね室14aには、上記したように、圧縮コイルばねからなる開弁ばね25がその下端を隔壁14cに当接させた状態で配置されると共に、この開弁ばね25の付勢力(引き上げ力)を推力伝達部材23を介して弁体20に伝達すべく、上下に鍔状の引っ掛け部28a、28bを有する引き上げばね受け体28が配在されている。引き上げばね受け体28の上側の引っ掛け部28aは開弁ばね25の上部に載置され、下側の引っ掛け部28bは推力伝達部材23の大径上部23aの下端段差部に掛止される。また、筒状保持部材14には、前記ばね室14aとキャン58の内部を連通する連通孔14dが形成されている。
したがって、モータ50のロータ57を一方向に回転駆動させると、減速機構40の出力軸46を介してロータ57の回転が回転昇降軸17に減速されて伝達され、雌ねじ付き軸受部材15の雌ねじ15iと回転昇降軸17の雄ねじ17aによるねじ送りによって回転昇降軸17が回転しながら例えば下降され、回転昇降軸17の推力により推力伝達部材23及び弁体20が開弁ばね25の付勢力に抗して押し下げられ、最終的には弁体20のスカート部20cの下端部からなる弁体部20aが弁座8aに着座して弁口9が閉じられる(図1参照)。それに対し、モータ50のロータ57を他方向に回転駆動させると、減速機構40の出力軸46を介してロータ57の回転が回転昇降軸17に減速されて伝達され、前記雌ねじ15iと雄ねじ17aによるねじ送りによって回転昇降軸17が回転しながら例えば上昇され、それに伴い推力伝達部材23及び弁体20が開弁ばね25の付勢力によって引き上げられ、弁体部20aが弁座8aから離間して弁口9が開かれる。
また、前記弁体20の上方で押さえ部材24と筒状保持部材14の隔壁14cとの間に背圧室30が画成されている。弁体20内には、該弁体20の下端部と前記背圧室30とを連通させるべく、下方から、下端が弁口9に向かって開口したスカート部20cの内周面からなる太通路部32bと、上側円筒部20bの内周面からなる細通路部32c(嵌合穴20d)とを有する均圧通路32が形成され、その細通路部32cが推力伝達部材23の貫通孔32d及び横孔32eを介して背圧室30に連通している。ここでは、閉弁状態において弁体20に作用する押し下げ力(閉弁方向に働く力)と弁体20に作用する押し上げ力(開弁方向に働く力)とをバランス(差圧をキャンセル)させるべく、背圧室30の室径と弁口9の口径とは略同一に設定されている。
本実施形態1の電動弁1においては、モータ50のロータ57を他方向に回転駆動させて弁口9を開弁した際、流体(冷媒)が第1流れ方向(第1開口11aに接続された導管継手11から第2開口12aの弁座部材8に接続された導管継手12へ向かう流れ方向)とその逆の第2流れ方向の双方向に流されるが、気体からなる冷媒(ガス冷媒)がガス過多の状態で第1流れ方向や第2流れ方向に流される場合に、弁本体5の内壁面のうち弁座部材8の弁口9の側方に位置する部分に沿って設けられた多孔体4により、弁口9と弁本体5の内壁面との間の領域(特に、冷媒が第1流れ方向に流される場合には第1開口11a側から弁室7を視て弁口9の左右の部分と弁本体5の内壁面との間の領域、流体が第2流れ方向に流される場合には弁口9の第1開口11aとは反対側の部分と弁本体5の内壁面との間の領域)で発生する渦流の周期性が失われ、その領域での渦流の発生が抑制されるため、電動弁1に生じる異音を効果的に低減することができる。
具体的には、ガス冷媒がガス過多の状態で第1流れ方向に流される場合に、導管継手11側と導管継手12側との差圧が高い(0.7〜2.0MPa程度)状況下において電動弁1のステッピングモータ50への通電パルス量を150パルスから300パルスまで変化させた場合に従来構造の電動弁で発生した渦流(図8参照)が確実に消失することが、本発明者等による実験によって確認された。
また、本実施形態1の電動弁1においては、上記した多孔体4が弁本体5の筒状基体6の内壁面に沿って密着するように配置されるため、多孔体4の配置構成を簡素化することができる。
さらに、本実施形態1の電動弁1においては、上記した多孔体4が、弁本体5の筒状基体6の内壁面に沿って該内壁面上に配置されると共に、弁体20の昇降方向の全体に亘って第1開口11aに対応する部分が切り欠かれた横断面略C字状を有するため、第1開口11aに取り付けられた導管継手11の内部と弁室7とを流通する流体の流量損失を確実に抑制することができる。
なお、上記した実施形態1では、渦流発生防止手段としての多孔体4として発泡金属を採用したが、前記発泡金属に代えて、例えば、金属製の線材を網目状に織り込んだメッシュ部材、複数の前記メッシュ部材を積層させた積層体、複数の開口を形成した金属板(板状部材)からなるパンチングメタル、フォトエッチング法により複数の開口を形成した金属板(板状部材)(図3参照)などを採用してもよいし、それらを組み合わせて使用してもよい。また、前記多孔体4は、金属以外に、例えばセラミックや樹脂などから形成してもよいことは勿論である。
また、上記した実施形態1では、弁体20が弁座部材8の弁口9に向かって内径が拡がるスカート部20cを有する形態を採用したが、弁体20の内部形状等は適宜に変更することができ、例えば、当該弁体20は上下方向に亘って一定の内径を有していてもよい。
[実施形態2]
図4は、本発明に係る電動弁の実施形態2を示す横断面図である。本実施形態2の電動弁は、上記した実施形態1の電動弁に対し、発泡金属からなる多孔体の形状が相違しており、その他の構成は実施形態1の電動弁とほぼ同様である。したがって、実施形態1の電動弁と同様の構成については同様の符号を付してその詳細な説明は省略する。
ガス冷媒がガス過多の状態で第2流れ方向に流される場合、弁口9Aの第1開口11aAとは反対側の部分と弁本体5Aの内壁面との間の領域では、弁口9Aに近接した領域で上記した周期的な渦流が発生することが、本発明者等による実験によって確認された。
そこで、本実施形態2の電動弁においては、多孔体4Aの第1開口11aAとは反対側の部分が弁口9A側(内側)に向かって突出し、その突出部(第1開口11aAとは反対側の部分)4aAの内周面が、段付きの弁座部材8Aの上側部分の外周面と当接して配置されている。なお、多孔体4Aの突出部4aAの周方向の幅は、例えば当該多孔体4Aの剛性や渦の大きさ等を考慮して適宜に設定し得る。
したがって、本実施形態2の電動弁においては、上記した実施形態1と同様、ガス冷媒がガス過多の状態で第1流れ方向に流される場合に、多孔体4Aにより、弁口9と弁本体5の内壁面との間の領域(特に、第1開口11a側から弁室7を視て弁口9の左右の部分と弁本体5の内壁面との間の領域)での渦流の発生が抑制されると共に、ガス冷媒がガス過多の状態で第2流れ方向に流される場合には、多孔体4Aのうちの突出部4aAにより、弁口9と弁本体5の内壁面との間の領域(特に、弁口9の第1開口11aとは反対側の部分と弁本体5の内壁面との間の領域)での渦流の発生が更に抑制されるため、電動弁1に生じる異音をより効果的に低減することができる。
なお、本実施形態2においても、上記した実施形態1と同様、渦流発生防止手段としての多孔体4Aとして、前記発泡金属に代えて、例えば、金属製の線材を網目状に織り込んだメッシュ部材、複数の前記メッシュ部材を積層させた積層体、複数の開口を形成した金属板(板状部材)からなるパンチングメタル、フォトエッチング法により複数の開口を形成した金属板(板状部材)(図5参照)などを採用してもよいし、それらを組み合わせて使用してもよいことは勿論である。また、前記多孔体4Aは、金属以外に、例えばセラミックや樹脂などから形成してもよいことは勿論である。
また、多孔体4Aの作製工程や電動弁1の組立工程を簡素化するために、図6に示すように、多孔体4A''を周方向で波型状に形成し、その多孔体4A''を、弁本体5Aの筒状基体6Aの内壁面に沿ってその波型の頂部が筒状基体6Aの内壁面に接するように配設してもよい。なお、波型状の多孔体4A''の振幅(弁口9A側(内側)への突出量に相当)や周期(周方向での間隔に相当)は、例えば当該多孔体4A''の作製工程や渦の大きさ等を考慮して適宜に設定し得る。このような場合でも、多孔体4A''の第1開口11aAとは反対側の部分が弁口9A側(内側)に向かって突出し、多孔体4A''の第1開口11aAとは反対側の部分が弁口9Aに近接して配置される。そのため、ガス冷媒がガス過多の状態で第2流れ方向に流される場合に、その多孔体4A''により、弁口9と弁本体5の内壁面との間の領域(特に、弁口9の第1開口11aとは反対側の部分と弁本体5の内壁面との間の領域)での渦流の発生が更に抑制される。
前述の説明において本実施形態1、2の電動弁は、例えばヒートポンプ式冷暖房システム等において膨張弁として使用され、流体が双方向に流動する双方向流通型の電動弁としたが、本発明の電動弁は、ヒートポンプ式冷暖房システム以外の他のシステムにも適用し得ることは言うまでもなく、また流体が一方向のみに流動する電動弁に適用されるものであってもよいことは当然である。
1 電動弁
4 多孔体
5 弁本体
6 筒状基体
7 弁室
8 弁座部材
8a 弁座
9 弁口
11 導管継手
11a 第1開口
12 導管継手
12a 第2開口
13 筒状基台
14 筒状保持部材
14c 隔壁
15 筒状軸受部材
15i 雌ねじ
17 回転昇降軸
17a 雄ねじ
19 支持部材
20 弁体
20a 弁体部
23 推力伝達部材
24 押さえ部材
25 開弁ばね
30 背圧室
32 均圧通路
40 不思議遊星歯車式減速機構
50 ステッピングモータ(昇降駆動部)
55 ステータ
57 ロータ
58 キャン

Claims (6)

  1. 内部に弁室が画成されると共に側部と底部に第1開口と第2開口が形成された弁本体と、前記弁本体に固着された筒状のキャンと、前記弁室に開口する弁口と弁座とを有して前記弁本体の前記第2開口に設けられた弁座部材と、前記弁室に昇降可能に配置された弁体と、該弁体を前記弁座に対して昇降させる昇降駆動部と、を備えた電動弁であって、
    前記弁本体の内壁面のうち前記弁口の側方に位置する部分に沿って多孔体が配設され、
    前記第1開口は、前記弁口の側方に形成されており、
    前記多孔体は、前記弁本体の内壁面のうち前記弁口の側方に位置する部分のみに接して配置されるとともに、前記弁体の昇降方向に亘って前記第1開口に対応する部分が切り欠かれていることを特徴とする電動弁。
  2. 前記多孔体は、前記第1開口とは反対側の部分が前記弁口側に向かって突出していることを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
  3. 前記多孔体は、周方向で波型状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動弁。
  4. 前記多孔体は、発泡部材、線材を網目状に織り込んだメッシュ部材、複数の前記メッシュ部材を積層させた積層体、および、複数の開口を形成した板状部材のうちの少なくとも一つから構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電動弁。
  5. 前記キャンの内部に回転自在に配置されたロータ及び前記キャンに外嵌されたステータからなるモータを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電動弁。
  6. 前記ロータの回転に応じて前記弁体を前記弁座に対して昇降させるねじ送り機構を有するとともに、前記ロータと前記ねじ送り機構との間に遊星歯車式減速機構が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の電動弁。
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