JP6657348B2 - 電気的駆動弁 - Google Patents

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Description

本発明は、電気的駆動弁に係り、例えばヒートポンプ式冷暖房システム等に使用される電動弁や電磁弁等の電気的駆動弁に関する。
従来から、小型化、大容量化、省電力化を目指した電動弁の開発が進められている。そのような従来の電動弁の一例として、特許文献1には、閉弁方向に働く力を可及的に小さくし、より小さなばね荷重の開弁ばねを使用できるようにした技術が開示されている。
特許文献1に開示されている電動弁は、弁室、該弁室に開口する横向きの第1入出口、前記弁室に開口する縦向きの弁座付き弁口、及び該弁口に連なる第2入出口を有する弁本体と、前記弁口を開閉すべく前記弁室に昇降可能に配在された弁体と、該弁体を昇降させるための電動モータを有する昇降駆動手段と、前記弁体を開弁方向に付勢する開弁ばねと、を備え、前記弁口の口径と前記弁体の上方に画成される背圧室の室径とが略同一に設定されるとともに、前記弁体内に、前記弁口と前記背圧室とを連通させるべく下端面が開口した均圧通路が設けられ、前記均圧通路の下端開口面積を前記弁口面積で除した値が所定範囲内となるように各部の寸法が設定されているものである。
特開2013−130271号公報
ところで、この種の電動弁においては、流体(冷媒)が第1入出口から第2入出口に向かう第1流れ方向と第2入出口から第1入出口に向かう第2流れ方向との双方向に流されるが、極低差圧で第2流れ方向に流体が流される場合、弁座付き弁口が形成された弁座部材の弁座の外周(特に第1入出口から離間する側の弁座部材の上端の外縁近傍)から渦が発生し、弁座部材と弁体との間に乱流が発生して異音が生じるといった問題があった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、極低差圧で第2流れ方向に流体が流される場合に生じる異音を低減することのできる電気的駆動弁を提供することにある。
本発明者等は、鋭意研究の結果、弁座部材の形状を適正に設計することにより、電動弁や電磁弁等の電気的駆動弁において極低差圧で第2流れ方向に流体が流される場合に生じる異音を有効に低減し得ることを見出した。
すなわち、上記する課題を解決するために、本発明に係る電気的駆動弁は、内部に弁室が画成され、側部に前記弁室に開口する第1開口が形成され、底部に前記弁室に開口する第2開口が形成され、前記第2開口に連通する弁口と弁座とを有して前記弁室内に突出した弁座部材が固着されている弁本体と、前記弁室に昇降可能に配置された弁体と、該弁体を前記弁座に対して昇降させる昇降駆動部と、前記弁体の昇降方向に沿って且つ前記弁体から前記弁体の昇降方向と直交する方向に間隔を有するように前記弁室内に立設された流体案内壁と、を備え、前記流体案内壁は、前記弁室内で前記弁座部材よりも前記弁体の上昇方向に突出し、且つ前記弁体に当接しないように設けられており、前記弁座の外周のうち前記弁本体の前記第1開口に対応する位置には設けられていないことを特徴としている。
更に好ましい形態では、前記弁室内に立設された前記流体案内壁は1つだけであり、前記流体案内壁は、前記弁本体の前記第1開口へ向かって高さが低くなっていることを特徴としている。
本発明の電気的駆動弁によれば、弁体の昇降方向に沿って流体案内壁が立設されていることによって、極低差圧で第2流れ方向に流体が流される場合に、弁座部材の弁座の外周、特に弁座部材の上端の外縁近傍を起点とする渦発生を抑制することができ、弁座部材と弁体との間の乱流の発生を抑制することができ、電気的駆動弁に生じる異音を効果的に低減することができる。
本発明に係る電気的駆動弁としての電動弁の実施形態1の閉弁状態を示す縦断面図。 図1に示す電動弁の開弁状態を示す縦断面図。 図1に示す電動弁の内部を視認できるように上部を切り欠いて示す切欠き斜視図。 図1に示す電動弁の弁座部材を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図。 従来構造による電動弁の開弁時における異音の有無を測定した実験結果を示す図。 図1に示す電動弁の開弁時における異音の有無を測定した実験結果を示す図。 本発明に係る電気的駆動弁としての電動弁の実施形態2の閉弁状態を示す縦断面図。 図7に示す電動弁の開弁状態を示す縦断面図。 図7に示す電動弁の弁座部材を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は正面図。
以下、本発明に係る電気的駆動弁の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、以下では、電気的駆動弁として電動弁を使用した形態について説明するが、電磁弁等を使用してもよいことは勿論である。
[実施形態1]
図1は、本発明に係る電気的駆動弁としての電動弁の実施形態1の縦断面図、図2は、図1に示す電動弁の開弁状態を示す縦断面図である。
図示する電動弁1は、例えばヒートポンプ式冷暖房システム等において膨張弁として使用され、流体(冷媒)が双方向(第1流れ方向とその逆の第2流れ方向)に流動し、かつ、少なくとも一方向には大流量が流動する流路に対応した双方向流通型の電動弁である。
電動弁1は、主として、板金製の筒状基体6を有する弁本体5と、弁本体5に固着されたキャン58と、弁本体5及びキャン58によって画成された内部空間で弁本体5に固定配置された支持部材19と、支持部材19により支持されて前記内部空間に昇降可能に配置された弁体20と、弁体20を昇降させるべく弁本体5の上方に取り付けられたステッピングモータ(昇降駆動部)50と、を備えている。
弁本体5の筒状基体6は、その内部に弁室7が画成されると共に、その側部に弁室7に開口する横向きの第1開口11aが形成され、その底部に弁室7に開口する縦向きの第2開口12aが形成されている。弁本体5の筒状基体6の底部に形成された第2開口12aには、弁室7に開口する縦向きの弁口9と弁座8aとを有する段付きの弁座部材8が固着されている。そして、筒状基体6の側部に形成された第1開口11aに横向きの導管継手11が取り付けられ、弁座部材8の底部8c側に形成された弁口9よりも大径の接続口12bに、弁座部材8の弁口9に連通する縦向きの導管継手12が取り付けられている。
より具体的には、段付きの弁座部材8は、その底部8cが第2開口12aに嵌合されて弁本体5の筒状基体6に固着され、その底部8c側に形成された前記接続口12bに導管継手12が嵌挿されて取り付けられている。また、弁座部材8の上端部には、弁座8aに連接する傾斜面8bが形成され、この傾斜面8bの上端が第1開口11aに取り付けられた導管継手11の略中央近傍もしくは導管継手11の中央よりも僅かに下方に位置するように、弁座部材8と導管継手11とが配設されている。また、弁座部材8の上端部には、傾斜面8bの上端から外側へ向かって僅かに平坦面8dが形成され、その平坦面8dの外縁、すなわち弁座8aの外周であって弁座部材8の上端側の外縁には、弁体20の昇降方向(上下方向)に沿って流体案内壁4が立設されている。この流体案内壁4は、図3及び図4に示すように、弁座8aの外周のうち弁本体5の第1開口11aから離間する半分の部分(中心軸心Lに対して弁本体5の第1開口11a側と反対側の部分)に設けられ、側面視で視た際に弁本体5の第1開口11a側へ向かって高さが直線的に低くなっている。ここで、弁座部材8の平坦面8d(水平面)に対する流体案内壁4の上面の傾斜角θは適宜に設計することができるが、約30度〜35度であることが好ましいことが本発明者等による数値解析によって確認されている。また、流体案内壁4は、弁座部材8の平坦面8dの径方向の幅の約半分の厚さを有している。
なお、流体案内壁4の厚さは、弁室7を流れる流体の圧力に耐え得る剛性を有していれば適宜に設計することができ、例えば流量を確保するために上方に向かって先細となるように形成してもよい。また、流体案内壁4の高さは、弁本体5の第1開口11a側へ向かって曲線的に低くなるように形成してもよいし、その一部に一定の高さを有する部分を形成してもよい。さらに、流体案内壁4は、図示するように弁座部材8と一体に成形してもよいし、例えば弁座部材8と別体に形成して溶着等により弁座8aの外周で弁座部材8の上部や周囲に接合してもよい。
弁本体5の筒状基体6の上方開口部には、図1及び図2に示すように、上方に向かって縮径する段付きの筒状基台13が取り付けられている。筒状基台13の上端部には、天井部を有する円筒状のキャン58の下端部が溶接等によって接合されている。また、支持部材19は、隔壁14c付き筒状保持部材14及び雌ねじ15i付き軸受部材15を有し、筒状基台13の内側に、前記筒状保持部材14が圧入等により固定され、筒状保持部材14の上部に、内周面下方に雌ねじ15iが螺設された筒状の雌ねじ付き軸受部材15がかしめ等により固定されている。なお、雌ねじ付き軸受部材15の下面の中心側には突設部15aが形成され、該突設部15aにも雌ねじ15iが螺設されている。また、筒状保持部材14の隔壁14cと雌ねじ付き軸受部材15との間にばね室14aが画成され、該ばね室14aに弁体20を開弁方向に付勢する開弁ばねが収納されている。
また、弁体20は、弁座部材8の弁座8aに接離して弁口9を開閉する下方に向かって円錐台状の弁体部20aと、弁体部20aよりも内径の小さい弁胴部20bと、を有し、弁胴部20bの上部が前記筒状保持部材14における隔壁14cよりも下側の弁体ガイド穴14bに摺動自在に嵌挿されている。なお、弁胴部20bの上部の中心部には、推力伝達部材23の小径下部23cが嵌合固定される嵌合穴20dが形成されている。
一方、ステッピングモータ50は、ヨーク51、ボビン52、コイル53、樹脂モールドカバー54等からなるステータ55と、キャン58の内部に該キャン58に対して回転自在に配置され、ロータ支持部材56がその上部内側に固着されたロータ57と、を有している。ステータ55は、キャン58に外嵌固定されている。また、ロータ57の内周側には、ロータ支持部材56に一体に形成された太陽歯車41、筒状保持部材14の上部に固着された筒状体43の上端に固定された固定リング歯車47、太陽歯車41と固定リング歯車47との間に配置されてそれぞれに歯合する遊星歯車42、遊星歯車42を回転自在に支持するキャリア44、遊星歯車42に外側から歯合する有底リング状の出力歯車45、出力歯車45の底部に形成された孔にその上部が圧入等によって固着された出力軸46等からなる不思議遊星歯車式減速機構40が設けられている。ここで、固定リング歯車47の歯数は、出力歯車45の歯数とは異なるように設定されている。
出力軸46の上部の中心部には孔が形成され、該孔には太陽歯車41(ロータ支持部材56)とキャリア44の中心部を挿通した支持軸49の下部が挿通されている。この支持軸49の上部は、キャン58の内径と略同一の外径を有し、ロータ支持部材56の上側でキャン58に内接して配置される支持部材48の中心部に形成された孔に挿通されている。ロータ57自体は、支持部材48等によってキャン58の内部で上下動しないようになっており、キャン58に外嵌固定されたステータ55との位置関係が常に一定に維持されている。
減速機構40の出力軸46の下部は、該出力軸46等を支持する支持部材19を構成する筒状の雌ねじ付き軸受部材15の上部に回転自在に嵌挿され、出力軸46の下部には、その中心を通るように横方向に延びるスリット状の嵌合部46aが形成されている。雌ねじ付き軸受部材15の内周面下方に螺設された雌ねじ15iと螺合する雄ねじ17aが螺設された回転昇降軸17の上端には板状部17cが突設され、板状部17cがスリット状の嵌合部46aに摺動自在に嵌合されている。出力軸46がロータ57の回転に応じて回転すると、出力軸46の回転が回転昇降軸17に伝達され、軸受部材15の雌ねじ15iと回転昇降軸17の雄ねじ17aのねじ送りによって回転昇降軸17が回転しながら昇降する。
回転昇降軸17の下方には、該回転昇降軸17の下方への推力がボール18、ボール受座16を介して伝達される段付き筒状の推力伝達部材23が配置されている。なお、回転昇降軸17と推力伝達部材23との間にボール18を介在させることにより、例えば回転昇降軸17が回転しながら下降しても、回転昇降軸17から推力伝達部材23へ下方への推力のみが伝達され、回転力は伝達されない。
推力伝達部材23は、上方から、内周に前記ボール受座16が嵌め込まれる大径上部23a、前記筒状保持部材14の隔壁14cに形成された孔に摺動自在に挿通される中間胴部23b、該中間胴部23bよりも小径の小径下部23cから構成され、その内部には、後述する均圧通路32の上部を構成する縦向きの貫通孔32d及び後述する背圧室30に開口する複数個の横孔32eが形成されている。なお、貫通孔32dの上端開口はボール受座16によって閉塞されている。
推力伝達部材23の小径下部23cは、上記したように、弁体20の嵌合穴20dに圧入等により嵌合固定されており、弁体20と推力伝達部材23は一体に昇降される。なお、弁体20の上端面と推力伝達部材23の中間胴部23bの下端段差部との間には、小径下部23cの圧入時において押さえ部材24が挟み込まれて固定され、この押さえ部材24と弁体20の上端部に形成された環状溝と弁体ガイド穴14bとの間にOリング等のシール部材38が装着されている。
また、筒状保持部材14の隔壁14cよりも上側のばね室14aには、上記したように、圧縮コイルばねからなる開弁ばね25がその下端を隔壁14cに当接させた状態で配置されると共に、この開弁ばね25の付勢力(引き上げ力)を推力伝達部材23を介して弁体20に伝達すべく、上下に鍔状の引っ掛け部28a、28bを有する引き上げばね受け体28が配在されている。引き上げばね受け体28の上側の引っ掛け部28aは開弁ばね25の上部に載置され、下側の引っ掛け部28bは推力伝達部材23の大径上部23aの下端段差部に掛止される。また、筒状保持部材14には、前記ばね室14aとキャン58の内部を連通する連通孔14dが形成されている。
したがって、モータ50のロータ57を一方向に回転駆動させると、減速機構40の出力軸46を介してロータ57の回転が回転昇降軸17に減速されて伝達され、雌ねじ付き軸受部材15の雌ねじ15iと回転昇降軸17の雄ねじ17aによるねじ送りによって回転昇降軸17が回転しながら例えば下降され、回転昇降軸17の推力により推力伝達部材23及び弁体20が開弁ばね25の付勢力に抗して押し下げられ、最終的には弁体20の弁体部20aが弁座8aに着座して弁口9が閉じられる(図1参照)。それに対し、モータ50のロータ57を他方向に回転駆動させると、減速機構40の出力軸46を介してロータ57の回転が回転昇降軸17に減速されて伝達され、前記雌ねじ15iと雄ねじ17aによるねじ送りによって回転昇降軸17が回転しながら例えば上昇され、それに伴い推力伝達部材23及び弁体20が開弁ばね25の付勢力によって引き上げられ、弁体部20aが弁座8aから離間して弁口9が開かれる(図2参照)。
なお、前記弁体20の上方で押さえ部材24と筒状保持部材14の隔壁14cとの間に背圧室30が画成されている。また、弁体20内には、該弁体20の下端部と背圧室30とを連通させるべく、下方から、下端が開口したスカート部32a、太通路部32b、及び細通路部32c(嵌合穴20d)を有する均圧通路32が形成され、細通路部32cが推力伝達部材23の貫通孔32d及び横孔32eを介して背圧室30に連通している。ここでは、閉弁状態において弁体20に作用する押し下げ力(閉弁方向に働く力)と弁体20に作用する押し上げ力(開弁方向に働く力)とをバランス(差圧をキャンセル)させるべく、背圧室30の室径と弁口9の口径とは略同一に設定されている。
本実施形態1の電動弁1においては、モータ50のロータ57を他方向に回転駆動させて弁口9を開弁した際、流体(冷媒)が第1流れ方向(第1開口11aに接続された導管継手11から第2開口12aの弁座部材8に接続された導管継手12へ向かう流れ方向)とその逆の第2流れ方向の双方向に流されるが(図2参照)、特に極低差圧で第2流れ方向に流体が流される場合に、弁座8aの外周に立設された流体案内壁4により弁座部材8の弁座8aの外周(特に第1開口11aから離間する側の弁座部材8の上端の外縁近傍)からの渦の発生が抑制されるため、電動弁1の開弁時に生じる異音を効果的に低減することができる。
図5及び図6は、弁座の外周に流体案内壁を設けていない従来構造による電動弁(特許文献1参照)と弁座8aの外周に流体案内壁4を立設した図1に示す電動弁1の開弁時における異音の有無を測定した実験結果を示したものである。ここで、図5及び図6では、導管継手11側と導管継手12側との差圧が通常用いられる1.0MPaから2.0MPaよりも低い0.05kPaから1.0kPaまでの範囲である極低差圧の状況下において、電動弁1のステッピングモータ50への通電パルス量を100パルス(弁開度:微小開度)から6000パルス(弁開度:全開)まで変化させた場合の笛吹き音(異音)の聴感上の有無を示している。なお、図5及び図6中、〇は異音無し、×は笛吹き音(異音)有りを示している。
図6に示す本実施形態1の電動弁1の場合、図5に示す従来構造の電動弁の場合と比較して、笛吹き音有りと判定された条件(弁開度と差圧とに基づく条件)が70%以上低減されたことがわかる。これにより、流体案内壁4aを弁座8aの外周に立設することにより、電動弁1の開弁時に生じる異音を70%以上低減できることが確認された。
また、本実施形態1の電動弁1においては、流体案内壁4が弁座8aの外周のうち弁本体5の第1開口11aから離間する半分の部分に設けられ、弁本体5の第1開口11a側へ向かって高さが次第に低くなっていることによって、弁室7内での第1流れ方向や第2流れ方向への流体(冷媒)の流れを円滑化しつつその流量を確保することができる。
なお、上記した実施形態1においては、流体案内壁4が弁座8aの外周のうち弁本体5の第1開口11aから離間する半分の部分に設けられている形態について説明したが、前記流体案内壁4は弁座8aの外周の少なくとも一部に設けられていれば、その部分を起点とした渦の発生を抑制することができ、電動弁1に生じる異音を抑制することができる。
[実施形態2]
図7は、本発明に係る電気的駆動弁としての電動弁の実施形態2の閉弁状態を示す縦断面図であり、図8は、図7に示す電動弁の開弁状態を示す縦断面図である。本実施形態2の電動弁1Aは、上記した実施形態1の電動弁1に対し、弁座部材の弁座の外周に設けられた流体案内壁の形状が相違しており、その他の構成は電動弁1とほぼ同様である。したがって、実施形態1の電動弁1と同様の構成については同様の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態2の電動弁1Aにおいては、弁座部材8Aの平坦面8dAの外縁、すなわち弁座8aAの外周であって弁座部材8Aの上端側の外縁に弁体20の昇降方向(上下方向)に沿って立設された流体案内壁4Aが、図9に示すように、弁座8aAの外周の全周に設けられている。この流体案内壁4Aの高さは全周に亘って略一定であり、閉弁状態において、弁体20Aの弁体部20aAや弁胴部20bAの下部が該流体案内壁4Aにより覆われるように設定され(図7参照)、開弁状態において、弁体20Aの弁体部20aAの下部が該流体案内壁4Aにより覆われるように設定されている(図8参照)。
本実施形態2の電動弁1Aにおいても、上記した実施形態1と同様、特に極低差圧で第2流れ方向に流体が流される場合に、弁座8aAの外周に立設された流体案内壁4Aにより弁座部材8Aの弁座8aAの外周(特に弁座部材8Aの上端側外縁近傍)からの渦の発生が抑制されるため、電動弁1Aに生じる異音を効果的に低減することができる。また、流体案内壁4Aが弁座8aAの外周の全周に設けられていることによって、当該流体案内壁4Aの剛性を確保することができ、弁室7Aを流れる流体による流体案内壁4Aの振動を抑制して電動弁1Aに生じる異音を低減することができる。
なお、流体案内壁4Aの厚さは、弁室7Aを流れる流体の圧力に耐え得る剛性を有していれば適宜に設計することができ、例えば上方に向かって先細となるように形成してもよい。また、流体案内壁4Aの高さは、例えば弁室7A内での流体(冷媒)の流れを円滑化するために、その一部又は全体を弁本体5Aの第1開口11aA側へ向かって直線的もしくは曲線的に低くなるように形成してもよい。さらに、流体案内壁4Aは、弁座部材8Aと一体に成形してもよいし、例えば弁座部材8Aと別体に形成して溶着等により弁座8aAの外周で弁座部材8Aの上部や周囲に接合してもよい。
前述の説明において本実施形態1、2の電動弁は、例えばヒートポンプ式冷暖房システム等において膨張弁として使用され、流体が双方向に流動する双方向流通型の電動弁としたが、本発明の電気的駆動弁としての電動弁は、ヒートポンプ式冷暖房システム以外の他のシステムにも適用し得ることは言うまでもなく、また流体が一方向のみに流動する電動弁に適用されるものであってもよいことは当然である。
1 電動弁
4 流体案内壁
5 弁本体
6 筒状基体
7 弁室
8 弁座部材
8a 弁座
8b 傾斜面
8c 底部
8d 平坦面
9 弁口
11 導管継手
11a 第1開口
12 導管継手
12a 第2開口
13 筒状基台
14 筒状保持部材
14c 隔壁
15 筒状軸受部材
15i 雌ねじ
17 回転昇降軸
17a 雄ねじ
19 支持部材
20 弁体
20a 弁体部
20b 弁胴部
23 推力伝達部材
24 押さえ部材
25 開弁ばね
30 背圧室
40 不思議遊星歯車式減速機構
50 ステッピングモータ(昇降駆動部)
55 ステータ
57 ロータ
58 キャン

Claims (3)

  1. 内部に弁室が画成され、側部に前記弁室に開口する第1開口が形成され、底部に前記弁室に開口する第2開口が形成され、前記第2開口に連通する弁口と弁座とを有して前記弁室内に突出した弁座部材が固着されている弁本体と、前記弁室に昇降可能に配置された弁体と、該弁体を前記弁座に対して昇降させる昇降駆動部と、前記弁体の昇降方向に沿って且つ前記弁体から前記弁体の昇降方向と直交する方向に間隔を有するように前記弁室内に立設された流体案内壁と、を備え、
    前記流体案内壁は、前記弁室内で前記弁座部材よりも前記弁体の上昇方向に突出し、且つ前記弁体に当接しないように設けられており、前記弁座の外周のうち前記弁本体の前記第1開口に対応する位置には設けられていないことを特徴とする電気的駆動弁。
  2. 前記弁室内に立設された前記流体案内壁は1つだけであり、
    前記流体案内壁は、前記弁本体の前記第1開口側へ向かって高さが低くなっていることを特徴とする請求項に記載の電気的駆動弁。
  3. 前記流体案内壁は、前記弁本体の前記第1開口側へ向かって直線的に高さが低くなっていることを特徴とする請求項に記載の電気的駆動弁。
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