JP6194403B2 - 電動弁 - Google Patents

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本発明は、ヒートポンプ式冷暖房システム等に組み込まれて使用される電動弁に係り、特に、正流れ時(小流量流通時)は流量を高精度に制御し得、逆流れ時(大流量流通時)には圧力損失を可及的に低減できるようにした電動弁に関する。
図6にヒートポンプ式冷暖房システムの一例を示す。この冷暖房システム100は、圧縮機101、流路切換器102、室外熱交換器(凝縮器)103、室内熱交換器(蒸発器)104の他、省エネ効率等を向上させるため、通常は1つでよい膨張弁を二つ備えている(ディストリビュータ等は図示省略)。すなわち、室外熱交換器103の近くに第1膨張弁105が配置され、室内熱交換器104の近くに第2膨張弁106が配置されている。膨張弁105、106としては感温式(機械式)のものが用いられている。また、圧力損失を可及的に低減するため、これらの第1及び第2膨張弁105、106に並列に第1及び第2逆止弁108、109が配置されている。
この冷暖房システム100においては、冷房時には、圧縮機101で圧縮された冷媒ガスは、図の実線矢印で示される如くに、例えば四方弁等からなる流路切換器102から室外熱交換器103に導入され、ここで外気と熱交換して凝縮し、この凝縮した冷媒が第1逆止弁108を通って(第1膨張弁105をバイパスして)、第2膨張弁106に流入し、ここで断熱膨張した後、室内熱交換器104に流入し、室内熱交換器104にて室内空気と熱交換して蒸発し、室内を冷房する。
それに対し、暖房時には、圧縮機101で圧縮された冷媒ガスは、図の破線矢印で示される如くに、流路切換器102から室内熱交換器104に導入され、ここで室内空気と熱交換して凝縮し、室内を暖房した後、第2逆止弁109を通って(第2膨張弁106をバイパスして)、第1膨張弁105に流入し、ここで減圧された後、ディストリビュータを介して室外熱交換器103に導入され、ここで蒸発して圧縮機101に戻る。
このように、冷暖房システム100では、正流れ時(冷房時)は、冷媒を第1膨張弁105を通さずに第1逆止弁108を通じて第2膨張弁106に導き、この第2膨張弁106で流量を調整し、逆流れ時(暖房時)は、冷媒を第2膨張弁106を通さずに第2逆止弁109を通じて第1膨張弁105に導き、この第1膨張弁105で流量を調整するようにされており、逆止弁108、109を膨張弁105、106に並列に組み込むことにより、圧力損失を可及的に低減するようにしている。
ところで、近年、上記した如くの冷暖房システム100においては、省エネ効率等を一層向上させるべく、上記感温式(機械式)の膨張弁105、106に代えて、リフト量、すなわち、弁口の実効開口面積を任意に制御可能な電子制御式電動弁を用いることが検討されている。
以下、電子制御式電動弁の一例を図7を参照しながら説明する。図示例の電動弁10’は、下部大径部25aと上部小径部25bを有し、前記下部大径部25aの下端部に弁体24が一体に設けられた弁軸25と、前記弁体24が接離する弁口23が形成された弁座23Aが設けられるとともに、導管(継手)からなる第1入出口11及び第2入出口12が接続された弁室21を有する弁本体15と、この弁本体15に環状連結具44を介してその下端部が溶接により密封接合されたキャン40と、このキャン40の内周に所定の間隙αをあけて配在されたロータ30と、このロータ30を回転駆動すべく前記キャン40に外嵌されたステータ50Aと、前記ロータ30と前記弁体24との間に配在され、前記ロータ30の回転を利用して前記弁体24を前記弁口23に接離させるねじ送り機構とを備え、前記弁口23に対する弁体24のリフト量を変化させることにより冷媒の通過流量を制御するようになっている。
前記ステータ50Aは、ヨーク51、ボビン52、ステータコイル53,53、及び樹脂モールドカバー56等で構成され、前記ロータ30やステータ50A等でステッピングモータ50が構成され、該ステッピングモータ50やねじ送り機構(後述)等で前記弁口23に対する前記弁体24のリフト量を調整するための昇降駆動機構が構成される。
前記ロータ30には、支持リング36が一体的に結合されるとともに、この支持リング36に、前記弁軸25及びガイドブッシュ26の外周に配在された下方開口で筒状の弁軸ホルダ32の上部突部がかしめ固定され、これにより、ロータ30、支持リング36及び弁軸ホルダ32が一体的に連結されている。
前記ねじ送り機構は、弁本体15にその下端部26aが圧入固定されるとともに、弁軸25(の下部大径部25a)が摺動自在に内挿された筒状のガイドブッシュ26の外周に形成された固定ねじ部(雄ねじ部)28と、前記弁軸ホルダ32の内周に形成されて前記固定ねじ部28に螺合せしめられた移動ねじ部(雌ねじ部)38とから構成されている。
また、前記ガイドブッシュ26の上部小径部26bが弁軸ホルダ32の上部に内挿されるとともに、弁軸ホルダ32の天井部32aの中央(に形成された通し穴)に弁軸25の上部小径部25bが挿通せしめられている。弁軸25の上部小径部25bの上端部にはプッシュナット33が圧入固定されている。
また、前記弁軸25は、該弁軸25の上部小径部25bに外挿され、かつ、弁軸ホルダ32の天井部32aと弁軸25における下部大径部25aの上端段丘面との間に縮装された圧縮コイルばねからなる閉弁ばね34によって、常時下方(閉弁方向)に付勢されている。弁軸ホルダ32の天井部32a上でプッシュナット33の外周には、コイルばねからなる復帰ばね35が設けられている。
前記ガイドブッシュ26には、前記ロータ30が所定の閉弁位置まで回転下降せしめられた際、それ以上の回転下降を阻止するための回転下降ストッパ機構の一方を構成する下ストッパ体(固定ストッパ)27が固着され、弁軸ホルダ32には前記ストッパ機構の他方を構成する上ストッパ体(移動ストッパ)37が固着されている。
なお、前記閉弁ばね34は、弁体24が弁口23に着座する閉弁状態において所要のシール圧を得るため(漏れ防止)、及び、弁体24が弁口23に衝接した際の衝撃を緩和するために配備されている。
このような構成とされた電動弁10’にあっては、ステータコイル53,53に第1態様で通電励磁パルスを供給することにより、弁本体15に固定されたガイドブッシュ26に対し、ロータ30及び弁軸ホルダ32が一方向に回転せしめられ、ガイドブッシュ26の固定ねじ部28と弁軸ホルダ32の移動ねじ部38とのねじ送りにより、例えば弁軸ホルダ32が下方に移動して弁体24が弁口23(弁座23A)に押し付けられて弁口23が閉じられる(全閉状態)。
弁口23が閉じられた時点では、上ストッパ体37は未だ下ストッパ体27に衝接しておらず、弁体24が弁口23を閉じたままロータ30及び弁軸ホルダ32はさらに回転下降する。この場合、弁軸25(弁体24)は下降しないが、弁軸ホルダ32は下降するため、閉弁ばね34が所定量圧縮せしめられ、その結果、弁体24が弁口23に強く押し付けられるとともに、弁軸ホルダ32の回転下降により、上ストッパ体37が下ストッパ体27に衝接し、その後ステータコイル53,53に対するパルス供給が続行されても弁軸ホルダ32の回転下降は強制的に停止される。
一方、ステータコイル53,53に第2態様で通電励磁パルスを供給すると、弁本体15に固定されたガイドブッシュ26に対し、ロータ30及び弁軸ホルダ32が前記と逆方向に回転せしめられ、ガイドブッシュ26の固定ねじ部28と弁軸ホルダ32の移動ねじ部38とのねじ送りにより、今度は弁軸ホルダ32が上方に移動する。この場合、弁軸ホルダ32の回転上昇開始時点(パルス供給開始時点)では、閉弁ばね34が前記のように所定量圧縮せしめられているので、閉弁ばね34が前記所定量分伸長するまでは、前記弁体24が弁口23からは離れず閉弁状態(リフト量=0)のままである。そして、閉弁ばね34が前記所定量分伸長した後、弁軸ホルダ32がさらに回転上昇せしめられると、前記弁体24が弁口23から離れて弁口23が開かれ、冷媒が弁口23を通過する。この場合、ロータ30の回転量により弁体24のリフト量、言い換えれば、弁口23の実効開口面積を任意に細かく調整することができ、ロータ30の回転量は供給パルス数により制御されるため、冷媒流量を高精度に制御することができる(詳細は、特許文献1、2等を参照)。
ところが、前記冷暖房システム100に上記した如くの電動弁10’を採用した場合においても、次のような改善すべき課題がある。すなわち、前記冷暖房システム100では、正流れ時(冷房時)は、冷媒を第1膨張弁105を通さずに第1逆止弁108を通じて第2膨張弁106に導き、この第2膨張弁106で流量を調整し、逆流れ時(暖房時)は、冷媒を第2膨張弁106を通さずに第2逆止弁109を通じて第1膨張弁105に導き、この第1膨張弁105で流量を調整するようにされている関係上、逆止弁108、109を膨張弁105、106に並列に組み込むことが不可欠であるが、逆止弁二つを冷媒回路に組み込むことは、その分、継手類などの部品の点数が増大するとともに、配管接続作業にも余計に手間と時間がかかる。
そこで、特許文献2には、前記した膨張弁と逆止弁の両機能を併せ持つ電動弁、すなわち、冷媒が一方向に流されるとき(正流れ時=小流量流通時)は、流量制御を行なうべくリフト量(実効開口面積)を所定値以下の特定範囲で細かく制御するようにし、冷媒が他方向に流されるとき(逆流れ時=大流量流通時)は、圧力損失を可及的に低減すべくリフト量(実効開口面積)を最大にするようにしたものが提案されている。
しかしながら、かかる提案の電動弁においては、大流量流通時における圧力損失を低減すべく、弁口の口径を大きくすると、小流量流通時において流量制御を高精度に行なえなくなってしまうという問題がある。
一方、大流量流通時における圧力損失の低減と小流量流通時の流量制御精度の向上の両立を図るべく、特許文献3に所載のように、第1入出口、弁室、下部室、及び第2入出口が設けられた弁本体と、前記弁室内に配在され、前記第1入出口から第2入出口へ向かう小流量用流路を形成するための主弁口が形成されるとともに、前記第2入出口から第1入出口へ向かう大流量用流路を開通・遮断するためのフロート型の逆止弁体としても機能する可動弁座体と、前記主弁口を通る流量を調整すべく前記弁室内に配在されたニードル型の弁体部を有する弁軸と、該弁軸を昇降させるためのモータと、を備え、小流量流通時には、流量制御を高精度に行なうべく、前記可動弁座体により前記大流量用流路を閉じて、流体を前記弁体部と主弁口との間からのみ流し、大流量流通時には、圧力損失を可及的に低減すべく、前記可動弁座体(逆止弁体)を浮上させて前記大流量用流路を開くように構成された双方向流通型の電動弁が提案されている。
特開2001-50415号公報 特開2009-14056号公報 特開2009-287913号公報
しかしながら、上記特許文献3に所載の電動弁では、小流量流通時には、ニードル型の弁体部のみで流量制御を行い、大流量流通時には可動弁座体(逆止弁体)が大流量用流路を自動的に開くようにされているので、小流量流通時の流量制御精度の向上と大流量流通時における圧力損失の低減の両立を図ることができるが、可動弁座体(逆止弁体)が弁軸が配在された弁室に配備され、可動弁座体は弁室の内周壁面を摺動案内面として昇降するようにされているので、可動弁座体が大きなものとなる嫌いがあるとともに、弁室に可動弁座体を昇降させるための比較的大きなスペースが必要となり、その結果、弁本体の大型化、内部構造の複雑化、加工組み立てコストの増大等を招きやすく、費用対効果が課題となっている。
また、この電動弁では、小流量流通時においてニードルによる流量特性に影響を与えない程度の大きさの連通孔を、可動弁座体の側面に設けなければならない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、弁本体の大型化、内部構造の複雑化、加工組み立てコストの増大等を招くことなく、小流量流通時には流量を高精度に制御し得、大流量流通時には可及的に圧力損失が生じないように流体を流すことのできる費用対効果に優れた電動弁を提供することにある。また構成が簡単であり、流通方向の変更を速やかに安定して行うことができ、動作状態が安定して信頼性を向上させ得る電動弁を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る電動弁は、基本的には、第1入出口、該第1入出口が開口する弁室、該弁室に連なる下部室、及び前記下部室に連なる第2入出口が設けられた弁本体と、前記弁室と下部室との間に配在され、前記第1入出口から第2入出口へ向かう小流量用流路を形成するための主弁口が形成された可動弁座体と、前記主弁口を通る流量を調整すべく前記弁室内に配在されたニードル型の弁体部を有する弁軸と、該弁軸を昇降させるためのモータと、を備え、前記可動弁座体は、その下部が前記下部室に摺動自在に嵌挿され、前記第2入出口から第1入出口へ向かう大流量用流路を開通・遮断するためのフロート型の逆止弁体としても機能するようにされ、前記可動弁座体は、前記大流量用流路を開通・遮断すべく、前記下部室における前記弁室側の開口端縁部にその外周部が接離する弁座板部を有し、該弁座板部は前記弁室内に配置されていることを特徴としている。
前記弁座板部は、好ましくは、前記弁本体の上部開口の内径よりも小さい外径に形成されたものである。
本発明に係る電動弁では、フロート型の逆止弁体としても機能する可動弁座体は、大流量用流路を閉じているとき、その大半(嵌挿部)が下部室に摺動自在に嵌挿されており、大流量用流路を開くとき、弁室側に浮上するようにされるので、従来のように可動弁座体の全体が弁室21に配在される場合に比して、構成の簡素化を図ることができる上、最大流通量を減らすことなく、可動弁座体を小さくすることができるとともに、弁室に可動弁座体の弁座板部を配置するため、可動弁座体を昇降させるための大きなスペースは不要となる。
そのため、弁本体の小型化、部品コスト、加工組み立てコストの削減等を効果的に図ることができる。また、弁座板部は、弁本体の上部開口の内径よりも小さい外径に形成することで、弁本体内への可動弁座体の組込みを容易に行うことができ、組立性を向上できる。
本発明に係る電動弁の一実施例の主要部の非流通時(全閉時)の状態を示す部分切欠断面図。 本発明に係る電動弁の一実施例の主要部の正流れ時(小流量用流通時)の状態を示す部分切欠断面図。 本発明に係る電動弁の一実施例の主要部の逆流れ時(大流量用流通時)の状態を示す部分切欠断面図。 図1から図3に示される電動弁に使用された可動弁座体の一例を示し、(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図、(D)は底面図。 図1から図3に示される電動弁に使用される可動弁座体の他の例を示し、(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は側面図、(D)は底面図。 従来のヒートポンプ式冷暖房システムの一例を示す構成図。 従来の電動弁の一例を示す縦断面図。
以下、本発明に係る電動弁の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1、図2、図3は、本発明に係る電動弁の一実施例の主要部の部分切欠断面図であり、図1は非流通時(全閉時)、図2は正流れ時(小流量流通時)、図3は逆流れ時(大流量流通時)を示している。なお、本実施例では、流体(冷媒)の流れ方向が第1入出口11→第2入出口12の場合を正流れ(図2)、第2入出口12→第1入出口11の場合を逆流れ(図3)と称す。
また、図示実施例の電動弁10のステッピングモータ50、弁軸25等の基本構成は、前述した図7に示される従来例の電動弁10’と略同じであるので、ここでは、図7に示される従来例の電動弁10’の各部に対応する部分には同一の符号を付して重複説明を省略し、以下は、主要部(特徴部分)を重点的に説明する。
本実施例の弁本体15には、正流れ方向で見て、順次、第1入出口11、この第1入出口が開口する弁室21、この弁室21に連なる円筒状の下部室22、及び下部室22に連なる第2入出口12が設けられている。
より詳細には、弁本体15の上部には、ガイドブッシュ26の下部大径部26aが圧入固定される上面開口穴42を有する蓋状部材18が被着嵌合せしめられて溶接により接合されている。蓋状部材の下部には弁軸25が摺動自在に嵌合される案内孔19が設けられている。
弁室21と下部室22との間には、可動弁座体70が配在されている。可動弁座体70には、第1入出口11から第2入出口12へ向かう小流量用流路を形成するための主弁口23が形成されている。
また、可動弁座体70は、その下部が前記下部室22に摺動自在に嵌挿され、前記第2入出口12から第1入出口11へ向かう大流量用流路を開通・遮断するためのフロート型の逆止弁体としても機能するようにされている。
より詳細には、可動弁座体70は、図1から図3に加えて、図4を参照すればよくわかるように、弁座板部72とこれに連なる円筒状の嵌挿部75とからなっている。弁座板部72は、大流量用流路を開通・遮断すべく、下部室22における弁室21側の開口端縁部22a(これが逆止弁口の弁座に相当する)にその外周部下面側に形成された逆円錐面部からなる逆止弁体部73が接離するようにされている。嵌挿部75は、弁座板部72における逆止弁体部73の下端付近から立ち下がって下部室22に摺動自在に嵌挿されている。そして、可動弁座体70の弁座板部72は弁室21内に配置され、弁座板部72の直径は、弁本体15の上部開口よりも小さい外径に形成されている。弁本体15の上部開口は、図1等に示されるように、ステッピングモータ50の下方に突出するガイドブッシュ26及び蓋状部材18で閉じられている。
可動弁座体70の弁座板部72中央には、弁棒25の下端部に設けられたニードル型の弁体部24により開閉される主弁口23が形成されるとともに、可動弁座体70の嵌挿部75における上部には、大流量用流路を形成すべく4個の円形の透孔76が等角度(90度)間隔で形成されている。
ここで、本実施例においては、大流量用流路は、前記下部室22、可動弁座体70の嵌挿部75に形成された4個の透孔76、及び弁室21で構成されている。
このような構成とされた本実施例の電動弁10においては、図2に示される如くの小流量流通時(正流れ時)には、弁室21の圧力が下部室22の圧力より大きいので、可動弁座体70の逆止弁体部73が下部室22における弁室21側の開口端縁部22a(逆止弁口)に押し付けられ、これによって大流量用流路が閉じられ、第1入出口11から弁室21に導入された冷媒(流体)は、主弁口23と弁体部24との間に形成される隙間を介して下部室22→第2入出口12に流出する。
一方、図3に示される如くの大流量流通時(逆流れ時)には、弁軸25が例えば最大リフト位置まで上昇せしめられる。この場合、弁室21の圧力は下部室22の圧力より小さいので、流体(冷媒)圧力により可動弁座体70が蓋状部材18の下端に接当するまで押し上げられる。これにより、可動弁座体70の逆止弁体部73が下部室22における弁室21側の開口端縁部22a(逆止弁口)から離れるとともに、4個の透孔76が弁室21内へ移動して開口せしめられ、第2入出口12からの冷媒(流体)は、大流量用流路を構成する下部室22→可動弁座体70の嵌挿部75に形成された4個の透孔76→弁室21を通って第1入出口11へと流れる。
このように本実施例の電動弁10は、小流量流通時には流量を高精度に制御し得、大流量流通時には可及的に圧力損失が生じないように流体を流すことができ、流通方向の変更を速やかに安定して行うことができ、動作状態が安定して信頼性を向上させ得る。
上記に加えて、フロート型の逆止弁体としても機能する可動弁座体70は、大流量用流路を閉じているとき、その大半(嵌挿部75)が下部室22に摺動自在に嵌挿されており、大流量用流路を開くとき、弁室21側に浮上するようにされるので、従来のように可動弁座体の全体が弁室21に配在される場合に比して、構成の簡素化を図ることができる上、最大流通量を減らすことなく、可動弁座体を小さくすることができるとともに、弁室に可動弁座体を昇降させるための大きなスペースは不要となる。
そのため、弁本体の小型化、部品コスト、加工組み立てコストの削減等を効果的に図ることができる。また、可動弁座体70の弁座板部72は、弁本体15の上部開口の内径よりも小さい外径に形成されているため、上部開口より挿入することができ、組立性の向上と構成の簡略化を達成できる。
なお、可動弁座体70は、材料として、ステンレスや真鍮等の金属で作製されることができる。また可動弁座体70は、プラスチック、アルミニウム等の軽量金属、セラミック、及びゴム等のうちの一つもしくは複数を用いて(例えば硬質プラスチック等で可動弁座体を形成し、その表面に弾力性を持つゴムを被覆するなどして)比較的軽量に作製することも可能である。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、前記の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行なうことができるものである。
例えば、上記実施例においては、可動弁座体70の嵌挿部75における上部に大流量用流路を形成すべく4個の円形の透孔76が等角度(90度)間隔で形成されているが、図5に示される如くに、前記透孔76に代えて、嵌挿部75に下側が開口する半レーストラック形の切欠77を形成するようにしてもよい。透孔76や切欠77の個数や形状は適宜変更することができる。また、透孔76や切欠77に代えて縦溝等を形成するようにしてもよい。すなわち、嵌挿部75には、可動弁座体70が上昇したときに下部室22と弁室21とを連通する連通路が設けられれば良く、この連通路の形状は上記の透孔76、切欠77、縦溝等に限定されず、またその個数もいくつであっても良い。
また、本発明に係る電動弁は、ヒートポンプ式冷暖房システムに適用されるだけではなく、他のシステムにも適用できることは言うまでもない。
10 電動弁
11 第1入出口
12 第2入出口
15 弁本体
21 弁室
22 下部室
22a 開口端縁部
23 主弁口
24 弁体部
25 弁軸
50 モータ
70 可動弁座体
72 弁座板部
73 逆止弁体部
75 嵌挿部
76 透孔(連通路)
77 切欠(連通路)

Claims (2)

  1. 第1入出口、該第1入出口が開口する弁室、該弁室に連なる下部室、及び前記下部室に連なる第2入出口が設けられた弁本体と、前記弁室と下部室との間に配在され、前記第1入出口から第2入出口へ向かう小流量用流路を形成するための主弁口が形成された可動弁座体と、前記主弁口を通る流量を調整すべく前記弁室内に配在されたニードル型の弁体部を有する弁軸と、該弁軸を昇降させるためのモータと、を備え、
    前記可動弁座体は、その下部が前記下部室に摺動自在に嵌挿され、前記第2入出口から第1入出口へ向かう大流量用流路を開通・遮断するためのフロート型の逆止弁体としても機能するようにされ、
    前記可動弁座体は、前記大流量用流路を開通・遮断すべく、前記下部室における前記弁室側の開口端縁部にその外周部が接離する弁座板部を有し、該弁座板部は前記弁室内に配置されていることを特徴とする電動弁。
  2. 前記弁座板部は、前記弁本体の上部開口の内径よりも小さい外径に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
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