JP2002235970A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2002235970A
JP2002235970A JP2001030799A JP2001030799A JP2002235970A JP 2002235970 A JP2002235970 A JP 2002235970A JP 2001030799 A JP2001030799 A JP 2001030799A JP 2001030799 A JP2001030799 A JP 2001030799A JP 2002235970 A JP2002235970 A JP 2002235970A
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Japan
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valve
air conditioner
heat exchanger
hole
porous body
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JP2001030799A
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English (en)
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Taro Kuroda
太郎 黒田
Hitoshi Mogi
仁 茂木
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Daikin Industries Ltd
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライ弁が生産性に優れしかも高品質となる
空気調和機を提供する 【解決手段】 冷凍サイクルを形成する利用側熱交換器
を第1熱交換器と第2熱交換とに熱的に分割する。第1
熱交換器と第2熱交換器との間にドライ弁9を介設し、
上流側の第1熱交換器を凝縮器として機能させ、下流側
の第2熱交換器を蒸発器として機能させて除湿運転可能
に構成した。ドライ弁9の弁本体20が、孔部53を有
する本体部54と、本体部54の孔部53の開口部に嵌
合される蓋部55とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、除湿運転が可能
な空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】除湿運転が可能な空気調和機は、一般
に、圧縮機と、熱源側熱交換器と、膨張弁と、利用側熱
交換器とを備えると共に、利用側熱交換器を第1熱交換
器と第2熱交換器とに熱的に分割し、この第1熱交換器
と第2熱交換器との間に、ドライ弁を介設していた。す
なわち、通常の冷房又は暖房運転時には、上記ドライ弁
を開状態として、利用側熱交換器を蒸発器として機能さ
せたり凝縮器として機能させたりする。そして、除湿運
転時には、上記ドライ弁を絞りとして機能させて、上流
側の第1熱交換器を凝縮器として機能させると共に、下
流側の第2熱交換器を蒸発器として機能させる。これに
よって、第2熱交換器にて空気の冷房・除湿を行い、第
1熱交換器にて空気の加熱を行って、室内を冷やすこと
なく除湿するものである。
【0003】ところで、ドライ弁は、図26に示すよう
に弁座100が設けられた弁本体101と、この弁本体
101内をその軸心方向に沿って往復動する弁棒102
とを備え、弁棒102が弁座100に対して接近して、
弁体103が弁座100に当接して閉状態とされ、弁棒
102が弁座100から離れる方向に移動(摺動)し
て、弁体103と弁座100とが離間して開状態とされ
るものである。そして、弁体103に径方向の小貫孔1
04・・が設けられ、弁閉状態において、この小貫孔1
04・・にて、入口側通路105と出口側通路106と
を連通し、この複数の小貫孔104・・に冷媒を流すこ
とによって絞り作用をなすようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、冷媒が
小貫孔104を通過する際に、笛吹き音や変動音が発生
したり、流速増による騒音レベルが増加したりするおそ
れもあった。しかも、冷凍サイクル内を循環する冷媒中
のゴミ等が、小貫孔104内部に付着したり、小貫孔1
04を詰まらせたりするおそれもあり、そのような場合
に絞りとして正常に機能せず、空気調和機としての役目
を果たすことができなかった。そのため、近年、冷媒流
動音を低減するために、弁室内に多孔体を配置し、この
多孔体にて絞りを構成するものが開発された(例えば、
特開2000−346493号公報や特開2000−3
46495号公報参照)。ところが、この種のドライ弁
の弁本体は小型であり、しかもこの弁本体は内部に弁室
を構成するために箱状体からなり、開口部が極めて小径
であった。そのため、多孔体を弁本体に組み込む場合、
この小型の開口部を介して多孔体を弁本体に挿入しなけ
ればならず、その組込み作業は極めて困難であって、生
産性に劣っていた。
【0005】この発明は、上記従来の欠点を解決するた
めになされたものであって、その目的は、ドライ弁が生
産性に優れしかも高品質となる空気調和機を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の空気調
和機は、冷凍サイクルを形成する利用側熱交換器4を第
1熱交換器6と第2熱交換器7とに熱的に分割すると共
に、第1熱交換器6と第2熱交換器7との間にドライ弁
9を介設し、上流側の第1熱交換器6を凝縮器として機
能させ、下流側の第2熱交換器7を蒸発器として機能さ
せて除湿運転可能に構成した空気調和機において、上記
ドライ弁9の弁本体20が、孔部53を有する本体部5
4と、この本体部54の孔部53の開口部に嵌合される
蓋部55とを備えたことを特徴としている。
【0007】上記請求項1の空気調和機では、ドライ弁
9の弁本体20が、孔部53を有する本体部54と、こ
の本体部54の孔部53の開口部に嵌合される蓋部55
とを備えるものであるので、本体部54と蓋部55とに
分離(分割)すれば、本体部54への各種の部材、例え
ば、絞りを構成するための多孔体を簡単にしかも確実に
組み込むことができ、組み込んだ後、蓋部55を本体部
54の開口部に嵌合させれば、このドライ弁9を組立て
ることができる。
【0008】請求項2の空気調和機は、上記本体部54
の孔部53に、弁閉状態にて絞りとして機能する多孔体
40を内装すると共に、上記蓋部55にてこの多孔体4
0を受けることを特徴としている。
【0009】上記請求項2の空気調和機では、ドライ弁
9を閉状態とすれば、多孔体40からなる絞り47にて
減圧され、第1熱交換器6を凝縮器として機能させると
共に、第2熱交換器7を蒸発器として機能させることが
でき、これによって、第2熱交換器7にて空気の冷房・
除湿を行い、第1熱交換器6にて空気の加熱を行って、
室内を冷やすことなく除湿することができる。また、冷
媒が多孔体40を通過する際には整流されることにな
る。すなわち、冷媒流音が最も顕著な気液二相流がこの
ドライ弁9に流入する場合においても、この気液二相流
が均一化されて、この均一化された状態で減圧される。
これにより、不連続音が低減されて、消音効果を得るこ
とができる。特に、流動状態のまま減圧されるため、こ
の絞り47での冷媒脈動が連続的となり、冷媒音および
配管振動を低減することができる。
【0010】請求項3の空気調和機は、上記本体部54
の孔部53に、弁閉状態にて絞りとして機能する絞り部
材63と、弁閉状態にて整流部材として機能する多孔体
40とを内装して、整流・絞り構造体Sを形成し、上記
蓋部55にてこの整流・絞り構造体Sを受けることを特
徴としている。
【0011】上記請求項3の空気調和機では、多孔体4
0は整流機能を有するので、冷媒は、多孔体40にて整
流された後、絞り用部材63にて減圧されるか、また
は、絞り用部材63にて減圧された後、多孔体にて整流
される。このため、整流と絞りが行なわれ、冷媒音およ
び配管振動の低減を確実に行うことができる。
【0012】請求項4の空気調和機は、上記本体部54
の孔部の上流側と下流側とに、弁閉状態にて整流部材と
して機能する多孔体40、40を内装すると共に、この
多孔体40、40間に絞り部材63を介設して、整流・
絞り構造体Sを形成し、上記蓋部にてこの整流・絞り構
造体Sを受けることを特徴としている。
【0013】上記請求項4の空気調和機では、多孔体4
0は整流機能を有するので、冷媒は、上流側の多孔体4
0にて整流され、その後、絞り用部材63にて減圧され
た後、下流側の多孔体40にて再び整流されることにな
る。すなわち、整流→減圧→整流が行なわれ、優れた低
騒音化を発揮することが可能となる。
【0014】請求項5の空気調和機は、上記本体部54
の孔部63が円孔であることを特徴としている。
【0015】上記請求項5の空気調和機では、本体部5
4の孔部53が円孔であるので、この本体部の孔部の切
削加工が行いやすく、しかも、形成された本体部54は
強度的に優れたものとなる。
【0016】請求項6の空気調和機は、上記本体部54
の外周面45の円形であることを特徴としている。
【0017】上記請求項6の空気調和機では、本体部5
4の外周面45の円形であるので、本体部54の外周面
45の切削加工が行いやすく、しかも、形成された本体
部54は強度的に優れたものとなる。
【0018】請求項7の空気調和機は、上記本体部54
の孔部53の軸心とこの本体部54の外周面45の軸心
とが一致することを特徴としている。
【0019】上記請求項7の空気調和機では、本体部5
4を切削加工する場合、孔部53の加工と外周面の加工
において切削工具の加工軸心が同一となり、切削作業性
に優れる。
【0020】請求項8の空気調和機は、蓋部5に弁出口
42を開設すると共に、この弁出口42が円形の貫通孔
であることを特徴としている。
【0021】請求項8の空気調和機では、弁出口42が
円形の貫通孔であるので、弁出口42の加工が行いやす
いものとなる。
【0022】請求項9の空気調和機は、蓋部55が円盤
状体からなることを特徴としている。
【0023】上記請求項9の空気調和機では、蓋部55
が円盤状体からなるので、蓋部55の成形が行いやすい
ものとなる。
【0024】請求項10の空気調和機は、上記多孔体4
0が発泡金属であることを特徴している。
【0025】上記請求項10の空気調和機では、多孔体
40が発泡金属であるので、長期にわたって安定した減
圧機能及び優れた整流機能を発揮することが可能であ
る。特に、発泡金属では、冷媒や冷凍機油等に対する耐
食性に優れると共に、さらにその使用時に耐熱性に優れ
る利点がある。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、この発明の空気調和機の具
体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説
明する。図3にこの発明の空気調和機の実施形態を示
す。この空気調和機は、圧縮機1と、熱源側熱交換器2
と、膨張弁3と、利用側熱交換器4と、四路切換弁5と
を備える。また、利用側熱交換器4は、第1熱交換器6
と第2熱交換器7とに熱的に分離され、この第1熱交換
器6と第2熱交換器7とが主通路8にて連通され、この
主通路8にドライ弁9が介設されている。
【0027】圧縮機1と四路切換弁5の一方の1次ポー
トとが吐出配管11にて接続され、この四路切換弁5の
他方の1次ポートが吸込配管12を介して圧縮機1に接
続されている。また、四路切換弁5の一方の2次ポート
は、利用側熱交換器4の第2熱交換器7に第1ガス管1
3にて接続され、四路切換弁5の他方の2次ポートは、
熱源側熱交換器2に第2ガス管14にて接続されてい
る。熱源側熱交換機2と膨張弁3とが第1液管15にて
接続され、膨張弁3と利用側熱交換器4の第1熱交換器
6とが第2液管16にて接続されている。なお、熱源側
熱交換器2と利用側熱交換器4には、それぞれファン1
7、18が付設されている。また、吸込配管12と第1
液管15と第2液管16とには、それぞれストレーナ1
0・・が介設されている。
【0028】ところで、上記ドライ弁9は、図1と図2
に示すように、弁室19を形成する弁本体20と、弁本
体20の弁室19に挿入される弁棒21とを備え、この
弁棒21が開閉機構22の作用により、弁本体20内を
その軸心方向に沿って往復動する。すなわち、弁本体2
0には、筒部24が連設され、筒部24に有底筒状のプ
ランジャ25が内装されるプランジャ室26が設けら
れ、プランジャ室26には、このプランジャ25に挿入
状となる電磁ガイド28が内装されている。この電磁ガ
イド28は、その基端部側に外鍔部29が設けられ、こ
の外鍔部29より外方の外端部が、プランジャ室26の
蓋部30の孔部31に嵌合固定されている。なお、外鍔
部29軸方向内側の端面には、緩衝材32が付設され、
図2に示すように、プランジャ25を受ける。
【0029】また、弁棒21は、軸部33とこの軸部3
3の先端に連設される円錐形状の弁体34とを有し、軸
部33の基端が上記プランジャ25の底壁25aに連結
され、コイルばねからなる弾発部材36にて、矢印A方
向に押圧されている。すなわち、弾発部材36は軸部3
3に外嵌されて、その一端部が上記プランジャ25の弁
室19側に設けられた弾発部材受け37にて受けられる
と共に、その他端部がプランジャ25の底壁25aに受
けられている。
【0030】そして、プランジャ25の外側には、電磁
コイル38が設けられ、このコイル38に図示省略の電
源部から電流が供給され、これによって、電磁ガイド2
8とプランジャ25との間に電磁力を発生させて、弾発
部材36の弾発力に抗してプランジャ25延いては弁棒
21を矢印B方向へ押圧するものである。また、電源部
からの電流の供給が停止すれば、電磁力が発生せず、弾
発部材36に弾発力によって、弁棒21が矢印A方向に
押圧される。すなわち、弾発部材36と、電磁ガイド2
8と、電磁コイル38等でもって、弁棒21をその軸心
方向に沿って往復動させる上記開閉機構22が構成され
る。
【0031】ところで、弁本体20は、円孔の孔部53
を有する本体部54と、この本体部54の孔部53の開
口部に嵌合される円盤状の蓋部55とを備える。すなわ
ち、本体部54の開口部に、第1周方向凹部56と、こ
の第1周方向凹部56より外部に設けられる第2周方向
凹部57とが形成され、第1周方向凹部56に、円盤体
52とリング状の多孔体40とが嵌合され、第2周方向
凹部57に蓋部55が嵌合される。この場合、本体部5
4は円筒体からなり、本体部54の外周面45、孔部5
3、及び第1・第2周方向凹部56、57の軸心は、同
一軸心上に配置されている。なお、蓋部55には、軸心
孔58が設けられ、この軸心孔58に、出口側通路44
を構成する配管59の端部が嵌合されている。具体的に
は、軸心孔58は、小径部58aと大径部58bとを有
し、大径部58bに配管59の端部を嵌着している。
【0032】上記多孔体40として、例えば、発泡金
属、メッシュ、ハニカム構造体、パンチングメタル、ゼ
オライト、活性炭、砂を固化させたもの、スポンジ、金
属ウール、ウール、不織布、セラミックファイバ、セラ
ミック多孔体、多孔質樹脂等を使用することが可能であ
り、このうち、無機質材料で構成されたもの、例えば、
発泡金属、セラミックファイバ、セラミック多孔体等
は、冷媒や冷凍機油に対する耐食性、及び耐熱性に優れ
ているので好ましい。また、発泡金属が製造上、コスト
上、及び精度上から好ましい。
【0033】また、このドライ弁9の弁座39は、剛体
である上記円盤体52にて構成される。すなわち、図4
に示すように、円盤体52は、軸心孔50と、冷媒通過
用の複数の貫孔51・・を有し、軸心孔50が、多孔体
40に向かって順次縮径するテーパ孔とされ、このテー
パ面が弁座39として機能する。この場合、弁棒21
と、多孔体40の軸心孔40aと、円盤体52の軸心孔
50とが同一軸心上に配置され、円盤体52の軸心孔5
0の内径が多孔体40の軸心孔40aの内径より小さく
設定されている。弁棒21が弁出口42側に移動すれ
ば、弁棒21の弁体34が弁座39に当接して弁閉状態
となる。すなわち、電磁力の発生にて、弁棒21が矢印
B方向へ押圧された際に、図1に示すように、弁体34
が弁座39に当接して、いわゆる閉状態となる。この弁
閉状態では、弁室19と弁出口42を連通する通路46
を構成することになり、しかも、この通路46に絞りと
して機能する多孔体40が配置されていることになる。
また、電源部からの電流の供給が停止して、図2に示す
ように、弁座39から弁体34が離間されれば、いわゆ
る開状態となる。なお、剛体を構成する円盤体52は、
例えば、鋼等のプレス品等からなる。
【0034】この弁本体20には、弁入口41と上記弁
出口42が開設され、弁入口41には、第1熱交換器6
に接続される入口側通路43が接続され、弁出口42に
は、第2熱交換器7に接続される出口側通路44が接続
されている。そのため、図2に示す弁開状態では、第1
熱交換器6からの冷媒が入口側通路43からドライ弁9
の弁室19を介して出口側通路44に流れて第2熱交換
器7へ流入する主通路8の一部を形成することになる。
すなわち、図2に示す弁開状態では、このドライ弁9が
低圧損失の冷媒通路となって、冷媒を減圧することなく
そのまま通過させることが可能となる。
【0035】次に、上記のように構成された空気調和機
の運転方法を説明する。冷房運転する場合は、ドライ弁
9を開状態とすると共に、四路切換弁5を実線で示すよ
うに切換えて、圧縮機1を駆動させる。これにより、冷
媒が、図3の実線の矢印のように、四路切換弁5、熱源
側熱交換器(室外熱交換器)2、膨張弁3、利用側熱交
換器(室内熱交換器)6、四路切換弁5へと流れ、熱源
側熱交換器2が凝縮器として機能すると共に、利用側熱
交換器6が蒸発器として機能して、室内を冷房すること
ができる。また、暖房運転する場合、ドライ弁9を開状
態とすると共に、四路切換弁5を破線で示すように切換
えて、圧縮機1を駆動させる。これにより、冷媒が、図
3の破線の矢印のように、四路切換弁5、利用側側熱交
換器6、膨張弁3、熱源側熱交換器2、四路切換弁5へ
と流れ、熱源側熱交換器2が蒸発器として機能すると共
に、利用側熱交換器6が凝縮器として機能して、室内を
暖房することができる。
【0036】次に、除湿運転する場合は、ドライ弁9を
閉状態とすると共に、四路切換弁5を実線で示すように
切換えて、圧縮機1を駆動させる。なおこの場合、膨張
弁3は全開とし、また室外ファン17を停止しておく。
これにより、冷媒が、上記冷房運転時と同様に、一点鎖
線の矢印で示すように、四路切換弁5、熱源側熱交換器
2、膨張弁3、利用側熱交換器6、四路切換弁5へと流
れる。しかしながら、この場合、ドライ弁9が閉状態で
あるので、冷媒が図1の矢印の如く多孔体40を通過す
ることになり、第1熱交換器6が凝縮器として機能する
と共に、第2熱交換器7が蒸発器として機能する。すな
わち、第2熱交換器7にて室内空気を冷房・除湿を行
い、第1熱交換器6にて室内空気を加熱して、冷却され
た空気と暖められた空気とを混合させて室内の温度を低
下させることなく、除湿するものである。なお、円盤体
52の貫孔51は十分大径であり、冷媒がこの貫孔51
を通過する際には、絞りとして機能しない。
【0037】ところで、冷媒が多孔体40を通過する際
には減圧され、ガス及び液はこの多孔体40の中で微細
化される。すなわち、多孔体40中でガスと液とが互い
に混ざりあい、整流(均一化)され、多孔体40は整流
作用を有することになり、この多孔体40においては、
整流と減圧とが行なわれることになる。このため、冷媒
流動音が最も顕著な気液二相流が流入する場合において
も、ガス相、液相がそれぞれ混ざり合って均一化され、
この均一化されたまま減圧されるため、この絞り47で
の冷媒脈動が連続的となり、冷媒音および配管振動を低
減することができる。しかも、減圧後の冷媒は均一流と
して放出され、冷媒通過音がさらに低減される。さら
に、冷媒絞り量を大きくしても、減圧後の冷媒は均一流
となるので、冷媒流動音は殆ど発生しない。そのため、
冷媒絞り量を大きくして蒸発温度を下げることができ
て、必要除湿量を確保するのに必要な冷媒循環量を少な
くすることができる。冷媒循環量が少なくなれば、圧縮
機1の回転数を低減させることができ、空気調和機を稼
働させるのに必要は消費電力量を低減できる。
【0038】また、上記実施の形態では、冷媒回路にス
トレーナ10・・を有するので、冷媒サイクルの冷媒中
のゴミやコンタミ等の浮遊物をこれらのストレーナ10
・・にて除去することができる。これにより、ドライ弁
9内へのこれらの浮遊物の侵入を防止することができ、
目詰まり等を起こすことなく冷媒がこの冷媒回路(冷媒
サイクル)を循環することができる。たとえ浮遊物等が
ドライ弁9内に侵入したとしても、多孔体40はフィル
タとして機能する。これによって、ドライ弁9を開状態
とすれば、多孔体40の表面に付着した浮遊物は、通過
する冷媒流に起因する吸引効果によって取り除かれるこ
とになって、通路46の目詰まりを防止することができ
る。しかも、多孔体40がリング状であるので、冷媒が
周方向全体からこの多孔体40に侵入することができ、
均一に整流・減圧される。
【0039】また、本体部54の外周面45、孔部5
3、及び第1・第2周方向凹部56、57の軸心は、同
一軸心上に配置されているので、加工し易くなってい
る。しかも、このドライ弁9を組立てる際には、第1周
方向凹部56に、外方から円盤体52と多孔体40とを
嵌合させた後、外方から蓋部55を第2周方向凹部57
に嵌合させればよい。このため、多孔体40の弁本体2
0への組込み作業が容易となり、組立て作業の簡略化を
図って生産性を向上させることができる。また、弁本体
20を、本体部54と蓋部55に分割することによっ
て、弁本体20の外径を電磁コイル38より大きくなら
ない範囲で、弁室19を大きく設定することができる。
すなわち、弁室19を大きくとってもコンパクトさが従
来のものと同一に設定することができる。さらに、この
図8のドライ弁9によれば、弁体34は多孔体40に接
触せず、弁開閉動作にて、多孔体40が損傷等すること
がない。
【0040】次に、図5に示すドライ弁9は、出口側通
路44を構成する配管59を弁室19まで延ばして、こ
の配管59の弁側開口端部を弁座39としている。すな
わち、配管59は、その端部が蓋部55の軸心孔58を
介して多孔体40の軸心孔40aに挿入され、その弁側
開口端面が外径側に向かって順次拡開されるテーパ面と
され、このテーパ面が弁座39となる。また、この配管
59の端部には、多孔体40に軸心孔40aに開口する
複数の冷媒通過用の貫通孔60・・が設けられ、弁閉状
態において、矢印のように、多孔体40の軸心孔40a
から流出した冷媒は、貫通孔60を介して、弁出口42
を構成する配管59の端部へ流出する。なお、この貫通
孔60は大径とされ、冷媒が通過する際には、絞りとし
て機能しない。また、図6に示すドライ弁9は、図7に
示すように、蓋部55に短筒部61を設け、この短筒部
61の上方開口端の内周部を、弁室19側に向かって順
次拡開するテーパ面とし、このテーパ面を弁座39とし
ている。また、短筒部61には、複数の冷媒通過用の貫
通孔60・・が設けられている。
【0041】上記図5と図6に示すドライ弁9において
は、他の構成が、図1に示すドライ弁9と同様であるの
で、その説明を省略する。このため図5と図6に示すド
ライ弁9においても図1に示すドライ弁9と同様の作用
効果を呈することが可能である。すなわち、弁本体20
を本体部54と蓋部55とに分離しているので、組立て
作業を簡単に行うことができ、生産性に優れる利点を有
している。しかも、図5に示すドライ弁9の場合、配管
59の端面のテーパ面が弁座39となり、図6に示すド
ライ弁9の場合、弁本体20の蓋部55の短筒部61の
テーパ面が弁座39となるので、これらの弁座39も剛
体にて構成されることになる。これによって、弁開閉動
作を長期にわたって安定して行うことができる。
【0042】図8のドライ弁9では、通路46の上流側
と下流側とに多孔体40、40を配置すると共に、この
多孔体40、40間に他の絞り部材63を介設して、こ
れらもって整流・絞り構造体Sを構成している。絞り部
材63は図9に示すように、軸心孔を有する円盤状の基
盤部64と、この基盤部64に立設される短筒部65と
からなり、短筒部65の上方開口端の内周部を、弁室1
9側に向かって順次拡開するテーパ面とし、このテーパ
面を弁座39としている。そして、基盤部64には、絞
り用の小貫孔66・・が設けられている。この場合、下
流側の多孔体40は、絞り部材63の基盤部64と弁本
体20に蓋部55との間に介設されると共に、その軸心
孔40aの内径が絞り部材63の短筒部65の内径より
小さく設定されている。上流側の多孔体40は、絞り部
材63の基盤部64の表面に付設されると共に、その軸
心孔40aの内径が絞り部材63の短筒部65の外径と
略同一に設定され、絞り部材63の短筒部65に嵌合さ
れるものである。すなわち、上流側の多孔体40が第1
周方向凹部56に嵌合され、絞り部材63と下流側の多
孔体40とが第2周方向凹部57に嵌合している。
【0043】この図8のドライ弁9では、冷媒が矢印の
ように流れ、上流側の多孔体40にて整流・減圧が行わ
れた後に、絞り部材63にて減圧され、さらに下流側の
多孔体40にて整流・減圧が行われることになる。この
ため、より効果的な低騒音化を達成することが可能であ
る。しかも、絞り部材63は剛体からなり、この短筒部
65にて構成される弁座39が剛体となって、弁座39
が損傷しにくいものとなり、安定した弁開閉動作を行う
ことができる。なお、この場合の多孔体40としては、
比較的目の粗いものを使用して、僅かな減圧作用を呈す
るものとする。すなわち、多孔体40、40を主として
整流部材として機能させ、主な絞りを絞り部材63に行
わせている。なお、下流側の多孔体40の軸心孔40a
に、リング状体を嵌合し、このリング状体に、この多孔
体40から流出した冷媒を弁出口42に案内するための
複数の貫孔を設けるようにしてもよい。
【0044】図10に示すドライ弁9は、図11に示す
絞り部材63が使用される。この絞り部材63は、図9
に示す絞り部材63と同様、基盤部64と短円筒部65
とからなるが、この場合、小貫孔66・・に変えて、そ
の外周面に小切欠84を形成している。このため、上流
側の多孔体40と下流側の多孔体40と絞り部材63と
を弁室内19に収納すれば、上記小切欠84・・にて絞
り機能を発揮することができる。また、この図10等に
示されるドライ弁9において、仮想線で示すように、弁
本体20の内周面に周方向沿って所定ピッチで配設され
る凹部85を設けたものであってもよい。すなわち、矢
印の如く、上流側の多孔体40に流入した冷媒は、整流
されてこの凹部85を介して下流側の多孔体40へ流入
することになる。そのため、絞り部材63に小貫孔66
や小切欠84等を設ける必要がなく、この凹部85と絞
り部材63の外周側とで絞り通路を構成することにな
る。
【0045】また、図12に示すドライ弁9では、図1
3に示す絞り部材63を使用している。この絞り部材6
3は、基盤部64と、短円筒部65と、基盤部64の外
周縁に設けられる立上り周壁68と、短筒部65の基部
外周部に設けられるボス部69とを備え、絞りを構成す
る小貫孔66・・を立上り周壁68に近接して設けてい
る。そして、短円筒部65の上方開口端のテーパ面が弁
座39としている。また、立上り周壁68とボス部69
とは高さ寸法を略同一とし、上流側の多孔体40を立上
り周壁68とボス部69とに載置状としている。そのた
め、上流側の多孔体40と絞り部材63の基盤部64と
の間に空間部70(空間M)が形成され、この空間M
に、小貫孔66・・が連通される。また、下流側の多孔
体40は、その外周面が小貫孔66より外径側に位置し
ないように小径とされる。この場合、弁本体20の本体
部54の孔部53には、第1・第2周方向凹部56、5
7が設けられるが、第1周方向凹部56に上流側の多孔
体40が嵌合され、第2周方向凹部57に絞り部材63
と下流側の多孔体40と蓋部55とが嵌合される。この
ため、下流側の多孔体40の外周側にも空間部71(空
間M)が形成され、この空間部71が小貫孔66を介し
て上記空間部70に連通される。
【0046】この図12に示すドライ弁9では、弁閉状
態において、入口側通路43から弁入口41を介して弁
室19に入った冷媒は、矢印の如く、上流側の多孔体4
0内に侵入し、ここで整流(もちろん減圧されるが、こ
の場合、多孔体40を比較的目の粗いものを使用して、
僅かな減圧作用を呈するものとする)され、空間Mへ流
出される。ここで、冷媒が混合されてより均一化され、
その均一化させた状態のまま絞り部材63にて減圧さ
れ、その後、下流側の空間Mに侵入してここで再び各小
貫孔66を通過した冷媒が混合され、この混合された状
態にて下流側の多孔体40に侵入し、ここで再び整流さ
れて弁出口42へ流出することになる。ところで、この
場合、空間M、Mが設けられるので、多孔体40と絞り
部材63とが離れることになって、多孔体40全体にわ
たって冷媒が通過することになる。このため、有効とな
る冷媒通過面積が増加し、多孔体40の整流効果が増大
して冷媒音の低減を一層図ることができ、しかも多孔体
40の目詰まりの発生を減少させることができる。
【0047】次に、図14に示すドライ弁9では、絞り
部材63の立上り周壁68が、第1部68aと第2部6
8bとからなり、下流側の多孔体40の外径寸法がこの
立上り周壁68の外径寸法と略同一に設定される。この
ため、絞り部材63の下流側においては、空間Mが形成
されず、矢印の如く、上流側の多孔体40を通過して整
流された冷媒は、空間部70(空間M)にて混合され
て、小貫孔66・・にて減圧され、その後直接下流側の
多孔体40に侵入して整流されることになる。
【0048】また、図15に示すドライ弁9では、蓋部
55に立上り周壁72を設け、この立上り周壁72に、
下流側の多孔体40と、絞り部材63とを嵌合させてい
る。すなわち、立上り周壁72は内径寸法が小である第
1部72aと内径寸法が大である第2部72bとからな
り、第1部72aに下流側の多孔体40が嵌合され、第
2部72bが、絞り部材63の外周側に形成される周方
向凹溝73に嵌合されるものである。
【0049】図16に示すドライ弁9では、図17に示
すように、蓋部55が軸心部の筒部74と、立上り周壁
72とを有し、この筒部74が、絞り部材63の中央部
の凹所75に嵌合している。また、筒部74には、冷媒
通過用の貫孔76(絞り機能を有さない)が設けられ、下
流側の多孔体40の軸心孔40aから流出する冷媒をこ
の貫孔76・・を介して弁出口42へ導くことができ
る。
【0050】ところで、上記図14〜図16に示すドラ
イ弁9では、下流側に空間Mが形成されないが、上流側
の多孔体40と絞り部材63との間に空間Mが設けられ
ることになり、上流側の多孔体40にて整流された冷媒
は、この空間Mにて混合されて均一化され、絞り部材6
3にて減圧され、さらに下流側の多孔体40にて整流さ
れることになる。このため、上記空間Mによって、上流
側の多孔体40は、目詰まりしにくいものとなると共
に、整流効果も十分に発揮することができる。
【0051】なお、絞り部材63としては、図18に示
すものも使用することができる。この絞り部材63は、
図13に示す絞り部材63の小貫孔66の位置を相違さ
せたものである。すなわち、図13に示す絞り部材63
では、小貫孔66が立上り周壁68に近接されている
が、図18に示す絞り部材63では、小貫孔66が立上
り周壁68と短筒部65との中間部に配置されている。
【0052】次に、図19に示すドライ弁9は、図20
に示す絞り部材63が使用される。この場合の絞り部材
63は、中央リング部63aと、この中央リング部63
aの外周側から連設されるコーン部63bと、この中央
リング部63aから立設される小円筒部63cと、この
コーン部63bから連設部63dを介して連設される断
面倒立L字状の外周壁部63eとからなる。そして、小
円筒部63cの上方開口端のテーパ孔が弁座39とな
り、コーン部63bに絞りを構成する小貫孔66が設け
られている。この場合、上流側の多孔体40が第1周方
向凹部56に嵌合されると共に、絞り部材63が弁本体
20の本体部54の第2周方向凹部57に嵌合され、さ
らに、円盤状の蓋部55が第2周方向凹部57に嵌合さ
れている。また、下流側の多孔体40は、断面が正方形
状の小径のリング体からなり、蓋部55と絞り部材63
とで形成される中空室77に嵌合される。このため、上
流側の多孔体40と絞り部材63との間、及び下流側の
多孔体40と絞り部材63との間に、それぞれ空間M、
Mが形成される。
【0053】また、図21に示すドライ弁9は、図22
に示す絞り部材63が使用される。この場合の絞り部材
63は、円環部79と、円環部79の内周縁から立設さ
れる短円筒部80と、短円筒部80に連設される中央部
81と、円環部79の外周縁から突設される断面倒立L
字状の外周壁82とからなり、中央部81には、弁座3
9を構成するためのテーパ孔78が設けられている。さ
らに、短円筒部80には、絞りを構成する小貫孔66・
・が設けられている。そして、本体部54には、周方向
凹溝83が設けられ、この周方向凹溝83に、上流側の
多孔体40と絞り部材63が嵌合され、さらに、これら
の外方から周方向凹溝83に嵌合される蓋部55にて絞
り部材63等が受けられる。この場合も、下流側の多孔
体40が絞り部材63の短円筒部80に嵌合され、上流
側の多孔体40と絞り部材63との間、及び下流側の多
孔体40と絞り部材63との間にそれぞれ空間M、Mが
形成される。
【0054】このように、図19と図21に示すドライ
弁9では、図12等に示すドライ弁9と同様に、多孔体
40と絞り部材63とで整流・絞り構造体Sを構成し、
多孔体40と絞り部材63の間に、空間M、Mを有する
ことになり、冷媒流動音の低減を一層図ることができ
る。
【0055】図23に示すドライ弁9は、図24に示す
絞り部材63が使用される。この絞り部材63はリング
体からなり、その外周面に小切欠84・・が形成されて
いる。この場合、蓋部55は図7に示すものを使用して
いる。このため、上流側の多孔体40と下流側の多孔体
40と絞り部材63とを本体部54の第1周方向凹部5
6に嵌合させると共に、第2周方向凹部57に蓋部55
を嵌合させれば、上流側の多孔体40を通過した冷媒
は、小切欠84を介して下流側の多孔体40に侵入する
ことになって、上記小切欠84・・が絞り機能を発揮す
ることになる。また、この図24に示す絞り部材63を
図25に示すドライ弁9にも適応することができる。な
お、この図25に示すドライ弁9では、出口側通路44
を構成する配管59を、図5に示したドライ弁9のもの
を使用している。また、図23と図25等に示したドラ
イ弁9において、絞り部材63を図24の仮想線で示し
た小貫孔66を設けたものであってもよい。さらには、
小切欠84又は小貫孔66を設けることなく図10の仮
想線で示すような凹部85を本体部54に設けることに
よって、絞り通路を形成してもよい。
【0056】以上にこの発明の空気調和機の具体的な実
施の形態について説明したが、この発明は上記実施の形
態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々
変更して実施することが可能である。例えば、絞り部材
63の小貫孔66又は小切欠84の数としても増減自由
であり、もちろん、1個であってもよいが、冷媒流動音
の観点からは、この小貫孔66又は小切欠84の数を複
数個形成したほうがよい。これは、小貫孔66又は小切
欠84を複数個設けることにより、冷媒流が分散され
て、各絞りからの冷媒噴流の運動エネルギが小さくな
り、発生する冷媒流動音が低減されるからである。さら
に、冷媒流動音が最も顕著な気液二相流が流入する場合
において、気相(ガス冷媒)と液相(液冷媒)とがそれ
ぞれの冷媒通路を確保し易く、そのため、それぞれの絞
り通過抵抗の違いによる流動変動や圧力変動の発生を低
減でき、特に、間欠的な冷媒流動音を低減することがで
きる。また、小貫孔66又は小切欠84を設けて絞り通
路を形成する場合、小貫孔66と小切欠84とを併用し
てもよい。整流・絞り構造体Sを有する上記各実施の形
態では、上流側と下流側とに多孔体40、40を配設し
ているが、どちらかの多孔体40を省略するようにして
もよい。この場合、冷媒は、多孔体40にて整流された
後、絞り用部材63にて減圧されるか、または、絞り用
部材63にて減圧された後、多孔体40にて整流される
ことになる。このため、整流と絞りが行なわれ、このよ
うな整流・絞り構造体S(多孔体40が1個の構造体
S)であっても、冷媒音および配管振動の低減を確実に
行うことができる。
【0057】さらに、多孔体40の肉厚寸法等は、使用
する材質等に応じて、精度よく減圧及び低騒音化を図れ
る範囲において設計変更自由である。また、弁座39を
構成する剛体、例えば、円盤体52、絞り部材63、弁
本体20の蓋部55、出口側通路44の配管59等は金
属製に限るものではなく、セラミック等の他の剛性材に
て構成してもよいが、金属であれば、各種加工が容易で
ある利点がある。図4等に示す板状である円盤体や図2
4等に示す絞り部材63の場合、プレス加工にて形成す
ることができ、(切削品に比べて)製造コストの低減を
図ることが可能である。また、弁棒21を駆動させる手
段として、電磁コイルを使用した電気式のものに変え
て、機械式のものを使用してもよい。さらに、空気調和
機として、冷房・暖房・除湿の3つの運転のうち、冷房
運転と除湿運転のみのもの、または暖房と除湿運転のみ
のもであってもよい。また、空気調和機として、建屋に
対応するものではなく、除湿が必要な装置等に適用する
ことも可能である。ところで、ドライ弁9の組立ては、
多孔体40等を本体部54に組み込んだ後、蓋部55を
本体部54の開口部に嵌合させるものであるが、この場
合、ろう付けや溶接等にて蓋部55は本体部54に一体
化される。
【0058】
【発明の効果】請求項1の空気調和機によれば、弁本体
内への各種の部材、例えば、絞りを構成する多孔体の組
込み作業が容易となり、絞りとして機能する多孔体を備
えたドライ弁の製造が容易となって、生産性に優れると
共に、コストの低減を図ることが可能となる。
【0059】請求項2の空気調和機によれば、冷媒流音
が最も顕著な気液二相流がこのドライ弁9に流入する場
合においても、この気液二相流が均一化されて、この均
一化された状態で減圧される。これにより、不連続音が
低減されて、消音効果を得ることができる。特に、流動
状態のまま減圧されるため、この絞り47での冷媒脈動
が連続的となり、冷媒音および配管振動を低減すること
ができる。
【0060】請求項3の空気調和機によれば、整流・絞
り構造体にて、整流と絞りが行なわれ、冷媒音および配
管振動を確実に低減することができ、安定した除湿運転
が可能となる。
【0061】請求項4の空気調和機によれば、整流→減
圧→整流が行なわれ、低騒音化を図り易く高品質の空気
調和機を提供することができる。
【0062】請求項5の空気調和機によれば、本体部の
孔部が円孔であるので、この本体部の孔部の切削加工が
行いやすく、しかも、形成された本体部は強度的に優れ
たものとなる
【0063】請求項6の空気調和機によれば、本体部の
外周面の切削加工が行いやすく、しかも、形成された本
体部は強度的に優れたものとなる。
【0064】請求項7の空気調和機によれば、本体部を
切削加工する場合、孔部の加工と外周面の加工において
切削工具の加工軸心が同一となり、切削作業性に優れ
る。
【0065】請求項8の空気調和機によれば、出口の加
工が行いやすいものとなる。
【0066】請求項9の空気調和機によれば、蓋部の成
形が行いやすいものとなる。
【0067】請求項10の空気調和機によれば、長期に
わたって安定した減圧機能及び優れた整流機能を発揮す
ることが可能であり、しかも、コストの低減にも寄与す
る。さらに、発泡金属では、冷媒や冷凍機油等に対する
耐食性及び耐熱性に優れる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の空気調和機の実施の形態を示す弁閉
状態の要部拡大断面図である。
【図2】上記空気調和機の弁開状態の要部拡大断面図で
ある。
【図3】上記空気調和機の全体簡略図である。
【図4】上記空気調和機のドライ弁の弁座を示し、
(a)は断面図であり、(b)は平面図である。
【図5】上記空気調和機のドライ弁の第1の変形例の拡
大断面図である。
【図6】上記空気調和機のドライ弁の第2の変形例の拡
大断面図である。
【図7】上記第2の変形例の蓋部の断面図である。
【図8】上記空気調和機のドライ弁の第3の変形例の拡
大断面図である。
【図9】上記空気調和機のドライ弁の第3の変形例に使
用する絞り部材を示し、(a)は断面図であり、(b)
は平面図である。
【図10】上記空気調和機のドライ弁の第4の変形例の
拡大断面図である。
【図11】上記空気調和機のドライ弁の第4の変形例に
使用する絞り部材を示し、(a)は断面図であり、
(b)は平面図である。
【図12】上記空気調和機のドライ弁の第5の変形例の
拡大断面図である。
【図13】上記第5の変形例の絞り部材の平面図であ
る。
【図14】上記空気調和機のドライ弁の第6の変形例の
拡大断面図である
【図15】上記空気調和機のドライ弁の第7の変形例の
拡大断面図である。
【図16】上記空気調和機のドライ弁の第8の変形例の
拡大断面図である。
【図17】上記第8の変形例の蓋部の断面図である。
【図18】蓋部の変形例を示し、(a)は断面図であ
り、(b)は平面図である。
【図19】上記空気調和機のドライ弁の第9の変形例の
拡大断面図である。
【図20】上記空気調和機のドライ弁の第9の変形例に
使用する絞り部材の断面図である。
【図21】上記空気調和機のドライ弁の第10の変形例
の拡大断面図である。
【図22】上記空気調和機のドライ弁の第19の変形例
に使用する絞り部材の断面図である
【図23】上記空気調和機のドライ弁の第11の変形例
の拡大断面図である。
【図24】上記空気調和機のドライ弁の第11の変形例
に使用する絞り部材を示し、(a)は断面図であり、
(b)平面図である。
【図25】上記空気調和機のドライ弁の第12の変形例
の拡大断面図である。
【図26】従来の空気調和機のドライ弁の拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
4 利用側熱交換器 6 第1熱交換器 7 第2熱交換器 9 ドライ弁 20 弁本体 40 多孔体 42 弁出口 45 外周面 53 孔部 54 本体部 55 蓋部 63 絞り部材 S 整流・絞り構造体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茂木 仁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H052 AA01 BA03 BA13 BA25 BA26 BA33 DA06 EA11 3H066 AA01 BA02 BA04 BA17 BA18 BA32 BA33 EA12 EA13 EA18

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍サイクルを形成する利用側熱交換器
    (4)を第1熱交換器(6)と第2熱交換器(7)とに
    熱的に分割すると共に、第1熱交換器(6)と第2熱交
    換器(7)との間にドライ弁(9)を介設し、上流側の
    第1熱交換器(6)を凝縮器として機能させ、下流側の
    第2熱交換器(7)を蒸発器として機能させて除湿運転
    可能に構成した空気調和機において、上記ドライ弁
    (9)の弁本体(20)が、孔部(53)を有する本体
    部(54)と、この本体部(54)の孔部(53)の開
    口部に嵌合される蓋部(55)とを備えたことを特徴と
    する空気調和機。
  2. 【請求項2】 上記本体部(54)の孔部(53)に、
    弁閉状態にて絞り(47)として機能する多孔体(4
    0)を内装すると共に、上記蓋部(55)にてこの多孔
    体(40)を受けることを特徴とする請求項1の空気調
    和機。
  3. 【請求項3】 上記本体部(54)の孔部(53)に、
    弁閉状態にて絞りとして機能する絞り部材(63)と、
    弁閉状態にて整流部材として機能する多孔体(40)と
    を内装して、整流・絞り構造体(S)を形成し、上記蓋
    部(55)にてこの整流・絞り構造体(S)を受けるこ
    とを特徴とする請求項1の空気調和機。
  4. 【請求項4】 上記本体部(54)の孔部(53)の上
    流側と下流側とに、弁閉状態にて整流部材として機能す
    る多孔体(40)(40)を内装すると共に、この多孔
    体(40)(40)間に絞り部材(63)を介設して、
    整流・絞り構造体(S)を形成し、上記蓋部(55)に
    てこの整流・絞り構造体(S)を受けることを特徴とす
    る請求項1の空気調和機。
  5. 【請求項5】 上記本体部(54)の孔部(53)が円
    孔であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれ
    かの空気調和機。
  6. 【請求項6】 上記本体部(54)の外周面(45)が
    円形であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいず
    れかの空気調和機。
  7. 【請求項7】 上記本体部(54)の孔部(53)の軸
    心とこの本体部(54)の外周面(45)の軸心とが一
    致することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか
    の空気調和機。
  8. 【請求項8】 蓋部(55)に弁出口(42)を開設す
    ると共に、この弁出口(42)が円形の貫通孔であるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかの空気調
    和機。
  9. 【請求項9】 蓋部(55)が円盤状体からなることを
    特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかの空気調和
    機。
  10. 【請求項10】 上記多孔体(40)が発泡金属である
    ことを特徴とする請求項2〜請求項9のいずれかの空気
    調和機。
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