JP2002107008A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2002107008A
JP2002107008A JP2000294829A JP2000294829A JP2002107008A JP 2002107008 A JP2002107008 A JP 2002107008A JP 2000294829 A JP2000294829 A JP 2000294829A JP 2000294829 A JP2000294829 A JP 2000294829A JP 2002107008 A JP2002107008 A JP 2002107008A
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Japan
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valve
refrigerant
passage
heat exchanger
valve seat
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JP2000294829A
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English (en)
Inventor
Kazuo Mochizuki
和男 望月
Koichi Watanabe
浩一 渡辺
Mitsuhiro Motosawa
光弘 本澤
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Toshiba Carrier Corp
Original Assignee
Toshiba Carrier Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】除湿運転時の冷媒絞り装置に発生する冷媒流動
音を低減する。 【解決手段】冷凍サイクルを構成する利用側室内熱交換
器とを熱的に2分割して第1の利用側をなす室内熱交換
器6と第2の利用側をなす室内熱交換器8とし、その間
に除湿絞り装置7を設けて、除湿運転時には、それぞれ
の利用側熱交換器を凝縮器および蒸発器として使用する
構成を備えている。除湿絞り装置は、第1の利用側室内
熱交換器と連通し除湿運転時に高圧側となる第1の弁室
と、第2の利用側室内熱交換器に連通し除湿運転時に低
圧側となる第2の弁室と、これら第1の弁室と第2の弁
室の境界に形成された弁座部と、この弁座部に当接して
上下方向に移動可能に設けられ弁座部の通路の開放およ
び閉止を行なう弁体とを備え、かつ上記弁座と弁体との
接合部分に、上記弁体の閉弁時に第1の弁室と第2の弁
室とを連通する螺旋形状の冷媒絞り通路が構成されると
ともに、開弁時にこの絞り通路が弁座部の通路内の壁の
一部として開放されるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷,暖房および除
湿運転可能のヒートポンプ式空気調和機に係り、特に、
除湿運転時に除湿絞り装置を冷媒が流動する際に発生す
る流動音の低減を図った空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の除湿運転可能のヒートポ
ンプ式空気調和機の一例としては、特開平11−515
14号公報に記載された空気調和機がある。これは等温
ドライサイクル等の除湿制御運転サイクルを実現するた
めに、除湿運転時、凝縮器と蒸発器としてそれぞれ作用
する隣り合う2つの室内熱交換器同士の間の冷媒通路
に、冷媒を絞る除湿絞り装置として、絞り機能を備えた
二方弁を介装し、この二方弁には、上記凝縮器と蒸発器
との冷媒連通路を開閉する弁体または弁座の接合面に、
V溝等を形成させ、除湿運転時に弁を閉じ、この溝に冷
媒を通して絞る冷媒絞り通路として形成している。
【0003】そして、この除湿絞り装置の実際の製品形
態においては、その冷媒の流動音の低減のために二方弁
の弁座に、複数のV形のノッチ溝を相対角で形成してい
る。
【0004】このような除湿絞り装置の冷媒の流動音
は、その冷媒絞り作用による冷媒流動の連続音や笛吹き
音、または不連続変動音等による流速エネルギー量の増
加や、気液が混在する2液相流、気泡と液が混合して流
れるために気泡と液が交互に表われるスラグ流等相変化
に伴って発生することが一般に知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな複数のV溝を有する従来の除湿絞り装置では、その
冷媒流動音が依然として音圧と音量で共に大きい。ま
た、冷媒のスラグ流等の相変化による不連続変化音の発
生もあり、期待する冷媒流動音低減効果が満足に得られ
ていないという課題がある。
【0006】このために、除湿絞り装置である二方弁全
体を例えばブチルゴム等の防振材により被覆する消音措
置を施して使用しなければならず、装置全体の大形化と
コストアップを招くという課題がある。
【0007】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、除湿運転時の冷媒絞り装置に発
生する冷媒流動音を低減することができる空気調和機を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に係る発
明は、冷凍サイクルを構成する利用側熱交換器を熱的に
2分割して第1の利用側熱交換器と第2の利用側熱交換
器とし、その間に除湿絞り装置を設けて、除湿運転時に
は、それぞれの利用側熱交換器を凝縮器および蒸発器と
して使用する構成を備えた空気調和機において、上記除
湿絞り装置は、上記第1の利用側熱交換器と連通し除湿
運転時に高圧側となる第1の弁室と、第2の利用側熱交
換器に連通し除湿運転時に低圧側となる第2の弁室と、
上記第1の弁室と第2の弁室の境界に形成された弁座部
と、この弁座部に当接して上下方向に移動可能に設けら
れ弁座部の通路の開放および閉止を行なう弁体とを備
え、かつ上記弁座と弁体との接合部分に、上記弁体の閉
弁時に第1の弁室と第2の弁室とを連通する螺旋形状の
冷媒絞り通路が構成されるとともに、開弁時にこの絞り
通路が弁座部の通路内の壁の一部として開放されるよう
に構成したことを特徴とする空気調和機である。
【0009】この発明によれば、除湿運転時に、凝縮器
(加熱器)と蒸発器(冷却器)としてそれぞれ作用する
隣り合う2つの室内熱交換器同士を連通する冷媒連通路
は除湿絞り装置の弁体により閉じられるため、上記2つ
の利用側熱交換器は、上記螺旋状の冷媒絞り通路を通し
てのみ連通する。したがって、上流側の第1の利用熱交
換器内で放熱して液冷媒に凝縮した高圧の液冷媒は除湿
絞り装置の冷媒絞り通路を通って絞られ、低圧の液冷媒
となって下流側の第2の室内熱交換器内に流入し、ここ
で蒸発して吸熱し、周囲を冷却して除湿する。
【0010】すなわち、隣り合う2つの利用側熱交換器
で加熱と冷却が行なわれるので、両者の熱エネルギーが
相殺され、これら両室内熱交換器から室内へ吹き出され
る空気の温度を大きく下げずに、湿度を下げることがで
きる。
【0011】また、除湿運転時、上記螺旋状の冷媒絞り
通路により冷媒を絞るので、通路長さを限定されたスペ
ースにおいても冷媒絞り量を大きく確保できるため蒸発
温度を下げることができ、除湿性能を向上させることが
できる。
【0012】さらに、冷媒絞り通路を長くすることによ
り、この冷媒絞り通路を流動する冷媒の運動エネルギー
の減衰量を増大させることができると共に、整流性能を
向上させることができるので、冷媒流動音を低減させる
ことができる。
【0013】さらに、冷媒絞り通路が螺旋状でかつ開弁
時に、この冷媒絞り通路が弁座部の通路内の壁の一部と
して開放されるように構成されているので、仮に除湿運
転中、この冷媒絞り通路に異物が詰まった場合でも、除
湿運転時以外は弁体が開弁されるので、その通路を流動
する冷媒により冷媒絞り通路の異物を流下して冷媒絞り
通路から除去することができる。
【0014】請求項2に係る発明は、上記冷媒絞り通路
は単一で形成されていることを特徴とする請求項1記載
の空気調和機である。
【0015】この発明によれば、除湿絞り装置の冷媒絞
り通路が単一であるので、複数の場合よりも冷媒絞り通
路の絞り量を所定値に容易に設定することができる。
【0016】請求項3に係る発明は、上記冷媒絞り通路
は、弁体が閉弁時に着座する弁座に形成されていること
を特徴とする請求項1または2記載の空気調和機であ
る。
【0017】この発明によれば、除湿絞り装置の弁座
に、螺旋状の冷媒絞り通路を形成するので、タッピング
等の比較的容易なねじ加工を弁座に施すことにより、冷
媒絞り通路を弁座に安定した形状で容易に形成すること
ができる。
【0018】また、冷媒絞り通路をねじ加工により形成
することができるので、この冷媒絞り通路の容積を入口
側で小さくする一方、出口側で大きくして末広状通路に
形成する加工を容易に行なうことができる。しかも、新
たな部品を追加しないので、コストアップを抑制するこ
とができる。
【0019】請求項4に係る発明は、上記冷媒絞り通路
は、上記弁体に形成されていることを特徴とする請求項
1または2記載の空気調和機である。
【0020】この発明によれば、除湿絞り装置の弁体
に、螺旋状の冷媒絞り通路を形成するので、転造等の比
較的容易なねじ加工を弁体に施すことにより、冷媒絞り
通路を弁体に安定した形状で容易に形成することができ
る。
【0021】また、冷媒絞り通路をねじ加工により形成
することができるので、この冷媒絞り通路の容積を入口
側で小さくする一方、出口側で大きくして末広状通路に
形成する加工を容易に行なうことができる。しかも、新
たな部品を追加しないので、コストアップを抑制するこ
とができる。
【0022】請求項5に係る発明は、上記冷媒絞り通路
は、弁体または弁座に同心状かつ螺旋状に形成された溝
よりなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
に記載の空気調和機である。
【0023】この発明によれば、除湿絞り装置の弁体ま
たは弁座に、同心状かつ螺旋状の螺旋状の冷媒絞り通路
を形成するので、タッピングや転造等の比較的容易なね
じ加工を弁体または弁座に施すことにより、冷媒絞り通
路を安定した形状で容易に形成することができる。
【0024】また、冷媒絞り通路をねじ加工により形成
することができるので、この冷媒絞り通路の容積を入口
側で小さくする一方、出口側で大きくして末広状通路に
形成する加工を容易に行なうことができる。しかも、新
たな部品を追加しないので、コストアップを抑制するこ
とができる。
【0025】請求項6に係る発明は、上記冷媒絞り通路
は、断面形状がV形、角形、台形、半円形のいずれかの
溝よりなることを特徴とする請求項5記載の空気調和機
である。
【0026】この発明によれば、除湿絞り装置の弁体ま
たは弁座に、螺旋状の冷媒絞り通路を、V形や角形、台
形、半円形の溝により形成するので、タッピングや転造
等の比較的容易なねじ加工を弁体または弁座に施すこと
により、冷媒絞り通路を安定した形状で容易に形成する
ことができる。
【0027】また、冷媒絞り通路をねじ加工により形成
することができるので、この冷媒絞り通路の容積を入口
側で小さくする一方、出口側で大きくして末広状通路に
形成する加工を容易に行なうことができる。しかも、新
たな部品を追加しないので、コストアップを抑制するこ
とができる。
【0028】請求項7に係る発明は、上記冷媒絞り通路
は、その冷媒流入口から出口に向けて流路容積が次第に
大きくなるように末広状に形成されていることを特徴と
する請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気調和機で
ある。
【0029】この発明によれば、上記螺旋状の冷媒絞り
通路の流路容積がその冷媒入口から出口に向けて次第に
大きくなる末広状であり、その冷媒入口側の流路容積が
小さく傾斜形状であるので、この入口部からその下流側
に発生する冷媒の乱流と流体エネルギーを低減すること
ができる。
【0030】また、冷媒出口側の流路容積が大きいの
で、この出口側からその下流側へ噴出する冷媒の噴出エ
ネルギーを放射拡散し、強い乱流の発生を小さく抑制す
ることができる。
【0031】さらに、冷媒入口と出口間の絞り冷媒通路
を長くすることにより流路抵抗を増加させて、この冷媒
絞り通路を流れる冷媒の流体エネルギーを大きく減衰
し、冷媒流動音源自体のパワーを小さく抑制することが
できるので、さらに冷媒流動音を低減できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図11に基づいて説明する。なお、これらの図中、同一
または相当部分には同一符号を付している。
【0033】図1は本発明の一実施形態である空気調和
機1の冷凍サイクル図である。
【0034】この図1に示すようにこの空気調和機1
は、圧縮機2、流路切換用の四方弁3、室外熱交換器
4、減圧装置の一例である膨張弁5、第1の利用側とな
す室内熱交換器6、開閉弁と絞り機能を備えた除湿絞り
装置7、第2の利用側となる室内熱交換器8をこの順に
順次冷媒配管9により接続して冷媒を循環させる閉じた
冷凍サイクルを構成している。
【0035】また、室外熱交換器4に、これに外気を送
風して熱交換を促進させるプロペラファン等の室外ファ
ン10を設ける一方、第1,第2の室内熱交換器6,8
には、これらに室内空気を送風して熱交換を促進させる
と共に、熱交換された空調空気を室内へ送風する横流フ
ァン等の共通の室内ファン11を設けている。
【0036】さらに、この冷凍サイクルは、四方弁3の
切換操作により冷媒を、図中実線矢印方向に循環させる
ことにより冷房または除湿運転され、図中破線矢印方向
に循環させることにより暖房運転される。
【0037】図2は上記除湿絞り装置7の概略縦断面
図、図3,図4は図2の各要部拡大図である。この除湿
絞り装置7は、冷,暖房運転時に全開して低圧力損失の
冷媒通路となり、冷媒を殆ど絞らずにそのまま通過させ
る一方、除湿運転時には絞り弁として作用する電磁二方
弁よりなる。
【0038】すなわち、図2〜図4に示すように除湿絞
り装置7は弁箱12内に第1,第2の2つの弁室13,
14を設け、除湿運転時には第1の弁室13が冷媒の高
圧側となり、第2の弁室14が冷媒の低圧側となる。
【0039】この第1の弁室13には図1で示す第1の
室内熱交換器6側の第1の冷媒配管9aを連通自在に連
結する一方、第2の弁室14には第2の室内熱交換器8
側の第2の冷媒配管9bを連通自在に連結している。除
湿運転時には図2中矢印に示すように第1の冷媒配管9
aが冷媒の入口管となって第1の弁室13が高圧側とな
る一方、第2の冷媒配管9bが冷媒の出口管となって第
2の弁室14が低圧側となる。
【0040】そして、図3,図4に示すように第1,第
2の弁室13,14の境界では、第1の弁室13側に突
出した円筒状の弁座部15を弁箱12と一体に連成して
いる。この弁座部15は、その図中上端に弁ポート16
を形成し、この弁ポート16に、その内側に傾斜したテ
ーパ面を形成することにより円錐形の弁座15aを形成
している。
【0041】一方、第1の弁室13内には弁棒17を図
2中上下方向に移動可能に設け、この弁棒17の先端部
(図2では下端部)には弁棒17よりも大径の円筒状の
弁体18を一体に連成している。
【0042】図3,図4に示すように弁体18は弁ポー
ト16よりも若干大きい外径を有する円筒形をなし、そ
の開口先端部には先細のテーパ面18aを形成し、この
弁体テーパ面18aが円錐弁座15aに液密かつ気密に
着座して弁ポート16を閉塞するようになっている。
【0043】そして、図2に示すように弁棒17は、そ
の弁体18とは軸方向反対側の端部(図2では上端部)
に、有底円筒状のプランジャ19の底部を同心状に一体
に形成し、このプランジャ19の上部開口端部内に励磁
ガイド20の中央突出端部20aが同心状に嵌入される
ように配置して、プランジャ19が軸方向(図2では上
下方向)に移動する際に、その移動を励磁ガイド20の
中央突出端部20aによりガイドすると共に、上端のス
トッパとして機能するように構成されている。
【0044】また、プランジャ19の底面と、弁箱12
内に固定されたストッパ21との間において、弁棒17
の外周にコイル状のばね22を外嵌し、このばね22の
ばね力により常時プランジャ19および弁体18を図2
中上方に押し上げるように付勢されており、励磁コイル
23の無励磁時には弁ポート16を常時全開させるよう
になっている。
【0045】そして、図4に示すように弁座部15の弁
ポート16側端部の内周面に、断面形状が例えばV字状
で内周面側が開口する単一の螺旋溝24を冷媒絞り通路
として例えばタッピング等のねじ加工により同心状に形
成している。
【0046】図5にも示すようにこの螺旋溝24は、図
中上方に向けて拡開するテーパ面により円錐状に形成さ
れた円錐弁座15aからその図中下方の所定位置までに
形成された所要数の山ピッチを有するV溝により形成さ
れ、除湿運転時、冷媒の入口となる円錐弁座15aの上
端部で流路容積が小さく、第2の冷媒配管9b側の冷媒
流出方向をなす中流、下流方向へ行くに従って大きな流
路容積になるように末広形状に形成されている。
【0047】したがって、このように構成された空気調
和機1の除湿運転時には、四方弁3が冷房運転時と同じ
方向に冷媒を流すように切換操作される一方、除湿絞り
装置7の励磁コイル23が通電励磁される。
【0048】このために、励磁ガイド20とプランジャ
19との間に大きな電磁力が発生し、この電磁力により
ばね22のばね力に抗してプランジャ19、弁棒17お
よび弁体18が弁ポート16側へ押し下げられ、弁体1
8が円錐弁座15aに気密かつ液密に着座して押圧され
た状態で保持される。
【0049】これにより、弁ポート16が閉塞され、第
1の弁室13と第2の弁室14とが殆ど遮断されるよう
になるが、これら第1,第2の弁室13,14は冷媒絞
り通路である螺旋溝24を通して僅かに連通している。
【0050】このために、圧縮機2から吐出された高温
高圧のガス状冷媒は室外熱交換器4で放熱してから第1
の室内熱交換器6へ流入し、ここで凝縮して液化する際
に放熱し、この後、この高圧液冷媒は第1の冷媒配管9
bを通って除湿絞り装置7の第1の弁座13内へ流入す
る。
【0051】このとき、弁ポート16は上述したように
弁体18により閉鎖されているので、高圧の液冷媒は冷
媒絞り通路である螺旋溝24内を通って大きく絞られ
て、低圧の液冷媒となって第2の弁室14へ流出する。
【0052】この後、この低圧液冷媒は、第2の冷媒配
管9bを経て第2の室内熱交換器8へ流入し、ここで蒸
発して周囲の室内空気を冷却して除湿する。ここで冷却
された室内空気は上記第1の室内熱交換器6で加熱され
た室内空気と、室内ファン11の送風により混合されて
熱エネルギーが相殺され、殆ど温度を下げずに室内へ送
風される。
【0053】また、螺旋溝24により、冷媒を大きく絞
るので、冷媒絞り量を大きくして第2の室内熱交換器8
における蒸発温度を下げることができるので、除湿性能
を向上させることができる。
【0054】そして、第2の室内熱交換器8で蒸発して
気化したガス冷媒は再び四方弁3を経て圧縮機2の吸込
口側に戻され、再び圧縮機2で圧縮されて以下、上記作
用が繰り返されて、室内が除湿される。
【0055】そして、除湿絞り装置7の螺旋溝24が螺
旋状であるので、弁座部15という限定されたスペース
においても、その冷媒通路を適宜長くすることができ
る。このために、この螺旋溝24の長さを長くすること
により、この螺旋溝24を流動する冷媒の運動エネルギ
ーの減衰量を増大させることができると共に、整流性能
を向上させることができるので、冷媒流動音を低減させ
ることができる。このために、除湿絞り装置の外周全体
を防音カバー等により被覆する必要がないので、この除
湿絞り装置の小型化とコスト低減とを共に図ることがで
きる。
【0056】さらに、冷媒絞り通路である螺旋溝24が
螺旋状であるので、仮に除湿運転により除湿絞り装置7
の弁体18が閉弁しているときに、この螺旋溝24に異
物が詰まった場合でも、除湿運転時以外は除湿絞り装置
7の弁体18が開弁され、螺旋溝24を含む弁通路が全
開されるので、その弁通路を流動する冷媒により、螺旋
溝24に詰まっている異物を流下して螺旋溝24から除
去することができる。
【0057】なお、上記螺旋溝24の断面形状はV形で
あるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例え
ば図6(A)に示す台形螺旋溝24A、図6(B)で示
す半円形螺旋溝24B、図6(C)で示す角形螺旋溝2
4Cでもよく、さらに、これらの山ピッチの個数も任意
でよく、これら螺旋溝24A〜24Cによっても上記V
形の螺旋溝24とほぼ同様の作用効果を奏することがで
きる。
【0058】また、図7に示すように螺旋溝24を弁座
部15に形成せずに、例えば断面形状がV形の螺旋溝2
4Dを弁体18の外周側面に形成してもよい。このV形
螺旋溝24Dは、その山ピッチ数が任意でよく、例えば
転造のねじ加工により容易かつ安定的に形成することが
できる。さらに、この弁体18に形成した螺旋溝24D
の断面形状もV形に限定されるものではなく、例えば上
記図6(A)〜(C)で示す台形24Aや半円形24
B、角形24Cでもよい。
【0059】図8は本発明の第2の実施形態に係る第2
の冷媒絞り通路25とその周辺部を示す要部縦断面図で
ある。この第2の冷媒絞り通路25は上記各螺旋溝2
4,24A〜4Dに代えて弁座部15の内周面に形成さ
れるものであり、冷媒入口端に相当する円錐弁座15a
の円錐状内周面から弁座部15の内周面にかけて弁座部
15の中心軸に対して所要角度傾斜させてほぼ直線状に
形成され、しかも、円錐弁座15a側の冷媒入口端から
弁座部15側の冷媒出口端に行くに従って次第に拡幅す
る末広形状に形成されている。
【0060】図10は本発明の第3の実施形態に係る第
3の冷媒絞り通路26とその周辺部を示す要部縦断面図
である。この第3の冷媒絞り通路26は上記図8で示す
冷媒絞り通路25に代えて弁体18のテーパ面18a
に、弁体18の中心軸に対して所要角傾斜させた状態で
直線状に形成され、しかも、その冷媒入口端(図9では
上端)から弁体18の先端の冷媒出口端に行くに従って
次第に拡幅する末広形状に形成されている。
【0061】これら第2,第3の冷媒絞り通路25,2
6によれば、その入口部の流路容積が小さくかつ傾斜し
ているので、その入口部から入って下流側に流れる冷媒
に発生する乱流と流体エネルギーを小さく抑制すること
ができる。
【0062】また、これら冷媒絞り通路の出口側の流路
容積を大きくすることにより、出口側に放出される冷媒
の噴出エネルギーを放射拡散させて強い乱流の発生を小
さく抑制することができる。
【0063】さらに、これら冷媒絞り通路の入口と出口
間の流路が長くなることにより流路抵抗が増して、その
間を流れる冷媒の流体エネルギーを減衰させ、騒音源自
体のパワーを小さく抑制することができ、冷媒の流動騒
音をさらに低減できる。
【0064】したがって、上記各種螺旋溝24,24A
〜24Dについても、その流路幅を上記第2,第3の冷
媒絞り通路25,26のように冷媒入口端から出口端に
行くに従って次第に拡幅する末広形状に形成することに
より、上記各冷媒絞り通路25,26とほぼ同様の作用
効果を奏することができる。
【0065】図10は上記螺旋溝24を形成した除湿絞
り装置7と従来の複数の除湿絞り装置について空気通過
騒音測定実験を実施したときの実験結果をそれぞれ比較
して示すグラフである。
【0066】この空気通路騒音測定実験は図11で示す
ように、まず各除湿絞り装置7を、その励磁コイル23
がほぼ垂直に起立する姿勢で固定し、出口側の第2の冷
媒配管9bを大気に開放させる一方、その第2の冷媒配
管9bの出口端とは正反対方向にてマイクロホンMをそ
の本体先端が除湿絞り装置7の弁箱12から水平方向へ
約300mm離れた位置で設置固定する。次に、この状
態で、第1の冷媒配管9aから乾燥エアーを0.098
MPaの入口加圧圧力で除湿絞り装置7へ供給し、その
時に除湿絞り装置7から出力される騒音をマイクロホン
Mで集音することにより実施された。
【0067】図10中、曲線Aは螺旋溝24を有する本
発明の第1の実施形態に係る除湿絞り装置7の空気通路
騒音を示し、曲線Bは15度V溝を有する従来の除湿絞
り装置の空気通路騒音を、曲線Cは30度V溝を有する
従来の除湿絞り装置の空気通路騒音を、曲線Dは4V溝
を有する従来の除湿絞り装置の空気通路騒音を、それぞ
れ示し、これら曲線A〜D中、各実線部分は実際に実験
したときの騒音値レベルの測定値を示す一方、各破線部
分はそれら測定値を直線状に延長したときに得られる推
定値である。
【0068】上記15度V溝は屈曲度が15度の1本の
V溝を冷媒絞り通路として除湿絞り装置の弁座部内周面
に形成したものであり、上記30度V溝はV溝の屈曲角
度を30°に変えた点のみが15度V溝と相違する。ま
た、4V溝は4本のV溝を弁座部内周面に中心角90°
間隔で形成した従来の除湿絞り装置を示している。
【0069】そして、図10に示すように螺旋溝24を
有する本発明の第1実施形態に係る除湿絞り装置7の空
気通過騒音が上記各従来例よりも最も低いことが判明し
た。この点は聴感上においても確認されている。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、除
湿運転時、上記螺旋状の冷媒絞り通路により冷媒を絞る
ので、冷媒絞り量を大きくして蒸発温度を下げることが
でき、除湿性能を向上させることができる。
【0071】また、除湿運転時、上記螺旋状の冷媒絞り
通路により冷媒を絞るので、弁室内の限定されたスペー
スにおいても、その絞り通路の長さを大きくとることが
できるため、冷媒絞り量を大きく確保することにより蒸
発温度を下げることができ、除湿性能を向上させること
ができる。
【0072】さらに、冷媒絞り通路を長くすることによ
り、この冷媒絞り通路を流動する冷媒の運動エネルギー
の減衰量を増大させることができると共に、整流性能を
向上させることができるので、冷媒流動音を低減させる
ことができる。
【0073】さらに、冷媒絞り通路が螺旋状でかつ開弁
時に、この冷媒絞り通路が弁座部の通路内の壁の一部と
して開放されるように構成されているので、仮に除湿運
転中、この冷媒絞り通路に異物が詰まった場合でも、除
湿運転時以外は弁体が開弁されるので、その通路を流動
する冷媒により冷媒絞り通路の異物を流下して冷媒絞り
通路から除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る空気調和機の冷
凍サイクル図。
【図2】図1で示す除湿絞り装置の概略縦断面図。
【図3】図2で示す除湿絞り装置の要部拡大図。
【図4】図3で示す除湿絞り装置の要部をさらに拡大し
て示す要部拡大図。
【図5】図4で示す弁座部の拡大図。
【図6】(A)は図4等で示す螺旋溝の断面形状を台形
にしたときの変形例の模式図、(B)は図4等で示す螺
旋溝の断面形状を半円形にしたときの変形例の模式図、
(C)は図4等で示す螺旋溝の断面形状を角形にしたと
きの変形例の模式図。
【図7】本発明の第1の実施形態の他の変形例の要部拡
大縦断面図。
【図8】本発明の第2の実施形態の要部拡大縦断面図。
【図9】本発明の第3の実施形態の要部拡大縦断面図。
【図10】本発明の第1の実施形態の空気通過騒音を従
来例のものと比較して示すグラフ。
【図11】図10で示す空気通過騒音のデータを収集す
るために行なった乾燥エアー通路通過騒音測定実験方法
を説明するための図。
【符号の説明】
1 空気調和機 2 圧縮機 3 四方弁 4 室外熱交換器 6 第1の室内熱交換器 7 除湿絞り装置 8 第2の室内熱交換器 9 冷媒配管 9a 第1の冷媒配管 9b 第2の冷媒配管 12 弁箱 13 第1の弁室 14 第2の弁室 15 弁座部 15a 円錐弁座 16 弁ポート 17 弁棒 18 弁体 19 プランジャ 20 励磁ガイド 21 ストッパ 22 ばね 23 励磁コイル 24 螺旋溝 24A 台形螺旋溝 24B 半円形螺旋溝 24C 角形螺旋溝 24D 螺旋V溝 25,26 冷媒絞り通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本澤 光弘 静岡県富士市蓼原336番地 東芝キヤリア エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3L051 BE05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍サイクルを構成する利用側熱交換器
    を熱的に2分割して第1の利用側熱交換器と第2の利用
    側熱交換器とし、その間に除湿絞り装置を設けて、除湿
    運転時には、それぞれの利用側熱交換器を凝縮器および
    蒸発器として使用する構成を備えた空気調和機におい
    て、 上記除湿絞り装置は、上記第1の利用側熱交換器と連通
    し除湿運転時に高圧側となる第1の弁室と、第2の利用
    側熱交換器に連通し除湿運転時に低圧側となる第2の弁
    室と、 上記第1の弁室と第2の弁室の境界に形成された弁座部
    と、この弁座部に当接して上下方向に移動可能に設けら
    れ弁座部の通路の開放および閉止を行なう弁体とを備
    え、かつ上記弁座と弁体との接合部分に、上記弁体の閉
    弁時に第1の弁室と第2の弁室とを連通する螺旋形状の
    冷媒絞り通路が構成されるとともに、開弁時にこの絞り
    通路が弁座部の通路内の壁の一部として開放されるよう
    に構成したことを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 上記冷媒絞り通路は単一で形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 【請求項3】 上記冷媒絞り通路は、弁体が閉弁時に着
    座する弁座に形成されていることを特徴とする請求項1
    または2記載の空気調和機。
  4. 【請求項4】 上記冷媒絞り通路は、上記弁体に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1または2記載の空気
    調和機。
  5. 【請求項5】 上記冷媒絞り通路は、弁体または弁座に
    同心状かつ螺旋状に形成された溝よりなることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気調和機。
  6. 【請求項6】 上記冷媒絞り通路は、断面形状がV形、
    角形、台形、半円形のいずれかの溝よりなることを特徴
    とする請求項5記載の空気調和機。
  7. 【請求項7】 上記冷媒絞り通路は、その冷媒流入口か
    ら出口に向けて流路容積が次第に大きくなるように末広
    状に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれか1項に記載の空気調和機。
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