JP2008261568A - 膨張弁及び膨張弁を備えた動力回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】動力回収機を備えて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路において、該動力回収機に効率よく冷媒の運動エネルギを回収させることができる膨張弁を提供する。
【解決手段】膨張弁1の冷媒流路12の屈曲部10と弁孔8との間に整流手段2を設ける。
【選択図】図1
【解決手段】膨張弁1の冷媒流路12の屈曲部10と弁孔8との間に整流手段2を設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷媒回路に設けられる膨張弁と、該膨張弁を備えた動力回収装置とに関するものである。
従来より、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路に用いられる膨張弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。この膨張弁は、冷媒流路内に設けられた弁座の開口部(弁孔)に対して弁体を進退させることにより、該弁孔を通過する冷媒の流量を調整するものである。
図5は、従来の電動膨張弁の縦断面図である。上記電動膨張弁は、図5に示すように、略L字状の冷媒流路(80)を有している。そして、該冷媒流路(80)に形成された屈曲部(82)には、流路面積を可変するための弁体(83)と、該弁体(83)を受ける弁座(81)が設けられている。
ところで、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路において、膨張機構の下流側に動力回収機を設けて、循環する冷媒の運動エネルギを回収するものがある、この動力回収機は、例えば、発電機と、該発電機の回転軸に取り付けられたペルトン水車等の衝動水車とを備え、該膨張機構から流出する冷媒を衝動水車に衝突させることにより、該衝動水車を回転させて発電機で電力を発生させるように構成されている。そして、この構成により、この発生した電力を冷媒回路における圧縮機に供給すれば、冷凍サイクルの成績係数を向上させることができる。
ここで、上記動力回収機を備えた冷媒回路の膨張機構を、上述した電動膨張弁で構成することは可能である。
特開2001−187977号公報
しかしながら、従来の電動膨張弁で構成すると、上記動力回収機において、効率よく冷媒の運動エネルギを回収できないという問題がある。これは、従来の電動膨張弁から流出する冷媒(噴出冷媒)において、その噴出方向が乱れてしまい直進性が得られにくいことに起因する。
つまり、従来の電動膨張弁では、冷媒流路が略L字状に形成されるとともに、屈曲部の直後に弁孔が設けられている。この構成において、上記冷媒流路内を流れる冷媒は、この屈曲部で流れに乱れが生じたまま弁孔に流入する。上記屈曲部により流れに乱れが生じると、該弁孔を通過した後の流れも乱れてしまい、結果として、噴出冷媒の直進性は低下する。直進性が低下すれば、噴出冷媒の噴流速度も低下するので、動力回収機において効率よく冷媒の運動エネルギを回収できなくなる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、動力回収機を備えて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路において、該動力回収機に効率よく冷媒の運動エネルギを回収させることができる膨張弁を提供することにある。
第1の発明は、冷媒流入口(5d)と冷媒流出口(4d)とが屈曲部(10)を介して連通する冷媒流路(12)と、該冷媒流路(12)に設けられた弁機構(20)とを有し、上記弁機構(20)が、上記冷媒流路(12)の屈曲部(10)の下流側に設けられた弁孔(8)と、該弁孔(8)に対向する弁体(7)と、該冷媒流路(12)の外側に配置された駆動機構(25)と、一端が該駆動機構(25)に接続されるとともに他端が該弁体(7)に接続された駆動軸(9)とを備え、上記駆動機構(25)が、該駆動軸(9)を介して該弁体(7)を弁孔(8)に対して進退させることにより、該弁孔(8)を通過する冷媒の流量を調整する膨張弁を前提としている。
そして、上記膨張弁における冷媒流路(12)の屈曲部(10)から弁孔(8)へ向かう冷媒の流れを直進的な流れに整流する整流手段が、該屈曲部(10)と弁孔(8)との間に設けられていることを特徴としている。
第1の発明では、上記整流手段を膨張弁の内部に収納するとともに、該整流手段により、上記屈曲部(10)で乱れた流れを整流することができる。これにより、上記弁孔(8)に向かう冷媒流れが安定する。
第2の発明は、第1の発明において、上記整流手段は、所定長さを有する直線流路(4c)により構成されていることを特徴としている。ここで、所定長さとは、屈曲部(10)で生じた乱れを低減して整流化するための直線距離(L)であり、その直線距離(L)は、直線流路(4c)の内径(d)の5倍以上10倍以下が好ましい。
第2の発明では、上記冷媒流路(12)に直線流路(4c)を設けるという比較的簡単な方法で、上記屈曲部(10)で乱れた流れを整流することができる。
第3の発明は、第1の発明において、上記整流手段は、上記駆動軸(9)を挿入するための貫通孔(2a)が設けられるとともに、上記屈曲部(10)と弁孔(8)との間で冷媒流路(12)に沿って平行に形成された一つ若しくは複数のガイド板(2b)を有する整流器(2)により構成されていることを特徴としている。
第3の発明では、冷媒が上記整流器(2)内を通過することにより、上記屈曲部(10)で乱れた流れが、上記ガイド板(2b)に沿うような流れになり整流される。
第4の発明は、第1の発明において、上記整流手段は、所定長さを有する直線流路(4c)と、上記駆動軸(9)を挿入するための貫通孔(2a)が設けられるとともに該直線流路(4c)に沿って平行に形成された一つ若しくは複数のガイド板(2b)を有する整流器(2)とにより構成されていることを特徴としている。
第4の発明では、上記直線流路(4c)と上記整流器(2)とを併設することにより、上記屈曲部(10)で乱れた流れに対する整流効果が一層向上するので、上記直線流路(4c)の距離を第3の発明よりも短くしつつ、確実に整流することができる。
第5の発明は、第1の発明において、上記整流手段は、上記屈曲部(10)と弁孔(8)との間で冷媒流路(12)に沿って平行に形成された一つ若しくは複数のガイド板(2b)を有する整流器(2)により構成されるとともに、該整流器(2)と一体形成された駆動軸(20)により構成されていることを特徴としている。
第5の発明では、上記整流器(2)と上記駆動軸(9)とを一体形成すれば、上記冷媒流路(12)内に上記整流器(2)と上記駆動軸(9)とを別々に挿入する必要がなくなり、上記膨張弁の製作が簡素化される。
第6の発明は、ケーシング本体と、該ケーシング本体に収納された発電機構(54b)と、冷媒の運動エネルギを回転運動に変換して該発電機構(54b)を駆動する駆動機構(54a)と、該駆動機構(54a)に冷媒を流入するとともに該ケーシングを貫通するように設けられた冷媒流入管(4)とを備えた動力回収装置を前提としている。
そして、上記動力回収装置の冷媒流入管(4)が、第1から第5の何れか1つの発明に記載の膨張弁の冷媒流出口(4d)に連通していることを特徴としている。
第6の発明では、第1から第5の何れか1つの発明に記載の膨張弁は、上記動力回収装置(54)に接続して用いることができる。ここで、上記動力回収装置(54)において、例えば、上記発電機構(54b)が筒状の固定子と該固定子の内側に配置された回転子とを有する一方、上記駆動機構(54a)が回転運動する衝動タービンと該衝動タービンに取り付けられたタービン軸とを有し、該タービン軸が上記回転子に対して貫通するように設けられてもよい。
そして、第1から第5の何れか1つの発明に記載の膨張弁から流出する冷媒を上記衝動タービンに衝突させて、該衝動タービンを回転させる一方、該タービン軸が軸心回りに自転する。これにより、該タービン軸に取り付けられた回転子が、固定子に対して回転して発電が行われるように構成されている。
本発明によれば、上記膨張弁が、冷媒流路(12)内の屈曲部(10)と弁孔(8)との間に、整流手段を備えることにより、上記弁孔(8)の上流側の冷媒流れを安定させることができる。そして、この上流側の冷媒流れが安定すると、上記整流手段を備えない場合に比べて、噴出冷媒の直進性が向上する。この噴出冷媒の直進性の向上により、噴出冷媒の運動エネルギも増加するので、動力回収機に効率よく冷媒の運動エネルギを回収させることができる。
また、上記第2の発明によれば、構成を複雑にすることなく、上記弁孔(8)の上流側の冷媒流れを安定させることができる。これにより、低コストで、膨張弁における噴出冷媒の直進性を向上させることができる。
また、上記第3の発明によれば、上記整流器(2)のガイド板(2b)により、上記弁孔(8)の上流側の冷媒流れを安定させることができる。これにより、膨張弁における噴出冷媒の直進性を確実に向上させることができる。
また、上記第4の発明によれば、上記直線流路(4c)と上記整流器(2)とを併設することにより、第3の発明よりも、直線流路(4c)の距離を短くしつつ、上記弁孔(8)の上流側の冷媒流れを安定させることができる。これにより、膨張弁における噴出冷媒の直進性を確実に向上させることができる。
また、上記第5の発明によれば、上記整流器(2)と上記駆動軸(9)との一体形成により、上記膨張弁の製作が簡素化されるので、該膨張弁を低コストで製作することができる。
また、上記第6の発明によれば、上記動力回収装置に第1から第5の何れか1つの発明に記載の膨張弁を接続することにより、該動力回収装置へ流入する冷媒の直進性が向上するので、該該動力回収装置において、流入する冷媒の運動エネルギを効率よく回収することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の膨張弁は、動力回収機を備えて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う、図4の冷媒回路(31)を備えた空気調和装置(30)に用いられるものである。
−膨張弁の構成−
図1は本発明の実施形態に係る膨張弁の構成を示している。
図1は本発明の実施形態に係る膨張弁の構成を示している。
上記膨張弁は、図1に示すように、膨張弁本体部(11)と、該膨張弁本体部(11)の上面に取り付けられた弁機構(20)とを備えている。
〈膨張弁本体部〉
上記膨張弁本体部(11)の側面には第1ポート(11a)が、下面には第2ポート(11b)がそれぞれ形成されている。そして、該膨張弁本体部(11)の内部には、屈曲部(10)を介して該第1ポート(11a)と第2ポート(11b)とを連通するL字状の連通路が形成されている。又、上記第1ポート(11a)には入口配管(5)が、上記第2ポート(11b)には出口配管(4)がそれぞれ取り付けられ、入口配管(5)の管路(5c)と上記連通路と出口配管(4)の管路(4c)とが連通して冷媒通路(12)が形成されている。この冷媒通路(12)の上流端には冷媒流入口(5d)が、下流端には冷媒流出口(4d)がそれぞれ形成されている。又、該冷媒流出口(4d)から上流側に所定距離だけ離れた位置には、後述する弁体(7)を受ける弁座(3)が取り付けられ、該弁座(3)には、弁孔(8)が設けられている。
上記膨張弁本体部(11)の側面には第1ポート(11a)が、下面には第2ポート(11b)がそれぞれ形成されている。そして、該膨張弁本体部(11)の内部には、屈曲部(10)を介して該第1ポート(11a)と第2ポート(11b)とを連通するL字状の連通路が形成されている。又、上記第1ポート(11a)には入口配管(5)が、上記第2ポート(11b)には出口配管(4)がそれぞれ取り付けられ、入口配管(5)の管路(5c)と上記連通路と出口配管(4)の管路(4c)とが連通して冷媒通路(12)が形成されている。この冷媒通路(12)の上流端には冷媒流入口(5d)が、下流端には冷媒流出口(4d)がそれぞれ形成されている。又、該冷媒流出口(4d)から上流側に所定距離だけ離れた位置には、後述する弁体(7)を受ける弁座(3)が取り付けられ、該弁座(3)には、弁孔(8)が設けられている。
〈弁機構〉
上記弁機構(20)は、モータ(25)と駆動軸(9)とを備えている。
上記弁機構(20)は、モータ(25)と駆動軸(9)とを備えている。
上記モータ(25)は、円筒状のモータケーシング(21)を備えるとともに円筒状のモータケーシング(21)の外周側に配設された固定子としてのソレノイド(22)と、該ケーシング(21)内に位置する回転子としてのロータ(23)に設けられたマグネット(24)とにより構成されている。
上記ロータ(23)は、円筒状のブッシュ(27)と、その外周側に配設されるマグネット(24)とを備えており、該ブッシュ(27)には、その回転中心近傍に下方に向かって開口する穴部(27a)が形成されている。この穴部(27a)は、その内周面にねじ山の形成されたねじ穴になっている。
上記駆動軸(9)は、上端を上記ロータ(23)に固定されるとともに、上記穴部(27a)内に配設されている。又、該駆動軸(9)は、下方に向かって延びており、上記出口配管(4)の管路(4c)内にも配設されている。又、上記駆動軸(9)は下端部に設けられた弁体(7)と、該駆動軸(9)が軸方向に貫通する整流器(2)とを備えている。
上記弁体(7)は、下方に向かうほど径の小さくなる錐状に形成されるとともに、上記弁座(3)に受けられるように構成されている。
図2は整流器(2)の外形図であり、図2(a)が正面図、図2(b)が側面図である。
上記整流器(2)は、図2に示すように、円筒状に形成されている。そして、該整流器(2)の中心には、軸方向と平行に駆動軸(9)が挿入される細い筒状部材(2a)が位置している。さらに、この筒状部材(2a)の外周面と上記整流器(2)の内周面との間には、軸方向に沿ってガイド板(2b)が複数枚設けられている。
−膨張弁を備えた空気調和装置の構成−
図4は、上記膨張弁(1)を備えた空気調和装置(30)の冷媒回路図を示している。ここで、本実施形態の膨張弁(1)は室内膨張弁(1)を構成している。図4に示すように、上記空気調和装置(30)は、いわゆるセパレート型のものであって、1台の室外機(40)と2台の室内機(50)とを備えている。上記室外機(40)には、室外ファン(41b)、室外熱交換器(41a)、四路切換弁(42)、室外膨張弁(43)および圧縮機(44)が収納されている。一方、各室内機(50)には、それぞれ室内ファン(51b)、室内熱交換器(51a)、逆止弁ブリッジ(53)、室内膨張弁(1)、及びタービン発電機(54)が収納されている。上記室外機(40)は屋外に設置され、室内機(50)は屋内に設置されている。また、上記室外機(40)と2台の室内機(50)とは、一対の連絡配管(60,61)で接続されている。ここで、2台の室内機(50)はそれぞれ同様の構成である。
図4は、上記膨張弁(1)を備えた空気調和装置(30)の冷媒回路図を示している。ここで、本実施形態の膨張弁(1)は室内膨張弁(1)を構成している。図4に示すように、上記空気調和装置(30)は、いわゆるセパレート型のものであって、1台の室外機(40)と2台の室内機(50)とを備えている。上記室外機(40)には、室外ファン(41b)、室外熱交換器(41a)、四路切換弁(42)、室外膨張弁(43)および圧縮機(44)が収納されている。一方、各室内機(50)には、それぞれ室内ファン(51b)、室内熱交換器(51a)、逆止弁ブリッジ(53)、室内膨張弁(1)、及びタービン発電機(54)が収納されている。上記室外機(40)は屋外に設置され、室内機(50)は屋内に設置されている。また、上記室外機(40)と2台の室内機(50)とは、一対の連絡配管(60,61)で接続されている。ここで、2台の室内機(50)はそれぞれ同様の構成である。
上記空気調和装置(30)には、冷媒回路(31)が設けられている。この冷媒回路(31)は、圧縮機(44)や室内熱交換器(51a)などが接続された閉回路である。また、この冷媒回路(31)には冷媒が充填され、この冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行うように構成されている。
上記圧縮機(44)には図示しないインバータが接続されており、上記インバータは、圧縮機(44)に搭載された圧縮機モータに電流を供給するとともに、その電流の周波数を変化させることが可能に構成されている。つまり、上記インバータを制御することにより、上記圧縮機(44)は、ある範囲内で自在に圧縮機モータの回転数を変更することができ、容量可変に構成されている。又、圧縮機(44)の吐出側には吐出配管(67)が、吸入側には吸入配管(68)がそれぞれ設けられている。そして、該吐出配管(67)には吐出温度センサ(45)と高圧圧力センサ(48)とが設けられ、該吸入配管(68)には吸入温度センサ(46)と低圧圧力センサ(49)とが設けられている。又、圧縮機モータの回転数を測定する回転数測定器(図示なし)を備えている。
上記室外熱交換器(41a)と室内熱交換器(51a)とは、何れもクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。上記室外熱交換器(41a)では、冷媒回路(31)を循環する冷媒が室外ファン(41b)によって取り込まれた室外空気と熱交換する。上記室内熱交換器(51a)では、冷媒回路(31)を循環する冷媒が室内ファン(51b)によって取り込まれた室内空気と熱交換する。又、室外ファン(41b)の近傍には外気温度センサ(47)が、室内ファン(51b)の近傍には室内温度センサ(56)がそれぞれ取り付けられている。
上記室外膨張弁(43)と室内膨張弁(1)とは、何れも開度が調節可能な電動膨張弁であり、その開度は適宜、上記コントローラ(63)から入力される電気信号によって変更可能に構成されている。
上記四路切換弁(42)は、4つのポートを備えている。この四路切換弁(42)は、その第1ポート(P1)が圧縮機(44)の吐出配管 (67)に、第2ポート(P2)が連絡配管(61)を介して室内熱交換器(51a)の一端であるガス側端部に、第3ポート(P3)が室外熱交換器(41a)の一端であるガス側端部に、第4ポート(P4)が圧縮機(44)の吸入配管(68)にそれぞれ接続されている。そして、上記四路切換弁(42)は、第1ポート(P1)と第3ポート(P3)とが連通し且つ第2ポート(P2)と第4ポート(P4)とが連通する第1状態(図4に実線で示す状態)と第1ポート(P1)と第2ポート(P2)とが連通し且つ第3ポート(P3)と第4ポート(P4)とが連通する第2状態(図4に破線で示す状態)とに切り換わる。
上記逆止弁ブリッジ(53)は、図4に示すように、第1から第4逆止弁(CV1〜CV4)を備えるとともに、該逆止弁ブリッジ(53)と上記冷媒回路(31)とを接続する第1から第4接続部(C1〜C4)を備えている。第1接続部(C1)は、第1逆止弁(CV1)と第2逆止弁(CV2)との間に設けられるとともに、上記連絡配管(60)を介して室外熱交換器(41a)の一端である液側端部に接続されている。第2接続部(C2)は、第2逆止弁(CV2)と第3逆止弁(CV3)との間に設けられるとともに、上記タービン発電機(54)の液冷媒流出管(72)に接続されている。第3接続部(C3)は、第3逆止弁(CV3)と第4逆止弁(CV4)との間に設けられるとともに、上記室内熱交換器(51a)の一端である液側端部に接続されている。第4接続部(C4)は、第4逆止弁(CV4)と第1逆止弁(CV1)との間に設けられるとともに、上記室内膨張弁(1)が設けられた入口配管(5)に接続されている。
尚、第1逆止弁(CV1)は第1接続部(C1)から第4接続部(C4)へ向かう流れを許容する向きに、第2逆止弁(CV2)は第2接続部(C2)から第1接続部(C1)へ向かう流れを許容する向きに、第3逆止弁(CV3)は第2接続部(C2)から第3接続部(C3)へ向かう流れを許容する向きに、第4逆止弁(CV4)は第3接続部(C3)から第4接続部(C4)へ向かう流れを許容する向きに、それぞれ取り付けられている。
尚、第1逆止弁(CV1)は第1接続部(C1)から第4接続部(C4)へ向かう流れを許容する向きに、第2逆止弁(CV2)は第2接続部(C2)から第1接続部(C1)へ向かう流れを許容する向きに、第3逆止弁(CV3)は第2接続部(C2)から第3接続部(C3)へ向かう流れを許容する向きに、第4逆止弁(CV4)は第3接続部(C3)から第4接続部(C4)へ向かう流れを許容する向きに、それぞれ取り付けられている。
又、上記室内膨張弁(1)に設けられた出口配管(4)は、上記タービン発電機(54)に設けられた冷媒流入管を構成している。上記タービン発電機(54)のガス冷媒流出管(71)の他端は上記圧縮機(44)の吸入配管(68)に接続されている。又、上記ガス冷媒流出管(71)には、上記タービン発電機(54)から該吸入配管(68)へ向かう冷媒流れを許容する向きに第5逆止弁(CV5)が設けられている。
又、上記タービン発電機(54)には、図示しないが、発電量を測定する電力計が設けられている。
又、上記コントローラ(63)には、上記吐出温度センサ(45)、上記吸入温度センサ(46)、ガス側冷媒温度センサ(55)、液側冷媒温度センサ(57)、外気及び室内温度センサ(47,56)、圧力センサ(48,49)のセンサ類が電気配線を介してそれぞれ接続されるとともに、圧縮機(44)、室外及び室内ファン(41b,51b)、四路切換弁(42)、室内及び室外膨張弁(1,43)のアクチュエータ類が電気配線を介してそれぞれ接続されている。そして、上記コントローラ(63)が、上記センサ類からの検出信号に応じて、上記アクチュエータ類の制御を行うように構成されている。
−膨張弁を備えた空気調和装置の運転動作−
〈空気調和装置の冷房運転〉
上記空気調和装置(30)の冷房運転時には、上記四路切換弁(42)が、図4に実線で示す第1状態に切り換えられる。上記室外膨張弁(43)は全開となり、上記室内膨張弁(1)は適宜開度が調節される。
〈空気調和装置の冷房運転〉
上記空気調和装置(30)の冷房運転時には、上記四路切換弁(42)が、図4に実線で示す第1状態に切り換えられる。上記室外膨張弁(43)は全開となり、上記室内膨張弁(1)は適宜開度が調節される。
上記圧縮機(44)で圧縮された高圧冷媒は、吐出配管 (67)を通過して上記四路切換弁(42)の第1ポート(P1)へ流入する。上記四路切換弁(42)の第1ポート(P1)へ流入した高圧冷媒は第3ポート(P3)から流出した後、上記室外熱交換器(41a)に流入する。この室外熱交換器(41a)では、高圧冷媒が室外ファン(41b)から送られる室外空気により冷却され、該高圧冷媒は該室外空気に放熱する。
上記室外熱交換器(41a)で冷却された高圧冷媒は、上記室外膨張弁(43)と上記連絡配管(60)とを通過して、上記室内機(50)にある逆止弁ブリッジ(53)の第1接続部(C1)に流入する。該第1接続部(C1)に流入した高圧冷媒は、第1逆止弁(CV1)が許容する方向へ流れ、第4接続部(C4)を通過して上記室内膨張弁(1)に流入する。この室内膨張弁(1)では、高圧冷媒が所定の圧力に減圧されて低圧二相冷媒となり、該室内膨張弁(1)を流出する。
上記室内膨張弁(1)を流出した低圧二相冷媒は、上記タービン発電機(54)に流入する。上記タービン発電機(54)に流入した低圧二相冷媒は、該タービン発電機(54)に設けられた衝動タービンに衝突して、該衝動タービンを回転させた後、気液分離が行われて低圧ガス冷媒と低圧液冷媒とに分離して、それぞれが上記タービン発電機(54)から流出する。
上記タービン発電機(54)から流出した低圧ガス冷媒は第5逆止弁(CV5)が許容する方向へ流れて、圧縮機(44)に吸入される。一方、上記タービン発電機(54)から流出した低圧液冷媒は上記逆止弁ブリッジ(53)の第2接続部(C2)に流入する。該第2接続部(C2)に流入した低圧液冷媒は、第3逆止弁(CV3)が許容する方向へ流れ、第3接続部(C3)を通過して上記室内熱交換器(51a)に流入する。この室内熱交換器(51a)では、低圧液冷媒が室内ファン(51b)から送られる室内空気により蒸発し、該低圧液冷媒は該室内空気から吸熱する。この結果、室内空気は冷却される。上記室内熱交換器(51a)から出た低圧ガス冷媒は、連絡配管(61)を通過して、四路切換弁(42)の第2ポート(P2)へ流入する。第2ポート(P2)に流入した低圧ガス冷媒は、第4ポート(P4)から流出した後、吸入配管(68)を通過し、圧縮機(44)に吸入される。そして、この圧縮機(44)は、吸入した低圧ガス冷媒を再び圧縮して吐出する。
〈空気調和装置の暖房運転〉
上記空気調和装置(30)の暖房運転時には、上記四路切換弁(42)が、図4に破線で示す第2状態に切り換えられる。上記室外膨張弁(43)と上記室内膨張弁(1)とは適宜開度が調節される。
上記空気調和装置(30)の暖房運転時には、上記四路切換弁(42)が、図4に破線で示す第2状態に切り換えられる。上記室外膨張弁(43)と上記室内膨張弁(1)とは適宜開度が調節される。
上記圧縮機(44)で圧縮された高圧冷媒は、吐出配管 (67)を通過して上記四路切換弁(42)の第1ポート(P1)へ流入する。上記四路切換弁(42)の第1ポート(P1)へ流入した高圧冷媒は第2ポート(P2)から流出した後、上記室内熱交換器(51a)に流入する。この室内熱交換器(51a)では、高圧冷媒が室内ファン(51b)から送られる室内空気により冷却され、該高圧冷媒は該室外空気に放熱する。その結果、室内空気は加熱される。
上記室内熱交換器(51a)で冷却された高圧冷媒は、上記逆止弁ブリッジ(53)の第3接続部(C3)に流入する。該第3接続部(C3)に流入した高圧冷媒は、第4逆止弁(CV4)が許容する方向へ流れ、第4接続部(C4)を通過して上記室内膨張弁(1)に流入する。この室内膨張弁(1)では、高圧冷媒の過冷却度が所定の温度となるように圧力が調整されて、該室内膨張弁(1)を流出する。
上記室内膨張弁(1)を流出して調圧された冷媒は、上記タービン発電機(54)に流入する。上記タービン発電機(54)に流入した冷媒は、衝動タービンに衝突して、該衝動タービンを回転させた後、気液分離が行われてガス冷媒と液冷媒とに分離して、それぞれが上記タービン発電機(54)から流出する。
上記タービン発電機(54)から流出したガス冷媒は第5逆止弁(CV5)が許容する方向へ流れて、圧縮機(44)に吸入される。一方、上記タービン発電機(54)から流出した液冷媒は上記逆止弁ブリッジ(53)の第2接続部(C2)に流入する。該第2接続部(C2)に流入した低圧液冷媒は、第2逆止弁(CV2)が許容する方向へ流れ、第1接続部(C1)と連絡配管(60)とを通過して上記室外膨張弁(43)に流入する。この室外膨張弁(43)では、冷媒が所定の圧力に減圧されて低圧冷媒となり、該室外膨張弁(43)を流出する。上記室外膨張弁(43)を流出した冷媒は、室外熱交換器(41a)に流入する。この室外熱交換器(41a)では、低圧冷媒が室外ファン(41b)から送られる室外空気により蒸発し、該低圧液冷媒は該室外空気から吸熱する。上記室外熱交換器(41a)から出た低圧ガス冷媒は、四路切換弁(42)の第3ポート(P3)へ流入する。第3ポート(P3)に流入した低圧ガス冷媒は、第4ポート(P4)から流出した後、吸入配管(68)を通過し、圧縮機(44)に吸入される。そして、この圧縮機(44)は、吸入した低圧ガス冷媒を再び圧縮して吐出する。
−膨張弁の動作−
上記膨張弁は、上記モータ(25)で駆動軸(9)を駆動することにより、弁体(7)が、弁座(3)に対して進退するように構成されている。
上記膨張弁は、上記モータ(25)で駆動軸(9)を駆動することにより、弁体(7)が、弁座(3)に対して進退するように構成されている。
具体的には、上記ソレノイド(22)に外部電圧が印加されると、上記ロータ(23)が回転する。ここで、上記モータ(25)の中心には、円筒部材(28)が配設されている。この円筒部材(28)の外周面上にはねじ部が形成されていて、ロータ(23)のねじ穴(穴部(27a))に螺合するようになっている。これにより、ロータ(23)が回転すると、モータケーシング(21)に固定された膨張弁本体部(11)に対して、該ロータ(23)は上下動する。
上記ロータ(23)が上下動すると、それに応じて駆動軸(9)が管路(4c)内を上下動することになり、該駆動軸(9)の下端の弁体(7)が弁座(3)に対して上下動(進退)する。
次に、膨張弁の冷媒流路(12)を流れる冷媒について説明する。
上記膨張弁の冷媒流入口(5d)から流入した冷媒は、上記屈曲部(10)に向かって流れる。冷媒は、上記屈曲部(10)に到達するとともに、その流れの向きが変わり上記冷媒流出口(4d)に向かって流れる。ここで、冷媒は、その流れの向きが変えられることにより、その流れが乱れる。そして、流れが乱れたまま、上記整流器(2)に流入する。
上記整流器(2)では、冷媒が内部に設けられたガイド板(2b)に沿うように流れる。このように流れることにより、冷媒は整流され、その乱れは低減する。この整流器(2)を通過した冷媒は、弁孔(8)に向かって流れる。
上記弁孔(8)では、冷媒流路(12)が絞られているため、冷媒が上記弁孔(8)を通過する際に減圧されるとともに、流量が減少する。
−実施形態の効果−
本実施形態では、上記出口配管(4)の管路(4c)には、整流化のための直線距離(L)が設けられるとともに、管路(4c)内には整流器(2)が設けられている。この整流器(2)により、上記屈曲部(10)で乱れた冷媒流れが整流化されるので、上記弁孔(8)の上流側の冷媒流れが安定する。そして、この上流側の冷媒流れの安定により、上記直線距離(L)や屈曲部(10)を設けない場合に比べて、噴出冷媒の直進性が向上する。
本実施形態では、上記出口配管(4)の管路(4c)には、整流化のための直線距離(L)が設けられるとともに、管路(4c)内には整流器(2)が設けられている。この整流器(2)により、上記屈曲部(10)で乱れた冷媒流れが整流化されるので、上記弁孔(8)の上流側の冷媒流れが安定する。そして、この上流側の冷媒流れの安定により、上記直線距離(L)や屈曲部(10)を設けない場合に比べて、噴出冷媒の直進性が向上する。
−実施形態の変形例−
図3は実施形態の変形例に係る整流器(80)の外形図であり、図3(a)が正面図、図3(b)が側面図である。
図3は実施形態の変形例に係る整流器(80)の外形図であり、図3(a)が正面図、図3(b)が側面図である。
実施形態の変形例では、図3に示すように、上記整流器(2)と上記駆動軸(9)とが一体形成された整流器(80)である。この構成によれば、上記管路(4c)内に上記整流器(2)と上記駆動軸(9)とを別々に挿入する必要がなくなり、上記膨張弁の製作が簡素化される。したがって、上記整流器(2)と上記駆動軸(9)とを一体形成しない場合に比べて、低コストで膨張弁を製作することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、ガイド板(2b)を備えた整流器(2)を用いたが、この形態に限定する必要はなく、例えばメッシュ部材を備えた整流器(2)であってもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷媒回路に設けられる膨張弁と、該膨張弁を備えた動力回収装置とについて有用である。
1 膨張弁
2 整流器
3 ノズル孔
7 弁体
8 弁孔
9 駆動軸
10 屈曲部
11 膨張弁本体部
20 弁機構
25 モータ
2 整流器
3 ノズル孔
7 弁体
8 弁孔
9 駆動軸
10 屈曲部
11 膨張弁本体部
20 弁機構
25 モータ
Claims (6)
- 冷媒流入口(5d)と冷媒流出口(4d)とが屈曲部(10)を介して連通する冷媒流路(12)と、該冷媒流路(12)に設けられた弁機構(20)とを有し、
上記弁機構(20)が、上記冷媒流路(12)の屈曲部(10)の下流側に設けられた弁孔(8)と、該弁孔(8)に対向する弁体(7)と、該冷媒流路(12)の外側に配置された駆動機構(25)と、一端が該駆動機構(25)に接続されるとともに他端が該弁体(7)に接続された駆動軸(9)とを備え、
上記駆動機構(25)が、該駆動軸(9)を介して該弁体(7)を弁孔(8)に対して進退させることにより、該弁孔(8)を通過する冷媒の流量を調整する膨張弁であって、
上記冷媒流路(12)の屈曲部(10)から弁孔(8)へ向かう冷媒の流れを直進的な流れに整流する整流手段が、該屈曲部(10)と弁孔(8)との間に設けられていることを特徴とする膨張弁。 - 請求項1において、
上記整流手段は、所定長さを有する直線流路(4c)により構成されていることを特徴とする膨張弁。 - 請求項1において、
上記整流手段は、上記駆動軸(9)を挿入するための貫通孔(2a)が設けられるとともに、上記屈曲部(10)と弁孔(8)との間で冷媒流路(12)に沿って平行に形成された一つ若しくは複数のガイド板(2b)を有する整流器(2)により構成されていることを特徴とする膨張弁。 - 請求項1において、
上記整流手段は、所定長さを有する直線流路(4c)と、上記駆動軸(9)を挿入するための貫通孔(2a)が設けられるとともに該直線流路(4c)に沿って平行に形成された一つ若しくは複数のガイド板(2b)を有する整流器(2)とにより構成されていることを特徴とする膨張弁。 - 請求項1において、
上記整流手段は、上記屈曲部(10)と弁孔(8)との間で冷媒流路(12)に沿って平行に形成された一つ若しくは複数のガイド板(2b)を有する整流器(2)により構成されるとともに、該整流器(2)と一体形成された駆動軸(20)により構成されていることを特徴とする膨張弁。 - ケーシング本体と、該ケーシング本体に収納された発電機構(54b)と、冷媒の運動エネルギを回転運動に変換して該発電機構(54b)を駆動する駆動機構(54a)と、該駆動機構(54a)に冷媒を流入するとともに該ケーシングを貫通するように設けられた冷媒流入管(4)とを備えた動力回収装置であって、
上記冷媒流入管(4)が、請求項1から5の何れか1つに記載の膨張弁の冷媒流出口(4d)に連通していることを特徴とする動力回収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007104923A JP2008261568A (ja) | 2007-04-12 | 2007-04-12 | 膨張弁及び膨張弁を備えた動力回収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008261568A true JP2008261568A (ja) | 2008-10-30 |
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ID=39984175
Family Applications (1)
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JP2007104923A Pending JP2008261568A (ja) | 2007-04-12 | 2007-04-12 | 膨張弁及び膨張弁を備えた動力回収装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008261568A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06183492A (ja) * | 1992-12-17 | 1994-07-05 | Japan Tobacco Inc | 液体充填装置 |
JPH075019A (ja) * | 1993-06-15 | 1995-01-10 | Oval Corp | 音速ノズル取付構造 |
JP2003194432A (ja) * | 2001-10-19 | 2003-07-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 冷凍サイクル装置 |
JP2006207852A (ja) * | 2005-01-25 | 2006-08-10 | Saginomiya Seisakusho Inc | 弁装置および冷凍サイクル装置 |
WO2006120922A1 (ja) * | 2005-05-06 | 2006-11-16 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 冷凍サイクル装置 |
-
2007
- 2007-04-12 JP JP2007104923A patent/JP2008261568A/ja active Pending
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