JP4569430B2 - 外部電極形成用治具およびチップ型電子部品の製造方法。 - Google Patents

外部電極形成用治具およびチップ型電子部品の製造方法。 Download PDF

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Description

本願発明は、外部電極を備えたチップ型電子部品の製造工程において用いられる外部電極形成用治具およびそれを用いたチップ型電子部品の製造方法に関する。
代表的なチップ型電子部品の一つである積層セラミックコンデンサは、通常、図13に示すように、複数の内部電極層52a,52bがセラミック層(誘電体層)53を介して互いに対向するように配設され、かつ、その一端側が交互に異なる側の端面に引き出されたセラミック素子(チップ型電子部品素子)51の端面54(54a,54b)に、内部電極層52a,52bと導通するように一対の外部電極55a,55bが配設された構造を有している。
そして、このような積層セラミックコンデンサを製造する場合、外部電極55a,55bは、通常、セラミック素子(チップ型電子部品素子)51の端面54(54a,54b)を外部電極形成用の導電性ペースト中に浸漬することによって塗布した後、焼き付けることにより形成されている。
しかしながら、上述のような従来の方法の場合、チップ型電子部品素子の端面に導電性ペーストを付着させる際に、チップ型電子部品素子の端面部分(特に端面中央部分)における導電性ペーストの塗布厚が大きくなりすぎて、製品であるチップ型電子部品の外形寸法が大きくなってしまうという問題点がある。
そこで、図14(a),(b),(c),(d)に示すように、チップ型電子部品素子51の端面54を、平面60上に形成された所定の厚みを有する第1の導電性ペースト層61に浸漬して、導電性ペースト62を付着させた後(図14(b))、チップ型電子部品素子51の、導電性ペースト62が付与された端面54を、平面60上に形成された、第1の導電性ペースト層61よりも厚みの薄い第2の導電性ペースト層63に浸漬することにより(図14(c))、余剰導電性ペーストを除去して、端面が平坦な外部電極64(図14(d))を形成する方法が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、この方法の場合、余剰導電性ペーストがチップ型電子部品素子の端面から側面に押し出されて、チップ型電子部品素子の側面に不所望に広がるという問題点がある。
また、端面の導電性ペーストの塗布厚をより薄くしようとすると、チップ型電子部品素子の、平板上の導電性ペーストへの接触を複数回繰り返して行うことが必要になり、効率が悪いという問題点がある。
また、欠陥のない外部電極を形成する方法として、図15に示すように、外部電極形成用の導電性ペースト72をチップ型電子部品71の端部に付着させた後、格子状の凸部75と、この凸部に囲まれた凹部76を有する盤73に、チップ型電子部品71の端部を接触させることにより、導電性ペースト72内の巻き込み空気を細かく砕いて、見かけ上欠陥のない外部電極を有するチップ型電子部品71を得る方法が提案されている。
しかしながら、この方法は、導電性ペースト72内の巻き込み空気を細かく砕いて、見かけ上欠陥のない外部電極を形成することを意図するものであって、単に凹凸のある盤73に、導電性ペースト72が付着したチップ型電子部品71の端面を接触させただけでは、付着した導電性ペースト72から余剰導電性ペーストを適切に除去することができないのが実情である。
特開平5−144661号公報 特開平8−37136号公報
本願発明は、上記課題を解決するものであり、端面における厚みが適正な範囲にある外部電極を形成することを可能にする外部電極形成用治具、端面における厚みが適正な範囲にある外部電極を備えたチップ型電子部品を効率よく製造することが可能なチップ型電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の外部電極形成用治具は、
接触部に、チップ型電子部品素子の端面に付与した外部電極形成用の導電性ペーストを接触させて、前記チップ型電子部品素子の端面から前記接触部に余剰導電性ペーストを移行させるための外部電極形成用治具であって、
前記接触部が、先端面が前記チップ型電子部品素子の端面に付与された導電性ペーストと接触する接触面となる複数の凸部を有し、
前記凸部の配置間隔Pが、下記の式(1):
P≦(W−2r)/2 (1)
W:端面を構成する最短辺の寸法
r:端面コーナー部の面取り部の曲率半径
の要件を満たし、
前記凸部の幅の最も狭い部分の寸法bが、下記の式(2):
b≦0.35P (2)
の要件を満たすとともに、
前記凸部の高さhが、下記の式(3):
0.2b≦h≦b (3)
の要件を満たすこと
を特徴としている。
また、請求項2の外部電極形成用治具は、請求項1の発明の構成において、前記接触部を構成する前記凸部が、前記凸部の高さと略同等の深さの凹部内に配設されていることを特徴としている。
また、請求項3の外部電極形成用治具は、請求項1または2の発明の構成において、前記接触部を構成する前記凸部が海島状に配置されていることを特徴としている。
また、請求項4のチップ型電子部品の製造方法は、
(a)チップ型電子部品素子の端面を、外部電極形成用の導電性ペースト中に浸漬することにより、チップ型電子部品素子の端面に、外部電極形成用の導電性ペーストを付与する導電性ペースト付与工程と、
(b)前記チップ型電子部品素子の端面に付与した外部電極形成用の導電性ペーストと接触させる接触部が、先端面が前記チップ型電子部品素子の端面に付与された導電性ペーストと接触する接触面となる複数の凸部を有し、
前記凸部の配置間隔Pが、下記の式(1):
P≦(W−2r)/2 (1)
W:端面を構成する最短辺の寸法
r:端面コーナー部の面取り部の曲率半径
の要件を満たし、
前記凸部の幅の最も狭い部分の寸法bが、下記の式(2):
b≦0.35P (2)
の要件を満たすとともに、
前記凸部の高さhが、下記の式(3):
0.2b≦h≦b (3)
の要件を満たす外部電極形成用治具を用い、
前記接触面と、前記チップ型電子部品素子の端面に付着した前記導電性ペーストとを接触させた後、離間させることにより、前記チップ型電子部品素子の端面から前記接触部に余剰導電性ペーストを移行させて除去する余剰ペースト除去工程と、
(c)前記余剰ペーストを除去した後の、前記チップ型電子部品素子の端面に付着した導電性ペーストを乾燥させる導電性ペースト乾燥工程と、
(d)前記導電性ペースト乾燥工程で乾燥された、前記チップ型電子部品素子の端面に付着した導電性ペーストを焼き付ける工程と
を具備することを特徴としている。
また、請求項5のチップ型電子部品の製造方法は、請求項4の発明の構成において、前記余剰ペースト除去工程において、チップ型電子部品素子の端面から除去されて、前記外部電極形成用治具の前記凸部の先端面に付着した導電性ペーストを、スキージングすることによって除去するスキージング工程を備えていることを特徴としている。
また、請求項6のチップ型電子部品の製造方法は、請求項4または5の発明の構成において、前記余剰ペースト除去工程において、前記チップ型電子部品素子の端面と、前記外部電極形成用治具の前記凸部の先端面とを当接させることにより、前記余剰導電性ペーストの除去を行うことを特徴としている。
請求項1の外部電極形成用治具は、チップ型電子部品素子の端面に付与した外部電極形成用の導電性ペーストを接触させて、チップ型電子部品素子の端面から余剰導電性ペーストを移行させるための外部電極形成用治具であって、チップ型電子部品素子の端面に付与された外部電極形成用の導電性ペーストと接触する接触部を、先端面がチップ型電子部品素子の端面に付与された導電性ペーストと接触する接触面となる複数の凸部を備えた構成とし、かつ、凸部の配置間隔Pが、P≦(W−2r)/2(W:端面を構成する最短辺の寸法、r:端面コーナー部の面取り部の曲率半径)の要件を満たし、凸部の幅の最も狭い部分の寸法bが、b≦0.35Pの要件を満たすとともに、凸部の高さhが、0.2b≦h≦bの要件を満たすようにしているので、チップ型電子部品素子の端面に付着した導電性ペーストを、この外部電極形成用治具に接触させることにより、余剰の導電性ペーストを外部電極形成用治具の接触部に移行させて確実に除去することが可能になる。したがって、端面に外部電極が形成された構造を有するチップ型電子部品において、端面における厚みが適正な範囲にあり、かつ、厚みが均一な外部電極を備えたチップ型電子部品を効率よく製造することが可能になる。
すなわち、上述のように、
(1)凸部の配置間隔Pが、P≦(W−2r)/2の要件を満たし、
(2)凸部の幅の最も狭い部分の寸法bが、b≦0.35Pの要件を満たすとともに、
(3)凸部の高さhが、0.2b≦h≦bの要件を満たす
ようにすることにより、チップ型電子部品素子の端面に付着した導電性ペーストのうち適切な量だけ(余剰分だけ)を、確実に外部電極形成用治具側に移行させることが可能になり、外部電極の端面の厚みを適切な範囲にすることが可能になる。
また、導電性ペーストが付着したチップ型電子部品の端面の導電性ペーストを、この外部電極形成用治具に接触させて、余剰の導電性ペーストを除去する工程で、端面に付着した導電性ペーストが、チップ型電子部品素子の外部端子面に隣接・直交する側面に沿って濡れ上がりにくくなり、側面における導電性ペーストの塗布厚が厚くなりすぎることを防止すことができる。
また、側面への濡れ上がりが抑えられるので、側面に回り込んだ外部電極の先端部(上端部)が側面の中央部でその両側部分より上方にまで濡れ上がる現象が生じることを防止することができる。
また、本願発明の外部電極形成用治具を用いた場合、通常は、導電性ペーストが付着したチップ型電子部品の端面の導電性ペーストを、この外部電極形成用治具に一回接触させるだけで、厚みが適正な範囲にあり、かつ、均一な塗布形状の外部電極を形成することが可能になる。なお、本願発明は、チップ型電子部品の端面の導電性ペーストを繰り返して外部電極形成用治具に接触させることを排除するものではない。
また、金属の含有率が高い導電性ペーストなどの、粘度の高い導電性ペーストを用いる場合にも、余剰の導電性ペーストを除去した後のチップ型電子部品素子の端面に必要な塗布厚を確保して、端面にかすれなどのない、信頼性の高い外部電極を形成することが可能になる。
なお、本願発明において、端面コーナー部の面取り部の曲率半径:rとは、導電性ペーストが塗布されるチップ型電子部品素子の端面の周囲の稜線部を面取りした場合に形成される面取り部の丸みを規定する曲率半径のことであり、また、外部電極を形成すべき端面の稜線部が斜めに切り落とされたような丸みのない形状や、曲率半径で形状を規定できないような面取り加工が施されている場合においては、面取り加工部分の、外部電極が形成されるべき端面から、該端面に隣接・直交する側面の、面取り加工部分の実質的な終了位置までの、該側面に沿う方向の距離を意味する概念であって、チップ型電子部品素子が、このような曲率半径で規定できないような形状の面取り加工が施されている場合も、曲率半径で形状が規定されるような面取り加工が施されている場合と同様に本願発明の範囲に含まれる。
なお、式(1)において、凸部の配置間隔Pが、本願発明の条件とは逆に、P>(W−2r)/2になると、チップ型電子部品素子の幅Wに対する凸部の配置間隔Pが大きくなり、チップ型電子部品素子の片方のコーナーが、2つの凸部の間の凹部に入り込むため、チップ型電子部品素子の姿勢が安定せず、チップ型電子部品素子の端面の膜厚にばらつきが発生する。また、チップ型電子部品素子の幅Wに対する凸部の配置間隔Pがさらに大きくなると、チップ型電子部品素子の幅Wが2つの凸部の間の凹部に完全にはまり込むことになり、端面の塗膜にかすれが発生する。
また、式(2)において、凸部の幅の最も狭い部分の寸法bが、本願発明の条件とは逆に、b>0.35Pになった場合、すなわち、凸部の幅の最も狭い部分の寸法bが、凸部の配置間隔Pに対して大きくなりすぎた場合、チップ型電子部品素子の端面と凸部の先端面との接触面積が大きくなりすぎて、導電性ペーストの回り込みが遅れ、膜厚のばらつきやかすれが発生する。
また、式(3)において、凸部の高さhが、本願発明の条件とは逆に、0.2b>hになると、凸部の高さhの値が凸部の幅の最も狭い部分の寸法bに対して小さくなりすぎて、導電性ペーストが十分に回り込まず、膜厚のばらつきやかすれが発生する。
さらに、式(3)において、凸部の高さhが、本願発明の条件とは逆に、h>bになると、凸部の高さhの値が凸部の幅の最も狭い部分の寸法bに対して大きくなりすぎて、凹部に導電性ペーストが滞りやすくなり、洗浄してもリフレッシュできないため、膜厚が不安定になる。
また、請求項2の外部電極形成用治具のように、請求項1の発明の構成において、接触部を構成する凸部が、凸部の高さと略同等の深さの凹部内に配設された構成とした場合、チップ型電子部品素子の端面から外部電極形成用治具に移行した余剰導電性ペーストを、例えばスキージングすることにより除去する際に、凸部が形成された領域と、その周囲の領域が略面一になるため、導電性ペーストを円滑かつ確実に除去することが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
また、外部電極形成用治具を作製する場合に、例えば、平板に溝を形成して、溝でない部分を凸部とすることにより、容易かつ経済的に、複数の凸部を備えた接触部を形成することが可能になり、実用性にも優れている。
また、請求項3の外部電極形成用治具のように、請求項1または2の発明の構成において、接触部を構成する凸部を海島状に配置することにより、余剰導電性ペーストを効率よく除去することが可能な接触部を形成することが可能になる。また、凸部を海島状に配置することにより、凸部と、凸部でない部分(凹部)の比率に対応して、凸部と接触する導電性ペーストの、外部電極形成用治具側への移行量を調整しやすくなり、本願発明を実効あらしめることができる。
ただし、本願発明において、接触部を構成する凸部の具体的な形状に特別の制約はなく、海島状に配置する場合以外にも、例えば、細長くまっすぐな土手状の凸部や、渦巻き状の凸部などの種々の態様の凸部を採用することが可能である。
また、請求項4のチップ型電子部品の製造方法は、(a)チップ型電子部品素子の端面に、外部電極形成用の導電性ペーストを付与する導電性ペースト付与工程と、(b)チップ型電子部品素子の端面に付与した、外部電極形成用の導電性ペーストと接触させる接触部が、先端面がチップ型電子部品素子の端面に付与された導電性ペーストと接触する接触面となる複数の凸部を有し、凸部の配置間隔Pが、P≦(W−2r)/2(W:端面を構成する最短辺の寸法、r:端面コーナー部の面取り部の曲率半径)の要件を満たし、凸部の幅の最も狭い部分の寸法bがb≦0.35Pの要件を満たすとともに、凸部の高さhが、0.2b≦h≦bの要件を満たす外部電極形成用治具を用い、接触面と、チップ型電子部品素子の端面に付着した導電性ペーストとを接触させた後、離間させることにより、チップ型電子部品素子の端面から接触部に余剰導電性ペーストを移行させて除去する余剰ペースト除去工程と、(c)余剰ペーストを除去した後の、チップ型電子部品素子の端面に付着した導電性ペーストを乾燥させる導電性ペースト乾燥工程と、(d)導電性ペースト乾燥工程で乾燥された、チップ型電子部品素子の端面に付着した導電性ペーストを焼き付ける工程とを備えているので、チップ型電子部品素子の端面に付着した導電性ペーストのうち、余剰の導電性ペーストを確実に除去して、端面における厚みが適正な範囲にある外部電極を備えたチップ型電子部品を効率よく製造することが可能になる。
また、請求項5のチップ型電子部品の製造方法のように、請求項4の発明の構成において、余剰ペースト除去工程において、チップ型電子部品素子の端面から除去されて、外部電極形成用治具の凸部の先端面に付着した導電性ペーストを、スキージングすることによって除去するスキージング工程を備えるようにした場合、スキージングによって、凸部の先端面に付着した導電性ペーストを確実にしかも効率よく除去して、次の余剰ペースト除去工程に備えることが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
また、請求項6のチップ型電子部品の製造方法のように、請求項4または5の発明の構成において、余剰ペースト除去工程において、チップ型電子部品素子の端面と、外部電極形成用治具の凸部の先端面とを当接させることにより、余剰導電性ペーストの除去を行うようにした場合、凸部の先端面を、チップ型電子部品素子の端面の導電性ペーストにのみ接触させる場合に比べて、余剰導電性ペーストをより確実に除去するとともに、チップ型電子部品の端面に残る導電性ペースト量を安定させて、端面の厚みが適正な範囲にあり、かつ、厚みの安定した外部電極を備えた信頼性の高いチップ型電子部品を製造することが可能になる。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
この実施例1では、図2(a)、(b)に示すように、セラミック素子(チップ型電子部品素子)1中に、複数の内部電極2(2a,2b)がセラミック層3を介して積層、配設され、かつ、セラミック層3を介して互いに対向する内部電極2(2a,2b)が交互にセラミック素子(チップ型電子部品素子)1の逆側の端面に引き出されて、セラミック素子1の端面4(4a,4b)に形成された一対の外部電極5(5a,5b)に接続された構造を有するチップ型積層セラミックコンデンサ(チップ型電子部品)10を製造する場合において、セラミック素子(チップ型電子部品素子)1の両端部に外部電極5(5a,5b)を形成する方法を例にとって説明する。
なお、このチップ型電子部品素子の寸法は、長さ:L=3.2mm、幅:W=1.6mm、厚さ:T=1.6mm、端面4の稜線部(コーナー部)6の面取り部分の曲率半径:r=0.1mm(図4)である。
この実施例1では、図1に示すような構成を有する装置を用いて、図2に示すようなセラミック素子(チップ型電子部品素子)1の両端部に外部電極5を形成した。なお、図1は装置の構成を模式的に示す図であって、チップ型電子部品素子の寸法と、外部電極形成用治具の凸部の寸法の関係は、必ずしも本願発明の要件と対応するものではない。チップ型電子部品素子の寸法と外部電極形成用治具の凸部の寸法などの関係については、図3および図4に示すとともに、以下に詳しく説明する。
この装置は、チップ型電子部品素子1を保持し、移動させるチップ型電子部品素子保持取扱手段11と、チップ型電子部品素子1の端面4に導電性ペースト12を付着させる導電性ペースト付与手段13と、チップ型電子部品素子1の端面4に付与した、外部電極形成用の導電性ペースト12を接触させて、チップ型電子部品素子1の端面4から、接触部21に導電性ペースト12の一部(余剰導電性ペースト)を移行させるための導電性ペースト除去手段(外部電極形成用治具)20を備えている。
なお、導電性ペースト付与手段13は、チップ型電子部品素子1の外部電極が形成されるべき端面4(4a,4b)(図2)が浸漬される導電性ペースト12を保持する平坦面13aを備えた導電性ペースト保持手段(プレート)13と、導電性ペースト保持手段13の平坦面13a上に導電性ペースト12を所定の厚みとなるように供給する導電性ペースト供給手段14と、スキージ15とを備えている。
そして、この導電性ペースト付与手段13は、図6(a),(b)に示すように、チップ型電子部品素子保持取扱手段11により保持された、チップ型電子部品素子1の端面4を、導電性ペースト保持手段13の平坦面13aに所定の厚みで塗布された導電性ペースト12に浸漬し、引き上げる(図6(c))ことにより、チップ型電子部品素子1の端面4に導電性ペースト12を付着させることができるように構成されている。
また、導電性ペースト除去手段(外部電極形成用治具)20は、図1,図3,図4に示すように、プレート22の上面に、チップ型電子部品素子1の端面4に付与した、外部電極形成用の導電性ペースト12を接触させて、チップ型電子部品素子1の端面4から余剰の導電性ペーストを除去する接触部21を配設することにより形成されている。
接触部21は、先端面23aがチップ型電子部品素子1の端面4に付与された導電性ペースト12と接触する接触面となる複数の凸部23を備えている。
凸部23は、平面形状が直径0.20mmで、高さが0.20mmの円柱形状を有している。
そして、凸部23は、その配置間隔Pが、下記の式(1):
P≦(W−2r)/2 (1)
(ただし、W:チップ型電子部品素子1の端面4を構成する最短辺の寸法(この実施例ではチップ型電子部品素子の厚み方向の寸法T(図2参照)でここでは1.6mm)、r:端面4のコーナー部(稜線部)の面取り部6(図2参照)の曲率半径(この実施例では0.1mm)の要件を満たし、
凸部23の幅の最も狭い部分の寸法b(図3,図4参照)が、下記の式(2):
b≦0.35P (2)
の要件を満たすとともに、
凸部23の高さhが、下記の式(3):
0.2b≦h≦b (3)
の要件を満たすように構成されている。
なお、この実施例1では、凹部の配置間隔Pが0.70mm以下、凸部23の幅の最も狭い部分の寸法bが0.245mm以下、凸部23の高さhが0.049mm〜0.245mmの場合本願発明の要件を満たすことになる。ただし、この実施例では、凹部の配置間隔Pを0.60mm、凸部23の幅の最も狭い部分の寸法bを0.20mm、凸部23の高さhを0.20mmとしている。
また、この実施例1においては、外部電極形成用治具20を構成する凸部23は、プレート22に形成された、凸部23の高さと略同等の深さの凹部24内に海島状に配置されている。なお、この実施例1では、凹部24の深さの寸法d(図3)を0.20mmとしている。
なお、凸部23の具体的な形状に特別の制約はなく、図5(a)に示すような、四角柱状の凸部33、図5(b)に示すような、細長い土手状の凸部43などの種々の形状を採用することが可能である。
なお、図3の円柱状の凸部23や、図5(a)に示すような四角柱状の凸部33を海島状に配置することにより形成された接触部の構成は、粘度が20〜100Pa・sの導電性ペーストを用いる場合に適しており、図5(b)に示すような細長い土手状の凸部43を配設することにより形成された接触部の構成は、粘度が40Pa・s程度までの導電性ペーストを用いる場合に適している。
また、この実施例の外部電極形成用治具20は、外部電極形成用の導電性ペースト12を接触させて、チップ型電子部品素子1の端面4から除去した余剰導電性ペースト12aを、接触部21から除去するためのスキージ25を備えている。
次に、上述のように構成された装置を用いてチップ型電子部品素子に外部電極を形成する方法について説明する。
(1)まず、外部電極を形成すべき端面の稜線部に、曲率半径が約0.1mm程度の丸みをつける面取り加工が施されたチップ型電子部品素子1を用意する。
(2)導電性ペースト供給手段14(図1)により、図6(a)に示すように、導電性ペースト保持手段(プレート)13の平坦面13a上に、所定の厚みとなるように、導電性ペースト12を供給する。
(3)次に、図6(b)に示すように、チップ型電子部品素子1の端面4を、導電性ペースト保持手段(プレート)13上に塗布された導電性ペースト12に浸漬し、引き上げる(図6(c))ことにより、チップ型電子部品素子1の端面4に導電性ペースト12を付着させる(導電性ペーストの付与工程)。
(4)次に、前記(3)の工程において、導電性ペースト12が塗布された直後のチップ型電子部品素子1を、その端面4が、図7(a),(b)に示すように、導電性ペースト除去手段(外部電極形成用治具)20の接触部21を構成する凸部23の先端面23aに当接するような態様で押し付けた後、図7(c)に示すように、引き離すことにより、端面に塗布された導電性ペースト12の盛り上がった部分を含む余剰導電性ペースト12aを除去する(余剰ペースト除去工程)。
これにより、チップ型電子部品素子1の端面4のコーナー部1aおよび稜線部1bにおいては導電性ペースト12が必要な厚みを有するとともに、端面4の中央領域1cにおいては導電性ペースト12の厚みがほぼ均一で、かつ、必要な厚みを有するような態様でチップ型電子部品素子1の端面4に導電性ペースト12を塗布することが可能になる。
(5)そして、余剰の導電性ペーストを除去する工程において、チップ型電子部品素子1の端面4に付着した導電性ペースト12から、余剰の導電性ペースト12aを除去した後の導電性ペースト12を乾燥させる(導電性ペースト乾燥工程)。
(6)それから、導電性ペースト乾燥工程で乾燥した、チップ型電子部品素子の端面に付着した導電性ペーストを焼き付けることにより、端面における厚みが適正な範囲にある外部電極を備えた、図2(a),(b)に示すような構造を有するチップ型電子部品を得ることができる。
なお、上記(3)の導電性ペーストの付与工程において、導電性ペーストを付与した後、次の導電性ペーストの付与工程に備えるためには、導電性ペースト保持手段13上に残った導電性ペースト12をスキージ15により掻き取った後、導電性ペースト付与手段(プレート)13上に、図6(a)に示すように、所定の厚みとなるように、導電性ペースト12を供給する。
また、上記(4)の導電性ペーストの余剰部分を除去した後、次の余剰ペースト除去工程に備えるためには、図8(a),(b)に示すように、凸部23の先端面23aより上に位置する導電性ペースト12をスキージ25により掻き取り、凸部23の先端面23aに実質的に導電性ペースト12が付着していない状態とする。
なお、本願発明の外部電極形成用治具20を用いることにより、チップ型電子部品素子の端面に付着した導電性ペーストから、余剰部分を確実に除去することが可能になるため、厚みが適正な範囲にあり、かつ、均一な外部電極を効率よく形成することができる。なお、通常はチップ型電子部品の、導電性ペーストが付着した端面(または導電性ペースト)を一度だけ外部電極形成用治具20の接触面に接触させるだけで、効率よく余剰の導電性ペーストを除去することができるが、場合によっては複数回接触させることも可能である。
また、導電性ペースト除去手段20として、本願発明の外部電極形成用治具を用いることにより、側面への濡れ上がりが抑えられるので、側面に回り込んだ外部電極(導電性ペースト)の先端部(上端部)が側面の中央部でその両側部分より上方にまで濡れ上がる現象が生じることを防止することができる。
また、金属の含有率が高い導電性ペーストなどの、粘度の高い導電性ペーストを用いる場合にも、余剰の導電性ペーストを除去した後のチップ型電子部品素子の端面に必要な塗布厚を確保して、端面にかすれなどのない、信頼性の高い外部電極を形成することが可能になる。
なお、上記実施例1の場合と同様の方法で、凸部の配置間隔P、凸部の幅の最も狭い部分の寸法b、凸部の高さhを、表1および表2に示すような範囲で変化させて、外部電極を形成し、端面の膜厚のばらつき、および端面の塗膜へのかすれの発生率を調べた。
その結果を、表1および表2に併せて示す。なお、表1および2には示していないが、表1および表2の各試料においては、いずれも平均膜厚として、目標とする膜厚0.06mmを達成できることが確認されている。
Figure 0004569430
Figure 0004569430
なお、表1の各試料は、主として凸部の配置間隔P、凸部の幅の最も狭い部分の寸法bの限界を評価する目的で作製したものである。
また、表2の各試料は、主として凸部の高さhの限界を評価する目的で作製したものである。
また、表1および表2において、試料番号に*印を付したデータは、本願発明の要件を満たさない試料についてのデータである。
また、表1および表2の膜厚のばらつき、および塗膜のかすれの発生率は、10時間の連続運転を行った状態でサンプリングした試料について調べたものである。なお、膜厚のばらつきは、10個の試料について調べたものであり、最大の膜厚を示した試料の膜厚の値から、最小の膜厚を示した試料の膜厚の値を差し引いた値であり、また、かすれ発生率は、試料10000個について、自動選別機を用いて外観選別を行った結果である。
表1の試料番号3,4,6,7の試料のように、凸部の配設間隔Pが0.7mmを超えた場合や、凸部の幅の最も狭い部分の寸法bが0.245mmを超えた場合、膜厚のばらつきが大きくなったり、かすれが発生したりして良好な外部電極を形成できないことが確認された。
一方、試料番号1、2、および、試料番号5の試料のように、凸部の配設間隔Pが0.7mm以下、凸部の幅の最も狭い部分の寸法bが0.245mm以下、凸部23の高さhが0.1mmで本願発明の要件を満たす場合、膜厚のばらつきが小さく、かすれの発生のない良好な外部電極を形成できることが確認された。
また、表2の試料番号8,11,12の試料のように、凸部の高さhが0.049mm〜0.245mmの条件を満たさない場合、ばらつきが大きくなったり、かすれが発生したりして良好な外部電極を形成できないことが確認された。
一方、試料番号9、10の試料のように、凸部の配設間隔Pが0.7mm、凸部の幅の最も狭い部分の寸法bが0.245mm、凸部23の高さhが0.05mm、0.245mmで本願発明の要件を満たす場合、膜厚のばらつきが小さく、かすれの発生のない良好な外部電極を形成できることが確認された。
上記の結果から、チップ型電子部品素子の長さL:3.2mm、幅W:1.6mm、高さT:1.6mm、面取り部分の曲率半径r:0.1mmの条件で、目標とする膜厚を0.06mmとした場合、凸部の配設間隔P≦0.7mm、凸部の幅の最も狭い部分の寸法b≦0.245mm、0.049mm≦凸部の高さh≦0.245mmの条件を満たすこと、すなわち、本願発明の要件を満たすことにより、膜厚のばらつきが小さく、かすれの発生のない良好な外部電極を形成できることがわかる。
図9はチップ型電子部品素子の両端部に外部電極を形成するのに用いた装置の他の例を示す図である。
この装置は、一体に形成された一体プレート26に、導電性ペースト12を保持する平坦面13aを備えた導電性ペースト付与手段13と、一体プレート26の上面に、先端面23aがチップ型電子部品素子1の端面4に付与された導電性ペースト12と接触する接触面となる複数の凸部23を備えた接触部21を有する外部電極形成用治具(導電性ペースト除去手段)20を備えている。
そして、この実施例2では、導電性ペースト付与手段13と外部電極形成用治具(導電性ペースト除去手段)20において、導電性ペーストを所定の厚みとなるように展開させるスキージと、チップ型電子部品素子1の端面から外部電極形成用治具(導電性ペースト除去手段)20の接触部21に移行した導電性ペースト12を除去するためのスキージとして1つのスキージ35が用いられている。
その他の構成は上記実施例1の場合と同様である。なお、この実施例2の装置においては、上述のように、導電性ペースト付与手段13と導電性ペースト除去手段20において、1つのスキージ35が用いられているので、スキージ35によるスキージング動作を簡略化することが可能になる。
この実施例2の装置を用いて、チップ型電子部品素子1の端面4に外部電極形成用の導電性ペーストを付与するにあたっては、
(1)一体プレート26をスライドさせて導電性ペースト保持面(平坦面13a)に所定の厚みで導電性ペースト12を展開し、
(2)導電性ペースト12にチップ型電子部品素子1の端面4を浸漬し、引き上げてチップ型電子部品素子1の端面4に導電性ペースト12を塗布した後、
(3)端面に導電性ペースト12が塗布されたチップ型電子部品素子1を、その端面4が、導電性ペースト除去手段(外部電極形成用治具)20の接触部21を構成する凸部23の先端面23aに当接するような態様で押し付けた後、引き離すことにより、余剰導電性ペーストを除去する
ことにより、端面における厚みが適正な所定の厚みとなるように、チップ型電子部品素子に導電性ペーストを確実に塗布することができる。
なお、その後は上記実施例1の場合と同様の手順によりチップ型電子部品を効率よく製造することができる。
図10,図11,図12はチップ型電子部品素子の両端部に外部電極を形成するのに用いた装置の他の例を示すとともに、その動作を説明する図である。
この装置は、一体に形成された一体プレート26の表面に、導電性ペースト12を保持する平坦面13aを備えた導電性ペースト付与手段13と、一体プレート26の上面に、先端面23aがチップ型電子部品素子1の端面4に付与された導電性ペースト12と接触する接触面となる複数の凸部23を備えた接触部21を有する外部電極形成用治具(導電性ペースト除去手段)20とが交互に配設された構成を有している。
この実施例2の装置を用いて、チップ型電子部品素子1の端面4に外部電極形成用の導電性ペーストを付与するにあたっては、
(1)図10に示すように、一体プレート26をスライドさせて、平坦面13aを備えた導電性ペースト付与手段13と、複数の凸部23を備えた接触部21を有する外部電極形成用治具(導電性ペースト除去手段)20とが交互に配設された一体プレート26の表面に、所定の厚みとなるように導電性ペースト12を展開し、
(2)図11に示すように、導電性ペースト付与手段13を構成する平坦面13a上に保持された導電性ペースト12とチップ型電子部品素子1の端面が接触するように浸漬し、引き上げて、チップ型電子部品素子1の端面4に導電性ペースト12を塗布した後、さらに一体プレート26をスライドさせて、一体プレート26上の導電性ペースト12をスキージ(図示せず)により除去した後、
(3)凸部23より上側の位置にある導電性ペースト12が掻き取られた状態の接触部21(図12)に、チップ型電子部品素子1の、導電性ペースト12が付着した端面4を押し付け、引き上げて端面4の余剰導電性ペースト12aを除去することにより、端面における厚みが適正な所定の厚みとなるように、チップ型電子部品素子に導電性ペーストを確実に塗布することができる。
なお、その後は上記実施例1の場合と同様の手順によりチップ型電子部品を効率よく製造することができる。
この実施例3の装置においては、平坦面13aを備えた導電性ペースト付与手段13と、複数の凸部23を備えた接触部21を有する導電性ペースト除去手段20とが1つの一体プレート26の表面に交互に配設されているので、設備を小型化することが可能になるとともに、導電性ペースト付与工程と、余剰ペースト除去工程の間でのチップ型電子部品素子の移動距離を小さくして、工程時間の短縮を図ることが可能になり、生産性を向上させることができる。
なお、上記実施例では、チップ型積層セラミックコンデンサを製造する場合を例にとって説明したが、本願発明はチップ型積層セラミックコンデンサに限られるものではなく、インダクタ、バリスタ、その他の外部電極を備えた種々のチップ型電子部品を製造する場合に広く適用することが可能である。
本願発明は、さらにその他の点においても、上記実施例に限定されるものではなく、外部電極形成用治具を構成する材料、凸部の具体的な形状、凸部の高さ、導電性ペーストの種類や組成などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
上述のように、本願発明によれば、端面の厚みが適切な範囲にあり、かつ厚みの安定した外部電極を備えた信頼性の高いチップ型電子部品を製造することが可能になる。
したがって、本願発明は、チップ型積層セラミックコンデンサ、インダクタ、バリスタをはじめとする、外部電極を備えた種々のチップ型電子部品を製造する場合に広く適用することが可能である。
チップ型電子部品素子の両端部に外部電極を形成するのに用いた本願発明の一実施例(実施例1)にかかる装置を示す図である。 (a)は本願発明の一実施例にかかるチップ型電子部品の製造方法により製造されるチップ型電子部品(積層セラミックコンデンサ)の構成を示す図、(b)は外部電極を形成する前のチップ型電子部品素子を示す斜視図である。 本願発明の一実施例にかかる導電性ペースト除去手段(外部電極形成用治具)の要部構成を示す図である。 本願発明の一実施例にかかる導電性ペースト除去手段(外部電極形成用治具)の要部構成を示す図である。 本願発明の一実施例にかかる導電性ペースト除去手段(外部電極形成用治具)の他の例を示す図である。 (a),(b),(c)は本願発明の一実施例にかかるチップ型電子部品の製造方法における導電性ペースト付与工程を説明する図である。 (a),(b),(c)は本願発明の一実施例にかかるチップ型電子部品の製造方法における余剰ペースト除去工程を説明する図である。 (a),(b)は導電性ペースト除去手段から導電性ペースト(余剰導電性ペースト)を除去する方法を説明する図であり、(a)は除去する前の状態を示す図、(b)は除去した後の状態を示す図である。 チップ型電子部品素子の両端部に外部電極を形成するのに用いた本願発明の他の実施例(実施例2)にかかる装置を示す図である。 チップ型電子部品素子の両端部に外部電極を形成するのに用いた本願発明の他の実施例(実施例3)にかかる装置を示す図である。 チップ型電子部品素子の両端部に外部電極を形成するのに用いた本願発明の他の実施例(実施例3)にかかる装置の動作を説明する図である。 チップ型電子部品素子の両端部に外部電極を形成するのに用いた本願発明の他の実施例(実施例3)にかかる装置の動作を説明する図である。 従来のチップ型電子部品の構成を示す図である。 従来のチップ型電子部品の製造方法を示す図である。 従来のチップ型電子部品の製造方法の他の例を示す図である。
符号の説明
1 セラミック素子(チップ型電子部品素子)
1a チップ型電子部品素子の端面のコーナー部
1b チップ型電子部品素子の端面の稜線部
1c チップ型電子部品素子の端面の中央領域
2(2a,2b) 内部電極
3 セラミック層
4(4a,4b) 端面
5(5a,5b) 外部電極
6 コーナー部(稜線部)の面取り部
10 チップ型積層セラミックコンデンサ(チップ型電子部品)
11 チップ型電子部品素子保持取扱手段
12 導電性ペースト
12a 余剰導電性ペースト
13 導電性ペースト付与手段
13a 平坦面
14 導電性ペースト供給手段
15,25,35 スキージ
20 導電性ペースト除去手段(外部電極形成用治具)
21 接触部
22 プレート
23,33,43 凸部
23a 凸部の先端面
24 凹部
26 一体プレート
b 凸部の幅の最も狭い部分の寸法
d 凹部の深さの寸法
h 凸部の高さ
P 凸部の配置間隔
r チップ型電子部品素子の面取り部分の曲率半径
L チップ型電子部品素子の長さ
T チップ型電子部品素子の高さ
W チップ型電子部品素子の幅

Claims (6)

  1. 接触部に、チップ型電子部品素子の端面に付与した外部電極形成用の導電性ペーストを接触させて、前記チップ型電子部品素子の端面から前記接触部に余剰導電性ペーストを移行させるための外部電極形成用治具であって、
    前記接触部が、先端面が前記チップ型電子部品素子の端面に付与された導電性ペーストと接触する接触面となる複数の凸部を有し、
    前記凸部の配置間隔Pが、下記の式(1):
    P≦(W−2r)/2 (1)
    W:端面を構成する最短辺の寸法
    r:端面コーナー部の面取り部の曲率半径
    の要件を満たし、
    前記凸部の幅の最も狭い部分の寸法bが、下記の式(2):
    b≦0.35P (2)
    の要件を満たすとともに、
    前記凸部の高さhが、下記の式(3):
    0.2b≦h≦b (3)
    の要件を満たすこと
    を特徴とする外部電極形成用治具。
  2. 前記接触部を構成する前記凸部が、前記凸部の高さと略同等の深さの凹部内に配設されていることを特徴とする請求項1記載の外部電極形成用治具。
  3. 前記接触部を構成する前記凸部が海島状に配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の外部電極形成用治具。
  4. (a)チップ型電子部品素子の端面を、外部電極形成用の導電性ペースト中に浸漬することにより、チップ型電子部品素子の端面に、外部電極形成用の導電性ペーストを付与する導電性ペースト付与工程と、
    (b)前記チップ型電子部品素子の端面に付与した外部電極形成用の導電性ペーストと接触させる接触部が、先端面が前記チップ型電子部品素子の端面に付与された導電性ペーストと接触する接触面となる複数の凸部を有し、
    前記凸部の配置間隔Pが、下記の式(1):
    P≦(W−2r)/2 (1)
    W:端面を構成する最短辺の寸法
    r:端面コーナー部の面取り部の曲率半径
    の要件を満たし、
    前記凸部の幅の最も狭い部分の寸法bが、下記の式(2):
    b≦0.35P (2)
    の要件を満たすとともに、
    前記凸部の高さhが、下記の式(3):
    0.2b≦h≦b (3)
    の要件を満たす外部電極形成用治具を用い、
    前記接触面と、前記チップ型電子部品素子の端面に付着した前記導電性ペーストとを接触させた後、離間させることにより、前記チップ型電子部品素子の端面から前記接触部に余剰導電性ペーストを移行させて除去する余剰ペースト除去工程と、
    (c)前記余剰ペーストを除去した後の、前記チップ型電子部品素子の端面に付着した導電性ペーストを乾燥させる導電性ペースト乾燥工程と、
    (d)前記導電性ペースト乾燥工程で乾燥された、前記チップ型電子部品素子の端面に付着した導電性ペーストを焼き付ける工程と
    を具備することを特徴とするチップ型電子部品の製造方法。
  5. 前記余剰ペースト除去工程において、チップ型電子部品素子の端面から除去されて、前記外部電極形成用治具の前記凸部の先端面に付着した導電性ペーストを、スキージングすることによって除去するスキージング工程を備えていることを特徴とする請求項4記載のチップ型電子部品の製造方法。
  6. 前記余剰ペースト除去工程において、前記チップ型電子部品素子の端面と、前記外部電極形成用治具の前記凸部の先端面とを当接させることにより、前記余剰導電性ペーストの除去を行うことを特徴とする請求項4または5記載のチップ型電子部品の製造方法。
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