JP4569169B2 - 固体撮像装置、および、その製造方法 - Google Patents

固体撮像装置、および、その製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、受光部に光を入射させて撮像を行う固体撮像装置に関する。
現在作製されているCCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary MOS)センサを含む固体撮像装置の多くは、シリコン基板を使用している。
基板として採用されるシリコンは、赤から赤外の波長領域に吸収帯をもつ。また、固体撮像装置の特性上、緑色の波長領域である550nmをピークにした感度特性をもつように受光部を構成する不純物領域の深さや、濃度を制御している。
その結果、緑色、赤色に比べて青色の撮像特性が劣る。青色の感度を向上するため、様々な技術が開示されている(特許文献1,2参照)。
ところで、CCDセンサやCMOSセンサにおけるシリコン基板の上層には、窒化シリコン膜からなる保護膜を形成している。上記の保護膜の役割は、キズ等の発生を防止する表面保護膜としての役割の他に、窒化シリコン膜中に含まれる水素を、画素部におけるシリコン基板のシリコンダングリングボンドへ供給してシリコンダングリングボンドを低減させることにより暗電流を低減させるという役割をもつ。また、アルミニウム等の配線の腐食を防止する役割をもつ。
特開平10−150177号公報 特開平11−121728号公報
しかしながら、保護膜として通常使用されている窒化シリコン膜(SiN)は、紫外域の光を吸収するため、シリコン基板の特性に加えて、さらに青色の感度を向上させるのに不利な構造となっている。この結果、撮像で得た信号のうち、素子外部での増幅率は青色が他の色に比べて大きくなるため、撮像特性においてS/N比低下を招いてしまう。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、保護膜による青色可視光の波長以下の波長領域の光の吸収を低減して、青色感度を高めることができる固体撮像装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の固体撮像装置は、基板に複数の受光部が形成された画素部と、前記基板に形成され、前記画素部に電圧を供給する配線部と、前記画素部および前記配線部を保護する、窒化シリコンあるいは窒化酸化シリコンを含む保護膜とを有し、前記画素部における保護膜の膜厚が、前記配線部における保護膜の膜厚に比べて薄く形成されている。
上記の本発明の固体撮像装置では、画素部における保護膜の膜厚が、配線部における保護膜の膜厚に比べて薄く形成されていることから、例えば、保護膜による近紫外から青色可視光の波長領域の光の吸収を小さくすることができる。すなわち当該波長領域の光の透過率を向上させることができる。従って、上記の波長領域の光を受光する受光部へ導かれる光量を増加させることができ、受光部に入射する光量の増加に伴って、光電変換により発生する信号電荷が増大する。
本発明の固体撮像装置によれば、保護膜による青色可視光の波長以下の波長領域の光の吸収を低減することができ、青色感度を高めることができる。
以下に、本発明の固体撮像装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、固体撮像装置の一例として、CCD固体撮像装置を例に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係るCCD固体撮像装置の要部断面図であり、(a)は画素部における要部断面図であり、(b)は配線部における要部断面図である。
図1(a)に示すように、p型のシリコン基板またはシリコン基板に形成されたp型ウェル(以下、基板という)1に、例えば、n型不純物領域などからなり基板1とのpn接合を中心とした領域で光電変換を行って信号電荷を発生させ、信号電荷を一定期間蓄積する受光部2が形成されている。図示はしないが、受光部2は、画素部における基板1にマトリックス状に形成される。
受光部2の隣接領域に、主にn型不純物領域からなる転送チャネル3が形成されている。図示を省略したが、受光部2と一方側に隣接する転送チャネル3との間には、可変ポテンシャル領域を形成するp型不純物領域からなる読み出しゲート部が形成されている。また、受光部2と他方側に隣接する転送チャネル3との間には、高濃度のp型不純物領域からなるチャネルストッパが基板深部にまで形成されている。
基板1上には、酸化シリコンなどの絶縁膜を介して、例えばポリシリコンからなる転送電極4が形成されている。転送電極4には、クロック信号が周期的に位相をずらして印加される。転送電極4に印加されるクロック信号により、転送チャネル3のポテンシャル分布が制御されて、転送チャネル3内の電荷が転送される。
転送電極4を被覆して、例えば酸化シリコンからなる絶縁膜5が形成されている。絶縁膜5上には、転送電極4を被覆するように例えば、タングステン(W)やアルミニウム(Al)などからなる遮光膜6が形成されており、当該遮光膜6には、受光部2の上方に開口部が形成されている。
画素部における基板1を被覆するように、例えば、BPSG(Borophosphosilicate glass)膜からなる層間絶縁膜7が形成されている。層間絶縁膜7上には、例えば、窒化シリコン(SiN)あるいは窒化酸化シリコン(SiON)からなる保護膜10bが形成されている。保護膜10bは、例えばプラズマCVD法により形成される。プラズマCVD法により形成された窒化シリコンあるいは窒化酸化シリコンからなる保護膜10bは、水素を多量に含有する。このため、保護膜10bは、基板1と絶縁膜との界面に存在するダングリングボンドに水素を捕獲させ、基板1と絶縁膜との界面準位を低減させる水素供給源として機能する。
画素部における保護膜10b上に、図示しないオンチップカラーフィルタおよびオンチップレンズ(OCL)が形成されている。オンチップカラーフィルタは、原色系のカラーコーディング方式では、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかに着色され、補色系では、例えば、シアン(Cy)、マゼンタ(Mg)、イエロー(Ye)、緑(G)などのいずれかに着色されている。
オンチップカラーフィルタは、各画素の受光部2にそれぞれ特定の波長領域の光のみを通過させる。例えば、青色画素のオンチップカラーフィルタは、近紫外から青色可視光の波長領域(波長300〜492nm)の光を通過させ、緑色画素のオンチップカラーフィルタは緑色可視光の波長領域(波長492〜577nm)の光を通過させ、赤色画素のオンチップカラーフィルタは赤色可視光から近赤外の波長領域(波長622nm以上)の光を通過させる。
図1(b)に示すように、画素部の周囲の配線部には、素子分離絶縁膜8が形成されており、素子分離絶縁膜8上には、BPSG膜からなる層間絶縁膜7が形成されている。層間絶縁膜7上には、転送電極4にクロック信号を供給するためのアルミニウム等からなる配線9が形成されている。配線9上には、窒化シリコンあるいは窒化酸化シリコンからなる保護膜10aが形成されている。保護膜10aは、外部からの水分がアルミニウム等の配線9部分へ侵入することを防止して、配線9の腐食を防止する。
上記の本実施形態では、画素部における保護膜10bの膜厚が、配線部における保護膜10aの膜厚に比べて薄く形成されている。画素部の保護膜10bの膜厚は例えば100nm程度であり、配線部の保護膜10aの膜厚は例えば300nm程度である。
上記の固体撮像装置では、入射光はオンチップレンズにより集光され、オンチップカラーフィルタを通過して各受光部2へ導かれる。オンチップカラーフィルタは、画素毎(受光部毎)に異なる波長領域の光を通過させる。例えば、青色画素に配置されたオンチップカラーフィルタは、近紫外から青色可視光の波長領域の光を通過させる。なお、補色系では、近紫外から青色可視光の波長領域の光を通過させのはシアン(Cy)、マゼンタ(Mg)である。
受光部2では、オンチップカラーフィルタを通過した特定の波長領域の光をそれぞれ受光する。半導体基板1に対して逆バイアスされた状態のフォトダイオードよりなる受光部2に入射光が入ると、当該受光部2で光電変換され、入射光量に応じた量の電荷が発生する。この電荷は、受光部2のn型不純物領域内で一定期間蓄積される。
その後、転送電極4に読み出し電圧が印加されて、電荷が転送チャネル3へ転送される。さらに、転送電極4に対してそれぞれ周期的に位相をずらしてクロック信号が印加され、電荷が所定方向、いわゆる垂直方向(図1では、紙面に垂直方向)に転送されて、図示しない水平転送部に送られていく。そして、水平転送部に送られた電荷は水平方向に転送され、出力部から時系列な画像信号として取り出されることになる。
上記の本実施形態に係る固体撮像装置の製造方法について、図2〜図3を参照して説明する。なお、図2、図3において、(a)は画素部における工程断面図であり、(b)は配線部における工程断面図である。
図2に示すように、基板1の配線部に素子分離絶縁膜8を形成した後、画素部における基板1に各種不純物領域の形成を行う。これにより、基板1の画素部にn型不純物領域からなる例えば転送チャネル3と受光部2が形成される。
次に、基板1上に、熱酸化法またはCVD法により、酸化シリコン膜などからなる図示しない絶縁膜を形成した後、CVD法によりポリシリコンを堆積させてパターン加工して、基板1の画素部に転送電極4を形成する。
次に、画素部の転送電極4上を被覆して、例えば、酸化シリコンからなる絶縁膜5を形成し、転送電極4を被覆するように、絶縁膜5上にタングステン(W)などをCVD法により堆積させ、パターニングして受光部2の上方で開口する遮光膜6を形成する。
次に、基板1の全面に、例えばBPSG膜を堆積させて、層間絶縁膜7を形成する。そして、アルミニウム膜を成膜し、パターニングすることにより配線9を形成する。
以上により、図2に示す構造が形成される。
次に、図3に示すように、画素部および配線部における基板1上に、プラズマCVD法により窒化シリコンを堆積させて保護膜10aを形成する。保護膜10aの膜厚は、配線部における配線の腐食を防止できる膜厚以上とする。例えば、300nm程度とする。
次に、画素部全体を開口するレジストパターンを形成し、画素部における保護膜10aをドライエッチングにより加工して、薄膜化して保護膜10bとする(図1参照)。
その後、例えば、温度が200℃〜350℃程度でアニールを行う。これにより、プラズマCVD法により形成された窒化シリコンからなる保護膜10bは、水素を多量に含有することから、保護膜10bに含まれる水素が当該熱処理によって拡散して、画素部における基板1と絶縁膜との界面に存在するダングリングボンドを消滅させることにより、基板1と絶縁膜との界面準位を低減させる。
以降の工程としては、オンチップカラーフィルタを形成し、オンチップレンズを形成することにより、固体撮像装置が製造される。
上記の本実施形態に係る固体撮像装置によれば、画素部における保護膜10bの膜厚が、配線部における保護膜10aの膜厚に比べて薄く形成されていることから、例えば、オンチップカラーフィルタを通過した近紫外から青色可視光の波長領域の光の吸収を小さくすることができ、すなわち当該波長領域の光の透過率を向上させることができる。
従って、上記の波長領域の光を受光する受光部2へ導かれる光量を増加させることができることから、青色の感度を向上させることができる。青色の感度を向上させることができることにより、近紫外光から近赤外光までの全体の感度を均一化することができる。
また、配線部の保護膜10aは、配線9の腐食を防止できるだけの膜厚を確保していることから、固体撮像装置の信頼性は維持される。
(第2実施形態)
図4は、本実施形態に係るCCD固体撮像装置の要部断面図であり、(a)は画素部における要部断面図であり、(b)は配線部における要部断面図である。なお、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付しており、その説明は省略する。
本実施形態では、近紫外から青色可視光の波長領域の光を受光する受光部2B上のみが薄膜化された保護膜10bとなっており、青色可視光よりも長波長側の光を受光する受光部2上では厚膜の保護膜10aとなっている。近紫外から青色可視光の波長領域の光を受光する受光部2Bとは、原色系では、青色カラーフィルタの下に配置された受光部を指し、補色系では、シアン、マゼンタのカラーフィルタの下に配置された受光部を指す。
配線部では、厚膜の保護膜10aが形成されている。保護膜10aは、外部からの水分がアルミニウム等の配線9部分へ侵入することを防止して、配線9の腐食を防止する。
保護膜10a,10bは、第1実施形態と同様に、例えば、プラズマCVD法により形成された窒化シリコン(SiN)あるいは窒化酸化シリコン(SiON)からなる。上記の本実施形態では、保護膜10bの膜厚は例えば100nm程度であり、保護膜10aの膜厚は例えば300nm程度である。
次に、上記の本実施形態に係る固体撮像装置の製造方法について、説明する。
まず、第1実施形態と同様にして、図2に示す構造を得た後、図3に示すように、画素部および配線部における基板1上に、プラズマCVD法により窒化シリコンを堆積させて保護膜10aを形成する。保護膜10aの膜厚は、配線部における配線の腐食を防止できる膜厚以上とする。例えば、300nm程度とする。
次に、配線部を被覆し、かつ、画素部のうち青色を受光する画素、すなわち近紫外から青色可視光の波長領域の光を受光する受光部2B上のみを開口するレジストパターンを形成し、保護膜10aをドライエッチングにより加工する。これにより、上記の特定の受光部上の保護膜のみが薄膜化した保護膜10bとなる(図4参照)。
その後、例えば、温度が200℃〜350℃程度でアニールを行う。これにより、プラズマCVD法により形成された窒化シリコンからなる保護膜10a,10bは、水素を多量に含有することから、保護膜10a,10bに含まれる水素が当該熱処理によって拡散して、画素部における基板1と絶縁膜との界面に存在するダングリングボンドを消滅させることにより、基板1と絶縁膜との界面準位を低減させる。このとき、画素部においても厚膜の保護膜10aが存在することから、水素の供給量が第1実施形態に比べて増加し、ダングリングボンドを第1実施形態よりも低減することができる。
以降の工程としては、オンチップカラーフィルタを形成し、オンチップレンズを形成することにより、固体撮像装置が製造される。
上記の本実施形態に係る固体撮像装置によれば、画素部において、近紫外から青色可視光の波長領域の光を受光する受光部2B上の保護膜10bのみが、青色可視光よりも長波長側の光を受光する受光部2および配線部に形成された保護膜10aの膜厚に比べて薄く形成されている。
従って、第1実施形態と同様の理由で青色の感度を向上させることができる。また、青色可視光よりも長波長側の光を受光する受光部2上には、厚膜の保護膜10aが形成されていることから、厚膜の保護膜10aが形成された領域の基板1のシリコンダングリングボンドをさらに低減することができる。
(第3実施形態)
図5は、本実施形態に係るCCD固体撮像装置の要部断面図であり、(a)は画素部における要部断面図であり、(b)は配線部における要部断面図である。なお、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付しており、その説明は省略する。
本実施形態では、配線部には第1保護膜11と、第2保護膜12の積層膜が形成されており、画素部には第2保護膜12のみが形成されている。第1保護膜11および第2保護膜12は、プラズマCVD法により形成された窒化シリコン(SiN)あるいは窒化酸化シリコン(SiON)からなる。第1保護膜11の膜厚は例えば200nm程度であり、第2保護膜12の膜厚は例えば100nm程度である。
画素部のみに形成された第2保護膜12は、第1保護膜11よりも近紫外から青色可視光の波長領域の光の吸収率が小さい、すなわち当該波長領域の光の透過率が高い窒化シリコン(SiN)を採用することが好ましい。なお、第2保護膜12として、窒化酸化シリコン(SiON)を採用してもよい。
プラズマCVD法による窒化膜(窒化シリコン膜および窒化酸化シリコン膜を含む)は、熱CVDにより形成した窒化膜に比べて性質が幅広く変化する。上記したようにプラズマCVD法により形成した窒化膜は、水素含有量が高く、そのため、プラズマCVD窒化膜の組成はSiNHと表した方が妥当である。水素成分は、Si−H、N−Hの結合状態で存在し、このSi−Hの量を少なくすることにより、短波長の光の吸収を少なくすることができる。なお、窒化酸化シリコンは、窒化シリコンの形成のための堆積ガス雰囲気に酸化性のガスを混入することにより形成できる。
上記の本実施形態に係る固体撮像装置の製造方法について、図6〜図7を参照して説明する。なお、図6、図7において、(a)は画素部における工程断面図であり、(b)は配線部における工程断面図である。
まず、第1実施形態と同様にして、図2に示す構造を得た後、図6に示すように、画素部および配線部における基板1上に、プラズマCVD法により窒化シリコンを堆積させて第1保護膜11を形成する。
次に、図7に示すように、画素部全体を開口するレジストパターンを形成し、画素部における第1保護膜11をドライエッチングにより除去し、配線部には第1保護膜11を残す。
次に、画素部における層間絶縁膜7上、および配線部における第1保護膜11上に、プラズマCVD法により窒化シリコンを堆積させて第2保護膜12を形成する(図5参照)。この第2保護膜12の形成において、膜中のSi−Hの量を少なくして、短波長の光の吸収が少ない膜となるように条件を設定する。
その後、例えば、温度が200℃〜350℃程度でアニールを行う。これにより、プラズマCVD法により形成された画素部の第2保護膜12は、水素を含有することから、第2保護膜12に含まれる水素が当該熱処理によって拡散して、画素部における基板1と絶縁膜との界面に存在するダングリングボンドを消滅させることにより、基板1と絶縁膜との界面準位を低減させる。
以降の工程としては、オンチップカラーフィルタを形成し、オンチップレンズを形成することにより、固体撮像装置が製造される。
上記の本実施形態に係る固体撮像装置によれば、画素部には第2保護膜12のみが形成され、配線部には第1保護膜11および第2保護膜12の積層膜が形成されていることから、第1実施形態と同様に、画素部における保護膜の膜厚が、配線部における保護膜の膜厚よりも薄くなっている。このため第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
さらに、第2保護膜12として、第1保護膜11に比べて近紫外から青色可視光の波長領域の光の吸収が小さい膜を採用することにより、画素部において、保護膜による近紫外から青色可視光の波長領域の光の吸収をさらに小さくすることができ、第1実施形態よりも青色の感度を向上させることができる。
(第4実施形態)
図8は、本実施形態に係るCCD固体撮像装置の要部断面図であり、(a)は画素部における要部断面図であり、(b)は配線部における要部断面図である。なお、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付しており、その説明は省略する。
本実施形態では、画素部において、近紫外から青色可視光の波長領域の光を受光する受光部2B上のみに第2保護膜12が形成されており、他の領域ではさらに第1保護膜11が形成されている。
配線部には第1保護膜11と、第2保護膜12の積層膜が形成されている。第1保護膜11および第2保護膜12は、プラズマCVD法により形成された窒化シリコン(SiN)あるいは窒化酸化シリコン(SiON)からなる。第1保護膜11の膜厚は例えば200nm程度であり、第2保護膜12の膜厚は例えば100nm程度である。
第2保護膜12は、第3実施形態と同様に、第1保護膜11よりも近紫外から青色可視光の波長領域の光の吸収率が小さい、すなわち当該波長領域の光の透過率が高い窒化シリコン(SiN)を採用することが好ましい。なお、第2保護膜12として、窒化酸化シリコン(SiON)を採用してもよい。
上記の本実施形態に係る固体撮像装置の製造方法について、図9を参照して説明する。なお、図9において、(a)は画素部における工程断面図であり、(b)は配線部における工程断面図である。
まず、第1実施形態と同様にして、図2に示す構造を得た後、図6に示すように、画素部および配線部における基板1上に、プラズマCVD法により窒化シリコンを堆積させて第1保護膜11を形成する。
次に、図9に示すように、配線部を被覆し、かつ、画素部のうち青色を受光する画素、すなわち近紫外から青色可視光の波長領域の光を受光する受光部2B上のみを開口するレジストパターンを形成し、第1保護膜11をドライエッチングにより除去する。これにより、青色可視光よりも長波長側の光を受光する受光部2および配線部上に、第1保護膜11が形成される。
次に、画素部および配線部に、プラズマCVD法により窒化シリコンを堆積させて第2保護膜12を形成する(図8参照)。この第2保護膜12の形成において、膜中のSi−Hの量を少なくして、短波長の光の吸収が少ない膜となるように条件を設定する。
その後、例えば、温度が200℃〜350℃程度でアニールを行う。これにより、プラズマCVD法により形成された窒化シリコンからなる保護膜11,12は、水素を含有することから、保護膜11,12に含まれる水素が当該熱処理によって拡散して、画素部における基板1と絶縁膜との界面に存在するダングリングボンドを消滅させることにより、基板1と絶縁膜との界面準位を低減させる。このとき、画素部において、青色可視光よりも長波長側の光を受光する受光部2上には、第1保護膜11および第2保護膜12の積層膜が形成されていることから、水素の供給量が第3実施形態に比べて増加し、ダングリングボンドを第3実施形態よりも低減することができる。
以降の工程としては、オンチップカラーフィルタを形成し、オンチップレンズを形成することにより、固体撮像装置が製造される。
上記の本実施形態に係る固体撮像装置によれば、画素部において、近紫外から青色可視光の波長領域における光を受光する受光部2B上には第2保護膜12のみが形成され、青色可視光よりも長波長側の光を受光する受光部2上には、第1保護膜11と第2保護膜12の積層膜が形成されている。
従って、第3実施形態と同様の理由で青色の感度を向上させることができる。また、青色可視光よりも長波長側の光を受光する受光部2上には、第1保護膜11と第2保護膜12の積層膜からなる厚膜の保護膜が形成されていることから、厚膜の保護膜が形成された領域の基板1のシリコンダングリングボンドをさらに低減することができる。
本発明は、上記の実施形態の説明に限定されない。
本実施形態では、CCD固体撮像装置を例に説明したが、CMOS固体撮像装置に本発明を適用することもできる。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
第1実施形態に係るCCD固体撮像装置の要部断面図であり、(a)は画素部における要部断面図であり、(b)は配線部における要部断面図である。 第1実施形態に係るCCD固体撮像装置の工程断面図であり、(a)は画素部における工程断面図であり、(b)は配線部における工程断面図である。 第1実施形態に係るCCD固体撮像装置の工程断面図であり、(a)は画素部における工程断面図であり、(b)は配線部における工程断面図である。 第2実施形態に係るCCD固体撮像装置の要部断面図であり、(a)は画素部における要部断面図であり、(b)は配線部における要部断面図である。 第3実施形態に係るCCD固体撮像装置の要部断面図であり、(a)は画素部における要部断面図であり、(b)は配線部における要部断面図である。 第3実施形態に係るCCD固体撮像装置の工程断面図であり、(a)は画素部における工程断面図であり、(b)は配線部における工程断面図である。 第3実施形態に係るCCD固体撮像装置の工程断面図であり、(a)は画素部における工程断面図であり、(b)は配線部における工程断面図である。 第4実施形態に係るCCD固体撮像装置の要部断面図であり、(a)は画素部における要部断面図であり、(b)は配線部における要部断面図である。 第3実施形態に係るCCD固体撮像装置の工程断面図であり、(a)は画素部における工程断面図であり、(b)は配線部における工程断面図である。
符号の説明
1…基板、2…受光部、3…転送チャネル、4…転送電極、5…絶縁膜、6…遮光膜、7…層間絶縁膜、8…素子分離絶縁膜、9…配線、10a,10b…保護膜、11…第1保護膜、12…第2保護膜

Claims (5)

  1. 基板に複数の受光部が形成された画素部と、
    前記基板において前記画素部の周辺に設けられ、前記画素部に信号を供給する配線が形成されている配線部と、
    前記画素部および前記配線部を保護する保護膜と
    を有し、
    前記複数の受光部は、
    青色可視光の波長以下の波長領域の光を受光する第1受光部と、
    青色可視光の波長よりも長波長側の波長領域の光を受光する第2受光部と
    を少なくとも含み、
    前記保護膜は、窒化シリコンあるいは窒化酸化シリコンで形成され、前記第1受光部上の膜厚が、前記第2受光部上の膜厚、および、前記配線部における膜厚よりも薄い、
    固体撮像装置。
  2. 前記保護膜は、
    第1保護膜と、
    第2保護膜と
    を有し、
    前記画素部において、前記第1受光部上には、前記第2保護膜のみが形成され、前記第2受光部上には、前記第1保護膜と前記第2保護膜とが積層されており、
    前記配線部には、前記第1保護膜と前記第2保護膜とが積層されている、
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記第2保護膜は、前記第1保護膜よりも近紫外から青色可視光の波長領域の光の吸収率が小さい、
    請求項2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記基板は、シリコン基板である、
    請求項1から3のいずれかに記載の固体撮像装置。
  5. 基板の画素部に、複数の受光部を形成する受光部形成工程と、
    前記基板において前記画素部の周辺に位置する配線部に、前記画素部に信号を供給する配線を形成する配線形成工程と、
    前記画素部および前記配線部を保護する保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    とを有し、
    前記保護膜形成工程においては、前記複数の受光部のうち、青色可視光の波長以下の波長領域の光を受光する第1受光部上の膜厚が、青色可視光の波長よりも長波長側の波長領域の光を受光する第2受光部上の膜厚、および、前記配線部における膜厚よりも薄くなるように、窒化シリコンあるいは窒化酸化シリコンで前記保護膜を形成する、
    固体撮像装置の製造方法。
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