JP4566719B2 - 炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法、プラズマcvd成膜装置及びそのプラスチック容器 - Google Patents

炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法、プラズマcvd成膜装置及びそのプラスチック容器 Download PDF

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本発明は、炭素膜等のCVD(chemical vapor deposition)膜をプラスチック容器の内表面に成膜するための方法、そのプラズマCVD成膜装置、及び炭素膜コーティングプラスチック容器に関する。ここで炭素膜コーティングプラスチック容器は、特に、内面の着色が軽減された容器、口部周辺の内壁の着色が軽減された容器に関する。
密封容器、例えば飲料用容器には、壜、缶、プラスチック容器等の各種容器が知られている。近年、そのハンドリング性の良さ等の利便性の観点から缶、プラスチック容器が広く用いられるようになってきている。このうち、プラスチック容器は、臭いが収着しやすく、またガスバリア性が壜や缶と比較して劣るため、ビールや発泡酒等の炭酸飲料には用いることが難しかった。
そこで、プラスチック容器における収着性やガスバリア性の問題点を解決すべく、硬質炭素膜(ダイヤモンドライクカーボン等)をコーティングする方法、装置が開示されている。そのうち、例えば対象とする容器の外形とほぼ相似形の収容空間を有する外部電極と、容器の内側に容器の口部から挿入され、原料ガス導入管を兼ねた内部電極を用いて、容器の内表面に硬質炭素膜をコーティングする方法が開示されている(例えば特許文献1又は2を参照。)。このような装置では、容器内に原料ガスとしてアセチレンガスを供給した状態で、外部電極に高周波電圧を印加する。このとき、原料ガスが両電極間に発生する高周波由来の電力によりプラズマ化し、発生したプラズマ中のイオンは外部電極の高周波由来の電位差(自己バイアス)に誘引され容器内壁に衝突し、膜が形成される。
また、ガスバリア性を有するプラスチック容器を、ガスバリア膜を形成することで得ようとする場合、壁面の全面にくまなくガスバリア膜を形成する必要がある。ガスバリア膜に、面積率合計1%のピンホールやクラックなどの欠陥が存在すると、高いガスバリア特性が得られない(例えば特許文献3を参照。)。
特開平10−226884号公報 特開平8−53117号公報 米国特許6720052号公報
一般に飲料用のボトルは、胴部よりも口部が縮径されて細くなっているため、特許文献1又は2に開示された装置においては、プラズマ化された原料ガスがボトル肩部から口部にかけて収縮流れとなって排出される。この際、プラズマ中のイオンやラジカルなどの成膜活性がある原子・分子が集中する結果、ボトルの口部周辺の内壁では、胴部寄りの肩部周辺と比較して着色が顕著に大きくなる。
市場には硬質炭素膜を含むDLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素含有膜を始めとするガスバリア膜を成膜したボトルの着色ができるだけ無色に近いほうが好まれる製品カテゴリーがある。この場合、上記の口部周辺の内壁への着色過多は、ボトル全体の着色を顕著に印象付ける性質がある。肩部と比較して口部周辺の内壁への着色を低減させるためには、原料ガスとなる炭化水素ガスの流量を小さくする方法があったが、着色低減がグラヂュエーション化してしまい、ガスバリア性が著しく低下するか、着色低減の効果が微小領域に限定されてしまうということが問題となっていた。
また、炭化水素ガスの流量を小さく方法を含め、着色を減らす目的で口部周辺の内壁へのガスバリア膜のコーティングを行なわない方法では、特許文献3で示されているようにガスバリア特性がボトル全体で著しく低下する。また、コーティングを行なわない部分がある場合、その部分からの種々の物質の溶出を防ぐことができない。
そこで本発明の目的は、容器の着色の低減ないし容器口部周辺の内壁での着色の過多を緩和することが可能な炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法及びプラズマCVD成膜装置を提供することであり、さらに、ガスバリア性及び溶出抑止性を付与しつつ、容器の着色の低減ないし容器口部周辺の内壁での着色の過多を緩和した容器を提供することである。
本発明者らは、(1)原料ガスである炭化水素ガスに、添加ガスとして水素ガス、珪化炭化水素ガス又は珪化水素ガスの少なくともいずれか一種を混合してプラズマ化させ、成膜することでプラスチック容器の着色を低減できること、並びに、(2)着色を抑制したい箇所に添加ガスとして水素ガス、珪化炭化水素ガス又は珪化水素ガスの少なくともいずれか一種を吹き付けることで、所望の箇所の着色を低減できることを見出して本発明を完成させた。
発明に係る炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法は、プラスチック容器の内部に炭化水素系の原料ガスを供給し、該原料ガスをプラズマ化して前記プラスチック容器の内表面に炭素膜を成膜して炭素膜コーティングプラスチック容器を得る製造方法であり、前記原料ガスとして炭化水素ガスを使用し、該炭化水素ガスを前記プラスチック容器の内部にて吹き出させ、且つ、水素ガス、珪化炭化水素ガス又は珪化水素ガスの少なくともいずれか一種を前記原料ガスの添加ガスとして前記プラスチック容器の口部周辺の内壁に向けて吹き出させることを特徴とする。口部周辺等の着色が低減されたプラスチック容器を得ることができる。
本発明に係る炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法では、前記炭化水素ガスに対して流量換算で3.75倍以上6.00倍以下の前記水素ガスを添加することが好ましい。着色の低減程度の良い容器が得られる。
本発明に係る炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法では、前記炭化水素ガスに対して流量換算で0.10倍以上0.20倍以下の前記珪化炭化水素ガス又は前記珪化水素ガスを添加することが好ましい。着色の低減程度の良い容器が得られる。
本発明に係る炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法では、高周波又はマイクロ波によって前記原料ガスをプラズマ化させること含む。いずれのエネルギー源によってプラズマ化した場合でも、着色を低減した容器が得られ、さらにガスバリア性を付与することもできる。
本発明に係るプラスチック容器の内表面にCVD膜を成膜するプラズマCVD成膜装置は、プラスチック容器を収容する真空チャンバと、前記プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置され、前記プラスチック容器の内部へ原料ガスを供給する原料ガス供給管と、前記プラスチック容器の内部に供給された前記原料ガスをプラズマ化させるプラズマ発生手段と、前記真空チャンバを減圧する排気ポンプ手段と、前記プラスチック容器の口部周辺の内壁に向けて添加ガスを吹き付ける添加ガス吹き付け手段と、を有することを特徴とする。口部周辺等の着色が大きい箇所の着色を低減できる。
本発明に係るプラスチック容器の内表面にCVD膜を成膜するプラズマCVD成膜装置では、前記プラズマ発生手段が、少なくとも、前記プラスチック容器の外側に配置された外部電極と、該外部電極に高周波を供給する高周波供給電源とを有し、且つ、前記原料ガス供給管が内部電極を兼ねる場合を含む。
あるいは本発明に係るプラスチック容器の内表面にCVD膜を成膜するプラズマCVD成膜装置では、前記プラズマ発生手段は、少なくとも、前記真空チャンバの内部にマイクロ波を供給するマイクロ波供給電源を有する場合を含む。
本発明に係る炭素膜コーティングプラスチック容器は、プラスチック容器の口部周辺の内壁面を含む該プラスチック容器の内表面の全面に炭素膜がコーティングされてなり、且つ、前記プラスチック容器の口部周辺の、JISK 7105−1981に基づく着色度b*値が2以下であることを特徴とする。口部周辺の着色を低減しているため、容器の商品性が高い。
本発明に係る炭素膜コーティングプラスチック容器では、前記プラスチック容器の口部周辺における酸素透過率が、未コーティングプラスチック容器の口部周辺での酸素透過率の二分の一以下であることが好ましい。容器の胴部には充分な酸素バリア性が得られていても口部周辺での着色を低減させるため、口部周辺での成膜を全く行なわないことも考えられる。しかし、この場合、充分な酸素ガスバリア性が得られないばかりか、容器基材中に含まれる種々の物質が中身に溶出するおそれもある。そこで、口部周辺での着色を低減しつつ、酸素透過率の二分の一以下となる炭素膜を成膜することで、容器基材中に含まれる種々の物質が含まれていたとしても、その炭素膜により口部壁面からの、その物質の溶出を防ぐことができる。
本発明に係る炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法及びプラズマCVD成膜装置は、容器の着色の低減ないし容器口部周辺の内壁での着色の過多を緩和することが可能である。また本発明に係る炭素膜コーティングプラスチック容器は、ガスバリア性及び溶出防止を有しつつ、容器の着色の低減ないし容器口部周辺の内壁での着色の過多が緩和されている。
以下本発明について実施形態を示して詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。図1〜図5及び図9を参照しながら本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置を説明する。なお、共通の部位・部品には同一符号を付した。なお、図1に示す形態は参考例である。

(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る成膜装置及び炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法について説明する。第1実施形態では、原料ガスとして、水素ガス、珪化炭化水素ガス又は珪化水素ガスの少なくともいずれか一種が炭化水素ガスに添加された混合ガスを使用し、混合ガスをプラスチック容器の内部にて吹き出させることを特徴とする。
第1実施形態に係る製造方法は、例えば、図1に示すプラズマCVD成膜装置によって行なうことができる。図1は第1実施形態に係るプラズマCVD成膜装置の一形態を示す概略構成図である。図1において真空チャンバ6については容器の鉛直方向の断面概略図である。図1に示すようにプラズマCVD成膜装置100は、プラスチック容器7を収容する真空チャンバ6と、プラスチック容器7の内部に挿脱可能に配置され、プラスチック容器7の内部へ原料ガスを供給する原料ガス供給管9と、プラスチック容器7の内部に供給された原料ガスをプラズマ化させるプラズマ発生手段40と、真空チャンバ6を減圧する排気ポンプ手段22と、原料ガス供給管9又は原料ガス供給管9の上流側配管において添加ガスを添加する添加ガス供給手段65と、を有する。ここで、プラズマ発生手段40は、少なくとも、プラスチック容器7の外側に配置された外部電極3と、外部電極3に高周波を供給する高周波供給電源12とを有している。このとき、原料ガス供給管9が外部電極3の対向電極である内部電極を兼ねている。この成膜装置100は、プラスチック容器の内表面にガスバリア膜を成膜する成膜装置であり、炭素膜等のCVD膜をコーティングしたプラスチック容器が得られる。
真空チャンバ6は、プラスチック容器7の口部7bを除いて、プラスチック容器7を収容する外部電極3と、口部7bの外周を取り囲んだ絶縁部材4と、絶縁部材4の上部に配置され、真空チャンバ6を密封する蓋体5とからなる。それぞれの部材はO−リング8などで気密にシールされている。本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置は減圧プラズマCVD法により成膜を行なう場合を含む。この場合、真空チャンバ6は減圧に耐える程度の剛性を必要とする。また、容器の変形を防止するために真空チャンバ6内であってプラスチック容器7の外部も減圧することが望ましい。
外部電極3は、プラスチック容器7の外形にほぼ接触するような内形を有している。高周波を外部電極3に供給したときにプラスチック容器7の壁面に自己バイアス電圧を生じさせるためである。外部電極3は、上部外部電極1と下部外部電極2とからなり、分割することでプラスチック容器7を外部電極3の収容空間に収容可能としている。外部電極3を縦割構造としても良い。上部外部電極1と下部外部電極2とはO−リング8などで気密にシールされている。
図1の成膜装置100では、口部7bを除いてプラスチック容器7を外部電極3に収容する構造とし、口部7bの外周には口部7bを取り囲んだ状態で絶縁部材4を配置している。絶縁部材4は外部電極3の上部にO−リング8などを介して配置されている。絶縁部材4を配置することで、口部7bにかかる自己バイアス電圧を下げ、口部7b周辺でのプラズマの集中、特に着色の集中を低減させることができる。なお、絶縁部材4を配置せずに、外部電極3を、口部7bを含めて収容可能な構造としても良い。
絶縁部材4は、フッ化エチレン樹脂等の絶縁体からなるブロックに、口部7bを収容できる大きさのほぼ円筒形の貫通孔17を設けたものとすることが好ましい。
蓋体5は、絶縁材料で形成することとしても良いが、通常、装置の作製上の観点から金属部材で形成される。図1の成膜装置では、蓋体5の内部に、貫通孔17と連通する空間25が設けられている。この空間25は、装置の作製上の観点から設けられたものであり、空間25の大きさによって本発明は制限されない。プラズマCVD成膜装置100では、空間25は排気ガス経路を兼ねている。
高周波供給電源12は、マッチングボックス13を介して外部電極3に接続されており、高周波を外部電極3に供給する。高周波供給電源12の出力側にマッチングボックス13が接続される。なお、高周波供給電源12は接地されている。高周波供給電源12は、グランド電位との間に高周波電圧を発生させ、これにより外部電極3と内部電極を兼ねる原料ガス供給管9との間に高周波電圧が印加される。原料ガス供給管9は導電性金属で形成され、接地されていることが好ましい。これにより、プラスチック容器7内で原料ガスをプラズマ化させる。高周波供給電源の周波数は、100kHz〜1000MHzであるが、例えば、工業用周波数である13.56MHzのものを使用する。
空間25には排気系統23が接続されており、真空チャンバ6の内部の内部ガスを排気するために排気ポンプ22につながっている。真空チャンバ6と排気ポンプ22との間に真空バルブ21を設け、排気のオン-オフを行なう。排気ポンプ22の排気口はダクト(不図示)に接続されている。このように真空バルブ21及び排気ポンプ22によって、排気系統23が構成されている。
原料ガス供給手段30は、ガスボンベ等の原料ガス発生源16とガス流量を制御するマスフローコントローラー15を少なくとも有する。原料ガス発生源16とマスフローコントローラー15と真空チャンバ6をつなぐ配管が真空チャンバ系外の原料ガス供給経路となる。真空チャンバ6まで送られた原料ガスは、原料ガス供給管9を通ることで、蓋体5の内部に設けられた空間25、さらに空間25と連通した貫通孔17、さらにプラスチック容器7の開口部分7aからその内部へと送られる。原料ガス供給管9は、真空チャンバ系内の原料ガス供給経路となる。
添加ガス供給手段65は、ガスボンベ等の添加ガス発生源26とガス流量を制御するマスフローコントローラー27を少なくとも有する。添加ガス発生源26から発生した添加ガスは、マスフローコントローラー27によって流量制御されて、原料ガス供給管9又はその上流側の配管にて導入され、原料ガスと共にプラスチック容器7の内部へと導かれる。
原料ガス供給管9の先端の吹き出し口9aから、添加ガスを含む原料ガスが吹き出される。
図1では、プラスチック容器7の胴部付近に原料ガス供給管9の先端が位置する場合を示したが、プラスチック容器7の底部付近、或いは、プラスチック容器7の肩部付近に、原料ガス供給管9の先端が位置しても良い。原料ガス供給管9の先端には吹き出し口9aが設けられている。なお、プラスチック容器7の形状によって、原料ガス供給管9の先端の吹き出し口9aの位置を調整する場合もある。なお、原料ガス供給管9は導電性金属で形成し、接地することが好ましい。
本発明に係る容器とは、蓋若しくは栓若しくはシールして使用する容器、またはそれらを使用せず開口状態で使用する容器を含む。開口部の大きさは内容物に応じて決める。プラスチック容器は、剛性を適度に有する所定の肉厚を有するプラスチック容器と剛性を有さないシート材により形成されたプラスチック容器を含む。本発明に係るプラスチック容器の充填物は、炭酸飲料若しくは果汁飲料若しくは清涼飲料等の飲料を挙げることができる。また、リターナブル容器或いはワンウェイ容器のどちらであっても良い。
本発明のプラスチック容器7を成形する際に使用する樹脂は、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂(PP)、シクロオレフィンコポリマー樹脂(COC、環状オレフィン共重合)、アイオノマ樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、又は、4弗化エチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を例示することができる。この中で、PETが特に好ましい。
本発明におけるガスバリア膜とは、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜、Si含有DLC膜、SiO膜、AlN膜等の酸素透過性を抑制する薄膜を言う。原料ガス発生源16から発生させる原料ガスは、上記薄膜の構成元素を含む揮発性ガスが選択される。ガスバリア性薄膜を形成する際の原料ガスは公知公用の揮発性原料ガスが使用できる。
例えばDLC膜を成膜する場合、原料ガスとしては常温で気体又は液体の脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、含酸素炭化水素類、含窒素炭化水素類などが使用される。特に炭素数が6以上のベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、シクロヘキサン等が望ましい。脂肪族炭化水素類としては、エチレン系炭化水素又はアセチレン系炭化水素が例示される。これらの原料は、単独で用いても良いが、2種以上の混合ガスとして使用するようにしても良い。さらにこれらのガスをアルゴンやヘリウムの様な希ガスで希釈して用いる様にしても良い。また、ケイ素含有DLC膜を成膜する場合には、Si含有炭化水素系ガスを使用する。
添加ガスとしては、水素ガス、珪化炭化水素ガス又は珪化水素ガスの少なくともいずれか一種とする。水素ガス、珪化炭化水素ガス又は珪化水素ガスをそれぞれ単独で使用しても良い。又これら2種或いは3種を混合して添加ガスとしても良い。珪化炭化水素ガス又は珪化水素ガスとしては、四塩化ケイ素、シラン(SiH)、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメチルシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等の有機シラン化合物、オクタメチルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)等の有機シロキサン化合物等が使用される。また、これらの材料以外にも、アミノシラン、シラザンなども用いられる。
添加ガスがHMDSOのように液体である場合の添加ガス供給手段65について、図2を参照して説明する。図2は、添加ガス供給手段の一形態を示す概略図である。HMDSOは、HMDSO容器62に入れられている。ヘリウム等のキャリアガスをキャリアガス発生源62から発生させて、HMDSO容器62に送り、HMDSOを所望量、気化器63に送り出す。気化器によって、HMDSOが加熱或いは噴霧されて、気化される。その後、原料ガス供給管(不図示)若しくは添加ガス供給管(不図示)に搬送される。流量は気化器63の下流側のマスフローコントローラーによって制御される。搬送中、途中配管でHMDSOの結露を防止するため、配管にリボンヒーター64が巻かれ保温される。
本発明におけるDLC膜とは、i−カーボン膜または水素化アモルファスカーボン膜(a−CH)ともよばれる炭素膜のことでsp結合を含んでいるアモルファスな炭素膜のことをいう。DLC膜は、硬質から軟質(ポリマーライク)までの膜質があり水素含有量は、0atom%から70atom%くらいまでの範囲がある。
また、本実施の形態では、プラズマCVD成膜装置で成膜する薄膜としてDLC膜を挙げているがSi含有DLC膜や他の薄膜を成膜する際に上記成膜装置を用いることも可能である。
次に、図1を参照しながらプラズマCVD成膜装置100を用いてプラスチック容器7の内表面にDLC膜を形成する場合の手順について説明する。プラスチック容器7は丸型500mlのPETボトルとする。容器壁の肉厚は約0.3mmとする。
(プラズマCVD成膜装置への容器の装着)
まず、ベント(不図示)を開いて真空チャンバ6内を大気開放する。上部外部電極1から下部外部電極2を離した後、上部外部電極1の下方からプラスチック容器7を挿入し、再び、上部外部電極1に下部外部電極2を密接させる。これにより、真空チャンバ6にプラスチック容器7が収容された状態となる。このとき、プラスチック容器7の開口部分7aに原料ガス供給管9が挿入された状態となっている。
(減圧操作)
次いでベントを閉じたのち、排気ポンプ22を作動させ、真空バルブ21を開とすることにより、真空チャンバ6内の空気が排気される。そして真空チャンバ6内が必要な圧力、例えば5Paに到達するまで減圧される。これは、5Paを超える真空度で良いとすると容器内部ガスの不純物が多くなり過ぎるためである。
(原料ガスの導入)
その後、原料ガス発生源16からマスフローコントローラー15によって流量制御されて送られた原料ガス(例えば、アセチレンガス)に、添加ガス発生源26からマスフローコントローラー27によって流量制御されて送られた添加ガス(例えば、HMDSO)を原料ガス供給管9の手前で混合する。そして、この混合ガスをプラスチック容器7の内部に向けて吹き出し口9aから吹き出させる。この原料ガスの供給量は、例えば500ml容量の容器を用いて添加ガスがHMDSOの場合、20〜200ml/minが好ましい。原料ガスの濃度が一定となり、制御されたガス流量と排気能力のバランスによって所定の成膜圧力、例えば5〜25Paで安定させる。
ここで、原料ガスと添加ガスとの混合比率は添加ガスの種類によって適宜変更する。例えば、炭化水素ガスに対して流量換算で3倍以上の水素ガスを添加することが良い。3倍未満では、着色低減効果が少ない場合がある。容器の形状や容量により多少の倍率変動があるが、酸素バリア性を着色低減と同時に付与することを考慮すると3〜7倍の水素ガスを添加することが良い。好ましくは3〜6倍の水素ガスを添加する。より好ましくは3〜4倍の水素ガスを添加する。6倍以下、好ましくは4倍以下とすることで口部周辺における酸素透過率が未コーティングの場合と比較して二分の一以下となりうる。ここで口部周辺における酸素透過率が二分の一とすることで、容器基材内に含まれる種々の物質が含まれている場合でもその物質の溶出を防止しうる。
また、炭化水素ガスに対して流量換算で0.10倍以上の珪化炭化水素ガス又は珪化水素ガスを添加すると良い。0.10倍未満では、着色低減効果が少ない場合がある。また0.20倍以下添加することとするのが良い。容器の形状や容量により多少の倍率変動があるが、0.20倍以下とすることで口部周辺における酸素透過率が未コーティングの場合と比較して二分の一以下となりうる。好ましくは0.15〜0.20倍、より好ましくは、0.15〜0.18倍を添加する。口部周辺における酸素透過率が二分の一を超えると、水素ガス添加の場合と同様に、口部周辺における酸素透過率が二分の一とすることで、容器基材内に含まれる種々の物質が含まれている場合でもその物質の溶出を防止しうる。
(プラズマCVD成膜)
高周波供給電源12を動作させることによりマッチングボックス13を介してステンレスで作製された原料供給管9と外部電極3との間に高周波電圧が印加され、プラスチック容器7内に原料ガス系プラズマが発生する。このとき、マッチングボックス13は、原料供給管9と外部電極3のインピーダンスに、インダクタンスL、キャパシタンスCによって合わせている。これによって、プラスチック容器7の内表面にDLC膜が形成される。なお、高周波供給電源12の出力(例えば13.56MHz)は、500ml容器の場合、おおよそ200〜1000Wである。
このプラスチック容器7の内表面におけるDLC膜の形成は、プラズマCVD法によって行われる。すなわち、高周波電力の印加により容器壁面に自己バイアスが印加され、プラズマ化された原料ガスイオンが自己バイアスによる電位差に応じて加速され容器内表面に堆積されて、DLC膜が成膜される。この工程を経てプラスチック容器7の内表面に緻密なDLC膜が形成される。成膜時間は数秒と短いものとなる。原料ガスに上記添加ガスを加えて混合ガスとした上で成膜を行なうことにより、炭素膜に由来する着色が容器全体にわたって低減される。これは、炭素膜中に水素原子や酸素原子や少量の珪素原子が含有されたため膜自体の物性が変化して、顕著に着色を低減する性質が生じたと考えられる。また、プラスチック容器の口部周辺の内壁面を含むプラスチック容器の内表面の全面に炭素膜がコーティングされてなるため、未コーティング部が存在せず、特許文献3で示されるようなガスバリア性が極端に低下することもない。なお、吹き出し口9aの高さを変えることで、着色の状況も変化する。例えば、吹き出し口9aが容器底部に近づくほど、容器全体の着色が低減され、吹き出し口9aが容器口部に近づくほどボトルの口部のみの着色が低減される。
(成膜の終了)
高周波供給電源12からの高周波出力を停止し、さらに原料ガスの供給を停止する。この後、真空チャンバ6内の残留ガスを排気ポンプ22によって排気する。その後、真空バルブ21を閉じ、排気ポンプ22を停止する。この後、ベント(不図示)を開いて真空チャンバ6内を大気開放し、前述した成膜方法を繰り返すことにより、次のプラスチック容器内にDLC膜が成膜される。DLC膜の膜厚は、胴部平均で10〜80nmとなるように形成する。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る成膜装置及び炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法について説明する。第2実施形態では、原料ガスとして炭化水素ガスを使用し、炭化水素ガスをプラスチック容器の内部にて吹き出させ、且つ、水素ガス、珪化炭化水素ガス又は珪化水素ガスの少なくともいずれか一種を原料ガスの添加ガスとしてプラスチック容器の口部周辺の内壁に向けて吹き出させることを特徴とする。
第2実施形態に係る製造方法を行なう装置としては図3に示したプラズマCVD装置がある。図3は第2実施形態に係るプラズマCVD成膜装置の一形態を示す概略構成図である。図3において真空チャンバ6については容器の鉛直方向の断面概略図である。図3に示すようにプラズマCVD成膜装置200は、図1に示すプラズマCVD成膜装置100と比較すると、添加ガスを原料ガス供給管に導入せず、原料ガス供給管とは別系統の添加ガス吹き付け手段を有する点で異なる。ここで、添加ガス供給手段65は添加ガス吹き付け手段に接続される。それ以外の部材についてはプラズマCVD成膜装置100と同様である。
図3に示すプラズマCVD成膜装置200では、添加ガス吹き付け手段は、添加ガス供給手段65に接続された添加ガス導入管11である。添加ガス導入管11の先端の吹き出し口11aは、プラスチック容器7の口部周辺7bの内壁周辺に位置する。これによって、添加ガスが口部周辺7bの内壁に向けて吹き出すこととなる。
図4は第2実施形態に係るプラズマCVD成膜装置について、添加ガス吹き付け手段の他形態を示す概略構成図である。図4に示すようにプラズマCVD成膜装置300は、原料ガス供給管9の外表面であって、吹き出し口11aから吹き出した添加ガスの流れを口部周辺7bの内壁に向けて反射させる邪魔板11bが設けられている。邪魔板11bにより、プラズマCVD成膜装置200よりも、多くの添加ガスを口部周辺7bの内壁に当てることができる。邪魔板11bの形状は特に限定されないが、原料ガス供給管9を軸とする円錐形や円盤形にしても良い。
次に、図4を参照しながらプラズマCVD成膜装置300を用いてプラスチック容器7の内表面にDLC膜を形成する場合の手順について説明する。プラスチック容器7は第1実施形態で用いた容器と同じ容器を使用できる。
プラズマCVD成膜装置への容器の装着工程、減圧操作工程、成膜終了工程についてはプラズマCVD成膜装置100を用いた場合と同様のため、原料ガス導入工程とプラズマCVD成膜工程について説明する。
(原料ガスの導入)
原料ガス発生源16からマスフローコントローラー15によって流量制御されて送られた原料ガス(例えば、アセチレンガス)は、原料ガス供給管9によってプラスチック容器7の内部に吹き出し口9aから吹き出される。一方、添加ガス発生源26からマスフローコントローラー27によって流量制御されて送られた添加ガス(例えば、HMDSO)は添加ガス供給管11によって、口部周辺7bの内壁付近で吹き出し口11aから吹き出され、邪魔板11bによって多くの添加ガスが口部周辺7bの内壁に当たる。原料ガスの供給量は、20〜200ml/minが好ましい。原料ガスの濃度が一定となり、制御されたガス流量と排気能力のバランスによって所定の成膜圧力、例えば5〜25Paで安定させる。ここで、原料ガスと添加ガスとの混合比率は、第1実施形態の場合と同じである。
(プラズマCVD成膜)
第1実施形態の場合と同様の操作でCVD膜が形成される。ここで、添加ガスを口部周辺7bの内壁に集中的に当てるため、第1実施形態では炭素膜に由来する着色が容器全体にわたって低減されるが、第2実施形態では口部周辺7bの内壁での過度の着色が防止された容器が得られる。ただし、プラスチック容器の口部周辺の内壁面を含むプラスチック容器の内表面の全面に炭素膜がコーティングされてなるため、未コーティング部がなく、特許文献3で示されるようなガスバリア性が極端に低下することもない。なお、着色の低減箇所を調整するため、邪魔板11bの取り付け角度や位置を調整しても良い。
(第3実施形態)
図5は本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置の第3実施形態を示す概略構成図である。図5においても真空チャンバ60については容器の鉛直方向の断面概略図である。図5に示したプラズマCVD成膜装置400は、マイクロ波を印加することにより、プラスチック容器7内の原料ガスをプラズマ化する装置である。図4に示したプラズマCVD成膜装置100との差異を中心に説明する。
プラズマCVD成膜装置400では、絶縁部材4の下に外部電極を設ける代わりに下部チャンバ51を設ける。下部チャンバ51内には、マイクロ波を透過させる壁材、例えば石英管52が配置されていて、さらにその内部にプラスチック容器7が配置されている。また、プラスチック容器7が減圧により潰されることを防止するために、石英管52の内部は減圧雰囲気とすることができるように真空バルブ53を介して排気ポンプ54が接続されている。排気ポンプ54の排気口はダクトに接続されている。下部チャンバ51の側壁には、管55が接続されており、管55の端にはチャンバの内部にマイクロ波を供給するマイクロ波発生器を含むマイクロ波供給電源56が配置されている。なお、マイクロ波発生器と電源は別体としても良い。管55の中には、プランジャスクルリュー57が設けられている。下部チャンバ51の側壁に、管55と対向する位置に管58が接続されており、管58の端には調整プランジャ59が設けられている。プランジャスクルリュー57と調整プランジャ59によって、マイクロ波が反射せずに原料ガスをプラズマ化するように調整する。
図5に示した本実施形態に係るマイクロ波によるプラズマCVD成膜装置400を用いた時の成膜手順についても第2実施形態の成膜装置を用いた場合の成膜手順と同様の手順をとる。すなわち、プラズマCVD成膜装置への容器の装着工程、減圧操作工程、原料ガス導入工程、プラズマCVD成膜工程、成膜の終了工程を順次経る。ここで、減圧操作工程における真空チャンバ6内が必要な圧力は、例えば5Paまで到達させる。原料ガス導入工程における所定の成膜圧力は、例えば7〜25Paで安定させる。プラズマ成膜工程におけるマイクロ波の出力は400W、周波数2.45GHzで、プランジャスクルリュー57と調整プランジャ59によって、マイクロ波が反射せずに原料ガスをプラズマ化するように調整する。プラズマ成膜工程においては、マイクロ波によって原料ガスがプラズマ化されるが、自己バイアス電圧がわずかに発生する状態でDLC膜が成膜される。マイクロ波によりプラズマを発生させる第3実施形態の成膜装置においても、高周波によりプラズマを発生させる第1実施形態又は第2実施形態のプラズマ成膜装置と同様に、原料ガスと共に添加ガスをプラスチック容器7の内部に吹き出させるか、或いは原料ガスをプラスチック容器7の内部に吹き出させるとともに口部周辺の内壁に向けて添加ガスを吹き付けることによって、同様に着色低減効果が得られる。さらにガスバリア性を付与することもできる。成膜の終了工程においては、第1実施形態の成膜装置の場合と同様に、真空チャンバ内を大気開放した後、プラスチック容器7を取り出す。DLC膜の膜厚は胴部平均で10〜80nmとなるように形成する。
図1に示したプラズマCVD成膜装置100を用いて第1実施形態に係る製造方法を行なった。例えば、プラスチック容器として、容量500ml、容器の高さ200mm、容器胴部径67mm、口部開口部内径21.74mm、口部開口部外径24.94mm、容器胴部肉厚0.3mm、樹脂量30g/本のPET(ポリエチレンテレフタレート)容器を使用した。
(評価方法)
(1)
酸素透過度
この容器の酸素透過度は、Modern Control社製 Oxtran 2/20を用いて、23℃、90%RHの条件にて測定し、窒素ガス置換開始から20時間後の測定値を記載した。
(2) 口部周辺の内壁における酸素透過度
口部の部分のみ(内壁面積約8cm)を切除した略円筒形の開口した部分の片面側に金属板をあてがい、これをエポキシ系接着剤で接着し、シールしたものを用いて、(1)と同条件で測定した。
(3)膜厚
DLCの膜厚は、DLC膜の膜厚は、Veeco社DEKTAK3を用いて測定した。
(4)着色度
プラスチック容器の色の評価は着色度b*値を指標とした。b*値は、JISK 7105−1981の色差であり、三刺激値X,Y,Zから式(数1)で求まる。
Figure 0004566719

日立製U-3500形自記分光光度計に同社製60Φ積分球付属装置(赤外可視近赤外用)を取り付けたものを用いた。検知器としては、超高感度光電子増倍管(R928:紫外可視用)と冷却型PbS(近赤外域用)を用いている。測定波長は、240nmから840nmの範囲で透過率を測定した。PET容器の透過率を測定することにより、DLC膜のみの透過率測定を算出することができるが、本実施例のb*値は、PET容器の吸収率も含めた形で算出したものをそのまま示している。なお、本発明におけるb*と目視による相関はおおよそ表1に示す通りである。未処理のPET容器のb*値は0.6〜1.0の範囲内にある。また、b*値が2以下のDLC膜は無色透明であると言え、b*値が4以下のDLC膜は肉眼では色が判別できる程度の極めて薄い着色となる。表2にb*値の差(Δb*値)と目視によるおおよその相関を示す。Δb*値により、着色の部位による差異が数値化できる。
Figure 0004566719
Figure 0004566719
(試験1)
原料ガスとしてアセチレンを80sccm、添加ガスとして水素ガスを100sccmとして、混合ガスを原料供給管9の吹き出し口9aからプラスチック容器7の内部に吹き出させた。吹き出し口9aのプラスチック容器の底からの高さを50mmとした。13.56MHzの高周波を出力600W、2秒間供給した。成膜圧力は33.3Paとした。成膜条件と評価結果を表3に示した。
(試験2〜試験5)
原料ガス流量は一定として、添加ガス流量を変化させて、それ以外は試験1と同様にして試験2〜試験5を行なった。成膜条件及び評価結果を表3に示した。
(試験6〜試験12)
未コーティングの場合、添加ガスを添加しなかった場合、また添加ガスとしてヘリウムガスを添加した場合について、それぞれの成膜条件及び評価結果を表4に示した。試験6〜試験12とする。

Figure 0004566719
Figure 0004566719
表3の結果をもとに図6に水素ガス添加量と口部周辺の着色度の変化を示すグラフを示した。表4の結果をもとに図7にヘリウムガス添加量と口部周辺の着色度の変化を示すグラフを示した。図6からわかるように水素ガスを原料ガス(アセチレン)に添加ガスとして添加すると、口部における着色が低減することがわかった。一方、図7からわかるようにヘリウムガスを原料ガス(アセチレン)に添加ガスとして添加しても、口部における着色は低減するものの、効果は低かった。図6と図7を比較すると、水素ガスの添加は、原料ガスの単なる希釈化によって口部の着色を低減するものではないことがわかる。また、図6において、水素ガス流量/原料ガス流量が2.5〜3.75(倍)の間で急激に着色度が低下することがわかる。したがって、水素ガス流量/原料ガス流量が2.5倍を超えた条件、たとえば3倍以上とすることが好ましいことがわかった。水素ガス添加量が原料ガスに対して3倍以上とすると、口部周辺における着色度b*は未コーティング容器とほぼ同等であり、無色に近くすることができる。すなわち、試験3、試験4及び試験5を参照すればわかるように、本実施例に係る炭素膜コーティングプラスチック容器は、プラスチック容器の口部周辺の内壁面を含むプラスチック容器の内表面の全面に炭素膜がコーティングされてなり、且つ、プラスチック容器の口部周辺の、JISK 7105−1981に基づく着色度b*値が2以下であることが好ましい。着色度b*値が2を超えるとボトルの着色に気づくことが可能となり、着色度b*値が4を超えるとボトル全体の着色が目視した時点でわかるようになる。
また、実施例の条件では、酸素バリア性は、水素ガス添加量が原料ガスに対して6倍以下であれば観察される。試験1〜試験3のように、炭素膜コーティングプラスチック容器は、プラスチック容器の口部周辺における酸素透過率が、未コーティングプラスチック容器の口部周辺での酸素透過率の二分の一以下とすることが好ましい。口部周辺での酸素透過率の二分の一を超えると、容器の基材内に含まれる種々の物質が含まれていたとしても、中味にその物質が溶出する効果が低下する。試験3は、着色度が小さく、酸素透過率も低く、両者の特性のバランスが取れている。
(試験13)
次に、原料ガスとしてアセチレンを80sccm、添加ガスとしてHMDSOを5sccmとして、それ以外は試験1と同様にして成膜を行った。成膜条件と評価結果を表5に示した。
(試験14〜試験18)
原料ガス流量と添加ガス流量を変化させて、それ以外は試験1と同様にして試験14〜試験18を行なった。成膜条件及び評価結果を表5に示した。
比較例は、先に示した試験6と試験7とした。
Figure 0004566719
表5の試験13〜試験18と表4の試験7の結果をもとに図8にHMDSO添加量と口部周辺の着色度の変化を示すグラフを示した。図8からわかるようにHMDSOを原料ガス(アセチレン)に添加ガスとして添加すると、添加量が増加するに伴い、口部における着色が低減することがわかった。また表5の結果からΔb*値も同様に低減することがわかった。HMDSO添加量が原料ガスに対して0.10倍を超えると、口部における着色度b*は4程度であり、着色を極薄くすることができる。またHMDSO添加量が原料ガスに対して0.15倍を超えると、口部における着色度b*は略2以下であり、十分低下していた。Δb*値も1以下である。また、HMDSO添加量が原料ガスに対して0.18倍を超えると、口部における着色度b*は未コーティング容器とほぼ同等であり、ほぼ無色である。すなわち、本実施例に係る炭素膜コーティングプラスチック容器は、プラスチック容器の口部周辺の内壁面を含むプラスチック容器の内表面の全面に炭素膜がコーティングされてなる。さらに、プラスチック容器の口部周辺の、JISK 7105−1981に基づく着色度b*値が、2以下であることが好ましい。着色度b*値が2を超えると、ボトル全体の着色を印象付けてしまい、さらに着色度b*値が4を超えると着色を顕著に印象付け、容器の商品性が低下する。なお試験13〜試験18の実施例においては、胴部(口先端より10cm下)のb*値が略2若しくはそれ以下であり、着色は低減されていた。
また、酸素バリア性は、HMDSO添加量が原料ガスに対して0.18倍以下であれば観察される。試験13、試験14のように、HMDSO添加量が原料ガスに対して0.13倍以下であれば、プラスチック容器の口部周辺における酸素透過率が、未コーティングプラスチック容器の口部周辺での酸素透過率の二分の一以下とすることができ、好ましい。口部周辺での酸素透過率の二分の一を超えると、容器の基材内に含まれる種々の物質が含まれていたとしても、中味にその物質が溶出する効果が低下する。
いずれの実施例においても、水素ガス又はHMDSO添加ガスの添加により、容器の口部での着色が低減されることが示された。
上記実施例と同様に第2実施形態の製造方法で製造した場合、プラスチック容器の口部周辺での着色をさらに低減させることができた。また、同等の酸素透過度を有していた。上記実施例と同様に第3実施形態の製造方法で製造した場合も、第1実施形態の製造方法で製造した場合と同様にプラスチック容器の着色を低減させることができた。また、同等の酸素透過度を有していた。
したがって、実施例の容器は、着色を低減した外観性に優れた容器であり、ガスバリア性を付与することも可能である。また、角型500mlPETボトルに同様の方法でDLC膜を成膜することもできた。
図9に本実施例で用いた容器の形状を示すと共に、口部、口部周辺、首部、肩部、胴部、底部の示す範囲を明らかにした。また、着色度b*値の測定箇所もあわせて示した。
第1実施形態に係るプラズマCVD成膜装置の一形態を示す概略構成図である。 添加ガス供給手段の一形態を示す概略図である。 第2実施形態に係るプラズマCVD成膜装置の一形態を示す概略構成図である。 第2実施形態に係るプラズマCVD成膜装置について、添加ガス吹き付け手段の他形態を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置の第3実施形態を示す概略構成図である。 水素ガス添加量と口部周辺の着色度の変化を示すグラフを示した。 ヘリウムガス添加量と口部周辺の着色度の変化を示すグラフを示した。 HMDSO添加量と口部周辺の着色度の変化を示すグラフを示した。 本実施例で用いた容器の縦断面形状を示す図である。
符号の説明
1,上部外部電極
2,下部外部電極
3,外部電極
4,絶縁部材
5,蓋体
6,60,真空チャンバ
7,プラスチック容器
7a,プラスチック容器の開口部分
7b,プラスチック容器の口部
8,O−リング
9,原料ガス供給管
9a,原料ガス供給管の吹き出し口
11,添加ガス供給管
11a,添加ガス供給管の吹き出し口
11b,邪魔板
12,高周波供給電源
13,マッチングボックス
15,27,65,マスフローコントローラー
16,原料ガス発生源
17,貫通孔
21,53,真空バルブ
22,54,排気ポンプ
23,排気系統
25,空間
26,添加ガス発生源
30,原料ガス供給手段
40,プラズマ発生手段
51,下部チャンバ
52,石英管
55,58,管
56,マイクロ波供給電源
57,プランジャスクルリュー
59,調整プランジャ
61,キャリアガス発生源
62,HMDSO容器
63,気化器
64,リボンヒーター
65,添加ガス供給手段
100,200,300,400, プラズマCVD成膜装置

Claims (9)

  1. プラスチック容器の内部に炭化水素系の原料ガスを供給し、該原料ガスをプラズマ化して前記プラスチック容器の内表面に炭素膜を成膜して炭素膜コーティングプラスチック容器を得る製造方法において、
    前記原料ガスとして炭化水素ガスを使用し、該炭化水素ガスを前記プラスチック容器の内部にて吹き出させ、且つ、
    水素ガス、珪化炭化水素ガス又は珪化水素ガスの少なくともいずれか一種を前記原料ガスの添加ガスとして前記プラスチック容器の口部周辺の内壁に向けて吹き出させることを特徴とする炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法。
  2. 前記炭化水素ガスに対して流量換算で3.75倍以上6.00倍以下の前記水素ガスを添加することを特徴とする請求項記載の炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法。
  3. 前記炭化水素ガスに対して流量換算で0.10倍以上0.20倍以下の前記珪化炭化水素ガス又は前記珪化水素ガスを添加することを特徴とする請求項記載の炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法。
  4. 高周波又はマイクロ波によって前記原料ガスをプラズマ化させることを特徴とする請求項1、2又は3記載の炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法。
  5. 請求項1に記載の炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法で使用するプラズマCVD成膜装置であって、
    プラスチック容器を収容する真空チャンバと、
    前記プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置され、前記プラスチック容器の内部へ原料ガスを供給する原料ガス供給管と、
    前記プラスチック容器の内部に供給された前記原料ガスをプラズマ化させるプラズマ発生手段と、
    前記真空チャンバを減圧する排気ポンプ手段と、
    前記プラスチック容器の口部周辺の内壁に向けて添加ガスを吹き付ける添加ガス吹き付け手段と、
    を有することを特徴とするプラスチック容器の内表面にCVD膜を成膜するプラズマCVD成膜装置。
  6. 前記プラズマ発生手段が、少なくとも、前記プラスチック容器の外側に配置された外部電極と、該外部電極に高周波を供給する高周波供給電源とを有し、且つ、前記原料ガス供給管が内部電極を兼ねることを特徴とする請求項記載のプラスチック容器の内表面にCVD膜を成膜するプラズマCVD成膜装置。
  7. 前記プラズマ発生手段は、少なくとも、前記真空チャンバの内部にマイクロ波を供給するマイクロ波供給電源を有することを特徴とする請求項記載のプラスチック容器の内表面にCVD膜を成膜するプラズマCVD成膜装置。
  8. プラスチック容器の口部周辺の内壁面を含む該プラスチック容器の内表面の全面に炭素膜がコーティングされてなり、且つ、前記プラスチック容器の口部周辺の、JISK 7105−1981に基づく着色度b*値が2以下であることを特徴とする炭素膜コーティングプラスチック容器。
  9. 前記プラスチック容器の口部周辺における酸素透過率が、未コーティングプラスチック容器の口部周辺での酸素透過率の二分の一以下であることを特徴とする請求項記載の炭素膜コーティングプラスチック容器。
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