JP4664658B2 - プラズマcvd成膜装置及びガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法 - Google Patents

プラズマcvd成膜装置及びガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4664658B2
JP4664658B2 JP2004349559A JP2004349559A JP4664658B2 JP 4664658 B2 JP4664658 B2 JP 4664658B2 JP 2004349559 A JP2004349559 A JP 2004349559A JP 2004349559 A JP2004349559 A JP 2004349559A JP 4664658 B2 JP4664658 B2 JP 4664658B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plastic container
plasma
source gas
forming apparatus
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004349559A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006160269A (ja
Inventor
正樹 中谷
重和 多田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kirin Brewery Co Ltd
Youtec Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
Youtec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kirin Brewery Co Ltd, Youtec Co Ltd filed Critical Kirin Brewery Co Ltd
Priority to JP2004349559A priority Critical patent/JP4664658B2/ja
Publication of JP2006160269A publication Critical patent/JP2006160269A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4664658B2 publication Critical patent/JP4664658B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、ガスバリア膜をプラスチック容器の内表面に成膜するプラズマCVD(chemical vapor deposition)成膜装置とガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法に関する。そして容器の口部周辺の内壁での膜厚を小さくする技術に関する。
密封容器、例えば飲料用容器には、壜、缶、プラスチック容器等の各種容器が知られている。近年、そのハンドリング性の良さ等の利便性の観点から缶、プラスチック容器が広く用いられるようになってきている。このうち、プラスチック容器は、臭いが収着しやすく、またガスバリア性が壜や缶と比較して劣るため、ビールや発泡酒等の炭酸飲料には用いることが難しかった。
そこで、プラスチック容器における収着性やガスバリア性の問題点を解決すべく、硬質炭素膜(ダイヤモンドライクカーボン等)をコーティングする方法、装置が開示されている。そのうち、例えば対象とする容器の外形とほぼ相似形の収容空間を有する外部電極と、容器の内側に容器の口部から挿入され、原料ガス導入管を兼ねた内部電極を用いて、容器の内表面に硬質炭素膜をコーティングする方法が開示されている(例えば特許文献1又は2を参照。)。このような装置では、容器内に原料ガスとしてアセチレンガスを供給した状態で、外部電極に高周波電圧を印加する。このとき、原料ガスが両電極間に発生する高周波由来の電力によりプラズマ化し、発生したプラズマ中のイオンは外部電極の高周波由来の電位差(自己バイアス)に誘引され容器内壁に衝突し、膜が形成される。
また、ガスバリア性を有するプラスチック容器を、ガスバリア膜を形成することで得ようとする場合、壁面の全面にくまなくガスバリア膜を形成する必要がある。ガスバリア膜に、面積率合計1%のピンホールやクラックなどの欠陥が存在すると、高いガスバリア特性が得られない(例えば特許文献3を参照。)。
特許第2788412号公報 特許第3072269号公報 米国特許6720052号公報
一般に飲料用のボトルは、胴部よりも口部が縮径されて細くなっているため、特許文献1又は2に開示された装置においては、プラズマ化された原料ガスがボトル肩部から口部にかけて収縮流れとなって排出される。この際、プラズマ中のイオンやラジカルなどの成膜活性がある原子・分子が集中する結果、ボトルの口部周辺の内壁では、胴部寄りの肩部周辺と比較して着色が顕著に大きくなる。また、プラズマによる熱がボトル肩部から口部にかけて集中するため、その部分に熱変形が生じやすいという問題もある。
市場には硬質炭素膜を含むDLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素含有膜を始めとするガスバリア膜を成膜したボトルの着色ができるだけ無色に近いほうが好まれるカテゴリーがある。この場合、上記の口部周辺の内壁への着色過多は、ボトル全体の着色を顕著に印象付ける性質がある。肩部と比較して口部周辺の内壁への着色を低減させるためには、原料ガスとなる炭化水素ガスの流量を小さくする方法があったが、ガス供給口であるガス吹き出し口より遠ざかるにつれ膜厚もわずかになっていく欠点がある。
炭化水素ガスの流量を小さく方法を含め、着色を減らす目的で口部周辺の内壁へのガスバリア膜のコーティングを行なわない方法では、上述したように、高いガスバリア特性が得られない。
また、ボトルの口部に原料ガス供給管を兼ねた内部電極等の物体を挿入する場合は、挿入物体の表面に原料ガス由来の炭素系異物が付着し、その後、剥離してダストとなるという問題があった。
そこで本発明の目的は、ガスバリア膜によってガスバリア性を付与しつつ、容器口部周辺の内壁での着色の過多を緩和し、またプラズマ集中によるボトルの熱変形を防止し、さらにはボトル口部に挿入する物体への炭素系異物の付着を低減することができるプラズマCVD成膜装置を提供することである。また、容器口部周辺の内壁での着色の過多を緩和したガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法を提供することである。
本発明者らは、原料ガスの供給経路を、従来の容器底部(容器内に挿入された原料ガス供給管の先端)からガス供給を行ない、容器口部にて真空排気する方式を、容器口部からガス供給を行ない、容器底部にて真空排気する方式を改めることで上記課題が解決できることを見出して本発明を完成させた。すなわち本発明に係るプラズマCVD成膜装置は、真空チャンバの内部に収容したプラスチック容器の内表面にガスバリア膜を成膜するプラズマCVD成膜装置において、前記プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置され、該プラスチック容器の内部ガスを排気する排気管と、前記プラスチック容器の内部へ原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、前記プラスチック容器の内部に供給された前記原料ガスをプラズマ化させるプラズマ発生手段と、を有し、前記原料ガスのプラズマ化に際して、前記プラスチック容器の開口部分側から容器底部側に向って原料ガスの流れを形成することを特徴とする。
本発明に係るプラズマCVD成膜装置では、前記原料ガス供給手段は、前記プラスチック容器の開口部分の上方に、真空チャンバの内壁によって形成される原料ガス供給経路を備えるか、又は、前記プラスチック容器の開口部分の上方まで伸び且つ前記プラスチック容器の内部に挿入されずに配置された原料ガス供給管を備えることが好ましい。原料ガス供給管を設けることで原料供給開始箇所を調整することができるので、容易に、容器口部周辺の内壁での着色の過多を緩和し、またプラズマ集中によるボトルの熱変形を防止することができる。また、プラズマが肩部から口部にかけて集中することも抑制されるため、原料ガス供給管の特定箇所に炭素系異物の付着が集中することも防止できる。
本発明に係るプラズマCVD成膜装置では、前記原料ガス供給手段は、前記プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置された原料ガス供給管を備え、さらに該原料ガス供給管と前記排気管とは、該原料ガス供給管を外側管とし且つ該排気管を内側管とした二重管を形成していることが好ましい。二重管とすることで、プラスチックボトルのように開口部分が小さい場合においても、二重管をボトルの内部に容易に配置させることができる。また、ガス流れを整えやすい。
本発明に係るプラズマCVD成膜装置では、前記プラズマ発生手段が、少なくとも、前記プラスチック容器の外側に配置された外部電極と、該外部電極に高周波を供給する高周波供給電源とを有し、且つ、前記排気管が内部電極を兼ねる場合を含む。ここで、前記プラスチック容器の口部の外周を取り囲んだ絶縁部材を有することが好ましい。原料のプラズマ化は高周波によって行なうこととしても良く、この場合、上記絶縁部材を配置することでプラスチック容器の口部にかかる自己バイアス電圧を低減し、口部周辺の内壁でのプラズマ発生をより低減させることができる。これによって、ガスバリア性を落とさず、ボトル口部周辺の内壁への着色の集中を緩和し、またプラズマ集中によるボトルの熱変形を防止することができる。
また本発明に係るプラズマCVD成膜装置では、前記プラズマ発生手段は、少なくとも、前記プラスチック容器を収容するチャンバと、該チャンバの内部にマイクロ波を供給するマイクロ波供給電源と、を有する場合を含む。原料ガスをマイクロ波でプラズマ化させる装置においても、例えばプラスチック容器の形状が胴部よりも口部が縮径されて細くなっている場合には、同様に口部周辺の内壁への着色が集中しやすいので本発明を適用することができる。
本発明に係るプラズマCVD成膜装置では、前記原料ガス供給手段の原料ガス供給経路のうち、前記プラスチック容器の開口部分の上方、前記原料ガス供給管の内部、又は、前記外側管と前記内側管とで挟まれた空間、のいずれかに配置した導電性メッシュ部材を有することが好ましい。導電性メッシュ部材を境界としてガス流の上流側と下流側の圧力が異なるようにすることで、プラズマの発生しやすい位置を制御することができる。これにより口部周辺の内壁でのプラズマ発生を低減できる。また、発生したプラズマが導電性メッシュ部材によりシールドされるので、消費エネルギーを低減させ又原料ガス供給手段へのプラズマによる損傷を軽減させることができる。なお、導電性メッシュ部材を配置する代わりに二重管の管径を調整することによってもプラズマ位置の制御が可能である。
本発明に係るプラズマCVD成膜装置では、前記排気管の内部に配置した導電性メッシュ部材を有することが好ましい。導電性メッシュ部材を境界としてガス流の上流側と下流側の圧力が異なるようにすることで、プラズマの発生しやすい位置を制御することができる。また、発生したプラズマが導電性メッシュ部材によりシールドされるので、排気系へのプラズマによる損傷を軽減させることができる。
本発明に係るプラズマCVD成膜装置では、前記原料ガス供給管又は前記外側管の前記プラスチック容器の内部への挿入長さを調整する可変手段を設けても良い。挿入長さを変えることによってボトル上部と下部の間で膜厚を調整できる。これによって、ボトル全体の着色・外観を調整しうる。
本発明に係るガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法は、プラズマCVD法によりプラスチック容器の内表面にガスバリア膜を成膜してガスバリア性を有するプラスチック容器を得る製造方法において、前記プラスチック容器の内部に挿入した排気管により前記プラスチック容器の内部ガスを排気し且つ前記プラスチック容器の開口部分から内部へ原料ガスを供給して、前記プラスチック容器の開口部分側から容器底部側に向って原料ガスの流れを形成している状態とし、前記プラスチック容器の内部の前記原料ガスをプラズマ化させて前記ガスバリア膜を成膜することを特徴とする。ガスバリア膜によってガスバリア性を付与しつつ、容器口部周辺の内壁での着色の過多を緩和し、またプラズマ集中によるボトルの熱変形を防止し、さらにはボトル口部に挿入する物体への炭素系異物の付着を低減することができる。
本発明に係るガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法では、高周波又はマイクロ波によって前記原料ガスをプラズマ化させることが好ましい。
本発明に係るガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法では、前記プラスチック容器の口部の外周を絶縁部材で取り囲んだ状態としたのち、高周波によって前記原料ガスをプラズマ化させ、前記口部への前記ガスバリア膜の成膜を低減させることが好ましい。この場合、上記絶縁部材を配置することでプラスチック容器の口部にかかる自己バイアス電圧を低減し、口部周辺の内壁でのプラズマ発生をより低減させることができる。これによって、ガスバリア性を落とさず、容器口部周辺の内壁への着色の集中を緩和し、またプラズマ集中によるボトルの熱変形を防止することができる。
本発明に係るガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法では、前記原料ガスの供給経路のいずれかの箇所に導電性メッシュ部材を配置したのち、前記原料ガスをプラズマ化させ、前記供給経路のうち前記導電性メッシュ部材よりも上流側へのプラズマ漏洩を低減させることが好ましい。導電性メッシュ部材を境界としてガス流の上流側と下流側の圧力が異なるようにすることで、プラズマの発生しやすい位置を制御することができるので、容器内部側を他方側よりもプラズマ発生させやすくできる。これにより口部周辺の内壁でのプラズマ発生を低減できる。また、発生したプラズマが導電性メッシュ部材によりシールドされるので、消費エネルギーを低減させ又原料ガス供給経路の上流側へのプラズマによる損傷を軽減させることができる。
本発明に係るガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法では、前記プラスチック容器の内部への前記原料ガスの供給は、前記プラスチック容器の内部に挿入した原料ガス供給管によって行ない、前記原料ガスをプラズマ化させているときに前記原料ガス供給管が挿入される長さをゼロから前記プラスチック容器の高さに相当する長さの間で変化させ、前記ガスバリア膜の膜厚分布を調整することとしても良い。挿入長さを変えることによってボトル上部と下部の間で膜厚を調整できる。これによって、ボトル全体の着色・外観を調整しうる。
本発明に係るガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法では、前記ガスバリア膜としてSiO膜又は炭素含有膜を成膜する場合を含む。炭素含有膜は着色しやすいので、炭素含有膜をガスバリア膜とした場合においても本発明に係る製造方法により、口部周辺の内壁の着色を低減できる。
本発明に係るプラズマCVD成膜装置及びガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法は、ガスバリア膜によってガスバリア性を付与しつつ、容器口部周辺の内壁での着色の過多を緩和し、またプラズマ集中によるボトルの熱変形を防止できる。さらにボトル口部に挿入する物体への炭素系異物の付着を低減する。
以下本発明について実施形態を示して詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。図1〜図5を参照しながら本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置を説明する。なお、共通の部位・部品には同一符号を付した。
(第1実施形態:高周波印加型)
図1は本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置の一形態を示す概略構成図である。図1において真空チャンバ6については容器の鉛直方向の断面概略図である。図1に示すように本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置100は、プラスチック容器7の内部に挿脱可能に配置され、プラスチック容器7の内部ガスを排気する排気管9と、プラスチック容器7の内部へ原料ガスを供給する原料ガス供給手段30と、プラスチック容器7の内部に供給された原料ガスをプラズマ化させるプラズマ発生手段40と、を有している。ここで、プラズマ発生手段40は、少なくとも、プラスチック容器7の外側に配置された外部電極3と、外部電極3に高周波を供給する高周波供給電源12とを有している。このとき、排気管9が外部電極3の対向電極である内部電極を兼ねている。この成膜装置100は、プラスチック容器の内表面にガスバリア膜を成膜する成膜装置であり、ガスバリア性が高いプラスチック容器が得られる。
真空チャンバ6は、プラスチック容器7の口部7bを除いて、プラスチック容器7を収容する外部電極3と、口部7bの外周を取り囲んだ絶縁部材4と、絶縁部材4の上部に配置され、真空チャンバ6を密封する蓋体5とからなる。それぞれの部材はO−リング8などで気密にシールされている。本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置は減圧プラズマCVD法により成膜を行なう場合を含む。この場合、真空チャンバ6は減圧に耐える程度の剛性を必要とする。また、容器の変形を防止するために真空チャンバ6内であってプラスチック容器7の外部も減圧することが望ましい。
外部電極3は、プラスチック容器7の外形にほぼ接触するような内形を有している。高周波を外部電極3に供給したときにプラスチック容器7の壁面に自己バイアス電圧を生じさせるためである。外部電極3は、上部外部電極1と下部外部電極2とからなり、分割することでプラスチック容器7を外部電極3の収容空間に収容可能としている。外部電極3を縦割構造としても良い。上部外部電極1と下部外部電極2とはO−リング8などで気密にシールされている。
図1の成膜装置100では、口部7bを除いてプラスチック容器7を外部電極3に収容する構造とし、口部7bの外周には口部7bを取り囲んだ状態で絶縁部材4を配置している。絶縁部材4は外部電極3の上部にO−リング8などを介して配置されている。絶縁部材4を配置することで、口部7bにかかる自己バイアス電圧を下げ、口部7b周辺でのプラズマの集中、特に着色の集中を低減させることができる。なお、絶縁部材4を配置せずに、外部電極3を、口部7bを含めて収容可能な構造としても良い。
絶縁部材4は、フッ化エチレン樹脂等の絶縁体からなるブロックに、口部7bを収容できる大きさのほぼ円筒形の貫通孔17を設けたものとすることが好ましい。
蓋体5は、絶縁材料で形成することとしても良いが、通常、装置の作製上の観点から金属部材で形成される。図1の成膜装置では、蓋体5の内部に、貫通孔17と連通する空間25が設けられている。この空間25は、装置の作製上の観点から設けられたものであり、空間25の大きさによって本発明は制限されない。プラズマCVD成膜装置100では、空間25は原料ガスの供給経路を兼ねている。
高周波供給電源12は、マッチングボックス13を介して外部電極3に接続されており、高周波を外部電極3に供給する。高周波供給電源12の出力側にマッチングボックス13が接続される。なお、高周波供給電源12は接地されている。高周波供給電源12は、グランド電位との間に高周波電圧を発生させ、これにより外部電極3と内部電極を兼ねる排気管9との間に高周波電圧が印加される。排気管9は導電性金属で形成され、接地されていることが好ましい。これにより、プラスチック容器7内で原料ガスをプラズマ化させる。高周波供給電源の周波数は、100kHz〜1000MHzであるが、例えば、工業用周波数である13.56MHzのものを使用する。
排気管9は、一端がプラスチック容器7の内部に配置され、先端の開口部9aからプラスチック容器7の内部ガスを排気する。側面に開口部を設け、そこから内部ガスを排気しても良い。開口部の位置は、特に限定されないが、プラズマがプラスチック容器7の肩部から口部にかけて集中することを抑制するために、プラスチック容器7の底から胴部の間に設けることが好ましい。そして、排気管9の他端側は、内部ガスを排気するために排気ポンプ22につながっている。排気管9の他端と排気ポンプ22との間に真空バルブ21を設け、排気のオン-オフを行なう。排気ポンプ22の排気口はダクト(不図示)に接続されている。このように排気管9、真空バルブ21及び排気ポンプ22によって、排気系統23が構成されている。
原料ガス供給手段30は、ガスボンベ等の原料ガス発生源16とガス流量を制御するマスフローコントローラー15を少なくとも有する。原料ガス発生源16とマスフローコントローラー15と真空チャンバ6をつなぐ配管が真空チャンバ系外の原料ガス供給経路となる。真空チャンバ6まで送られた原料ガスは、蓋体5の内部に設けられた空間25に送られ、空間25と連通した貫通孔17に送られ、さらにプラスチック容器7の開口部分7aからその内部へと送られる。空間25と貫通孔17は、真空チャンバ系内の原料ガス供給経路となる。図1に示したプラズマCVD成膜装置においては、原料ガス供給手段30は、原料ガス発生源16、マスフローコントローラー15、真空チャンバ系外の原料ガス供給経路及び真空チャンバ系内の原料ガス供給経路とから構成されている。
図1では、真空チャンバ系内の原料ガス供給経路が、空間25及び貫通孔17である場合を示したが、図2に示すように、空間25から管状のガス流れのガイドを伸ばしてプラスチック容器7の内部に挿脱可能に配置しても良い。図2は本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置において第2の原料ガス供給管を有する場合の概略構成図である。このガイドは原料ガス供給管11となる。貫通孔17の上端から管状のガス流れのガイドを伸ばして、同様に原料ガス供給管を配置しても良い(不図示)。図2では、プラスチック容器7の口部7bよりもやや下に原料ガス供給管11の先端が位置する場合を示したが、図3に示すように、プラスチック容器7の胴部に原料ガス供給管11の先端が位置することとしても良い。図3は本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置において第3の原料ガス供給管を有する場合の概略構成図である。原料ガス供給管11の先端には吹き出し口11cが設けられている。或いは別形態(不図示)として、ガイドである原料ガス供給管がプラスチック容器7の開口部分7aの上方まで伸ばすこととしても良い。この場合は、原料ガス供給管はプラスチック容器7の内部に挿入していない。いずれにしても、原料ガス供給管11の先端の吹き出し口11cの位置を調整することで、プラスチック容器7の肩部から口部においてプラズマが集中することを抑制できる。すなわち、原料ガス供給管の先端の吹き出し口11cをプラスチック容器7の底部に近づけることで、肩部から口部におけるプラズマ密度を減少させることができる。なお、プラスチック容器7の形状によって、原料ガス供給管11の先端の吹き出し口11cの位置を調整する場合もある。なお、原料ガス供給管11は導電性金属で形成し、接地することが好ましい。
排気管と原料ガス供給管は、原料ガス供給管11を外側管とし且つ排気管9を内側管とした二重管を形成していることとしても良い。図2及び図3に示したそれぞれのプラズマCVD成膜装置においても、排気管9と原料ガス供給管11とが一部において二重管24を形成している。そして、完全に二重管を形成して成膜装置に配置しても良い。図4に本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置において二重管の配置した場合の概略構成図である。二重管24とすることで、プラスチック容器7の開口部分7aが小さい場合においても挿入しやすくなる。また、プラスチック容器7内部での原料ガスの流れが安定しやすい。二重管24の場合においても原料ガス供給管である外側管の先端に吹き出し口11cが設けられる。排気管9の先端の開口部9aは排気口となる。
図1〜図4において示すとおり、原料ガス供給経路のうち、プラスチック容器7の開口部分7aの上方、原料ガス供給管11の内部、又は、外側管11aと内側管11bとで挟まれた空間、のいずれかに導電性メッシュ部材14a(図1),14(図2〜4)を配置することが好ましい。導電性メッシュは、例えば、網目状とされた金属線、エクスパンドメタル、ハニカム構造を有する金属部材を包含する。導電性メッシュ部材14a,14を境界としてプラスチック容器7の内部側を低圧とし、容器外部側を含む他方側を相対的に高圧とすることができる。この結果、低圧の容器内部側において高圧の他方側よりもプラズマが発生しやすくできる。したがって、導電性メッシュ部材14の位置を調整することで、プラズマの発生をプラスチック容器7の内部に限定させることが可能となる。一方、発生したプラズマが導電性メッシュ部材14によりシールドされるので、消費エネルギーを低減させ又原料ガス供給手段へのプラズマによる損傷を軽減させることができる。
また、図1で示したように、プラズマCVD成膜装置100では、排気管9の内部に配置した導電性メッシュ部材14bを有していても良い。導電性メッシュ部材14bを境界としてガス流の上流側と下流側の圧力が異なるようにすることで、導電性メッシュ部材14aを配置したときと同様にプラズマの発生しやすい位置を制御することができる。
原料ガス供給管又は二重管の外側管について、プラスチック容器7の内部への挿入長さを調整する可変手段(不図示)を設けても良い。可変手段は、原料ガス供給管又は外側管の挿入長さを調整することができればいかなる手段によっても良く、真空チャンバに対する原料ガス供給管又は外側管の取り付け位置をずらすことによって調整することとしても良いし、蓋体5又は絶縁部材4を伸縮させる機構を設けることで、調整することとしても良い。成膜途中で可変手段を作動させて挿入長さを調整して、例えば、容器上部と下部との間で膜厚を変えて、口部周辺の内壁7b及び容器全体の着色、外観をコントロールすることができる。
本発明に係る容器とは、蓋若しくは栓若しくはシールして使用する容器、またはそれらを使用せず開口状態で使用する容器を含む。開口部の大きさは内容物に応じて決める。プラスチック容器は、剛性を適度に有する所定の肉厚を有するプラスチック容器と剛性を有さないシート材により形成されたプラスチック容器を含む。本発明に係るプラスチック容器の充填物は、炭酸飲料若しくは果汁飲料若しくは清涼飲料等の飲料を挙げることができる。また、リターナブル容器或いはワンウェイ容器のどちらであっても良い。
本発明のプラスチック容器7を成形する際に使用する樹脂は、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂(PP)、シクロオレフィンコポリマー樹脂(COC、環状オレフィン共重合)、アイオノマ樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、又は、4弗化エチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を例示することができる。この中で、PETが特に好ましい。
本発明におけるガスバリア膜とは、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜、Si含有DLC膜、SiO膜、AlN膜等の酸素透過性を抑制する薄膜を言う。原料ガス発生源16から発生させる原料ガスは、上記薄膜の構成元素を含む揮発性ガスが選択される。ガスバリア性薄膜を形成する際の原料ガスは公知公用の揮発性原料ガスが使用できる。
例えばDLC膜を成膜する場合、原料ガスとしては常温で気体又は液体の脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、含酸素炭化水素類、含窒素炭化水素類などが使用される。特に炭素数が6以上のベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、シクロヘキサン等が望ましい。脂肪族炭化水素類としては、エチレン系炭化水素又はアセチレン系炭化水素が例示される。これらの原料は、単独で用いても良いが、2種以上の混合ガスとして使用するようにしても良い。さらにこれらのガスをアルゴンやヘリウムの様な希ガスで希釈して用いる様にしても良い。
本発明におけるDLC膜とは、i−カーボン膜または水素化アモルファスカーボン膜(a−CH)ともよばれる炭素膜のことでsp結合を含んでいるアモルファスな炭素膜のことをいう。DLC膜は、硬質から軟質(ポリマーライク)までの膜質があり水素含有量は、0atom%から70atom%くらいまでの範囲がある。ケイ素含有DLC膜は炭素含有膜の一つである。
また、ケイ素含有DLC膜を成膜する場合には、Si含有炭化水素系ガスを使用する。珪化炭化水素ガス又は珪化水素ガスとしては、四塩化ケイ素、シラン(SiH
)、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメチルシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等の有機シラン化合物、オクタメチルシクロテトラシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)等の有機シロキサン化合物等が使用される。また、これらの材料以外にも、アミノシラン、シラザンなども用いられる。
SiO膜を成膜する場合には、例えば、シランと酸素の混合ガス、又は、HMDSOと酸素の混合ガスを原料ガスとする。
また、本実施の形態では、プラズマCVD成膜装置で成膜する薄膜としてDLC膜を挙げているがSi含有DLC膜や他の薄膜を成膜する際に上記成膜装置を用いることも可能である。
(第2実施形態:マイクロ波印加型)
図5は本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置の第2実施形態を示す概略構成図である。図5においても真空チャンバ60については容器の鉛直方向の断面概略図である。図5に示したプラズマCVD成膜装置500は、マイクロ波を印加することにより、プラスチック容器7内の原料ガスをプラズマ化する装置である。図1に示したプラズマCVD成膜装置100との差異を中心に説明する。
プラズマCVD成膜装置500では、絶縁部材4の下に外部電極を設ける代わりに下部チャンバ51を設ける。下部チャンバ51内には、マイクロ波を透過させる壁材、例えば石英管52が配置されていて、さらにその内部にプラスチック容器7が配置されている。また、プラスチック容器7が減圧により潰されることを防止するために、石英管52の内部は減圧雰囲気とすることができるように真空バルブ53を介して排気ポンプ54が接続されている。排気ポンプ54の排気口はダクトに接続されている。下部チャンバ51の側壁には、管55が接続されており、管55の端にはチャンバの内部にマイクロ波を供給するマイクロ波発生器を含むマイクロ波供給電源56が配置されている。なお、マイクロ波発生器と電源は別体としても良い。管55の中には、プランジャスクルリュー57が設けられている。下部チャンバ51の側壁に、管55と対向する位置に管58が接続されており、管58の端には調整プランジャ59が設けられている。プランジャスクルリュー57と調整プランジャ59によって、マイクロ波が反射せずに原料ガスをプラズマ化するように調整する。マイクロ波の周波数は例えば2.45GHzである。
マイクロ波によりプラズマを発生させる第2実施形態の成膜装置においても、高周波によりプラズマを発生させる第1実施形態の成膜装置と同様に、プラスチック容器7の口部周辺の内壁から胴部にかけたプラズマ発生の集中を抑制できるので、同様の効果が得られる。
(第1実施形態の装置における成膜方法)
次に、図4を参照しながら本実施形態に係る高周波によるプラズマCVD成膜装置(第1実施形態)を用いてプラスチック容器7の内表面にDLC膜を形成する場合の手順について説明する。図4に示した成膜装置の場合を例として説明することとするが、図1〜図3に示した成膜装置についても、同様である。プラスチック容器7は丸型500mlのPETボトルとする。容器壁の肉厚は約0.3mmとする。
(プラズマCVD成膜装置への容器の装着)
まず、ベント(不図示)を開いて真空チャンバ6内を大気開放する。上部外部電極1から下部外部電極2を離した後、上部外部電極1の下方からプラスチック容器7を挿入し、再び、上部外部電極1に下部外部電極2を密接させる。これにより、真空チャンバ6にプラスチック容器7が収容された状態となる。このとき、プラスチック容器7の開口部分7aに二重管24が挿入された状態となっている。
(減圧操作)
次いでベントを閉じたのち、排気ポンプ22を作動させ、真空バルブ21を開とすることにより、真空チャンバ6内の空気が二重管24のうち内側管である排気管9の先端の開口部9aを通して排気される。そして真空チャンバ6内が必要な圧力、例えば4Paに到達するまで減圧される。これは、4Paを超える真空度で良いとすると容器内に不純物が多くなり過ぎるためである。
(原料ガスの導入)
その後、原料ガス発生源16からマスフローコントローラー15によって流量制御されて送られた原料ガス(例えば、アセチレンガス)が、二重管24の外側管である原料ガス供給管11の先端の吹き出し口11cからプラスチック容器7の内部に導入される。この原料ガスの供給量は、20〜200ml/minが好ましい。原料ガスの濃度が一定となり、制御されたガス流量と排気能力のバランスによって所定の成膜圧力、例えば7〜22Paで安定させる。
(プラズマCVD成膜)
高周波供給電源12を動作させることによりマッチングボックス13を介してステンレスで作製された排気管9及び原料供給管11からなる二重管24と外部電極3との間に高周波電圧が印加され、プラスチック容器7内に原料ガス系プラズマが発生する。このとき、マッチングボックス13は、二重管24と外部電極3のインピーダンスに、インダクタンスL、キャパシタンスCによって合わせている。これによって、プラスチック容器7の内表面にDLC膜が形成される。なお、高周波供給電源12の出力(例えば13.56MHz)は、おおよそ200〜2000Wである。
すなわち、このプラスチック容器7の内表面におけるDLC膜の形成は、プラズマCVD法によって行われる。すなわち、高周波電力の印加により容器壁面に自己バイアスが印加され、プラズマ化された原料ガスイオンが自己バイアスによる電位差に応じて加速され容器内表面にスパッタリングされて、DLC膜が成膜される。このとき、原料ガスの流れは、原料供給管11の先端の吹き出し口11cから排気管9の先端の開口部9aへ向かって形成されるため、従来のようにプラスチック容器7の肩部から口部にかけてプラズマが集中することがない。このため、プラスチック容器7へのプラズマによる熱ダメージも少ない。この工程を経てプラスチック容器7の内表面に緻密なDLC膜が形成される。成膜時間は数秒と短いものとなる。
(成膜の終了)
高周波供給電源12からの高周波出力を停止し、さらに原料ガスの供給を停止する。この後、真空チャンバ6内のアセチレンガスを排気ポンプ22によって排気する。その後、真空バルブ21を閉じ、排気ポンプ22を停止する。この後、ベント(不図示)を開いて真空チャンバ6内を大気開放し、前述した成膜方法を繰り返すことにより、次のプラスチック容器内にDLC膜が成膜される。DLC膜の膜厚は、胴部において10〜80nmとなるように形成する。
このようにして製造したプラスチック容器は、特開平8−53117号公報記載の炭素膜コーティングプラスチック容器と同等の酸素透過度を有していた。例えば、プラスチック容器として、容量500ml、容器の高さ200mm、容器胴部径71.5mm、口部開口部内径21.74mm、口部開口部外径24.94mm、容器胴部肉厚0.3mm、樹脂量32g/本のPET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)容器を使用して、DLC膜を30nm(容器全体平均)成膜した場合、酸素透過度は、0.0038ml/容器(500mlPET容器)/日) (23℃ RH90%、窒素ガス置換開始から20時間後の測定値)であった。これを実施例とする。
図6にプラスチック容器の肩部よりも上側部分の写真(画像)を示した。図6の左側ボトルは未コーティングボトル、中央ボトルは本実施例のDLCコーティングボトル、右側ボトルは特開平8−53117号公報記載の技術により製造したDLC炭素膜コーティングボトル(以下比較例とする)、の写真(画像)をそれぞれ示す。本実施例のボトルは、口部周辺の内壁の着色を低減しつつ、比較例と同等のガスバリア性を有するDLC膜コーティングプラスチック容器である。容器全体平均の膜厚が30nmに対して、口部周辺の内壁においては、膜厚は28nmであった。着色を低減するために膜厚を薄くすることができた。このとき、ガスバリア性は有しており、ガスバリア性を犠牲にして膜厚を薄くしたものではなかった。
一方、比較例のボトルは、口部周辺の内壁での着色が大きく、外観的に口部周辺が目立っている。容器全体平均の膜厚が30nmに対して、口部周辺の内壁においては、膜厚は50nmであった。口部周辺の内壁での膜厚が厚く、着色が顕著に大きいことがわかる。このとき、ガスバリア性は実施例と同等であった。
したがって、実施例の容器は、ガスバリア性を有しつつ外観性も優れることから、比較例の容器よりも容器としての商品性が高い。
また、ボトル口部に挿入する物体への炭素系異物の付着量について検討した。実施例と比較例のそれぞれについて10回成膜した後の二重管(実施例)の外観写真を図7に、原料ガス供給管を兼ねる内部電極(比較例)の外観写真を図8に示した。二重管又は内部電極の挿入の程度を示すために、ボトルをずらして配置している。図7又は図8に示された着色の程度によって炭素系異物の付着の程度がわかる。実施例の二重管(図7)には、先端以外はほとんどダストが付かなかった。一方、比較例の内部電極(図8)には、発生するダストが特に肩部から口部にかけて集中して付着していた。ダストの付着箇所から、実施例においては、肩部から口部周辺にかけてのプラズマ集中を抑制することができていることがわかる。これは、容器の口部から原料ガスを導入し、容器の底から排気を行なって、容器の内部において、上から下にガス流束を形成したからである。
実施例の二重管を用いると、プラズマの発生する位置を制御することも可能となる。例えば、60MHzの電源を600Wの出力に設定して500mlのPETボトルに成膜する場合、比較例では40〜300ml/分のアセチレンガス流量で常にボトルより下流で排気ポンプの上流の空間に設置された覗き窓にプラズマが観察されるが、二重管(6mm径と24mm径の円筒を複合)を使用した例では、150ml/分以上のアセチレンガス流量においては覗き窓にはプラズマが観察されず、ボトル内およびそのごく近傍でのみプラズマが発生する。
本実施の形態では、内部に薄膜を成膜する容器として飲料用のPETボトルを用いているが、他の用途に使用される容器を用いることも可能である。
角型500mlPETボトルに同様の方法でDLC膜を成膜することができた。酸素透過度は、0.0042ml/容器(500mlPET容器)/日)であった。
(第2実施形態の装置における成膜方法)図5に示した本実施形態に係るマイクロ波によるプラズマCVD成膜装置(第2実施形態の成膜装置)を用いた時の成膜手順についても第1実施形態の成膜装置を用いた場合の成膜手順と同様の手順をとる。すなわち、プラズマCVD成膜装置への容器の装着工程、減圧操作工程、原料ガス導入工程、プラズマCVD成膜工程、成膜の終了工程を順次経る。ここで、減圧操作工程における真空チャンバ6内が必要な圧力は、例えば4Paまで到達させる。原料ガス導入工程における所定の成膜圧力は、例えば7〜22Paで安定させる。プラズマ成膜工程におけるマイクロ波の出力は300W、周波数は2.45GHzで、プランジャスクルリュー57と調整プランジャ59によって、マイクロ波が反射せずに原料ガスをプラズマ化するように調整する。プラズマ成膜工程においては、マイクロ波によって原料ガスがプラズマ化されるが、自己バイアス電圧は発生しない状態でDLC膜が成膜される。しかし、第1実施形態の成膜装置の場合と同様に、原料ガスの流れは、原料供給管11の先端の吹き出し口11cから排気管9の先端の開口部9aへ向かって形成されるため、従来のようにプラスチック容器7の肩部から口部にかけてプラズマが集中することがない。また、プラスチック容器7の内部全体にわたって特定箇所に極度に集中することもなく、プラスチック容器7へのプラズマによる熱ダメージも少ない。成膜の終了工程においては、第1実施形態の成膜装置の場合と同様に、真空チャンバ内を大気開放した後、プラスチック容器7を取り出す。DLC膜の膜厚は10〜80nmとなるように形成する。
この場合においても、第1実施形態の成膜装置の場合と同様に、コーティングされたプラスチック容器はガスバリア性を有しつつ外観性も優れていた。また、二重管には、先端以外はほとんどダストが付かなかった。
本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置の一形態を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置において第2の原料ガス供給管を有するときの概略構成図である。 本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置において第3の原料ガス供給管を有するときの概略構成図である。 本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置において二重管の配置した場合の概略構成図である。 本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置の第2実施形態を示す概略構成図である。 プラスチック容器の肩部よりも上側部分の写真(画像)を示した。左側ボトルは未コーティングボトル、中央ボトルは本実施例により製造したDLCコーティングボトル、右側ボトルは特開平8−53117号公報記載の技術により製造したDLC炭素膜コーティングボトル、の写真(画像)をそれぞれ示す。 本実施形態に係るプラズマCVD成膜装置において二重管を挿入して10回成膜したあとの炭素系異物の付着の程度を示す外観写真(画像)である。 従来のプラズマCVD成膜装置において原料ガス供給管を兼ねる内部電極を挿入して10回成膜したあとの炭素系異物の付着の程度を示す外観写真(画像)である。
符号の説明
1,上部外部電極
2,下部外部電極
3,外部電極
4,絶縁部材
5,蓋体
6,60,真空チャンバ
7,プラスチック容器
7a,プラスチック容器の開口部分
7b,プラスチック容器の口部
8,O−リング
9,排気管
9a,排気管の開口部
11,原料ガス供給管
11a,外側管
11b,内側管
11c,吹き出し口
12,高周波供給電源
13,マッチングボックス
14,14a,14b,導電性メッシュ部材
15,マスフローコントローラー
16,原料ガス発生源
17,貫通孔
21,53,真空バルブ
22,54,排気ポンプ
23,排気系統
24,二重管
25,空間
30,原料ガス供給手段
40,プラズマ発生手段
51,下部チャンバ
52,石英管
55,58,管
56,マイクロ波供給電源
57,プランジャスクルリュー
59,調整プランジャ
100,200,300,400,500 プラズマCVD成膜装置

Claims (15)

  1. 真空チャンバの内部に収容したプラスチック容器の内表面にガスバリア膜を成膜するプラズマCVD成膜装置において、
    前記プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置され、該プラスチック容器の内部ガスを排気する排気管と、
    前記プラスチック容器の内部へ原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、
    前記プラスチック容器の内部に供給された前記原料ガスをプラズマ化させるプラズマ発生手段と、
    を有し、
    前記原料ガスのプラズマ化に際して、前記プラスチック容器の開口部分側から容器底部側に向って原料ガスの流れを形成することを特徴とするプラズマCVD成膜装置。
  2. 前記原料ガス供給手段は、前記プラスチック容器の開口部分の上方に、真空チャンバの内壁によって形成される原料ガス供給経路を備えるか、又は、前記プラスチック容器の開口部分の上方まで伸び且つ前記プラスチック容器の内部に挿入されずに配置された原料ガス供給管を備えることを特徴とする請求項1に記載のプラズマCVD成膜装置。
  3. 前記原料ガス供給手段は、前記プラスチック容器の内部に挿脱可能に配置された原料ガス供給管を備え、さらに該原料ガス供給管と前記排気管とは、該原料ガス供給管を外側管とし且つ該排気管を内側管とした二重管を形成していることを特徴とする請求項1に記載のプラズマCVD成膜装置。
  4. 前記プラズマ発生手段が、少なくとも、前記プラスチック容器の外側に配置された外部電極と、該外部電極に高周波を供給する高周波供給電源とを有し、且つ、前記排気管が内部電極を兼ねることを特徴とする請求項1、2又は3記載のプラズマCVD成膜装置。
  5. 前記プラスチック容器の口部の外周を取り囲んだ絶縁部材を有することを特徴とする請求項4記載のプラズマCVD成膜装置。
  6. 前記プラズマ発生手段は、少なくとも、前記プラスチック容器を収容するチャンバと、該チャンバの内部にマイクロ波を供給するマイクロ波供給電源と、を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載のプラズマCVD成膜装置。
  7. 前記原料ガス供給手段の原料ガス供給経路のうち、前記プラスチック容器の開口部分の上方、前記原料ガス供給管の内部、又は、前記外側管と前記内側管とで挟まれた空間、のいずれかに配置した導電性メッシュ部材を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のプラズマCVD成膜装置。
  8. 前記排気管の内部に配置した導電性メッシュ部材を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のプラズマCVD成膜装置。
  9. 前記原料ガス供給管又は前記外側管の前記プラスチック容器の内部への挿入長さを調整する可変手段を設けたことを特徴とする請求項2又は3記載のプラズマCVD成膜装置。
  10. プラズマCVD法によりプラスチック容器の内表面にガスバリア膜を成膜してガスバリア性を有するプラスチック容器を得る製造方法において、
    前記プラスチック容器の内部に挿入した排気管により前記プラスチック容器の内部ガスを排気し且つ前記プラスチック容器の開口部分から内部へ原料ガスを供給して、前記プラスチック容器の開口部分側から容器底部側に向って原料ガスの流れを形成している状態とし、前記プラスチック容器の内部の前記原料ガスをプラズマ化させて前記ガスバリア膜を成膜することを特徴とするガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法。
  11. 高周波又はマイクロ波によって前記原料ガスをプラズマ化させることを特徴とする請求項10記載のガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法。
  12. 前記プラスチック容器の口部の外周を絶縁部材で取り囲んだ状態としたのち、高周波によって前記原料ガスをプラズマ化させ、前記口部への前記ガスバリア膜の成膜を低減させることを特徴とする請求項10記載のガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法。
  13. 前記原料ガスの供給経路のいずれかの箇所に導電性メッシュ部材を配置したのち、前記原料ガスをプラズマ化させ、前記供給経路のうち前記導電性メッシュ部材よりも上流側へのプラズマ漏洩を低減させることを特徴とする請求項10、11又は12記載のガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法。
  14. 前記プラスチック容器の内部への前記原料ガスの供給は、前記プラスチック容器の内部に挿入した原料ガス供給管によって行ない、前記原料ガスをプラズマ化させているときに前記原料ガス供給管が挿入される長さをゼロから前記プラスチック容器の高さに相当する長さの間で変化させ、前記ガスバリア膜の膜厚分布を調整することを特徴とする請求項10、11、12又は13記載のガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法。
  15. 前記ガスバリア膜としてSiO膜又は炭素含有膜を成膜することを特徴とする請求項10、11、12、13又は14記載のガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法。
JP2004349559A 2004-12-02 2004-12-02 プラズマcvd成膜装置及びガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法 Active JP4664658B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004349559A JP4664658B2 (ja) 2004-12-02 2004-12-02 プラズマcvd成膜装置及びガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004349559A JP4664658B2 (ja) 2004-12-02 2004-12-02 プラズマcvd成膜装置及びガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006160269A JP2006160269A (ja) 2006-06-22
JP4664658B2 true JP4664658B2 (ja) 2011-04-06

Family

ID=36662719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004349559A Active JP4664658B2 (ja) 2004-12-02 2004-12-02 プラズマcvd成膜装置及びガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4664658B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4725093B2 (ja) * 2004-12-10 2011-07-13 東洋製罐株式会社 マイクロ波処理装置
JP4932386B2 (ja) * 2006-08-28 2012-05-16 株式会社吉野工業所 合成樹脂製ボトル
JP4871674B2 (ja) * 2006-08-28 2012-02-08 三菱商事プラスチック株式会社 合成樹脂製ボトルにアモルファスカーボン被膜を成膜する方法
FR2907351B1 (fr) * 2006-10-18 2009-02-06 Sidel Participations Machine de traitement de recipients par plasma,comprenant des circuits de depressurisation et de pressurisation decales
JP2009102037A (ja) * 2007-10-23 2009-05-14 Toppan Printing Co Ltd 成膜装置
JP5458445B2 (ja) * 2008-03-12 2014-04-02 アリタス コーポレーション エス.エー. プラズマシステム
CN103014652B (zh) * 2012-12-07 2016-01-20 中国电子科技集团公司第十一研究所 单晶生长用石英安瓿内壁碳膜制备装置
WO2015132444A1 (en) * 2014-03-03 2015-09-11 Picosun Oy Protecting an interior of a hollow body with an ald coating
CN106062245B (zh) * 2014-03-03 2020-04-07 皮考逊公司 用ald涂层保护气体容器的内部
JP6582075B2 (ja) * 2018-03-01 2019-09-25 ピコサン オーワイPicosun Oy Aldコーティングによるガスコンテナ内部の保護

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000079944A (ja) * 1998-07-01 2000-03-21 Toppan Printing Co Ltd プラスチック容器およびその製造方法
JP2002371364A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Toppan Printing Co Ltd 3次元中空容器への薄膜成膜装置及びそれを用いた薄膜成膜方法
JP2004169087A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Dainippon Printing Co Ltd 高周波プラズマcvd装置及びプラスチック製容器

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000079944A (ja) * 1998-07-01 2000-03-21 Toppan Printing Co Ltd プラスチック容器およびその製造方法
JP2002371364A (ja) * 2001-06-15 2002-12-26 Toppan Printing Co Ltd 3次元中空容器への薄膜成膜装置及びそれを用いた薄膜成膜方法
JP2004169087A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Dainippon Printing Co Ltd 高周波プラズマcvd装置及びプラスチック製容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006160269A (ja) 2006-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4515280B2 (ja) ガスバリア薄膜が成膜されたプラスチック容器の製造装置及びその製造方法
JP4566719B2 (ja) 炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法、プラズマcvd成膜装置及びそのプラスチック容器
EP1852522B1 (en) Vapor deposited film by plasma cvd method
JP5695673B2 (ja) ガスバリア性プラスチック成形体の製造方法
JP2004168359A (ja) Dlc膜コーティングプラスチック容器の製造方法
JP4664658B2 (ja) プラズマcvd成膜装置及びガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法
WO2003085165A1 (fr) Appareil de formation d'un film cvd plasma et procede de fabrication d'un conteneur plastique de revetement de film cvc
JP4372833B1 (ja) ガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造方法
JP4854983B2 (ja) プラズマcvd成膜装置及びガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法
JP4132982B2 (ja) Dlc膜コーティングプラスチック容器の製造装置
JP4593357B2 (ja) 口部着色が低減されたガスバリア性プラスチック容器の製造方法及びその容器
WO2003000559A1 (fr) Dispositif de fabrication d'un recipient en plastique revetu d'un film de carbone sous forme de diamant amorphe, recipient ainsi obtenu et procede de fabrication dudit recipient
JP4722667B2 (ja) 反応室外でのプラズマ発生の抑制方法並びにガスバリア性プラスチック容器の製造方法及びその製造装置
JP2005105294A (ja) Cvd成膜装置及びcvd膜コーティングプラスチック容器の製造方法
WO2002085717A1 (fr) Recipient en resine synthetique etanche aux gaz, dispositif de fabrication dudit recipient et
JP5610345B2 (ja) ガスバリア性を有するプラスチック容器の製造方法、小型容器用アダプター及び薄膜成膜装置
JP5032080B2 (ja) ガスバリア性プラスチック容器の製造装置及びその製造方法
JP4945398B2 (ja) 口部極薄炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法
JP5566334B2 (ja) ガスバリア性プラスチック成形体及びその製造方法
JP3123979U (ja) 成膜装置
JP2006335379A (ja) 被膜を備える合成樹脂製容器と、合成樹脂製容器に被膜を形成する方法及び装置
JP4279127B2 (ja) ガスバリア性薄膜コーティングプラスチック容器の製造装置及びその製造方法
JP4595487B2 (ja) Cvd法によるガスバリア性酸化珪素薄膜の成膜方法
JP2006299332A (ja) プラズマcvd成膜装置及びバリア性プラスチック容器の製造方法
JP2005048272A (ja) 成膜装置および成膜方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070730

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070918

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070918

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100914

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110107

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4664658

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250