JP4932386B2 - 合成樹脂製ボトル - Google Patents

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Description

本発明は、口部、肩部、胴部及び底部からなり、少なくとも、肩部、胴部及び底部の内面に、酸素ガスや炭酸ガス等のガスに対するバリア性に優れた、アモルファスカーボン被膜を成膜した合成樹脂製ボトルに関するものである。
PETボトルに代表される合成樹脂製ボトルには、その内側にアモルファスカーボン被膜を成膜してガスバリア性を高めたものが知られている。
しかしながら、こうしたアモルファスカーボン被膜を成膜する場合、被膜の厚さが厚くなると、その部分が褐色を呈し、外観上の見栄えが悪くなるという問題があり、特に、ボトルの口部内部が褐色を呈してしまう場合は、品質上問題無いものの、商品価値を下げてしまうことがある。
これに対し、従来のボトルには、その口部に形成した注出路に筒状部材(マスキング手段)を挿入すると共に、当該筒状部材を前記注出路内に位置決めしたのち、当該筒状部材を通して前記口部に繋がる肩部、胴部及び底部の内面で形作られる内容物の充填空間に、炭素を含んだ原料ガスを供給し、プラズマCVD法に代表される化学気相堆積法を用いて、注出路を除いたボトルの内面にアモルファスカーボン被膜を成膜したものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−53119号公報
ところが、こうした注出路を除く部分にアモルファスカーボン被膜を成膜する従来のボトルであっても、口部から肩部にかけてのボトルの内径が拡大し始める部分及び当該部分の周辺に厚いアモルファスカーボン被膜が成膜されて褐色のまだら模様が形成されることがある。
こうした位置に存在する褐色のまだら模様は、熱結晶化による白化処理が施された口部より下方のボトル肩部(透明部分)に生じることがあるため、消費者等にボトル外側から視認される場合がある。即ち、従来の合成樹脂製ボトルであっても、ボトルの内側に褐色のまだら模様が形成されて商品価値を低下させることがあった。
本発明の解決すべき課題は、こうした事実認識に基づいてなされたものであり、ボトルの内側に褐色のまだら模様を形成することなく、見栄えの良いアモルファスカーボン被膜を成膜した合成樹脂製ボトルを提供することにある。
本発明は、口部、肩部、胴部及び底部からなり、少なくとも、肩部、胴部及び底部の内面に、アモルファスカーボン被膜を成膜した合成樹脂製ボトルにおいて、前記アモルファスカーボン被膜は、前記口部及び肩部に形成される当該アモルファスカーボン被膜が、前記肩部の内径が最大となる肩部最大内径部分での膜厚を基準に、当該膜厚に対して1.8倍以下の膜厚であるとともに、前記肩部最大内径部分から前記口部に向かって延在するボトル軸線に沿った高さ寸法が前記肩部最大内径部分から前記口部と前記肩部との繋ぎ位置までのボトル軸線に沿った高さ寸法の80%となる位置において、当該位置での膜厚が前記肩部最大内径部分の膜厚の80%以下に成膜されてなることを特徴とするものである。

本発明において、前記アモルファスカーボン被膜は、前記肩部の内径が最大となる部分からボトル軸線に沿って前記口部に向かう前記肩部の高さ位置が、ボトル軸線に沿った前記肩部の高さ寸法の70%となる高さ位置までの範囲において、当該高さ位置までの範囲の肩部に形成される前記アモルファスカーボン被膜が、前記肩部の内径が最大となる部分での膜厚を基準に、当該膜厚に対して1.2倍以下の膜厚で成膜されてなることが好ましい。
更に、本発明において、前記高さ位置までの範囲の肩部に形成される前記アモルファスカーボン被膜は、前記肩部の内径が最大となる部分での膜厚を基準に、当該膜厚に対して0.9倍以上、且つ、1.1倍以下の膜厚で成膜されてなることが好ましい。
かかる構成によれば、例えば、合成樹脂製ボトルの充填空間に炭素を含む原料ガスを供給して化学気相堆積法によってボトルの内側にアモルファスカーボン被膜を成膜しても、口部から肩部にかけてのボトルの内径が拡大し始める部分及び当該部分の周辺、特に、ボトルの肩部に褐色のまだら模様が形成されることがない。従って、本発明によれば、アモルファスカーボン被膜を成膜してバリア性を向上させつつも、見栄えが良く商品価値の高い合成樹脂製ボトルを提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明に従う合成樹脂製ボトルを詳細に説明する。
図1は、本発明に従うボトル1を例示する模式断面図であり、図2は、ボトル1の口部2から胴部4に掛けての部分を拡大して示す要部断面図である。
ボトル1は、図1に示すように、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂からなる図示せぬプリフォームを二軸延伸ブロー成形し、口部2、肩部3、胴部4及び底部5が一体に繋がる外観形状を有する。
本ボトル1において、口部2はその外周部に、図示せぬキャップを螺着させるためのねじ部2aと、キャップのねじ込みを規制する環状のビード部2bと、ボトルの搬送等に用いる環状のネックリング2cとを有する。
これに対し、口部2の内側には、ほぼ一定の内径D1で構成される注出路6を形作る内面f1と、この内面f1と繋がり底部5に向かうに従ってボトル軸線Oから径方向外向きに拡大される環状の傾斜面f2とが形成されている。この傾斜面f2は、肩部3の内面f3に繋がる。これにより、注出路6は、肩部3の内面f3と、胴部4の内面f4及び底部5の内面f5によって形作られる内容物の充填空間Rを外界に通じさせる。
なお、本ボトル1において、肩部3は、その内径をD2とすると、口部2の傾斜面f2の終端と整列する部分X1を起点に胴部4に向かうに従って内径D2が拡大し始め、その内径D2が最大(D2=Dmax)となる部分(以下、「肩部最大内径部分」という。)X2までを示す。同様に、胴部4は、肩部3の内径D2が最大(D2=Dmax)となる肩部最大内径部分X2からボトル軸線O周りに沿って環状に窪んだ部分を介してその内径が再び最大となる部分を経て縮径が始まる傾斜面f5の上端と整列する部分X3までを示し、底部5は、胴部4に連設する部分X3から接地面までを示す。
ボトル1の内側には、図1のように、アモルファスカーボン被膜7が成膜されている。アモルファスカーボン被膜7は、口部2を含めて形成され、口部2及び肩部3に形成される当該アモルファスカーボン被膜7が、肩部最大内径部分X2での膜厚Toを基準に、当該膜厚Toに対して1.8倍以下の膜厚で成膜されてなる。
好適には、アモルファスカーボン被膜7は、図2に示すように、肩部3の、ボトル軸線Oに沿った肩部高さ寸法をlとし、肩部最大内径部分X2からボトル軸線Oに沿って口部2に向かう肩部3の高さ位置Δlが、肩部の高さ寸法lの70%となる高さ位置までの範囲(0≦Δl≦0.70×l)において、当該高さ位置までの範囲(0≦Δl≦0.70×l)の肩部3に形成されるアモルファスカーボン被膜7が、肩部最大内径部分X2での膜厚Toを基準に、当該膜厚Toに対して1.2倍以下の膜厚で成膜されてなる。
更に、好適には、肩部3の高さ位置Δlが肩部の高さ寸法lの70%となる高さ位置までの範囲(0≦Δl≦0.70×l)の肩部3の内面f3に形成されるアモルファスカーボン被膜7の膜厚T3が、肩部最大内径部分X2での膜厚Toを基準に、当該膜厚Toに対して0.9倍以上、且つ、1.1倍以下の膜厚で成膜されてなることが好ましい。
かかる構成によれば、例えば、ボトル1の充填空間Rに炭素を含む原料ガスを供給して化学気相堆積法によってボトル1の内側にアモルファスカーボン被膜7を成膜しても、口部2から肩部3にかけてのボトル1の内径が拡大し始める部分X1及び当該部分X1の周辺、特に、肩部3に褐色のまだら模様が形成されることがない。従って、ボトル1は、アモルファスカーボン被膜7を成膜してバリア性を向上させつつも、見栄えが良く商品価値の高いボトルとなる。また、口部2の内面f1にまだら模様が生じることもない。
図3は、ボトルの内側に成膜を行うための装置10を成膜前のボトルと共に示す模式断面図である。
成膜装置10は、図3に示すように、ボトル1を密閉状態に取り囲む密閉型11を備える。この密閉型11は、底枠型11a、胴枠型11b、口辺枠型11c、中空枠型11d、天井枠型11eの5つの枠型からなり、プラズマCVD法を用いる際にプラズマを発生させるための外部電極として機能する。
特に中空枠型11dは、口部2の天面部1dから高さYだけ上方に離間して位置するものであり、ボトル1の注出路6に挿入・配置される筒状部材12を備える。
筒状部材12は、注出路6の内径D1よりも寸法2tだけ小さな外径D2を有し、その全長は、ボトル1を密閉型11内に配置した状態において、その先端12aが注出路6から長さ(有効挿入量)Lだけ露出させることができる寸法とする。
即ち、筒状部材12の全長は、ボトル1を密閉型11内に配置した状態において、その先端12aが、胴部4で区画された領域や底部5で区画された領域に至る寸法とすることができるが、充填空間R内での原料ガスの流れを考慮すると、ボトル1を密閉型11内に配置した状態において、その先端12aが、図3に示すように、肩部3で区画された領域内に留まる寸法とすることが好ましい。
また、図3に示すように、肩部3の、ボトル軸線Oに沿った肩部高さ寸法をlとし、筒状部材12をボトル1に挿入したときの、その先端12aの位置を、肩部最大内径部分X2から口部2に向かう高さ位置Δlで表現すると、筒状部材12の先端12aは、肩部最大内径部分X2から肩部高さ寸法lの約72%までの範囲内(0≦Δl≦0.72×l)に位置決めすることが好ましく、更に好適には、肩部最大内径部分X2から肩部高さ寸法lの約41%までの範囲内(0≦Δl≦0.41×l)に位置決めする。
なお、筒状部材12は、環状の嵌め枠13を介して中空枠型11dに対して着脱可能に取り付けられる。これにより、筒状部材12は、ボトル1に要求される性能に応じて適宜変更することができる。
符号11eは、中空枠型11dに組み合わさって枠型11a〜11dの内側を密閉する天井枠型である。天井枠型11eには、真空ポンプ等の吸引器に繋がる排気管14と、充填空間R内に原料ガスを供給するガス供給管15とが取り付けられている。ガス供給管15は、プラズマCVD法を用いる際のプラズマを発生させるための内部電極を構成する。
次に、未成膜ボトルにアモルファスカーボン被膜を成膜する方法の一例を、図3を参照して詳細に説明する。
先ず密閉型11内に未成膜ボトルを配置する。これにより、筒状部材12は、自動的に、注出路6の内面f1との間に隙間tを形成するように挿入されると共にその先端12aが注出路6から有効挿入量Lだけ充填空間Rに露出するように位置決めされる。
次に、排気管14に繋がる真空ポンプ等の吸引器を作動させると、結果として、未成膜ボトルは排気された、実質、真空状態の密閉型11内に置かれることになる。
次に、密閉型11内を排気した状態にしたまま、ガス供給管15を通して未成膜ボトルの充填空間Rに、アセチレン(C22)ガス等の原料ガスを供給する。なお、原料ガスの供給は、密閉型11から排気したのちに行うことが効率的であるが、排気管14からの排気と同時に開始してもよい。
原料ガスが予め設定した所定量だけ供給されると、高周波、又はマイクロ波等のエネルギーを与えて充填空間Rに供給した原料ガスをプラズマ化させる。これにより、プラズマ化された原料物質が、肩部3、胴部4及び底部5の内面f3,f4,f5に積み重なって、アモルファスカーボン被膜が形成される。なお、プラズマ化は、確実な成膜を考慮すれば、排気管14からの排気と、ガス供給管15からの原料ガスの供給とを継続したまま行うことが好ましい。
図4は、上述のアモルファスカーボン被膜の成膜方法での、充填空間R内で原料ガスの層流を示す模式断面図であり、図5は、筒状部材12を用いない従来のアモルファスカーボン被膜の成膜方法において、充填空間内で原料ガスの層流を示す模式断面図である。
プラズマCVD法等の化学気相堆積法によれば、通常、成膜の時間内は高周波やマイクロ波等を印加した状態で、排気管14からの排気と、ガス供給管15からの原料ガスの供給とを継続させるため、充填空間R内に供給された原料ガスは、ガス供給管15の先端から底部5、胴部4及び肩部3に向かって順次流れる。
このため、筒状部材12を用いない成膜方法によれば、図5に示すように、肩部3から口部2に向かって径が細くなるに従い原料ガスの密度が高くなって、口部2の注出路内面f1及び傾斜面f2の周辺の膜厚が厚くなり、結果として、褐色のまだら模様を形成すると推定される。
これに対し、筒状部材12を用いた上述の成膜方法によれば、図4に示すように、ガス供給管15からボトル軸線O付近に沿って流れる原料ガスは、筒状部材12の内側に形成された通路12pに直接向かう一方、肩部3の内面f3に沿って流れる原料ガスは、回り道しながら筒状部材12に形成した通路12pに向かい、この通路12pから排気される。
このため、筒状部材12を用いた上述の成膜方法によれば、注出路6に繋がる傾斜面f2及び当該傾斜面f2の周辺f1,f3に達する原料ガスが減少するため、プラズマCVD法によって未成膜ボトルの内側にアモルファスカーボン被膜を成膜しても、口部2から肩部3にかけての未成膜ボトルの内径が拡大し始める部分、即ち、傾斜面f2及び当該傾斜面f2の周辺f1,f3に褐色のまだら模様が形成されることがないと推定される。
更に、筒状部材12を用いた上述の成膜方法によれば、図3,4に示すように、筒状部材12を、充填空間Rに供給した原料ガスが隙間tを通って天面部1dと中空枠型11dとの隙間Yから排出されるように位置決めしているため、肩部3の内面3fに沿って流れる原料ガスの一部も肩部3と筒状部材12との間で対流することなく、隙間tを通って密閉枠11内に排気される。このため、筒状部材12を、充填空間Rに供給した原料ガスが隙間tを通って排出されるように位置決めすれば、本ボトル1の如く、口部2の内面f1及び傾斜面f2での成膜の可能性を許容しつつも、褐色のまだら模様が形成されることを防止するにあたり更に有効であると推定される。
上述したところは、本発明の好適な形態を示したものであるが、当業者によれば、特許請求の範囲において種々の変更を加えることができる。例えば、原料ガスには、C22ガス以外に、アルカン類、アルケン類、アルキン類等の原料ガス、及びこれらの混合ガス等の使用が挙げられる。また、CVD法には、例えば、上記原料物質を含むガスに、熱エネルギーを与えてラジカル化させて堆積させる熱CVD法、上記原料物質を含むガスに、光エネルギーを与えてラジカル化させて堆積させる光CVD法が挙げられる。更に、ボトルの形状も円筒形のものに限定されることなく、多角形のものであってもよい。
以下、炭酸飲料用容量500mlのPETボトルを用いて、本発明ボトルの性能と、従来ボトルの性能とを比較した。
PETボトルには、図1に示す底部がペタロイド形状であって、口部を白化(結晶化)させない非結晶化のものを使用した。
成膜装置は高周波形式の装置を使用し、原料ガスとしてアセチレンガスを用い、流量120sccm、圧力0.145Torr、RF出力800W、成膜時間(DEPO TIME)1.0secで上記PETボトルに対してアモルファスカーボン被膜の成膜を行った。
筒状部材としては、環状の横断面を有したノズルを用いた。このノズルの外径D3と、図1に示すところの注出路6の内径D1との差は、4.6mmであり、PETボトル内にノズルを位置決めした状態でのノズルの外周面と注出路6の内面f1との隙間tは、約2.3mmである。
性能評価に当たっては、PETボトルに対するノズルの挿入量を四段階に変え、それぞれをサンプル1〜4とした。なお、以下の表1中、「ノズル挿入長さ」とは、PETボトルの口部天面(図1の符号1dに相当する部分。)からPETボトル内に実際に挿入された筒状部材の長さであり、「有効挿入量」とは、上述したと同様、図3に示すところの注出路6から露出した部分の長さLである。
Figure 0004932386
上記表にて、サンプル1〜3はそれぞれ、本発明である第1〜第3実施例のボトルの成膜に用いるノズルのサンプルである。サンプル1は、肩部最大内径部分X2付近まで、ノズルの先端を挿入したものである。また、サンプル2は、肩部の最大内径部分X2からの高さ位置Δlが肩部3の高さ寸法lの約1/3となる高さ位置まで、ノズルの先端を挿入したものであり、サンプル3は、同様に、肩部最大内径部分X2からの高さ位置Δlが肩部3の高さ寸法lの約2/3となる高さ位置まで、ノズルの先端を挿入したものである。
これに対し、サンプル4は、比較例である従来ボトルの成膜に用いるノズルのサンプルである。サンプル4は、ノズルの先端をネックリングまで、即ち、ノズルの先端が注出路6内に留まるように挿入したものである。
表1の条件に従い、サンプル1〜4それぞれを用いて成膜したアモルファスカーボン被膜の膜厚を測定した結果を以下の表2に示す。なお、下表にて、測定位置y1〜y2はそれぞれ、便宜上、図6に示すように、口部2と肩部3との繋ぎ位置y0=0(mm)として当該繋ぎ位置y0を基準に、ボトル軸線Oに沿って底部に向かう方向を正として計測する。
Figure 0004932386
上記表2から明らかなように、サンプル1〜3により成膜された本実施例1〜3によれば、注出路6に近い肩部の上端部分で多少の膜厚の変化が生じるものの、褐色のまだら模様を形成するような極端に膜厚の厚い部分は存在しないのに対し、サンプル4により成膜された比較例では、注出路6に近い部分で膜厚の極端に厚い部分が存在することになる。
また、表2を考察すれば、特に、サンプル1又はサンプル2を用いた場合には、肩部全体の膜厚自体が広範囲においてほぼ均等に薄くなり、アモルファスカーボン被膜による褐色の発生事態が抑えられ、更に有効であることが明らかである。
次に、表1の条件に従い、実施例1〜3及び比較例それぞれを用いてアモルファスカーボン被膜を形成したボトルの色差(カラーb値)を測定した結果を下表に示す。なお、カラーb値は、試料に生じた黄色味が強くなる程大きな値になり、黄色味が進行して褐色を呈するようになると更に大きな値となるものである。
Figure 0004932386
上記表3から明らかなように、本実施例1〜3によれば、表2での評価と同様、注出路6に近い部分で多少のカラーb値の変化が生じるものの、褐色のまだら模様を形成するような極端に大きな部分は存在しないのに対し、比較例では、注出路6に近い部分でカラーb値の極端に大きな部分が存在することになる。
また、表3を考察すれば、表2での評価と同様、特に、実施例1又は実施例2では、全体のカラーb値が小さくなり、アモルファスカーボン被膜による褐色の発生事態が抑えられ、更に有効であることが明らかである。
更に、表1の条件に従い、実施例1〜3及び比較例の酸素透過量を測定したところ、商品として耐え得る一定の値に抑えられていることを確認した。
本発明に従うボトルを例示する模式断面図である。 同ボトルの口部から胴部に掛けての部分を拡大して示す要部断面図である。 未成膜ボトルの内側にアモルファスカーボン被膜を成膜するための装置を未成膜ボトルと共に示す模式断面図である。 同装置において、未成膜ボトルの充填空間内でプラズマの層流を示す模式断面図である。 筒状部材を用いない従来の成膜方法において、ボトルの充填空間内でプラズマ化した原料物質の層流を示す模式断面図である。 ボトルに成膜したアモルファスカーボン被膜の膜厚及びカラーb値の計測部分を例示するための要部拡大断面図である。
符号の説明
1 PETボトル(合成樹脂製ボトル)
2 口部
3 肩部
4 胴部
5 底部
6 注出路
7 アモルファスカーボン被膜
10 成膜装置
11 密閉型
11a 底枠型
11b 胴枠型
11c 口辺枠型
11d 中空枠型
11e 天井枠型
12 筒状部材
12p 通路
13 嵌め枠
14 排気管
15 ガス供給管
f1 注出路内面
f2 口部傾斜面
f3 肩部内面
f4 胴部内面
f5 底部内面
T1 被膜(注出路内面)
T2 被膜(口部傾斜面)
T3 被膜(肩部内面)
T4 被膜(胴部内面)
T5 被膜(底部内面)
R 充填空間

Claims (3)

  1. 口部、肩部、胴部及び底部からなり、少なくとも、肩部、胴部及び底部の内面に、アモルファスカーボン被膜を成膜した合成樹脂製ボトルにおいて、
    前記アモルファスカーボン被膜は、前記口部及び肩部に形成される当該アモルファスカーボン被膜が、前記肩部の内径が最大となる肩部最大内径部分での膜厚を基準に、当該膜厚に対して1.8倍以下の膜厚であるとともに、
    前記肩部最大内径部分から前記口部に向かって延在するボトル軸線に沿った高さ寸法が前記肩部最大内径部分から前記口部と前記肩部との繋ぎ位置までのボトル軸線に沿った高さ寸法の80%となる位置において、当該位置での膜厚が前記肩部最大内径部分の膜厚の80%以下に成膜されてなることを特徴とする、合成樹脂製ボトル。
  2. 請求項1において、前記アモルファスカーボン被膜は、前記肩部の内径が最大となる部分からボトル軸線に沿って前記口部に向かう前記肩部の高さ位置が、ボトル軸線に沿った前記肩部の高さ寸法の70%となる高さ位置までの範囲において、当該高さ位置までの範囲の肩部に形成される前記アモルファスカーボン被膜が、前記肩部の内径が最大となる部分での膜厚を基準に、当該膜厚に対して1.2倍以下の膜厚で成膜されてなることを特徴とする、合成樹脂製ボトル。
  3. 請求項2において、前記高さ位置までの範囲の肩部に形成される前記アモルファスカーボン被膜は、前記肩部の内径が最大となる部分での膜厚を基準に、当該膜厚に対して0.9倍以上、且つ、1.1倍以下の膜厚で成膜されてなることを特徴とする、合成樹脂製ボトル。
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