JP2023006873A - 樹脂製容器 - Google Patents

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慶 吉野
Kei Yoshino
一成 仁井田
Kazunari Niida
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Abstract

【課題】バリア性の向上と発泡の促進を同時に実現できる樹脂製容器とその製造方法を提供する。【解決手段】算術平均粗さRaが2μm以上である凝集体を含む蒸着膜3を樹脂基材2の内面上に有する樹脂製容器1。樹脂基材2を形成する基材形成工程と、樹脂基材2の内面上に蒸着膜3としてシリカ蒸着膜を形成する蒸着工程と、を有し、蒸着工程が、キャリアガスとして希ガスを用いて水接触角が90°以上である表面層3cを形成する表面層形成工程を有する、樹脂製容器1の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は樹脂製容器に関する。
ビール、炭酸飲料などの発泡性飲料のための容器として、発泡を促進する凹凸を内面に有する容器が知られている。例えば、特許文献1には有機樹脂被覆層の表面に凹凸を有する缶が記載されている。また特許文献2には、凹凸を内面に有する樹脂製容器が記載されている。
特許第4758693号公報 特許第6804189号公報
樹脂製容器は缶に比べてバリア性が劣るため、バリア性の向上と発泡の促進を同時に実現できる樹脂製容器を提供できれば望ましい。
そこで本発明の目的は、バリア性の向上と発泡の促進を同時に実現できる樹脂製容器とその製造方法を提供することにある。
本発明の樹脂製容器は、算術平均粗さRaが2μm以上である凝集体を含む蒸着膜を樹脂基材の内面上に有する樹脂製容器である。
また、本発明の樹脂製容器は、上記構成において、前記蒸着膜がシリカ蒸着膜である樹脂製容器であるのが好ましい。
また、本発明の樹脂製容器は、上記構成において、前記凝集体を含む蒸着膜の算術平均粗さRaが9μm以下である樹脂製容器であるのが好ましい。
また、本発明の樹脂製容器は、上記構成において、前記蒸着膜の内面の水接触角が90°以上である樹脂製容器であるのが好ましい。
また、本発明の樹脂製容器の製造方法は、前記樹脂基材を形成する基材形成工程と、前記樹脂基材の内面上に前記蒸着膜としてシリカ蒸着膜を形成する蒸着工程と、を有し、前記蒸着工程が、キャリアガスとして希ガスを用いて水接触角が90°以上である表面層を形成する表面層形成工程を有する、樹脂製容器の製造方法であるのが好ましい。
本発明によれば、バリア性の向上と発泡の促進を同時に実現できる樹脂製容器とその製造方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態の樹脂製容器を示す一部断面側面図である。 図1の部分拡大図である。 本発明の第2実施形態の樹脂製容器の一部を示す断面図である。 第1実施例の蒸着膜の表面状態を示すマイクロスコープ画像である。 第2実施例の蒸着膜の表面状態を示すマイクロスコープ画像である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を例示説明する。
図1に示すように、本発明の第1実施形態において樹脂製容器1(以下、単に容器1ともいう)は、ビール、発泡酒、焼酎ハイボール、スパークリングワイン、炭酸飲料、炭酸水などの、炭酸ガスを含有する液体飲料である発泡性飲料のための容器1である。
容器1は、筒状の口部1aと、口部1aに連なる胴部1bと、胴部1bに連なる底部1cと、を有するボトル状をなす。口部1aには、口部1aを開封可能に密封する図示しない閉鎖体が取り付けられる。より具体的に、閉鎖体は口部1aの外周面に設けられる雄ねじ部1dを介して口部1aに離脱可能に取り付けられるキャップである。なお、キャップを口部1aに離脱可能に取り付けるための係止構造は、雄ねじ部1dを含む構造に限らない。また口部1aは円筒状をなすが、これに限らず、楕円筒状、角筒状など、円筒状以外の筒状をなしてもよい。閉鎖体はキャップに限らない。
容器1の内部空間Sには発泡性飲料が収容される。閉鎖体を口部1aから取り外すと、内部空間Sが大気に開放されて内部空間Sの圧力が低下し、それにより飲料が発泡する。本実施形態では、閉鎖体を口部1aから取り外した時の発泡を促進するために、蒸着膜3によって容器1の内面に発泡の起点となる凹凸を形成する。
図2に示すように、容器1は、樹脂基材2と、樹脂基材2の内面上に形成される蒸着膜3と、を有する。蒸着膜3は特に限定されないが、本実施形態ではシリカ蒸着膜である。本実施形態では蒸着膜3は、樹脂基材2の内面上に形成される接着層3aと、接着層3aの内面上に形成されるバリア層3bと、を有し、バリア層3bの内面が容器1の内面である。
樹脂基材2を形成する樹脂は特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィンなどである。本実施形態では樹脂基材2はポリエチレンテレフタレートによって形成される。樹脂基材2を形成する方法は特に限定されず、例えば、ブロー成形、射出成形などである。樹脂基材2は単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
蒸着膜3を形成する方法は特に限定されず、例えば化学蒸着(CVD:chemical vapor deposition)、物理蒸着(PVD:physical vapor deposition)などである。化学蒸着としては、例えば、プラズマCVD、熱CVDなどが挙げられる。プラズマCVDで用いる電源としては、例えば、直流、高周波、マイクロ波などが挙げられる。
接着層3aはバリア層3bを樹脂基材2の内面に接着するための層である。バリア層3bと樹脂基材2との接着性が良好な場合には接着層3aを設けなくてもよい。バリア層3bは例えば、原料ガスとしてヘキサメチルジシロキサン(HMDSO、(CHSi-O-Si(CH)、キャリアガスとして酸素(O)を用いるプラズマCVDによって形成することができる。その際、電源としてはマイクロ波を用いるのが好ましい。
バリア層3bは、酸素、水蒸気などの気体の透過を抑制するバリア性を有する層である。バリア層3bは例えば、原料ガスとしてヘキサメチルジシラザン(HMDSN、(CHSi-NH-Si(CH)、キャリアガスとして酸素(O)を用いるプラズマCVDによって形成することができる。その際、電源としてはマイクロ波を用いるのが好ましい。
算術平均粗さRaが2μm以上となるように蒸着膜3を凝集体を含むように形成することにより、蒸着膜3の内面(容器1の内面)に含まれる凝集体の凹凸表面を発泡の起点として活用することができる。また発泡の促進を高めるためには、凝集体を含む蒸着膜の算術平均粗さRaは3μm以上であるのが好ましく、9μm以下であるのが好ましい。なお、凝集体は蒸着材料の凝集体であり、本実施形態では有機ケイ素化合物の凝集体である。
凝集体の大きさ(幅)は、例えば1~50μm程度である。凝集体の数(密度)は多いほど、発泡の起点が増えるため好ましい。図4に示す例のように、凝集体は、算術平均粗さRaが例えば数nm以下である滑らかな表面上に点在する。
容器1は例えば、基材形成工程と蒸着工程とを経ることで製造することができる。基材形成工程は樹脂基材2を形成する工程である。蒸着工程は樹脂基材2の内面上に蒸着膜3を形成する工程である。
蒸着工程は例えば、接着層形成工程及びバリア層形成工程を含む。接着層形成工程は樹脂基材2の内面上に接着層3aを形成する工程である。バリア層形成工程は接着層3aの内面上にバリア層3bを形成する工程である。
蒸着膜3の内面は親水性、すなわち水接触角が90°未満であっても発泡を促進する効果は得られるが、疎水性、すなわち水接触角が90°以上である方が、より高い効果を得ることができる。したがって、蒸着膜3の内面は親水性であってもよいが、疎水性であるのが好ましい。このため、バリア層3bの内面が親水性である場合、蒸着工程は疎水性の表面層3c(図3参照)をバリア層3bの内面上に形成する表面層形成工程を有するのが好ましい。疎水性の表面層3cは、例えばキャリアガスとして希ガスを用いることで形成することができる。
上記のようにバリア層3bをヘキサメチルジシロキサンと酸素を用いるプラズマCVDによって形成する場合には、バリア層3bの内面は親水性となる。この場合、例えば、図3に示す第2実施形態のように、バリア層3bの内面上に疎水性の表面層3cを蒸着によって形成するのが好ましい。表面層3cは、例えば、原料ガスとしてヘキサメチルジシロキサン、キャリアガスとして希ガスを用いるプラズマCVDによって形成することができる。その際、希ガスとしてはアルゴン(Ar)又はヘリウム(He)を用いるのが好ましく、電源としてはマイクロ波を用いるのが好ましい。
表面層3cを設ける場合でも、図5に示す例のように、算術平均粗さRaが2μm以上である凝集体を含む蒸着膜を形成することができる。したがって、蒸着膜3の疎水性の内面に含まれる凝集体の凹凸表面を発泡の起点として、発泡を強く促進することができる。
前述した実施形態によれば、蒸着膜3によってバリア性の向上と発泡の促進を同時に実現することができる。
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
したがって、前述した実施形態の樹脂製容器1は、例えば以下に述べるような種々の変更が可能である。
前述した実施形態の樹脂製容器1は、算術平均粗さRaが2μm以上である凝集体を含む蒸着膜3を樹脂基材2の内面上に有する樹脂製容器1である限り、種々変更可能である。
例えば、容器1の形状は、前述した実施形態では口部1aの大きさが胴部1bと同等である広口ボトル状をなすが、これに限らず狭口ボトル状をなしてもよい。また、胴部1bや底部1cの形状は適宜設定できる。胴部1bは例えば周方向に延びる環状溝や環状凸部を有してもよい。蒸着膜3の層構成は前述した実施形態のような2層や3層に限らず、4層以上であってもよい。
なお、前述した実施形態の樹脂製容器1は、上記構成において、蒸着膜3がシリカ蒸着膜である樹脂製容器1であるのが好ましい。
また、前述した実施形態の樹脂製容器1は、上記構成において、凝集体を含む蒸着膜3の算術平均粗さRaが9μm以下である樹脂製容器1であるのが好ましい。
また、前述した実施形態の樹脂製容器1は、上記構成において、蒸着膜3の内面の水接触角が90°以上である樹脂製容器1であるのが好ましい。
また、前述した実施形態の樹脂製容器1の製造方法は、樹脂基材2を形成する基材形成工程と、樹脂基材2の内面上に蒸着膜3としてシリカ蒸着膜を形成する蒸着工程と、を有し、蒸着工程が、キャリアガスとして希ガスを用いて水接触角が90°以上である表面層3cを形成する表面層形成工程を有する、樹脂製容器1の製造方法であるのが好ましい。
第1実施形態の層構成を有するボトル状容器を実施例1として作成し、第2実施形態の層構成を有するボトル状容器を実施例2として作成し、蒸着膜を形成しないボトル状容器を比較例1として作成し、発泡性の評価を行った。また、比較例2として、実施例1と同様の層構成を有するボトル状容器をより低い電力で形成することを試みた。
実施例1、実施例2、比較例2はいずれも、ポリエチレンテレフタレートで形成した樹脂基材上に表1に示す条件で蒸着膜を形成した。比較例1はポリエチレンテレフタレートで形成した樹脂基材のみの容器とした。
Figure 2023006873000002
比較例1、実施例1、実施例2、比較例2のそれぞれについて、水接触角と算術平均粗さRaを測定するとともに発泡性と酸素バリア性(酸素透過量)の評価を行った。その結果を表2に示す。また、実施例1の蒸着膜の内面(バリア層の内面)をマイクロスコープで撮影して得た画像を図4に示し、実施例2の蒸着膜の内面(表面層の内面)をマイクロスコープで撮影して得た画像を図5に示す。なお、図4と図5には点在する凝集体の大きさが記入されている。
Figure 2023006873000003
水接触角は、測定器として接触角計「CA-D」(協和界面科学株式会社製)を用いて容器の内面における水との接触角を数カ所測定したときに得られた最小値と最大値である。算術平均粗さRaは、測定器としてVR3000(キーエンス社製)を用いて任意の10点を測定した算術平均粗さRaである。
発泡性評価は目視によって行い、×は不良、○は良好、◎は極めて良好であったことを示す。発泡性飲料としてはビールを用いた。特に実施例2では、開封時に生ビールのような極めて良好な発泡を観察することができた。また、マイクロ波出力(電力)が小さい比較例2は凝集体が少なく良好な発泡性が得られなかった。
酸素透過量はMOCON法により、外側23℃-55%RH、内側23℃-90%RHの条件で測定した。特に実施例2では、比較例1を基準とするBIF(バリア性改善率:Barrier Improvement Factor)が21.8となり、高いバリア性が確認された。
1 樹脂製容器
1a 口部
1b 胴部
1c 底部
1d 雄ねじ部
2 樹脂基材
3 蒸着膜
3a 接着層
3b バリア層
3c 表面層
S 内部空間

Claims (5)

  1. 算術平均粗さRaが2μm以上である凝集体を含む蒸着膜を樹脂基材の内面上に有する樹脂製容器。
  2. 前記蒸着膜がシリカ蒸着膜である、請求項1に記載の樹脂製容器。
  3. 前記凝集体を含む前記蒸着膜の算術平均粗さRaが9μm以下である、請求項1又は2に記載の樹脂製容器。
  4. 前記蒸着膜の内面の水接触角が90°以上である、請求項1~3の何れか1項に記載の樹脂製容器。
  5. 前記樹脂基材を形成する基材形成工程と、
    前記樹脂基材の内面上に前記蒸着膜としてシリカ蒸着膜を形成する蒸着工程と、を有し、
    前記蒸着工程が、キャリアガスとして希ガスを用いて水接触角が90°以上である表面層を形成する表面層形成工程を有する、請求項1~4の何れか1項に記載の樹脂製容器の製造方法。
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