JP4564391B2 - テレビ壁掛け用ラック - Google Patents

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Description

本発明は、壁に掛ける薄型テレビ(TVセット)用のラック(棚)に関し、特に薄型テレビの背面に埋設装備されている取付用ナットの位置にテレビ取付金具を装着し、ラックの取付部にテレビ取付金具に設けた係止具で係合させる形式の汎用性ある薄型テレビ取付用ラックに関する。
薄型の薄型テレビは、従来のブラウン管に比べて極端に薄型で、大画面であっても機器そのものの奥行きが薄く場所を取らないという利点がある。宣伝でもその点が大いに強調され、さらに大画面であっても画面そのものが高画質になったことにより、一般家庭での使用にも耐えられる品質となり特に注目を集めている。ただし、一般の家庭で従来の居間の壁に大型液晶テレビを直接装着することは困難である。そのため専用のラックが開発されてはいるが、従来のテレビ壁掛け用ラックでは強度的に十分でなく、また、専用の極めて高価なものにならざるを得なかった。また、設置にも専門の業者による壁面の補強工事が必要となるという不便もあった。
従来開発されていたテレビ壁掛け用ラックは、専用のものであって汎用性に欠けていたために単品製作的であり、大量生産によるコストの削減を実現できない形態であった。どのタイプにも応用のきく汎用性のある量産タイプの安価なテレビ壁掛け用ラックの開発が待たれていた。
本件発明の発明者は、特願2004−266079の開発者でもあり、本件発明は上記出願で開示したテレビ壁掛け用ラックの欠点を改良して開発した技術である。先願に開示されている技術では、薄型テレビ壁掛け用ラックのテレビ取付金具がラックの両方の棚柱に沿って縦方向に取付部が設けられていたので、各社の各種サイズの幅または高さを持つテレビを自由に係止することが困難であった。横幅が合わない場合はテレビ取付金具の幅および長さを変更しないと取り付けられないという致命的欠陥もあり、横幅のある大型テレビの係止搭載にはさらに部材の追加や作業コストが掛かるという欠点があった。
そこで、取付ラックの棚柱の位置または棚幅を変えることなく、大型の薄型テレビにも対応できる汎用性のあるラックであって、他のメーカーのサイズの異なる種類のテレビであっても特に煩雑な作業をする必要なく対応できる構造の設置箇所が上下左右に移動可能な取付部またはテレビ取付金具の装備された新しいテレビ壁掛け用ラックの開発が待たれていた。
特願2004−266079
本発明は上記問題を解決するために、棚柱の幅を一定に保ったままで、棚柱の任意の高さに取付部を横設し、テレビ取付金具を取付部に左右移動可能に係止する構造とすることにより、サイズの異なる壁形テレビを自由に係止することのできるテレビ壁掛け用ラックを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係るテレビ壁掛け用ラックは、一対の棚柱と該棚柱を連結する複数の横繋ぎ材とからなるテレビ壁掛け用ラックであって、棚柱が矩形パイプからなり一つの面に複数の係止長孔からなる2条の長孔列を穿設し、2条の長孔列の外側の列の任意の係止孔に鉤状の係止突起の突設された取付部用係止金具を嵌合係止するとともに、該取付部用係止金具の他端(基部)に設けられた矩形の孔に矩形パイプからなる取付部を棚の横方向に嵌合装着した構成であるとともに、取付部に係合する係止具が固着されているテレビ取付金具を薄型テレビの裏面に堅固に装着できる構成である。
また、テレビ取付金具は、ネジ孔が穿設された断面コの字型の縦長の枠材からなり、コの字の凹底面に金属製平板材を水平にクランク状に二度直角に屈曲した係止金具の上部が溶接固着され、薄型テレビの裏面にネジ等の連結具で固着されているとともに、取付部に係合させるために係止金具の下部をコの字の凹底面から外部へ立ち上がらせた構成であり、係止金具の下部が取付部の矩形パイプの上面と側面に係合接合する構成である。
さらに、取付部用係止金具は、垂直の金属製平板材を縦にクランク状に二度直角に屈曲した構成からなり、先端の上下2箇所に棚柱の長孔に嵌合する鉤状の突起が設けられており、他端付近に穿設された矩形の孔に矩形パイプからなる取付部を嵌装した構成である。
また、取付部は、複数本の矩形パイプをテレビ壁掛け用ラックの横幅方向に横設した構成である。
さらに、取付部は、係止されているテレビを堅固に固着するように最下段の矩形パイプを断面L字型に成型された金属製平板からなる固定部材で上下からネジ止めしてテレビ取付金具の下段に固着した構成である。
また、テレビ壁掛け用ラックは、横繋ぎ材に設けられた壁面取付孔を介してテレビを設置する部屋の壁面に螺合固着するとともに最下部である脚部に設けたアジャスタによりテレビの荷重を分散する構成である。
本発明に係るテレビ壁掛け用ラックは、上記の通り構成であるので、以下のような効果を生ずる。
1.矩形パイプからなる取付部が任意の長さでかつ任意の高さで横設されているため、幅広の薄型テレビでも容易に係止することが出来る構造である。テレビの裏面には縦長のテレビ取付金具が装着され、テレビ取付金具に溶接されたクランク状の係止金具を横長の取付部に係止する構成であるので取付部を上下移動させれば、メーカーを選ばずにどのような大きさのテレビであっても、横長の取付部に自在に且つ容易に壁掛け装着可能となる。
2.横方向の取付部に対して縦方向に長いテレビ取付金具が設けられており、テレビ取付金具も多少の上下移動も可能なので、係止金具を取付部に係合すればどのような大きさの薄型テレビであっても簡単にラックに装着することが可能になった。
3.係止金具を介して取付部が取り付けられる構造であるので、どのような背面の取付ピッチを有するテレビであっても取り付け可能である。また、係止金具が縦にクランク状に形成されているので左右を入れ替えて取り付けてもテレビ取付金具26の邪魔となることはないので、取り付け幅を極めて容易に変更する事が可能となった。
4.取付部が横設されているので、各種の幅広のテレビであっても取り付けが可能である。
5.取付部の最下部が固定部材でネジ等により堅固に固着されているので、掛けられたテレビが容易に外れる事はなく、また大型の薄型テレビの荷重にも耐えることが出来る。
6.本発明にかかるテレビ壁掛け用ラックも強度を保つために、横繋ぎ材を介して部屋の壁面に取り付ける事が可能であり、また、ラックの最下部の脚部にアジャスタが設置されているのでテレビの荷重を分散させる効果がある。
以下本発明にかかるテレビ壁掛け用ラックを図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。図1はテレビ壁掛け用ラックの斜視図である。図2は本発明にかかるテレビ壁掛け用ラックの係止金具の係合状態を示す平面図である。図3(a)(b)は取付部70の2つの装着状態を示す平面図であり、図4は棚柱30への取付用係止金具の係合状態とテレビ取付金具の係合状態を示す横断面図である。図5(a)〜(d)はテレビ取付金具と係止金具を示す正面図と横断面と平面図である。
本発明にかかるテレビ壁掛け用ラック10は、棚柱30と、横繋ぎ材40と、化粧柱50と、カバーパネル60とからなるラックであって、取付部70と、テレビ取付金具26が装備されている構成である。
テレビ壁掛け用ラック10は、図1に示す通り、2本の棚柱30を横繋ぎ材で連結し、横繋ぎ材に穿設されている連結孔(図示せず)を介してネジ等の連結手段で適宜に部屋の壁や柱等に固着される構成である。本発明に係るテレビ壁掛け用ラックは薄型の薄型テレビ20を係止するラックであって、ラックの両側面には化粧柱50が装着されており、部屋の雰囲気に合わせてラックに装飾が出来るように構成されている。薄型テレビの電源や電波を受信するための配線等は棚の表面に装着されたカバーパネル60の裏面に収納される。
テレビ取付金具26は、薄型テレビの裏面にネジ27等の連結具を介して堅固に固着される治具であり、図5(a)〜(d)で示す通り断面コの字型の縦長の枠材からなり、コの字を形成する凹底面に係止金具22の上部22bを溶接固着するとともに、取付部70と連結させるために係止金具22の下部22bがコの字の凹底面から外側に立ち上がった構成である。テレビ取付金具26の装着された薄型テレビをテレビ壁掛け用ラックに装着する際は、係止金具22の下部22aを取付部70である矩形パイプの上面と側面に接合させて懸架する。これにより、取付金具の上段がテレビの裏面に固着された状態で、薄型テレビは取付部に懸架装着される。
また、凹底部にはテレビの裏面と連結するためのネジ等の連結手段を貫通する孔24が穿設されている。図面に示す実施例では(図1参照)、取付金具の上段に2箇所の孔24が穿設されており、テレビの裏面に設けられている取り付け用の係止金具の位置または形状によって取付金具の上段のどちらかの孔を利用することが可能となる。
また、上段の2つの孔24に正確に合致しない場合でもテレビ取付金具26の下段に設けられる複数の孔25は縦長の長孔に形成されているので、孔24の多少の誤差を吸収して堅固に螺合固着することができる。
テレビ取付金具26に溶接される係止金具22は、図2と図5で示す通り金属製平板材を水平にクランク状に二度直角に屈曲した構成からなり、下部22aは取付部70の矩形パイプの上面と側面に接合され、係止金具の上部22bはテレビ取付金具26の凹底面に溶接固着されるとともにテレビの裏面に設けられているナット27等の連結具によってテレビに固着される。
棚柱30は、この実施例では2本の矩形パイプからなり、一対の棚柱となるように、複数の横繋ぎ材40によって横に連結されている。この実施例の棚柱は、中空の矩形パイプを棚柱としているが、係止金具61または取付部用係止金具71の鉤状の先端72が嵌入出来る構成であれば矩形パイプである必要はない。棚の正面を構成する矩形パイプの一つの面には係止金具61、72を受容する複数の係止長孔が設けられている。これらの係止孔は2条の長孔列を構成し、任意の高さに係止金具を嵌入できる構成である。
2条の長孔列のうち、図2で示すようにラックの内側となる係止孔の列には、カバーパネル60の係合金具61が嵌合されて、横繋ぎ材40との間に配線用の間隙を作ってラック全体の枠体構造の外面を覆っている。
2条の長孔列のうち、外側に位置する係止孔の列には取付部用係止金具71の鉤状の係止突起が嵌入する。係止孔は縦列に複数個設けられているので、取付部70は自在な高さに装着することができる。
横繋ぎ材40は、棚柱を連設するための板材であると同時に、ラック全体を部屋の壁または支柱等に固着するための接合部が設けられている。この実施例では連結するための孔(図示せず)が穿設されており、ネジ等の連結具で壁または支柱と固着される。
化粧柱50は、外装に手の加えられた矩形のパイプからなり、棚柱のような無機質の素材が居間のような空間に剥き出しで目に触れる事のないようにラックのカバーをして装飾を施している。
カバーパネル60は、各種電源線や電波を受信するための配線等を収納するための空間を棚の中に作る表層部材であり、無機質の棚素材を覆い隠すために表面に装着されるカバーであり、部屋の壁との間に収納空間を創設している。複数のカバーパネル間には相互に多少の間隙が設けられており、パネルを移動させて間隙を広くして、その隙間からリード線等の配線をパネルの裏面に収納することができる。
取付部70は、矩形のパイプからなり、図4に示す通り取付部用係止金具71の他端(基部)に設けられた矩形の孔74にラックの横幅方向に横設される。横幅方向に沿って図3に示すように横向きに複数本(通常の大きさの場合は2ヶ所)が嵌合装着される。取付部70の長さはラックに取り付けるテレビの横幅によって選択できるが、テレビ壁掛け用ラックの横幅には限定されず、ラックの横幅より外に出る長さの矩形パイプが使用されている。取付部70の任意の箇所に係止金具22が装備された縦長のテレビ取付金具26を介して薄型テレビが装着される。
取付部用係止金具71は、金属製平板材をクランク状に二度直角に屈曲した構成からなり、垂直にして先端の上下2箇所に棚柱30の係止長孔に嵌合する鉤状の突起72が設けられており、反対側の他端(基部)付近に穿設された矩形の孔74には矩形パイプからなる取付部70が嵌装されている。
本発明に掛かるテレビ壁掛け用ラックは上記の構成であるので、縦方向の任意の位置に装着された縦長のテレビ取付金具26を取付部70に係止金具22を介して装着することにより、メーカー又はサイズの違う薄型テレビを堅固に装着することが出来る。
取付部70は、最下段の矩形パイプが断面L字型に成型された金属製平板からなる固定部材78を取付部の下面に固着して薄型テレビの荷重を支えることが可能である。上方から嵌装された薄型テレビが衝撃等で外れることの無いように、テレビ取付金具26を取付部70に装着し、断面L字型の固定部材78でネジ留めすることにより上方へ外れることを防止し、左右の揺れを防いで堅固に卷着させている。
テレビ壁掛け用ラック10は、横繋ぎ材40に設けられた壁面取付孔を介してテレビを設置する部屋の壁面に螺合固着させるが、テレビの全荷重を有効に分散支持するために最下部である脚部にアジャスタを装備して荷重を分散支持する構成である。
本発明のテレビ壁掛け用ラックの斜視図 テレビ壁掛け用ラックの係止金具の係合状態を示す平面図 (a)(b)は取付部70の2つの装着状態を示す平面図 棚柱30への取付用係止金具の係合状態とテレビ取付金具の係合状態を示す横断面図 (a)〜(d)はテレビ取付金具と係止金具を示す正面図と横断面と平面図
符号の説明
10 テレビ壁掛け用ラック
20 薄型テレビ
22 係止金具
22a 下部
22b 上部
24 孔
25 長孔
26 テレビ取付金具
27 ネジ
30 棚柱
31 係止孔
32 内側長孔
34 外側長孔
36 長孔穿設面
40 横繋ぎ材
50 化粧柱
60 カバーパネル
61 係合金具
70 取付部
71 取付部用係止金具
72 鉤状の突起
74 矩形孔
78 固定部材
80 ブラケット
90 棚板

Claims (6)

  1. 一対の棚柱と該棚柱を連結する複数の横繋ぎ材とからなるテレビ壁掛け用ラックにおいて、棚柱が矩形パイプからなり一つの面に複数の係止長孔からなる2条の長孔列を穿設し、2条の長孔列の外側の列の任意の係止孔に鉤状の係止突起の突設された取付部用係止金具を嵌合係止するとともに、該取付部用係止金具の他端(基部)に設けられた矩形の孔に矩形パイプからなる取付部を棚の横方向に嵌合装着した構成であるとともに、取付部に係合する係止金具が固着されているテレビ取付金具を薄型テレビの裏面に堅固に装着したことを特徴とするテレビ壁掛け用ラック
  2. 前記テレビ取付金具は、ネジ孔が穿設された断面コの字型の縦長の枠材からなり、薄型テレビの裏面にネジ等の連結具で固着されているとともに、コの字の凹底面に金属製平板材を水平にクランク状に二度直角に屈曲した係止金具の上部が溶接固着され、取付部に係合させるために係止金具の下部をコの字の凹底面から外部へ立ち上がらせた構成であり、係止金具の下部が取付部の矩形パイプの上面と側面に係合接合することを特徴とする前記請求項1記載のテレビ壁掛け用ラック
  3. 前記取付部用係止金具は、垂直の金属製平板材を縦にクランク状に二度直角に屈曲した構成からなり、先端の上下2箇所に棚柱の長孔に嵌合する鉤状の突起が設けられており、他端(基部)付近に穿設された矩形の孔に矩形パイプからなる取付部を嵌装したことを特徴とする前記請求項1記載のテレビ壁掛け用ラック
  4. 前記取付部は、複数本の矩形パイプをテレビ壁掛け用ラックの横幅方向に横設したことを特徴とする前記請求項1記載のテレビ壁掛け用ラック
  5. 前記取付部は、係止されているテレビを堅固に固着するように最下段の矩形パイプを断面L字型に成型された金属製平板からなる固定部材で下からネジ止めしてテレビ取付金具の下段に固着した構成であることを特徴とする前記請求項1記載のテレビ壁掛け用ラック
  6. 前記テレビ壁掛け用ラックは、横繋ぎ材に設けられた壁面取付孔を介してテレビを設置する部屋の壁面に螺合固着するとともに脚に設けられたアジャスタで荷重を分散支持する構成であることを特徴とする前記請求項1記載のテレビ壁掛け用ラック
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