JP2006016835A - コーナーポスト固定部材及びこれを用いたコーナーポスト固定構造 - Google Patents

コーナーポスト固定部材及びこれを用いたコーナーポスト固定構造 Download PDF

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Abstract

【課題】コーナーポストを作業性良く簡単に固定することができるコーナーポスト固定部材及びこれを用いたコーナーポスト固定構造を提供すること。
【解決手段】嵌合柱部3を水平なベース部2に垂直に立設して構成されるコーナーポスト固定部材1を防水パネル(フロア部材)40のコーナー部に取り付け、該コーナーポスト固定部材1の前記嵌合柱部3の外周面にコーナーポスト30の下端部内周面を嵌合させて該コーナーポスト30を略垂直に起立した状態で固定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ユニットバスの壁面等の構築に際してフロア部材のコーナー部にコーナーポストを略垂直状態で固定するためのコーナーポスト固定部材とこれを用いたコーナーポスト固定構造に関するものである。
例えば、システムバスルームの壁面を構築する形態として、図12に示すように、横長の複数の壁パネル20を上下方向に積み重ねて接合する方式を採用する場合、防水パネル40の四隅に垂直に立設された不図示のコーナーポストに各壁パネル20の側端縁を結合する必要があるが、壁パネル20を組み付ける前工程として、コーナーポストを防水パネル40の四隅に略垂直状態で固定する作業が必要になる。尚、横長の壁パネルを上下に積み重ねて接合する構造については特許文献1に、壁パネルを互いに結合する結合具については特許文献2,3にそれぞれ開示されている。
ここで、コーナーポストの固定構造の従来例を図13〜図15にそれぞれ示す。
即ち、図13〜図15はコーナーポストの固定構造の従来例を示す部分斜視図であり、図13に示す例では、フロア部材の周縁に立設されたフランジ状の周壁部材101にコーナーポスト130の下端部を2本のビス102によって内側(図13の奥側)から前記周壁部材101に取り付ける構造が採用され、図14に示す例では、コーナーポスト230の外形形状に沿って屈曲成形された金属製の固定部材203を周壁部材201に溶着し、この固定部材203にコーナーポスト230の下端部を2本のビス202によって内側(図14の奥側)から取り付ける構造が採用されている。
又、図15に示す例では、コーナーポスト330の外形形状に沿ってプレス成形された金属製の固定部材303を2本のビス302によってフロア部材340に固定し、この固定部材303にコーナーポスト330の下端外周部を嵌合することによってコーナーポスト330を略垂直状態で固定する構造が採用されている。
特許第3307614号公報 特許第2627394号公報 特開2003−171991号公報
ところが、図13及び図14に示す固定構造では、コーナーポスト130,230を略垂直に立てた状態でその下端部をビス102,202によって固定する必要があるため、作業性が悪いという問題があった。
又、図15に示す固定構造では、コーナーポスト330の下端部が固定部材303に外嵌されるため、固定部材303がコーナーポスト330の外部に露出し、コーナーポスト330がその内側に位置するために壁パネル320とフロア部材340の周縁との間に大きな隙間が不可避的に生じ、壁パネル320をフロア部材340の周縁に沿って隙間なく配置することができないという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、コーナーポストを作業性良く簡単に固定することができるとともに、固定後のコーナーポストに結合される壁パネルをフロア部材の周縁に沿って隙間なく配置することができるコーナーポスト固定部材及びこれを用いたコーナーポスト固定構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、パイプ状のコーナーポストを略垂直に起立した状態で固定するためのコーナーポスト固定部材を、前記コーナーポストの下端部内周面に嵌合する嵌合柱部を水平なベース部に垂直に立設して構成したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のコーナーポスト固定部材を樹脂にて一体成形したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記ベース部に少なくとも1つのビス孔を形成したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、前記嵌合柱部の外周面を上方に向かって内側に傾斜するテーパ面で構成したことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、嵌合柱部を水平なベース部に垂直に立設して構成されるコーナーポスト固定部材をフロア部材のコーナー部に取り付け、該コーナーポスト固定部材の前記嵌合柱部の外周面にコーナーポストの下端部内周面を嵌合させて該コーナーポストを略垂直に起立した状態で固定することによってコーナーポスト固定構造を構成したことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記コーナーポスト固定部材のベース部に形成された少なくとも1つのビス孔に挿通するビスを前記フロア部材にねじ込むことによって、該コーナーポスト固定部材を前記フロア部材のコーナー部に固定することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項5又は6記載の発明において、前記コーナーポストの下端部内周面を前記コーナーポスト固定部材の嵌合柱部の外周面に嵌合した後、該コーナーポストの少なくとも1箇所をビスにてコーナーポスト固定部材に固定することを特徴とする。
請求項1及び5記載の発明によれば、コーナーポストの下端部をコーナーポスト固定部材の嵌合柱部に嵌合させるだけで、該コーナーポストを作業性良く簡単に略垂直状態で固定することができる。そして、コーナーポスト固定部材は、その嵌合柱部がコーナーポストの下端部内周面に嵌合するため、これがコーナーポストの外部に露出することがなく、固定後のコーナーポストに結合される壁パネルをフロア部材の周縁に沿って隙間なく配置することができる。
請求項2記載の発明によれば、コーナーポストの下端部内周面に嵌合する嵌合柱部を含むコーナーポスト固定部材を樹脂によって所定の形状・寸法に容易に成形することができる。
請求項3及び6記載の発明によれば、コーナーポスト固定部材のベース部に形成されたビス孔に挿通されるビスによって、コーナーポスト固定部材をフロア部材のコーナー部に簡単に固定することができる。
請求項4記載の発明によれば、コーナーポスト固定部材の嵌合柱部の外周面を上方に向かって内側に傾斜するテーパ面で構成したため、該嵌合柱部に先端部が先細となり、この先細の先端からコーナーポストの下端部をスムーズに差し込んでこれを嵌合柱部に容易に嵌合させることができる。
請求項7記載の発明によれば、コーナーポスト固定部材に差し込まれて固定されたコーナーポストの少なくとも1箇所をビスにてコーナーポスト固定部材に固定することによって、該コーナーポストを一層確実に固定することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
先ず、本発明に係るコーナーポスト固定部材とコーナーポストの構成を図1及び図2に基づいて説明する。尚、図1はコーナーポスト固定部材とコーナーポストの斜視図、図2(a)はコーナーポスト固定部材の平面図、同図(b)は同コーナーポスト固定部材の側面図((a)の矢視A方向の図)である。
図1に示すように、コーナーポスト30は角パイプ状のアルミニウムの押し出し型材で構成されており、その1つのコーナー部(図12に示すユニットバスルームにおいては室内側に面する部分)には、内側に向かって突出する凸部31が全長に亘って一体に形成されている。そして、この凸部31には差し込み溝(目地材受溝)溝32が全長に亘って形成されており、この差し込み溝32は室内に向かって開口している。又、コーナーポスト30の前記凸部31に対向する2つの内面30C,30Dには断面矩形状の嵌合凸部33,34がそれぞれ形成されている。
而して、コーナーポスト30の前記差し込み溝32を挟んで直角を成す2つの外側面30a,30bには、後述の壁パネル20(図8参照)の側端縁が当接し、他の2つの外側面(室外に臨む側の面)30c,30dには、後述のように結合部材21Aが取り付けられる(図7参照)。
他方、コーナーポスト固定部材1は、樹脂の一体成形品であり、薄い水平な矩形プレート状のベース2の上に、上面が開口する筒状の嵌合柱部3を垂直に立設して構成されている。
ここで、嵌合柱部3の直角を成す2つの外側面3c,3dは、前記コーナーポスト30の2つの内面30C,30Dが嵌合する面であり、これらにはコーナーポスト30の内面30C,30Dに形成された嵌合凸部33,34が嵌合するための嵌合凹部4,5が上下方向に形成されている。又、嵌合柱部3の直角を成す他の2つの外側面3a,3bは幅狭に形成されており、これらにはコーナーポスト30の内面30A,30Bが嵌合する。そして、両外側面3a,3bの間には、コーナーポスト30の前記凸部31との干渉を避けるための円弧曲面3eが形成されている。
而して、図2(b)に示すように、嵌合柱部3の外側面3a〜3dは上方に向かって内側に角度θ(本実施の形態では、0.5°)だけ傾斜したテーパ面で構成されており(図2(b)には外側面3dは不図示)、嵌合柱部3の先端部は先細状を成している。
又、コーナーポスト固定部材1においては、図2に示すように、ベース部2の嵌合柱部3の内部に臨む部分には、円孔状のビス孔6が形成されている。
次に、以上のように構成されたコーナーポスト固定部材1を用いたコーナーポスト30の固定要領を図3〜図6に基づいて説明する。尚、図3〜図6はコーナーポスト固定部材を用いたコーナーポストの固定要領をその工程順に示す部分斜視図である。
前記コーナーポスト30を例えば図12に示したユニットバスルームの防水パネル40の四隅に垂直状態で固定するに際しては、先ず、図3に示すように、防水パネル40のコーナー部に穿設された下穴41にコーキングを施した後、コーナーポスト固定部材1を、そのベース部2に形成された前記ビス孔6(図2参照)に上方から挿通する1本のビス7を防水パネル40側の前記下穴41にねじ込むことによって、図4に示すように、防水パネル40のコーナー部に固定する。
上述のようにコーナーポスト固定部材1が防水パネル40のコーナー部に固定されると、図5に示すように、コーナーポスト30を垂直に立てた状態で、その下端部をコーナーポスト固定部材1に差し込んで、その内面30A〜30Dをコーナーポスト固定部材1の嵌合柱部3の外側面3a〜3dにそれぞれ嵌合させる。この嵌合によって、コーナーポスト30は、コーナーポスト固定部材1によって略垂直状態に固定されるが、コーナーポスト30の内面30C,30Dに形成された嵌合凸部33,34がコーナーポスト固定部材1の嵌合柱部3の外側面3c,3dに形成された嵌合凹部4,5にそれぞれ嵌合することによって、該コーナーポスト30がガタ無くコーナーポスト固定部材1によって嵌合保持されて垂直状態に固定される。尚、前述のようにコーナーポスト固定部材1の嵌合柱部3の外周面3a〜3dを上方に向かって内側に傾斜するテーパ面で構成したため、該嵌合柱部3に先端部が先細となり、この先細の先端からコーナーポスト30の下端部をスムーズに差し込んでこれを嵌合柱部3に容易に嵌合させることができる。
そして、図5に示すように、コーナーポスト30の下端側部に穿設された下穴35にビス8を通し、このビス8をコーナーポスト固定部材1にねじ込むことによって、コーナーポスト30を一層確実に固定することができる。
以上の作業を他のコーナー部についても同様に行うことによって、図12に示すユニットバスルームの防水パネル40の四隅にコーナーポスト30を略垂直状態で固定することができる。
而して、本発明に係るコーナーポスト固定部材1を用いたコーナーポスト30の固定構造によれば、コーナーポスト30の下端部をコーナーポスト固定部材1の嵌合柱部3に嵌合させるだけで、該コーナーポスト30を作業性良く簡単に略垂直状態で固定することができる。そして、コーナーポスト固定部材1は、その嵌合柱部3の外側面3a〜3dがコーナーポスト30の下端部内周面30A〜30Dに嵌合するため、これがコーナーポスト30の外部に露出することがなく、固定後のコーナーポスト30に結合される壁パネル20(図8参照)を防水パネル40の周縁に沿って隙間なく配置することができる。
又、コーナーポスト30の下端部内面30A〜30Dに嵌合する嵌合柱部3を含むコーナーポスト固定部材1を樹脂によって所定の形状・寸法に容易に成形することができる。
次に、各コーナーポストへの壁パネルの結合方法を図7〜図11に基づいて説明する。尚、図7〜図11は壁パネルの結合要領をその工程順に示す部分斜視図である。
壁パネル20のコーナーポスト30への結合に際しては、図7に示すように、コーナーポスト30に取り付けられた結合部材21Aの頭部24を連結部材11の一方の係合孔12の挿通孔部12aに通した後、連結部材11のスリット孔部12bに結合部材21Aの係合部を係合させ、連結部材11をスリット孔部12bに形成された不図示の突起が結合部材21Aの係合部の上端面に当接するまで押し下げて該連結部材11を図8に示すように結合部材21Aに仮止めする。
上述のように連結部材11がコーナーポスト30側の結合部材21Aに仮止めされると、その状態を維持したまま、壁パネル20を図8に示すように略垂直に起立させ、図9に示すように、該壁パネル20に取り付けられた結合部材21Bの頭部24を連結部材11の他方の係合孔13の挿通孔部13aに通す。尚、このとき、連結部材11に形成された2つの係合孔12,13の挿通孔部12a,13aのうち、一方の係合孔13の挿通孔部13aの上下方向長さを他方の係合孔12の挿通孔部12aの長さよりも長く設定したため、壁パネル20を略垂直に起こしてこれに取り付けられた結合部材21Bを連結部材11の係合孔13の挿通孔部13aにそのまま通すことができる。
而して、上述のように壁パネル20に取り付けられた結合部材21Bの頭部24を連結部材11の他方の係合孔13の挿通孔部13aに通した状態で、連結部材11を多少押し下げて係合孔13のスリット孔部13bに結合部材21Aの係合部を係合させる。すると、図9に示すように、壁パネル20は連結部材11によってコーナーポスト30に仮止めされる。
その後、図10に示すように、連結部材11の上端面に薄い当て木51を添え、上から例えばプスチックハンマー50で連結部材11の上端面を叩き込めば、該連結部材11は、これに形成された係合孔12,13のスリット孔部12b,13bに係合する結合部材21A,21Bの係合部に沿って下方へと押し込まれ、両スリット孔部12b,13bの上端面が結合部材21A,21Bの係合部の上端面に当接した時点で両結合部材21A,21Bが連結部材11によって係止されるため、図11に示すように、結合部材21A,21Bと連結部材11から成る結合具によって壁パネル20の側端縁の上部がコーナーポスト30に結合される。
以上の作業を各パネル20に対して繰り返すことによって、上下方向に積み重ねて接合される壁パネル20の両側端縁がコーナーポスト30に順次結合され、図12に示すようなユニットバスルームの側壁が構築される。
本発明は、ユニットバスルームの壁面の他、洗面室等、他の任意の部屋の壁面の構築におけるコーナーポストの固定に対して適用可能である。
本発明に係るコーナーポスト固定部材とコーナーポストの斜視図である。 本発明に係るコーナーポスト固定部材の平面図、(b)は同コーナーポスト固定部材の側面図((a)の矢視A方向の図)である。 本発明に係るコーナーポスト固定部材を用いたコーナーポストの固定要領を示す部分斜視図である。 本発明に係るコーナーポスト固定部材を用いたコーナーポストの固定要領を示す部分斜視図である。 本発明に係るコーナーポスト固定部材を用いたコーナーポストの固定要領を示す部分斜視図である。 本発明に係るコーナーポスト固定部材を用いたコーナーポストの固定要領を示す部分斜視図である。 壁パネルのコーナーポストへの結合要領を示す部分斜視図である。 壁パネルのコーナーポストへの結合要領を示す部分斜視図である。 壁パネルのコーナーポストへの結合要領を示す部分斜視図である。 壁パネルのコーナーポストへの結合要領を示す部分斜視図である。 壁パネルのコーナーポストへの結合要領を示す部分斜視図である。 ユニットバスルームの斜視図である。 コーナーポストの固定構造の従来例(その1)を示す部分斜視図である。 コーナーポストの固定構造の従来例(その2)を示す部分斜視図である。 コーナーポストの固定構造の従来例(その3)を示す部分斜視図である。
符号の説明
1 コーナーポスト固定部材
2 ベース部
3 嵌合柱部
4,5 嵌合凹部
6 ビス孔
20 壁パネル
30 コーナーポスト
33,34 嵌合凸部
40 防水パネル(フロア部材)

Claims (7)

  1. パイプ状のコーナーポストを略垂直に起立した状態で固定するための部材であって、
    前記コーナーポストの下端部内周面に嵌合する嵌合柱部を水平なベース部に垂直に立設して構成されることを特徴とするコーナーポスト固定部材。
  2. 樹脂にて一体成形して成ることを特徴とするコーナーポスト固定部材。
  3. 前記ベース部に少なくとも1つのビス孔を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のコーナーポスト固定部材。
  4. 前記嵌合柱部の外周面を上方に向かって内側に傾斜するテーパ面で構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のコーナーポスト固定部材。
  5. 嵌合柱部を水平なベース部に垂直に立設して構成されるコーナーポスト固定部材をフロア部材のコーナー部に取り付け、該コーナーポスト固定部材の前記嵌合柱部の外周面にコーナーポストの下端部内周面を嵌合させて該コーナーポストを略垂直に起立した状態で固定して成ることを特徴とするコーナーポスト固定構造。
  6. 前記コーナーポスト固定部材のベース部に形成された少なくとも1つのビス孔に挿通するビスを前記フロア部材にねじ込むことによって、該コーナーポスト固定部材を前記フロア部材のコーナー部に固定することを特徴とする請求項5記載のコーナーポスト固定構造。
  7. 前記コーナーポストの下端部内周面を前記コーナーポスト固定部材の嵌合柱部の外周面に嵌合した後、該コーナーポストの少なくとも1箇所をビスにてコーナーポスト固定部材に固定することを特徴とする請求項5又は6記載のコーナーポスト固定構造。
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