JP2006070561A - 天井据付機器用支持装置およびこれを用いた支持方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 天井据付機器を容易かつ迅速に取り付けできる天井据付機器用支持装置およびこれを用いた支持方法を提供する。
【解決手段】 平行に配置された野縁3,4間に掛け渡され、天井据付機器9を支持する横断面コ字形の支持部材14と、この支持部材14の両端に取り付けられて、支持部材14を野縁3,4に係止する係止具15と、前記支持部材14に天井据付機器9を連結する連結機構16とを備え、この連結機構16は,前記支持部材14の両側壁14bに設けた係合孔17と、頭部18aが前記係合孔17に係合して両側壁14bに支持されるボルト18と、このボルト18に螺合して天井据付機器9を支持するナット19とを有している。
【選択図】 図2
【解決手段】 平行に配置された野縁3,4間に掛け渡され、天井据付機器9を支持する横断面コ字形の支持部材14と、この支持部材14の両端に取り付けられて、支持部材14を野縁3,4に係止する係止具15と、前記支持部材14に天井据付機器9を連結する連結機構16とを備え、この連結機構16は,前記支持部材14の両側壁14bに設けた係合孔17と、頭部18aが前記係合孔17に係合して両側壁14bに支持されるボルト18と、このボルト18に螺合して天井据付機器9を支持するナット19とを有している。
【選択図】 図2
Description
本発明は、主としてビルディングなどの鉄筋コンクリートまたは鉄骨の建造物の事務所や店舗などの天井に据え付けられる照明器具、案内表示板、スピーカ、煙感知器などの天井据付機器を支持する支持装置に関するものである。
従来から、この種の照明器具や案内表示板を天井に吊り下げる方法としては、以下の方法が知られている。(1)建造物のコンクリート型枠の所定位置にインサートスタットを取り付け、コンクリート打設後に、全ねじボルトを所定長さに切りそろえて各種の器具を取り付ける。(2)コンクリート打設後に、アンカードリルで孔を明け、アンカーボルトを差し込んで各種の器具を取り付ける。(3)野縁受け材(Cバー)に取り付ける各種の支持金具を利用して、各種の機器を取り付ける (例えば、特許文献1参照)。
特開2002−167898号公報
従来の(1)、(2)の方法は、現場での作業工数が多く、また位置出しが容易でなく、作業に時間と手間がかかる。また、従来の(3)の方法は、野縁受け材に取り付けるための支持金具の部品点数が多くなり、構成が複雑でその分、多くの手間と費用がかかる。
本発明は、前記の問題点を解決して、天井据付機器の天井側への取り付けを迅速かつ容易に行って施工性を高めることできる天井据付機器用支持装置およびこれを用いた支持方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明にかかる天井据付機器用支持装置の第1の構成は、平行に配置された野縁間に掛け渡され、天井据付機器を支持する横断面コ字形の支持部材と、この支持部材の両端に取り付けられて、支持部材を野縁に係止する係止具と、前記支持部材に天井据付機器を連結する連結機構とを備え、この連結機構は,前記支持部材の両側壁に設けた係合孔と、頭部が前記係合孔に係合して両側壁に支持されるボルトと、このボルトに螺合して天井据付機器を支持するナットとを有している。
この構成によれば、支持部材の両側壁の開口側からボルトの頭部を差し込んで、この頭部を前記支持部材の両側壁に設けた係合孔に係合させることにより、ボルトの支持部材への支持が迅速かつ容易に行える。また、このボルトに天井据付機器を挿入してボルトの端部にナットを螺合することにより、ボルトへの天井据付機器の取り付けも迅速かつ容易に行える。このため、天井側への天井据付機器の取り付け施工性が高められる。
本発明にかかる天井据付機器用支持装置の第2の構成は、平行に配置された野縁間に掛け渡され、天井据付機器を支持する横断面コ字形の支持部材と、この支持部材の両端に取り付けられて、支持部材を野縁に係止する係止具と、前記支持部材に天井据付機器を連結する連結機構とを備え、この前記連結機構は、前記支持部材の両側壁に設けた係合孔と、支軸部が前記係合孔に係合して両側壁に支持される連結部材と、この連結部材に螺合して天井据付機器を支持するナットとを有し、前記連結部材は、前記支軸部から支軸部の軸心と直交する互いに異なる第1および第2の方向にそれぞれ延び、長さが相異なる第1および第2の雄ねじ部とを有し、選択された一方の雄ねじ部に前記ナットが螺合される。
この構成によれば、支持部材の両側壁の開口側から連結部材の支軸部を差し込んで、この支軸部を前記支持部材の両側壁に設けた係合孔に係合させて支持し、前記支軸部に設けた長さの異なる第1および第2の雄ねじ部のいずれか一方を選択して、この選択された雄ねじ部にナットを介して天井据付機器を取り付けることにより、第1の構成の場合と同様に、天井据付機器の天井側への取り付けを迅速かつ容易に行えて施工性が高められる。また、前記連結部材の支軸部には、互いに異なる方向に延び、長さが相異なる第1および第2の雄ねじ部が設けられているので、前記支軸部を係合孔に中心に回転させて、第1および第2雄ねじ部の長短いずれか一方を選択して、この選択された雄ねじ部にナットを介して天井据付機器を取り付けることにより、例えば天井埋め込み式や天井直付け式のように、天井に対する据付高さの異なる天井据付機器を取り付ける場合に1つの連結部材で対応可能となる。
本発明にかかる天井据付機器用支持装置の第3の構成は、平行に配置された野縁間に掛け渡され、天井据付機器を支持する横断面コ字形の支持部材と、この支持部材の両端に取り付けられて、支持部材を野縁に係止する係止具と、前記支持部材に天井据付機器を連結する連結機構とを備え、この連結機構は、前記支持部材の両側壁に設けた係合孔と、頭部が前記係合孔に係合して両側壁に支持される連結部材と、この連結部材に形成したねじ孔に螺合して天井据付機器を支持するねじ体とを有している。
この構成によれば、支持部材の両側壁の開口側からねじ孔を有する連結部材を差し込んで、この連結部材を前記支持部材の両側壁に設けた係合孔に係合させて支持し、前記連結部材のねじ孔にねじ体を介して天井据付機器を取り付けることにより、天井仕上材の厚みの変動(違い)にも対応可能となり、また第1の構成の場合と同様に、天井据付機器の天井側への取り付けを迅速かつ容易に行えて施工性が高められる。
本発明にかかる天井据付機器用支持装置の第4の構成は、平行に配置された野縁間に掛け渡され、天井据付機器を支持する横断面コ字形の支持部材と、この支持部材の両端に取り付けられて、支持部材を野縁に係止する係止具と、前記支持部材に天井据付機器を連結する連結機構とを備え、この連結機構は、天井据付機器に設けた一対の支柱と、両端部に前記支柱に挿通される挿通孔を有し、中央部が前記支持部材に上下動可能に支持された連結部材とを有し、この連結部材は、前記中央部に設けた操作部と、前記中央部と両端部とを結合し、下動操作により変形して、その弾性復元力により前記挿通孔を支柱に噛み込ませる中間結合部と、前記下動した位置で連結部材の中央部の下方への移動を阻止する下動規制部とを備えている。
この構成によれば、天井据付機器に設けた一対の支柱を連結部材に形成した挿通孔に挿通させ、連結部材の操作部を下動操作して、その中間結合部の弾性復元力で前記挿通孔を支柱に噛み込ませ、下動規制部で連結部材の下方への移動を阻止して、前記連結部材を下動した状態に保持して天井据付機器を支持部材に支持させることにより、第1の構成の場合と同様に、天井据付機器の天井側への取り付けを迅速かつ容易に行えて施工性が高められる。
本発明にかかる天井据付機器用支持装置用いた天井据付機器の支持方法は、前記支持装置を用いて天井据付機器を支持するので、天井据付機器を容易かつ迅速に支持できる。
以上のように、本発明の天井据付機器用支持装置によれば、天井据付機器の天井側への取り付けを迅速かつ容易に行うことができて、施工性を高めることできる。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明にかかる天井据付機器用支持装置10による天井据付機器9の取付状態を示す上方からの斜視図である。同図において、天井スラブ(図示せず)には、軽量鉄骨からなる複数本の野縁受け材(Cバー)1が水平状態で所定のピッチP1(一般に900mm)間隔で多数本の吊りボルト2を介して吊り下げられている。この各野縁受け材1には、軽量鉄骨からなる複数の野縁(Mバー)3、4が野縁受け材1に対し直交した水平状態で所定のピッチP2(一般に300mm)間隔で平行に取り付けられ、さらに、野縁3、4には天井材としての天井仕上材7が取り付けられている。
図1は、本発明にかかる天井据付機器用支持装置10による天井据付機器9の取付状態を示す上方からの斜視図である。同図において、天井スラブ(図示せず)には、軽量鉄骨からなる複数本の野縁受け材(Cバー)1が水平状態で所定のピッチP1(一般に900mm)間隔で多数本の吊りボルト2を介して吊り下げられている。この各野縁受け材1には、軽量鉄骨からなる複数の野縁(Mバー)3、4が野縁受け材1に対し直交した水平状態で所定のピッチP2(一般に300mm)間隔で平行に取り付けられ、さらに、野縁3、4には天井材としての天井仕上材7が取り付けられている。
図1においては、野縁3、4として、天井仕上材7を固定する小さな幅W1(例えば25mm)の野縁3と、隣接する2枚の天井仕上材7を突き合わせて共に固定するための大きな幅W2(例えば50mm)の野縁4との2種類が用いられている。野縁3、4は、その開口3a、4aの両端にそれぞれ内方に向けて斜め下方へ突出する略M字形の突起部3b、4bを備えている。
図2,図3は本発明にかかる天井据付機器用支持装置の第1の構成を示す正断面図であって、図2は天井据付機器を取り付ける前の状態を、図3は取り付け後の状態をそれぞれ示している。この実施形態では、天井据付機器を天井に埋め込で取り付ける天井埋め込み式のものを示しており、天井仕上材7の所定箇所には取付用開口8が形成されて、この開口8に例えば内部に蛍光灯などの照明用管球Lが取り付けられた照明器具のような天井据付機器9が埋め込んで取り付けられている。
図4,図5も本発明にかかる天井据付機器用支持装置の第1の構成を示す正断面図であって、図4は天井据付機器を取り付ける前の状態を、図5は取り付け後の状態をそれぞれ示している。この実施形態では、天井据付機器を天井に直接取り付ける直付け式のものを示しており、天井仕上材7に取付用開口8を形成することなく、天井仕上材7の下面に天井据付機器9が直接取り付けられている。
本発明の第1の構成にかかる天井据付機器用支持装置10は、平行に配置された野縁3、4に対してほぼ直交する方向に延びて、この野縁3、4間に掛け渡され、照明器具9を支持する支持部材14と、この支持部材14の両端に取り付けられて、支持部材14を野縁3、4に係止する係止具15と、支持部材14に天井据付機器9を連結する連結機構16とを備えている。
前記支持装置10において支持部材14は、アルミニウム、鉄またはプラスチックのような板材からなり、上面壁14aと、これの幅方向両端から下方に対向状に延設した両側壁14b,14bを備えた横断面コ字形状に形成されている。図の実施形態では,支持部材14の開口部14cを下にした下向きの状態で使用している。
図6は前記支持装置10の係止具15を拡大して示す斜視図である。この係止具15は、例えば、1本の針金のような線材を折り曲げられてなり、支持部材14の長手方向Xに並ぶ4本の第1〜4脚23〜26をもつ。これらの第1〜4脚23〜26は、曲げ変形による弾性力を有しており、支持部材14の長手方向Xの進出位置と後退位置に移動自在である。第1〜4脚23〜26はその下部にそれぞれ外方へ突出し、つまり図6において、第1、2脚23、24は左方へ、第3、4脚25、26は右方へ突出する凸部23a〜26aを有する。
また、前記係止具15を支持部材14に取り付けるために、第1脚23と第2脚24の下部間に支持部材14の両側壁14bの下側縁部と底部とに押し付けられるL字形の下取付部27、第2脚24と第3脚25の上部間に支持部材14の上面壁14aに押し付けられるL字形の上取付部28、第3脚25と第4脚26の下部間に下取付部27が形成され、第1脚23と第4脚26の上部には、側壁14bの上側縁部に押し付けられる端取付部29が形成されている。
前記係止具15の凸部23a〜26aは、野縁3、4に対する支持部材14の任意の係止位置においてその上方から野縁3、4の開口3a、4aに挿入されるとき、突起部3b、4bに当接することにより、弾性力で第2脚24の凸部24aと第3脚25の凸部25aが、または、第1脚23の凸部23aと第4脚26の凸部26aがそれぞれ互いに近付くように内方へ移動して、その挿入を許す。この後、挿入された状態で突起部3b、4bを越えると、弾性力により第2脚24の凸部24aと第3脚25の凸部25aが、または、第1脚23の凸部23aと第4脚26の凸部26aがそれぞれ互いに遠ざかるように外方へ移動して、野縁3、4の開口3a、4aにおける突起部3b、4bの内面で係止される。前記第2脚24の凸部24aと第3脚25の凸部25aは幅狭の野縁3に、また、前記第1脚23の凸部23aと第4脚26の凸部26aは幅広の野縁4に係止される。こうして、前記係止具15を介して支持部材14が野縁3,4に支持される。
一般に、建築内装に用いられる野縁3、4のピッチP2は正確でない場合が多いが、各脚23〜26は、その弾性力により支持部材14の長手方向Xに移動可能なので、野縁3、4に支持部材14を取り付ける際に、野縁3、4のピッチ誤差に対応可能となる。
図7は前記連結機構16を拡大して示す斜視図である。この連結機構16は、前記支持部材14の両側壁14bに形成した矩形状の係合孔17と、これら両側壁14bの幅間隔とほぼ同一の幅とされ、前記係合孔17に係合して支持される直方体状の頭部18aおよび軸部18bを有するボルト18と、この軸部18bのねじ部18cに螺合して前記天井据付機器9を支持するナット19とを備えている。図の実施形態では、前記頭部18aの両側壁14bと対向する両側面に、この頭部18aと同形でやや小形とされた矩形突部18dを外方に向かって一体に突出させ、一方、前記両側壁14bには矩形突部18dに係合する矩形状の係合孔17を形成して、この係合孔17に矩形突部18dを係合させるようにしている。このとき、前記頭部18aにおける矩形突部18dの周りが係合孔17の周囲に当接して、前記ボルト18の係合孔17からの抜け止めとなる。
図8は前記連結機構16の別の実施形態を示す斜視図である。この実施形態では、前記支持部材14に対する前記ボルト18の位置決めを行うために、支持部材14の係合孔17の上部でこれに近接した位置に細長い孔17aを形成するとともに、前記ボルト18の矩形突部18dの上面に細長い溝18eを形成している。図9は前記支持部材14に対する前記ボルト18の位置決め状態を示す頭部18aの一部を切り欠いて示す正面図である。この図のように、前記係合孔17にボルト18の矩形突部18dを係合させた後、前記細長い孔17aにドライバなどの工具を差し込んでこじながら、細長い17aと係合孔17との間の壁部17bを下方に屈曲させて前記矩形突部18dの細長い溝18eに噛み込ませることにより、前記ボルト18の位置決めを行う。
次に、本発明の第1の構成にかかる天井据付機器用支持装置10により天井据付機器9を据え付ける場合の手順について説明する。まず、天井埋め込み式の場合には、図2のように、予め、両端に係止具15を取り付けた支持部材14の下方開口部14cにボルト18を差し込み、支持部材14の両側壁14bを外方に押し広げるようにしてボルト18の頭部18aを内方に押し込んで、この頭部18aの矩形突部18dを前記両側壁14bに形成した係合孔17に係合させて、ボルト18を支持部材14に吊り下げ状に支持させて組み立てた状態のものを、支持部材14を係止具15により野縁3,4に係止することによって天井内に設置する。この後、ボルト18に天井据付機器9の埋め込みタイプの台座9aに設けた取り付け孔を挿通させながら、前記台座9aを天井仕上材7の開口8に差し込み、前記ボルト18の挿通端部にナット19を螺合させることにより、このボルト18を介して台座9aを支持部材14に取り付ける。さらに、台座9aの中央下部に前記ナット19を隠すように断面台形状のカバー9bを取り付け、また台座9aのカバー9bの両側に照明用管球Lを取り付けて、図3のように、天井仕上材7に天井据付機器9を埋め込み状に据え付ける。前記台座9aとカバー9bが、照明用管球Lの反射体となる。
また、天井直付け式の場合には、図4のように、前記天井埋め込み式のものよりも長いボルト18を用い、これを天井仕上材7に形成した挿通孔71から挿入させて、ボルト18の頭部18aを前記場合と同様にして支持部材14に支持させる。この後、ボルト18に天井据付機器9の直付けタイプの台座9cに設けた取り付け孔を挿通させて、このボルト18の挿通端部にナット19を螺合させることにより、台座9cを支持部材14に取り付ける。さらに、台座9cの下部に断面三角形状の反射カバー9dを取り付け、またカバー9dの両側に照明用管球Lを取り付けて、図5のように、天井仕上材7の下面に天井据付機器9を直付けする。
以上の第1の構成によれば、支持部材14の両側壁14aに設けた係合孔17へのボルト18の支持が迅速かつ容易に行えるので、このボルト18に天井据付機器9の台座9aまたは9cに設けた取り付け孔を挿入して、ボルト18の端部にナット19を螺合することにより、ボルト18への天井据付機器9の取り付けを迅速かつ容易に行える。このため、天井埋め込み式や天井直付け式天井据付機器9のいずれの場合にも天井側への取り付け施工性が高められる。
図10,図11は本発明にかかる天井据付機器用支持装置の第2の構成を示す正断面図であって、図10は天井据付機器を取り付ける前の状態を、図11は取り付け後の状態をそれぞれ示している。この実施形態では、天井埋め込み式のものを示しており、図2,図3の場合と同じく天井仕上材7の所定箇所には取付用開口8が形成されて、この開口8に例えば内部に蛍光灯などの照明用管球Lが取り付けられた照明器具のような天井据付機器9が埋め込み状に取り付けられる。
図12,図13は、本発明の第2の構成にかかる支持装置により天井据付機器を天井に直付けする場合の実施形態を示す正断面図であって、図12は天井据付機器を取り付ける前の状態を、図13は取り付け後の状態をそれぞれ示している。この実施形態では、図5の場合と同じく、天井仕上材7に取付用開口8を形成することなく、天井仕上材7の下面に天井据付機器9が直付けされている。
本発明の第2の構成にかかる天井据付機器用支持装置10は、前述した第1の構成のものに対して連結機構が異なっており,その他の構成は同様である。図14は第2の構成の連結機構20を拡大して示す斜視図である。この連結機構20は、支持部材14の両側壁14bに設けた係合孔17と、これら両側壁14bに支持される連結部材21と、この連結部材21に螺合して天井据付機器9を支持するナット22とを有している。また、前記連結部材21は、前記係合孔17に係合して両側壁14bに支持される丸棒状の支軸部21aと、この支軸部21aからその軸心と直交し、互いに90°離れた第1および第2の方向(A,B)に延び、長さが異なる第1および第2の雄ねじ部21b,21cとを有し、選択された一方の雄ねじ部21bまたは21cに前記ナット22が螺合される。
図の実施形態では、前記支軸部21aの軸心方向の両端面に、この支軸部21aと同形でやや小形とされた円形突部21dを外方に向かって一体に突出させ、一方、前記両側壁14bには円形突部21dに係合する円形状の係合孔17を形成して、この係合孔17に円形突部21dを係合させるようにしている。このとき、前記支軸部21aにおける円形突部21dの周りが係合孔17の周囲に当接して、前記支軸部21aの係合孔17からの抜け止めとなる。前記支軸部21aの突部21dの係合孔17から外方に突出する端部には、支軸部21aの脱落を防止する固定用リングを取り付けて、前記各雄ねじ部21b,21cを水平または垂直状態に位置決めするようにしてもよい。
次に、本発明の第2の構成にかかる天井据付機器用支持装置10により天井据付機器9を据え付ける場合の手順について説明する。まず、天井埋め込み式の場合には、図10のように、予め、両端に係止具15を取り付けた支持部材14の下方開口部14cに連結部材21を差し込み、支持部材14の両側壁14bを外方に押し広げるようにして支軸部21aの円形突部21dを前記両側壁14bに形成した係合孔17に係合させて組み立てた状態のものを、支持部材14を係止具15により野縁3,4に係止することによって天井内に設置する。この後、同実施形態のように天井埋め込み式の場合は、係合孔17を中心に支軸部21aを回転させて、長い方の第1雄ねじ21bを支持部材14の内部側方に、短い方の第2雄ねじ部21cを下方に指向させる。この下方に指向された第2雄ねじ部21cには、図2の場合と同様にして、天井据付機器9の台座9aに設けた取り付け孔を挿通させながら、前記台座9aを天井仕上材7の開口8に差し込み、前記第2雄ねじ部21cの挿通端部にナット22を螺合させることにより、第2雄ねじ部21cを介して埋め込みタイプの台座9aを支持部材14に取り付ける。この後は、図3の場合と同様にして、台座9aの中央下部にカバー9bを取り付け、また台座9aのカバー9bの両側に照明用管球Lを取り付けて、図11のように、天井仕上材7に天井据付機器9を埋め込み状に据え付ける。
また、天井直付け式の場合には、図12のように、前記支持部材14の係合孔17を中心に支軸部21aを回転させて、短い方の第2雄ねじ部21cを支持部材14の内部側方に、長い方の第1雄ねじ21bを下方に指向させ、この第1雄ねじ21bの一部を天井仕上材7に形成した挿通孔71から下方に突出させる。この後、第1雄ねじ21bに天井据付機器9の台座9cに設けた取り付け孔を挿通させて、この第1雄ねじ21bの挿通端部にナット22を螺合させることにより、台座9cを支持部材14に取り付ける。この後は、図5の場合と同様にして、直付けタイプの台座93c下部に反射カバー9dを取り付け、またカバー9dの両側に照明用管球Lを取り付けて、図13のように、天井仕上材7の下面に天井据付機器9を直付けする。
以上の第2の構成によっても、連結部材21の支持部材14に設けた係合孔17への支持が迅速かつ容易に行えるので、連結部材21に設けた長さの異なる第1および第2雄ねじ部21b,21cとのいずれか一方にナット22を介して天井据付機器9を取り付けることにより、第1の構成の場合と同様に、天井据付機器9の天井側への取り付けを迅速かつ容易に行えて施工性が高められる。
しかも、この第2の構成の場合は、前記連結部材21の支軸部21aに、互いに異なる方向に延び、長さが異なる第1および第2雄ねじ部21b,21cが設けられているので、前記支軸部21aを係合孔17に中心に回転させて、第1および第2の雄ねじ部21b,21cのいずれか一方を選択して、この選択された雄ねじ部21bまたは21cにナット22を介して天井据付機器9を取り付けることにより、天井埋め込み式や天井直付け式のように天井に対する据付高さの異なる天井据付機器9を取り付ける場合にも、1つの連結部材21で対応可能となる。
図15,図16は本発明にかかる天井据付機器用支持装置の第3の構成を示す正断面図であって、図15は天井据付機器を取り付ける前の状態を、図16は取り付け後の状態をそれぞれ示している。各図では、天井据付機器9として例えば薄型照明器具9eを取り付ける場合の実施形態を示している。この薄型照明器具9eは、薄型照明器具取付板(ベース部)9eaおよび薄型照明器具発光部9ebを備えている。
本発明の第3の構成にかかる天井据付機器用支持装置10は、前述した第1の構成のものに対して連結機構が異なっており、その他の構成は同様である。図17は第3の構成の連結機構70を拡大して示す斜視図である。この連結機構70は、前記支持部材14の両側壁14bに形成した矩形状の係合孔17と、連結部材70Aと、これに螺合して前記天井据付機器9を支持するねじ体70Bとを備えている。前記連結部材70Aは、軸部70aと、これの長さ方向一端に一体に形成され、前記両側壁14bの幅間隔とほぼ同一の幅とされて前記係合孔17に係合支持される直方体状の頭部70bとを有し、この頭部70bおよび軸部70aの内部にはねじ孔71cが貫通状に形成され、このねじ孔70cに頭部70e付きのねじ体70Bが下方から螺合される。図の実施形態では、前記頭部70bの両側壁14bと対向する両側面に、この頭部70bと同形でやや小形とされた矩形突部70dを外方に向かって一体に突出させ、一方、前記両側壁14bには矩形突部70dに係合する矩形状の係合孔17を形成して、この係合孔17に矩形突部70dを係合させるようにしている。このとき、前記頭部70bにおける矩形突部70dの周りが係合孔17の周囲に当接して、前記連結部材70Aの係合孔17からの抜け止めとなる。
次に、本発明の第3の構成にかかる天井据付機器用支持装置10により天井据付機器9を据え付ける場合の手順について説明する。まず、図15のように、予め、両端に係止具15を取り付けた支持部材14の下方開口部14cに連結部材70Aを差し込み、支持部材14の両側壁14bを外方に押し広げるようにして連結部材70Aの頭部70bを内方に押し込んで、この頭部70bの矩形突部70dを前記両側壁14bに形成した係合孔17に係合させ、例えば2つの連結部材70Aを支持部材14に所定間隔をおいてそれぞれ吊り下げ状に支持させて組み立てた状態のものを、支持部材14を係止具15により野縁3,4に係止することによって天井内に設置する。この後、前記天井仕上材7の開口8の周りに薄型照明器具9eの薄型照明器具取付板9eaをあてがって、この薄型照明器具取付板9eaに設けた取り付け孔から前記連結部材70Aに形成したねじ孔70cにねじ体70Bを螺合させ、その頭部70eにより前記薄型照明器具取付板9eaを持ち上げて天井仕上材7の下面に当接させた状態で支持部材14に取り付ける。その後、薄型照明器具取付板9eaに薄型照明器具発光部9ebを取り付ける。
以上の第3の構成によっても、支持部材14に設けた係合孔17への連結部材70Aの支持が迅速かつ容易に行える。また、この連結部材70Aのねじ孔70cにねじ体70Bを螺合することにより、薄型照明器具の厚みが薄い場合にも対応可能となり、また第1の構成の場合と同様に、天井据付機器9の天井側への取り付けを迅速かつ容易に行えて施工性が高められる。また、この第3の構成の場合は、支持部材14に支持される連結部材70Aのねじ孔70cに対するねじ体70Bのねじ込み量を調整することにより、天井仕上材の厚みの変動に対応可能となる。
図18〜図20は本発明にかかる天井据付機器用支持装置の第4の構成を示す正断面図であって、図18は天井据付機器を取り付ける前の状態を、図19は取り付け時の中間状態を、図20は取り付け後の状態をそれぞれ示している。各図では、天井据付機器9として非常照明器具やスピーカなどを支持する設備プレートの実施形態を示している。
本発明の第4の構成にかかる天井据付機器用支持装置10は、前述した第1の構成のものに対して連結機構が異なっており、その他の構成は同様である。図21は第4の構成の連結機構90を拡大して示す斜視図、図22は設備プレート(取付板)9fを取り付けるときの連結機構90の動きを示す正断面図である。この連結機構90は、前記天井据付機器9の設備プレート9fの両側に立設させた左右一対の支柱91,91と、この支柱91を支持部材14に支持させる連結部材92とを有している。この連結部材92は、弾性変形可能な板材からなり、上部に操作部93が設けられて前記支持部材14に移動可能に支持される上下方向に延びる中央部94と、これの下端から左右方向に延びる中間結合部95,95と、この中間結合部95からさらに左右方向に連続状に延び、前記支柱91に挿通される挿通孔96を有する両端部97,97と、前記中央部94が下動されたとき、その最下方位置で中央部94の下方への移動を阻止する下動規制部98とを備えている。前記支柱91は横断面円形または非円形状に形成し、これと同形状に前記貫通孔96を形成する。
図の実施形態では、前記下動規制部98として、前記支持部材14の上壁部14aに前記中央部94を挿通可能な貫通孔14dを形成し、一方,前記操作部93を前記貫通孔14dから抜け出ないような正面視逆台形状に形成して、連結部材92が最下方位置に移動されたとき、前記操作部93を支持部材14の貫通孔14dの周りに当接させて、前記中央部94の下方への移動を規制するようにしている。また、前記連結部材92の両端部97の先端側には、それぞれ直交する方向にピン99が取り付けられ、このピン99を前記支持部材14の両側壁14bに設けられた図示しない孔に挿入して結合することにより、前記中央部94を貫通孔14dに挿通させた状態で連結部材92を支持部材14内に支持させている。
前記連結部材92は、図22の実線状態から、操作部93の押動操作により中央部94が仮想線で示すように最下方位置にまで移動されて、これに伴い各中間結合部95が下方に、また、両端部97が上方に変形されたとき、その弾性復元力により両端部97に設けた各挿通孔96を支柱91に噛み込ませて、この支柱91と連結部材92を結合させる。このとき、連結部材92の中央部94は、その下端が各中間結合部95と両端部97との連結部分a,aを結ぶ直線bよりも下方に位置されるように押し込まれ、つまり、各中間結合部95が前記直線bよりも下方位置で、中央部94と中間結合部95の連結部分cが、前記中間結合部95と両端部97との連結部分aよりも低位となるように変形される。これにより、両端部97の戻りが阻止されて、両端部97の挿通孔96を支柱91に噛み込み状態に保持させる。
次に、本発明の第4の構成にかかる天井据付機器用支持装置10により天井据付機器9を据え付ける場合の手順について説明する。まず、図18のように、予め、支持部材14に連結部材92の操作部、中間結合部95および下動規制部98を組み込んだ状態で、支持部材14を前記と同様に野縁3,4に係止して天井内に設置する。次に、天井仕上材7の開口8から設備プレート9fに立設した各支柱91を内方に差し込んで、これら支柱91を支持部材14に支持された連結部材92の両端部97の挿通孔96へと挿通させる(図19)。この後、図20のように、連結部材92の操作部93を下方に押動操作する。これにより、連結部材92の中央部94が下動され、これに伴い各中間結合部95が下方に、また、両端部97が上方に変形されて、その弾性復元力により両端部97に設けた各挿通孔96が支柱91に噛み込んだ状態に保持されて、この支柱91と連結部材92がワンタッチ操作で結合される。こうして、前記設備プレート9fが天井仕上材7の開口8の周りに取り付けられる。
なお、前記連結部材92における中央部94の操作部93の下部側には、下動時に前記支持部材14の上壁部14aに形成した貫通孔14dを乗り越えて係止する膨出部を形成して、この膨出部で連結部材92の上動を阻止して、その両端部97に設けた各挿通孔96を支柱91に噛み込み状態に保持させるようにしてもよい。
以上の第4の構成によっても、天井据付機器9に設けた一対の支柱91を支持部材14に支持された連結部材92に容易に取り付けることができるため、第1の構成の場合と同様に、天井据付機器9の天井側への取り付けを迅速かつ容易に行えて施工性が高められる。
本発明の天井据付機器用支持装置10に用いる係止具15には、支持部材14と野縁3、4の係止をロックするロック部を設けることもできる。図23は、ロック部を設けた係止具15の一実施形態を示す斜視図である。同図において、ロック部30は、係止具15の第2および第3脚24、25の間で、支持部材14の上壁部14aに設けられたロック用開口31に挿入されるもので、頭部35と下端の膨出部36を有する本体37と、本体37を保持する保持部38とからなる。一方、このロック部30を野縁3、4に共用するように、支持部材14に取り付けられた係止具15は、その各脚同士23と24、25と26をそれぞれ一定間隔を維持して連結する連動用の連結部32,32を有する。連結部32の対向部分には、下方に移動した膨出部36が当接するように、それぞれ内方に突出する突出部34が設けられている。連結部32同士も連結片33により連結される。
保持部38は一対のアーム部からなり、各アーム部は、本体37の側部に長さが短い第1アーム41が一体成形されて、材料自身の柔軟性により連結部C1の回りに回動変形可能になっている。この第1のアーム41にこれより長い第2アーム42が同様に一体成形され、連結部C2の回りに回動変形可能になっている。第2アーム42の先端に引掛部43が設けられ、この引掛部43は、アーム部が本体37の側部に近付けられて折り畳まれた状態で、係止具15の第2、3脚24、25間における上壁部14a上に位置する上取付部28(図24(a))に引っ掛けて本体37を吊り下げる。膨出部36は、本体37の下方への移動により、上記連結部32間に挿入されて、その突出部34に接触して、連結部32を外方に押圧してロックする。また、本体37の頭部35の両側には凹部39が設けられ、第2アーム42の先端の引掛部43の反対側には凸部44が設けられており、上記ロックの際、この凹部39に凸部44が嵌合して、保持部38もロックされる。
以下、図24に基づいて、ロック部30の組立手順とその動作を説明する。
まず、(a)のように、保持部38のアーム部を折り畳み、(b)のようにアーム部を折り畳んだ状態で、本体37を支持部材14のロック用開口31へ挿入する。次いで(c)のように、引掛部43を係止具15の上取付部28に係止させて、本体37を吊り下げる。こうしてロック部30は予め支持装置10に組み立てられる。この状態で、幅狭の野縁3に対しては、(d)のように、係止具15により支持部材14を野縁3に取り付けた状態で、本体37を下方に移動させ、膨出部36が各連結部32の突出部34をそれぞれ外方に押圧し、第2および第3脚24,25の凸部24a,25aをそれぞれ外方に押圧してロックする。このとき、頭部35の凹部39に第2アーム42の凸部44が嵌合して、保持部38もロックされる。
まず、(a)のように、保持部38のアーム部を折り畳み、(b)のようにアーム部を折り畳んだ状態で、本体37を支持部材14のロック用開口31へ挿入する。次いで(c)のように、引掛部43を係止具15の上取付部28に係止させて、本体37を吊り下げる。こうしてロック部30は予め支持装置10に組み立てられる。この状態で、幅狭の野縁3に対しては、(d)のように、係止具15により支持部材14を野縁3に取り付けた状態で、本体37を下方に移動させ、膨出部36が各連結部32の突出部34をそれぞれ外方に押圧し、第2および第3脚24,25の凸部24a,25aをそれぞれ外方に押圧してロックする。このとき、頭部35の凹部39に第2アーム42の凸部44が嵌合して、保持部38もロックされる。
(e)のように、幅広の野縁4に対しては、上記(d)における第2および第3脚24,25の凸部24a,25aの押圧により、連結部32により連結された第2,第3脚24,25と第1および第4脚23,26が連動して、これら脚23,26の凸部23a,26aを外方に押圧し、幅広の野縁4との係止をロックする。このようにして、ロック部30により、支持部材14と野縁3、4の係止を確実にすることができる。
図25は本発明に用いられる係止具の別の実施形態を示す斜視図である。この実施形態の係止具15Aは、1枚の板材をコの字状でツイスト状に折り曲げた2つの部品60、60からなり、そのそれぞれの基部60aが、支持部材14の長手方向に沿って支持部材14の上壁部14aの裏面に接合されて、長手方向に並ぶ4本の第1〜4脚63〜66をもつ。係止具15Aの板材としては、アルミニウム、鉄またはプラスチックのような材料が用いられ、支持部材14と係止具15Aは、例えばスポット溶接、接着剤またはねじ止め等により接合される。第1〜4脚63〜66は、曲げ変形による弾性力を有しており、支持部材14の長手方向の進出位置と後退位置に移動自在である。第1〜4脚63〜66はその下部にそれぞれ外方へ突出する凸部63a〜66aを有し、またその中間部に第2、3脚64、65はそれぞれ外方へ突出する突出部64b、65bを有し、第1、4脚63、66はそれぞれ内方へ突出する突出部63b、66bを有している。すなわち、この実施形態の係止具15Aは、相隣り合う脚同士63と64、65と66がそれぞれ接触して連動する脚接触部62を有する。
また、ロック部30Aは、前記実施形態のような保持部を有さず、図26(a)に示すように、頭部55と下端の膨出部56を有する本体57からなる。本体57には、本体57が上方へ抜けるのを阻止する抜け止め51が設けられている。膨出部56には、その両側に突出部58が設けられている。(b)のように、本体57の下方への移動により、両脚64、65間に挿入されて、(c)のように、これに接触し、(d)のように、両脚64、65をそれぞれ外方に押圧する。この際、膨出部56の突出部58がそれぞれ両脚64、65の凸部64a、65aの上部傾斜部分に当接してロックする。これにより、上記と同様に、幅狭の野縁3との係止をロックする。なお、幅広の野縁4に対しても同様に、両脚64、65の凸部64a、65aの押圧により、上記脚接触部62により接触した両脚64、65に連動して外部側の脚63a,66aの凸部63a、66aを外方に押圧し、幅広の野縁4との係止をロックする。
なお、この実施形態ではロック部30Aを設けているが、ロック部30Aを省略してもよい。
図27は、前記実施形態の変形例に係るロック部30Bを示す。(a)に示すように、このロック部30Bは、頭部75を有する本体77と、本体77を保持するとともに下端で外方に突出する保持・突出部78とからなる。この保持・突出部78は、一対のアーム部からなり、各アーム部は、本体77の下端に長さが短い一対の第1アーム71、71が一体成形されて、材料自身の柔軟性により連結部C3の回りに回動変形可能になっている。この第1アーム71、71にこれより長い第2アーム72、72がそれぞれ同様に一体成形され、連結部C4の回りに回動変形可能になっている。本体77が下方へ移動すると、連結部C4がそれぞれ外方へ突出するようになっている。第2アーム72の先端に引掛部43Bが設けられ、この引掛部43Bは、アーム部が本体77の側部に近付けられて折り畳まれた状態で、支持部材14におけるロック用開口31近傍の上縁に引っ掛けて本体77を吊り下げる。また、本体77の頭部75の両側には凹部39Bが設けられ、第2アーム72の先端の引掛部43Bの反対側に設けられた凸部44Bが設けられており、上記ロックの際、この凹部39Bに凸部44Bが嵌合して、保持・突出部78もロックされる。
この組立手順としては、まず、(b)のように、保持・突出部78のアーム部を折り畳んだ状態で、本体77を支持部材14のロック用開口31へ挿入する。そののち、(c)のように、引掛部43Bを支持部材14の上縁に当接させて、本体77を吊り下げる。こうしてロック部30Bは予め支持具10に組み立てられる。この状態で、幅狭の野縁3に対しては、(d)のように、係止具15Aにより支持部材14を野縁3に取り付けた状態で、上記連結部C4は、本体77の下方への移動により、上記両脚64、65間に挿入されて接触して、外方に押圧する。(e)のように、さらに、本体77を下方へ移動させることにより、両脚64、65の凸部64a、65aをそれぞれ外方に押圧してロックする。このとき、頭部75の凹部39Bに第2アーム72の凸部44Bが嵌合して、保持・突出部78もロックされる。これにより、上記と同様に、幅狭の野縁3との係止をロックする。なお、幅広の野縁4に対しても同様に、両脚64、65の凸部64a、65aの押圧により、上記脚接触部62により両脚64、65に連動して外部側の脚63a,66aの凸部63a、66aを外方に押圧し、幅広の野縁4との係止をロックする。
図28は、本発明に用いるさらに別の実施形態にかかる係止具を示す正面図である。この実施形態では、支持部材14と野縁3、4の係止をロックするロック部30Cを有する係止具15Bを示している。この係止具15Bは、図27(a)に示すように、1枚の板材をコの字状に折り曲げた2つの部品80、80からなり、長手方向に並ぶ4本の第1〜4脚83〜86をもつ。この第1〜4脚83〜86は、その下部にそれぞれ外方へ突出する凸部83a〜86aを有するが、その中間部は前記実施形態のツイスト状と異なり、ストレート状になっている。
ロック部30Cは、第2および第3脚84、85の間で、支持部材14の上壁部14aに設けられたロック用開口31(図27(b))に挿入されるもので、頭部75を有する本体77と、本体77を保持するとともに下端で外方に突出する保持・突出部78とからなる。一方、このロック部30Cを野縁3、4に共用するように、支持部材14に取り付けられた係止具15Bは、相隣り合う脚同士83と84、85と86間に挿入されて、それぞれ一定間隔を維持するとともに、相隣り合う脚83〜86に接触して連動させる挿入接触部82、82を有する。この挿入接触部82は、例えばコ字状の係止具80の基部80aの裏面から円柱状のものが吊り下げられてなる。
図28(a)に示すように、ロック部30Cの保持・突出部78は、一対のアーム部からなり、各アーム部は、本体77の下端に長さが短い一対の第1アーム71、71が一体成形されて、材料自身の柔軟性により連結部C3の回りに回動変形可能になっている。この第1アーム71、71にこれより長い第2アーム72、72がそれぞれ同様に一体成形され、連結部C4の回りに回動変形可能になっている。本体77が下方へ移動すると、連結部C4がそれぞれ外方へ突出するようになっている。第2アーム72の先端に引掛部73が設けられ、この引掛部73は、アーム部が本体77の側部に近付けられて折り畳まれた状態で、支持部材14におけるロック用開口31近傍の上縁に引っ掛けて本体77を吊り下げる。
この組立手順としては、まず、(b)のように、保持・突出部78のアーム部を折り畳んだ状態で、本体77を支持部材14のロック用開口31へ挿入する。次いで(c)のように、引掛部73を支持部材14の上縁に当接させて、本体77を吊り下げる。こうしてロック部30Cは予め支持具10に組み立てられる。この状態で、幅狭の野縁3に対しては、(d)のように、係止具15Bにより支持部材14を野縁3に取り付けた状態で、上記連結部C4は、本体77の下方への移動により、上記第2、3脚84、85間に挿入されて接触して、外方に押圧する。(e)のように、さらに、本体77を下方へ移動させることにより、両脚84,85の凸部84a、85aをそれぞれ外方に押圧してロックする。また、本体77の頭部75の両側には突出部79が設けられており、上記ロックの際、この突出部79とロック用開口31における支持部材14の側縁と接触して、保持・突出部78もロックされる。これにより、上記と同様に、幅狭の野縁3との係止をロックする。なお、幅広の野縁4に対しても同様に、両脚84,85の凸部84a、85aの押圧により、上記挿入接触部82により両脚84,85に連動して外部側の脚83a,86aの凸部83a、86aを外方に押圧し、幅広の野縁4との係止をロックする。
なお、この実施形態ではロック部30Cを設けているが、ロック部30Cを省略してもよい。その場合、挿入接触部82も省略される。
なお、この実施形態では、係止具15Bとして板材をコの字状に折り曲げた同一のものを2つ並べているが、図29のように、係止具15Cを、長手方向に長い外側のコ字状の部品88と、その内側に収納される短いコの字状の部品89で形成してもよい。この場合、ロック部が省略される。
3、4:野縁
9:天井据付機器
14:支持部材
14b:側壁
15,15A,15B,15C:係止具
16,20,70,90:連結機構
17:係合孔
18:ボルト
18a:頭部
19,22:ナット
21,70A,92:連結部材
21a:支軸部
21b:第1雄ねじ部
21c:第2雄ねじ部
70c:ねじ孔
70B:ねじ体
91:支柱
93:操作部
94:中央部
95:中間結合部
96:挿通孔
97:端部
98:下動規制部
A:第1の方向
B:第2の方向
9:天井据付機器
14:支持部材
14b:側壁
15,15A,15B,15C:係止具
16,20,70,90:連結機構
17:係合孔
18:ボルト
18a:頭部
19,22:ナット
21,70A,92:連結部材
21a:支軸部
21b:第1雄ねじ部
21c:第2雄ねじ部
70c:ねじ孔
70B:ねじ体
91:支柱
93:操作部
94:中央部
95:中間結合部
96:挿通孔
97:端部
98:下動規制部
A:第1の方向
B:第2の方向
Claims (5)
- 平行に配置された野縁間に掛け渡され、天井据付機器を支持する横断面コ字形の支持部材と、この支持部材の両端に取り付けられて、支持部材を野縁に係止する係止具と、前記支持部材に天井据付機器を連結する連結機構とを備え、
前記連結機構は,前記支持部材の両側壁に設けた係合孔と、頭部が前記係合孔に係合して両側壁に支持されるボルトと、このボルトに螺合して天井据付機器を支持するナットとを有している天井据付機器用支持装置。 - 平行に配置された野縁間に掛け渡され、天井据付機器を支持する横断面コ字形の支持部材と、この支持部材の両端に取り付けられて、支持部材を野縁に係止する係止具と、前記支持部材に天井据付機器を連結する連結機構とを備え、
前記連結機構は、前記支持部材の両側壁に設けた係合孔と、支軸部が前記係合孔に係合して両側壁に支持される連結部材と、この連結部材に螺合して天井据付機器を支持するナットとを有し、
前記連結部材は、前記支軸部から支軸部の軸心と直交する互いに異なる第1および第2の方向にそれぞれ延び、長さが相異なる第1および第2の雄ねじ部とを有し、選択された一方の雄ねじ部に前記ナットが螺合される天井据付機器用支持装置。 - 平行に配置された野縁間に掛け渡され、天井据付機器を支持する横断面コ字形の支持部材と、この支持部材の両端に取り付けられて、支持部材を野縁に係止する係止具と、前記支持部材に天井据付機器を連結する連結機構とを備え、
前記連結機構は、前記支持部材の両側壁に設けた係合孔と、頭部が前記係合孔に係合して両側壁に支持される連結部材と、この連結部材に形成したねじ孔に螺合して天井据付機器を支持するねじ体とを有している天井据付機器用支持装置。 - 平行に配置された野縁間に掛け渡され、天井据付機器を支持する横断面コ字形の支持部材と、この支持部材の両端に取り付けられて、支持部材を野縁に係止する係止具と、前記支持部材に天井据付機器を連結する連結機構とを備え、
前記連結機構は、天井据付機器に設けた一対の支柱と、両端部に前記支柱に挿通される挿通孔を有し、中央部が前記支持部材に上下動可能に支持された連結部材とを有し、
前記連結部材は、前記中央部に設けた操作部と、前記中央部と両端部とを結合し、下動操作により変形して、その弾性復元力により前記挿通孔を支柱に噛み込ませる中間結合部と、前記下動した位置で連結部材の中央部の下方への移動を阻止する下動規制部とを備えた天井据付機器用支持装置。 - 請求項1から4の天井据付機器用支持装置のいずれか1つを用いた天井据付機器の支持方法。
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