JP4563345B2 - コーナ緩衝材および梱包装置 - Google Patents
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Description
第1外枠部と、前記第1外枠部に屈曲して連なる第2外枠部とを有し、前記第1および第2外枠部が、長手方向の軸線に垂直な断面の形状が矩形である筒状に形成される外枠と、
前記第1外枠部及び前記第2外枠部の内部に挿入されていて前記第1および第2外枠部の一側壁部から前記一側壁部に垂直に突出し、前記第1および第2外枠部の軸線に平行な板状であり、前記各被梱包物間に挿入される中敷きとを備え、
前記中敷き、前記第1外枠部及び前記第2外枠部は、一枚のシート材を折曲げ加工することで設けられたものであり、
前記外枠は、前記第1および第2外枠部の一側壁部が前記各被梱包物の角部における2つの側面によって形成される稜線部を横断するように、被梱包物を覆うことを特徴とするコーナ緩衝材である。
前記第1外枠部は、長手方向の軸線が前記中敷きの厚み方向に垂直な第1方向に平行であり、前記第2外枠部は、前記第1外枠部に垂直に屈曲して連なり、
前記第1および第2外枠部は、前記中敷きの厚み方向に平行な2つの側壁部と、前記中敷きの厚み方向に垂直な2つの板部とをそれぞれ有し、各側壁部が各板部によって連結されて、前記軸線に垂直な断面の形状が矩形である筒状にそれぞれ形成され、
前記一側壁部は、第1および第2外枠部の前記2つの側壁部のうちの一方であることを特徴とする。
[全体概略構成]
図1は、本発明の第1実施形態のコーナ緩衝材10を内方側から見た斜視図である。コーナ緩衝材10から被梱包物に近づく方向が内方であり、コーナ緩衝材10から被梱包物と反対側に向かう方向が外方である。また中敷き15の厚み方向zに垂直な一方向が第1方向xであり、中敷き15の厚み方向zに垂直でありかつ第1方向xに垂直である方向が第2方向yである。以下、「中敷き15の厚み方向」を「中敷き厚み方向」という。被梱包物については、後述する。
図2は、図1の切断面線S2−S2から見た断面図である。第1および第2外枠部25,26は、基本的に同一の構成を有しており、代表して第1外枠部25について詳細に説明し、第2外枠部26における第1外枠部25と同一構成部に同一の符号を付し、第2外枠部26については詳細な説明は省略して第1外枠部26と異なる構成についてだけ説明する。
図2は、第1外枠部25の軸線L1に垂直な断面を示している。図2において、左方側がコーナ緩衝材10における内方側であり、右方側がコーナ緩衝材10における外方側である。図2に示すように、第1外枠部25は、中敷き厚み方向zに平行な2つの側壁部101,55と、中敷き厚み方向zに垂直な2つの板部56,59とを有し、各側壁部101が各板部56,59によって連結され、第1外枠部25の軸線L1に垂直な断面の形状が矩形である筒状に形成される。各側壁部101,55および各板部56,59は、第1外枠部25の軸線L1に平行であり、第1外枠部25の軸線L1に平行な第1方向xに長く延びている。
第2外枠部26の断面の図示は省略するが、第2外枠部26は、図2に示す第1外枠部25と同様に、各側壁部101,55、各板部56,59、各裏当て片58,61、端壁部63および挿入折曲げ片32を有している。第1外枠部25との差異点として、第2外枠部26では、各側壁部101,55および各板部56,59は、第2外枠部26の軸線L2に平行であり、第2外枠部26の軸線L2に平行な第2方向yに長く延びている。また第2外枠部26では、端壁部63は、第2外枠部26の軸線L2に垂直に設けられ、第2外枠部26の軸線方向他端部を塞ぐ構成である。
図3は、第1および第2外枠部25,26が屈曲される前の状態のコーナ緩衝材10を示す斜視図である。第1外枠部25の他側壁部55における第1外枠部25の軸線方向一端部に配置される端部と、第2外枠部26の他側壁部55における第2外枠部26の軸線方向一端部に配置される端部とは、互いに連なっている。互いに連なる各他側壁部55の端部は、中敷き厚み方向zに平行な端部であり、第1および第2外枠部25,26は、各他側壁部55同士が連なる連結部27で、互いに連なっている。第1および第2外枠部25,26は連結部27に沿って垂直に屈曲されている。
図1および図3に示すように、中敷き15は、第1外枠部25に連なる第1中敷き部28と、第2外枠部26に連なる第2中敷き部29とを有する。第1および第2中敷き部28,29は、基本的に同一の構成を有しており、代表して第1中敷き部28について詳細に説明し、第2中敷き部29における第1中敷き部28と同一構成部に同一の符号を付し、第2中敷き部29については、詳細な説明は省略して第1中敷き部28と異なる構成についてだけ説明する。
図2に示すように、第1中敷き部28は、一側壁部101の各側壁部分57,60間に挟まれ、外方側の端部およびその付近が、第1外枠部25における各側壁部101,55および各板部56,59によって形成される筒の内部に挿入されている。第1中敷き部28の外方側の端部は、各裏当て片58,61のいずれか、第1実施形態では、他方の裏当て片61の外方側の端部に連なっている。第1中敷き部28は、第1外枠部25の筒の内部に挿入される外方側の端部およびその付近が、他方の裏当て片61に折重なって各裏当て片58,61に挟まれるように、他方の裏当て片61に対して折曲げ反転され、各側壁部分57,60間を通過して、一側壁部101から突出している。この第1中敷き部28は、外方側の端部およびその付近において、中敷き厚み方向z両側から各裏当て片58,61が当接され、これら各裏当て片58,61によって挟持されている。
図6は、後述する第2実施形態を説明するための図ではあるが、外枠14および中敷き15は、第1および第2実施形態で同一の構成であるので、図6を参照して、第1中敷き部28の支持構造を説明する。第1外枠部25には、第1外枠部25の軸線方向略中央部に、他側壁部55に連なって、両開き扉状に、一対の内折れ片67,68が設けられる。他側壁部55には、他側壁部55の厚み方向に見た形状が矩形状の開口135が形成され、他側壁部55の開口135における中敷き厚み方向zに平行な2つの端部に、各内折れ片67,68の外方側の端部がそれぞれ連なっている。各内折れ片67,68は、他側壁部55に対して垂直に内方側へ屈曲し、第1外枠部25の軸線L1に垂直に設けられる。内折れ片67,68は、中敷き厚み方向z両端部が、各板部56,59に当接している。
第2中敷き部29の断面の図示は省略するが、第2中敷き部29は、図2に示す第1中敷き部28と同様に、第2外枠部26の各裏当て片58,61のいずれか、第1実施形態では、他方の裏当て片61の外方側の端部に連なり、第2外枠部26の各裏当て片58,61によって挟持され、第2外枠部26の一側壁部101から突出している。第2中敷き部29は、第1外枠部25と同様に第2外枠部26によって形成される各内折れ片によって、支持されている。
図3を参照して、第1および第2中敷部28,29は、互いに係合される係合部45,46をそれぞれ有する。各係合部45,46は、第1および第2中敷部28,29の互いに近接する側の端部に形成されている。各係合部45,46は、いずれか一方が凸形状に形成され、いずれか他方が凹形状に形成される。第1実施形態では、第1中敷き28の係合部45が凸形状に形成され、第2中敷き29の係合部46が凹形状に形成されている。
図3に示すように、コーナ緩衝材10は、第1外枠部25および第1中敷き部28によって構成される第1構成部43と、第2外枠部26および第2中敷き部29によって構成される第2構成部44とが、第1および第2外枠部25,26の他側壁部55同士が連結される連結部27だけで連結される構成である。このように連結部27だけで連結されている第1および第2構成部43,44に、第1および第2中敷き部28,29が厚み方向に位置ずれするようなねじりを生じてしまうことを防ぐために、第1および第2構成部43,44のいずれか一方に、中敷き厚み方向zに間隔をあけて一対のガイド片48,49が設けられ、第1および第2構成部43,44のいずれか他方に、各ガイド片48,49間に挿入される挿入片47が設けられる。
[シート材概略]
図4は、外枠14および中敷き15を形成する段ボール製シート材16を、組立前の展開状態で示す展開図である。図4は、シート材16を裏面側から見て示しており、裏面は組立てた状態で第1および第2外枠部25,26の筒の内表面となる面である。図4において、破線は、谷折りされる位置を示し、一点鎖線は、山折りされる位置を示す。また図4において、一部の領域50に、中芯延在方向TDおよび流れ方向MDを示す。中芯延在方向TDは、中芯の凹凸が延びる方向であり、流れ方向MDは、中芯延在方向TDに垂直な方向である。理解を容易にするために、図4において上方となる中芯延在方向TD一方を上方といい、図4において下方となる中芯延在方向TD他方を下方といい、図4において左方となる流れ方向MD一方を左方といい、図4において右方となる流れ方向MD他方を右方という。
図4に示すように、第1構成部43において、他側壁部55の上方側に連なって一方の板部56が設けられ、一方の板部56の上方側に連なって一方の側壁部分57が設けられ、一方の側壁部分57の上方側に連なって一方の裏当て片58が設けられる。また他側壁部55の下方側に連なって、他方の板部59が設けられ、他方の板部59の下方側に連なって他方の側壁部分60が設けられ、他方の側壁部分60の下方側に連なって他方の裏当て片61が設けられ、他方の裏当て片61の下方側に連なって第1中敷き部28が設けられる。一方の板部56、一方の側壁部分57、一方の裏当て片58、他方の板部59、他方の側壁部分60、他方の裏当て片61および第1中敷き部28は、他側壁部55と同様に、流れ方向MDに長く延びている。
図4に示すように、第2構成部44は、第1構成部43と、中芯延在方向TDに平行な連結部27を通る対称線に関して大略的に対称となる構成を有しており、非対称の構成についてだけ説明する。第2構成部44では、第1中敷き部28に代えて、第2中敷き部29が設けられる。第2中敷き部29には、凸形状の係合部45に代えて、凹形状の係合部46が形成されている。また第2中敷き部29には、左方側の端部に挿入片47が形成されている。また第2構成部44には、各ガイド片48,49は、形成されておらず、これに代えて、一方の側壁部分57に左方へ突出する折曲げ片75が形成され、他方の側壁部分60に左方へ突出する折曲げ片76が形成されている。この第2構成部44では、第1中敷き部28を除く部分によって、第2外枠部26が構成される。
[第1構成部の組立]
コーナ緩衝材10は、図4に示すシート材16を、折曲げ加工して組立てられる。第1構成部43では、他側壁部55に対して各内折れ片67,68を、中芯延在方向TDに平行な折曲げ位置で垂直に折曲げる。各内折れ片67,68は、シート材16の裏面が凹となるように折り曲げる。このように各内折れ片67,68を折り曲げた状態で、他側壁部55に対して一方の板部56を、流れ方向MDに平行な折曲げ位置で垂直に折曲げ、一方の板部56に対して一方の側壁部分57を、流れ方向MDに平行な折曲げ位置で垂直に折曲げ、一方の側壁部分57に対して一方の裏当て片58を、流れ方向MDに平行な折曲げ位置で垂直に折曲げる。一方の板部56に対して一方の側壁部分57を折曲げるとき、その折曲げ位置を延長させた位置で、一方のガイド片48を屈曲させる。一方の板部56、一方の側壁部分57および一方の裏当て片58は、シート材16の裏面が凹となる状態で巻込むように折曲げる。
第2構成部44は、第1構成部43とほぼ同様に折曲げて組立てられる。第2構成部44においては、第1中敷き部28に代えて第2中敷き部29を有しているので、第2中敷き部29を他方の裏当て片61に対して同様に折返した状態で、他方の板部59、他方の側壁部分60および他方の裏当て片61を折曲げる。また第2構成部44の組立においては、各ガイド片48,49が存在しないので、この折曲げが不要である。また第2構成部44では、各板部57,60に連なる折曲げ片75,76を有しており、これら折曲げ片75,76を、各板部57,60に対して、中芯延在方向TDに平行な折曲げ位置で垂直に折曲げる。各折曲げ片75,76は、シート材16の裏面が凹となる状態で折曲げる。その他は、第1構成部43の組立と同様である。
第1および第2構成部43,44が組立てられた状態で、コーナ緩衝材10は、図3に示すような状態となる。この状態から、第1構成部43の他側壁部55に対して第2構成部44の他側壁部55を、連結部27に存在する中芯延在方向TDに平行な折曲げ位置で垂直に折曲げる。各他側壁部55は、シート材16の裏面が凹となるように折曲げる。このようにして第1および第2構成部43,44を折曲げ、第1外枠部25に対して第2外枠部26を垂直に屈曲させて設ける。この状態で第1および第2中敷き部28,29の各係合部45,46を互いに係合させ、図1に示すようなコーナ緩衝材10が完成する。このようにして、コーナ緩衝材10は、1枚の段ボール製シート材16によって組立てられる。
[全体概略構成]
図5は、本発明の第2実施形態のコーナ緩衝材10Aを外方側から見た斜視図である。図6は、第2実施形態のコーナ緩衝材10Aを組立途中の状態で示す斜視図である。第2実施形態のコーナ緩衝材10Aにおいて、第1実施形態のコーナ緩衝材10と対応する部分には、同一の符号を付し、異なる構成についてだけ説明する。この第2実施形態のコーナ緩衝材10Aは、第1実施形態のコーナ緩衝材10と同様に板状の被梱包物を梱包するために用いられる。第2実施形態のコーナ緩衝材10Aは、外枠14および中敷き15に加えて、外枠14に装着され、外力に対する強度を向上するための補強体を備える。補強体は、角部補強体17と、第1および第2外枠補強体18a,18bとを有している。
[全体概略構造]
図7は、角部補強体17を屈曲させる前の状態で示す斜視図である。角部補強体17は、第1外枠部25に挿入される第1角部補強体部103と、第1角部補強体部103に連なり、第2外枠部26に挿入される第2角部補強体部104とを有する。
図8は、図5の切断面線S8−S8から見た断面図である。図8において左方側がコーナ緩衝材10Aにおける内方側であり、右方側がコーナ緩衝材10Aにおける外方側である。図7および図8を参照して、第1角部補強体部103は、第1外枠部25の軸線L1および中敷き厚み方向zに平行な複数の第1角部補強壁82,83と、第1角部補強壁82,83に連なり、中敷き厚み方向zに垂直な複数の第1補強板85〜88とを有する。第2実施形態では、第1角部補強体部103は、2つの第1角部補強壁82,83と、4つの第1補強板85〜88を有する。
図9は、図5の切断面線S9−S9から見た断面図である。図9において右方側がコーナ緩衝材10における内方側であり、左方側がコーナ緩衝材10における外方側である。図7および図9を参照して、第2角部補強体部104は、第2外枠部26の軸線L2および中敷き厚み方向zに平行な複数の第2角部補強壁112,113と、第2角部補強壁112,113に連なり、中敷き厚み方向zに垂直な複数の第2補強板115〜118とを有する。第2実施形態では、第2角部補強体部104は、2つの第2角部補強壁112,113と、4つの第2補強板115〜118を有する。
図10は、角部補強体17を形成する段ボール製シート材120を、組立前の展開状態で示す展開図である。図10は、シート材120を裏面側から見て示し、図10において、破線は、谷折りされる位置を示し、一点鎖線は、山折りされる位置を示す。理解を容易にするために、図10において上方となる流れ方向MD一方を上方といい、図10において下方となる流れ方向MD他方を下方といい、図10において左方となる中芯延在方向TD一方を左方といい、図10において右方となる中芯延在方向TD他方を右方という。
角部補強体17は、図10に示すシート材120を、折曲げ加工して組立てられる。一方の第1角部補強壁82に対して各連結片84を、流れ方向MDに平行な折曲げ位置で垂直に折曲げ、かつ各連結片84に対して他方の第1角部補強壁83を、流れ方向MDに平行な折曲げ位置で垂直に折曲げる。このときシート材120の裏面側が凹となり、各第1角部補強壁82,83の裏面同士が対向するように折曲げる。
角部補強体17を、外枠14に挿入するにあたっては、図6に示すように、第1および第2外枠部25,26のいずれか一方(図6の例では第1外枠部25)を、筒状に組立てる前の状態で、第1および第2外枠部25,26のいずれか一方(図6の例では第2外枠部26)内に、角部補強体17を部分的に挿入する。その後、未組立状態にある第1および第2外枠部25,26のいずれか一方を組立てる。このようにして、角部補強体17は、外枠14に挿入され、第1および第2外枠部25,26が連なる屈曲部に設けられる。この状態から第1および第2外枠部25,26が屈曲されることによって、角部補強体17は、これに追従して、第1および第2角部補強体部103,104が互いに屈曲する。
図11は、第1外枠補強体18aを示す斜視図である。第1外枠補強体18aは、第1基壁91aと、第1基壁91aに連なって設けられる複数の第1外枠補強壁22a,23aとを有する。第2実施形態では、第1外枠補強体18aは、2つの第1外枠補強壁22a,23aを有している。第1基壁91aは矩形の平面を有する板状であり、各第1外枠補強壁22a,23aは、第1基壁91aの一対の平行な側部に連なり、第1基壁91aに垂直に屈曲している。
図14は、第1外枠補強体18aを形成する段ボール製シート材121を、組立前の展開状態で示す展開図である。図14は、シート材121を裏面側から見て示し、図14において、破線は、谷折りされる位置を示す。第1基壁91aの流れ方向一方側(図14の左方側)に連なって一方の第1外枠補強壁22aが設けられ、第1基壁91aの流れ方向他方側(図14の右方側)に連なって他方の第1外枠補強壁22aが設けられる。
第1外枠補強体18aは、図14に示すシート材121を、折曲げ加工して組立てられる。第1基壁91aに対して一方の第1外枠補強壁22aを、中芯延在方向TDに平行な折曲げ位置で垂直に折曲げるとともに、第2基壁91aに対して他方の第1外枠補強壁23aを、中芯延在方向TDに平行な折曲げ位置で垂直に折曲げる。このときシート材121の裏面側が凹となるように折曲げる。このように折曲げ第1外枠補強体18aが完成する。
第1外枠部25の他側壁部55には、前述のように開口135が形成されている。この開口135から第1外枠補強体18aを挿入し、第1外枠部25に装着する。第1外枠補強体18aを挿入するにあたって、各第1外枠補強壁22a,23aに、図11などに示すように切欠き溝93が形成されているので、各裏当て片58,61および第1中敷き部28の切欠き溝131も利用して、互いの干渉を避けることができる。
図6を参照して、第2外枠補強体18bは、第2基壁91bと、第2基壁91bに連なって設けられる複数の第2外枠補強壁22b,23bとを有する。第2実施形態では、第2外枠補強体18bは、2つの第2外枠補強壁22b,23bを有している。第2外枠補強体18bは、第1外枠補強体18aと対称の構成を有し、第2基壁91bが第1基壁91aに対応し、一方の第2外枠補強壁22bが、一方の第1外枠補強壁22aに対応し、他方の第2外枠補強壁23bが、他方の第1外枠補強壁23aに対応する。したがって第2外枠補強体18bについては、詳細な図示および説明を省略し、重要な構成だけを説明する。
[梱包装置概略]
図15は、梱包装置11によって2枚の太陽電池パネル12を梱包する途中の状態をしめす斜視図である。図16は、梱包装置11によって2枚の太陽電池パネル12を梱包した状態を示す斜視図である。梱包装置11は、前述の第2実施形態のコーナ緩衝材10Aを4つ備え、さらに加えて、2つのカバー材35,36と、結束材37とを備える。この梱包装置11は、2枚の太陽電池パネル12を重ねて梱包する装置である。
被梱包物である太陽電池パネル12は、相対的に大面積の1対の平面と、周囲の側面とを有する板状体である。図15に示す形態では、1対の矩形平面と4つの側面とを有する。太陽電池パネル12では、1つの平面と2つの側面とによって1つの角部が形成され、このように3つの面によって形成される角部を8つ有している。各角部は、1カ所から互いに垂直な3方向に延びる3つの稜線部をそれぞれ有する。稜線部は、2つの面が凸状に屈曲して連なる部分であり、1つの角部における3つの稜線部は、1つの平面と2つの側面のうちの一方とによって形成される稜線部と、1つの平面と2つの側面のうちの他方とによって形成される稜線部と、2つの側面によって形成される稜線部とである。1つの角部における2つの側面によって形成される稜線部は、他のもう1つの角部における2つの側面によって形成される稜線部に連なっている。太陽電池パネルは、このような2つの側面によって形成される稜線部が互いに連なる2つの角部を1組とし、4組で計8つの角部を有している。
2枚の太陽電池パネル12は、互いの側面を揃えた状態で積重ねられる。1つのコーナ緩衝材10Aは、中敷き15が、各太陽電池パネル12間に挿入される状態で、各太陽電池パネル12の2つの側面によって形成される稜線部が、コーナ緩衝材10Aの外枠14における屈曲部に嵌まり込むように設けられる。
このように各コーナ緩衝材10Aによって、各角部を保護した状態の保護済み太陽電池パネル12を、2つのカバー材35,36によって、厚み方向両側から覆う。一方のカバー材35は、保護済み太陽電池パネル12を厚み方向一方側(図15では下側)から覆うととともに、各太陽電池パネル12における一対の平行な側面を覆いながら、保護済み太陽電池パネル12を厚み方向他方側(図15では上側)から部分的に覆う。この状態で他方のカバー36によって、保護済み太陽電池パネル12を厚み方向他方側(図15では上側)から覆うとともに、各太陽電池パネル12におけるもう一対の平行な側面を覆う。そしてポリプロピレン(PP)などから成るバンド状の結束材37によって、各カバー材35,36を結束する。このようにして梱包される梱包済み太陽電池パネル12は、たとえば数組段積みされ、保管される。この梱包装置11では、各コーナ緩衝材10Aが大きな強度を有しているので、段積みした状態で、長期間荷崩れを防ぐことができ、たとえば輸出などに好適に用いることができる。
梱包装置11は、第2実施形態のコーナ緩衝材10Aを用いて構成されたが、第1実施形態のコーナ緩衝材10を用いて構成されてもよい。また角部補強体17は、中芯延在方向TDが90度異なるシート材から形成されてもよい。この場合、鉛直方向の外力に対するさらに大きな耐性を得ることができる。またコーナ緩衝材10,10Aは、被梱包物である太陽電池パネル12の2つの側面によって形成される稜線部およびその付近だけを覆う構成として説明したが、第1および第2外枠部25,26を、もう1つのコーナ緩衝材10,10Aの外枠と互いに当接するように長くし、太陽電池パネル12の側面を全領域にわたって覆う構成としてもよい。
14 外枠
15 中敷き
17 角部補強体
18a 第1外枠補強体
18b 第2外枠補強体
22a,23a 第1外枠補強壁
25 第1外枠部
26 第2外枠部
28 第1中敷き部
29 第2中敷き部
45,46 係合部
55 他側壁部
56 一方の板部
59 他方の板部
82,83 第1角部補強壁
85〜88 第1補強板
91a 第1基壁
101 一側壁部
103 第1角部補強体部
104 第2角部補強体部
112,113 第2角部補強壁
115〜118 第2補強板
Claims (7)
- 一対の平面と周囲の側面とを有する板状の被梱包物を複数枚重ねて梱包するために用いられ、前記各被梱包物の1つの平面と2つの側面とによって形成される角部を保護するコーナ緩衝材であって、
第1外枠部と、前記第1外枠部に屈曲して連なる第2外枠部とを有し、前記第1および第2外枠部が、長手方向の軸線に垂直な断面の形状が矩形である筒状に形成される外枠と、
前記第1外枠部及び前記第2外枠部の内部に挿入されていて前記第1および第2外枠部の一側壁部から前記一側壁部に垂直に突出し、前記第1および第2外枠部の軸線に平行な板状であり、前記各被梱包物間に挿入される中敷きとを備え、
前記中敷き、前記第1外枠部及び前記第2外枠部は、一枚のシート材を折曲げ加工することで設けられたものであり、
前記外枠は、前記第1および第2外枠部の一側壁部が前記各被梱包物の角部における2つの側面によって形成される稜線部を横断するように、被梱包物を覆うことを特徴とするコーナ緩衝材。 - 前記被梱包物は、一対の矩形平面と、周囲の4つの側面とを有する板状体であり、
前記第1外枠部は、長手方向の軸線が前記中敷きの厚み方向に垂直な第1方向に平行であり、前記第2外枠部は、前記第1外枠部に垂直に屈曲して連なり、
前記第1および第2外枠部は、前記中敷きの厚み方向に平行な2つの側壁部と、前記中敷きの厚み方向に垂直な2つの板部とをそれぞれ有し、各側壁部が各板部によって連結されて、前記軸線に垂直な断面の形状が矩形である筒状にそれぞれ形成され、
前記一側壁部は、第1および第2外枠部の前記2つの側壁部のうちの一方であることを特徴とする請求項1に記載のコーナ緩衝材。 - 前記中敷きは、前記第1外枠部の前記一側壁部に連なる第1中敷き部と、前記第2外枠部の前記一側壁部に連なる第2中敷き部とを有し、
前記第1および第2中敷部は、互いに係合される係合部をそれぞれ有することを特徴とする請求項1または2に記載のコーナ緩衝材。 - 前記第1外枠部及び前記第2外枠部の内部には、それぞれ、前記中敷きの前記第1外枠部及び前記第2外枠部の内部に挿入された部分を挟み込んで支持する2つの裏当て片が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のコーナ緩衝材。
- 前記外枠に装着され、外力に対する強度を向上するための補強体を備え、
前記補強体は、前記第1および第2外枠部が連なる屈曲部に設けられる角部補強体を有し、
前記角部補強体は、第1外枠部に挿入される第1角部補強体部と、前記第1角部補強体部に連なり、第2外枠部に挿入される第2角部補強体部とを有し、
前記第1角部補強体部は、前記第1外枠部の軸線および前記中敷きの厚み方向に平行な複数の第1角部補強壁と、この第1角部補強壁に連なり、前記中敷きの厚み方向に垂直な複数の第1補強板とを有し、
前記第2角部補強体部は、前記第2外枠部の軸線および前記中敷きの厚み方向に平行な複数の第2角部補強壁と、この第2角部補強壁に連なり、前記中敷きの厚み方向に垂直な複数の第2補強板とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のコーナ緩衝材。 - 前記外枠に装着され、外力に対する強度を向上するための補強体を備え、
前記補強体は、前記第1および第2外枠部が連なる屈曲部を避けて、前記第1外枠部に装着される第1外枠補強体と、前記第1および第2外枠部が連なる屈曲部を避けて、前記第2外枠部に装着される第2外枠補強体とを有し、
前記第1外枠補強体は、前記第1外枠部の軸線および前記中敷きの厚み方向に平行な第1基壁と、この第1基壁に連なり、前記第1外枠部の軸線に垂直な複数の第1外枠補強壁とを有し、
前記第2外枠補強体は、前記第2外枠部の軸線および前記中敷きの厚み方向に平行な第2基壁と、この第2基壁に連なり、前記第2外枠部の軸線に垂直な複数の第2外枠補強壁とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のコーナ緩衝材。 - 前記第1外枠部及び前記第2外枠部は、前記中敷きの厚み方向に垂直な2つの板部同士が互いに平行となるように設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに梱包装置。
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