JP4562989B2 - 5−ベンジル−3−フルフリルアルコールの製造方法 - Google Patents

5−ベンジル−3−フルフリルアルコールの製造方法 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、5−ベンジル−3−フルフリルアルコールの合成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
5−ベンジル−3−フルフリルアルコールの合成方法は当技術で広く知られ、それ自体レスメスリンの商用名によって知られているピレスロイド・タイプの殺虫剤の合成による中間体で、また例えば、英国特許第1,168,797号に記述されている。例えば、米国特許第3,466,304号は、シアン化ベンジルとコハク酸ジアルキルのクライゼン縮合、それによる加水分解、エステル化、ケトン基の保護、ホルキル化、5−ベンジル−3−フルフリルエステルへの環化、及び水素化アルミニウムリチウムを備えたアルコールに続く還元を経た5−ベンジル−3−フルフリルアルコールの合成を請求している。
【0003】
この方法は特に困難で、それは無水溶剤を必要とし、かつ取り扱いに多くの用心が求められる水素化アルミニウムリチウムを使用する。欧州特許第187345号は、イソブチレンジアセテート及び適切なアルドオキシムから得られた、置換されたイソオキサゾリジンによる置換されたフランの合成のための方法を請求している。従って、この方法は、ジクロロイソブチレンから得られたイソブチレンジアセテート、あるいは調製や見つけ出すのが難しいジヒドロキシイソブチレンの使用をもくろんでいる(西独国特許第3,243,543号及び西独国特許第3,415,336号)。
【0004】
ソヴィエト連邦特許第1768601号は、水素化アルミニウムリチウムを有する類似のエステルの還元を経た5−ベンジル−3−フルフリルアルコールの合成を請求している。フランエステルは、200−250℃のオートクレーブ内で、プロピオル酸のアルキルエステルを有する2−ベンジルフランの凝縮によって得られる。
【0005】
方法例で記述された条件は要求が厳しく、あるいはほとんどそういうものとして工業規模プラントで利用されない。
【特許文献1】
英国特許第1,168,797号明細書
【特許文献2】
米国特許第3,466,304号明細書
【特許文献3】
欧州特許第187345号明細書
【特許文献4】
西独国特許第3,243,543号明細書
【特許文献5】
西独国特許第3,415,336号明細書
【特許文献6】
ソヴィエト連邦特許第1768601号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、この必要性により高収率、工業規模まで大規模にするのが容易で、市販の入手可能な試薬の使用により、純度の高い中間体を有することで特徴づけられる反応を備えた合成の新方法の実現を感じていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
当技術での公知方法の典型的な欠点を克服することができる、5−ベンジル−3−フルフリルアルコールの新しい合成方法は今見出された。
【0008】
出願人は予期せず、また驚くほどの5−ベンジル−3−フルフリルアルコールの新しい合成方法を見出し、以下を含む:
a.3−ベンジル−5−ヒドロキシメチル−5−カルボキシアルキルイソオキサゾリンを与える次亜塩素酸ナトリウム水溶液の存在下で、ホルムアルデヒド、フェニルアセトアルデヒドオキシムとアルキルホスホン酸塩のウィッティッヒ−ホルナータイプ反応によって得られるアルキルα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルとの縮合反応
【0009】
b.3−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)イソオキサゾリンを与える水素化ホウ素ナトリウム又はジヒドロ−ビス−(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウムナトリウムを有する3−ベンジル−5−ヒドロキシメチル−5−カルボキシアルキルイソオキサゾリンの還元反応
【0010】
c.−ベンジル−−フルフリルアルコールを与える3−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)イソオキサゾリンの水素化及びそれによる転位反応
【0011】
検討中の方法は、容易に工業利用可能性のある少数のステップ及び高収率、市場で容易に見つけられる試薬から開始することによって特徴づけられ、公知技術中で指摘された原料、特に、見つけ出すのが困難で、そして高価なジクロロあるいはジヒドロキシ・イソブチレンと比較して合理的なコストでかつ取り扱うのに安全である(Oraganic Syntheses 75巻、89−97頁、1997年)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次のステップを含む5−ベンジル−3−フルフリルアルコールの合成方法は本発明の目的である:
a)3−ベンジル−5−ヒドロキシメチル−5−カルボキシアルキルイソオキサゾリンを与える次亜塩素ナトリウム(NaClO)存在下で、フェニルアセトアルデヒドオキシムとアルキル(C−C)アルファ−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルとの縮合反応;
b)3−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)イソオキサゾリンを与える3−ベンジル−5−ヒドロキシメチル−5−カルボキシアルキルイソオキサゾリンの水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)あるいはジヒドロ−ビス−(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウムナトリウム(NaAlH(OCHCHOCH)を用いる還元反応;
c)5−ベンジル−3−フルフリルアルコールを与える3−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)イソオキサゾリンの接触水素化反応及びそれによる転位反応
【0013】
本発明の合成方法によれば、ステップa)の縮合反応は、好ましくは芳香族又は脂肪族のハロゲン化溶剤中で行なわれる。
【0014】
脂肪族ハロゲン化溶剤、特に炭素原子1〜2つの塩素化されたものは最も好ましい。塩化メチレンが特に好ましい。その技術は−10℃〜80℃の間の温度で行われ;−10℃〜50℃の間の範囲が好ましく;−10℃〜30℃の間の温度が特に好ましい。
【0015】
ステップa)の縮合反応は、5〜10%w/wの活性な塩素滴定濃度を有する次亜塩素酸ナトリウム水溶液存在下で行なわれる。8〜10%w/w滴定濃度が好ましい。10%w/w滴定濃度が特に好ましい。
【0016】
水素化ホウ素ナトリウムを有するステップb)の還元反応は、C−Cの脂肪族アルコール又はそれの混合物中で行われ、メチルアルコールが特に好ましい;ジヒドロビス−(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウムナトリウムが使用される時、その反応は、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン又はそれの混合物から成る群から選ばれた芳香族又は脂肪族の溶剤中で行われる。トルエンが特に好ましい。
【0017】
ステップb)の還元反応の温度は−15℃〜30℃の間であり、好ましくは−10℃〜25℃の範囲である。
【0018】
還元反応は、メタノール中での水素化ホウ素ナトリウム粒剤(10−40メッシュ)又はトルエン中でのジヒドロ−ビス−(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウムナトリウムが好ましく実行され、後者の場合、70%w/wトルエン液中、ジヒドロ−ビス−(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウムナトリウム{登録商標:シンヒドリド(Synhydrid)}が特に好ましい。
【0019】
ステップc)の水素化反応は、0.5〜40barの間の水素圧力で行われ;1〜20barの間の範囲が好ましく;1〜10barの間の範囲が特に好ましい。
【0020】
水素化温度は15℃〜100℃の間であり;20℃〜60℃の間の範囲が好ましい。
【0021】
水素化反応中で使用される触媒は、接触水素化のために一般に使用されるものであり、そのようなもの又は適切な不活発な母材上で支持される。触媒の代表な例は、PtO、PtO、ラネーNi、炭素を加えたPt、炭素を加えたPd、BaSOを加えたPd、Alを加えたPd、Alを加えたPt、炭素を加えたRuである。炭素を加えたPd、PtO及びラネーNiが好ましい。ラネーNiが特に好ましい。ステップc)の水素化反応は、C−Cのアルコール溶剤又はそれの混合物中、あるいは前記C−Cのアルコールのヒドロアルコールな混合物中で行われ、前記混合物の水量は溶液の7〜50%v/vに及ぶ。
【0022】
メタノールがアルコールとして好ましい。
【0023】
メタノール/水混合物は、10〜30%v/vの水量が好ましい。メタノール/水混合物は、15%〜20%v/vの水を含んでいるのが特に好ましい。
【0024】
ステップc)の水素化反応は、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ホウ酸のような弱い有機酸又は無機プロトン酸の存在下で行われる。
【0025】
酢酸とホウ酸が特に好ましい。
【0026】
ステップc)の水素化反応の終了に際して、残留物は欧州特許第187345号に記述されるような強い無機酸の水溶液で処理される。
【0027】
HClの10%(/v)の溶液が好ましい。
【0028】
本発明の目的の、合成方法の補足利点は、低級アルキル、炭素原子1〜4つ、アルファ−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル、好ましくはメチル、エチル又はプロピルのアルファ−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル、より好ましくはエチルアルファ−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルのような塩基性の試薬、及び市場で容易に利用可能な又は入手可能なフェニルアセトアルデヒドオキシムの使用であり、Villieras J.共著 Rambaud M.、Organic Syntheses 66、220−224頁、1988年、Synthesis、300−301頁、(4)、1983年、の記述によるエチルアルファ−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルの合成を経た、又はJ.Marach Adovanced Oraganic Chemistryに記述されようなフェニルアセトアルデヒドオキシムの合成を経た、に基づく。
【0029】
本発明の目的の、高収率を有し、かつ次亜塩素酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムのような標準試薬、水素及び触媒を有して容易に実現可能な反応を含む、その段階が方法を特徴づける。特に、優れた収率を達成するのに有能だけれどLiAIHのような文献に記述された他の還元体より危険の少ない試薬、水素化ホウ素ナトリウム又はVITRIDEとして広く知られたジヒドロ−ビス(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウム塩(NaAlH(OCHCHOOH)のような還元剤の使用による;エチルアルファ−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル及びフェニルアセトアルデヒドオキシムのように、全体を化合させる低コストかつ容易に利用可能である塩基性試薬の使用による。
【0030】
出願人によって行なわれた試験によれば、本発明の方法の目的は、70%以上と90%以上の範囲の収率であり、市販の入手可能な溶剤及び試薬を有し、穏やかで容易に反応状態を制御可能であり、市販の入手可能なエチルアルファ−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル及びフェニルアセトアルデヒドオキシムのような塩基性の試薬から開始する、で特徴づけられた一連の容易に行われる中間反応による5−ベンジル−3−フルフリルアルコールの獲得を可能にし、あるいは当技術で有名な反応によって合成することができ、下記に報告された例に記述されたもののような高収率によって特徴づけられる。
【0031】
反応生成物と中間体は、HPLC、TLC、GC及びNMR:H及び13Hの分析技術によって特徴づけられる。
【0032】
いくらかの実例だが、本発明の制限しない例は次に記述される。
【実施例1】
【0033】
エチルα−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルの合成
1リットル容量リアクター内に、p−ホルムアルデヒド96g(3.2モル)、1Nオルトリン酸(HPO)8ml及びHO220mlを添加した。1時間30分にわたり90℃に加熱させた。終了時に溶液は透明である。そして室温に冷却させ、そして強攪拌下で、トリエチルホスホン酸アセテート60.86g(0.27モル)、水40.56ml内の炭酸カリウム41.04g(0.44モル)の順に添加させた。最初の10mlを10分、その後残りを40分、で添加し、35℃の温度下を維持する。
【0034】
一旦添加が完了すれば、溶液は5分間40℃で攪拌させたままにして、その後素速く室温に冷却する間に順にエチルエーテル200mlと食塩水(塩化ナトリウム過飽和溶液)150mlを添加した。
【0035】
2つの相は分離して:水相は、各回エチルエーテルを含む150ml容量で、3回再抽出され、有機相は濃縮され、そして各回食塩水を含む150ml容量で、2度洗われ、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。
【0036】
溶剤の蒸発後に、未精製のエチルα(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル41.55gが得られ、それは蒸留され(70−72℃/1mmHg)、無色の液体の生成物30.89gに至る。
【実施例2】
【0037】
フェニルアセトアルデヒドオキシムの合成
機械攪拌機、2つの滴下漏斗及び温度計を具備した1リットルフラスコ内に、1:2のエタノール/水混合物69mlに溶解させたヒドロキシルアミン塩酸塩33.35g(0.48モル)を添加した。攪拌下で1時間、10−15℃の間の温度を維持して、エタノール56mlに溶解させたフェニルアセトアルデヒド48g(0.4モル)、水93mlに溶解させた炭酸ナトリウム25.44g(0.24モル)を同時滴下方法で添加した。添加を始めた5分後に白い沈殿物の化成に気づいた。
【0038】
一旦添加が完了すれば、温度は室温まで上昇させ、そして溶液は15時間反応させたままにしておく。得られた沈殿は濾過され、水で数回洗われた。それは室温で48時間真空乾燥させた。
【0039】
フェニルアセトアルデヒドオキシム49.63gは、84−86℃の融点を備えた白い結晶性固体として得られた。生成物2.05gは母液から再生された。
【実施例3】
【0040】
3−ベンジル−5−ヒドロキシメチル−5−カルボキシエチルイソオキサゾリンの合成
機械攪拌機、温度計及び2つの滴下漏斗を具備した1リットルフラスコ内に、塩化メチレン115ml内のエチルアルファ(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル39.0g(0.3モル)を添加した。溶液は−5℃まで冷却させ、そして4時間かけて塩化メチレン350mlで溶解させた、実施例2から得られた未精製のフェニルアセトアルデヒドオキシム42.0g、NaClO0.48モルと等価な10%の活性な塩素滴定濃度(使用の前に滴定された)を有する次亜塩素酸ナトリウム溶液343ml(0.3mol)を同時滴下方法で添加した。反応はわずかに発熱を伴い:約5℃の温度上昇に気づく;その後、温度が−5℃に下がるまで滴下方法の添加は中断させた。反応はガスクロマトグラフィー(GC)によってチェックすることができる。一旦次亜塩素酸塩とオキシンの添加が完了すれば、溶液は室温で2時間攪拌させたままにする。成形した2つの相は分離して:水相は、各回塩化メチレンを含む150ml容量で、5回再抽出させた。有機相は濃縮され、そして最初に水200mlで洗われ、その後2度、各回食塩水を有する200ml容量で洗われる。有機相は硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶剤の蒸発後に、次ステップ中でそういうものとして使用される未精製の3−ベンジル−5−ヒドロキシメチル−5−カルボキシエチルイソオキサゾリン71.55gが得られた(95.5%純粋、未校正GC分析による)。
【実施例4】
【0041】
NaBHを有する3−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)イソオキサゾリンの合成
窒素雰囲気中で温度計及び機械攪拌機を具備した1リットルフラスコ内に、実施例3に由来する未精製の3−ベンジル−5−ヒドロキシメチル−5−カルボキシエチルイソオキサゾリン71.55g(0.272モル)及びメタノール553mlを添加した。溶液は−10℃まで冷却させ、そして1時間時期でNaBH粒剤(10−40メッシュ)10.29g(0.272モル)を添加した。一旦添加が完了すれば、温度は室温まで上昇させ、そして溶液は1時間30分攪拌させたままにする。その後、飽和した塩化アンモニウム溶液250mlを添加して、おおよそ20℃の温度を維持する。溶剤は真空下(25℃で24mbar)で蒸発した。残留物は塩化メチレン150mlに吸収させ、また蒸発後に成形された残留物は最低量の水に溶解した。得られた2つの相は分離して、そして水のものは、各回塩化メチレンを有する100ml容量で、3回再抽出させた。有機相は濃縮され、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。それはろ過され、そして溶剤の蒸発後に、未精製のオレンジ油生成物59.85gが得られた。未精製の生成物は、酢酸エチル150ml及びヘキサン140mlで結晶化した。3−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)イソオキサゾリン39.91gが青白い黄色の固形物として得られた。別の生成物4.16gは母液から再生させた。
【0042】
[実施例4−b] ジヒドロ−ビス−(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウム塩(NaAlH(OCHCHOCH)を有する3−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)イソオキサゾリンの合成
実施例4に記述された同じ方法に従い、メタノール550mlに溶解させた未精製の3−ベンジル−5−ヒドロキシメチル−5−カルボキシルイソオキサゾリン(滴定濃度95.5%)71.55g(0.272モル)は、ジヒドロ−ビス−(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウム塩の70%(w/w)トルエン溶液80g(0.272モル)と−10℃で反応させた。反応は実施例4における記述によって実行され、43.3g生成物が得られた。
【実施例5】
【0043】
5−ベンジル−2−ヒドロキシメチルフランの合成
1000mlのオートクレーブ内に、実施例4又は実施例4−bに由来する3−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)イソオキサゾリン50.5g(0.225モル)、オルトホウ酸(HBO)3.0g(0.05モル)、550m1/110mlの比率のメタノール/水のヒドロアルコール溶液及びラネーNi5.0gを添加した。混合物は4barの水素で加圧され、8時間この圧力のままにしておいた。
【0044】
混合物は濾過され、また真空下(25℃/24mbar)で蒸発させた。残留物はジクロロメタン及び10%HClで処理された。有機相は分離して、水及び食塩水溶液で洗われ、そしてその後硫酸ナトリウム上で乾燥させた。それは濾過され、そして有機相は真空下で蒸発して蒸留(125−128℃/0.4mbar)を経て精製させた油を得る。5−ベンジル−2−ヒドロキシメチルフラン35.0gが得られた(収率83%)。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】 5−ベンジル−2−ヒドロキシメチルフランアルコールの合成スキームである。

Claims (35)

  1. 次のステップを含む5−ベンジル−3−フルフリルアルコールの合成方法:
    a)3−ベンジル−5−ヒドロキシメチル−5−カルボキシアルキルイソオキサゾリンを与える次亜塩素ナトリウム(NaClO)存在下で、フェニルアセトアルデヒドオキシムとC1−Cのアルキルアルファ−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルとの縮合反応;
    b)3−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)イソオキサゾリンを与える3−ベンジル−5−ヒドロキシメチル−5−カルボキシアルキルイソオキサゾリンの水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)あるいはジヒドロ−ビス−(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウムナトリウム(NaAlH(OCHCHOCH)を用いる還元反応;
    c)5−ベンジル−3−フルフリルアルコールを与える3−ベンジル−5,5−ビス(ヒドロキシメチル)イソオキサゾリンの接触水素化反応及びそれによる転位反応
  2. ステップa)の縮合反応でアルキルアルファ−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルが、メチル、エチル又はプロピルのアルファ−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルから成る群より選ばれる請求項1による方法。
  3. アルキルアルファ−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルがエチルアルファ−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルである請求項2による方法。
  4. ステップa)の縮合反応が芳香族又は脂肪族のハロゲン化溶剤中で行なわれる請求項1による方法。
  5. 溶剤が脂肪族ハロゲン化溶剤である請求項4による方法。
  6. 溶剤が炭素原子1〜2の脂肪族ハロゲン化溶剤である請求項5による方法。
  7. 溶剤が塩化メチレンである請求項6による方法。
  8. ステップa)の縮合反応が−10℃〜80℃の間の温度で行なわれる請求項1による方法。
  9. 反応が−10℃〜50℃の間の温度で行なわれる請求項8による方法。
  10. 反応が−10℃〜30℃の間の温度で行なわれる請求項9による方法。
  11. ステップa)の縮合反応が5〜10%w/wの間の活性な塩素滴定濃度を有する次亜塩素酸ナトリウム水溶液の存在下で行なわれる請求項1による方法。
  12. 次亜塩素酸ナトリウム水溶液が8〜10%w/wの間の活性な塩素滴定濃度を有している請求項11による方法。
  13. 次亜塩素酸ナトリウム水溶液が10%w/wの活性な塩素滴定濃度を有している請求項12による方法。
  14. ステップb)の還元反応が、C−Cの脂肪族アルコール又はそれらの混合物、あるいは、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン又はそれの混合物から成る群から選ばれる脂肪族又は芳香族の溶剤中で行われる請求項1による方法。
  15. アルコールがメチルアルコールである請求項14による方法。
  16. 芳香族溶剤がトルエンである請求項14による方法。
  17. ステップb)の還元反応が−15℃〜30℃の間で行われる請求項1による方法。
  18. ステップb)の還元反応が、メタノール中での水素化ホウ素ナトリウム粒剤(10−40メッシュ)又はトルエン中でのジヒドロ−ビス−(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウムナトリウムで行われる請求項1による方法。
  19. ステップb)の還元反応が、ジヒドロ−ビス−(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウムナトリウムの70%w/wトルエン溶液で行われる請求項18による方法。
  20. ステップc)の水素化反応が0.5〜40barの間の水素圧力で行われる請求項1による方法。
  21. 水素圧力が1〜20barの間である請求項20による方法。
  22. 水素圧力が1〜10barの間である請求項21による方法。
  23. ステップc)の水素化温度が15℃〜100℃の間である請求項1による方法。
  24. ステップc)の水素化反応中で使用される触媒が、PtO、PtO、ラネーNi、炭素を加えたPt、炭素を加えたPd、BaSOを加えたPd、Alを加えたPd、Alを加えたPt、炭素を加えたRuから成る群から選ばれる請求項1による方法。
  25. 触媒が、炭素を加えたPd、PtO及びラネーNiから成る群から選ばれる請求項1による方法。
  26. 触媒がラネーNiである請求項25による方法。
  27. ステップc)の水素化反応が、C−Cのアルコール溶剤又はそれの混合物中、あるいは前記C−Cのアルコールのヒドロアルコール混合物中で行われ、前記混合物の水量は溶液の7〜50%v/vに及ぶ請求項1による方法。
  28. アルコール溶剤がメタノールである請求項27による方法。
  29. 溶剤が10〜30%v/vの水量を有するメタノール/水混合物である請求項27による方法。
  30. メタノール/水混合物が15%〜20%v/vの水容量を有している請求項29による方法。
  31. ステップc)の水素化反応が、弱い有機酸又は無機プロトン酸の存在下で行われる請求項1による方法。
  32. 酸が、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ホウ酸から成る群より選択される請求項31による方法。
  33. 酸が酢酸又はホウ酸から選択される請求項32による方法。
  34. 更に、ステップc)で水素化反応の終わりに得られた残留物を強い無機酸の水溶液で処理する工程を含む請求項1による方法。
  35. 水溶液が10%(/v)HCl溶液である請求項34による方法。
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