JP4555995B2 - 光塩基発生剤並びにそれを用いた硬化性組成物及び硬化方法 - Google Patents

光塩基発生剤並びにそれを用いた硬化性組成物及び硬化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4555995B2
JP4555995B2 JP2006250163A JP2006250163A JP4555995B2 JP 4555995 B2 JP4555995 B2 JP 4555995B2 JP 2006250163 A JP2006250163 A JP 2006250163A JP 2006250163 A JP2006250163 A JP 2006250163A JP 4555995 B2 JP4555995 B2 JP 4555995B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
groups
electron
atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006250163A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006328427A (ja
Inventor
茂樹 加藤木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd, Showa Denko Materials Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2006250163A priority Critical patent/JP4555995B2/ja
Publication of JP2006328427A publication Critical patent/JP2006328427A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4555995B2 publication Critical patent/JP4555995B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C243/00Compounds containing chains of nitrogen atoms singly-bound to each other, e.g. hydrazines, triazanes
    • C07C243/40Hydrazines having nitrogen atoms of hydrazine groups being quaternised

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)

Description

本発明は、150〜750nmの光照射によって塩基を発生する光塩基発生剤並びにこれを用いた硬化性組成物及び硬化方法に関する。
光硬化技術は、従来の熱硬化技術と比較して低温硬化、プロセスの短縮化、短時間硬化、微細加工等の特徴を活かし、コーティング、レジスト等に応用が図られている。光硬化で主に用いられている硬化システムとしては、ラジカル硬化とカチオン硬化とに大別される。ラジカル硬化の場合、光ラジカル発生剤と(メタ)アクリレート樹脂とが主成分であり、光照射の際に光ラジカル発生剤が開裂や水素引抜き等の過程を経てラジカルを発生し、ラジカルが(メタ)アクリレート樹脂の硬化を行うシステムであり、速硬化が可能であることが特徴である。カチオン硬化の場合、光酸発生剤と、カチオン重合性を有するエポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビニルエーテル樹脂等とからなり、光照射の際に光酸発生剤が酸を発生してカチオン重合性樹脂の硬化を行うシステムであり、硬化時の硬化収縮が低い特徴を持つ。また、これらの光硬化系は、遮光することによりポットライフに優れるという特徴を持つ。しかしながら、ラジカル硬化系の場合には、低接着力、カチオン硬化系の場合には、強酸が系内に残存するため金属や無機材質の被着体を使用すると腐食を引き起こすという問題がある。
従来から接着剤等の用途については、イミダゾールやジシアンジアミド等の3級アミノ基を持つ熱潜在性触媒とエポキシ樹脂、または前記熱潜在性触媒とエポキシ樹脂及びエポキシ樹脂と、反応性を持つカルボキシル基、メルカプト基、アミノ基、フェノール性水酸基等とを組み合わせた熱硬化システムが用いられている。本システムは、無機材質、金属材質、有機材質等の被着体に対して高い接着性を持ち、また耐湿性、耐候性、耐熱性にも優れるため、建築材料から電気・電子材料、半導体材料に至る広範な用途で用いられている。しかしながら、前記熱潜在性硬化剤を用いた場合、一般に170℃以上の硬化温度が必要となり、170℃以下の温度で硬化する場合、ポットライフを兼備えた硬化システムの構築が難しい。
ポットライフと低温硬化性とを考慮し、光照射によって塩基性化合物を発生する光塩基発生剤の研究が近年行われている。このような光塩基発生剤としては、例えば、カルバメート誘導体やオキシムエステル誘導体が一般的に知られている(非特許文献1を参照)。しかしながら、これらのほとんどの化合物は、発生効率が低く、また光照射によって発生する塩基性化合物が1級または2級アミンであるため、塩基性が低く、エポキシ樹脂を十分に硬化するための触媒活性を持たないという問題がある。
光照射によって3級アミンが発生する化合物は、いくつか報告されており、例えば、カルボン酸アンモニウム塩やα−アミノアセトフェノン誘導体が挙げられる(特許文献1及び特許文献2を参照)。
しかしながら、カルボン酸アンモニウム塩の場合、カルボン酸と3級アミンとの結合がイオン結合であるため、エポキシ硬化性組成物中に溶解すると、解離が進行してポットライフに劣るという欠点がある。また、α−アミノアセトフェノン誘導体の場合、分子内の立体障害によって触媒を不活性化しているものの、エポキシ硬化性組成物中に溶解した場合、分子内の自由回転が可能となるため、ポットライフに劣ることが知られている。
Chemistry & Technology of UV & EB Formulation for Coatings, Inks & Paints,Ed.by G. Bradley,John Wiley and Sons Ltd.(1998年)、p479〜p545 特開昭55-22669号公報 特開平11-71450号公報
本発明は、低温での硬化の際に優れた触媒活性を示し、また、貯蔵安定性に優れた光塩基発生剤並びにそれを用いた硬化性組成物及び硬化方法を提供するものである。
本発明は上記問題点を改良するために鋭意検討した結果、アミンイミド化合物が貯蔵安定性に優れ、かつ光照射によって塩基を発生させ、塩基が3級アミンであり、3級アミンが170℃以下の低温で硬化性組成物を硬化できることを見出した。アミンイミド化合物が加熱によって3級アミンを発生することは、特開平10−139748号公報に記載されているが、低温硬化性と貯蔵安定性に優れる光照射により3級アミンを発生することは記載されていない。
(1)本発明は、即ち、150〜750nmの光照射により塩基を発生する光塩基発生剤であって、下記一般式(I)または一般式(II)で示されるアミンイミド化合物からなる光塩基発生剤である。
Figure 0004555995
式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のアルキリデン基、炭素原子数4〜8のシクロアルキル基、炭素原子数4〜8のシクロアルケニル基、炭素原子数1〜6のフェノキシアルキル基、フェニル基、電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したフェニル基、ベンジル基、または電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したベンジル基を表し;R4は、独立に、炭素原子数1〜5のアルキル基、水酸基、炭素原子数4〜8のシクロアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、またはフェニル基を表し;Ar1は次式(1)〜(16)で表されるいずれかの芳香族基であり、
Figure 0004555995
式中、R5〜R33は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のアルキルチオ基、炭素原子数1〜8のアルキリデン基、炭素原子数4〜8のシクロアルキル基、炭素原子数4〜8のシクロアルケニル基、アミノ基、炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基、炭素原子数1〜3のジアルキルアミノ基、モルホリノ基、メルカプト基、水酸基、炭素原子数1〜6のヒドロキシアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のエステル基、炭素原子数1〜6のアルキルカルボニル基、アルデヒド基、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、フェニル基、ベンゾイル基、ベンジル基、電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したフェニル基、電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したベンジル基であり;X1〜X9は、それぞれ独立に、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、またはカルボニル基であり;Ar2は、次式(17)〜(26)で示されるいずれかの芳香族基であり、
Figure 0004555995
式中、R34〜R45は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のアルキルチオ基、炭素原子数1〜8のアルキリデン基、炭素原子数4〜8のシクロアルキル基、炭素原子数4〜8のシクロアルケニル基、アミノ基、炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基、炭素原子数1〜3のジアルキルアミノ基、モルホリノ基、メルカプト基、水酸基、炭素原子数1〜6のヒドロキシアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のエステル基、炭素原子数1〜6のアルキルカルボニル基、アルデヒド基、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、フェニル基、ベンジル基、電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したフェニル基、または電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したベンジル基であり;X10は、炭素原子、窒素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基が置換した窒素原子、酸素原子、硫黄原子、またはカルボニル基であり;そしてX11〜X14は、それぞれ独立に、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、またはカルボニル基である。
(2)また、本発明は、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物と上記(1)に記載のアミンイミド化合物である光塩基発生剤を必須として含む硬化性組成物である。
(3)さらに本発明は、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物、上記(1)に記載のアミンイミド化合物である光塩基発生剤、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物と反応性を有する官能基を分子内に二つ以上有する化合物を必須として含む硬化性組成物である。
(4)そして、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物と反応性を有する官能基が、カルボキシル基、メルカプト基、フェノール性水酸基、1級又は2級の芳香族アミノ基であると好ましい上記(3)に記載の硬化性組成物である。
(5)さらに、本発明は、分子内に二つ以上のイソシアナート基を持つ化合物、上記(1)に記載のアミンイミド化合物である光塩基発生剤、分子内に二つ以上の水酸基を持つ化合物を必須として含む硬化性組成物である。
(6)また、本発明は、上記(2)ないし上記(5)のいずれかに記載の硬化性組成物の硬化に際し、光照射と加熱を同時または光照射後に加熱を行うことよって硬化物を得る硬化方法である。
低温での硬化の際に優れた触媒活性を示し、また貯蔵安定性に優れた光塩基発生剤並びにそれを用いた硬化組成物及び硬化方法を提供することができる。
本発明において用いる光塩基発生剤であるアミンイミド化合物は、上記一般式(I)または(II)で表され、式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のアルキリデン基、炭素原子数4〜8のシクロアルキル基、炭素原子数4〜8のシクロアルケニル基、炭素原子数1〜6のフェノキシアルキル基、フェニル基、電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したフェニル基、ベンジル基、電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したベンジル基等が挙げられる。炭素原子数1〜8のアルキル基としては、直鎖上のアルキル基の他に、イソプロピル基、イソブチル基、t-ブチル基等も含む。これらの置換基の中で、合成の簡便性、アミンイミドの溶解性等の点から、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜8のシクロアルキル基および炭素原子数1〜6のフェノキシアルキル基が好ましい。また、光照射の感度を高めるために、フェニル基、ベンジル基、炭素原子数1〜3のフェノキシアルキル基を導入することが好ましい。さらにこれらの芳香環に、アミノ基、炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基、炭素原子数1〜3のジアルキルアミノ基、炭素原子数1〜3のチオアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、水酸基、炭素原子数1〜8のアルキル基等の電子供与性基や、ハロゲン原子、アルデヒド基、炭素原子数1〜6のアルキルカルボニル基、カルボキシル基、炭素原子数1〜6のエステル基、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基等の電子吸引性基を導入することで、さらに高感度化することが可能である。R4は独立に炭素原子数1〜5のアルキル基、水酸基、炭素原子数4〜8のシクロアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、フェニル基を表す。
上記一般式(I)中のAr1は一般式(1)〜(16)のいずれかで表される芳香族基であり、
Figure 0004555995
式中、R5〜R33は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のアルキルチオ基、炭素原子数1〜8のアルキリデン基、炭素原子数4〜8のシクロアルキル基、炭素原子数4〜8のシクロアルケニル基、アミノ基、炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基、炭素原子数1〜3のジアルキルアミノ基、モルホリノ基、メルカプト基、水酸基、炭素原子数1〜6のヒドロキシアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のエステル基、炭素原子数1〜6のアルキルカルボニル基、アルデヒド基、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、ベンゾイル基、フェニル基、ベンジル基、前記電子供与性基および/または前記電子吸引性基が置換したフェニル基、前記電子供与性基および/または前記電子吸引性基が置換したベンジル基である。また、式中、X1〜X9は、それぞれ独立に、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、またはカルボニル基である。
また、前記一般式(II)中のAr2は、次式(17)〜(26)のいずれかで示される芳香族基であり、
Figure 0004555995
式中、R34〜R45は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のアルキルチオ基、炭素原子数1〜8のアルキリデン基、炭素原子数4〜8のシクロアルキル基、炭素原子数4〜8のシクロアルケニル基、アミノ基、炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基、炭素原子数1〜3のジアルキルアミノ基、モルホリノ基、メルカプト基、水酸基、炭素原子数1〜6のヒドロキシアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のエステル基、炭素原子数1〜6のアルキルカルボニル基、アルデヒド基、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、フェニル基、ベンジル基、前記電子供与性基および/または前記電子吸引性基が置換したフェニル基、前記電子供与性基および/または前記電子吸引性基が置換したベンジル基である。また、式中、X10は、炭素原子、窒素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基が置換した窒素原子、酸素原子、硫黄原子、またはカルボニル基であり、X11〜X14は、それぞれ独立に、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、またはカルボニル基である。
アミンイミド化合物の合成は、公知の方法を用いることができる。例えば、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、John Wiley & Sons Ltd.、(1985年)、第1巻、p740に記載されているように、対応するカルボン酸エステルとハロゲン化ヒドラジン及びナトリウムアルコキサイドとの反応やカルボン酸エステルとヒドラジン及びエポキシ化合物との反応から得ることができる。合成の簡便性、安全性を考慮すると、対応するカルボン酸エステルとヒドラジン及びエポキシ化合物からの合成法が特に好ましい。合成温度、合成時間に関しては、使用する出発物質の分解等が無ければ特に制限を受けないが、一般的には0〜100℃の温度で30分〜7日間攪拌することによって目的のアミンイミド化合物を得ることができる。
本発明において用いる分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)としては、分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限はなく、公知のものを使用し得る。
また、本発明で使用されるエポキシ基を有する化合物のうち、1分子中に2つのエポキシ基を有する化合物としては、一般式(27)に示す化合物が挙げられる。なお、式中、折れ線はメチレン基を示す。
Figure 0004555995
Figure 0004555995
また、本発明で使用されるエポキシ基を有する化合物のうち、1分子中に三つのエポキシ基を有する化合物としては、以下に示す化合物が挙げられる。なお、式中、折れ線はメチレン基を示す。
Figure 0004555995
さらに、本発明で使用されるエポキシ基を有する化合物のうち、1分子中に4つのエポキシ基を有する化合物としては、以下に示す化合物が挙げられる。
Figure 0004555995
本発明で用いられるエポキシ基を有する化合物として、一般式(28)で表される化合物も用いることができる。
Figure 0004555995
一般式(28)中、R57〜R60は、それぞれ独立に、水素原子の他、ハロゲン原子、または一価の基が挙げられる。一価の基として、例えば、アミノ基、カルボメトキシ基等のエステル基、カルボアミノメチル基等のアミド基、アミノカルボキシメチル基等のカルバミノ基、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基などのアルキル基もしくは置換または非置換のフェニル基、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基などのアルケニル基、シリル基などが挙げられる。
本発明で用いられるエポキシ基を有する化合物の中で、分子内にエポキシ基を2〜4個含むものが、重合物が適度な架橋密度を持つため好ましい。エポキシ基が5個を超えた場合、重合物の架橋密度が高すぎるため取り扱いにくく、また分子内反応も併発する傾向がある。
また、本発明において、エポキシ基を有する化合物として、エポキシ当量43から10,000程度のエポキシ基を有する化合物を用いてもよい。エポキシ当量が43以下ではエポキシ基を有する化合物を形成できず、また10,000より大きい場合は反応速度が低下する傾向がある。また、この際、単一分子だけでなく、以下に示すような、繰り返し単位数(s〜x)に分布を持つオリゴマーを用いると、組成物の結晶性が低下し、保存安定性に優れる。したがって、0<(s〜x)が好ましく、0.5≦(s〜x)がさらに好ましく、1≦(s〜x)が最も好ましい。
Figure 0004555995
このような分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物としてはエポキシ樹脂が挙げられ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂はハロゲン化されていてもよく、水素添加されていてもよい。これらのエポキシ樹脂は、2種以上を併用してもよい。これらの中で、他の各種のエポキシ化合物と比較すると、分子量の異なるグレードが広く入手可能で、接着性や反応性等を任意に設定できる点から、ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。
前記アミンイミド化合物は、一般的には分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)の硬化触媒として用いることができ、その使用量は、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)の100重量部に対して0.01〜50重量部とすることが好ましく、0.1〜30重量部とすることがより好ましい。この量が、0.01重量部未満では、硬化促進効果が不十分となる傾向があり、50重量部を超えると、相溶性が低下する傾向がある。
本発明は、前記分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)とアミンイミド化合物に、さらにエポキシ樹脂と反応性を有する官能基を分子内に二つ以上有する化合物を混合したものを硬化させることができる。ここでエポキシ樹脂と反応性を有する官能基とは、エポキシ樹脂と反応することが知られているカルボキシル基、メルカプト基、フェノール性水酸基、1級又は2級の芳香族アミノ基を用いることができる。これらの官能基は、3次元硬化性を考慮した場合、一分子中に2つ以上有することが必須である。また、重量平均分子量10,000以上のポリマ側鎖に官能基を導入したものを用いてもよい。
分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)と反応性を有する官能基を分子内に二つ以上有する化合物の混合量は、前記エポキシ樹脂に対して、官能基の総量/エポキシ基の総量(当量比)で0.5/1.5〜1.5/0.5の比率となるようにすることが好ましく、0.8/1.2〜1.2/0.8の比率となるようにすることがより好ましい。この比率が、0.5/1.5未満の場合及び1.5/0.5を超える場合には未反応のエポキシ基や官能基が硬化物中に多量に残存することとなり、硬化物の機械特性を低下させる傾向がある。
本発明において用いるイソシアナート基をもつ化合物(以後、「イソシアナート樹脂」とする)としては、分子内に2個以上のイソシアナート基を有するものであれば特に制限なく、公知のものを使用し得る。このような化合物としては、p−フェニレンジイソシアナート、2,4−トルエンジイソシアナート、2,6−トルエンジイソシアナート、1,5−ナフタレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート等に代表される低分子量化合物の他に、重量平均分子量3,000以上のポリマの側鎖あるいは末端にイソシアナート基が存在するものを用いてもよい。
前記イソシアナート基を持つ化合物は、通常分子内に水酸基を持つ化合物と組み合わせて用いられる。このようなイソシアナート樹脂としては、分子内に2個以上の水酸基を有するものであれば特に制限なく、公知のものを使用しうる。このような化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の低分子量化合物の他に、重量平均分子量3,000以上のポリマの側鎖あるいは末端に水酸基が存在するものを用いてもよい。
分子内に二つ以上の水酸基を有する化合物の使用量は、前記イソシアナート樹脂に対して、水酸基の総量/イソシアナート基の総量(当量比)で0.5/1.5〜1.5/0.5の比率となるようにすることが好ましく、0.8/1.2〜1.2/0.8の比率となるようにすることがより好ましい。この比率が、0.5/1.5未満の場合及び1.5/0.5を超える場合には未反応のエポキシ基や官能基が硬化物中に多量に残存することとなり、硬化物の機械特性を低下させる傾向がある。
イソシアナート樹脂と水酸基を持つ化合物の硬化触媒として用いるアミンイミド化合物の使用量は、イソシアナート基を持つ化合物と水酸基を持つ化合物の総量100重量部に対して0.01〜50重量部とすることが好ましく、0.1〜30重量部とすることがより好ましい。この量が、0.01重量部未満では、硬化促進効果が不十分となる傾向があり、50重量部を超えると、相溶性が低下する傾向がある。
本発明の硬化性組成物は、照射光の高吸収化、高感度化を目的に、増感剤を併用してもよい。使用する増感剤としては、本発明の方法に悪影響を及ぼさない限り、公知の一重項増感剤、三重項増感剤を用いることができる。例えば、ナフタレン、アントラセン、ピレン等の芳香族化合物誘導体、カルバゾール誘導体、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体等が好適に用いられる。増感剤の使用量は、増感剤の吸収波長及びモル吸光係数を参考にする必要があるが、一般的にアミンイミド化合物1重量部に対して0.01〜5重量部であり、0.1〜2重量部が特に好ましい。増感剤が0.01重量部以下になると光吸収の効率が低くなり、5重量部を超えると硬化性組成物全体に光が届かない恐れがある。
本発明の硬化性組成物は、必要に応じてカップリング剤等の密着向上剤、レベリング剤、有機または無機充填材などの添加剤を適宜添加してもよい。
本発明の硬化性組成物は、粘度の増大やフィルム形成性の向上を目的として、種々のポリマを適宜添加してもよい。使用するポリマは特に制限を受けないが、硬化性に悪影響を及ぼさないことが必須である。このようなポリマとしては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂やビスフェノールF型フェノキシ樹脂、ビスフェノールA・ビスフェノールF共重合型フェノキシ樹脂等の汎用フェノキシ樹脂類、ポリメタクリレート樹脂類、ポリアクリレート樹脂類、ポリイミド樹脂類、ポリウレタン樹脂類、ポリエステル樹脂類、ポリビニルブチラール樹脂、SBS樹脂及びそのエポキシ樹脂変性体、SEBS樹脂及びその変性体などを用いることができる。これらは単独あるいは2種類以上を混合して用いることができる。さらに、これらポリマ中にはシロキサン結合やフッ素置換基が含まれていてもよい。これらは、混合する樹脂同士が完全に相溶するか、もしくはミクロ相分離が生じて白濁する状態であれば好適に用いることができる。分子量は特に制限を受けるものではないが、一般的な重量平均分子量としては5,000〜150,000が好ましく、10,000〜80,000が特に好ましい。この値が、5,000未満ではフィルム形成性が劣る傾向があり、また150,000を超えると他の成分との相溶性が悪くなる傾向がある。使用量としては分子内に少なくとも2個以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)またはイソシアナート樹脂100重量部に対して20〜320重量部とすることが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、常温で液状である場合にはペースト状で使用することができる。室温(25℃)で固体の場合には、加熱して使用する他、溶剤を使用してペースト化してもよい。使用できる溶剤としては、硬化性に悪影響を及ぼさず、かつ十分な溶解性を示すものであれば、特に制限は受けないが、常圧での沸点が50〜150℃であるものが好ましい。沸点が50℃以下の場合、室温で放置すると揮発する恐れがあり、開放系での使用が制限される。また、沸点が150℃以上だと、溶剤の除去が難しくなる恐れがある。
本発明の硬化性組成物はフィルム状にして用いることもできる。化合物または化合物の組合わせに必要により溶剤等を加えるなどした溶液を、フッ素樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、離形紙等の剥離性基材上に塗布し、あるいは不織布等の基材に前記溶液を含浸させて剥離性基材上に載置し、溶剤等を除去してフィルムとして使用することができる。フィルムの形状で使用すると取扱性等の点から一層便利である。
本発明の硬化性組成物は、光照射と加熱を同時、または光照射後に加熱を行うことで硬化させることができる。光照射は、150〜750nmの波長域の照射光が好ましく、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプを使用して0.01〜100J/cm2の照射量で硬化することができる。加熱温度は、硬化させる分子内に少なくとも2個以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)及び分子内に少なくとも2個以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)と反応性を持つ官能基を有する化合物の分解点以下であれば特に制限は受けないが、30〜200℃の温度が好ましく、50〜170℃がさらに好ましい。また、加熱時間は、硬化を十分に行うために1秒〜3時間、好ましくは30秒〜1時間である。
本発明に従って化合物または化合物の組合わせは、塗料、接着剤、インク、フォトレジスト、コーティング材、各種自動車部品、電気・電子材料、半導体材料、光学材料、光ファイバー、光ファイバー用接着剤、光導波路材等、多種多様な用途に応用することができる。
特に接着剤に関しては、木材、建材、プラスチック、皮革等の接着の他に、異方導電接着剤、銀ペースト、銀フィルム等に代表される回路接続材料、フリップチップ等の半導体素子とプリント配線板との接続を行うフリップチップ用異方導電材等の半導体素子接着材料として使用することができる。また、DVDの接着剤に代表されるように、接着する被着体自身が光透過性を持たない場合にも、本発明の硬化性組成物では、光照射後に加熱によって貼り合わせが可能なため、好適に用いることができる。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
<アミンイミドの合成1>
p-ニトロ安息香酸メチルエステル(2.00g、11mmol)、N,N−ジメチルヒドラジン(0.66g、11mmol)、フェニルグリシジルエーテル(1.66g、11mmol)をtert−ブタノール(15.0g)に添加し、50℃で10時間攪拌した後、さらに室温(25℃)で48時間攪拌したところ、白色沈殿が生成した。これを濾別した後、酢酸エチルで2度洗浄し、真空乾燥機で乾燥させてアミンイミド化合物を得た。収量3.67g、収率85%であった。
この化合物の1H-NMR及び13C−NMRをそれぞれ第1図(a)および(b)に、FT−IRを第2図に示す。また、酸素雰囲気下での融点及び熱分解開始温度をTG-DTAで測定したところ、融点147℃、分解開始温度201℃であった。
(実施例2)
<アミンイミドの合成2>
p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル(20.0g、100mmol)、N,N−ジメチルヒドラジン(6.2g、100mmol)、フェニルグリシジルエーテル(15.5g、100mmol)をtert−ブタノール(150g)に添加し、50℃で48時間攪拌した後、さらに室温で48時間攪拌した。得られた反応溶液をロータリーエバポレータでtert−ブタノールを除去した後、酢酸エチル100gを加えて再結晶を行って白色のアミンイミド化合物を得た。収量5.0g、収率12%であった。
この化合物の1H-NMR及び13C−NMRをそれぞれ第3図(a)および(b)に、FT−IRを第4図に示す。また、酸素雰囲気下での融点及び熱分解開始温度をTG-DTAで測定したところ、融点160℃、分解開始温度171℃であった。
(実施例3)
分子内に少なくとも2個以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)としてエポキシ樹脂(DER736;ダウ・ケミカル株式会社社製商品名、エポキシ当量172)1.00g、分子内に少なくとも2個以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)と反応性を有する官能基を分子内に二つ以上有する化合物としてペンタエリスリトールテトラ(メルカプトアセテート)(東京化成工業株式会社製、SH基当量108、反応性を有する官能基はメルカプト基)0.614g、実施例1のアミンイミド化合物0.016gを室温で混合し、均一な溶液とした。これをDSCのサンプルパンに3mgとなるようにサンプリングし、光照射を行った後、DSC(昇温速度10℃/分)を測定した。
光照射は、フュージョン社製紫外線照射装置AEL 1B/M(365nm照度:21.5mW/cm2)を用いて、3J/cm2照射した。
(実施例4)
アミンイミド化合物を実施例2の化合物に換え、光照射を6J/cm2とした以外は実施例3と同様にDSC測定を行った。
(比較例1)
光照射を行わなかった以外は、実施例3と同様にDSC測定を行った。
(比較例2)
光照射を行わなかった以外は、実施例4と同様にDSC測定を行った。
実施例3、4及び比較例1、2の測定結果を表1に示す。
Figure 0004555995
実施例3及び4の硬化性組成物は、比較例1及び2と比較して硬化反応が20〜60℃低温で進行し、かつアミンイミド化合物の分解温度より低い温度で最高発熱ピーク温度を示した。本結果は、光照射によりアミンイミド化合物が塩基性化合物を発生し低温硬化が可能になったことを示している。
(実施例5)
実施例3及び4で配合した溶液を遮光瓶に入れ、室温で3日間放置したところ、ゲル化等は観察されず、貯蔵安定性に優れることを確認した。
(実施例6)
エポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828;油化シェルエポキシ株式会社製商品名、エポキシ当量184)50gを、メチルエチルケトンに溶解して、固形分40重量%の溶液としこれを用いた。ポリチオールとしては、ペンタエリスリチオール(SH当量50)を13.5g用いた。光塩基発生剤には実施例1のアミンイミド化合物を2.0g用いた。また、シランカップリング剤としてエポキシシラン化合物(A-187;日本ユニカー株式会社製商品名)を1.5g用いた。
フェノキシ樹脂として、ビスフェノールA、ビスフェノールF(1/1)とエピクロロヒドリンから、ビスフェノールA、F共重合型フェノキシ樹脂(平均分子量20,000)50gを一般的方法により作製し、これをメチルエチルケトンに溶解して、固形分40重量%の溶液としこれを用いた。導電性粒子としては、ポリスチレンを核とする粒子の表面に、厚み0.2μmのニッケル層を設け、このニッケル層の外側に、厚み0.02μmの金属を設け、平均粒径10μm、比重2.0の粒子を作製しこれを用いた。
導電性粒子を除いて上記成分を配合した溶液(固形分でエポキシ樹脂50g、ポリチオール13.5g、アミンイミド化合物2.0g、シランカップリング剤1.5g、フェノキシ樹脂50g)に、導電性粒子を3体積%配合分散させ、厚み80μmのフッ素樹脂フィルムに塗工装置を用いて塗布し、70℃、10分の熱風乾燥によりフッ素樹脂フィルム上に厚みが25μmの回路用接続用組成物からなるフィルムを形成した。
上記製法によって得たフィルム状接着剤を用いて、ライン幅50μm、ピッチ100μm、厚み18μmの銅回路を500本有するフレキシブル回路板(FPC)と、0.2μmの酸化インジウム(ITO)の薄層を形成したガラス(厚み1.1mm、表面抵抗20Ω/□)とを、150℃、4MPaで60秒間加熱加圧して幅2mmにわたり接続した。この時、あらかじめITOガラス上に、フィルム状回路接続材料の接着面を70℃、0.5MPaで5秒間加熱加圧して仮接続した後、フッ素樹脂フィルムを剥離し、回路接続用組成物からなるフィルム面に、高圧水銀ランプを有する紫外線照射装置(ウシオ電機株式会社製)を用いて3.0J/cm2の紫外線を照射した。その後、もう一方の被着体であるFPCと接続し接続体を得た。
この接続体の隣接回路間の抵抗値を測定したところ、隣接回路間の抵抗150点の平均は2.3Ωであり、良好な接続特性を示した。
また、この接続体の接着強度をJIS−Z0237に準じて90度剥離法で測定し評価した。ここで、接着強度の測定装置は東洋ボールドウィン株式会社製テンシロンUTM−4(剥離速度50mm/分、25℃)を使用した。以上のようにして行った接続体の接着強度は、700N/mであり、十分な接着強度を示した。
(実施例7)
イソシアナート樹脂として、ヘキサメチレンジイソシアナート(関東化学製)0.672g、水酸基を持つ樹脂としてポリテトラヒドロフラン(BASFジャパン社製、商品名ポリテトラヒドロフラン250)1.00g、光塩基発生剤として実施例1のアミンイミド化合物0.016gからなる均一なワニスを調整した。これをDSCのサンプルパンに10mgとなるようにサンプリングし、フュージョン社製紫外線照射装置AEL 1B/M(365nm照度:21.5mW/cm2)を用いて、3J/cm2の光照射を行った。この後、ホットプレートを用いて、100℃で10分間加熱を行い、室温まで冷却したところ、低弾性の固形物が得られ、イソシアナート基と水酸基との硬化が進行したことを確認した。
本発明によれば、光照射を行うことにより低温で分子内に少なくとも2個以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)単独、分子内に少なくとも2個以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)と硬化剤及びイソシアナート樹脂とアルコールとの低温硬化が可能であり、さらに、貯蔵安定性に優れる硬化性組成物を提供することができる。
図1aは、アミンイミドの合成1で得られた化合物の1H−NMRを示すスペクトル図である。 図1bは、アミンイミドの合成1で得られた化合物の13C−NMRを示すスペクトル図である。 図2は、アミンイミドの合成1で得られた化合物のFT−IRを示すスペクトル図である。 図3aは、アミンイミドの合成2で得られた化合物の1H−NMRを示すスペクトル図である。 図3bは、アミンイミドの合成2で得られた化合物の13C−NMRを示すスペクトル図である。 図4は、アミンイミドの合成2で得られた化合物のFT−IRを示すスペクトル図である。

Claims (4)

  1. 下記一般式(I)または一般式(II)で示されるアミンイミド化合物に150〜750nmの光照射をし、塩基を発生させる塩基の発生方法:
    Figure 0004555995

    式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のアルキリデン基、炭素原子数4〜8のシクロアルキル基、炭素原子数4〜8のシクロアルケニル基、炭素原子数1〜6のフェノキシアルキル基、フェニル基、ベンジル基、電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したフェニル基、または電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したベンジル基を表し;R4は独立に炭素原子数1〜5のアルキル基、水酸基、炭素原子数4〜8のシクロアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、またはフェニル基を表し;Ar1は次式(1)〜(16)のいずれかで表される芳香族基であり;
    Figure 0004555995

    式中、R5〜R33は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のアルキルチオ基、炭素原子数1〜8のアルキリデン基、炭素原子数4〜8のシクロアルキル基、炭素原子数4〜8のシクロアルケニル基、アミノ基、炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基、炭素原子数1〜3のジアルキルアミノ基、モルホリノ基、メルカプト基、水酸基、炭素原子数1〜6のヒドロキシアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のエステル基、炭素原子数1〜6のアルキルカルボニル基、アルデヒド基、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、フェニル基、ベンゾイル基、ベンジル基、電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したフェニル基、または電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したベンジル基であり;X1〜X9は、それぞれ、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、またはカルボニル基であり;
    Ar2は、次式(17)〜(26)のいずれかで示される芳香族基であり、
    Figure 0004555995

    式中、R34〜R45は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のアルキルチオ基、炭素原子数1〜8のアルキリデン基、炭素原子数4〜8のシクロアルキル基、炭素原子数4〜8のシクロアルケニル基、アミノ基、炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基、炭素原子数1〜3のジアルキルアミノ基、モルホリノ基、メルカプト基、水酸基、炭素原子数1〜6のヒドロキシアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のエステル基、炭素原子数1〜6のアルキルカルボニル基、アルデヒド基、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、フェニル基、ベンジル基、電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したフェニル基、電子供与性基および/または電子吸引性基が置換したベンジル基であり;X10は炭素原子、窒素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基が置換した窒素原子、酸素原子、硫黄原子、またはカルボニル基であり;そしてX11〜X14は、それぞれ独立に、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、またはカルボニル基である。
  2. 前記塩基が3級アミンである請求項1に記載の塩基の発生方法。
  3. 前記塩基が分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物を硬化させる機能を発揮する請求項1または2に記載の塩基の発生方法。
  4. 前記塩基が分子内に二つ以上のイソシアナート基を持つ化合物と分子内に二つ以上の水酸基を持つ化合物との組合わせを硬化させる機能を発揮する請求項1または2に記載の塩基の発生方法。
JP2006250163A 2000-12-27 2006-09-15 光塩基発生剤並びにそれを用いた硬化性組成物及び硬化方法 Expired - Fee Related JP4555995B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006250163A JP4555995B2 (ja) 2000-12-27 2006-09-15 光塩基発生剤並びにそれを用いた硬化性組成物及び硬化方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000398467 2000-12-27
JP2001129582 2001-04-26
JP2006250163A JP4555995B2 (ja) 2000-12-27 2006-09-15 光塩基発生剤並びにそれを用いた硬化性組成物及び硬化方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002553391A Division JP3912287B2 (ja) 2000-12-27 2001-12-27 光塩基発生剤並びにそれを用いた硬化性組成物及び硬化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006328427A JP2006328427A (ja) 2006-12-07
JP4555995B2 true JP4555995B2 (ja) 2010-10-06

Family

ID=26606884

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002553391A Expired - Fee Related JP3912287B2 (ja) 2000-12-27 2001-12-27 光塩基発生剤並びにそれを用いた硬化性組成物及び硬化方法
JP2006250163A Expired - Fee Related JP4555995B2 (ja) 2000-12-27 2006-09-15 光塩基発生剤並びにそれを用いた硬化性組成物及び硬化方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002553391A Expired - Fee Related JP3912287B2 (ja) 2000-12-27 2001-12-27 光塩基発生剤並びにそれを用いた硬化性組成物及び硬化方法

Country Status (6)

Country Link
JP (2) JP3912287B2 (ja)
KR (1) KR100566792B1 (ja)
CN (1) CN1326904C (ja)
AU (1) AU2002225369A1 (ja)
TW (1) TWI245778B (ja)
WO (1) WO2002051905A1 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6835513B2 (en) 2002-03-28 2004-12-28 Samsung Electronic Co., Ltd. Carbazole based charge transport compounds
KR100641358B1 (ko) 2004-09-23 2006-11-01 삼성전자주식회사 광경화성 수지 조성물을 사용한 잉크젯 프린트 헤드의제조방법
WO2007111092A1 (ja) 2006-03-24 2007-10-04 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 透明バリア性シートおよび透明バリア性シートの製造方法
JP5057016B2 (ja) * 2006-06-26 2012-10-24 株式会社スリーボンド 活性エネルギー線の照射により活性化するアミンイミド化合物、それを用いた組成物およびその硬化方法
CN101553549B (zh) * 2006-12-14 2013-02-20 旭化成电子材料株式会社 光产碱剂和光固化性树脂组合物
EP2199313A1 (en) * 2007-12-28 2010-06-23 Mitsui Chemicals, Inc. Latent curing agents, epoxy resin compositions conating the same, sealing materials, and organic el displays
CN102232065B (zh) * 2008-12-02 2014-11-05 和光纯药工业株式会社 光产碱剂
WO2010147161A1 (ja) 2009-06-17 2010-12-23 株式会社スリーボンド 塩基およびラジカル発生剤、およびそれを用いた組成物およびその硬化方法
JP6036703B2 (ja) 2011-12-16 2016-11-30 株式会社スリーボンド 硬化性樹脂組成物
US20160152783A1 (en) 2013-07-18 2016-06-02 Cemedine Co., Ltd. Photocurable composition
CN105829485B (zh) 2013-12-13 2018-10-12 思美定株式会社 具有粘合性的光固化性组合物
JP6811949B2 (ja) * 2016-03-04 2021-01-13 学校法人東京理科大学 光硬化性組成物
WO2018207836A1 (ja) * 2017-05-10 2018-11-15 学校法人東京理科大学 活性エネルギー線硬化型組成物、硬化膜の製造方法及び硬化物
JP7287628B2 (ja) * 2017-12-12 2023-06-06 学校法人東京理科大学 活性エネルギー線硬化型組成物
EP3816257A4 (en) * 2018-06-26 2022-07-06 Nitto Denko Corporation SEAL SHEET
JP7440033B2 (ja) * 2020-01-10 2024-02-28 株式会社レゾナック 光硬化性樹脂組成物及び接着剤
JP6877791B2 (ja) * 2020-03-09 2021-05-26 学校法人東京理科大学 塩基変換増殖剤
JPWO2023127800A1 (ja) * 2021-12-28 2023-07-06

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10139748A (ja) * 1996-11-08 1998-05-26 Chugoku Marine Paints Ltd 新規なアミンイミド化合物

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2830953A1 (de) * 1978-07-14 1980-01-24 Bayer Ag Ammoniumsalze von alpha -ketocarbonsaeuren
EP0088050B1 (de) * 1982-02-26 1986-09-03 Ciba-Geigy Ag Photohärtbare gefärbte Massen
DE3577859D1 (de) * 1985-02-14 1990-06-28 Mitsubishi Electric Corp Epoxyharzzusammensetzung.
EP0555749B1 (en) * 1992-02-14 1999-05-19 Shipley Company Inc. Radiation sensitive compositions and processes
GB9420107D0 (en) * 1994-10-05 1994-11-16 Kemira Coatings Limted Polyurethane composition
EP0898202B1 (en) * 1997-08-22 2000-07-19 Ciba SC Holding AG Photogeneration of amines from alpha-aminoacetophenones

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10139748A (ja) * 1996-11-08 1998-05-26 Chugoku Marine Paints Ltd 新規なアミンイミド化合物

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2002051905A1 (ja) 2004-04-22
TWI245778B (en) 2005-12-21
JP3912287B2 (ja) 2007-05-09
CN1326904C (zh) 2007-07-18
KR100566792B1 (ko) 2006-04-03
KR20030077553A (ko) 2003-10-01
CN1531562A (zh) 2004-09-22
AU2002225369A1 (en) 2002-07-08
JP2006328427A (ja) 2006-12-07
WO2002051905A1 (fr) 2002-07-04
WO2002051905A8 (fr) 2004-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4555995B2 (ja) 光塩基発生剤並びにそれを用いた硬化性組成物及び硬化方法
US6699351B2 (en) Anisotropically conductive adhesive composition and anisotropically conductive adhesive film formed from it
JP4892923B2 (ja) 接着材組成物並びに回路端子の接続構造体及び回路端子の接続方法
JPWO2012039379A1 (ja) インクジェット用硬化性組成物及び電子部品の製造方法
JP5005149B2 (ja) 光塩基発生剤、硬化性組成物及び硬化方法
CN102164981A (zh) 光可固化组合物
JP2012092312A (ja) インクジェット用硬化性組成物及び電子部品の製造方法
EP1272586B1 (en) Anisotropically conductive adhesive composition and anisotropically conductive adhesive film formed from it
TWI331489B (ja)
WO1999067794A1 (en) Uv-curable epoxy formulations, including conductive compositions
WO2007132724A1 (ja) 反応性カルボキシレート化合物、それを用いた硬化型樹脂組成物、およびその用途
JP2015004063A (ja) インクジェット用硬化性組成物及び電子部品の製造方法
JP4492148B2 (ja) 回路接続方法
JP2003026772A (ja) 硬化性組成物及びそれを用いた硬化方法
JP2006036801A (ja) 高分子量エポキシ樹脂組成物、その組成物を用いたフィルム、及びその硬化物
JP2007177180A (ja) エポキシ樹脂ワニス、感光性樹脂組成物、並びにその硬化物
US20100168268A1 (en) Epoxy Resin, Epoxy Resin Composition Containing the Epoxy Resin as an Essential Component and a Cured Product Containing the Epoxy Resin as an Essential Component
KR20020091216A (ko) 안정화된 양이온 중합성 조성물 및 그를 포함하는 접착제막 및 전도체 회로
JP2010138361A (ja) 硬化性樹脂組成物及びフィルム状接着剤
JP4433556B2 (ja) 接着剤組成物、回路接続材料及び接続体
JPS6051717A (ja) 紫外線硬化型樹脂組成物
CN104918977A (zh) 环氧树脂、固化性树脂组合物和固化物
JP2003500509A (ja) プリント回路及び封止材用の高性能シアネート−ビスマレイミド−エポキシ樹脂組成物
TWI809032B (zh) 硬化性樹脂組成物、乾膜及其硬化物、以及印刷配線板
JP2021109924A (ja) 光硬化性樹脂組成物及び接着剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100628

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees