JP4554746B2 - 携帯型電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示を行う携帯型電子機器に関し、特に、動作温度および電源電圧を検出し液晶ディスプレイの駆動電圧を調整する携帯型電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
低消費電力で画面を表示する液晶ディスプレイは、携帯型ゲーム機や携帯電話等の携帯型電子機器に適した表示デバイスである。近年、カラー表示に対応した液晶ディスプレイの一種として、電界制御複屈折方式(Electrically Controlled Birefringence方式、以下、ECBという)液晶ディスプレイが実用化されている。ECB液晶ディスプレイは、液晶層の印加電圧を変化させて液晶分子の傾きを変え、その結果生じた液晶層の複屈折性の変化によりカラー表示を行う。ECB液晶ディスプレイは、バックライトを使用しないので、低消費電力でカラー表示を行うことができる。
【0003】
一方、ECB液晶ディスプレイは、動作温度により表示色が変化するという特徴を有する。これは、動作温度が変化すると、液晶層の複屈折性が変化するためである。図15は、ECB液晶ディスプレイにおける温度および電圧と表示色との関係の例を示す図である。ECB液晶ディスプレイの表示色は、電圧が高くなるに伴い、例えば緑色から紫色を経て黄色に変化する。また、ECB液晶ディスプレイの表示色は、動作温度の変化に伴って変化する。
【0004】
ECB液晶ディスプレイを備えた携帯型電子機器においても、液晶ディスプレイは、動作温度が変化しても、予め定められた色を正しく表示する必要がある。
しかし、携帯型電子機器の動作温度は使用状況により変化し、これに伴い、ECB液晶ディスプレイの表示色も変化する。このため、ECB液晶ディスプレイに正しく色表示をさせることを目的として、液晶ディスプレイの動作温度を検出し、温度検出値に応じて液晶ディスプレイの駆動電圧を調整することが行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
携帯型電子機器においては、液晶ディスプレイの駆動電圧は、電池から供給される電源電圧を昇圧して生成される。このため、ECB液晶ディスプレイの表示色は、電源電圧の変動の影響を受けやすい。しかし、従来の携帯型電子機器は、この点を考慮せず、温度のみを用いて液晶ディスプレイの駆動電圧を調整するので、正しい色を表示をできないという問題がある。
【0006】
また、液晶ディスプレイの動作温度と電源電圧との検出値は、液晶ディスプレイの駆動電圧を調整するために十分な精度を有することが必要とされる。しかしながら、従来、温度と電圧とは、温度検出回路と電圧検出回路とにより、それぞれ別々に検出される。このため、ECB液晶ディスプレイに正しく色表示を行うためには、検出精度の高い回路が必要とされ、携帯型電子機器の価格が高くなるという問題がある。一方、検出精度の低い回路を用いた場合には、ECB液晶ディスプレイは正しい色を表示できないという問題がある。
【0007】
それ故に、本発明の目的は、検出した動作温度と電源電圧に基づき液晶ディスプレイの駆動電圧を制御することにより、ECB液晶ディスプレイに正しい色を表示できる携帯型電子機器を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、液晶表示を行う携帯型電子機器であって、
画像データを表示する液晶ディスプレイと、
前記液晶ディスプレイに表示される画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを読み出し、前記液晶ディスプレイを駆動する液晶駆動手段と、
前記液晶ディスプレイの動作温度を検出する温度検出手段と、
供給される電源電圧を検出する電圧検出手段と、
プログラムを記憶するプログラム記憶手段と、
前記プログラム記憶手段に記憶されたプログラムに従い、前記画像データ記憶手段に画像データを書き込むとともに、前記温度検出手段による温度検出値と前記電圧検出手段による電圧検出値とに基づき、前記液晶駆動手段における駆動電圧を求める制御手段とを備える。
【0009】
このような第1の発明によれば、液晶ディスプレイは、温度検出値と電圧検出値とに基づき求めた駆動電圧で駆動される。このため、液晶ディスプレイの表示色が動作温度と電源電圧とにより変化する場合であっても、温度と電圧との変化を補償し、所定の表示色で画面を表示することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、前記液晶ディスプレイは、電界制御複屈折方式液晶ディスプレイであることを特徴とする。
【0011】
このような第2の発明によれば、動作温度と電源電圧とにより色が変化する電界制御複屈折方式液晶ディスプレイに対しても、温度と電圧との変化を補償して、所定の表示色で画面を表示することができる。
【0012】
第3の発明は、第1の発明において、前記制御手段は、前記温度検出値と前記電圧検出値とに基づく補正計算により温度補正値と電圧補正値とを求めることを特徴とする。
【0013】
このような第3の発明によれば、温度検出値と電圧検出値とに基づきプログラムによる補正計算により温度補正値と電圧補正値とを求める。このような補正計算を行うことにより、高い精度で温度と電圧を求めることができる。また、検出精度が低く、安価な温度検出手段と電圧検出手段とを用いても、高い精度で温度と電圧とを求めることができる。さらに、制御手段はプログラムに従って動作するので、温度検出値と電圧検出値との特性に応じて定めた適切な補正計算を行うことができる。
【0014】
第4の発明は、第1の発明において、前記制御手段は、画像データに含まれる色から特定の色を選択し、前記温度検出値と前記電圧検出値とに基づき、前記液晶ディスプレイにおいて前記選択された色が所定の色で表示されるように前記駆動電圧を求めることを特徴とする。
【0015】
このような第4の発明によれば、液晶ディスプレイは、特定の色を所定の色で表示するような電圧で駆動される。このため、液晶ディスプレイの表示色が動作温度と電源電圧とにより変化する場合であっても、温度と電圧との変化を補償し、少なくとも特定の色については所定の色で表示することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る携帯型電子機器1の構成を示すブロック図である。図1において、携帯型電子機器1は、電池2、IC3、液晶ディスプレイ4、温度検出回路5、電圧検出回路6、操作キー7、および、スピーカ8を備える。IC3は、携帯型電子機器1に必要とされる機能を集積したICであり、CPU10、表示RAM11、ワークRAM12、内蔵ROM13、および、液晶駆動回路14を含む。温度検出回路5と電圧検出回路6とは、後述するように、いずれも、IC3内の回路と外付け部品とから構成される。
【0017】
電池2は、携帯型電子機器1に対し電源電圧を供給する。CPU10は、内蔵ROM13に記憶されたプログラムに従い、表示RAM11へ画像データを書き込み、操作キー7からキー入力を取り込み、スピーカ8から音を出力する。液晶ディスプレイ4は、マルチカラー表示を行うECB液晶ディスプレイであり、文字、図形、イメージ等を含んだ画像データを表示する。液晶駆動回路14は、表示RAM11に書き込まれた画像データを読み出し、液晶ディスプレイ4を駆動する。これにより、CPU10により生成された画像データは、液晶ディスプレイ4に表示される。液晶ディスプレイ4の駆動電圧は、電池2から供給された電源電圧を液晶駆動回路14内で昇圧して生成される。CPU10は、液晶駆動回路14内の駆動電圧調整回路15を制御することにより、液晶ディスプレイ4の駆動電圧を調整する。
【0018】
図2は、本実施形態に係る携帯型電子機器1のメモリマップである。CPU10は、表示RAM11、ワークRAM12、および、内蔵ROM13にアクセスする。表示RAM11は、液晶ディスプレイ4の表示用RAMであり、表示画面を記憶する表示画像データ領域20を含む。ワークRAM12は、プログラム用の変数を記憶し、カウンタ領域21とレジスタ領域22とを含む。カウンタ領域21には、時計情報を記憶する時計カウンタ30が含まれる。レジスタ領域22には、温度を記憶する温度レジスタ31と電圧を記憶する電圧レジスタ32とが含まれる。内蔵ROM13は、プログラム領域23と画像データ領域24とを含む。プログラム領域23は、CPU10が実行するプログラムを記憶し、画像データ領域24は、液晶ディスプレイ4に表示される画像データを記憶する。
【0019】
図3は、本実施形態に係る携帯型電子機器1の表示画面の例である。携帯型電子機器1は、操作キー7からの入力に基づいて表示すべき画像データを選択し、図3に示すような画像データを液晶ディスプレイ4に表示する。液晶ディスプレイ4では、画像データの一部分が、それぞれ、黄色および黒色で表示される。液晶ディスプレイ4の動作温度と電池2から供給される電源電圧とに関わらず、これらの色を液晶ディスプレイ4に正しく表示させるため、CPU10は、以下のように液晶ディスプレイ4の駆動電圧を調整する。
【0020】
図4は、本実施形態に係る携帯型電子機器1におけるCPU10の動作を示すメインフローチャートである。CPU10は、初期設定を行った後(ステップS101)、ステップS102からS107までの操作を繰り返し行う。CPU10は、温度検出回路5を用いた温度検出処理(ステップS102)、電圧検出回路6を用いた電圧検出処理(ステップS103)、温度と電圧との検出値に基づき液晶ディスプレイ4の駆動電圧を調整する液晶制御処理(ステップS104)、検出した温度と電圧とを補正する温度電圧補正処理(ステップS105)の4つのサブルーチンを順に実行する。その後、CPU10は、操作キー7からの入力に基づいて画像データを選択し、選択した画像データを表示RAM11に書き込み、画面を表示する(ステップS106)。その後、CPU10は、一定時間経過後に、ステップS102に戻る(ステップS107)。これにより、携帯型電子機器1は、一定時間ごとに液晶ディスプレイ4の動作温度と電池2から供給された電源電圧とを検出し、これらの検出値に基づき求めた電圧で液晶ディスプレイ4を駆動して、正しい色で画面を表示する。
【0021】
以下、図4に示すフローチャートに含まれる4つのサブルーチンについて説明する。まず、図5から図7までを用いて、第1のサブルーチンである温度検出処理について説明する。図5は、本実施形態に係る携帯型電子機器1の温度検出回路5の詳細を示す回路図である。温度検出回路5は、IC3に外付けされたサーミスタR1、基準抵抗R2、および、コンデンサC、並びに、IC3の内部回路から構成される。サーミスタR1は、液晶ディスプレイ4に隣接して配置される。CPU10は、レジスタX1とX2とに対する値の書き込み、および、カウンタCNTの初期化とカウント値の読み出しとを行う。
【0022】
CPU10がレジスタX1とX2とにそれぞれ値0と1とを書き込むと、スイッチSW1が導通状態となり、サーミスタR1とコンデンサCとを含む発振回路(以下、OUT1側の発振回路という)が構成される。CPU10がレジスタX1とX2とのいずれにも値1を書き込むと、スイッチSW2が導通状態となり、基準抵抗R2とコンデンサCとを含む発振回路(以下、OUT2側の発振回路という)が構成される。CPU10は、各発振回路をそれぞれ一定の期間だけ動作させ、カウンタCNTは、その期間における各発振回路の信号変化の回数を数える。液晶ディスプレイ4の動作温度が変化すると、サーミスタR1の抵抗値が変化し、これに伴い、OUT1側の発振回路のカウント値も変化する。したがって、温度検出回路5において2つの発振回路のカウント値を求め、CPU10において2つのカウント値に対して演算処理を行うことにより、温度を検出することができる。
【0023】
図6は、本実施形態に係る携帯型電子機器1の温度検出処理サブルーチンのフローチャートである。CPU10は、カウンタCNTを初期化し(ステップS201)、レジスタX1とX2とのいずれにも値1を書き込み、OUT2側の発振回路を動作させる(ステップS202)。次に、CPU10は、時計カウンタ30を用いて所定の測定時間だけ待つ(ステップS203)。カウンタCNTは、この期間におけるOUT2側の発振回路の信号変化の回数を数える。次に、CPU10は、レジスタX2に値0を書き込み、OUT2側の発振回路を停止させ(ステップS204)、カウンタCNTのカウンタ値をレジスタ領域22内のレジスタF2に書き込む(ステップS205)。次に、CPU10は、OUT1側の発振回路について、ステップS201からS205までと同様の操作を行い、カウンタCNTのカウント値をレジスタ領域22内のレジスタF1に書き込む(ステップS211からS215)。さらに、CPU10は、OUT2側の発振回路について、ステップS201からS205までと同様の操作を再度行い、カウンタCNTのカウント値をレジスタ領域22内のレジスタF3に書き込む(ステップS221からS225)。最後に、CPU10は、サーミスタ抵抗値Rを次式(1)により算出し(ステップS231)、算出したサーミスタ抵抗値Rを温度レジスタ31に書き込む(ステップS232)。
R=(F2+F3)/(2×F1) …(1)
【0024】
なお、温度レジスタ31の値は、温度値そのものではないが、温度値と一対一の関係を有する値である。また、図6に示すフローチャートではカウント値を3回計測したが、温度変化が急激でない場合には、3回目のカウント値の計測を省略し、ステップS231では、次式(2)によりサーミスタ抵抗値Rを求めてもよい。
R=F2/F1 …(2)
【0025】
図7は、本実施形態に係る携帯型電子機器1の温度検出回路5の信号波形図である。時刻aから時刻bまでの期間は、ステップS202からステップS204までの期間に対応する。この期間ではOUT2側の発振回路が発振し、出力端子OUT2の信号が変化する。時刻cから時刻dまでの期間は、ステップS212からステップS214までの期間に対応する。この期間ではOUT1側の発振回路が発振し、出力端子OUT1の信号が変化する。時刻eから時刻fまでの期間は、ステップS222からステップS224までの期間に対応する。この期間ではOUT2側の発振回路が再度発振し、出力端子OUT2の信号が変化する。これら3つの期間の長さは、いずれも同じである。
【0026】
次に、図8と図9とを用いて、第2のサブルーチンである電圧検出処理について説明する。図8は、本実施形態に係る携帯型電子機器1の電圧検出回路6の詳細を示す回路図である。電圧検出回路6は、IC3に外付けされた抵抗R4およびツェナーダイオードD、並びに、IC3に内蔵された可変抵抗器VR、抵抗R3、および、オペアンプOPにより構成される。CPU10は、レジスタX3に値を設定することにより可変抵抗器VRの抵抗値を切り替え、レジスタX4を読み出すことによりオペアンプOPの2つの入力電圧V1とV2とを比較する。CPU10は、これらの機構を用いて、以下のように電池2から供給された電源電圧Vccを検出する。
【0027】
図9は、本実施形態に係る携帯型電子機器1の電圧検出処理サブルーチンのフローチャートである。CPU10は、まず、可変抵抗器VRの抵抗値を最大値に設定する(ステップS301)。次に、CPU10は、オペアンプOPの2つの入力電圧V1とV2とを比較する(ステップS302)。CPU10は、V1がV2より小さい場合、可変抵抗器VRの抵抗値が最小値でなければ、可変抵抗器VRの抵抗値を1段階小さくする(ステップS303、S304)。CPU10は、V1がV2以上である場合、可変抵抗器VRの抵抗値を電圧レジスタ32に書き込む(ステップS305)。電圧レジスタ32の値は、電圧値そのものではないが、電圧値と一対一の関係を有する値である。
【0028】
次に、図10と図11とを用いて、第3のサブルーチンである液晶制御処理について説明する。図10は、本実施形態に係る携帯型電子機器1の液晶制御処理サブルーチンのフローチャートである。CPU10は、温度レジスタ31の値tおよび電圧レジスタ32の値vから液晶ディスプレイ4の駆動電圧Vdrを算出し(ステップS401)、算出した駆動電圧Vdrを液晶駆動回路14に設定する(ステップS402)。
【0029】
液晶ディスプレイ4に設定された色を表示させるため、CPU10は、ステップS401において、例えば、次のように駆動電圧Vdrを算出する。図11は、本実施形態に係る携帯型電子機器1における温度および電圧と液晶ディスプレイ4の駆動電圧との関係の例を示す図である。図11において、TtrueおよびVtrueは、それぞれ、温度真値および電圧真値であり、tおよびvは、それぞれ、その条件における温度検出回路5による温度検出値、電圧検出回路6による電圧検出値である。また、BIASは、その条件における最適な駆動電圧Vdrに対応する。
図11に示すtおよびvとBIASとの関係を表す近似式として、例えば、次式(3)が得られる。CPU10は、次式(3)によりtおよびvからBIASを算出し、液晶駆動回路14に設定する。液晶駆動回路14は、CPU10により算出されたBIASに対応した電圧で液晶ディスプレイ4を駆動する。
BIAS=65.545−0.240×t−0.892×v …(3)
【0030】
なお、駆動電圧Vdrの算出方法は、上記の方法に限られるものではなく、例えば、図11に示すテーブルを内蔵ROM13に記憶させ、CPU10は、ステップS401において、テーブルを参照してBIASを求めてもよい。
【0031】
最後に、図12から図14までを用いて、第4のサブルーチンである温度電圧補正処理について説明する。図12は、本実施形態に係る携帯型電子機器1の温度電圧補正処理サブルーチンのフローチャートである。CPU10は、温度レジスタ31および電圧レジスタ32の値を、それぞれ、温度検出値tおよび電圧検出値vとする(ステップS501)。次に、CPU10は、後述するように、温度検出値vと電圧検出値tとから温度補正値Tと電圧補正値Vとを算出する(ステップS502)。最後に、CPU10は、算出した温度補正値Tと電圧補正値Vとを、それぞれ、温度レジスタ31と電圧レジスタ32とに書き込む(ステップS503)。
【0032】
温度検出回路5による温度検出値tと電圧検出回路6による電圧検出値vは、それぞれ相互に影響を及ぼすので、いずれも誤差を含む。図13は、本実施形態に係る携帯型電子機器1における温度と電圧とについての検出値と真値との関係を示す模式図である。CPU10は、ステップS502において、以下のように、温度検出値tと電圧検出値vとから温度補正値Tと電圧補正値Vとを算出する。ツェナーダイオードDの温度特性と発振回路の電源電圧特性とにより、温度検出値t、電圧検出値v、温度補正値T、および、電圧補正値Vには、次式(4)および(5)の関係がある。
v=V +(T−T0 )×a …(4)
t=T0 +(T−T0 )×V/V0 …(5)
【0033】
ここで、T0 はサーミスタの抵抗値と基準抵抗の抵抗値とが一致する温度、V0 は電源電圧の基準値、aは比例定数である。式(4)および(5)を温度補正値Tおよび電圧補正値Vについて解くと、次式(6)および(7)となる。
【数1】
Figure 0004554746
【0034】
CPU10は、内蔵ROM13に記憶されたプログラムに従って、式(6)および(7)に示す演算を行い、温度検出値tと電圧検出値vとから温度補正値Tと電圧補正値Vとを算出する。例えば、式(6)および(7)に対して実際の係数値を代入して整理すると、次式(8)および(9)が得られる。
【数2】
Figure 0004554746
【0035】
図14は、式(8)および(9)を用いた場合の補正値算出結果を示す図である。図14において、TtrueおよびVtrueは、それぞれ、温度真値および電圧真値であり、tおよびvは、それぞれ、その条件における温度検出回路5による温度検出値および電圧検出回路6による電圧検出値である。また、TおよびVは、式(8)および(9)にtおよびvを代入して算出された温度補正値および電圧補正値である。図14に示すように、算出された温度補正値Tおよび電圧補正値Vは、それぞれ、温度真値Ttrueおよび電圧真値Vtrueに近い値となる。このように算出された温度補正値と電圧補正値とは、携帯型電子機器1の種々の制御、例えば、図11に示すテーブルを参照して液晶ディスプレイ4の駆動電圧を算出するため等に用いられる。
【0036】
なお、本実施形態では、ツェナーダイオードDの温度特性および発振回路の電源電圧特性として、それぞれ、式(4)および(5)を使用した。このため、算出した補正値は、わずかながら誤差を含む。この誤差を抑えるために、CPU10は、式(4)および(5)に代えて、2次以上の近似式や、より複雑な近似式を用いてもよい。また、CPU10は、近似式を用いた近似計算に代えて、実験的に得られた関係式を用いて補正値を算出してもよい。本実施形態によれば、CPU10を用いて温度電圧補正処理を行うので、温度検出値と電圧検出値との特性に応じて定めた適切な補正計算を行うことができる。
【0037】
以上に示したように、本発明の実施形態に係る携帯型電子機器によれば、温度検出回路と電圧検出回路とにより液晶ディスプレイの動作温度と電源電圧とを検出し、これらの検出値に基づき液晶ディスプレイの駆動電圧を算出する。このため、液晶ディスプレイの表示色が動作温度と電源電圧とにより変化する場合であっても、動作温度と電源電圧との変化を補償し、所定の表示色で画面を表示することができる。特に、動作温度と電源電圧とにより表示色が変化するECB液晶ディスプレイを用いても、温度と電圧との変化を補償して、所定の表示色で画面を表示することができる。
【0038】
また、本実施形態によれば、温度検出値と電圧検出値とに基づきプログラムによる補正計算を行って温度補正値と電圧補正値とを求める。このようにCPUを用いて補正計算を行うので、検出精度が低く、安価な温度検出回路と電圧検出回路とを用いた場合でも、高い精度で温度と電圧とを求めることができる。また、CPUはプログラムに従って動作するので、温度検出値と電圧検出値との特性に応じて定めた適切な補正計算を行うことができる。
【0039】
なお、このように駆動電圧を調整して液晶ディスプレイの表示色を制御する場合、液晶ディスプレイに表示されるすべての色が必ずしも正しく表示される訳ではない。このため、画像データに含まれる色から特定の色を選択し、選択された色が正しく表示されるように駆動電圧を調整する手法が、実用上有効である。例えば、図3に示す画面においては、画像データ中の表示色である黄色を特定の色として選択し、黄色が正しく表示されるように液晶ディスプレイ4の駆動電圧を調整する。このように駆動電圧を調整することにより、少なくとも特定の色については所定の色で表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器のメモリマップである。
【図3】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の表示画面の例である。
【図4】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器のメインフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の温度検出回路の回路図である。
【図6】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の温度検出処理サブルーチンのフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の温度検出回路の信号波形図である。
【図8】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の電圧検出回路の回路図である。
【図9】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の電圧検出処理サブルーチンのフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の液晶制御処理サブルーチンのフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器における温度および電圧と液晶ディスプレイの駆動電圧との関係の例を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の温度電圧補正処理サブルーチンのフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の温度と電圧とについて検出値と真値との関係を示す模式図である。
【図14】本発明の実施形態に係る携帯型電子機器の温度電圧補正処理の補正値算出結果の例を示す図である。
【図15】電界制御複屈折方式液晶ディスプレイにおける温度および電圧と表示色との関係の例を示す図である。
【符号の説明】
1…携帯型電子機器
2…電池
3…IC
4…液晶ディスプレイ
5…温度検出回路
6…電圧検出回路
10…CPU
11…表示RAM
12…ワークRAM
13…内蔵ROM
14…液晶駆動回路
15…駆動電圧調整回路

Claims (3)

  1. 液晶表示を行う携帯型電子機器であって、
    画像データを表示する液晶ディスプレイと、
    前記液晶ディスプレイに表示される画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
    前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを読み出し、前記液晶ディスプレイを駆動する液晶駆動手段と、
    前記液晶ディスプレイの動作温度を検出する温度検出手段と、
    供給される電源電圧を検出する電圧検出手段と、
    プログラムを記憶するプログラム記憶手段と、
    前記プログラム記憶手段に記憶されたプログラムに従い、前記画像データ記憶手段に画像データを書き込むとともに、前記温度検出手段による温度検出値と前記電圧検出手段による電圧検出値とに基づき、前記液晶駆動手段における駆動電圧を求め、さらに、前記温度検出値と前記電圧検出値とに基づき、温度真値に近い値となる温度補正値および電圧真値に近い値となる電圧補正値を得るように補正計算を行い、得られた前記温度補正値および前記電圧補正値を利用して前記液晶ディスプレイに前記画像データを表示するための前記駆動電圧を制御する制御手段とを備えた、携帯型電子機器。
  2. 前記液晶ディスプレイは、電界制御複屈折方式液晶ディスプレイであることを特徴とする、請求項1に記載の携帯型電子機器。
  3. 前記制御手段は、画像データに含まれる色から特定の色を選択し、前記温度検出値と前記電圧検出値とに基づき、前記液晶ディスプレイにおいて前記選択された色が所定の色で表示されるように前記駆動電圧を求めることを特徴とする、請求項1に記載の携帯型電子機器。
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