JP2003084728A - 液晶表示装置の電極駆動電圧発生回路 - Google Patents

液晶表示装置の電極駆動電圧発生回路

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JP2003084728A
JP2003084728A JP2001280883A JP2001280883A JP2003084728A JP 2003084728 A JP2003084728 A JP 2003084728A JP 2001280883 A JP2001280883 A JP 2001280883A JP 2001280883 A JP2001280883 A JP 2001280883A JP 2003084728 A JP2003084728 A JP 2003084728A
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Kiyoshi Kamiya
潔 神谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路が簡単で、室温近辺の温度領域は温度補
償によるコントラス変化が滑らかで、低温領域ないし高
温領域は充分な視認性が確保できるようにする。 【解決手段】 サーミスタTh1を有しアナログ制御で
温度補償を行う回路と、第2の温度センサ回路1とA/
Dコンバータ2と演算回路3とD/Aコンバータ4を有
しデジタル制御で温度補償を行う回路を有し、このデジ
タル制御で温度補償を行う回路が室温近辺の温度領域で
は停止し低温領域ないし高温領域で温度補償を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置の電
極駆動電圧発生回路に関し、さらに詳しくは液晶パネル
の温度変化に応じて、液晶パネルの走査電極ないし信号
電極の駆動電圧を変化させる液晶表示装置の電極駆動電
圧発生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話器や携帯型情報機器などの表示
体としてパッシブマトリクス型液晶パネルが使用される
場合、表示容量を増やすため走査電極数が数十本を越え
るようになると捻り角が90°を越えるスーパーツイス
テッドネマッティク(以下STNと称する)方式が採用
されるようになる。このときSTN液晶パネルは、駆動
条件が厳しくなるのに加え表示品質の優れた液晶物質が
求められるようになるため、いろいろな物性や特性が温
度変化に対し敏感になってくる。特に駆動電圧の温度変
化は表示品質の変化として現れるため、表示容量の大き
いSTN液晶パネルを使用した液晶表示装置では駆動電
圧の温度補償が必須となっている。
【0003】図5のブロック図によりSTN液晶パネル
を使用した液晶表示装置を説明する。電源群501は、
液晶表示装置の外部から表示制御回路504、電極駆動
電圧発生回路505、走査電極駆動回路506、信号電
極駆動回路507に入力する。電源群501には、ロジ
ック回路用電源、液晶パネル駆動の元となる電源やアナ
ログ回路用の電源、グランドなどが含まれる。制御信号
群502は、外部にある中央演算装置(以下CPUと称
する)から表示制御回路504に入力する。制御信号群
502は、表示制御回路504内にある表示用のデータ
を記憶する素子(以下表示RAMと称する)や駆動用の
データを記憶する素子(以下命令レジスタと称する)に
対し、データの書き込みや読み出しを制御する信号群で
ある。データバス503はCPUから表示RAMや命令
レジスタへ書き込むデータ、ないし表示RAMや命令レ
ジスタからCPUへ読み出すデータである。
【0004】表示制御回路504は、内蔵する発振器で
クロックを発生し、このクロックと命令レジスタの値に
もとづいて電極駆動電圧発生回路505、走査電極駆動
回路506、信号電極駆動回路507にそれぞれ表示制
御信号514、513、512を出力する。さらに表示
制御回路504は、クロックで動作するメモリ制御回路
(表示制御回路に内蔵)により表示RAMから読み出し
た表示データ511を信号電極駆動回路507に出力す
る。
【0005】電極駆動電圧発生回路505は、表示制御
信号514に基づいて液晶パネル510の走査電極50
8と信号電極509を駆動するための電圧(以下駆動電
圧と称する)516、515を走査電極駆動回路50
6、信号電極駆動回路507に出力する。走査電極駆動
回路506は、駆動電圧516と表示制御信号513か
ら走査電極508に印加する駆動波形を作成する。信号
電極駆動回路507は、駆動電圧515と表示制御信号
512と表示データ511から信号電極509に印加す
る駆動波形を作成する。また、走査電極508と信号電
極509の交差部が画素となる。
【0006】図6で電極駆動電圧発生回路505が出力
する駆動電圧516、515を説明する。なお図5と同
じ番号は、同一の信号、電圧、部材を示している。電圧
平均化法のなかでAlt&Pleshko法(以下AP
Tと称する)が最初に提案され、つづいて走査電極駆動
回路506の最大電圧を半減できるImprovedA
lt&Pleshko法(以下IAPTと称する)が発
表された。これら両手法はSTN液晶パネルの駆動にお
いて現在でも広く使用されている。まずAPTの場合
(a)は、走査電極508の駆動電圧516が液晶パネ
ル駆動用のグランド電圧VMと走査電極駆動波形の選択
時の駆動電圧+Vs、−Vs、信号電極509の駆動電
圧515が駆動電圧+Vd、−Vdでからなっている。
次にIAPTの場合(b)は、走査電極508の駆動電
圧516がグランド電圧Gndと駆動電圧V1、V4、
Vop、信号電極509の駆動電圧515がグランド電
圧Gndと駆動電圧V2、V3、Vopからなってい
る。
【0007】ここで、(a)の液晶パネル駆動用のグラ
ンド電圧VMと(b)のグランド電圧Gndを等しいと
すると、 V1=+Vd V2=+Vd*2 V3=+Vs−Vd V4=+Vs Vop=+Vs+Vd という関係がある。一般に駆動電圧±Vd、±Vs、V
1、V2、V3、V4、Vopの全て、ないし一部には
温度補償が掛けられている。
【0008】ここで図7により問題とする温度特性を説
明する。まず(a)で透過率Transと印加電圧Vr
msの関係から閾値電圧Vthを定義する。このSTN
液晶パネルは、電圧Vrnsが印加されていない時(0
V)に透過率Transが最低となる(ノーマリブラッ
ク)。閾値電圧Vthは、画素に印加する電圧Vrms
がこの値に達する透過率Transが上昇し始めるもの
である。
【0009】次に閾値電圧Vthの温度特性を(b)で
説明する。多くの場合、閾値電圧Vthは温度Tが上昇
すると単調に減少する。このとき閾値電圧Vthの曲線
は、室温近辺の温度領域Bではなだらかで直線的な負の
微分係数(以下、微分係数の絶対値をもって傾斜と称す
る)をもっているのに対し、低温度領域Aと高温度領域
Cの傾斜がきつくなっている。また低温度領域Aの傾斜
は高温度領域Cよりも傾斜が大きいことが多い。
【0010】駆動電圧と閾値電圧Vthの関係を説明す
る。例えば、IAPTにおいて最適駆動条件の場合、図
6(b)の駆動電圧Vopは、 Vop={√(N)+1}√〔√(N)/{√(N)−
1}/2〕*Vth ここで、Nは走査電極の数、√(x)はxの平方根 となり、駆動電圧Vopは走査電極数Nが決まると閾値
電圧Vthに比例する。最適駆動条件ではこの他の駆動
電圧±Vd、±Vs、V1、V2、V3、V4等も駆動
電圧Vopと同様に閾値電圧Vthに比例し、図7
(b)の閾値電圧Vthの曲線と相似した形状となる。
最適駆動条件権でも同様である。しかしながらサーミス
タや抵抗のような受動素子だけで行ってきたこれまでの
温度補償は、回路構成が簡単なため概ね直線的な駆動電
圧補正(温度補償)に限定されていた。このため閾値電
圧Vthの傾斜が大きくなる低温領域Aおよび高温領域
Cでは表示画像が見えなくなるような事態を招いてい
た。
【0011】そこで当社は、閾値電圧Vthの形状に合
わせた駆動電圧Vopを得るため、デジタル制御による
温度補償を採用した。これを図8と図9で説明する。図
8では電極駆動電圧発生回路内にある昇圧回路の基準電
圧Vrefの温度変化を示している。ここでは基準電圧
Vrefを4本の線分で表し、基準電圧Vrefの温度
変化を閾値電圧Vthの温度変化に似させている。そし
て後述するように液晶パネルの駆動電圧Vopは、基準
電圧Vrefと比例するので、閾値電圧Vthの温度変
化とも近似的に相似した温度変化を示す。なお温度領域
は、室温25℃を中心とし、低温領域Aを−10℃以
下、低い側の室温近辺の温度領域B1を−10℃から2
5℃、高い側の室温近辺の温度領域B2を25℃から5
0℃、高温領域Cを50℃以上と設定した。
【0012】図9は駆動電圧Vopを得るための回路図
であり、昇圧回路としてスイッチングレギュレータを使
用している。温度センサ回路91の出力電圧はA/Dコ
ンバータ92でデジタル信号に変換される。演算回路9
3はこのデジタル信号と図5の表示制御回路504中の
命令レジスタに保持されている表示制御用のデータ97
に基づいて演算処理を行い、結果をD/Aコンバータ9
4に出力する。この出力信号をD/Aコンバータ94が
電圧に変換し、これが基準電圧Vrefとなる。なお表
示制御用のデータ97は、コントラスト調整に関する情
報、液晶パネルや部品の特性ばらつきを補正するための
トリミング情報、温度変化に対し基準電圧Vrefをど
れだけ変化させるかという傾斜(微分)情報からなって
いる。また基準電圧Vrefは、電圧比較器95の非反
転入力端子に入力する。A/Dコンバータ92の出力は
2℃ごとに変化するので、温度計測における誤差(以下
量子化誤差と称する)である1LSB(the lea
st significant bit)は、2℃とな
る。
【0013】発振器96は、電圧比較器95の出力信号
がハイレベルのときに昇圧クロックをトランジスタTr
91のゲート端子に出力し、電圧比較器95の出力信号
がローレベルのときには出力をローレベルとする。昇圧
クロックがローレベルになるとトランジスタTr91は
電源VDDからグランドに流れるコイルIn91の電流
を遮断し高電圧を発生させる。この高電圧をダイオード
Di91とコンデンサC91で整流し駆動電圧Vopを
得る。駆動電圧Vopを抵抗R91とR92で分割した
電圧は、電圧比較器95の反転入力端子に入力する。こ
の電圧が基準電圧Vrefよりも低ければ電圧比較器9
5の出力はハイレベルとなり昇圧が継続し、この電圧が
基準電圧Vrefよりも高ければ電圧比較器95の出力
はローレベルとなり昇圧が停止する。この負帰還回路に
より、駆動電圧Vopは、Vop=Vref*(R91
+R92)/R91で安定する。駆動電圧Vopと基準
電圧Vrefが比例するので、基準電圧Vrefと同様
に駆動電圧Vopも閾値電圧Vthの温度変化を近似し
たものとなる。なおコンデンサC92はリップル防止用
である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述のように温度セン
サ回路91の出力電圧をA/Dコンバータ92で計測す
るので量子化誤差(1LSB)が発生する。とくに温度
センサ回路91の出力電圧が、A/Dコンバータ92の
出力信号が切り替わる電圧の近傍である場合、このA/
Dコンバータ92の出力信号はノイズ等の影響で1LS
B分だけ不安定になる。この不安定性によって引き起こ
される変動が、演算回路93とD/Aコンバータ94を
通じて基準電圧Vrefの変動を引き起こし、結果的に
駆動電圧Vopを変動させでしまう。そしてこの駆動電
圧Vopの変動でSTN液晶パネルのコントラスが変動
する。図9の回路において1LSBの温度精度を2℃と
していたので、この間の実効値Vrmsの変化量が大き
くなってしまったため、コントラスト変化が視認されて
しまうという問題が生じた。
【0015】これに対しA/Dコンバータ92や演算回
路93、D/Aコンバータ94の分解能をあげれば量子
化誤差(1LSB)が小さくなるのでコントラスト変動
も小さくできることは明らかである。しかし分解能をあ
げることは素子数の増加を招き回路が大型化してしま
う。
【0016】また液晶パネルの温度が急激に変化してい
るか、安定しているか、を判断し、安定している場合は
温度測定の頻度を低下させ駆動電圧Vopの変更を希に
する、というアルゴリズムで温度補償を行いコントラス
ト変化を目立たなくさせることも考えられる。これは温
度センサ回路91の出力と時間の関係をモニタして達成
でき、中央演算処理装置(CPU)を利用すれば容易で
あるが、ソフトウェアに負荷を掛けることになってしま
う。この論理が実現できる回路を液晶表示装置側に設け
ることも可能であるが、やはり素子数の増加を招いてし
まう。
【0017】また前述したように受動素子だけの簡単な
回路によるアナログ温度補償では、低温領域ないし高温
領域の温度補償が不十分で充分な視認性を確保できなか
った。
【0018】以上のような制御方法では、全温度領域に
わたって滑らかなコントラスト変化と視認性確保が困難
であるとう課題が生じた。
【0019】危機管理という観点から低温ないし高温領
域では表示画像が視認できればよいと考えられているの
で、本発明の目的は、簡単な回路で、室温近辺の温度領
域では温度補償によるコントラス変化が滑らかで、低温
領域ないし高温領域では充分な視認性が確保できる液晶
表示装置の電極駆動電圧発生回路を提供することであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、アナログ制御
による温度補償を行うアナログ補償回路と、デジタル制
御による温度補償を行うデジタル補償回路を有し、室温
近辺の温度領域ではアナログ補償回路により温度補償を
行い、低温領域または高温領域では少なくともデジタル
補償回路により温度補償を行うことを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態により
説明する。
【0022】(実施例1)本発明の温度補償がなされた
駆動電圧Vopを得る回路例を図1に示す。第1の温度
センサ回路は、コンデンサC2、サーミスタTh1、抵
抗R1、R2、R3、R4からなっている。サーミスタ
Th1と直列に抵抗R2が接続し、サーミスタTh1と
抵抗R2の合成抵抗と並列に抵抗R1が接続している。
同様にサーミスタTh1と抵抗R1、R2の合成抵抗と
直列に抵抗R3が接続し、さらにサーミスタTh1と抵
抗R1、R2、R3の合成抵抗と直列に抵抗R4が接続
している。ここで抵抗R3と抵抗R4の接続部が、第1
の温度センサ回路の出力となり、電圧比較器5の反転入
力端子と接続している。
【0023】第2の温度センサ回路1の出力電圧は、6
ビットのA/Dコンバータ2でデジタル信号に変換され
る。演算回路3はこのデジタル信号(量子化された温
度)に対し、表示制御回路(図示せず)中の命令レジス
タに保持されているデータ7(コントラスト、トリミン
グ、傾斜の情報)に基づいて演算処理を行う。D/Aコ
ンバータ4は、この演算結果を電圧に変換し、基準電圧
Vrefとして電圧比較器5の非反転入力端子へ出力す
る。
【0024】駆動電圧Vopを発生する昇圧回路は電圧
比較器5、発振器6、トランジスタTr1、コイルIn
1、ダイオードDi1とコンデンサC1からなってい
る。この昇圧回路において発振器6は、電圧比較器5の
出力信号がハイレベルのときに昇圧クロックをトランジ
スタTr1のゲート端子に出力し、電圧比較器5の出力
信号がローレベルのときに出力をローレベルとする。ト
ランジスタTr1は、昇圧クロックがローレベルになる
コイルIn1を通って電源VDDからグランドに流れる
電流を遮断する。これで発生した高電圧をダイオードD
i1とコンデンサC1で整流し電圧Vopを得る。また
この昇圧回路は、スイッチングレギュレータの一部であ
り、サーミスタTh1を含む第1の温度センサ回路に駆
動電圧Vopが入力してフィードバックループを形成し
ているため、駆動電圧Vopが安定する。なおコンデン
サC2はリップル防止用である。
【0025】ここで電圧比較器5の反転入力端子と非反
転入力端子は昇圧回路の昇圧制御端子となっている。言
い換えると電圧比較器5は、反転入力端子に入力する第
1の温度センサの出力電圧と非反転入力端子に入力する
基準電圧Vrefを比較して昇圧回路の動作を制御して
いる。第1の温度センサ回路の出力電圧が基準電圧Vr
efよりも低い場合、電圧比較器5の出力はハイレベル
となり、発振器6から昇圧クロックを出力させ駆動電圧
Vopを上昇させようとする。反対に、第1の温度セン
サ回路の出力電圧が基準電圧Vrefよりも高い場合、
電圧比較器5の出力はローレベルとなり、発振器6の出
力がローレベルとなり駆動電圧Vopの上昇を止める。
【0026】図2により本実施の形態の温度補償方式を
説明する。温度領域は、低温領域Aを−10℃以下、室
温近辺の領域Bを−10℃から50℃、高温領域Cを5
0℃以上とした。まず(a)で本実施の形態における基
準電圧Vrefと温度の関係を示す。基準電圧Vref
は、低温領域Aで傾斜を持つ一方、室温近辺の温度領域
Bでは平坦になっており、高温領域Cでは再び傾斜をも
っている。これは、図1の演算回路の演算処理が、低温
領域Aと高温領域Cで温度に対し傾斜を持たせるように
してあるのに対し、室温近辺の温度領域Bでは傾斜情報
が0(平坦)であることに対応している。この結果、室
温近辺の温度領域BではD/Aコンバータ4の出力(基
準電圧Vref)が一定値となり、低温領域Aないし高
温領域CではD/Aコンバータ4の出力が変化する。な
お基準電圧Vrefの傾斜は低温領域Aの方が高温領域
Cよりも大きい。
【0027】次に第1の温度センサ回路による温度補償
の様子を図2(b)を用いて説明する。(b)は図1の
基準電圧Vrefが全温度領域で一定値をとったものと
仮定した場合の駆動電圧Vopの挙動を示している。低
温領域AではサーミスタTh1の抵抗値が抵抗R1に比
べて非常に大きくなるので、第1の温度センサ回路の出
力は、抵抗R1、R3、R4で駆動電圧Vopを分圧し
たものとなる。この結果、低温領域Aでは駆動電圧Vo
pは概ね一定値になる。高温領域CではサーミスタTh
1の抵抗値が小さくなり、抵抗R2も抵抗R1に比べて
小さな値にしてあるので、第1の温度センサ回路の出力
は、概ね抵抗R3、R4で駆動電圧Vopを分圧したも
のとなる。この結果、高温領域Cでも駆動電圧Vopは
概ね低電圧で一定値になる。室温近辺の温度領域Bの駆
動電圧Vopは、低温領域Aと高温領域Cの値をなめら
かにつないだものとなる。
【0028】そこで(b)のように制御する第1の温度
センサ回路に対し、(a)に示したように基準電圧Vr
efを変動させる。室温近辺の温度領域Bでは基準電圧
Vrefが一定なので駆動電圧Vopは第1の温度セン
サ回路の制御に従う。一方低温領域Aと高温領域Cで
は、第1の温度センサ回路の出力が概ね一定値になるの
で、駆動電圧Vopは基準電圧Vrefで制御された傾
斜を持つ。以上のように室温近辺の温度領域Bでは、D
/Aコンバータ4の出力である基準電圧Vrefが一定
電圧をとることでデジタル制御による温度補償が停止
し、第1の温度センサ回路によるアナログ制御だけの温
度補償がなされることになる。また低温領域Aないし高
温領域Bでは、基準電圧Vrefが傾斜を持つことか
ら、デジタル制御による温度補償とアナログ温度補償が
同時に行われている。なお低温領域Aと高温領域Cで
は、サーミスタTh1の抵抗値が異なるので駆動電圧V
opに対する基準電圧Vrefの倍率が異なる。この結
果、得られた駆動電圧Vopは図2(c)のようにな
り、閾値電圧Vthの形状を近似できた。なお傾向を説
明することに限定しているので、縦軸Vは任意のスケー
ルとしている(以下同様)。
【0029】(実施例2)実施例1ではIAPTの最高
駆動電圧Vopに温度補償を掛ける例を示した。同様の
方法でAPTの最高駆動電圧Vsに温度補償を行うこと
も可能であるが、実施例2としてAPTにおいて走査電
極駆動電圧を第1の温度センサ回路で温度補償し、信号
電極駆動電圧をD/Aコンバータの出力で温度補償する
例を図3に示す。(a)は、APTにおける駆動電圧±
Vd、±Vsを発生するためのブロック図である。第1
の温度センサ回路31の出力電圧は昇圧回路32の昇圧
制御端子に接続している。昇圧回路32から出力される
駆動電圧+Vsは第1の温度センサ回路31にフィード
バックしている。昇圧回路32は、第2の駆動電圧−V
sも出力しており、液晶パネル駆動用のグランド電圧V
Mが入力している。第1の温度補償回路31と昇圧回路
32を合わせると、液晶パネル駆動用のグランド電圧V
Mを中心として対称な高電圧を発生するスイッチングレ
ギュレータになっている。
【0030】第2の温度センサ回路33とA/Dコンバ
ータ34と演算回路35とD/Aコンバータ36が縦列
して接続し、D/Aコンバータ36の出力と液晶パネル
駆動用のグランド電圧VMがアナログ演算回路37に入
力している。アナログ演算回路37は液晶パネル駆動用
のグランド電圧VMを中心としてD/Aコンバータ36
の出力から絶対値の等しい駆動電圧+Vd、−Vdを作
成している。なお演算回路35に表示制御用のデータ3
8が入力している。
【0031】図3(b)に駆動電圧+Vs、+Vdと、
温度Tの関係を示す(駆動電圧−Vs、−Vdは液晶パ
ネル駆動用のグランド電圧VMに対し対称なので省略し
た)。駆動電圧+Vsは、図1の第1の温度センサ回路
と同様にサーミスタと抵抗で構成したものなので図2
(b)の曲線と同様になる。一方、駆動電圧+Vdは、
低温領域Aと高温領域Cで傾斜を持ち、室温近辺の温度
領域Bでは平坦になっている。これらの駆動電圧±V
s、±Vdで作成された駆動波形は、低温部Aと高温部
Bで傾斜が大きくなり閾値Vthの温度特性に合うよう
なる。なお駆動電圧+Vdの変化のほうが駆動電圧+V
sの変化よりも実効値変化に強く影響するので、駆動電
圧+Vdは僅か(1V以内)に変化するだけある。
【0032】なお信号電極駆動電圧を第1の温度センサ
回路で温度補償し、走査電極駆動電圧をD/Aコンバー
タの出力で温度補償してもよい。
【0033】(実施例3)第1の温度センサ回路の出力
と、D/Aコンバータ出力をアナログ加算し駆動電圧を
温度補償する例を図4に示す。(a)は、IAPTにお
ける駆動電圧Vopを発生するためのブロック図であ
る。第1の温度センサ回路41の出力電圧402はアナ
ログ加算回路47に入力する。第2の温度センサ回路4
3とA/Dコンバータ44と演算回路45とD/Aコン
バータ46が縦列して接続し、D/Aコンバータ46の
出力電圧401もアナログ加算回路47に入力する。ア
ナログ加算回路47は、第1の温度センサ回路41の出
力電圧402とD/Aコンバータ46の出力電圧401
を加算し、アンプ42に出力する。アンプ42はアナロ
グ加算回路47の出力電圧403を増幅して駆動電圧V
opを発生する。なおアンプ42はスイッチングレギュ
レータが利用できる。演算回路45に表示制御用のデー
タ48が入力している。このようにアンプ42とアナロ
グ加算回路47を昇圧回路と見なすことも可能であり、
このときアナログ加算回路の入力端子は昇圧回路の制御
端子となる。
【0034】図4(b)にD/Aコンバータ46の出力
電圧401、第1の温度センサ回路41の出力電圧40
2、アナログ加算回路47の出力電圧403と、温度T
の関係を示す。D/Aコンバータ46の出力電圧401
は図2(a)の折れ線と同様になり、第1の温度センサ
回路41の出力電圧402は図2(b)の曲線と同様に
なる。これらを加算すると閾値電圧Vthの温度特性に
合うような曲線が得られる。アナログ加算回路47の出
力電圧403はアンプ42で増幅され駆動電圧Vopが
作成されるので、駆動電圧Vopも閾値電圧Vthの温
度特性に合うような曲線になる。
【0035】
【発明の効果】本発明では、アナログ制御による温度補
償とデジタル制御による温度補償を混在させている。ア
ナログ制御による温度補償は、概ね室温近傍の温度領域
で直線に近い温度補償を行えばよいので簡単な回路で実
現できる。危機管理という観点から通常の使用温度範囲
からはずれた低温ないし高温領域では、表示画像の視認
性確保が重要になり、この領域は量子化誤差によるコン
トラスト変動が無視できる。このため、デジタル制御に
よる温度補償は精度が低くても良くなるため回路が簡単
化する。
【0036】室温近傍の通常使用温度範囲ではデジタル
制御による温度補償が停止し、温度補償がアナログ制御
だけになっているので温度変化にたいしコントラストが
滑らかに変化する。一方、低温ないし高温領域では、デ
ジタル制御系による温度補償が支配的になり、アナログ
温度補償だけでは補償しきれなかった駆動電圧を得るこ
とができるようになり、液晶パネルの視認性が確保でき
るようになる。
【0037】以上の説明から明らかなように、本発明の
液晶表示装置の電極駆動電圧発生回路は、簡単な回路
で、室温近辺の温度領域では温度補償によるコントラス
変化が滑らかで、低温領域ないし高温領域では充分な視
認性が確保できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の第1の実施の形態における回路図であ
る。
【図2】発明の第1の実施の形態における温度補償に関
わるグラフである。
【図3】発明の第2の実施の形態におけるブロック図
(a)と駆動電圧のグラフ(b)である。
【図4】発明の第3の実施の形態におけるブロック図
(a)と温度補償に関わるグラフ(b)である。
【図5】従来例の液晶表示装置のブロック図である。
【図6】液晶表示装置の駆動電圧の関係図で、(a)が
APT、(b)がIAPTによるものである。
【図7】液晶パネルの閾値の定義(a)と閾値の温度特
性(b)の説明図である。
【図8】従来例の温度補償方式の説明図である。
【図9】従来例の温度補償方式の回路図である。
【符号の説明】
1、33、43 第2の温度センサ回路 2、34、44、92 A/Dコンバータ 3、35、45、93 演算回路 4、36、46、94 D/Aコンバータ 5、95 電圧比較器 6,96 発振器 31、41 第1の温度センサ回路 32 昇圧回路 37 アナログ演算回路 42 アンプ 47 アナログ加算回路 501 電源群 502 制御信号群 503 データバス 504 表示制御回路 505 電極駆動電圧発生回路 506 走査電極駆動回路 507 信号電極駆動回路 508 走査電極 509 信号電極 510 液晶パネル A 低温領域 B、B1、B2 室温近辺の温度領域 C 高温領域 Tr1、Tr91 トランジスタ In1、In91 コイル Di1、Di91 ダイオード C1、C2、C91、C92 コンデンサ R1、R2、R3、R4、R91、R92 抵抗 Th1 サーミスタ Vth 閾値電圧 Vref 基準電圧 ±Vd、±Vs、V1、V2、V3、V4、Vop、3
15、316 駆動電圧 VM 液晶駆動のグランド電圧 Gnd グランド電圧

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶パネルの信号電極と走査電極を駆動
    するための電圧を発生する液晶表示装置の電極駆動電圧
    発生回路において、 アナログ制御による温度補償を行うアナログ補償回路
    と、 デジタル制御による温度補償を行うデジタル補償回路を
    有し、 室温近辺の温度領域では該アナログ補償回路により温度
    補償を行い、 低温領域または高温領域では少なくとも該デジタル補償
    回路により温度補償を行うことを特徴とする、液晶表示
    装置の電極駆動電圧発生回路。
  2. 【請求項2】 前記アナログ補償回路は第1の温度セン
    サ回路からなり、 前記デジタル補償回路は第2の温度センサ回路とA/D
    コンバータと演算回路とD/Aコンバータを有し、 該第2の温度センサ回路の出力端子と該A/Dコンバー
    タの入力端子、該A/Dコンバータの出力端子と該演算
    回路の入力端子、該演算回路の出力端子と該D/Aコン
    バータの入力端子とがそれぞれ接続し、 室温近辺の温度領域では該D/Aコンバータの出力が一
    定値となり、 低温領域ないし高温領域では該D/Aコンバータの出力
    が変化することを特徴とする請求項1に記載の、液晶表
    示装置の電極駆動電圧発生回路。
  3. 【請求項3】 昇圧回路を設け、前記第1の温度センサ
    回路の出力と上記D/Aコンバータの出力がそれぞれ該
    昇圧回路の昇圧制御端子に入力することを特徴とする請
    求項2に記載の、液晶表示装置の電極駆動電圧発生回
    路。
  4. 【請求項4】 昇圧回路を設け、前記第1の温度センサ
    回路の出力が該昇圧回路の昇圧制御端子に入力し、該第
    1の温度センサ回路に該昇圧回路の出力電圧が入力して
    フィードバックループを形成したことを特徴とする請求
    項2または請求項3に記載の、液晶表示装置の電極駆動
    電圧発生回路。
  5. 【請求項5】 前記昇圧回路は電圧比較器を有し、前記
    第1の温度センサ回路の出力が該電圧比較器の反転入力
    端子に接続し、前記D/Aコンバータの出力が該電圧比
    較器の非反転入力端子に接続することを特徴とする請求
    項3に記載の、液晶表示装置の電極駆動電圧発生回路。
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