JP2000089192A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

Info

Publication number
JP2000089192A
JP2000089192A JP25803998A JP25803998A JP2000089192A JP 2000089192 A JP2000089192 A JP 2000089192A JP 25803998 A JP25803998 A JP 25803998A JP 25803998 A JP25803998 A JP 25803998A JP 2000089192 A JP2000089192 A JP 2000089192A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
reference voltage
operation reference
voltage
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25803998A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kinoshita
寛志 木下
Junichi Kawaguchi
順一 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP25803998A priority Critical patent/JP2000089192A/ja
Publication of JP2000089192A publication Critical patent/JP2000089192A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶パネルの駆動電圧に対する輝度特性が温
度により変化するので、動作基準電圧発生回路の出力に
補正電圧を加え、画質を安定化すること。 【解決手段】 電圧V1とV2を一定電圧として、液晶
パネルの温度特性を補償する補償電圧δV(T)とし
て、周囲温度Tの関数として設定する。そして動作基準
電圧発生回路19は、温度センサ20の出力に基づい
て、第1の動作基準電圧Vref1=V1+δV(T)と、
第2の動作基準電圧Vref2=V2−δV(T)とを生成
し、水平走査時間又は垂直走査時間t毎に交互に対向電
極14に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像機器やコンピ
ュータなどの情報機器のディスプレイとして有用な液晶
表示装置に係わり、特に液晶パネルの駆動電圧に対する
透過率又は反射率特性に温度補償を必要とする場合、液
晶パネルの動作温度に応じて駆動電圧を制御するように
した液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の信号線と走査線とを交差して設
け、信号線と走査線との各交点に、画素電極と、この画
素電極に信号線駆動電圧を供給するTFT(薄膜トラン
ジスタ)とをマトリックス状に配置する。そしてこの画
素電極に対峙して対向電極を設け、画素電極と対向電極
間に液晶を封入し、各画素の透過率又は反射率を制御す
ることにより液晶パネルを構成する。このような構成の
液晶パネルをTFT型液晶パネルと呼ぶ。このようなT
FT型液晶パネルの駆動は、動作基準電圧が対向電極に
印加され、信号線駆動電圧がTFTを介して画素電極に
印加されることによって行われる。この場合、各画素の
液晶セルに印加される電圧は、信号線駆動電圧と動作基
準電圧との差分電圧になる。
【0003】図15(A)は従来の駆動方法における動
作基準電圧と信号線駆動電圧との関係を示す波形図であ
る。本図に示すように、動作基準電圧と信号線駆動電圧
は水平走査時間又は垂直走査時間ごとに交互に極性を反
転させる。本図ではtを水平走査時間又は垂直走査時間
としている。この時間tの間隔で動作基準電圧はV1又
はV2の電圧レベルに変化し、信号線駆動電圧はVS1
又はVS2の電圧レベルに変化する。ここで、動作基準
電圧は後述する動作基準電圧出力回路によって出力され
る。
【0004】動作基準電圧における第1の動作基準電圧
をVref1とし、第2の動作基準電圧Vref2とすれば、V
ref1=V1、Vref2=V2であるから、動作基準電圧出
力回路は時間tごとにVref1とVref2とを交互に出力す
ることになる。液晶セルに印加される電圧を駆動電圧と
定義すれば、この駆動電圧は図15(A)の矢印で示す
ようにV1−VS1又はVS2−V2となる。液晶セル
に分極電圧が発生しなければ、V1−VS1=VS2−
V2となる。
【0005】図15(B)に温度Tをパラメータとし
た、液晶パネルの駆動電圧に対する輝度の特性を示す。
液晶表示装置の輝度は、光源と液晶パネルの透過率又は
外光との反射率により定まる。光源又は外光が一定の光
量であるとする条件では、液晶パネルの駆動電圧に対す
る透過率又は反射率特性を輝度特性と見なしても実用上
問題はない。従ってこれ以降、液晶パネルの駆動電圧に
対する透過率又は反射率特性を駆動電圧−輝度特性と呼
び、透過率又は反射率に代えて輝度を用いる。
【0006】図15(B)に示す3つの特性は、温度T
をパラメータとし、室温T0、温度T1、T2の場合を
示している。このように駆動電圧−輝度特性は温度によ
って変化するが、これを液晶パネルの温度特性と定め
る。図15(B)では室温T0で輝度B0を得る駆動電
圧をVopと表し、温度T1とT2で液晶パネルに駆動
電圧Vopを印加したときの輝度をそれぞれB1とB2
と表す。液晶表示装置としての輝度の温度特性は、一般
的には液晶表示装置を構成する光源や信号線駆動回路等
の構成要素の温度特性も影響するが、ここでは液晶パネ
ルの温度変化のみに限定する。即ち、液晶表示装置の輝
度の温度特性は、液晶パネルの駆動電圧に対する光の透
過率(反射型液晶パネルの場合には反射率となる)の温
度による変化のみを指すものとする。
【0007】図16は従来の液晶表示装置の駆動回路を
中心とする構成図である。点線で示す液晶パネル13
は、信号線10、走査線11、画素12、対向電極14
を有している。信号線駆動回路15は信号線10に信号
線駆動電圧を供給する回路である。走査線駆動回路16
は走査線11に走査線駆動電圧を供給する回路である。
駆動電源回路17は、信号線駆動回路15、走査線駆動
回路16、及び動作基準電圧出力回路19に対して駆動
電源を供給する回路である。制御回路18は液晶パネル
を直接駆動する回路に対し、タイミング制御信号を出力
する回路である。動作基準電圧出力回路19は液晶パネ
ル13に形成された対向電極14に動作基準電圧を出力
する回路である。動作基準電圧に対して信号線駆動電圧
は、水平走査時間又は垂直走査時間毎に極性が反転す
る。走査線駆動回路16は走査線11を走査し、それに
同期して信号線駆動回路15は信号線10に信号線駆動
電圧を出力する。
【0008】図16(B)に1画素12の等価回路を示
す。TFT21は、ソースS、ドレインD、ゲートGを
有している。画素電極22はTFT21のドレインDに
接続され、画素電極22と対向電極14間に液晶セル2
3が挟持されている。TFT21のゲートGは走査線1
1に接続され、ソースSは信号線10に接続されてい
る。走査線駆動回路16によってゲートGがオン・オフ
され、ゲートGがオンしたときに信号線駆動電圧が画素
電極22に印加される。これと同期して、対向電極14
から動作基準電圧が印加され、信号線駆動電圧と動作基
準電圧との差分値が駆動電圧として液晶セル23に印加
される。こうして液晶表示装置に画像が表示される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
液晶表示装置の動作基準電圧は、周囲温度の変化に対し
て出力値を変化させるようにしたものではない。動作基
準電圧が一定の場合、図15(B)に示す液晶パネルの
温度特性によって、周囲の温度が変化した場合には液晶
パネルの輝度が変化し、適正な画像を表示できないこと
がある。すなわち、室温で適正な輝度Boを得る駆動電
圧Vopに対して、温度T1になれば輝度がB1とな
り、温度T2になれば輝度がB2となり、適正な画像を
表示する輝度B0から変化する。これは、周囲温度の変
化によって液晶表示装置が適正なコントラストで画像を
表示できないことを意味する。
【0010】さらに、図15(B)に示す駆動電圧−輝
度特性が急峻になる液晶パネルの場合、駆動電圧をより
小さくできるので、液晶表示装置の消費電力を低減でき
る長所がある。このような特性は反射型液晶表示装置な
どに利用されるが、周囲温度の変化による輝度変化がさ
らに大きくなる傾向があり、液晶表示装置の使用温度範
囲で適正な画像表示をすることが一層困難になるという
問題点があった。
【0011】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、液晶表示装置の駆動電圧−輝
度特性の温度変化を補償して、温度が変化しても輝度の
変化が小さく、適正なコントラストの画像を表示できる
液晶表示装置を実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本願の請求項1記載の発明は、複数の信号線
と走査線とを交差して設け、前記信号線と走査線との各
交点に、画素電極と前記画素電極に信号線駆動電圧を供
給するTFTとをマトリックス状に配置し、前記画素電
極に対峙して対向電極を設け、前記画素電極と前記対向
電極間に液晶を封入して画素とした液晶パネルと、入力
画素信号に応じて信号線駆動電圧を前記液晶パネルの信
号線に与える信号線駆動回路と、複数の走査線のうち特
定の走査線を順次選択するため、入力画素信号に応じて
走査線駆動電圧を前記液晶パネルの走査線に与える走査
線駆動回路と、前記液晶パネルの動作点を定める動作基
準電圧を前記対向電極に出力する動作基準電圧出力回路
と、を具備し、前記動作基準電圧と前記信号線駆動電圧
とを水平走査時間又は垂直走査時間毎に互いに極性を反
転させることにより、各画素の液晶の反射率又は透過率
を制御して画像を表示する液晶表示装置であって、前記
動作基準電圧出力回路は、水平走査時間又は垂直走査時
間をtとし、一定の第1及び第2の基準電圧をV1、V
2とし、液晶パネルの動作温度をTとし、温度Tにおけ
る補償電圧をδV(T)とするとき、前記液晶パネルが
標準温度T0で動作するとき、動作基準電圧としてV
1、V2を発生し、前記液晶パネルが標準温度T0と異
なる温度Tで動作するとき、動作基準電圧として第1の
動作基準電圧Vref1=V1+δV(T)、第2の動作基
準電圧Vref2=V2−δV(T)を発生し、V1又はV
ref1、V2又はVref2を前記時間t毎に交互に出力する
ことを特徴とするものである。
【0013】このような構成によれば、信号線駆動電圧
と動作基準電圧とが交互に極性を反転するとき、動作基
準電圧に補償電圧を重畳することにより、液晶パネルの
温度特性を補償し、液晶表示装置が周囲温度の変化に対
して常にコントラストが最良である適正な画像を表示で
きるという作用を有する。
【0014】本願の請求項2記載の発明は、複数の信号
線と走査線とを交差して設け、前記信号線と走査線との
各交点に、画素電極と前記画素電極に信号線駆動電圧を
供給するTFTとをマトリックス状に配置し、前記画素
電極に対峙して対向電極を設け、前記画素電極と前記対
向電極間に液晶を封入して画素とした液晶パネルと、入
力画素信号に応じて信号線駆動電圧を前記液晶パネルの
信号線に与える信号線駆動回路と、複数の走査線のうち
特定の走査線を順次選択するため、入力画素信号に応じ
て走査線駆動電圧を前記液晶パネル走査線に与える走査
線駆動回路と、前記液晶パネルの動作点を定める動作基
準電圧を前記対向電極に出力する動作基準電圧出力回路
と、を具備し、水平走査時間又は垂直走査時間毎に前記
信号線駆動電圧の極性を互いに反転させることにより、
各画素の液晶の反射率又は透過率を制御して画像を表示
する液晶表示装置であって、前記動作基準電圧出力回路
は、水平走査時間又は垂直走査時間をtとし、一定の基
準電圧をVdcとし、液晶パネルの動作温度をTとし、
温度Tにおける補償電圧をδV(T)とするとき、前記
液晶パネルが標準温度T0で動作するとき、動作基準電
圧としてVdcを発生し、前記液晶パネルが標準温度T
0と異なる温度Tで動作するとき、動作基準電圧として
第1の動作基準電圧Vref1=Vdc+δV(T)、第2
の動作基準電圧Vref2=Vdc−δV(T)を発生し、
Vdc又はVref1、Vdc又はVref2を前記時間t毎に
交互に出力することを特徴とするものである。
【0015】このような構成によれば、動作基準電圧が
一定の駆動において、動作基準電圧に補償電圧を重畳す
ることにより、液晶パネルの温度特性を補償し、液晶表
示装置が周囲温度の変化に対して常にコントラストが最
良である適正な画像を表示できるという作用を有する。
【0016】本願の請求項3記載の発明は、請求項1又
は2の液晶表示装置において、前記動作基準電圧出力回
路は、前記時間t毎にレベルが2値に変化するパルス信
号を入力し、前記パルス信号を増幅度μで交流増幅する
交流増幅器と、前記交流増幅器の出力と基準電圧との差
分値を出力する差動増幅器と、を具備し、前記交流増幅
器の増幅度μは、前記液晶パネルの動作温度Tを検出す
る温度センサの抵抗値を含む抵抗回路網によって決定さ
れることを特徴とするものである。
【0017】本願の請求項4記載の発明は、請求項3の
液晶表示装置において、前記交流増幅器の増幅度μが、
演算増幅器の帰還部のインピーダンスと入力部のインピ
ーダンスの比によって決定される場合に、前記温度セン
サの抵抗値が前記帰還部のインピーダンスに含まれるこ
とを特徴とするものである。
【0018】本願の請求項5記載の発明は、請求項3の
液晶表示装置において、前記交流増幅器の増幅度μが、
演算増幅器の帰還部のインピーダンスと入力部のインピ
ーダンスの比によって決定される場合に、前記温度セン
サの抵抗値が前記入力部のインピーダンスに含まれるこ
とを特徴とするものである。
【0019】本願の請求項6記載の発明は、請求項3の
液晶表示装置において、前記温度センサは、サーミスタ
であることを特徴とするものである。
【0020】本願の請求項7記載の発明は、請求項1〜
6のいずれか1項の液晶表示装置において、前記液晶パ
ネルに形成されたTFTは、画素電極に結合されたドレ
インが、蓄積容量を介し前段又は後段に位置するTFT
のゲートに結合されていることを特徴とするものであ
る。
【0021】請求項3〜6記載の構成によれば、交流増
幅器の増幅度を定める回路に、温度センサを挿入するこ
とにより、液晶パネルの温度特性を補償する補償電圧δ
V(T)を精度良く、かつ低コストで容易に得ることが
できるという作用を有する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態にお
ける液晶表示装置について図面に基づいて説明する。な
お、従来の液晶表示装置の構成と同一部分は同一の符号
を付して詳細な説明を省略する。
【0023】(実施の形態1)図1(A)は本発明の実
施の形態1の液晶表示装置において、動作基準電圧と信
号線駆動電圧との関係を示す波形図である。なお、動作
基準電圧を実線で表し、信号線駆動電圧を点線で表して
いる。tは水平走査時間又は垂直走査時間を表す。信号
線駆動電圧は時間t毎にVS1又はVS2の電圧レベル
に変化し、室温T0での動作基準電圧は時間t毎にV1
又はV2の電圧レベルに変化する。このように信号線駆
動電圧と動作基準電圧の極性を時間t毎に交互に反転さ
せる。
【0024】ここで、室温T0における第1の動作基準
電圧Vref1をV1とし、第2の動作基準電圧Vref2をV
2とする。図1(A)の矢印で示すように室温T0で
は、液晶セルの駆動電圧はV1−VS1又はVS2−V
2である。ここではV1>V2、VS2>VS1の関係
が成立するが、これ以降の説明でもこの関係が成立する
ものとする。仮にこの関係が満たされない場合には、駆
動電圧の符号が変わり、正確な駆動電圧が求められなく
なる。信号線駆動電圧は画素信号により変化するが、図
1(A)に示すVS1とVS2の電圧レベルはその一例
とする。信号線駆動電圧の変化する範囲は液晶パネルの
特性によって定まっている。
【0025】図1(B)は液晶パネルの温度特性を示
し、図15(B)と同じく横軸を駆動電圧とし、縦軸を
輝度としている。図1(B)において、輝度B0となる
室温T0での駆動電圧をVopとし、温度T1での駆動
電圧をVop1とし、温度T2での駆動電圧をVop2
とする。本図に示すように、液晶パネルの温度特性、即
ち、駆動電圧−輝度特性の温度変化は、特性曲線が温度
により平行移動(シフト)しただけであり、その勾配は
一定である。従って液晶パネルの温度特性は、駆動電圧
値が高又は低側にシフトしたものと見なせる。駆動電圧
の増加に対して輝度が減少する特性の液晶パネルを、ノ
ーマリ・ホワイトの液晶パネルと呼ぶ。
【0026】従って、温度による輝度の変化を補償する
補償電圧は、温度変化に対応した駆動電圧とすればよ
い。すなわち、図1(B)より、室温での輝度B0を温
度T1又はT2に変化しても保つには、次の(1)式で
求められる電圧分だけ、駆動電圧を変化させれば良い。 δV1=Vop−Vop1 δV2=Vop2−Vop ・・・(1) ここでδV1とδV2とを補償電圧と呼び、図1(A)
では補償電圧による動作基準電圧の変化を破線で示して
いる。
【0027】このようにして補償された駆動電圧は、温
度T1ではVop−δV1であり、温度T2ではVop
+δV2である。この様子が図1(A)の破線部で示さ
れる。ここで、Vop=V1−Vs1又はVop=Vs
2−V2である。液晶パネルの駆動電圧−輝度特性の温
度による変化は、前記したように駆動電圧がシフトした
ものとなるが、特性曲線の形状(特性曲線の勾配は一
定)は変化しないものと近似できる。従って、温度変化
に対する駆動電圧のシフト量を求めれば、それに対応し
た補償電圧を動作基準電圧に重畳することにより、輝度
の温度変化を小さくすることができる。
【0028】液晶パネルの温度に対する駆動電圧のシフ
ト量は実測でき、輝度を一定として温度に対する駆動電
圧の特性曲線も測定できる。図2(A)は駆動電圧一定
とした場合の液晶パネルにおける輝度の温度特性の一例
である。厳密には液晶パネルの多くは図2(A)に示す
ような線形の温度特性ではないが、説明を容易にするた
めの一例とした。
【0029】図2(A)の液晶パネルの温度特性に基づ
き、補償電圧を重畳した駆動電圧の温度特性を図2
(B)に示す。本図は、温度変化に対して輝度が一定と
なる条件での駆動電圧の変化を求めたものである。任意
温度Tでの輝度を一定とするために、必要な駆動電圧の
変化量を補償電圧δV(T)とする。但し、輝度と駆動
電圧の変化は室温T0を基準とするものとする。補償電
圧δV(T)は、温度に対する駆動電圧の変化が線形で
あるために容易に求められる。1℃当たりの駆動電圧の
変化を、駆動電圧の温度係数kと定めれば、k=(Vo
p2−Vop1)/(T2−T1)となり、δV(T)
=k・Tと表される。温度係数が一定でない非線形な温
度係数を持つ液晶パネルでは、δV(T)を測定し、測
定した値を温度Tにおける補償電圧とすればよい。
【0030】補償電圧をδV(T)とし、第1の動作基
準電圧をVref1とし、第2の動作基準電圧をVref2とす
れば、これらの動作基準電圧はV1とV2の値を用いて
次の(2)式で表される。 Vref1=V1+δV(T) Vref2=V2−δV(T) ・・・(2) 駆動電圧はVref1−VS1又はVS2−Vref2であるか
ら、(2)式より駆動電圧はV1+δV(T)−VS1
又はVS2−V2+δV(T)となる。前述したように
室温T0における駆動電圧はV1−VS1又はVS2−
V2であるから、δV(T)の温度補償が行われればよ
い。
【0031】ここで符号について述べる。前記したよう
に、VS2>VS1、V1>V2の関係で電圧補償方法
を説明をした。本発明ではこの関係を満たすものとして
動作説明をしているが、この関係を満たさない場合に
は、計算式の符号を変える必要がある。何故なら本発明
では駆動電圧が正になるようにしているためである。な
お、δV(T)の符号は液晶パネルの温度特性による。
【0032】このように、動作基準電圧出力回路19が
(2)式の補償電圧を重畳した動作基準電圧を出力する
と、温度変化による液晶パネルの輝度変化を極めて小さ
くすることができる。
【0033】図3(A)に本実施の形態における液晶表
示装置の駆動回路を中心とする構成図を示し、従来例と
同一部分には同一の符号を付ける。マトリクス状に複数
の画素12を有する液晶パネル13には、信号線10、
走査線11、対向電極14が形成されている。信号線駆
動回路15は信号線10に信号線駆動電圧を供給する回
路である。走査線駆動回路16は走査線11に走査線駆
動電圧を供給する回路である。駆動電源回路17は、信
号線駆動回路15、走査線駆動回路16、及び動作基準
電圧出力回路19に対して駆動電源を供給する回路であ
る。制御回路18は液晶パネルを直接駆動する回路に対
し、タイミング制御信号を出力する回路である。動作基
準電圧出力回路19は液晶パネル13に形成された対向
電極14に温度補償された動作基準電圧を出力する回路
である。
【0034】従来例と異なり、本実施の形態には温度セ
ンサ20が液晶パネル13内、又はその周辺に設けられ
ており、この温度センサ20で検出される温度変化を、
動作基準電源回路19に入力するようになっている。即
ち、動作基準電源回路19は(2)式を満たす動作基準
電圧を出力する。動作基準電圧と信号線駆動電圧とは水
平走査時間又は垂直走査時間毎に交互に極性が反転す
る。そして、走査線駆動回路16は走査線11(X1,
X2・・・XN)を走査し、それに同期して信号線駆動
回路15は信号線10(Y1,Y2・・・YM)に信号
線駆動電圧を出力する。
【0035】図3(B)に画素12の構成例を示す。T
FT21は、ソースS、ドレインD、ゲートGを有し、
ドレインDに画素電極22が接続される。液晶セル23
は画素電極22と対向電極14に挟持されている。TF
T21のゲートGは走査線11に接続され、ソースSは
信号線10に接続される。走査線駆動回路16によって
ゲートGがオン・オフされ、ゲートGがオンしたときに
信号線駆動電圧が画素電極22に印加される。これと同
期して、対向電極14に温度補償された動作基準電圧が
印加され、信号線駆動電圧と動作基準電圧との差分値が
駆動電圧として液晶セル22に印加される。
【0036】以上のように本実施の形態によれば、液晶
パネルの温度特性を補償する補償電圧を、動作基準電圧
に重畳することにより、温度変化の影響を最小にするこ
とができる。このため最良のコントラストで画像を表示
させることができ、液晶表示装置の画質を安定にするこ
とができる。
【0037】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
2における液晶表示装置について図4を用いて説明す
る。図4(A)は本実施の形態における液晶表示装置の
動作基準電圧と信号線駆動電圧との関係を示す波形図で
ある。なお、液晶表示装置の駆動回路の構成は図3に示
すものと同一である。図4(A)では、動作基準電圧が
水平走査時間又は垂直走査時間t毎に変化せず、略一定
の直流電圧を使用している。動作基準電圧が一定の場合
には(対向一定ともいう)、信号線駆動電圧がこの動作
基準電圧を基準として、水平走査時間又は垂直走査時間
毎に極性を反転する必要がある。
【0038】図4(B)は液晶パネルの温度特性を示す
図であり、図1(B)と全く同様の特性を有している。
図4(A)において、VS1とVS2は信号線駆動電圧
での電圧レベルを示し、点線でレベル変化の一例を示
す。室温T0での動作基準電圧をVdcとし、そのレベ
ルを実線で示す。そして温度T1とT2に対する動作基
準電圧の補償電圧をそれぞれδV1とδV2で示す。そ
して水平走査時間又は垂直走査時間t毎に信号線駆動電
圧の極性を反転させる。なお、信号線駆動電圧の電圧レ
ベルはVS2>VS1である。図4(A)ではVS2>
Vdc>VS1であるが、液晶セルに分極電圧がある場
合には、この関係を満たさない場合がある。
【0039】図1(A)に示すように、動作基準電圧と
信号線駆動電圧を互いに極性反転させる実施の形態1に
比べて、信号線駆動電圧の変化量(振幅)が大きくな
る。一方、動作基準電圧は一定であるために、動作基準
電圧出力回路19の対向電極14を駆動する電力は小さ
くできる。このような場合においても、液晶パネルの温
度特性を補償して適正な画像を表示させることができ
る。補償電圧を重畳する前の動作基準電圧をVdcと
し、第1の動作基準電圧をVref1、第2の動作基準電圧
をVref2とすれば、次の(3)式による動作基準電圧を
用いて液晶パネルの温度補償ができる。 Vref1=Vdc+δV(T) Vref2=Vdc−δV(T) ・・・(3) なおδV(T)は補償電圧である。
【0040】温度T1の場合にはVref1=Vdc−δV
1、Vref2=Vdc+δV1であり、温度T2の場合に
はVref1=Vdc+δV2、Vref2=Vdc−δV2で
ある。図2の温度センサ20と動作基準電圧出力回路1
9により、(3)式に示すように動作基準電圧Vdcに
補償電圧δV(T)を重畳させれば、周囲温度の変化に
よる液晶パネルの温度特性の補償が容易にできる。δV
(T)の定め方は実施の形態1と同様でよい。このよう
に動作基準電圧が略一定の場合にも、補償電圧分を重畳
すれば温度補償ができる。
【0041】(実施の形態3)次に本発明の実施の形態
3における液晶表示装置について図5〜図7を用いて説
明する。本実施の形態の液晶表示装置は、動作基準電圧
発生回路の構成を具体化したものである。図5は本実施
の形態における動作基準電圧発生回路19Aの構成図で
ある。動作基準電圧発生回路19Aは演算増幅器IC
1、IC2を含んで構成される。初段の演算増幅器IC
1はコンデンサC1と、抵抗R1,R2a,R2b,R
9,R10,VR1と、サーミスタTHとを含めて交流
増幅器の機能を有している。次段の演算増幅器IC2は
コンデンサC2と抵抗R5,R6.R7,R8とを含め
て差動増幅器の機能を有している。電源電圧VccとV
ssは、演算増幅器IC1とIC2の電源である。また
両演算増幅のコンデンサC1,C2は、直流をカットす
る目的のために挿入される。
【0042】交流増幅器の増幅度μは、抵抗R1と、R
2a、R2b、半固定抵抗VR1、温度センサTHから
なる帰還回路とにより定められる。温度センサTHの抵
抗をR(T)とし、R(T)を温度の関数とすれば、交
流増幅器は反転増幅回路であるから、増幅度μは次の
(4)式から求められる。 μ={R(T)・R2a/(R(T)+R2a)+VR1+R2b}/R1 ・・・(4)
【0043】増幅度μは温度の関数であるから、周囲温
度によって増幅度は変化する。VR1によって増幅度を
適正にし、室温で液晶セルに適正な駆動電圧が印加され
るようにする。演算増幅器IC2を含む差動増幅器は、
前記の交流増幅器の出力をR6/R5の増幅度で反転増
幅してから、抵抗R7、R8と半固定抵抗VR2で定ま
る電圧Voの差分値を出力する。
【0044】図6に図5の各部の波形を示す。図6
(A)は図5の入力端子INに加えられる入力信号のレ
ベル変化を示し、周期tでローレベルからハイレベルに
変化する。ローレベルは接地(GND)レベルであり、
ハイレベルは2Vbである。図中に示す時間tは水平走
査時間又は垂直走査時間である。このような入力信号が
交流増幅器で増幅されると、その出力が図6(B)のよ
うになる(TP1の波形)。図6(B)の振幅の1/2
の電圧をセンタ電圧Vcとすれば、Vcを基準として±
μ・Vbの振幅を有することになる。この信号はコンデ
ンサC1で直流成分はカットされているため、センタ電
圧Vcは接地レベル(GND)になる。
【0045】帰還回路の半固定抵抗VR1はVcを基準
とした振幅を調整し、適切な電圧とするものである。図
6(C)は後段の差動増幅器の出力波形、即ち図5のO
UT端子の出力信号を示し、R6/R5=1とした場合
を表している。この出力信号はTP2の電圧Voと、図
6(B)の反転した波形との差分値として出力され、セ
ンタ電圧はVoとなっている。ここで、Kを定数とすれ
ば、μ=K+δμ(T)と表されるから、第1及び第2
の動作基準電圧Vref1とVref2は、次の(5)式で表さ
れる。 Vref1=Vo+{K+δμ(T)}Vb =Vo+K・Vb+δμ(T)・Vb Vref2=Vo−{K+δμ(T)}Vb =Vo−K・Vb−δμ(T)・Vb ・・・(5) (5)式において、δV(T)=δμ(T)・Vb、V
1=Vo+K・Vb、V2=Vo−K・Vbとすれば、
(5)式は(2)式と同じになる。即ち、温度センサT
Hで検出した温度Tに対応する補償電圧δV(T)を得
ることができる。
【0046】温度センサTHにはいろいろなデバイスが
あるが、一例としてサーミスタがある。サーミスタの温
度特性は温度Tに対して線形に変化しないが、図5のR
2aとR2bとを組み合わせれば、一定の温度範囲、例
えば、−10℃から50℃の範囲で液晶パネルの温度特
性を補償する特性を得ることができる。液晶表示装置は
実用的な使用環境では−10℃から50℃の範囲が一般
的である。従って、前記の使用温度範囲では、液晶パネ
ルの温度補償を理想的にでき、使用温度範囲が変化して
も適正な画像を得ることができる。
【0047】図7に温度特性の一例を示す。説明を簡明
にするために温度特性は線形としているが、実際は線形
でない場合が多い。図7(A)は前述した交流増幅器に
おける増幅度μの温度特性である。図7(B)は液晶パ
ネルの温度特性であり、温度に対して線形に駆動電圧が
変化している例である。図7(B)のような温度特性を
補償するために、図7(A)の温度特性を交流増幅器に
与えると、図7(C)のような輝度特性を得る。図7
(C)では液晶パネルの輝度は温度に影響は受けなくな
ることが判る。このようにして液晶パネルの温度特性を
補償し、常に適正な画像を表示することができる。
【0048】図7では液晶パネルの温度特性が線形であ
る場合を示したが、線形でない場合でも、その温度特性
に近似したδV(T)=δμ(T)・Vbを定めること
は容易である。即ち、温度センサTHと抵抗R1、R2
a、R2b、半固定抵抗VR1とを組み合わせれば、所
望の特性を容易に実現できる。
【0049】(実施の形態4)次に本発明の実施の形態
4における液晶表示装置について図8を用いて説明す
る。本実施の形態の液晶表示装置は、実施の形態3にお
ける動作基準電圧発生回路の温度特性を変更したことを
特徴とする。図8は本実施の形態における動作基準電圧
発生回路19Bの構成図である。本図に示すように、演
算増幅器IC1を有する交流増幅器の反転入力端子側に
温度センサTHを挿入した。それ以外の構成は図5に示
すものと同様である。この場合の前段に位置する交流増
幅器の増幅度μは、温度センサTHの抵抗値をR(T)
とすると、次の(6)式で得られる。 μ= (VR1+R2a)/{R(T)・R1a/(R(T)+R1a)+R1b} ・・・(6)
【0050】サーミスタなどのように、温度センサTH
の抵抗対温度特性が負の傾きを持つときに、図5に示す
動作基準電圧発生回路19Aは、液晶パネルの温度特性
が負の温度特性の場合に対して適用される。負の温度特
性とは、温度が上昇するに従って、同一の駆動電圧では
輝度が低下するので、同一の輝度を得るため駆動電圧を
小さくする特性をいう。しかし、逆に液晶パネルの温度
特性が正の温度特性を持つ場合には、図8の構成が適用
される。但し、温度センサTHの抵抗対温度特性が正の
傾きを持つ場合には、図5の構成が適用される。
【0051】(実施の形態5)次に本発明の実施の形態
5における液晶表示装置について図9を用いて説明す
る。図9は本実施の形態の液晶表示装置で用いられる動
作基準電圧のレベル変化を示す波形図である。図1に示
す動作基準電圧は時間t毎に電圧レベルが大きく異なる
が、前記したように動作基準電圧を略一定とする駆動方
法もある。この場合にも図5又は図8の動作基準電圧出
力回路により液晶パネルの温度補償ができる。
【0052】この場合、液晶パネルの温度補償をするに
は、一定の動作基準電圧に補償電圧を重畳する必要があ
る。信号線駆動電圧は一定の動作基準電圧に対して極性
が反転する。このため動作基準電圧は信号線駆動電圧に
対応して極性が反転しなければならない。図9(A)は
補償電圧を含む動作基準電圧を発生させるためのパルス
を示す。このパルスの振幅2Vrは図6の2Vbより小
さいくて良い。図9(A)の信号を図5又は図8の回路
に入力した場合、TP1とOUTの出力波形を図9
(B)と図9(C)に示す。動作基準電圧が略一定であ
るために、Vdcは図6のVoより高い電圧を必要とす
るが、動作原理は図5又は図8の場合と同様である。よ
って、(5)式のKをkに、VoをVdcに、VbをV
rに夫々置き換えれば、次の(7)式が得られる。 Vref1=Vdc+k・Vr+δμ(T)・Vr Vref2=Vdc−k・Vr−δμ(T)・Vr ・・・(7)
【0053】(7)式において、δV(T)=k・Vr
+δμ(T)・Vrとすれば、(3)式を満たすことが
できる。さらに、温度に影響しない定数項k・Vrを信
号線駆動電圧に対して無視できる値にするか、信号線駆
動電圧に含ませること、すなわち信号線駆動電圧をk・
Vrシフトして補正することは容易に実現でき、そのと
きはδV(T)はδμ(T)・Vrの項のみとなる。
【0054】図11は信号線駆動電圧の補正方法を示す
説明図である。Vdcは動作基準電圧である。V1とV
2は交互に極性を反転させた場合の動作基準電圧で、こ
の実施形態には関係しない。点線は信号線駆動電圧を示
す。図中のΔが補正電圧であり、Δ=k・Vrとすれ
ば、駆動電圧はVdc−VS1+δμ(T)・Vr又は
VS2−Vdc−δμ(T)・Vrとなる。δV(T)
=δμ(T)・Vrであるから、補償電圧のみ駆動電圧
に加わる。このように信号線駆動電圧を一定量シフトす
ることは、制御回路18の定数を変更することで極めて
容易にできる。なお、図11に示す信号線駆動電圧の補
正は、本発明の実施の形態の全てについて適用できる。
【0055】このように、動作基準電圧が一定の駆動に
おいても、補償電圧δV(T)を重畳することによっ
て、液晶パネルの温度特性を補償し、温度変化に対して
輝度が一定である液晶表示装置を実現できる。
【0056】(実施の形態6)次に本発明の実施の形態
6における液晶表示装置について図10を用いて説明す
る。図10は本実施の形態における動作基準電圧出力回
路19Cの構成図である。本図において、入力端子IN
に図9(A)又は6(A)に示す波形を入力する。この
入力信号は抵抗R1a、R1b、R2、温度センサーT
H、及び半固定抵抗VR1からなる分圧回路で分圧され
る。分圧比をγとすれば、 γ=(y+R2)/(R1a+Rth+x+y+R2) ここで、 Rth=R(T)・R1b/(R(T)+R1b) VR1=x+y(x、yはVR1の可変抵抗値) である。
【0057】従って、k1を定数として、γ=k1+δ
γ(T)と近似できる。入力信号を2Vbとすれば、T
P1の出力波形の振幅は2Vb・γ(R4/R3)であ
る。TP2の電圧をVoとすれば、動作基準電圧は下記
で表される。 Vref1 =Vo+2Vb・γ(R4/R3) =Vo+2Vb・k1(R4/R3)+2Vb・δγ
(T)(R4/R3) Vref2 =Vo−2Vb・γ(R4/R3) =Vo−2Vb・k1(R4/R3)−2Vb・δγ
(T)(R4/R3) V1=Vo+2Vb・k1(R4/R3)、 V2=Vo−2Vb・k1(R4/R3)、 δV(T)=2Vb・δγ(T)(R4/R3)とすれ
ば、(2)式と同一になる。δV(T)=2Vb・δγ
(T)(R4/R3)を液晶パネルの温度特性に近似す
れば、温度補償ができ、適正な画像を表示できる。さら
に、図11に示すように、信号線駆動電圧を補正させる
方法を併用することもできる。
【0058】サーミスタは負の温度係数を持つために、
図10に示す動作基準電圧発生回路19Cは負の温度係
数を持つ液晶パネルの温度補償に適用される。正の温度
係数を持つ液晶パネルの場合には、サーミスタTHと抵
抗R1bの並列回路を半固定抵抗VR1と抵抗R2の間
に挿入して抵抗R1aと半固定抵抗VR1を接続すれば
よい。
【0059】(実施の形態7)次に本発明の実施の形態
7における液晶表示装置について図12を用いて説明す
る。図12は本実施の形態における液晶パネルの温度特
性図である。図12において、駆動電圧に対する輝度特
性は図1(B)、図4(B)、図15(B)に示すもの
と異なる。図12に示す特性では、駆動電圧が増加すれ
ば輝度も増加する。このような特性を持つ液晶パネルを
ノーマリブラックと呼ぶが、このタイプの液晶パネルに
ついても本発明を適用できる。この場合、信号線駆動電
圧と動作基準電圧の電圧関係が異なる。何故ならば、図
1(B)の電圧関係を用いて白を表示する場合には、図
12では黒が表示されるからである。従って、補償電圧
δV(T)の符号が実施の形態1の場合と異なる。
【0060】(実施の形態8)次に本発明の実施の形態
8における液晶表示装置について図13を用いて説明す
る。図13は本実施の形態における液晶パネルの画素の
構成図である。本図に示す画素は、図3(B)又は図1
6(B)の画素構成に対して容量結合コンデンサ24を
蓄積容量として加えたものである。その他は図3(B)
と同様なので詳細な説明を省略する。図13ではTFT
21のドレインDに前段のTFTのゲートGがコンデン
サ24を介して結合している。即ち、n番目の走査線に
あるTFT21のドレインDがn−1番目の走査線のゲ
ートに容量結合していることを示す。このような容量結
合をした液晶パネルの駆動電圧波形の一例を図14に示
す。30は走査線駆動電圧波形、31は動作基準電圧波
形、32は信号線駆動電圧波形である。
【0061】Vg1はTFT21がオフとなる電圧、V
ghはTFT21がオンとなる電圧、Vgcは補償電圧
である。V1とV2とは、動作基準電圧31のハイレベ
ル、ローレベルを示す電圧である。Vs1とVs2は、
信号線駆動電圧のハイレベル、ローレベルを示す電圧で
ある。図14に示す駆動方法は、ゲート電圧に動作基準
電圧と同相のパルスを重畳させて、Vgc−Vg1=V
1−V2としたものである。そしてVg1の値を所定の
電圧値に設定し、動作基準電圧による液晶セル23の両
端の電位差が0となるようにし、結合容量24による動
作基準電圧の電力を削減できる。このような駆動方法
を、Sychronus Gate駆動法、略してSG駆動法と呼ぶ。
このような駆動法においても、本発明を適用できる。
【0062】更に図13に示す容量結合した液晶パネル
において、対向電極14に加える動作基準電圧を直流と
して結合容量24から液晶セルに電荷を充電し、信号線
駆動電圧の振幅を小さくする容量結合駆動方法について
も、本発明を適用できる。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、動作基準
電圧に補償電圧δV(T)を重畳することにより、液晶
パネルの温度特性を正確に補償し、液晶パネルの使用温
度に係わらず、輝度変化の小さいコントラストが一定の
高画質の液晶表示装置を効率よく容易に実現できるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の液晶表示装置におい
て、(A)は動作基準電圧と信号線駆動電圧との関係を
示す波形図、(B)は液晶パネルにおいて、使用温度を
パラメータとする駆動電圧と輝度との関係を示す特性図
である。
【図2】(A)は駆動電圧を一定した場合の液晶パネル
の使用温度と輝度との関係を示す特性図、(B)は一定
輝度に対する液晶パネルの使用温度と駆動電圧の関係を
示す特性図である。
【図3】実施の形態1の液晶表示装置の駆動回路を中心
とする構成図である。
【図4】本発明の実施の形態2の液晶表示装置におい
て、(A)は動作基準電圧と信号線駆動電圧との関係を
示す波形図、(B)は液晶パネルにおいて、使用温度を
パラメータとする駆動電圧と輝度との関係を示す特性図
である。
【図5】本発明の実施の形態3の液晶表示装置におい
て、動作基準電圧出力回路の構成を示す回路図である。
【図6】実施の形態3の液晶表示装置において、動作基
準電圧出力回路の各部の波形を示す説明図である。
【図7】実施の形態3の液晶表示装置において、(A)
は動作基準電圧出力回路の増幅度の温度特性を示し、
(B)は駆動電圧の温度特性を示し、(C)は輝度の温
度特性の一例を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態4の液晶表示装置におい
て、動作基準電圧出力回路の構成を示す回路図である。
【図9】本発明の実施の形態5の液晶表示装置におい
て、動作基準電圧の生成方法を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態6の液晶表示装置におい
て、動作基準電圧出力回路の構成を示す回路図である。
【図11】液晶表示装置において、信号線駆動電圧の補
正方法を示す波形図である。
【図12】実施の形態7における液晶パネルにおいて、
使用温度をパラメータとする駆動電圧と輝度との関係を
示す特性図である。
【図13】本発明の実施の形態8の液晶表示装置におい
て、TFTのゲートが前段のTFTに対して容量結合し
た場合の液晶パネルの画素構成図である。
【図14】実施の形態8の液晶表示装置において、液晶
パネルの駆動電圧を示す波形図である。
【図15】従来の液晶表示装置において、(A)は動作
基準電圧と信号線駆動電圧との関係を示す波形図であ
り、(B)は液晶パネルの使用温度をパラメータとする
駆動電圧と輝度との関係を示す特性図である。
【図16】従来の液晶表示装置の駆動回路を中心とする
構成図である。
【符号の説明】
10 信号線 11 走査線 12 画素 13 液晶パネル 14 対向電極 15 信号線駆動回路 16 走査線駆動回路 17 駆動電源回路 18 制御回路 19,19A,19B,19C 動作基準電圧出力回路 20 温度センサ 21 TFT 22 画素電極 23 液晶セル 24 容量結合コンデンサ 30 ゲート駆動電圧波形 31 動作基準電圧波形 32 信号線駆動電圧波形 T 水平又は垂直走査時間 IC1,IC2 演算増幅器 R1〜R10 抵抗 VR1,VR2 半固定抵抗 C1,C2 コンデンサ TH サーミスタ
フロントページの続き Fターム(参考) 2H093 NA16 NA80 NC02 NC18 NC34 NC47 NC57 NC63 NC67 ND05 ND09 ND37 ND45 ND48 ND58 NE10 5C006 AA11 AC26 AF42 AF44 AF46 AF62 BB16 BC11 BF38 FA19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の信号線と走査線とを交差して設
    け、前記信号線と走査線との各交点に、画素電極と前記
    画素電極に信号線駆動電圧を供給するTFTとをマトリ
    ックス状に配置し、前記画素電極に対峙して対向電極を
    設け、前記画素電極と前記対向電極間に液晶を封入して
    画素とした液晶パネルと、 入力画素信号に応じて信号線駆動電圧を前記液晶パネル
    の信号線に与える信号線駆動回路と、 複数の走査線のうち特定の走査線を順次選択するため、
    入力画素信号に応じて走査線駆動電圧を前記液晶パネル
    の走査線に与える走査線駆動回路と、 前記液晶パネルの動作点を定める動作基準電圧を前記対
    向電極に出力する動作基準電圧出力回路と、を具備し、 前記動作基準電圧と前記信号線駆動電圧とを水平走査時
    間又は垂直走査時間毎に互いに極性を反転させることに
    より、各画素の液晶の反射率又は透過率を制御して画像
    を表示する液晶表示装置であって、 前記動作基準電圧出力回路は、 水平走査時間又は垂直走査時間をtとし、一定の第1及
    び第2の基準電圧をV1、V2とし、液晶パネルの動作
    温度をTとし、温度Tにおける補償電圧をδV(T)と
    するとき、前記液晶パネルが標準温度T0で動作すると
    き、動作基準電圧としてV1、V2を発生し、前記液晶
    パネルが標準温度T0と異なる温度Tで動作するとき、
    動作基準電圧として第1の動作基準電圧Vref1=V1+
    δV(T)、第2の動作基準電圧Vref2=V2−δV
    (T)を発生し、V1又はVref1、V2又はVref2を前
    記時間t毎に交互に出力することを特徴とする液晶表示
    装置。
  2. 【請求項2】 複数の信号線と走査線とを交差して設
    け、前記信号線と走査線との各交点に、画素電極と前記
    画素電極に信号線駆動電圧を供給するTFTとをマトリ
    ックス状に配置し、前記画素電極に対峙して対向電極を
    設け、前記画素電極と前記対向電極間に液晶を封入して
    画素とした液晶パネルと、 入力画素信号に応じて信号線駆動電圧を前記液晶パネル
    の信号線に与える信号線駆動回路と、 複数の走査線のうち特定の走査線を順次選択するため、
    入力画素信号に応じて走査線駆動電圧を前記液晶パネル
    走査線に与える走査線駆動回路と、 前記液晶パネルの動作点を定める動作基準電圧を前記対
    向電極に出力する動作基準電圧出力回路と、を具備し、 水平走査時間又は垂直走査時間毎に前記信号線駆動電圧
    の極性を互いに反転させることにより、各画素の液晶の
    反射率又は透過率を制御して画像を表示する液晶表示装
    置であって、 前記動作基準電圧出力回路は、 水平走査時間又は垂直走査時間をtとし、一定の基準電
    圧をVdcとし、液晶パネルの動作温度をTとし、温度
    Tにおける補償電圧をδV(T)とするとき、前記液晶
    パネルが標準温度T0で動作するとき、動作基準電圧と
    してVdcを発生し、前記液晶パネルが標準温度T0と
    異なる温度Tで動作するとき、動作基準電圧として第1
    の動作基準電圧Vref1=Vdc+δV(T)、第2の動
    作基準電圧Vref2=Vdc−δV(T)を発生し、Vd
    c又はVref1、Vdc又はVref2を前記時間t毎に交互
    に出力することを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記動作基準電圧出力回路は、 前記時間t毎にレベルが2値に変化するパルス信号を入
    力し、前記パルス信号を増幅度μで交流増幅する交流増
    幅器と、 前記交流増幅器の出力と基準電圧との差分値を出力する
    差動増幅器と、を具備し、 前記交流増幅器の増幅度μは、前記液晶パネルの動作温
    度Tを検出する温度センサの抵抗値を含む抵抗回路網に
    よって決定されることを特徴とする請求項1又は2記載
    の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記交流増幅器の増幅度μが、演算増幅
    器の帰還部のインピーダンスと入力部のインピーダンス
    の比によって決定される場合に、前記温度センサの抵抗
    値が前記帰還部のインピーダンスに含まれることを特徴
    とする請求項3記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記交流増幅器の増幅度μが、演算増幅
    器の帰還部のインピーダンスと入力部のインピーダンス
    の比によって決定される場合に、前記温度センサの抵抗
    値が前記入力部のインピーダンスに含まれることを特徴
    とする請求項3記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記温度センサは、 サーミスタであることを特徴とする請求項3記載の液晶
    表示装置。
  7. 【請求項7】 前記液晶パネルに形成されたTFTは、 画素電極に結合されたドレインが、蓄積容量を介し前段
    又は後段に位置するTFTのゲートに結合されているこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の液晶
    表示装置。
JP25803998A 1998-09-11 1998-09-11 液晶表示装置 Pending JP2000089192A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25803998A JP2000089192A (ja) 1998-09-11 1998-09-11 液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25803998A JP2000089192A (ja) 1998-09-11 1998-09-11 液晶表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000089192A true JP2000089192A (ja) 2000-03-31

Family

ID=17314699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25803998A Pending JP2000089192A (ja) 1998-09-11 1998-09-11 液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000089192A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005088590A1 (ja) * 2004-03-17 2005-09-22 Rohm Co., Ltd ガンマ補正回路及びそれを備える表示装置
JP2009009160A (ja) * 2006-08-04 2009-01-15 Seiko Epson Corp 表示駆動装置および電子機器
JP2011253471A (ja) * 2010-06-04 2011-12-15 Rohm Co Ltd 基準電圧生成回路、電源装置、液晶表示装置
JP2012113314A (ja) * 2005-07-15 2012-06-14 Samsung Electronics Co Ltd 液晶表示装置の駆動回路及び液晶表示装置のフリッカ調整システム
KR101282189B1 (ko) 2006-09-13 2013-07-05 삼성디스플레이 주식회사 전압발생회로 및 이를 갖는 표시장치
JP2013218341A (ja) * 2013-05-20 2013-10-24 Necディスプレイソリューションズ株式会社 液晶表示装置および液晶パネルの駆動方法
KR101327838B1 (ko) 2006-11-29 2013-11-11 엘지디스플레이 주식회사 액정 표시장치의 구동장치와 그 구동방법
KR101332146B1 (ko) 2006-12-29 2013-11-21 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치
KR20180012117A (ko) * 2016-07-26 2018-02-05 엘지디스플레이 주식회사 전압보상회로 및 이를 포함하는 표시장치

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266154A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Rohm Co Ltd ガンマ補正回路及びそれを備える表示装置
WO2005088590A1 (ja) * 2004-03-17 2005-09-22 Rohm Co., Ltd ガンマ補正回路及びそれを備える表示装置
JP2012113314A (ja) * 2005-07-15 2012-06-14 Samsung Electronics Co Ltd 液晶表示装置の駆動回路及び液晶表示装置のフリッカ調整システム
JP2009009160A (ja) * 2006-08-04 2009-01-15 Seiko Epson Corp 表示駆動装置および電子機器
JP2009009161A (ja) * 2006-08-04 2009-01-15 Seiko Epson Corp 表示駆動装置および電子機器
KR101282189B1 (ko) 2006-09-13 2013-07-05 삼성디스플레이 주식회사 전압발생회로 및 이를 갖는 표시장치
US8547370B2 (en) 2006-09-13 2013-10-01 Samsung Display Co., Ltd. LCD voltage generating circuits
KR101327838B1 (ko) 2006-11-29 2013-11-11 엘지디스플레이 주식회사 액정 표시장치의 구동장치와 그 구동방법
KR101332146B1 (ko) 2006-12-29 2013-11-21 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치
JP2011253471A (ja) * 2010-06-04 2011-12-15 Rohm Co Ltd 基準電圧生成回路、電源装置、液晶表示装置
JP2013218341A (ja) * 2013-05-20 2013-10-24 Necディスプレイソリューションズ株式会社 液晶表示装置および液晶パネルの駆動方法
KR20180012117A (ko) * 2016-07-26 2018-02-05 엘지디스플레이 주식회사 전압보상회로 및 이를 포함하는 표시장치
KR102614098B1 (ko) 2016-07-26 2023-12-13 엘지디스플레이 주식회사 전압보상회로 및 이를 포함하는 표시장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3606138B2 (ja) ドライバic、電気光学装置及び電子機器
JP4193771B2 (ja) 階調電圧発生回路及び駆動回路
US6731259B2 (en) Driving circuit of a liquid crystal display device
US5625387A (en) Gray voltage generator for liquid crystal display capable of controlling a viewing angle
US20070285377A1 (en) Electro-optical device, circuit and method for driving the same, and electronic apparatus
KR101344834B1 (ko) 타이밍 컨트롤러, 이를 포함하는 액정표시장치 및 이의구동방법
CN210136714U (zh) 公共电压驱动电路及显示装置
JPH09218388A (ja) 液晶表示装置
JPH1031204A (ja) 液晶表示装置
JP2000089192A (ja) 液晶表示装置
KR101137844B1 (ko) 액정표시장치
US6911966B2 (en) Matrix display device
JP5029087B2 (ja) 表示装置、その駆動方法および電子機器
JP2002041003A (ja) 液晶表示装置、及び液晶駆動方法
JPH05307169A (ja) 液晶表示装置の共通電極駆動回路
CN109979406B (zh) 驱动电路、显示装置和电压补偿控制方法
KR100485508B1 (ko) 액정 디스플레이 장치와 그 구동 방법
KR20150071360A (ko) 액정표시장치
US6731265B1 (en) Display apparatus and method for driving the same
KR100448936B1 (ko) 게이트 오프 전압을 보상하는 액정 표시 장치용 구동 회로 및구동 방법
JP4567838B2 (ja) 液晶表示装置
JP3688588B2 (ja) 液晶表示装置
KR20070121076A (ko) 액정표시장치 및 그의 구동방법
KR101332146B1 (ko) 액정표시장치
TWI402810B (zh) 輸出級電路與使用其之閘極驅動模組以及掃描線之控制方法