次に、本発明に係る遊技機の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1に示すのは、パチンコ遊技を行える遊技機1の正面図で、遊技機本体1aの側方に遊技球を貸し出すためのプリペイドカードを処理するカードユニット1bを備えるものとしてある。
遊技機本体1aは、機枠2の前面側に額縁状の前面枠3を開閉可能に設け、該前面枠3に開設した窓部の前面側にガラス枠4と開閉扉5を開閉可能に軸着し、窓部の背面側には窓部を塞ぐようにして遊技盤6を装着し、前面枠3の下部前面側に球受皿7と発射操作ハンドル8などを取り付けてある。
また、開閉扉5には遊技球貯留手段として球供給皿9を設け、該球供給皿9より打球発射機構(図示省略)へ供給された遊技球が弾発され、遊技盤6の遊技領域(主として、ガラス枠4の装飾部材4aにより覆われていない遊技窓部4bから遊技者が視認できる状態になっている領域であり、後に詳述する。)へ到達する。また、窓部4bにおける略中央部の左右両側には、それぞれスピーカ4c,4cを設けてある。なお、上記遊技盤6については後に詳述する。
また、プリペイドカードで遊技球を借り受ける場合、カードユニット1bのカード挿入口10にプリペイドカードを挿入すると、そのプリペイドカードでの球貸が可能であれば使用可能な度数が度数表示器11に表示され、球貸スイッチ12aを操作する毎に単位度数分(例えば、100円に相当する1度数分)の球貸動作が行われる。なお、カード返却スイッチ12bが操作されると、プリペイドカードがカード挿入口10より排出される。
図2に示すのは、遊技盤6の正面図であり、厚肉の合板材を略四角形状に加工した本体盤61の表面に設けたガイドレール13等によって、打球発射装置により弾発された遊技球を誘導する発射球誘導路65(後に詳述)と、該発射球誘導路を経て上部へ到達した遊技球が自然流下する遊技領域66(後に詳述)が形成される。この遊技領域66の外側となる非遊技領域の適所(例えば、左上部から右上部にかけての部位)には装飾ランプ62を設け、また、遊技領域66内の適所(例えば、略中央の左側部)には、サイドランプ63を設けてある。
上記ガイドレール13は、複数の部材等から構成されるもので、本実施形態においては、本体盤61の下方部から左側に彎曲して上方部に至る第1ガイドレール部材13aと、該第1ガイドレール部材13aの内側で下方部から左側に彎曲する第2ガイドレール部材13bと、本体盤61の右側方部に設けた揚送装置14の下部適所に設けた第3ガイドレール部材13cと、上記第2ガイドレール13bと第3ガイドレール13cとの間に装着される取り込み装置15と構成した。
上記第2ガイドレール部材13bの上側端部には、戻り球防止弁64aを設けてあり、第1ガイドレール部材13aと第2ガイドレール部材13bとの間に形成される発射球誘導路65を通過して遊技部に至った遊技球が、再び発射球誘導路65に戻らないような構造としてある。また、発射勢の強い遊技球が、上記戻り球防止弁64aを通過した後も、更に第1ガイドレール部材13aに沿って移動して行くと、第1ガイドレール13aの内側(遊技領域66内)へ突出状に設けた緩衝部材64b(例えば、有弾性ゴム等で形成した部材)に衝接し、球の勢いが減衰されて、遊技領域66を下方へ流下する。
上記のように、発射球誘導路65を経て遊技球が到達する遊技領域66には、図示を省略した障害釘が複数植設されると共に、変動表示器16aを備える変動表示装置16や開閉扉17aにより大入賞口を閉塞する第1状態と大入賞口を開放する第2状態とに変換可能な変動入賞装置17といった大型の遊技装置のほか、入賞口18…や風車19が配置されている。
また、遊技領域66には、通過する遊技球を検出する第1普図始動ゲート20aと第2普図始動ゲート20bを設け、これら第1,第2普図始動ゲート20a,20bの何れかが遊技球の通過を検出すると、変動入賞装置17に設けた普図表示装置21を用いた普通図柄変動表示ゲームが行われる。この普通図柄変動表示ゲームでは、例えば、左表示ランプと右表示ランプをそれぞれ当たりランプと外れランプに対応させておき、これらを交互に点灯させて、所定時間経過後に停止表示された表示ランプが当たりランプであった場合に、普通電動役物22の可動部材22a,22aが左右に開いて第1特図始動口23aに入賞し易い状態となる。
上記第1特図始動口23aへの入賞球を第1特図始動始動センサ24aが検出した場合、もしくは、遊技領域66の適所(例えば、変動表示装置16と揚送装置14との間の領域)に設けた第2特図始動口23bへの入賞球を第2特図始動センサ24bが検出した場合には、上記変動表示装置16の変動表示器16aに複数の識別情報を変動表示させて所定のタイミングで停止表示する特別図柄変動表示ゲームが行われる。特別図柄変動表示ゲームとは、例えば、3桁の数字や各種記号等を高速で変換表示した後に、所定の順序で停止表示させてゆき、3桁の停止表示態様が予め定めた特別表示態様(例えば、「0,0,0」「2,2,2」「3,3,3」「7,7,7」等、3桁の数字や記号が全て一致するぞろ目の停止態様)になると、特別遊技への遊技移行条件が達成されるものである。
なお、特別遊技への移行条件が達成される特別表示態様の中でも特に定めた特賞結果態様(例えば、奇数のぞろ目である「1,1,1」「3,3,3」「5,5,5」「7,7,7」「9,9,9」)になった場合には、特別図柄変動表示ゲームで特別表示態様が発生する確率を通常の第1確率から、特別表示態様が発生する確率が第1確率よりも高い第2確率へ変更する(所謂、確変モードに変更する)ことで、次の特別遊技移行条件を達成し易くする特典を与えるようにしても良い。また、変動表示ゲーム実行中に第1,第2特図始動口23a,23bへの入賞球が検出された場合、これを所定数(例えば、4個)まで記憶すると共に、変動表示装置16の始動入賞記憶表示器16bにて可視表示し、変動表示ゲームの終了後にこの始動記憶に基づいて、次の変動表示ゲームを実行できる。
上記のようにして特別図柄変動表示ゲームの停止表示態様が特別表示態様となることで行われる特別遊技においては変動入賞装置17を用い、例えば、開閉扉17aが大入賞口を開放している第2状態変換時間が所定時間(例えば30秒)に達するサイクル終了第1条件と、第2状態へ変換してからカウントセンサ17bが検出した大入賞口への入賞球数が所定個数(例えば、10個)に達するサイクル終了第2条件のうち、何れかの条件が達成されると、これを以てサイクル遊技の終了となり、所定時間幅のウェイトタイム経過後に再びサイクル遊技を行う。また、特別遊技におけるサイクル更新は所定回数(例えば、15回)までとし、最初のサイクル遊技から数えて16回目のサイクル遊技が実行されると、この16回目のサイクル遊技の終了を以て特別遊技を終了させるものとした。
なお、特別遊技の内容は、上述した例に限定されるものではなく、遊技者の獲得利益を高めるという特別遊技の趣旨に沿うように、適宜設定すれば良い。無論、普通変動表示ゲームなども、上述した例に限定されるものではない。また、普通変動表示ゲームを行うための普図表示装置21を別途設けずに、変動表示装置16の変動表示器16aを用いて行うようにしても良い。
上述した入賞口18や第1,第2特図始動口23a,23bや普通電動役物22や変動入賞装置17等の何れの入賞領域にも入賞することなく遊技領域66の最下端部に流下してきた遊技球が到達する取り込み装置15は、上記第2ガイドレール部材13bの下端に連なる第1導入ガイドレール部材15aと、上記第3ガイドレール部材13cの下端に連なる第2導入ガイドレール部材15bとを備え、これら第1,第2導入ガイドレール部材15a,15bの間に生ずる空隙部にアウト口15cの下部を位置させる。また、第1,第2導入ガイドレール部材15a,15bの間に生ずる空隙部は取り込み口15dとして機能する。
取り込み装置15の詳細を、図3〜図5に示す。取り込み装置15は、薄板状の取付ベース部材30を、本体盤61のアウト口形成用欠截部61aに対応する部位に配置した状態で、前面側からネジ30a…をネジ孔30bに挿通させて取り付けたものである。
また、例えば、第1導入ガイドレール部材15aのアウト口15c側の下部には、球受け部材用スライド溝31aが形成されるようにスライド溝構成部31(例えば、第1導入ガイドレール部材15aの下面から下方に離隔する第1離隔壁部311と、該第1離隔壁部311の下端に連なってアウト口15cに向けてほぼ水平方向に延出する第1下壁部312とから構成)を設け、第2導入ガイドレール部材15bのアウト口15c側の下部には、球受け部材端部保持溝32aが形成されるように端部保持溝形成部32(例えば、第2導入ガイドレール部材15bの下面から下向きに延出する延出壁部321と、該延出壁部321の下縁に連なってアウト口15cに向けて若干突出する支持壁部322とから構成)を設け、左右スライド球受け部材33を水平方向にスライド移動可能に保持する。
上記左右スライド球受け部材33は、上記球受け部材用スライド溝31aと球受け部材端部保持溝32aに保持されて、左右方向にスライド可能な板状のアウト口誘導部33aを備える。このアウト口誘導部33aが、第1,第2導入ガイドレール部材15a,15bの間に生ずる取り込み口15dを遮蔽するようアウト口15cの下部に位置することで、ガイドレールの一部として機能する第1状態においては、流下してきた遊技球はアウト口15cに誘導される(図4(a)参照)。一方、アウト口誘導部33aがアウト口15cの開口下部から移動して、球受け部材用スライド溝31a内に退避した第2状態においては、ガイドレールの一部が離隔し、その離隔部である取り込み口15dへ遊技球が流下可能となり、第1,第2導入ガイドレール部材15a,15bに沿って流下してきた遊技球は取り込み口15dから遊技領域66の外に導出され、再導入用誘導レール34に導かれて行く(図4(b)参照)。
また、上記アウト口誘導部33aの後縁に連なり、アウト口15cの内側に位置するアウト球導出部33bは、第1状態においては、アウト口15cより導入されたアウト球をアウト球流下路35に誘導する(図5参照)。なお、遊技盤6の前面側には、ガラス枠4により保持される内側ガラス板4dおよび外側ガラス板4eが位置するが、本構成例の左右スライド球受け部材33のように、左右方向へスライドさせることで第1状態と第2状態を生ぜしめるものとすれば、左右スライド球受け部材33と内側ガラス板4dとの間で球噛みする危険性がないので、球噛みによる衝撃で内側ガラス板4dが破損するような事態を回避できる。
さらに、本構成例の左右スライド球受け部材33は、第1状態においてはアウト口15cへの球流入を阻害せず(図4(a)参照)、第2状態においてはアウト口15cへの球流入を防止(図4(b)参照)する縦板状のアウト口流入防止部33cを一体的に備えるものとし、左右スライド球受け部材33が第2状態に変換した際には、アウト口流入防止部33cによって遊技球がアウト口15cに誘導される可能性を無くし、アウト口15cに向けて流下してきた遊技球を再導入用誘導レール34に導くものとした。
なお、上記左右スライド球受け部材33は、球受け部材用電気的駆動源36の駆動力を適宜なリンク機構を介して伝達することで、第1状態と第2状態とに変換するものとした。また、第1導入ガイド部材15aのアウト口15c側端部には傾斜部15a′を、第2導入ガイド部材15bのアウト口15c側端部には傾斜部15b′を各々設け、第1状態における左右スライド球受け部材33のアウト口誘導部33aとに生ずる段差を緩和するものとした。
上述した取り込み装置15の左右スライド球受け部材33が第2状態に変換された場合に、遊技領域66外へ導出された遊技球は、再導入用誘導レール34によって揚送装置14へ導かれ、この揚送装置14により揚送されて、再び遊技領域66へ再導入される。すなわち、揚送装置14と取り込み装置15が、「遊技領域の下方に至った遊技球を揚送して、当該遊技球による再遊技を可能にするリプレイ手段」として機能するのである。
揚送装置15の詳細を、図6〜図9に示す。揚送装置15は、透過性の円筒体40の内部に、鉛直方向の回転軸41aと、該回転軸41aと一体に回転するスパイラル部材41bを設けたもので、第1電気的駆動源42aの駆動力が適宜なリンク機構を介して伝達されることにより、揚送方向(本構成例の螺旋形状においては、図8に示すA方向)へ比較的速い速度で回転し、再導入用誘導レール34の下端に連なる再導入球誘導路43から最下端の受入口44より受け入れた遊技球を揚送するものである。
上記再導入球誘導路43は、例えば、受入口44に向って下り傾斜する浅い凹溝状とし、再導入用誘導レール34から再導入球誘導路43に流下してきた遊技球は、その流下勢で再導入球誘導路に沿って流下して行き、再導入球誘導路43の流下端に開口する受入口44から円筒体40内へ導かれる。なお、再導入用誘導レール34から再導入球誘導路43に流下してきた遊技球の流下勢が強く、再導入球誘導路43を外れて受入口44へ円滑に誘導できない可能性がある場合には、再導入球誘導路43に沿ってガイド壁等を設けて、再導入球を確実に受入口44へ誘導するようにしても良い。
この揚送装置15は、本体盤61の右側方部に形成した揚送装置装着用欠截部61bに嵌め込むようにして取り付けると、本体盤61の前面下部に装着される下部装着部材45に設けた第3ガイドレール部材13cが上記取り込み装置16の第2導入ガイド部材15bと段差無く近接する。また、下部装着部材45の適所には、リプレイランプ45a(取り込み装置16の左右スライド球受け部材33が第2状態に変換されることとリンクして点灯するランプ)を設けてある。
上記揚送装置15の円筒体40内部で揚送された遊技球が遊技領域66内に再導入されるための導入口として、最上部の第1再導入口46aを、その適宜下方に第2再導入口46bを、更にその適宜下方に第3再導入口46cを、各々設ける。また、第2再導入口46bの開口下端に対応する部位に傾斜状のガイド面47aを有する第2再導入ガイド部47を、第3再導入口46cの開口下端に対応する部位に傾斜状のガイド面48aを有する第3再導入ガイド部48を夫々設け、第2,第3再導入口46b,46cから出て来た遊技球は、ガイド面47a,48aの傾斜により、遊技領域66側へ導かれるように流下する。
また、上記第2再導入ガイド部47の内部には、第2電気的駆動源42bと、この第2電気的駆動源42bの駆動力が適宜なリンク機構を介して伝達されることにより上下動する第2再導入口遮蔽部材47bと、を設けて再導入口開閉手段とし、第2再導入口遮蔽部材47bが第2再導入ガイド部47内に位置して第2再導入口46bを遊技球が通過可能な開状態と、第2再導入口遮蔽部材47bが遮蔽部材通過口47cを通過して上昇し、第2再導入口46bを遮蔽することで遊技球が通過可能となる閉状態と、に変換できるようにした。
同様に、上記第3再導入ガイド部48の内部には、第3電気的駆動源42cと、この第3電気的駆動源42cの駆動力が適宜なリンク機構を介して伝達されることにより上下動する第3再導入口遮蔽部材48bと、を設けて再導入開閉手段とし、第3再導入口遮蔽部材48bが第3再導入ガイド部48内に位置して第3再導入口46cを遊技球が通過可能な開状態と、第3再導入口遮蔽部材48bが遮蔽部材通過口48cを通過して上昇し、第3再導入口46cを遮蔽することで遊技球が通過可能となる閉状態と、に変換できるようにした。
そして、揚送装置14における最下部の第3再導入口46cが開状態となっていれば、受入口44から入って揚送された遊技球は第3再導入口46cから遊技領域66へ再導入されることとなる。一方、第3再導入口46cが閉状態となっていれば、揚送された遊技球は第3再導入口46cよりも更に上へ揚送されてゆき、第2再導入口46bが開状態となっていれば、遊技球は第2再導入口46bから遊技領域66へ再導入されることとなる。
なお、第2再導入口46bおよび第3再導入口46cが共に閉状態であった場合、遊技球は更に上へ揚送されてゆき、第1再導入口46aに至る。この第1再導入口46aは、遊技領域66に直接連なるものではなく、例えば、円筒体40の上部に設けた連結部49内に形成した連通路49aに至り、ここから変動表示装置16へと誘導された後に、この変動表示装置16から遊技領域66へ再導入されるのである。
また、連結部49と第2再導入ガイド部47との間および第2再導入ガイド部47と第3再導入ガイド部48との間における非遊技領域側(遊技盤6の正面に向かって右側)には、それぞれ上部ガイド部材13dと下部ガイド部材13eを設けてある。これにより、連結部49と第2再導入ガイド部47との間が隣接する遊技領域66や第2再導入ガイド部47と第3再導入ガイド部48との間が隣接する遊技領域66から円筒体40の前面側に流下して来る遊技球があっても、上下ガイド部材47,48に当たって遊技領域66へ弾き戻されることとなる。
上記のように構成した揚送装置14を本体盤61の揚送装置装着用欠截部61bに装着した状態で、揚送装置14の非装着側(遊技盤6の正面に向かって右側)に側部装着部材67を装着する(図2参照)。これにより、揚送装置14の適切な位置決めと固定が行えると共に、遊技盤6が前面枠3に装着するために必要十分な強度が確保される。なお、揚送装置14を本体盤61に装着する方法は、これに限定されるものではなく、例えば、本体盤61に開設した所用形状の装着孔に嵌め込みビス止めするような単純なものでも良い。また、揚送装置14も本構成例に限定されるものではなく、下部の受入口から入った遊技球を揚送できれば、如何様な揚送手法を用いても構わない。
次に、上記揚送装置14の第1再導入口46aから連通路49aを通った遊技球を受け入れる変動表示装置16につき詳述する。変動表示装置16は、遊技領域66の略中央部に配設されるセンターケース50と変動表示器16aを含むものである。このセンターケース50は、遊技盤6の表面に取り付ける取付ベース51と、この取付ベース51に開設した略四角形状の開口部の開口縁から後方に窪んで内空部を形成すると共に、その底面がステージ部52aとなる凹室52と、この凹室52へ遊技球を誘導可能な誘導路53aを内包した誘導路構成部53とを備える。
ここで、誘導路構成部53は、揚送装置14の最上部に設けた第1再導入口46aから連結部49の連通路49aを介して、遊技球を誘導路53aに受け入れ可能なように、揚送装置14の上部からセンターケース50の上部にかけて配置するので、遊技領域66の上半部が左右に区画されることとなる。すなわち、発射球誘導路65を通って遊技領域66に弾発された遊技球が流下する通常遊技球流下領域66a(遊技盤6に向って左側)と、揚送装置14の第2,第3再導入口46b,46cから再導入された遊技球が流下する再導入球流下領域66b(遊技盤6に向って右側)と、が区画形成される(図2参照)。
また、上記再導入球流下領域66bには、特別図柄変動表示ゲームが開始される始動条件が達成される第2特図始動口23bを設けてあり、この第2特図始動口23bには第2再導入口46bから再導入された遊技球のみが入賞可能で、第3再導入口46cから再導入された遊技球は入賞不可能な配置としてある。すなわち、本構成例においては、第2再導入口46bから遊技球が再導入される部位よりも下方であって第3再導入口46cから遊技球が再導入される部位よりも上方に第2特図始動口23bを設けることで、遊技者にとって有利な遊技進行を期せる有利遊技領域66cを再導入球流下領域66bの内部に形成し(図2参照)、第2再導入口46bを経た遊技球が流下可能な有利遊技領域66cと、第3再導入口46cを経た遊技球が流下可能な再導入球流下領域66bとで、遊技者にとって有利な度合いを異ならせるものとした。
これにより、遊技球が第3再導入口46cから再導入球流下領域66bに再導入されるよりも、第2再導入口46bから再導入球流下領域66bに再導入された方が、リプレイによる遊技者の利益獲得可能性が高くなるので、遊技者にしてみれば、リプレイ手段により遊技球が遊技領域66へ再導入される際にも、第3再導入口46cから再導入されるか第2再導入口46bから再導入されるかを期待感を以て見守ることとなり、リプレイ手段による再導入動作時の興趣を一層高めることができる。
また、本実施形態においては、揚送装置14の第1再導入口46aを経て遊技領域66へ遊技球を再導入させる場合も、上述した第2再導入口46bから遊技遊技領域66cへ再導入させる場合の如く、遊技者にとって有利な遊技進行を期せるように、変動表示装置16の内部構造と第1特図始動口23aの配置構成を設定した。すなわち、誘導路構成部53の誘導路53aの流下端である流入口53bは凹室52の天井壁に開口し、その直下方には、ステージ落下球センサ54のスイッチ操作部として機能するスイッチ弾性部材54aを配置し、更に、凹室52における天井壁の流入口53bとステージ部52aのスイッチ弾性部材54aと普通電動役物22の第1特図始動口23aが鉛直面上に並ぶように配置した(図9参照)。
上記のような変動表示装置16の内部構造と第1特図始動口23aの配置構成を設定した場合の遊技球の流れは、図10に示すように、誘導路53aを流下し(P1,P2)、流入口53bから直下方のスイッチ弾性部材54a上に落下してステージ落下球センサ54に検出され(P3)、スイッチ弾性部材54aの弾性および緩衝作用によりステージ部52aを前方へ転動して凹室52の前面開口から遊技領域66へ至り(P4)、その落下位置に開口している第1特図始動口23aへ入賞し(P5)、特図始動入賞球流路55を通って(P6)、第1特図始動センサ24aに検出される。
なお、流入口53bからステージ部52a上に落下した遊技球がスイッチ弾性部材54a上に落ちて弾かれたとき、真っ直ぐ前側に転動しないで、左右方向へ斜めに転動してしまうこともあるため、揚送装置14の第1再導入口46aから誘導路53aを経て凹室52へ招じ入れられた遊技球が全て第1特図始動口23aに入賞するとは限らないが、比較的高い確率で第1特図始動口23aに入賞できるように、スイッチ弾性部材54aの上面形状(例えば、上方からの落下物を前側へ弾き易いテーパ面など)や弾性度合いを調整したり、第1特図始動口23aの開口位置の直上方へ誘導するような誘導凹部をステージ部52a上に形成しても良い。
また、揚送装置14の第1再導入口46aから遊技球が導かれる凹室52を備えるセンターケース50は、変動表示装置16の構成物とせずに、単体で設けるようにしても良い。しかしながら、本構成例のように、変動表示装置16のセンターケース50とした場合には、凹室52の天井から遊技球が落下する部位の後方に変動表示器16aが位置するので、例えば、ステージ落下球センサ54からの検出信号に基づいて変動表示器16aに種々の演出表示(例えば、「REPLAY」の文字情報を変動表示器16aの表示画面に表示する等)を行わせれば、リプレイ手段により再導入された遊技球が凹室52へ入って第1特図始動口23aへ入賞する可能性が高いことを遊技者に強く印象付けることができ、興趣の高いものとなる。
次に、本実施形態に係る遊技機1の諸制御を行う遊技機制御部において、リプレイ手段に関わる制御機能の詳細につき説明する。リプレイ手段の制御は、例えば、遊技の主たる制御を担う遊技制御装置71と、演出動作を担う演出制御装置72により行われる。なお、演出制御装置72からの指令コマンド等を受ける表示制御装置73によって変動表示装置16の表示制御が行われる。
先ず、遊技制御装置71は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有する遊技用マイコン71aが発振器71bからの動作用クロックを受けて動作し、入力インターフェースを介して第1特図始動センサ24a,第2特図始動センサ24b,第1普図始動センサ25a,第2普図始動センサ25b,カウントセンサ17b,第1入賞口センサ26a〜第n入賞口センサ26n等より各検出情報が入力され、出力インターフェースを介して普図表示装置21,普電ソレノイド27,大入賞口ソレノイド28,演出制御装置72等へ制御信号や制御用コマンドを送る。
上記遊技制御装置71から演出用のコマンドを受けて適宜な演出動作を行う演出制御装置72は、CPU、ROM、RAMを有する演出用マイコン72aが発振器72bからの動作用クロックを受けて動作し、出力インターフェースを介して揚送装置14のリプレイランプ45a,各種の装飾ランプ29aや装飾LED29b,始動入賞記憶表示器16b,スピーカ4c,揚送装置14の第1〜第3電気的駆動源42a〜42c,取り込み装置15の球受け部材用電気的駆動源36,表示制御装置73等に駆動信号や制御コマンド等を送信する。
また、演出制御装置72には、入力インターフェースを介してステージ落下球センサ54からの検出信号が入力され、この検出信号の入力により演出制御装置72が表示制御装置73に「REPLAY」の文字情報を表示するためのデータを送信し、このデータを受けた表示制御装置73が変動表示器16aの表示画面上に「REPLAY」の文字を表示する。更に、ステージ落下球センサ54からの検出信号の入力により、演出制御装置72は各種の装飾ランプ29aや装飾LED29b、リプレイランプ45a等を点灯或いは点滅するなどして報知する。このような演出制御により、遊技球がセンターケース50の凹室52から遊技領域へ再導入される際に、遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
上記のように構成した演出制御装置72により行われるリプレイ動作の具体的制御例を以下に示す。
図12に示すリプレイ処理においては、特別図柄変動表示ゲームで予め定めた特定の図柄が停止表示されることをリプレイ条件に設定したものである。先ず、特定の図柄が停止するタイミングであるか否かを判定し(ステップS121)、特定の図柄が停止表示されるタイミングであれば、取り込み装置15の左右スライド球受け部材33を球受け部材用スライド溝31a側に引き込む駆動源である球受け部材用電気的駆動源36の駆動時間を計時するためのリプレイタイマに10秒を加算する(ステップS122)。なお、リプレイタイマがゼロでなければ、リプレイ条件の達成により、取り込み口15dの開放時間が更に10秒延長されることとなる。
続いて、上記リプレイタイマがタイムアップしたか否かを判定し(ステップS123)、未だリプレイタイマがタイムアップしていなければ、球受け部材用電気的駆動源36(例えば、電磁ソレノイド)をオンとして(ステップS124)、球受け部材36を第2状態に保持し、取り込み口15dが開放された状態(揚送装置14へ遊技球が誘導される状態)を保持する。一方、上記ステップS123でリプレイタイマがタイムアップしたと判定された場合には、球受け部材用電気的駆動源36をオフにして(ステップS125)、球受け部材を第1状態に戻し、取り込み口15dから揚送装置14へ遊技球が取り込まれない状態に戻す。なお、球受け部材用電気的駆動源としてラッチングソレノイドを用いた場合は、励磁用電流を供給し続ける必要がないので、球受け部材36の状態変換時にのみ駆動信号を出力すれば良い。
すなわち、本制御例においては、特別図柄変動表示ゲームの結果と連動させてリプレイ動作が実行され、アウト口15cから回収される可能性の高かった遊技球を第1〜第3再導入口46a〜46cから遊技領域66へ再導入させることが可能となり、このリプレイ中にリプレイ条件が達成された場合には、更にリプレイ動作時間が延長されるので、第1〜第3再導入口46a〜46cから遊技領域66へ再導入される再導入球の数を一層増やすことができる。
なお、リプレイ処理に際して揚送装置14の動作制御は特に限定されるものではなく、一定時間毎に第2再導入口遮蔽部材47bと第3再導入口遮蔽部材48bが遮蔽状態と開放状態に変換するようにして、揚送装置14の受入口44に遊技球が入ったタイミングによって、遊技領域66へ再導入される再導入口がランダムに決まるようにしても良いが、本実施形態の遊技機1においては、取り込み装置15の取り込み口15dから取り込まれた遊技球が揚送装置14の第1〜第3再導入口46a〜46cの何れより遊技領域に再導入されるかで、遊技進行に伴う遊技者の利益獲得可能性を異ならしめたので、例えば、複数種類のリプレイ達成条件を設定し、達成されたリプレイ達成条件に応じて第2再導入口遮蔽部材47bと第3再導入口遮蔽部材48bの状態変換動作態様を決定し、第1〜第3再導入口46a〜46cの何れかより遊技領域66へ再導入される可能性を高めるような制御を採用しても構わない。
図13に示すリプレイ抽選処理においては、特別図柄変動表示ゲームの開始に伴って、リプレイ用の抽選を行い、この抽選で当たった場合にリプレイ処理を実行するための記憶を残すものである。先ず、特別図柄変動表示ゲームの変動表示開始か否かを判定し(ステップS131)、特別図柄の変動開始であれば、リプレイ用乱数抽出処理を行い(ステップS132)、抽出した乱数値がリプレイ用当り値か否かを判定し(ステップS133)、リプレイ用当り値であった場合には、リプレイ当たりを加算記憶するリプレイカウンタに“1”を加算する(ステップS134)。なお、リプレイ用の抽選は、特別図柄変動表示ゲームの開始時に限定されるものではなく、第1,第2特図始動口23a,23bへの入賞タイミングで行うようにしても良いし、或いは、他の入賞口への入賞時や所定遊技条件の達成時(例えば、遊技領域66へ弾発した遊技球数やアウト口15cから回収された遊技球が所定数に達した時など)に行うようにしても良い。
上記のようにして、リプレイカウンタのカウント値として記憶した情報に基づいてリプレイ動作を実行する手法は特に限定されず、遊技中の所定条件の達成(例えば、特定の入賞口への入賞時など)により、それまでのリプレイ記憶に基づいてリプレイ動作を開始するものでも良いが、遊技者の発意に基づくリプレイ開始動作に基づいてリプレイ動作を開始させるようにすると、遊技性を高めることができる。斯くするために、遊技機1に遊技者が操作可能なリプレイ解除スイッチ74を設けておく。
上記リプレイ解除スイッチ74として、例えば、遊技者が直接触れることのできない遊技領域66上の適所(例えば、盤面上の左側に設けられるサイドランプ63の近傍)に設けた光学式リプレイ解除スイッチ74a(遊技者が前面側から手を翳す等して遮光した状態を検出するスイッチ:図14(a)参照)や、遊技者が操作可能な遊技機1の前面側適所(例えば、球供給皿9の上縁部)に設けたボタン式リプレイ解除スイッチ74b(図14(b)参照)など、遊技中の遊技者が操作可能であれば、如何様な構成としても良い。
図15に示すのは、上記リプレイ解除スイッチ74を用いてリプレイ動作を実行させるリプレイ動作実行処理である。先ず、リプレイ解除スイッチ74がオンしたかを判定し(ステップS151)、リプレイ解除スイッチ74がオンであればリプレイカウンタが1以上(ゼロより大)であるか否かを判定し、リプレイカウンタ値が1以上であれば、リプレイカウンタ値に10を乗じた秒数をリプレイタイマに加算し(ステップS153)、リプレイカウンタをリセットする(ステップS154)。例えば、リプレイカウンタのカウントが“3”であった場合には、リプレイタイマに30秒が加算される。
続いて、上記リプレイタイマがタイムアップしたか否かを判定し(ステップS155)、未だリプレイタイマがタイムアップしていなければ、球受け部材用電気的駆動源36をオンとして(ステップS156)、球受け部材36を第2状態に保持し、取り込み口15dが開放された状態(揚送装置14へ遊技球が誘導される状態)を保持する。一方、上記ステップS155でリプレイタイマがタイムアップしたと判定された場合には、球受け部材用電気的駆動源36をオフにして(ステップS157)、球受け部材を第1状態に戻し、取り込み口15dから揚送装置14へ遊技球が取り込まれない状態に戻す。
このように、遊技者がリプレイ解除スイッチ74を操作したタイミングでリプレイ動作が実行される構成とすれば、遊技の継続中に入賞口への入賞率が低下する所謂スランプ状態に陥った様な場合に、遊技者がリプレイ解除スイッチ74を操作してリプレイ手段を機能させるなど、遊技者の遊技技量に応じた遊技戦略として利用でき、興趣の高いものとなる。
上述した実施形態では、演出制御装置72がリプレイ動作を実行させる機能を有するものとしたが、これに限定されるものではない。例えば、リプレイ動作の主たる制御を遊技制御装置71に行わせて、リプレイ遊技に関わる補助的な演出を演出制御装置72が行うようにしても良い。斯くする場合の遊技制御部の腰部構成は、図16に示すように、遊技制御装置71′と演出制御装置72′を用いる。
先ず、遊技制御装置71′は、CPU、ROM、RAMを有する遊技用マイコン71aが発振器71bからの動作用クロックを受けて動作し、入力インターフェースを介して第1特図始動センサ24a,第2特図始動センサ24b,第1普図始動センサ25a,第2普図始動センサ25b,カウントセンサ17b,第1入賞口センサ26a〜第n入賞口センサ26n,リプレイ解除スイッチ74等より各検出情報が入力され、出力インターフェースを介して普図表示装置21,普電ソレノイド27,大入賞口28,揚送装置14の第1〜第3電気的駆動源42a〜42c,取り込み装置15の球受け部材用電気的駆動源36,演出制御装置72′等へ制御信号や制御用コマンドを送る。
上記遊技制御装置71′から演出用のコマンドを受けて適宜な演出動作を行う演出制御装置72′は、CPU、ROM、RAMを有する演出用マイコン72aが発振器72bからの動作用クロックを受けて動作し、出力インターフェースを介して揚送装置14のリプレイランプ45a,各種の装飾ランプ29aや装飾LED29b,始動入賞記憶表示器16b,スピーカ4c,表示制御装置73等に駆動信号や制御コマンド等を送信する。なお、演出制御装置72には、入力インターフェースを介してステージ落下球センサ54からの検出信号が入力される。
上記のように構成した遊技制御装置71′により行われるリプレイ動作においても、上述したと同様に、予め定めたリプレイ条件の達成によりリプレイ動作を開始させても良いし、リプレイ当たり抽選により当たり記憶を保持して遊技者がリプレイ解除スイッチ74を操作することでリプレイ動作が開始されるようにしても良い。例えば、図17に示すリプレイ抽選処理では、第1,第2特図始動口23a,23bに入賞したか否かを判定し(ステップS171)、第1,第2特図始動センサ24a,24bからの検出信号により第1,第2特図始動口23a,23bに入賞したと判定されれば、リプレイ用乱数抽出処理を行い(ステップS172)、抽出した乱数値がリプレイ用当り値か否かを判定し(ステップS173)、リプレイ用当り値であった場合には、リプレイカウンタに“1”を加算する(ステップS134)。このようにしてリプレイカウンタのカウント値として記憶することで、上記リプレイ動作実行処理を行うことができる。
また、リプレイ動作のためのリプレイ手段の構成は、上記実施形態で示した取り込み装置15に限定されるものではなく、例えば、図18および図19に示す第2構成例の取り込み装置15′のように、前後動する前後スライド球受け部材37を備えるものでも良い。前後スライド球受け部材37は、第1状態においてアウト口15cへ遊技球を誘導するアウト口誘導部37aの前端縁より上方に立ち上がるアウト口流入防止部37bを形成すると共に、アウト口誘導部37aの左右両側をアウト口15cの横幅よりも適宜延出させて側部スライド部37c,37cを形成したもので、第1導入ガイドレール部材15aのアウト口15c側の下部には、側部スライド溝38aが形成されるように左側部スライド溝構成部38L(例えば、第1導入ガイドレール部材15aの下面から下方に離隔する左第2離隔壁部38L1と、該左第2離隔壁部38L1の下端に連なってアウト口15cに向けてほぼ水平方向に延出し再導入用誘導レール34の上端に連なる左第2下壁部38L2とから構成)を設け、第2導入ガイドレール部材15bのアウト口15c側の下部には、側部スライド溝38aが形成されるように右側部スライド溝形成部38R(例えば、第2導入ガイドレール部材15bの下面から下向きに隔離する右第2離隔壁部38R1と、該右第2離隔壁部38R1の下縁に連なってアウト口15cに向けて若干突出する右第2下壁部38R2とから構成)を設け、前後スライド球受け部材37を前後方向にスライド移動可能に保持する。
したがって、上記前後スライド球受け部材37が第1状態においては、第1導入ガイドレール部材15aと第2ガイドレール部材15bとの間に形成される取り込み口15dをアウト口誘導部37aが遮蔽して、アウト口15cへ球を誘導し(図18(a)参照)、第2状態においては、アウト口誘導部37aが後方へ退くと共にアウト口流入防止部37bがアウト口15cを遮蔽することで、アウト口15cへの球流入を阻止すると共に取り込み口15dから遊技領域66の外に導出することとなり、上述した第1構成例の取り込み装置15と同様の機能を実現できる。
なお、遊技盤6の前面側には、ガラス枠4により保持される内側ガラス板4dおよび外側ガラス板4eが位置するが、本構成例の前後スライド球受け部材37のように、前後方向へスライドさせることで第1状態と第2状態を生ぜしめるものとすれば、左右方向へ左右スライド球受け部材33をスライド移動させる場合の如く、第2導入ガイドレール部材15bと左右スライド球受け部材33との間で球噛みする危険性がないので、球噛みによる衝撃で第2導入ガイドレール部材15bや左右スライド球受け部材33が破損するような事態を回避できる。また、前後スライド球受け部材37を前後動させるに際して、側部スライド部37cと側部スライド溝38aとの摺動抵抗を軽減するように、端部断面を曲面形状とした側部スライド溝37c′を備える前後スライド球受け部材37′を用いても良い。
上述した第1構成例もしくは第2構成例の取り込み装置15,15′においては、上方から強い落下勢で遊技球がアウト口誘導部33a,38a上に落下した場合、左右スライド球受け部材33,前後スライド球受け部材37には比較的強い衝撃が及ぶため、破損により左右スライド球受け部材33,前後スライド球受け部材37のスライド移動に障害が起き、装置としての信頼性を損なう可能性がある。そこで、このような危険性を回避できる第3構成例の取り込み装置15″は、図20及び図21に示すように、例えば第1構成例の取り込み装置15の取付ベース部材30におけるアウト口15dの開口上方近傍に鎧部材39を設けたものである。
上記鎧部材39は、左右方向へほぼ均一な曲率となるアーチ型に前面側に突出する薄板状の庇部39aと、該庇部39aの上面中央部で上方に突出する中央分離部39bと、上記庇部39aの下面中央で下方に突出して取付ベース部材30の前面に連なる略三角形状の補強片39cとを備える。従って、第1状態にある左右スライド球受け部材33のアウト口誘導部33aに向って上方より勢い良く流下してきた遊技球は、鎧部材39の庇部39aの上面もしくは中央分離部39bに当たって左右方向へ流路が変更され、第1導入ガイドレール部材15aもしくは第2導入ガイドレール部材15bに沿って左右スライド球受け部材33のアウト口誘導部33a上へ流下することとなり、左右スライド球受け部材33が強い衝撃を受けることを抑制できる。
以上本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態は全て例示であって、開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、上記の実施形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものではなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、リプレイ達成条件には、特別図柄変動表示ゲームや普通図柄変動表示ゲームで特定の図柄が表示されたり、特定の入賞口に入賞した場合に限らず、特別遊技の開始時、特別遊技の終了後、前回のリプレイ動作から所定時間経過後、前回のリプレイ動作から所定回数の特別図柄変動表示ゲームが実行された場合、電源投入後に最初の特別図柄変動表示ゲーム(もしくは普通図柄変動表示ゲーム)が開始された場合、電源投入後に最初の特別図柄変動表示ゲーム(もしくは普通図柄変動表示ゲーム)が終了した時、遊技店で予め定めたサービスタイムの時刻になった時など、遊技中に達成される条件を任意に採用して構わないし、これらの複数を組み合わせて用いても良い。無論、リプレイ条件の達成からリプレイ動作が即実行されるようにしても、所定のリプレイ動作実行条件が達成された時にリプレイ動作が実行されるようにしても、遊技者の操作によりリプレイ動作が開始されるようにしても構わない。
また、リプレイ動作中は、取り込み口15dを継続的に開放させる場合に限らず、左右スライド球受け部材33,前後スライド球受け部材37が所定時間毎に開状態と閉状態とに交互に変換するようにしても構わないし、アウト口流入防止部33c,37bを設けないで、左右スライド球受け部材33,前後スライド球受け部材37が開状態に変換していても遊技球がアウト口15cへ入る可能性があるようにしても構わない。