JP4550824B2 - C型肝炎抑制化合物 - Google Patents

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Description

本発明はC型肝炎ウイルス(HCV)感染症の治療のための化合物、それらの合成方法、組成物及び治療方法に関する。特に、本発明は新規ペプチド類縁体、このような類縁体を含む医薬組成物及びHCV感染症の治療におけるこれらの類縁体の使用方法を提供する。
C型肝炎ウイルス(HCV)は世界中の輸血後及び集団獲得性の非A非B肝炎の主要な病因物質である。世界中の2億人を超える人々がそのウイルスにより冒されていると推定される。高比率のキャリヤーが慢性感染されるようになり、多くが慢性肝臓疾患、所謂慢性C型肝炎に進行する。このグループは順に重度の肝臓疾患、例えば、肝硬変、肝細胞性癌腫及び死をもたらす終末肝臓疾患のおそれが高い。
HCVがウイルス持続性を樹立し、高率の慢性肝臓疾患を生じるメカニズムは充分に解明されていなかった。HCVが宿主免疫系と相互作用し、侵食する方法は知られていない。加えて、HCV感染症及び疾患に対する保護における細胞性免疫応答及び体液性免疫応答の役割が未だ証明される必要がある。免疫グロブリンが輸血関連ウイルス性肝炎の予防について報告されていたが、疾患防除センターは現在この目的のために免疫グロブリン治療を推奨していない。有効な保護免疫応答の欠如はワクチン又は適切な暴露後の予防手段の開発を妨げており、こうして近い期間では、希望が抗ウイルス介入にしっかりと留められる。
種々の臨床研究が慢性C型肝炎で冒された患者でHCV感染症を有効に治療し得る医薬物質を同定する目標で行なわれていた。これらの研究は単独そしてその他の抗ウイルス薬剤との組み合わせの、インターフェロン-αの使用を伴った。このような研究はかなりの数の参加者がこれらの治療に応答しないことを示し、また有利に応答するもののうちの、大部分が治療の停止後に再発することがわかった。
最近まで、インターフェロン(IFN)が慢性C型肝炎の患者について臨床で認められる有益と判明した唯一の利用できる治療であった。しかしながら、持続応答速度が低く、またインターフェロン治療は治療患者の寿命の性質を低下する重度の副作用(即ち、網膜症、甲状腺炎、急性膵炎、鬱病)を誘発する。最近、リバビリンと組み合わせたインターフェロンがIFN単独に非応答性の患者について認可されていた。しかしながら、IFNにより生じる副作用はこの組み合わせ療法では軽減されない。インターフェロンのペギル化(pegylated)形態、例えば、PEG-イントロン(登録商標)及びペガシス(登録商標)がこれらの有害な副作用に明らかに部分的に取り組み得るが、抗ウイルス薬が依然としてHCVの経口治療のための特別な手がかりのままである。
それ故、既存の医薬療法の制限を解消するHCV感染症の治療に有効な抗ウイルス薬の開発に対する要望が存する。
HCVはフラビウイルス科のエンベロープ陽性ストランドRNAウイルスである。一本鎖HCV RNAゲノムは約9500ヌクレオチドの長さであり、約3000アミノ酸の単一の大きいポリタンパク質をコードする単一オープンリーディングフレーム(ORF)を有する。感染細胞では、このポリタンパク質が多くの部位で細胞性プロテアーゼ及びウイルスプロテアーゼにより開裂されて構造タンパク質及び非構造(NS)タンパク質を生成する。HCVの場合、成熟非構造タンパク質(NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、及びNS5B)の生成が2種のウイルスプロテアーゼにより行なわれる。未だに不十分に特性決定された、第一のものがNS2-NS3結合部で開裂し(以下、NS2/3プロテアーゼと称される)、第二のものはNS3のN末端領域内に含まれたセリンプロテアーゼ(NS3プロテアーゼ)であり、NS3-NS4A開裂部位でシス、また残りのNS4A-NS4B部位、NS4B-NS5A部位、NS5A-NS5B部位についてトランスの両方で、NS3の下流の全てのその後の開裂を媒介する。NS4Aタンパク質は多くの機能を利用でき、NS3プロテアーゼのコファクターとして作用し、おそらくNS3及びその他のウイルスレプリカーゼ成分の膜局在化を助けることが明らかである。NS4AとのNS3プロテアーゼの複合体形成が部位の全てでタンパク質分解効率を高める、プロセシングイベントに必要と考えられる。NS3タンパク質はまたヌクレオシドトリホスファターゼ活性及びRNAヘリカーゼ活性を示す。NS5BはHCVの複製に関係するRNA依存性RNAポリメラーゼである。
抗ウイルス薬の開発のための一般戦略はウイルスの複製に必須であるウイルスコードされた酵素を不活化することである。
WO 00/09543に、式
Figure 0004550824
(式中、R2の好ましい意味はその明細書に特定された未置換又は一置換もしくは二置換キノリニル残基である)
の化合物がC型肝炎ウイルスの複製に必須の酵素である、C型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼのインヒビターとして記載されている。
本発明はHCV NS3プロテアーゼに対して改良された効力を有するトリペプチド化合物を提供する。更に、細胞培養物中で高度に活性である化合物が提供される。
本発明の一つの局面の利点は本発明の化合物がNS3プロテアーゼを特異的に抑制し、その他のセリンプロテアーゼ、例えば、ヒト白血球エラスターゼ(HLE)、ブタ膵臓エラスターゼ(PPE)、もしくはウシ膵臓キモトリプシン、又はシステインプロテアーゼ、例えば、ヒト肝臓カテプシンB(Cat B)に対する有意な抑制活性を示さないという事実にある。
更に、本発明の化合物は薬物速度論的実験で検出できる血漿レベルを得ることができる。
本発明の範囲内に式(I):
Figure 0004550824
の化合物のラセミ体、ジアステレオ異性体、又は光学異性体、或いはその医薬上許される塩又はエステルが含まれる。
式中、
Bは(C1-10)アルキル、(C3-7)シクロアルキル又は(C1-4)アルキル-(C3-7)シクロアルキルであり、
a)前記シクロアルキル及びアルキル-シクロアルキルは(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、かつ
b)前記アルキル、シクロアルキル及びアルキル-シクロアルキルはヒドロキシ及びO-(C1-4)アルキルから選ばれた置換基で一置換又は二置換されていてもよく、かつ
c)全ての前記アルキル基はハロゲンにより一置換、二置換又は三置換されていてもよく、かつ
d)5員、6員又は7員である全ての前記シクロアルキル基中で、互に直接結合されていない1個又は2個の-CH2-基はO原子が少なくとも2個のC原子を介して基Xに結合されるように-O-により置換されていてもよく、
XはO又はNHであり、
R3は(C2-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル又は(C1-3)アルキル-(C3-7)シクロアルキルであり、前記アルキル基及びシクロアルキル基の全てが(C1-4)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、
R21はH、ハロゲン、-OH、(C1-6)アルキル、(C3-6)シクロアルキル、-(C1-4)アルキル-(C3-6)シクロアルキル、(C1-6)アルコキシ、-O-(C3-6)シクロアルキル、-O-(C1-4)アルキル-(C3-6)シクロアルキル又は-N(R24)2(式中、夫々のR24は独立にH、(C1-6)アルキル、-(C3-6)シクロアルキル、又は-(C1-4)アルキル-(C3-6)シクロアルキルである)であり、
R22は-NRN2COOR0又は-NRN2CONRN3RN1(式中、
R0は(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C1-4)アルキル-(C3-7)シクロアルキルから選ばれ、前記シクロアルキル及びアルキル-シクロアルキルは(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、
RN1はH又は先に定義されたR0であり、かつ
RN2及びRN3は独立にH及びメチルから選ばれる)
であり、
R1はエチル又はビニルであり、
Rcはヒドロキシ又はNHSO2Rs(式中、Rsは(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキルもしくは(C1-6)アルキル-(C3-7)シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ピリジニル、(C1-4)アルキル-フェニル、(C1-4)アルキル-ナフチル又は(C1-4)アルキル-ピリジニルであり、これらの全てが必要によりハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、(C1-4)アルキル、O-(C1-6)アルキル、-CO-NH2、-CO-NH((C1-4)アルキル)、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-NH2、-NH((C1-4)アルキル)、-N((C1-4)アルキル)2から選ばれた置換基で一置換、二置換又は三置換されていてもよく、(C1-4)アルキル及びO-(C1-6)アルキルは必要によりハロゲンで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、これらの全てが必要によりニトロで一置換されていてもよい)である。
本発明の範囲内に、少なくとも一種の医薬上許される担体媒体又は助剤と混合して、坑C型肝炎ウイルス有効量の式Iの化合物、又はその医薬上許される塩もしくはエステルを含むことを特徴とする医薬組成物が含まれる。
この実施態様の更なる局面によれば、本発明の医薬組成物は治療有効量の少なくとも一種のその他の坑ウイルス薬を含む。このその他の坑ウイルス薬は別の坑HCV薬、HIVインヒビター、HAVインヒビター及びHBVインヒビターから選ばれることが好ましい。
本発明の別の重要な局面は哺乳類に単独で、又は、一緒に、もしくは別々に投与される、少なくとも一種の坑ウイルス薬と組み合わせて、坑C型肝炎ウイルス有効量の式Iの化合物、その医薬上許される塩もしくはエステル、又は上記組成物を投与することによる哺乳類のC型肝炎ウイルス感染症の治療又は予防方法を伴う。
また、本発明の範囲内に、哺乳類のC型肝炎ウイルス感染症の治療又は予防のための薬物の製造のための、本明細書に記載された、式Iの化合物、又はその医薬上許される塩もしくはエステルの使用がある。
定義
本明細書に使用される、以下の定義が特にことわらない限り適用される。(R)又は(S)が式Iの化合物の置換基又は非対称中心の絶対配置を表すのに使用される場合に関して、その表示は全体の化合物の状況で行なわれ、置換基又は非対称中心単独の状況で行なわれるのではない。
本明細書に使用される表示“P1、P2、及びP3”はペプチド類縁体のC末端から開始し、N末端に向かって延びるアミノ酸残基の位置を表す(即ち、P1はC末端からの位置1を表し、P2はC末端からの第二位置を表す、等)(Berger A.&Schechter I., Transactions of the Royal Society London series B257, 249-264 (1970)を参照のこと)。
本明細書に使用される“(1R,2S)-ビニル-ACCA”という用語は式:
Figure 0004550824
の化合物、即ち、(1R,2S)1-アミノ-2-エテニルシクロプロパンカルボン酸を表す。
単独で、又は別の置換基と組み合わせて本明細書に使用される“(C1-n)アルキル”という用語は、1〜n個の炭素原子を含む非環式、直鎖又は分岐鎖アルキル置換基を意味する。“(C1-6)アルキル”として、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、1-メチルエチル(i-プロピル)、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル(tert-ブチル)、ペンチル及びヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。略号Meはメチル基を表す。
単独で、又は別の置換基と組み合わせて本明細書に使用される“(C3-7)シクロアルキル”という用語は、3〜7個の炭素原子を含むシクロアルキル置換基を意味し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルを含む。
本明細書に使用される“(C1-n)アルキル-(C3-7)シクロアルキル”という用語は3〜7個の炭素原子を含むシクロアルキル基が直接結合されている1〜n個の炭素原子を含むアルキレン基、例えば、シクロプロピルメチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル及びシクロヘプチルプロピルを意味する。
単独で、又は別の基と組み合わせて本明細書に使用される“C6又はC10アリール”という用語は、6個の炭素原子を含む芳香族単環式基又は10個の炭素原子を含む芳香族二環式基を意味する。例えば、アリールとして、フェニル、1-ナフチル又は2-ナフチルが挙げられる。
本明細書に使用される“アルキル-アリール”という用語はアリール基が結合されているアルキル基を意味する。(C1-3)アルキル-アリールの例はベンジル(フェニルメチル)、フェニルエチル及びフェニルプロピルである。
単独で、又は別の基と組み合わせて本明細書に使用される“O-(C1-n)アルキル”又は“(C1-n)アルコキシ”という用語は、n個までの炭素原子を含む基-O-(C1-n)アルキル(アルキルは先に定義されたとおりである)を意味し、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、ブトキシ及び1,1-ジメチルエトキシを含む。後者の基はtert-ブトキシとして普通知られている。
本明細書に使用される“ハロ”という用語はフルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードから選ばれたハロゲン置換基を意味する。
単独で、又は別の基と組み合わせて本明細書に使用される“医薬上許されるエステル”という用語は、その分子のカルボキシル官能基のいずれか、好ましくはカルボキシ末端がアルコキシカルボニル官能基:
Figure 0004550824
により置換されている式Iの化合物のエステルを意味する。そのエステルのR部分はアルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピル、tert-ブチル、n-ブチル);アルコキシアルキル(例えば、メトキシメチル);アルコキシアシル(例えば、アセトキシメチル);アラルキル(例えば、ベンジル);アリールオキシアルキル(例えば、フェノキシメチル);必要によりハロゲン、C1-4アルキル又はC1-4アルコキシで置換されていてもよい、アリール(例えば、フェニル)から選ばれる。その他の好適なプロドラッグエステルが本明細書に参考として含まれるDesign of prodrugs, Bundgaard, H.編集, Elsevier (1985)に見られる。このような医薬上許されるエステルは哺乳類に注射された場合に通常生体内で加水分解され、式Iの化合物の酸形態に変換される。
上記エステルに関して、特に明記されない限り、存在するアルキル部分は有利には1〜16個の炭素原子、特に1〜6個の炭素原子を含む。このようなエステル中に存在するアリール部分はフェニル基を含むことが有利である。
特に、エステルはC1-16アルキルエステル、未置換ベンジルエステル又は少なくとも1個のハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ニトロもしくはトリフルオロメチルで置換されたベンジルエステルであってもよい。
“医薬上許される塩”という用語は、ゾンデ医療判断の範囲内で、不当な毒性、刺激、アレルギー反応等を生じないでヒト及び下等動物の組織と接触しての使用に適しており、妥当な利益/リスク比に相応し、一般に水溶性もしくは油溶性又は水分散性もしくは油分散性であり、それらの意図される使用に有効である式(I)の化合物の塩を意味する。その用語は医薬上許される酸付加塩及び医薬上許される塩基付加塩を含む。好適な塩のリストが、例えば、S.M. Birgeら, J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19頁に見られ、これが参考として本明細書にそのまま含まれる。
“医薬上許される酸付加塩”という用語は遊離塩基の生物学的有効性及び性質を保持し、しかも生物学的又はそれ以外に望ましくないことがなく、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸等、及び有機酸、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、酪酸、ショウノウ酸、ショウノウスルホン酸、ケイ皮酸、クエン酸、ジグルコン酸、エタンスルホン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリセロリン酸、ヘミスルフィック酸(hemisulfic acid)、ヘキサン酸、ギ酸、フマル酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、乳酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メシチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、2-ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、パモ酸、ペクチン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、ピバル酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸、ウンデカン酸等で生成されるこれらの塩を意味する。
“医薬上許される塩基付加塩”という用語は遊離酸の生物学的有効性及び性質を保持し、かつ生物学的又はそれ以外に望ましくないことがなく、無機塩基、例えば、アンモニア又はアンモニウムもしくは金属陽イオン、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム等の水酸化物、炭酸塩、もしくは重炭酸塩で生成されるこれらの塩を意味する。アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、及びマグネシウム塩が特に好ましい。医薬上許される有機無毒性塩基から誘導された塩として、一級アミン、二級アミン、及び三級アミン、四級アミン化合物、天然産置換アミンを含む置換アミン、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、テトラメチルアンモニウム化合物、テトラエチルアンモニウム化合物、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、N,N-ジベンジルフェネチルアミン、1-エフェナミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、ポリアミン樹脂等の塩が挙げられる。特に好ましい有機無毒性塩基はイソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、及びカフェインである。
本明細書に使用される“哺乳類”という用語はヒトだけでなく、家畜動物、例えば、ウシ、ブタ、ウマ、イヌ及びネコ、並びに非家畜動物を含む、C型肝炎ウイルスによる感染を受け易い非ヒト哺乳類を含むことを意味する。
本明細書に使用される“抗ウイルス薬”という用語は哺乳類中のウイルスの生成及び/又は複製を抑制するのに有効である薬剤(化合物又は生物学的薬剤)を意味する。これは哺乳類中のウイルスの生成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルスのメカニズムと干渉する薬剤を含む。このような薬剤は別の坑HCV薬、HIVインヒビター、HAVインヒビター及びHBVインヒビターから選ばれてもよい。抗ウイルス薬として、例えば、リバビリン、アマンタジン、VX-497(メリメポジブ、ベルテックス・ファーマシューティカルズ)、VX-498(ベルテックス・ファーマシューティカルズ)、レボビリン、ビラミジン、セプレン(マキサミン)、XTL-001及びXTL-002(XTLバイオファーマシューティカルズ)が挙げられる。
本明細書に使用される“その他の抗HCV薬”という用語は疾患のC型肝炎関連症候の進行を低下又は防止するのに有効であるこれらの薬剤を意味する。このような薬剤は免疫調節薬、HCV NS3プロテアーゼのインヒビター、HCVポリメラーゼのインヒビター又はHCVライフサイクル中の別の標的のインヒビターから選ばれてもよい。
本明細書に使用される“免疫調節薬”という用語は哺乳類中の免疫系応答を増進又は強化するのに有効であるこれらの薬剤(化合物又は生物学的薬剤)を意味する。免疫調節薬として、例えば、クラスIインターフェロン(例えば、α-インターフェロン、β-インターフェロン、δ-インターフェロン及びωインターフェロン、τ-インターフェロン、コンセンサスインターフェロン及びアシアロ-インターフェロン)、クラスIIインターフェロン(例えば、γ-インターフェロン)及びペギル化インターフェロンが挙げられる。
本明細書に使用される“HCV NS3プロテアーゼのインヒビター”という用語は哺乳類中のHCV NS3プロテアーゼの機能を抑制するのに有効である薬剤(化合物又は生物学的薬剤)を意味する。HCV NS3プロテアーゼのインヒビターとして、例えば、WO 99/07733、WO 99/07734、WO 00/09558、WO 00/09543、WO 00/59929、WO 03/064416、WO 03/064455、WO 03/064456、WO 02/060926、WO 03/053349、WO 03/099316又はWO 03/099274に記載されたこれらの化合物、並びにVX-950として同定されたベルテックス予備開発候補が挙げられる。
本明細書に使用される“HCVポリメラーゼのインヒビター”という用語は哺乳類中のHCVポリメラーゼの機能を抑制するのに有効である薬剤(化合物又は生物学的薬剤)を意味する。これは、例えば、HCV NS5Bポリメラーゼのインヒビターを含む。HCVポリメラーゼのインヒビターとして、非ヌクレオシド、例えば、
・2003年1月22日に出願された米国特許出願第60/441,674号(本明細書に参考としてそのまま含まれる)(ベーリンガー・インゲルハイム)、
・2003年1月22日に出願された米国特許出願第60/441,871号(本明細書に参考としてそのまま含まれる)(ベーリンガー・インゲルハイム)
・2002年7月18日に出願された米国特許出願第10/198,680号(本明細書に参考としてそのまま含まれる)(これはWO 03/010140に相当する)(ベーリンガー・インゲルハイム)、
・2002年7月18日に出願された米国特許出願第10/198,384号(本明細書に参考としてそのまま含まれる)(これはWO 03/010141に相当する)(ベーリンガー・インゲルハイム)、
・2002年7月18日に出願された米国特許出願第10/198,259号(本明細書に参考としてそのまま含まれる)(これはWO 03/007945に相当する)(ベーリンガー・インゲルハイム)、
・WO 03/026587(ブリストル・マイヤーズ・スクイッブ)、
・WO 02/100846 A1及びWO 02/100851 A2(両方ともシャイアー)、
・WO 01/85172 A1及びWO 02/098424 A1(両方ともGSK)、
・WO 00/06529及びWO 02/06246 A1(両方ともメルク)、
・WO 01/47883及びWO 03/000254(両方ともJT)並びに
・EP 1 256 628 A2(アゴウロン)
に記載されたこれらの化合物が挙げられる。
また、HCVポリメラーゼの更に別のインヒビターとして、ヌクレオシド類縁体、例えば、
・WO 01/90121 A2(イデニックス)、
・WO 02/069903 A2(バイオクリスト・ファーマシューティカルズ社)、並びに
・WO 02/057287 A2及びWO 02/057425 A2(両方ともメルク/イシス)
に記載されたこれらの化合物が挙げられる。
HCVポリメラーゼのインヒビターの特別な例として、JTK-002/003及びJTK-109(JT)並びにNM-283(イデニックス)が挙げられる。
本明細書に使用される“HCVライフサイクル中の別の標的のインヒビター”という用語はHCV NS3プロテアーゼの機能を抑制することによるのではなく、哺乳類中のHCVの生成及び/又は複製を抑制するのに有効である薬剤(化合物又は生物学的薬剤)を意味する。これは哺乳類中のHCVの生成及び/又は複製に必要な宿主又はHCVウイルスメカニズムに干渉する薬剤を含む。HCVライフサイクル中の別の標的のインヒビターとして、例えば、ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ及び内部リボソーム侵入部位(IRES)から選ばれた標的を抑制する薬剤が挙げられる。HCVライフサイクル中の別の標的のインヒビターの特別な例として、ISIS-14803(ISISファーマシューティカルズ)が挙げられる。
本明細書に使用される“HIVインヒビター”という用語は哺乳類中のHIVの生成及び/又は複製を抑制するのに有効である薬剤(化合物又は生物学的薬剤)を意味する。これは哺乳類中のHIVの生成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルスのメカニズムに干渉する薬剤を含む。HIVインヒビターとして、例えば、ヌクレオシドインヒビター、非ヌクレオシドインヒビター、プロテアーゼインヒビター、融合インヒビター及びインテグラーゼインヒビターが挙げられる。
本明細書に使用される“HAVインヒビター”という用語は哺乳類中のHAVの生成及び/又は複製を抑制するのに有効である薬剤(化合物又は生物学的薬剤)を意味する。これは哺乳類中のHAVの生成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルスのメカニズムに干渉する薬剤を含む。HAVインヒビターとして、例えば、A型肝炎ワクチン、例えば、ハブリックス(登録商標)(グラクソスミスクライン)、VAQTA(登録商標)(メルク)及びアバキシム(登録商標)(アベンチス・パスチュール)が挙げられる。
本明細書に使用される“HBVインヒビター”という用語は哺乳類中のHBVの生成及び/又は複製を抑制するのに有効である薬剤(化合物又は生物学的薬剤)を意味する。これは哺乳類中のHBVの生成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルスのメカニズムに干渉する薬剤を含む。HBVインヒビターとして、例えば、HBVウイルスDNAポリメラーゼを抑制する薬剤又はHBVワクチンが挙げられる。HBVインヒビターの特別な例として、ラミブジン(エピバー-HBV(登録商標))、アデフォバー・ジピボキシル、エンテカバー、FTC(コビラシル(登録商標))、DAPD(DXG)、L-FMAU(クレブジン(登録商標))、AM365(アムラド)、Ldt(テルビブジン)、モノバル-LdC(バルトルシタビン)、ACH-126,443(L-Fd4C)(アチリオン)、MCC478(エリ・リリイ)、ラシバー(RCV)、フルオロ-L及びDヌクレオシド、ロブスタフラボン、ICN2001-3(ICN)、Bam205(ノベロス)、XTL-001(XTL)、イミノ-シュガーズ(ノニル-DNJ)(サイナージイ)、HepBzyme、並びに免疫調節薬製品、例えば、インターフェロンアルファ2b、HE2000(ホリス-エデン)、テラダイム(エピムン)、EHT899(エンゾ・バイオケム)、チモシンアルファ-1(ザダキシン(登録商標))、HBV DNAワクチン(パウダー・ジェクト)、HBV DNAワクチン(ジェフェロン・センター)、HBV抗原(OraGen)、BayHep B(登録商標)(バイエル)、Nabi-HB(登録商標)(Nabi)及び抗B型肝炎(Cangene)、並びにHBVワクチン製品、例えば、エンゲリックスB、レコンビバクスHB、GenHevac B、ヘパケアー、Bio-Hep B、TwinRix、コムバクス、ヘキサバクが挙げられる。
本明細書に使用される“クラスIインターフェロン”という用語は全て受容体型Iに結合するインターフェロンのグループから選ばれたインターフェロンを意味する。これは天然産及び合成により生成されたクラスIインターフェロンの両方を含む。クラスIインターフェロンの例として、α-インターフェロン、β-インターフェロン、δ-インターフェロン、ωインターフェロン、τ-インターフェロン、コンセンサスインターフェロン、アシアロ-インターフェロン及びこれらのペギル化形態が挙げられる。
本明細書に使用される“クラスIIインターフェロン”という用語は全て受容体型IIに結合するインターフェロンのグループから選ばれたインターフェロンを意味する。クラスIIインターフェロンの例として、γ-インターフェロンが挙げられる。
これらの薬剤の幾つかの特別な好ましい例が以下にリストされる。
・抗ウイルス薬:リバビリン及びアマンタジン、
・免疫調節薬:クラスIインターフェロン、クラスIIインターフェロン及びペギル化インターフェロン、
・HCVポリメラーゼインヒビター:ヌクレオシド類縁体及び非ヌクレオシド、
・NS3ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ又は内部リボソーム侵入部位(IRES)から選ばれた標的を抑制するHCVライフサイクル中の別の標的のインヒビター、
・HIVインヒビター:ヌクレオシドインヒビター、非ヌクレオシドインヒビター、プロテアーゼインヒビター、融合インヒビター及びインテグラーゼインヒビター、又は
・HBVインヒビター:HBVウイルスDNAポリメラーゼを抑制し、又はHBVワクチンである薬剤。
先に説明したように、組み合わせ療法が意図されており、式(1)の化合物、又はその医薬上許される塩が抗ウイルス薬、免疫調節薬、HCV NS3プロテアーゼの別のインヒビター、HCVポリメラーゼのインヒビター、HCVライフサイクル中の別の標的のインヒビター、HIVインヒビター、HAVインヒビター及びHBVインヒビターから選ばれた少なくとも一種の付加的な薬剤と同時投与される。このような薬剤の例が先の定義の節に示される。これらの付加的な薬剤は本発明の化合物と組み合わされて単一医薬投薬形態を生じ得る。また、これらの付加的な薬剤は、例えば、キットを使用して、多投薬形態の一部として患者に別々に投与されてもよい。このような付加的な薬剤は式(1)の化合物、又はその医薬上許される塩の投与の前、それと同時、又はその後に患者に投与されてもよい。
本明細書に使用される“治療”という用語はC型肝炎疾患の症候を軽減又は排除し、かつ/又は患者中のウイルス負荷を低減するための本発明の化合物又は組成物の投与を意味する。
本明細書に使用される“予防”という用語はウイルスへの個体の暴露後であるが、疾患の症候の出現の前、かつ/又は血液中のウイルスの検出の前の本発明の化合物又は組成物の投与を意味する。
以下の記号---は結合(これは定義された分子の残部に連結される)を示すために準式中に使用される。
好ましい実施態様
以下の好ましい実施態様において、本発明の化合物の基及び置換基が詳しく記載される。
Bが(C2-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C1-3)アルキル-(C3-7)シクロアルキルから選ばれることが好ましく、
a)前記シクロアルキル及びアルキル-シクロアルキルが(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、かつ
b)これらの全てがヒドロキシ又はO-(C1-4)アルキルで一置換又は二置換されていてもよく、かつ
c)全ての前記アルキル基がフッ素で一置換、二置換又は三置換されていてもよく、又は塩素もしくは臭素により一置換されていてもよく、かつ
d)5員、6員又は7員である全ての前記シクロアルキル基中で、互に直接結合されていない1個又は2個の-CH2-基はO原子が少なくとも2個のC原子を介して基Xに結合されるように-O-により置換されていてもよい。
Bがエチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル及びシクロヘキシルメチルから選ばれることが更に好ましく、
a)前記シクロアルキル基及びアルキル-シクロアルキル基の夫々が必要によりメチル及びエチルから選ばれた1〜3個の置換基により置換されていてもよく、
b)前記基の夫々が必要によりヒドロキシ、メトキシ及びエトキシから選ばれた置換基で一置換又は二置換されていてもよく、かつ
c)前記アルキル基の夫々がフッ素で一置換、二置換又は三置換されていてもよく、又は塩素もしくは臭素により一置換されていてもよく、かつ
d)5員、6員又は7員である全ての前記シクロアルキル基中で、互に直接結合されていない1個又は2個の-CH2-基はO原子が少なくとも2個のC原子を介して基Xに結合されるように-O-により置換されていてもよい。
Bがエチル、1-メチルエチル、1,1-ジメチルエチル、プロピル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、1-(1-メチルエチル)-2-メチルプロピル、1-エチル-2,2-ジメチルプロピル、ブチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1,2,2-トリメチルブチル、1,2,3-トリメチルブチル、2,2,3-トリメチルブチル、2,3,3-トリメチルブチル及び2,2,3-トリメチルブチルから選ばれることが最も好ましく、それによりこれらのアルキル基が塩素もしくは臭素又は1個、2個もしくは3個のフッ素置換基で置換されていてもよい。好ましいフッ素化アルキル基の例は2-フルオロエチル及び3,3,3-トリフルオロプロピルである。
Bが必要により1個又は2個のメチル置換基で置換されていてもよい、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル及びシクロヘキシルメチルであることが更に最も好ましい。
Bがシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1-メチルシクロペンチル及び1-メチルシクロヘキシルから選ばれることが最も好ましい。
Bがシクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルから選ばれることが更に最も好ましい。
加えて、Bが下記の式から選ばれることが最も好ましく、この場合、シクロアルキル基のCH2-基が酸素により置換されている。
Figure 0004550824
必要により1個又は2個のO原子を含んでもよい、先にリストされたシクロアルキル基及びアルキル-シクロアルキル基は、必要により1個、2個又は3個のメチル基により置換されていてもよい。特に、必要により1個又は2個のO原子を含んでもよい、これらのシクロアルキル基が、好ましく、この場合、そのα-C原子がメチルで置換されている。
好ましい置換環式基の例は下記の基である。
Figure 0004550824
本発明の一実施態様によれば、XがOである。
本発明の別の実施態様によれば、XがNHである。
R3がエチル、プロピル、ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル及びシクロヘキシルメチルから選ばれることが好ましく、これらの全てが必要によりメチル、エチル及びプロピルから選ばれた1〜3個の置換基により置換されていてもよい。
R3が1-メチルエチル、1,1-ジメチルエチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1-メチル-シクロペンチル、1-メチル-シクロヘキシル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、(1-メチル-シクロペンチル)-メチル及び(1-メチル-シクロヘキシル)-メチルから選ばれることが更に好ましい。
R3が1,1-ジメチルエチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及び1-メチルシクロヘキシルから選ばれることが最も好ましい。
R3が1,1-ジメチルエチル及びシクロヘキシルから選ばれることが更に最も好ましい。
置換基R21がハロゲン、-OH、(C1-3)アルコキシ又はN(R24)2(式中、夫々のR24は独立にH又は(C1-6)アルキルである)から選ばれることが好ましい。
R21が-OH、-OCH3及び-N(CH3)2から選ばれることが更に好ましく、-OCH3及び-N(CH3)2が最も好ましい定義である。R21が-OCH3であることが更に最も好ましい。
置換基R22が-NHCOOR0又は-NHCONHRN1(式中、RN1及びR0は先に、又は以下に定義されるとおりである)と定義されることが好ましい。R22が-NHCOOR0と定義されることが更に好ましい。
好ましい実施態様によれば、R0及びRN1がメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、及びシクロヘキシルメチルからなる群から選ばれ、前記シクロアルキル基及びアルキル-シクロアルキル基は未置換であり、又はメチル及びエチルから選ばれた1〜3個の置換基で置換されている。
R0及びRN1が独立にエチル、1-メチルエチル及びシクロペンチルから選ばれることが最も好ましい。
部分P1中で、置換基R1及びカルボニルはsyn配向をとる。それ故、R1がエチルである場合には、シクロプロピル基中の不斉炭素原子が準式:









Figure 0004550824
のR,R配置をとる。
R1がビニルである場合には、シクロプロピル基中の不斉炭素原子が準式:
Figure 0004550824
のR,S配置をとる。
R1がビニルであることが好ましい。
Rcがヒドロキシ又はNHSO2Rs(式中、Rsはメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、tert-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ナフチル、ピリジニル、フェニルメチル(ベンジル)、ナフチルメチル又はピリジニルメチルであり、
a)これらの全てが必要によりフッ素及びメチルから選ばれた置換基で一置換、二置換又は三置換されていてもよく、かつ
b)これらの全てが必要によりヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ及びトリフルオロメトキシから選ばれた置換基で一置換又は二置換されていてもよく、かつ
c)これらの全てが必要により塩素、臭素、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選ばれた置換基で一置換されていてもよい)
から選ばれることが好ましい。
Rcがヒドロキシ、NHSO2-メチル、NHSO2-エチル、NHSO2-(1-メチル)エチル、NHSO2-プロピル、NHSO2-シクロプロピル、NHSO2-シクロプロピルメチル、NHSO2-シクロブチル、NHSO2-シクロペンチル又はNHSO2-フェニルであることが最も好ましい。
最も好ましい実施態様によれば、基Rcがヒドロキシである。別の最も好ましい実施態様によれば、基RcがNHSO2-シクロプロピルである。
本発明の好ましい実施態様によれば、化合物が式:









Figure 0004550824
により表される。
式中、
Bは(C1-10)アルキル、(C3-7)シクロアルキル又は(C1-4)アルキル-(C3-7)シクロアルキルであり、
a)前記シクロアルキル及びアルキル-シクロアルキルは(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、かつ
b)前記アルキル、シクロアルキル及びアルキル-シクロアルキルはヒドロキシ及びO-(C1-4)アルキルから選ばれた置換基で一置換又は二置換されていてもよく、かつ
c)全ての前記アルキル基はハロゲンにより一置換、二置換又は三置換されていてもよく、かつ
d)5員、6員又は7員である全ての前記シクロアルキル基中で、互に直接結合されていない1個又は2個の-CH2-基はO原子が少なくとも2個のC原子を介して基Xに結合されるように-O-により置換されていてもよく、
XはO又はNHであり、
R3は(C2-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル又は(C1-3)アルキル-(C3-7)シクロアルキルであり、前記シクロアルキル基が(C1-4)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、
R21はH、ハロゲン、-OH、(C1-6)アルキル、(C3-6)シクロアルキル、-(C1-4)アルキル-(C3-6)シクロアルキル、(C1-6)アルコキシ、-O-(C3-6)シクロアルキル、-O-(C1-4)アルキル-(C3-6)シクロアルキル又は-N(R24)2(式中、夫々のR24は独立にH、(C1-6)アルキル、-(C3-6)シクロアルキル、又は-(C1-4)アルキル-(C3-6)シクロアルキルである)であり、
R22は-NRN2COOR0又は-NRN2CONRN3RN1(式中、
R0は(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C1-4)アルキル-(C3-7)シクロアルキルから選ばれ、前記シクロアルキル、アルキル-シクロアルキルは(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、
RN1はH又は先に定義されたR0であり、かつ
RN2及びRN3は独立にH及びメチルから選ばれる)
であり、
R1はエチル又はビニルであり、
Rcはヒドロキシ又はNHSO2Rs(式中、Rsは(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキルもしくは(C1-6)アルキル-(C3-7)シクロアルキル、フェニル、ナフチル、ピリジニル、(C1-4)アルキル-フェニル、(C1-4)アルキル-ナフチル又は(C1-4)アルキル-ピリジニルであり、これらの全てが必要によりハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、(C1-4)アルキル、O-(C1-6)アルキル、-CO-NH2、-CO-NH((C1-4)アルキル)、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-NH2、-NH((C1-4)アルキル)、-N((C1-4)アルキル)2から選ばれた置換基で一置換、二置換又は三置換されていてもよく、またこれらの全てが必要によりニトロで一置換されていてもよい)である。
また、これらの医薬上許される塩又はエステルが本発明に含まれる。
本発明の別の好ましい実施態様によれば、化合物が式:
Figure 0004550824
により表される。
式中、
R21は-OCH3又はN(CH3)2であり、
R22は-NHCOOR0又は-NHCONHRN1(式中、R0及びRN1は夫々独立に(C1-4)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルから選ばれる)であり、
Bは(C4-6)シクロアルキルであり、
XはO又はNHであり、
R3はtert-ブチル又はシクロヘキシルであり、
Rcはヒドロキシ又はNHSO2Rs(式中、Rsは(C1-4)アルキル、(C3-6)シクロアルキル又はフェニルである)である。また、これらの医薬上許される塩又はエステルが本発明に含まれる。
R21が-OCH3であり、R22が-NHCOOR0(式中、R0はイソプロピル又はシクロペンチルである)であり、かつRsがシクロプロピルであることが好ましい。
Rcがヒドロキシであることがまた好ましい。R21が-OCH3であり、R22が-NHCOOR0(式中、R0はイソプロピル又はシクロペンチルである)であり、かつRcがヒドロキシであることが更に好ましい。
本発明の好ましい化合物の例が下記の表1及び2にリストされる。
別の実施態様によれば、本発明の医薬組成物は少なくとも一種のその他の抗HCV薬を更に含んでもよい。抗HCV薬の例として、α-(アルファ)、β-(ベータ)、δ-(デルタ)、γ-(ガンマ)、ω-(オメガ)及びτ-(タウ)インターフェロン、ペギル化α-インターフェロン、リバビリン及びアマンタジンが挙げられる。
別の実施態様によれば、本発明の医薬組成物はHCV NS3プロテアーゼの少なくとも一種のその他のインヒビターを更に含んでもよい。
別の実施態様によれば、本発明の医薬組成物はHCVポリメラーゼの少なくとも一種のインヒビターを更に含んでもよい。
更に別の実施態様によれば、本発明の医薬組成物は、ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ又は内部リボソーム侵入部位(IRES)を含むが、これらに限定されない、HCVライフサイクル中の別の標的の少なくとも一種のインヒビターを更に含んでもよい。
本発明の医薬組成物は経口、非経口又は移植溜めにより投与されてもよい。経口投与又は注射による投与が好ましい。本発明の医薬組成物はあらゆる通常の無毒性の医薬上許される担体、アジュバント又はビヒクルを含んでもよい。或る場合には、製剤のpHが医薬上許される酸、塩基又は緩衝剤で調節されて製剤化化合物又はその送出形態の安定性を高めてもよい。本明細書に使用される非経口という用語は皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、滑液包内、胸骨内、鞘内、及び病巣内の注射技術又は注入技術を含む。
医薬組成物は無菌の注射製剤の形態、例えば、無菌の注射可能な水性又は油性懸濁液であってもよい。この懸濁液は好適な分散剤又は湿潤剤(例えば、トゥイーン80)及び懸濁剤を使用して当業界で知られている技術に従って製剤化されてもよい。
本発明の医薬組成物はカプセル、錠剤、並びに水性懸濁液及び水溶液を含むが、これらに限定されない、あらゆる経口上許される投薬形態で経口投与されてもよい。経口用の錠剤の場合、普通に使用される担体はラクトース及びトウモロコシ澱粉を含む。滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムがまた典型的に添加される。カプセル形態の経口投与のために、有益な希釈剤はラクトース及び乾燥トウモロコシ澱粉を含む。水性懸濁液が経口投与される場合、活性成分が乳化剤及び懸濁剤と合わされる。所望により、或る種の甘味料及び/又は風味料及び/又は着色剤が添加されてもよい。
上記製剤及び組成物のためのその他の好適なビヒクル又は担体が通常の医薬書籍、例えば、“Remington's Pharmaceutical Sciences”, The Science and Practice of Pharmacy, 第19編, Mack Publishing Company, Easton, Penn., (1995)に見られる。
毎日体重1kg当り約0.01mg〜約100mg、好ましくは毎日体重1kg当り約0.1mg〜約50mgの本明細書に記載されたプロテアーゼインヒビター化合物の用量レベルがHCV媒介疾患の予防及び治療のための単一療法に有益である。典型的には、本発明の医薬組成物は毎日約1回〜約5回又は連続注入として投与されるであろう。このような投与は慢性又は急性療法として使用し得る。単一投薬形態を生じるために担体材料と合わされてもよい活性成分の量は治療される宿主及び投与の特別な様式に応じて変化するであろう。典型的な製剤は約5%〜約95%の活性化合物(w/w)を含むであろう。このような製剤は約20%〜約80%の活性化合物を含むことが好ましい。
当業者が認めるように、上記の用量よりも少ないか、又は多い用量が必要とされるかもしれない。特別な患者に特別な用量及び治療養生法は、使用される特別な化合物の活性、年齢、体重、全般の健康状態、性別、食事、投与の時期、排泄の速度、薬物組み合わせ、感染症の重度及び経過、感染に対する患者の気質及び治療医師の判断を含む、種々の因子に依存するであろう。一般に、治療はペプチドの最適用量よりも実質的に少ない小用量で開始される。その後、その状況下の最適効果に達するまで、用量が小増分により増大される。一般に、化合物は危険又は有害な副作用を生じないで一般に抗ウイルス有効な結果を与える濃度レベルで投与されることが最も望ましい。
本発明の組成物が式Iの化合物(その医薬上許される塩又はエステルを含む)、及び一種以上の付加的な治療薬又は予防薬の組み合わせを含む場合、化合物及び付加的な薬剤の両方が単一療法養生法で通常投与される用量の約10%〜100%、更に好ましくは約10%〜80%の用量レベルで存在すべきである。
これらの化合物又はそれらの医薬上許される塩及びエステルが医薬上許される担体と一緒に製剤化される場合、得られる組成物は哺乳類、例えば、ヒトにin vivo投与されてHCV NS3プロテアーゼを抑制し、又はHCVウイルス感染症を治療もしくは予防し得る。このような治療はまた別の坑ウイルス薬と組み合わせて本発明の化合物を使用して得られてもよい。好ましいその他の坑ウイルス薬が定義部分及び本発明の好ましい医薬組成物の部分に記載されており、α-、β-、δ-、ω-、γ-及びτ-インターフェロン、リバビリン、アマンタジン、HCV NS3プロテアーゼのその他のインヒビター、HCVポリメラーゼのインヒビター、HCVライフサイクル中のその他の標的(これらはヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ、又は内部リボソーム侵入部位(IRES)を含むが、これらに限定されない)のインヒビター、又はこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。付加的な薬剤が本発明の化合物と組み合わされて単一投薬形態を生じ得る。また、これらの付加的な薬剤は多投薬形態の一部として哺乳類に別々に投与されてもよい。
それ故、本発明の別の実施態様は式Iの化合物(その医薬上許される塩又はエステルを含む)を投与することによる哺乳類中のHCV NS3プロテアーゼ活性の抑制方法を提供する。
好ましい実施態様において、この方法は哺乳類を感染するC型肝炎ウイルスのNS3プロテアーゼ活性を低下するのに有益である。
先に説明したように、式(I)の化合物、又はその医薬上許される塩もしくはエステルが、少なくとも一種の付加的な坑ウイルス薬と同時投与される、組み合わせ療法が意図されている。好ましい抗ウイルス薬が前記されており、このような薬剤の例が定義部分に示されている。これらの付加的な薬剤は本発明の化合物と合わされて単一医薬投薬形態を生じ得る。また、これらの付加的な薬剤は、例えば、キットを使用して、多投薬形態の一部として患者に別々に投与されてもよい。このような付加的な薬剤は式(I)の化合物、又はその医薬上許される塩もしくはエステルの投与の前、それと同時、又はその後に患者に投与されてもよい。
本明細書に示された式(I)の化合物、又はその医薬上許される塩もしくはエステルはまた実験試薬として使用されてもよい。更に、本発明の化合物(その医薬上許される塩又はエステルを含む)はまた物質のウイルス汚染を治療又は予防し、それ故、このような物質(例えば、血液、組織、外科装置及びガーメント、実験装置及びガーメント、並びに血液収集装置及び物質)と接触する研究所又は医療の職員又は患者のウイルス感染のおそれを軽減するのに使用されてもよい。
本明細書に示された式(I)の化合物(その医薬上許される塩又はエステルを含む)はまた研究試薬として使用されてもよい。式(I)の化合物(その医薬上許される塩又はエステルを含む)はまた代理細胞をベースとするアッセイ又はin vitroもしくはin vivoのウイルス複製アッセイを実証するための陽性対照として使用されてもよい。
方法
本発明の化合物はスキームI(式中、CPGはカルボキシル保護基であり、かつAPGはアミノ保護基である)に示されるような一般方法に従って合成される。
スキームI

















Figure 0004550824
簡単に言えば、P1基、P2基、及びP3基が公知のペプチドカップリング技術により結合し得る。最終化合物が式(I)のペプチドに相当する限り、P1基、P2基、及びP3基はあらゆる順序で一緒に結合されてもよい。例えば、P3がP2-P1に結合でき、又はP1がP3-P2に結合し得る。
一般に、ペプチドはN末端残基のα-アミノ基を脱保護し、記載された方法を使用するペプチド結合により隣の好適にN保護されたアミノ酸の未保護カルボキシル基をカップリングすることにより延長される。この脱保護及びカップリング操作は所望の配列が得られるまで繰り返される。このカップリングはスキームIに示されたような、段階的様式で、又はMerrifield, J. Am. Chem. Soc., (1963), 85, 2149-2154(その開示が参考として本明細書に含まれる)に最初に記載された方法による固相ペプチド合成により構成アミノ酸を用いて行ない得る。
2種のアミノ酸、アミノ酸とペプチド、又は2種のペプチドフラグメント間のカップリングは通常のカップリング操作、例えば、アジド方法、混合炭酸-カルボン酸無水物(イソブチルクロロホルメート)方法、カルボジイミド(ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、又は水溶性カルボジイミド)方法、活性エステル(p-ニトロフェニルエステル、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル)方法、ウッドワード試薬K方法、カルボニルジイミダゾール方法、リン試薬又は酸化-還元方法を使用して行ない得る。これらの方法の幾つか(特にカルボジイミド方法)は1-ヒドロキシベンゾトリアゾールを添加することにより増進し得る。これらのカップリング反応は溶液(液相)中又は固相で行ない得る。
更に明らかに、カップリング工程は連結アミド結合を形成するためのカップリング剤の存在下の一種の反応体の遊離カルボキシルとその他の反応体の遊離アミノ基の脱水的カップリングを伴う。このようなカップリング剤の記載がペプチド化学に関する一般書籍、例えば、M. Bodanszky,“ペプチド化学”, 第2改訂版, Springer-Verlag, Berlin, Germany, (1993)に見られる。好適なカップリング剤の例はN,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミドの存在下の1-ヒドロキシベンゾトリアゾール又はN-エチル-N'-〔(3-ジメチルアミノ)プロピル〕カルボジイミドである。実用的かつ有益なカップリング剤は単独又は1-ヒドロキシベンゾトリアゾールの存在下の市販の(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリス-(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートである。別の実用的かつ有益なカップリング剤は市販の2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレートである。更に別の実用的かつ有益なカップリング剤は市販のO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートである。
カップリング反応は不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン、アセトニトリル又はジメチルホルムアミド中で行なわれる。過剰の三級アミン、例えば、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン又はN-メチルピロリジンが、添加されて反応混合物を約8のpHに維持する。反応温度は通常0℃〜50℃の範囲であり、また反応時間は通常15分〜24時間の範囲である。
固相合成アプローチが使用される場合、C末端カルボン酸が不溶性キャリヤー(通常ポリスチレン)に結合される。これらの不溶性キャリヤーはカルボキシル基と反応して延長条件に安定であるが、その後に容易に開裂される結合を形成する基を含む。これらの例はクロロ-又はブロモメチル樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、トリチル樹脂及び2-メトキシ-4-アルコキシ-ベンジルアルコール樹脂である。
これらの樹脂の多くが既に組み込まれた所望のC末端アミノ酸でもって市販されている。また、アミノ酸が既知の方法(Wang, S.-S., J. Am. Chem. Soc., (1973), 95, 1328; Atherton, E.; Shepard, R.C.“固相ペプチド合成;実用的アプローチ”IRL Press, Oxford, (1989); 131-148)により固体支持体に組み込まれる。以上に加えて、ペプチド合成のその他の方法がStewart及びYoung,“固相ペプチド合成”, 第2編, Pierce Chemical Co., Rockford, IL (1984); Gross, Meienhofer, Udenfriend編集, “ペプチド:分析、合成、生物学”, 1巻、2巻、3巻、5巻、及び9巻, Academic Press, New-York, (1980-1987); Bodanskyら,“ペプチド合成の通例” Spring-Verlag, New-York (1984)に記載されており、これらの開示が参考として本明細書に含まれる。
構成アミノ酸の官能基は一般に望ましくない結合の形成を避けるためにカップリング反応中に保護される必要がある。使用し得る保護基がGreeneら, “有機合成における保護基”, John Wiley&Sons, New York (1991)及び“ペプチド:分析、合成、生物学”, 3巻, Academic Press, New York (1981)にリストされており、これらの開示が参考として本明細書に含まれる。
C末端残基のα-カルボキシル基は開裂されてカルボン酸を生じ得るエステル(CPG)として通常保護される。使用し得る保護基として、1)アルキルエステル、例えば、メチル、トリメチルシリルエチル及びtert-ブチル、2)アラルキルエステル、例えば、ベンジル及び置換ベンジル、又は3)温和な塩基処理又は温和な還元手段により開裂し得るエステル、例えば、トリクロロエチルエステル及びフェナシルエステルが挙げられる。
成長しているペプチド鎖にカップリングすべき夫々のアミノ酸のα-アミノ基は保護される必要がある(APG)。当業界で知られているあらゆる保護基が使用し得る。このような基の例として、1)アシル基、例えば、ホルミル、トリフルオロアセチル、フタリル、及びp-トルエンスルホニル、2)芳香族カルバメート基、例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz又はZ)及び置換ベンジルオキシカルボニル、並びに9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、3)脂肪族カルバメート基、例えば、tert-ブチルオキシカルボニル(Boc)、エトキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、及びアリルオキシカルボニル、4)環式アルキルカルバメート基、例えば、シクロペンチルオキシカルボニル及びアダマンチルオキシカルボニル、5)アルキル基、例えば、トリフェニルメチル及びベンジル、6)トリアルキルシリル、例えば、トリメチルシリル、並びに7)チオール含有基、例えば、フェニルチオカルボニル及びジチアスクシノイルが挙げられる。好ましいα-アミノ保護基はBoc又はFmocである。ペプチド合成のために適当に保護された多くのアミノ酸誘導体が市販されている。
新たに加えられたアミノ酸残基のα-アミノ保護基は隣のアミノ酸のカップリングの前に開裂される。Boc基が使用される場合、特別の方法はニート又はジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸、又はジオキサンもしくは酢酸エチル中のHClである。次いで得られるアンモニウム塩がカップリングの前又はその場で塩基性溶液、例えば、水性緩衝液、或いはジクロロメタンもしくはアセトニトリル又はジメチルホルムアミド中の三級アミンで中和される。Fmoc基が使用される場合、特別の試薬はジメチルホルムアミド中のピペリジン又は置換ピペリジンであるが、あらゆる二級アミンが使用し得る。脱保護は0℃〜室温(RT)、通常20-22℃の温度で行なわれる。
側鎖官能基を有するアミノ酸のいずれかは上記基のいずれかを使用してペプチドの調製中に保護される必要がある。当業者はこれらの側鎖官能基に適した保護基の選択及び使用がアミノ酸及びペプチド中のその他の保護基の存在に依存することを認めるであろう。このような保護基の選択はその基がα-アミノ基の脱保護及びカップリング中に除去されてはならない点で重要である。
例えば、Bocがα-アミノ保護基として使用される場合、下記の側鎖保護基が好適である。p-トルエンスルホニル(トシル)部分がLys及びArgの如きアミノ酸のアミノ側鎖を保護するのに使用し得る。アセトアミドメチル、ベンジル(Bn)、又はtert-ブチルスルホニル部分がシステインのスルフィド含有側鎖を保護するのに使用し得る。ベンジル(Bn)エーテルがセリン、スレオニン又はヒドロキシプロリンのヒドロキシ含有側鎖を保護するのに使用し得る。また、ベンジルエステルがアスパラギン酸及びグルタミン酸のカルボキシ含有側鎖を保護するのに使用し得る。
Fmocがα-アミン保護に選ばれる場合、通常tert-ブチルをベースとする保護基が許容し得る。例えば、Bocがリシン及びアルギニンに使用でき、tert-ブチルエーテルがセリン、スレオニン及びヒドロキシプロリンに使用でき、またtert-ブチルエステルがアスパラギン酸及びグルタミン酸に使用し得る。トリフェニルメチル(トリチル)部分がシステインのスルフィド含有側鎖を保護するのに使用し得る。
ペプチドの延長が一旦完結されると、保護基の全てが除去される。液相合成が使用される場合、保護基は保護基の選択により指示されるどんな様式でも除去される。これらの操作は業者に公知である。
固相合成が使用される場合、ペプチドが保護基の除去と同時に樹脂から開裂される。Boc保護方法が合成に使用される場合、0℃におけるジメチルスルホキシド、アニソール、チオアニソール、又はp-クレゾールの如き添加剤を含む無水HFによる処理がペプチドを樹脂から開裂するのに好ましい方法である。ペプチドの開裂はまたトリフルオロメタンスルホン酸/トリフルオロ酢酸混合物の如きその他の酸試薬により行ない得る。Fmoc保護方法が使用される場合、N末端Fmoc基が先に記載された試薬で開裂される。その他の保護基及びペプチドがトリフルオロ酢酸及びアニソール等の如き種々の添加剤の溶液を使用して樹脂から開裂される。
一般に、式Iの化合物、ひいては中間体は、反応体に適していると知られている反応条件を使用して既知の方法により調製される。幾つかのこのような方法がWO 00/09543、WO 00/09558及び米国特許第6,323,180号に開示されている。
下記のスキームはRcがOHであり、かつR1がビニルである場合の式1の化合物を調製するための既知の方法を使用する便利な方法を示す。
スキームII:











Figure 0004550824
簡単に言えば、ジペプチド1がトランス-ヒドロキシプロリンとのP1(ビニル-ACCA)のカップリングにより調製でき、4-ヒドロキシプロリンにおける立体化学がミツノブ反応により反転し得る。これらの操作だけでなく、P1の合成がWO 00/09543及びWO 00/09558並びに米国特許第6,323,180号に記載されていた。
キャッピング基Bの合成
式(I)の化合物の合成に使用されるP3部分及びそれらのキャッピング基Bの合成がWO 00/59929に一部記載され、それは順にWO 00/09558及びWO 00/09543(これらの全てが参考として本明細書に含まれる)の教示を含む。
異なるキャッピング基Bが下記の様式で導入される。
XがOである場合、保護されたP3もしくは全ペプチド又はペプチドセグメントが適当なクロロホルメート(これは市販されており、又はその合成について当業界で公知である)にカップリングされる。Boc-誘導体について、(Boc)2Oが使用される。例えば、







Figure 0004550824
a)シクロブタノールがホスゲンで処理されて相当するクロロホルメートを完成する。
b)そのクロロホルメートがトリエチルアミンの如き塩基の存在下で所望のNH2-トリペプチドで処理されてシクロブチルカルバメートを得る。
Xが-NH-である場合、保護されたP3もしくは全ペプチド又はペプチドセグメントがSynLett. Feb 1995; (2); 142-144に記載されたようにホスゲン、続いてアミンにより処理される。また、全ペプチド又はペプチドセグメントがアルキルイソシアネートで処理される。
P2置換基の合成:
2-カルボメトキシ-4-ヒドロキシ-7-メトキシキノリン6a及び2-カルボメトキシ-7-ジメチルアミノ-4-ヒドロキシキノリン6bの合成がWO 00/59929(これは順にWO 00/09558及びWO 00/09543の教示を含む)に記載されており、これらの特許の全てが参考として本明細書に含まれる。
4-ヒドロキシ-2-カルボメトキシキノリン誘導体がミツノブ反応(Mitsunobu (1981), Synthesis, January, 1-28; Ranoら, (1995), Tet. Lett. 36(22), 3779-3792; Krchnakら, (1995), Tet. lett. 36(5), 62193-6196; Richterら, (1994), Tet. Lett. 35(27), 4705-4706)によりトリペプチドに導入される。トリペプチド7は最初に2-カルボメトキシ基を実施例に示されるようにジアゾケトン中間体を経由してブロモケトンに変換することにより所望の化合物に変換でき、アミノチアゾールへの最後の変換がブロモケトン8を必要とされるチオ尿素9と縮合することにより行なわれる。そのメチルエステルの最後の加水分解はメタノール中のLiOHによる処理により得られる。
また、置換チオ尿素9に代えて、その反応は相当する未置換アミノチアゾール(これはクロロホルメートと反応させられて相当するチアゾリルカルバメート誘導体を生じ得る)を生じる市販のチオ尿素又はアルキルイソシアネートを用いてスキームIIIに示されるように相当するチアゾリル尿素誘導体を得る。
スキームIII:











Figure 0004550824
また、これらの化合物はスキームIV中の12の如き予備生成されたジペプチドブロモケトンで出発して合成し得る。このブロモケトンはチオ尿素9との反応、続いて上記のような通常のカップリング条件を使用するカルバメート又は尿素P3基の組込みにより必要とされるアミノチアゾール誘導体に変換し得る。
スキームIV:






















Figure 0004550824
スキームIVに記載された方法はまた順列ライブラリーをつくることにより特許請求された化合物の合成に使用し得る。
本明細書に定義された、RcがNHSO2Rsである式Iの化合物は式Iの相当する酸(即ち、Rcがヒドロキシである)を通常の条件下でカップリング剤の存在下で式RsSO2NH2の適当なスルホンアミドとカップリングすることにより調製される。幾つかの普通に使用されるカップリング剤が使用し得るが、TBTU及びHATUが実用的であるとわかった。スルホンアミドは市販されており、又は既知の方法により調製し得る。
本発明が下記の非限定的実施例により更に詳しく説明される。合成又は分割のその他の特別な方法がWO 00/59929、WO 00/09558及びWO 00/09543に見られる。
温度を℃で示す。特にことわらない限り、溶液%は重量対容積関係を表し、溶液比は容積対容積関係を表す。核磁気共鳴(NMR)スペクトルをブルカー400MHzスペクトロメーターで記録した。化学シフト(δ)をppmで報告する。フラッシュクロマトグラフィーをスチルのフラッシュクロマトグラフィー技術(W.C. Stillら, J. Org. Chem., (1978), 43, 2923)に従ってシリカゲル(SiO2)で行なった。
実施例に使用した略号として、
DBU:1,8-ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ-7-エン;DCM:ジクロロメタン;DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシレート;DIEA:ジイソプロピルエチルアミン;DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン;DMF:N,N-ジメチルホルムアミド;DMAP:4-(ジメチルアミノ)ピリジン;EtOAc:酢酸エチル;HATU:〔O-7-アザベンゾトリアゾール-1-イル〕-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート〕;HPLC:高性能液体クロマトグラフィー;MS:質量分析法(MALDI-TOF:マトリックス補助レーザー吐き出しイオン化-飛行の時間、FAB:迅速原子衝撃);Me:メチル;MeOH:メタノール;Ph:フェニル;R.T.:室温(18〜22℃);tert-ブチル又はt-ブチル:1,1-ジメチルエチル;Tbg:tert-ブチルグリシン:tert-ロイシン;TBTU:2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート;TFA:トリフルオロ酢酸;及びTHF:テトラヒドロフランが挙げられる。
P1ビルディングブロック
WO 00/59929(2000年10月12日に公開)、及びWO 00/09543(2000年2月24日に公開)(これらの両方の内容が参考として本明細書に含まれる)に概説されたプロトコルを使用して、式(I)の化合物のP1部分を調製した。特に、1-アミノシクロプロパンカルボン酸P1部分の調製について、WO 00/59929の33-35頁、実施例1及びWO 00/09543の56-69頁、実施例9-20が参考にされる。
P2ビルディングブロック
WO 00/59929(2000年10月12日に公開)、及びWO 00/09543(2000年2月24日に公開)(これらの両方の内容が参考として本明細書に含まれる)に概説されたプロトコルを使用して、式(I)の化合物のP2部分を調製した。
実施例1
2-カルボメトキシ-7-ジメチルアミノ-4-ヒドロキシキノリン(6b)の合成
工程1:
Figure 0004550824
市販のN,N-ジメチル-1,3-フェニレンジアミン二塩酸塩(12g)を固体NaHCO3(H2OとEtOAcの間に分配された)で中和した。中和後、相を分離し、有機相を乾燥させ、濃縮して褐色の油(7.8g、57.3ミリモル)を得、これを次の工程に使用した。ジメチルアセチレンジカルボキシレート15(7.044ml、57.3ミリモル)をMeOHに溶解し、0℃でMeOH中の中和されたアニリン16(少しづつ)で処理した。かなりの熱が発生した(発熱反応)。その混合物(褐色)を2時間にわたって65℃で加熱した。その褐色の溶液を濃縮、乾燥させ、EtOAcで抽出し、飽和NaHCO3水溶液、続いて食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。10%EtOAc/ヘキサン溶媒を使用して、粗混合物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して化合物17 12gを得た。
MS:電子噴霧:(M+H)+;279及び(M-H)-;277
工程2






Figure 0004550824
ジエステル前駆体17(6g、21.56ミリモル)を砂浴中で245℃に予熱されたジフェニルエーテル(10ml)に溶解した。その混合物を更に7分間加熱した(添加が温度を約230℃に低下する)。最終の内部温度は245℃であった。暗色になった溶液を砂浴から除去し、数分にわたって空気冷却し、次いで氷浴により更に冷却した。生成物が数分後に沈殿した。その溶液を数時間放置して生成物が完全に沈殿することを可能にし、次いで濾過して黄色の固体を得た。ジエステル前駆体の残りの半分(6g)で同じプロトコルを2回行なって黄色の固体を得た。固体(同じ)を合わせ、Et2O中で懸濁させ、その後に濾過した。黄色の固体をジエチルエーテルで数回洗浄し、次いでヘキサンで洗浄して標題化合物6b 6.25g(59%)を得た。
逆相HPLC:(均一性=96%)
質量スペクトル:電子噴霧、(M+Na)+;269、(M-H)-;244.9
実施例2
3-チオアロファン酸イソプロピルエステル(9a)の調製
Figure 0004550824
チオシアン酸カリウム(4.8g、0.049モル)を水(10ml)及びアセトニトリル(30ml)に溶解し、その後にピリジン(0.25ml、3.09ミリモル、6.3モル%)で処理した。その溶液を0℃に冷却し(氷浴)、次いで2時間にわたってトルエン中のイソプロピルクロロホルメート(51ml、0.051モル、1.05当量)で滴下して処理した。その混合物を迅速に撹拌して層の混合を確実にしてオレンジ色の溶液を得た。その混合物を一夜撹拌し、次いで0℃に冷却し、その後に10%HCl水溶液(2ml)で処理して塩を溶解した。次いでこの混合物を2時間にわたって滴下ロートからのジオキサン中のアンモニア(0.5M溶液、110ml、1.12当量)で処理した。その混合物を室温に温め、一夜撹拌した。その混合物を水(100ml)で反応停止し、相を分離した。水相をEtOAcで再抽出し、合わせた有機相をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して黄色の固体を得た。これを最小量のEtOAc(約15ml)に溶解し、次いでヘキサン(約100ml)で沈殿させて黄色の沈殿を得た。この物質を濾過し、次いでヘキサンで洗浄して所望の尿素を黄色の固体(3.7g、47%)として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ10.76 (s, 1H), 9.22 (s, 1H), 9.00 (s, 1H), 4.91-4.82 (m, 1H), 1.22 (d, J = 7.3 Hz, 6H)
実施例3
3-チオアロファン酸シクロペンチルエステル(9b)の調製
Figure 0004550824
イソプロピルクロロホルメートに代えてシクロペンチルクロロホルメートを使用した以外は上記操作を使用して所望の化合物(9b)を得た。
P3ビルディングブロック
WO 00/59929(2000年10月12日に公表)、及びWO 00/059543(2000年2月24日に公表)(その両方の内容が参考として本明細書に含まれる)に概説されたプロトコルを使用して、式(I)の化合物のP3部分を一般に調製した。
実施例4
カルバメート2aの調製
Figure 0004550824
THF(350ml)を炭酸シクロペンチルエステル2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルエステル(9.00g、39.6ミリモル)及びtert-ブチルグリシン(6.24g、47.5ミリモル)を含むフラスコに添加して懸濁液を得た。蒸留水(100ml)を激しく撹拌しながら添加した。少量の固体が溶解されずに残った。次いでトリエチルアミン(16.6ml、119ミリモル)を添加して均一の溶液を得、これを室温で撹拌した。2.5時間後、THFを蒸発させ、水性残渣を水(100ml)で希釈した。その反応液を1N NaOH(25ml-最終pH>10)の添加により塩基性にした。その溶液をEtOAc(2x200ml)で洗浄し、水相を1N HCl(約70ml-最終pH<2)で酸性にした。濁った溶液をEtOAc(200+150ml)で抽出した。抽出液を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させてカルバメート2aを白色の固体(8.68g)として得た。
その他のカルバメートの調製
上記操作を使用し、tert-ブチルグイシン、シクロペンチルグリシン、又はシクロヘキシルグリシンと炭酸シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルエステル2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルエステルの適当な組み合わせを使用して、下記の式のカルバメートを調製した。











Figure 0004550824
実施例5
尿素3aの調製
Figure 0004550824
THF(20ml)及びピリジン(2.0ml、24.73ミリモル)中のtert-ブチルグリシンベンジルエステル塩酸塩(2.55g、9.89ミリモル)の溶液を0℃に冷却した。フェニルクロロホルメート(1.30ml、10.19ミリモル)をその冷却した溶液に滴下して添加した。得られる懸濁液を0℃で5分間、次いで室温で1.5時間撹拌した。その反応混合物をEtOAcで希釈し、10%のクエン酸(2x)、水(2x)、飽和NaHCO3(2x)、水(2x)及び食塩水(1x)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて粗化合物をほぼ無色の油(3.73g、>100%、9.89ミリモルと推定)として得た。その粗生成物(1.01g、2.97ミリモル)をDMSO(6.5ml)に溶解し、シクロペンチルアミンを滴下して添加した。その反応混合物を室温で45分間撹拌した。その反応混合物をEtOAcで希釈した。有機相を10%のクエン酸(2x)、水(2x)、飽和NaHCO3(2x)、水(2x)及び食塩水(1x)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて粗シクロペンチル尿素-Tbg-OBn生成物をほぼ無色の油として得た。ヘキサン:EtOAc 9:1を使用して、その粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して無極性不純物を除去し、7:3で溶離して精製生成物を濃厚な無色の油(936mg、95%)として溶離した。そのベンジルエステル生成物(936mg、2.82ミリモル)を水素入りのバルーンのもとに室温で無水エタノール(15ml)溶液中でその溶液を10%のPd/C(93.6mg)とともに5.5時間撹拌することにより脱保護した。その反応混合物を0.45ミクロンフィルターにより濾過し、蒸発、乾燥させて尿素3aを白色の固体(668.8mg、98%)として得た。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6): δ 12.39 (s, 1H) , 6.09 (d, J = 7.4 Hz, 1H) , 5.93 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 3.90 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 3.87-3.77 (m, 1H), 1.84-1.72 (m, 2H), 1.63-1.42 (m, 4H), 1.30-1.19 (m, 2H), 0.89 (s, 9H)
M.S.(電子噴霧) : 241.0 (M-H)- 243.0 (M+H)+ . 逆相 HPLC 均一性 (0.06% TFA; CH3CN : H2O) : 99%
トリペプチド類縁体
実施例6
化合物105の調製
工程1:トリペプチド7aの合成
Figure 0004550824
THF(35ml)に溶解したトリペプチド5a(1.0g、2.09ミリモル)に、ヒドロキシキノリン6a(729mg、3.13ミリモル)及びトリフェニルホスフィン(1.1g、4.2ミリモル)を添加した。その黄色の懸濁液を氷浴中で冷却し、DIAD(821μL、4.2ミリモル)を滴下して添加した。その溶液を氷浴温度で30分間、そして室温で16時間撹拌した。その溶液を蒸発、乾燥させ、残渣をEtOAcに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2x)、水(2x)及び食塩水(1x)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて黄色の油を得、これは放置すると沈殿した。その粗固体をDCM中で懸濁させ、不溶性物質を濾別した。その溶液を濃縮し、残渣をヘキサン:EtOAc;5:5中でフラッシュクロマトグラフィーにより精製して全ての無極性不純物を除去し、全てのPh3P=Oが溶離するまでCHCl3:EtOAc;80:20中で精製した。所望の化合物を白色の固体(1g、収率70%)としてCHCl3:EtOAc;65:35で溶離した。
M.S.(電子噴霧) : 693.3 (M-H)- 695.4 (M+H)+ 717.4 (M+Na)+
逆相 HPLC 均一性 (0.06% TFA ; CH3CN : H2O) : 99%
工程2:エステル7aの選択的モノ加水分解
Figure 0004550824
トリペプチド7a(1g、1.44ミリモル)をTHF(10ml)に溶解し、MeOH(5ml)、水(5ml)及びNaOHの1N水溶液(1.5ml)を添加し、その溶液を室温で2時間撹拌した。その混合物を蒸発、乾燥させ、次いでMeOH:トルエン(1:1、4x)、トルエン(2x)及びジエチルエーテル(2x)とともに同時蒸発させて塩18(無水)を白色のフレーク状固体(1.04g、収率100%)として得た。
M.S.(電子噴霧) : 679.3 (M-H)- 681.3 (M+H)+ 703.3 (M+Na)+
逆相 HPLC 均一性 (0.06% TFA ; CH3CN : H2O) : 95%
工程3:ジアゾケトン19の合成
Figure 0004550824
ナトリウム塩18(1.44ミリモルと推定)をTHF(16ml)に溶解し、トリエチルアミン(301μL、2.16ミリモル)を添加し、その溶液を0℃に冷却した。イソブチルクロロホルメート(280μL、2.16ミリモル)を滴下して添加し、その白色の懸濁液を0℃で75分間撹拌し、続いてジアゾメタンの溶液(ジエチルエーテル中0.67M、13ml、8.64ミリモル)を添加した。その反応混合物を0℃で1時間、室温で45分間撹拌し、蒸発させて濃厚な懸濁液を得た。この懸濁液をEtOAc及び水に溶解した。その有機溶液を飽和NaHCO3(2x)、水(2x)及び食塩水(1x)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させてジアゾケトン19を象牙色の固体(次の工程に使用される粗物質、1.44ミリモルと推定)として得た。
M.S.(電子噴霧) : 703.3 (M-H)- 705.3 (M+H)+ 逆相 HPLC 均一性 (0.06% TFA ; CH3CN : H2O) : 91%
工程4:ブロモケトン8aの合成
Figure 0004550824
0℃で、THF(24ml)中のジアゾケトン19(1.44ミリモル)の溶液に、HBr溶液(1.0ml)を滴下して添加し、その混合物を1時間撹拌した。その溶液をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3溶液(2x)、水(2x)及び食塩水(1x)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて所望のブロモケトン8aを象牙色-ベージュ色の固体(1.1g、1.44ミリモルと推定)として得た。
M.S.(電子噴霧):757.3(M) 759.3(M+2)
工程5:アミノチアゾリル誘導体10aの調製







Figure 0004550824
α-ブロモケトン8a(0.82g、1.08ミリモル)をイソプロパノール(20ml)中の市販のチオ尿素(167mg、2.19ミリモル)と合わせ、その黄色の溶液を1時間にわたって75℃で加熱した。その溶液を室温に冷却し、蒸発、乾燥させた。残渣をEtOAcに溶解した。そのEtOAc溶液を飽和NaHCO3(2x)、水(1x)及び食塩水(1x)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて粗生成物10aを黄色の固体(0.78g、1.06ミリモル、98%)として得た。
M.S.(電子噴霧) : 733.2 (M-H)- 735.2 (M+H)+ 逆相 HPLC 均一性 (0.06 % TFA; CH3CN : H2O) : 93 %
工程6:中間体20の調製
Figure 0004550824
ジクロロメタン(3.0ml)中のチアゾリルアミン10a(55mg、0.075ミリモル)の溶液に、DIEA(70μL、0.402ミリモル)、続いて1Mイソプロピルクロロホルメート/トルエン(950μL、0.947ミリモル)を添加した。その混合物を予熱された油浴(40℃)に入れ、一夜撹拌した。その反応は分析HPLCにより不完全とわかり、追加の試薬を添加し(DIEA:35μL;0.201ミリモル及び380μL;0.379ミリモル)、7時間にわたって40℃の油浴温度で、そして一夜にわたって室温で撹拌した。その反応液を濃縮し、EtOAcで希釈し、水、飽和重炭酸ナトリウム及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発、乾燥させて粗生成物20(60mg、0.073ミリモル、収率98%)を得た。
工程7:化合物105への最後の加水分解








Figure 0004550824
THF(2.5ml)中のメチルエステル20(60mg、0.073ミリモル)の溶液、MeOH(0.5ml)及び水(1ml)中のLiOH(37mg、0.0881ミリモル)の水溶液を一夜撹拌した。その有機溶液を濃縮してオフホワイトの懸濁液を得た。線形勾配及び0.06%のTFA/CH3CN/H2Oを使用して、その粗物質を分取HPLC(YMCコンビスクリーンODS-AQ、50x20mm ID S-5ミクロン、120A;λ=220nm)により精製した。純粋な画分を合わせ、濃縮し、凍結乾燥して化合物105(表1から)をTF塩(27mg、収率46%)として得た。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6): 回転異性体の約9:1 混合物, 主要異性体の記載; δ12.02 (br s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.49-8.26 (m, 1H), 8.18 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.70-7.48 (m, 2H), 7.25-7.15 (m, 1H), 7.07 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 5.77-5.65 (m, 1H), 5.63-5.53 (m, 1H), 5.23-5.15 (m, 1H), 5.10-4.95 (m, 2H), 4.60-4.50 (m, 1H), 4.49-4.38 (m, 2H), 4.09-4.02 (m, 1H), 3.98-3.88 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 2.62-2.52 (m, 1H), 2.34-2.23 (m, 1H), 2.05-1.96 (m, 1H), 1.70-1.38 (m, 7H), 1.31 (d, J = 6.3 Hz, 6H), 1.31-1.01 (m, 3H), 0.96 (s, 9H)
M.S.(電子噴霧) : 805.3 (M-H)- 807.3 (M+H)+ 逆相 HPLC 均一性 (0.06 % TFA; CH3CN : H2O) : 99 %
実施例7
化合物102の合成
Figure 0004550824
工程6でイソプロピルクロロホルメートに代えてメチルクロロホルメートを使用する以外は実施例6に記載された操作と同じ操作を使用して、化合物102を調製する。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6): 回転異性体の約9:1 混合物, 主要異性体の記載; δ 8.56 (s, 1H), 8.47-8.20 (m, 1H), 8.20-8.12 (m, 1H), 7.67-7.45 (m, 2H), 7.24-7.14 (m, 1H), 7.01 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.78-5.66 (m, 1H), 5.62-5.51 (m, 1H), 5.23-5.16 (m, 1H), 5.09-5.03 (m, 1H), 4.64-4.54 (m, 1H), 4.50-4.39 (m, 2H), 4.07 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 3.99-3.92 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 2.63-2.53 (m, 1H), 2.34-2.24 (m, 1H), 2.06-1.97 (m, 1H), 1.77-1.22 (m, 10H), 0.97 (s, 9H)
M.S.(電子噴霧) : 777.2 (M-H)- 779.2 (M+H)+ 逆相 HPLC 均一性 (0.06 % TFA; CH3CN : H2O) : 99 %
実施例8
化合物101の合成
Figure 0004550824
工程6でイソプロピルクロロホルメートに代えてイソブチルクロロホルメートを使用する以外は実施例6に記載された操作と同じ操作を使用して、化合物101を調製する。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6): 回転異性体の約9:1 混合物, 主要異性体の記載; δ8.57 (s, 1H), 8.42-8.31 (m, 1H), 8.17 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.66-7.52 (m, 2H), 7.25-7.16 (m, 1H), 7.01 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 5.78-5.66 (m, 1H), 5.62-5.55 (m, 1H), 5.23-5.16 (m, 1H), 5.09-5.03 (m, 1H), 4.61-4.53 (m, 1H), 4.50-4.40 (m, 2H), 4.06 (d, J = 8.6, 1H), 4.03 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 3.99-3.92 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 2.62-2.53 (m, 1H), 2.34-2.25 (m, 1H), 2.05-1.93 (m, 2H), 1.69-1.22 (m, 10H), 0.97 (s, 9H), 0.95 (d, J = 6.7 Hz, 6H)
M.S.(電子噴霧) : 819.5 (M-H)- 821.4 (M+H)+ 逆相 HPLC 均一性 (0.06 % TFA; CH3CN : H2O) : 98 %
実施例9
化合物103の合成








Figure 0004550824
その合成は実施例6の工程6に記載されたアミノチアゾール誘導体10aで始まる。
工程1:
Figure 0004550824
ジクロロメタン(2.0ml)中のチアゾリルアミン誘導体10a(50mg、0.068ミリモル)の溶液に、市販のエチルイソシアネート(17μL、0.215ミリモル)、続いてDIEA(36μL、0.207ミリモル)を添加した。その反応液を一夜撹拌し、分析HPLCにより不完全であることがわかった。追加の試薬を添加したが(エチルイソシアネート:2X17μL、0.430ミリモル)、予熱された油浴(40℃)に3時間にわたって入れた後にのみ反応が完結した。その反応液を濃縮し、EtOAcで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発、乾燥させてメチルエステル21(59mg、>0.068ミリモル、収率>100%)を得た。
工程2:メチルエステル21の加水分解








Figure 0004550824
THF:H2O(2.5:1)の混合物3ml中のメチルエステル21(0.068ミリモル)の溶液に、NaOHの1N溶液(0.55ml、0.55ミリモル)を添加した。MeOH0.5mlが均一溶液を得るのに必要とされた。得られる反応液を室温で4時間撹拌した。その有機溶液を濃縮してオフホワイトの懸濁液を得た。線形勾配及び0.06%TFA/CH3CN/H2Oを使用して、粗物質を分取HPLC(YMCコンビスクリーンODS-AQ、50x20mm ID S-5ミクロン、120A、λ=220nm)により精製した。純粋な画分を合わせ、濃縮し、凍結乾燥して生成物103をTF塩(34mg、収率55%)として得た。
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6): 回転異性体の約9:1 混合物, 主要異性体の記載; δ10.65 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.40-8.20 (m, 1H), 8.18 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.72-7.54 (m, 2H), 7.27-7.18 (m, 1H), 7.01 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.82-6.68 (m, 1H), 5.78-5.66 (m, 1H), 5.66-5.59 (m, 1H), 5.23-5.16 (m, 1H), 5.09-5.03 (m, 1H), 4.59-4.41 (m, 3H), 4.06 (d, J = 8.2, 1H), 3.99-3.91 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.25-3.15 (m, 2H), 2.63-2.54 (m, 1H), 2.36-2.26 (m, 1H), 2.07-1.98 (m, 1H), 1.70-1.23 (m, 10H), 1.10 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 0.97 (s, 9H)
M.S.(電子噴霧) : 790.2 (M-H)- 792.3 (M+H)+ 逆相 HPLC 均一性 (0.06 % TFA; CH3CN : H2O) : 99 %
ジペプチド類縁体
実施例10
ブロモケトン12aの合成
工程1:ジエステル11aのモノ加水分解
Figure 0004550824
ジペプチド11a(4.0g、7.02ミリモル)をTHF(20ml)及びMeOH(10ml)に溶解し、水(10ml)及び1N NaOH水溶液(1.05当量、7.4ml)を添加した。その溶液を室温で2時間45分撹拌した。その混合物を蒸発、乾燥させた。残渣を水で希釈し、凍結し、凍結乾燥してナトリウム塩22aを白色の無定形固体(4.28g)として得た。
M.S.(電子噴霧) : 554.2 (M-H)- 556.3 (M+H)+ 578.2 (M+Na)+
逆相 HPLC 均一性 (0.06% TFA ; CH3CN : H2O) : 96%
工程2:ジペプチドジアゾケトン23aの合成
Figure 0004550824
ナトリウム塩22a(7.02ミリモルと推定)をTHF(78ml)に溶解し、トリエチルアミン(1.37ml、9.83ミリモル)を添加し、その溶液を0℃に冷却した。イソブチルクロロホルメート(1.28ml、9.83ミリモル)を滴下して添加し、その白色の懸濁液を0℃で2時間撹拌し、続いてジアゾメタンの溶液(ジエチルエーテル中0.67M、63ml、42.13ミリモル)を添加した。その反応混合物を0℃で1時間、室温で1.25時間撹拌し、蒸発させて濃厚な懸濁液を得た。この懸濁液をEtOAc及び水に溶解した。その有機溶液を飽和NaHCO3(2x)、水(2x)及び食塩水(1x)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させてジアゾケトン23aをベージュ色の固体(次の工程に使用された粗物質、7.02ミリモルと推定)として得た。
M.S.(電子噴霧) : 578.2 (M-H)- 580.3 (M+H)+ 逆相 HPLC 均一性 (0.06% TFA ; CH3CN : H2O) : 90%
工程3:ジペプチドブロモケトン12aの合成
Figure 0004550824
0℃で、THF(116ml)中のジアゾケトン23a(1.44ミリモルと推定)の溶液に、48%のHBr水溶液(5.1ml)を滴下して添加し、その混合物を2時間撹拌した。その溶液をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3溶液(2x)、水(2x)及び食塩水(1x)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、蒸発させて所望のブロモケトン12aをベージュ色の固体(4.25g、6.72ミリモル)として得た。
M.S.(電子噴霧):632(M) 634.2(M+2)
実施例11
ブロモケトン12bの合成
Figure 0004550824
ジエステル11bの合成に2-カルボメトキシ-7-ジメチルアミノ-4-ヒドロキシキノリン(6b)を使用した以外は、実施例10に記載されたのと同じ操作を使用して、標題ブロモケトン12bを得た。
実施例12
順列ライブラリー
ブロモケトン12a及び12bの両方を下記のスキームVに示されるような化合物の平行合成のために順列ライブラリーに使用した。
スキームV
Figure 0004550824
工程1:アミノチアゾール環の生成
一連の8mlバイアルをACT496合成装置(アドバンスド・ケムテクから)からの反応ブロックに配置した。夫々のバイアルに、関係するチオ尿素-R22(0.055ミリモル)、ブロモケトン(0.05ミリモル、OMe 31.63mg又はNMe2 32.28mg)及びイソプロパノール(500μL)を添加した(ブロック中の夫々の反応体の位置について最後のダイアグラムを参照のこと)。密閉バイアルを70℃で1時間加熱した。次いで真空遠心分離機を使用して溶媒を蒸発させ、1,2-ジクロロエタンと同時蒸発させた。粗生成物を高真空下で一夜乾燥させた。
Figure 0004550824
工程2:Boc保護基の除去
全てのバイアルを1時間にわたってDCM(500μL)中の30%のTFAで処理した。全てのバイアルを真空遠心分離機に移して揮発性物質を除去した。
工程3:カップリング
夫々のバイアルに、DMSO500μL中の相当するカルバメート及び尿素酸(0.07ミリモル)、HATU(0.07ミリモル、26.6mg)並びにDIPEA(0.3ミリモル、50μL)を添加し、その反応混合物を一夜にわたって進行させた。
Figure 0004550824
工程4:ケン化及び精製
全ての反応液をDMSO400μL及びTHF200μLで希釈した。2N LiOHの水溶液400μL(0.8ミリモル)を夫々のバイアルに添加し、一夜にわたって進行させ、その時間の後に、その混合物をAcOH400μLの添加により中和した。全ての化合物をsemi-prep逆相HPLC(シンメトリーカラム5cmx19cm、CH3CN/H2O 0.06%TFA勾配)により精製した。
化合物108
ブロモケトン12a、P3フラグメントカルバメート2a-c及びチオ尿素9aの組み合わせから生じる化合物
Figure 0004550824
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6): 回転異性体の約9:1 混合物, 主要異性体の記載; δ12.46 (br s, 1H), 12.00 (br s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.45-8.07 (m, 2H), 7.70-7.38 (m, 2H), 7.25-7.09 (m, 1H), 7.08 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.78-5.65 (m, 1H), 5.60-5.47 (m, 1H), 5.23-5.15 (m, 1H), 5.09-4.95 (m, 2H), 4.50-4.39 (m, 2H), 4.21-4.03 (m, 2H), 3.99-3.92 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 2.33-2.23 (m, 1H), 2.06-1.96 (m, 1H), 1.83-1.44 (m, 6H), 1.31 (d, J = 6.0 Hz, 6H), 1.32-1.08 (m, 7H), 0.97 (s, 9H)
M.S.(電子噴霧) : 819.4 (M-H)- 821.3 (M+H)+ 逆相 HPLC 均一性 (0.06 % TFA; CH3CN : H2O) : 100 %
化合物109
ブロモケトン12a、P3フラグメントカルバメート2b-a及びチオ尿素9aの組み合わせから生じる化合物














Figure 0004550824
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6): 回転異性体の約85:15 混合物, 主要異性体の記載; δ12.52 (br s, 1H), 11.99 (br s, 1H), 8.54 (s, 1H), 8.40-8.05 (m, 2H), 7.73-7.40 (m, 2H), 7.32-7.13 (m, 1H), 7.25 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.77-5.65 (m, 1H), 5.63-5.48 (m, 1H), 5.24-5.15 (m, 1H), 5.10-4.95 (m, 2H), 4.59-4.36 (m, 3H), 4.04-3.88 (m, 2H), 3.94 (s, 3H), 2.34-2.21 (m, 1H), 2.04-1.94 (m, 1H), 1.77-1.36 (m, 14H), 1.31 (d, J = 6.0 Hz, 6H), 1.28-1.21 (m, 2H), 1.18-0.83 (m, 6H)
M.S.(電子噴霧) : 831.4 (M-H)- 833.4 (M+H)+ 逆相 HPLC 均一性 (0.06 % TFA; CH3CN : H2O) : 99 %
化合物115
ブロモケトン12b、P3フラグメントカルバメート2a-b及びチオ尿素9aの組み合わせから生じる化合物
Figure 0004550824
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6): 回転異性体の約9:1 混合物, 主要異性体の記載; δ12.48 (br s, 1H), 12.08 (br s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.65-8.47 (m, 1H), 8.08 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.58-7.46 (m, 1H), 7.37-7.14 (m, 3H), 5.79-5.10 (m, 2H), 5.26-5.16 (m, 1H), 5.11-4.98 (m, 2H), 4.55-4.39 (m, 2H), 4.38-4.25 (m, 1H), 4.03-3.88 (m, 2H), 3.16 (s, 6H), 2.63-2.54 (m, 1H), 2.35-2.26 (m, 1H), 2.06-1.92 (m, 3H), 1.88-1.75 (m, 2H), 1.66-1.53 (m, 2H), 1.44-1.34 (m, 1H), 1.31 (d, J = 6.3 Hz, 6H), 1.30-1.22 (m, 1H), 0.95 (s, 9H)
M.S.(電子噴霧) : 804.4 (M-H)- 806.4 (M+H)+ 逆相 HPLC 均一性 (0.06 % TFA; CH3CN : H2O) : 96 %
化合物202
ブロモケトン12a、P3フラグメント尿素3a及びチオ尿素9aの組み合わせから生じる化合物
Figure 0004550824
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6): 回転異性体の約85:15 混合物, 主要異性体の記載; δ12.48 (br s, 1H), 12.00 (br s, 1H), 8.58 (s, 1H), 8.45-8.13 (m, 2H), 7.75-7.41 (m, 2H), 7.26-7.07 (m, 1H), 6.03 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 5.92 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 5.79-5.66 (m, 1H), 5.63-5.49 (m, 1H), 5.25-5.16 (m, 2H), 5.10-5.04 (m, 1H), 4.57-4.38 (m, 2H), 4.21-4.12 (m, 1H), 4.02-3.94 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.60-3.30 (m, H2Oの下, 1H), 2.35-2.23 (m, 1H), 2.07-1.98 (m, 1H), 1.97-1.85 (m, 2H), 1.80-1.36 (m, 14H), 1.30-1.02 (m, 3H), 0.95 (s, 9H)
M.S.(電子噴霧) : 830.4 (M-H)- 832.4 (M+H)+ 逆相 HPLC 均一性 (0.06 % TFA; CH3CN : H2O) : 100 %
化合物203
ブロモケトン12b、P3フラグメント尿素3a及びチオ尿素9aの組み合わせから生じる化合物





Figure 0004550824
1H NMR (400 MHz,DMSO-d6): 回転異性体の約85:15 混合物, 主要異性体の記載; δ12.48 (br s, 1H), 12.08 (br s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.62-8.48 (m, 1H), 8.10 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.50 (br s, 1H), 7.27-7.12 (m, 2H), 6.01 (d, J = 6.9 Hz, 1H), 5.89 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 5.78-5.57 (m, 2H), 5.26-5.16 (m, 1H), 5.11-4.97 (m, 2H), 4.61-4.51 (m, 1H), 4.48-4.39 (m, 1H), 4.17-4.08 (m, 1H), 4.02-3.94 (m, 1H), 3.55-3.25 (m, H2Oの下, 1H), 3.14 (s, 6H), 2.37-2.26 (m, 1H), 2.16-1.98 (m, 1H), 1.81-1.21 (m, 9H), 1.31 (d, J = 6.3 Hz, 6H), 1.19-1.00 (m, 2H), 0.94 (s, 9H)
M.S.(電子噴霧) : 817.4 (M-H)- 819.4 (M+H)+ 逆相 HPLC 均一性 (0.06 % TFA; CH3CN : H2O) : 98 %
実施例13
NS3-NS4Aプロテアーゼアッセイ
本化合物を評価するのに使用した酵素アッセイがWO 00/09543及びWO 00/59929に記載されている。
実施例14
細胞をベースとするHCV RNA複製アッセイ
細胞培養
サブゲノムHCVレプリコンを安定に維持するHuh7細胞を既に記載されたようにして樹立し(Lohmanら, 1999 Science 285: 110-113)、S22.3細胞系と称した。S22.3細胞を10%のFBS及び1mg/mlのネオマイシンを補給されたダルベッコ改良アール培地(DMEM)(標準培地)中で管理する。アッセイ中、10%FBSを補給され、0.5%のDMSOを含み、ネオマイシンを欠いているDMEM培地を使用した(アッセイ培地)。化合物添加の16時間前に、S22.3細胞をトリプシン処理し、標準培地中50000細胞/mlまで希釈する。200μL(10000の細胞)を96ウェルプレートの夫々のウェルに分配する。次いでプレートを翌日まで37℃で5%のCO2とともにインキュベートした。
試薬及び物質:





Figure 0004550824
試験化合物の調製
試験化合物(100%のDMSO中)10μLを0.5%の最終DMSO濃度のためにアッセイ培地2mlに添加し、その溶液を15分間にわたって音波処理し、0.22μMミリポアフィルターユニットで濾過した。900μlをポリプロピレンディープ-ウェルタイタプレートの列Aに移した。列B〜Hはアッセイ媒体(0.5%のDMSOを含む)の400μlのアリコートを含み、400μlを列から列へと移すことにより連続希釈(1/2)を調製するのに使用される(化合物は列Hに含まれなかった)。
細胞への試験化合物の適用
細胞培地をS22.3細胞を含む96ウェルプレートから吸引した。試験化合物の適当な希釈を含むアッセイ培地175μLを化合物プレートの夫々のウェルから細胞培養プレートの相当するウェルに移した(列Hを“無抑制対照”として使用した)。細胞培養プレートを37℃で72時間にわたって5%のCO2とともにインキュベートした。
全細胞RNAの抽出
72時間のインキュベーション期間後に、RNeasy96キット(キアゲン(登録商標)、RNeasy Handbook. 1999)を使用して、全細胞RNAを96ウェルプレートのS22.3細胞から抽出した。簡単に言えば、アッセイ培地を細胞から完全に除去し、143mMのβ-メルカプトエタノールを含むRLT緩衝液(キアゲン(登録商標))100μLを96ウェル細胞培養プレートの夫々のウェルに添加した。そのミクロプレートを20秒間にわたって穏やかに振とうした。次いで70%のエタノール100μLを夫々のミクロプレートウェルに添加し、ピペット操作により混合した。溶解産物を除去し、キアゲン(登録商標)スクウェア-ウェルブロックの上に置かれたRNeasy96(キアゲン(登録商標))プレートのウェルに適用した。RNeasy96プレートをテープでシールし、RNeasy96プレートを含むスクウェア-ウェルブロックをホルダーに装填し、4K15C遠心分離機のローターバケットに入れた。サンプルを4分間にわたって室温で6000rpm(約5600xg)で遠心分離した。テープをプレートから除去し、緩衝液RW1(キアゲン(登録商標)RNeasy96キット)0.8mlをRNeasy96プレートの夫々のウェルに添加した。RNeasy96プレートをテープの新しい片でシールし、4分間にわたって室温で6000rpmで遠心分離した。RNeasy96プレートを別のきれいなスクウェア-ウェルブロックの上に置き、テープを除去し、緩衝液RPE(キアゲン(登録商標)RNeasy96キット)0.8mlをRNeasy96プレートの夫々のウェルに添加した。RNeasy96プレートをテープの新しい片でシールし、4分間にわたって室温で6000rpmで遠心分離した。テープを除去し、緩衝液RPE(キアゲン(登録商標)RNeasy96キット)更に0.8mlをRNeasy96プレートの夫々のウェルに添加した。RNeasy96プレートをテープの新しい片でシールし、10分間にわたって室温で6000rpmで遠心分離した。テープを除去し、RNeasy96プレートを1.2mlの収集微小管を含むラックの上に置いた。RNaseを含まない水50μLを夫々のウェルに添加し、プレートをテープの新しい片でシールすることによりRNAを溶離し、室温で1分間インキュベートした。次いでプレートを4分間にわたって室温で6000rpmで遠心分離した。溶離工程を50μlの第二容積のRNaseを含まない水で繰り返した。全細胞RNAを含む微小管を-70℃で貯蔵する。
全細胞RNAの定量
リボグリーン(登録商標)RNA定量キット(モレキュラー・プローブズ(登録商標))を使用して、RNAをストーム(登録商標)系(モレキュラー・ダイナミクス(登録商標))で定量した。簡単に言えば、リボグリーン試薬をTE(10mMのトリス-HCl pH=7.5、1mMのEDTA)中で200倍に希釈した。一般に、試薬50μLをTE10ml中で希釈した。リボソームRNAの標準曲線をTE中で2μg/mlに希釈し、次いで前もって決めた量(100、50、40、20、10、5、2及び0μL)のリボソームRNA溶液を新しい96ウェルプレート(コスター#3997)に移し、その容積をTEで100μLまで補足した。一般に、96ウェルプレートのカラム1を標準曲線のために使用し、別のウェルを定量すべきRNAサンプルのために使用する。定量すべきである夫々のRNAサンプル10μLを96ウェルプレートの相当するウェルに移し、TE90μLを添加した。或る容積(100μL)の希釈されたリボグリーン試薬を96ウェルプレートの夫々のウェルに添加し、室温で2〜5分間インキュベートし、光から保護した(200μLの最終容積中の10μLのRNAサンプルは20倍の希釈を生じる)。夫々のウェルの蛍光強さをストーム(登録商標)系(モレキュラー・ダイナミクス(登録商標))で測定した。標準曲線を既知の量のリボソームRNA及び得られる蛍光強さに基づいてつくった。実験サンプル中のRNA濃度を標準曲線から測定し、20倍希釈について修正した。
試薬及び物質:
Figure 0004550824
実時間RT-PCR
タクマンEZ RT-PCRキット(パーキン-エルマー・アプライド・バイオシステムズ(登録商標)から)を使用して、実時間RT-PCRをABIプリズム7700配列検出系で行なった。既に記載された技術(Martellら, 1999. J. Clin. Microbiol. 37: 327-332)と同様のタクマン技術(ロシェ・モレキュラー・ダイアグノスチックス・システムズ)を使用することにより、RT-PCRをHCV RNAの5'IRESの定量について最適化した。その系はアンプリタクDNAポリメラーゼの5'-3'核分解(nucleolytic)活性を利用する。簡単に言えば、その方法はPCRプライマー(プライマー8125及び7028)間の鋳型に特異的にアニールする二重標識蛍光原ハイブリダイゼーションプローブ(PUTRプローブ)を利用する。プローブの5'末端は蛍光リポーター(6-カルボキシフルオレセイン〔FAM〕)を含み、3'末端は蛍光クエンチャー(6-カルボキシテトラメチルローダミン〔TAMRA〕)を含む。FAMリポーターの発光スペクトルは無傷のハイブリダイゼーションプローブのクエンチャーにより抑制された。ハイブリダイゼーションプローブのヌクレアーゼ分解がリポーターを放出し、蛍光放出の増大をもたらす。ABIプリズム7700配列検出器はPCR増幅中の蛍光放出の増大を連続的に測定し、その結果、増幅産物がシグナルに直接比例した。増幅プロットを産物蓄積の対数期に相当する時点で反応中早期に分析した。配列検出器に関するPCR産物の指数的成長と関連する蛍光シグナルの増大の特定検出閾値に相当する点をサイクル閾値(CT)と定義した。CT値はインプットHCV RNAの量に反比例する。その結果、同じPCR条件下では、HCV RNAの出発濃度が大きい程、CTは低い。CTを既知のHCV RNA濃度の夫々の標準希釈に対しプロットすることにより、標準曲線をABIプリズム7700検出系により自動的につくった。 標準曲線用の基準サンプルを夫々のRT-PCRプレートに入れる。HCVレプリコンRNAをin vitro合成し(T7転写による)、精製し、OD260により定量した。このRNA1μg=2.15X1011RNAコピーであることを考慮して、108、107、106、105、104、103又は102ゲノムRNAコピー/5μLを有するために希釈を行なう。また、全細胞Huh-7RNAを夫々の希釈(50ng/5μL)によりとり込んだ。夫々の基準標準(HCVレプリコン+Huh-7RNA)5μLを試薬ミックス45μLと合わせ、実時間RT-PCR反応に使用した。
実時間RT-PCR反応を、夫々の全細胞RNAサンプル5μlを試薬ミックス45μLと合わせることによりRNeasy96ウェルプレートで精製された実験サンプルについてセットアップした。
試薬及び物質
Figure 0004550824
試薬ミックス調製:
Figure 0004550824
フォワードプライマー配列(配列番号1):5'-ACG CAG AAA GCG TCT AGC CAT GGC GTT AGT-3'
リバースプライマー配列(配列番号2):5'-TCC CGG GGC ACT CGC AAG CAC CCT ATC AGG-3'
注:これらのプライマーはHCVの5'未翻訳領域内に存在する256-ntの領域を増幅する。
PUTRプローブ配列(配列番号3):6FAM -TGG TCT GCG GAA CCG GTG AGT ACA CC- TAMRA
無鋳型対照(NTC):夫々のプレートで、4ウェルを“NTC”として使用する。これらの対照について、水5μlをRNAに代えてウェルに添加する。
熱サイクル条件:
50℃ 2分
60℃ 30分
95℃ 5分
95℃ 15秒(直下の工程とともに2サイクル)
60℃ 1分
90℃ 15秒(直下の工程とともに40サイクル)
60℃ 1分
RT-PCR反応の終止後に、データ分析はPCRプレートに関する閾値蛍光シグナルのセッティングを必要とし、CT値を夫々の基準反応に使用されたRNAコピー数に対しプロットすることにより標準曲線をつくった。アッセイサンプルについて得られたCT値を使用して標準曲線に基づいてRNAコピー数を内挿する。
最後に、RNAコピー数を基準化し(細胞培養ウェルから抽出された全RNAのリボグリーンRNA定量に基づいて)、全RNA1μg当りのゲノム均等物〔g.e./μg〕として表す。
細胞培養プレートの夫々のウェルからのRNAコピー数〔g.e./μg〕は種々の濃度のインヒビターの存在下の複製HCV RNAの量の目安であった。抑制%を下記の式により計算した。
100−〔(g.e./μgインヒビター)/(g.e./μg対照)x100〕
ヒルモデルによる非線形曲線フィットを抑制-濃度データに適用し、50%有効濃度(EC50)をSASソフトウェア(統計ソフトウェアシステム;SASインスティチュート社(Cary, N.C.))の使用により計算した。
本発明の化合物を先の酵素アッセイ及び細胞をベースとするアッセイで評価した場合、これらの化合物は高度に活性であることがわかった。更に詳しくは、これらの化合物はNS3-NS4Aプロテアーゼアッセイで0.1μM以下のIC50、及び細胞をベースとするHCV RNA複製アッセイで0.5μM以下のEC50を有していた。
実施例15
特異性アッセイ
この化合物の選択性を評価するのに使用した特異性アッセイはWO 00/09543に記載されている。
これらの化合物を特異性アッセイで評価した場合、式Iの化合物はそれらがヒト白血球エラスターゼアッセイ及びカテプシンBアッセイで有意な抑制を示さない点で選択的であることがわかった。
実施例16
薬物速度論的性質
本化合物はまた良好な薬物速度論的性質、例えば、4又は5mg/kgの経口用量で1時間後及び2時間後にラットで検出可能な血漿レベルを示す。
更に明らかに、下記のアッセイ、in vivo経口吸収スクリーンを使用して経口投与後にラット中の試験化合物の血漿レベルを測定した。
物質及び方法
1. 化合物をプールするのに使用した方法(“カセット選択”)
“カセット”にプールすべき化合物の選択はそれらの構造類似性及び物理化学的性質に基づいていた。全ての選択された化合物に適用し得る固相抽出方法を確立した。夫々の化合物がラット血漿に加えられ、0.5μMの濃度でHPLC又はHPLC/MSに流入される初期の試験に基づいて、保持時間、イオン質量、並びにHPLC及び/又はHPLC/MSによる化合物間の可能な分離を3-4種の化合物を一つの“カセット”にプールするための基礎として使用した。
2. 経口ビヒクル及び化合物調製
夫々の“カセット”は夫々の化合物について5又は4mg/kgの3-4種の化合物を含む。カセットを0.5%のメチルセルロース水溶液及び0.3%のポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(トゥイーン-80)中の経口懸濁液として調製した。投薬容積は経口強制食により10ml/kgであった。
3. 投薬及び血漿サンプリング
雄のSDラットを個々のケージ中で10%デキストロース水溶液に接近させて一夜断食させた。2匹のラットに夫々の“カセット”を投薬した。血漿サンプル(約1ml)を投薬後1時間及び2時間で2匹のラットから集め、抽出及び分析のためにプールした。
4. 化合物抽出及び分析
夫々のカセットから、1時間及び2時間における血漿サンプル、ブランク血漿、夫々0.5μMの全ての化合物を加えられたブランク血漿を、固相抽出方法により抽出する。サンプルを比較目的のためにHPLC及びHPLC/MSにより分析した。血漿濃度を0.5μMの標準の単一濃度に基づいて推定する。
結果
先のスクリーンでアッセイされた場合、本発明の化合物は経口投与後の1時間及び2時間の間隔で血漿中に或るレベルで存在することがわかり、夫々0.5μM及び0.6μMまでの血漿レベルに達した。






























Figure 0004550824







Figure 0004550824


Figure 0004550824


Figure 0004550824



























Figure 0004550824

Claims (8)

  1. 式(I)の化合物のラセミ体、ジアステレオ異性体、又は光学異性体或いはこれらの医薬上許される塩又はエステル。
    Figure 0004550824
    〔式中、
    Bは(C1-10)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、又は(C1-4)アルキル-(C3-7)シクロアルキルであり、
    前記シクロアルキル及びアルキル-シクロアルキルは(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、
    XはO又はNHであり、
    R3は(C2-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、又は(C1-3)アルキル-(C3-7)シクロアルキルであり、前記アルキル基及びシクロアルキル基の全てが(C1-4)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、
    R21は、(C1-6)アルコキシ又は-N(R24)2(式中、夫々のR24は独立に(C1-6)アルキルである)であり、
    R22-NHCOOR 0 又は-NHCONHR N1 (式中、
    R0は(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、及び(C1-4)アルキル-(C3-7)シクロアルキルから選ばれ、前記シクロアルキル及びアルキル-シクロアルキルは(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、
    RN1は先に定義されたR0である)
    であり、
    R1はエチル又はビニルであり、
    Rcはヒドロキシである〕
  2. Bが(C1-10)アルキル、(C3-7)シクロアルキル又は(C1-4)アルキル-(C3-7)シクロアルキルであり、
    前記シクロアルキル及びアルキル-シクロアルキルは(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、
    XがO又はNHであり、
    R3が(C2-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル又は(C1-3)アルキル-(C3-7)シクロアルキルであり、前記シクロアルキル基が(C1-4)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、
    R21が、(C1-6)アルコキシ又は-N(R24)2(式中、夫々のR24は独立に、(C1-6)アルキルである)であり、
    R22-NHCOOR 0 又は-NHCONHR N1 (式中、
    R0は(C1-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C1-4)アルキル-(C3-7)シクロアルキルから選ばれ、前記シクロアルキル、アルキル-シクロアルキルは(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく、
    RN1は先に定義されたR0である)
    であり、
    R1がエチル又はビニルであり、
    Rcがヒドロキシである、請求項1記載の化合物、又はその医薬上許される塩もしくはエステル。
  3. R21が、(C1-3)アルコキシ又はN(R24)2(式中、夫々のR24は独立に(C1-6)アルキルである)から選ばれる、請求項1記載の化合物。
  4. Bが(C1-4)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C1-3)アルキル-(C3-7)シクロアルキルから選ばれ、
    前記シクロアルキル及びアルキル-シクロアルキルが(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよい、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. R3がエチル、プロピル、ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルから選ばれ、これらの全てが必要によりメチル、エチル及びプロピルから選ばれた1〜3個の置換基により置換されていてもよい、請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 式:
    Figure 0004550824
    (式中、
    R21は-OCH3又はN(CH3)2であり、
    R22は-NHCOOR0又は-NHCONHRN1(式中、R0及びRN1は夫々独立に(C1-4)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルから選ばれる)であり、
    Bは(C4-6)シクロアルキルであり、
    XはO又はNHであり、
    R3はtert-ブチル又はシクロヘキシルであり、
    Rcはヒドロキシである)
    により表される、請求項1記載の化合物又はその医薬上許される塩もしくはエステル。

  7. Figure 0004550824
    (式中、置換基B、R3、R21、R22及びRcは下記の表
    Figure 0004550824
    Figure 0004550824
    Figure 0004550824
    に従って定義される)
    の請求項1記載の化合物。

  8. Figure 0004550824
    (式中、置換基B、R3、R21、R22及びRcは下記の表
    Figure 0004550824
    に従って定義される)
    の請求項1記載の化合物。
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