JP4549903B2 - 吸振装置およびこれを用いた耐震ラック - Google Patents
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Description
この方法には次のような懸念すべき特質がある。(イ)電子機器を搭載したラックの質量全てが耐震装置にかかるため、スライド装置に強度が要求され高価なものになる。(ロ)ラックをスライド可能に設置するために周囲に空間が必要であり設置スペースを多く必要とする。(ハ)ラックの架台部分に取り付ける構成であるので、既設の装置に取り付けるためには配線を取り外しラックを移動する大掛かりな作業が必要となり、装置を稼動させたまま追加することに至っては非常に困難である。(ニ)ラックを搭載した耐震装置の固有振動数について地震波を避ける領域にもっていく等の対策が必要である。
この方法については次のような懸念すべき特質がある。(ホ)電子機器ユニットの移動量を確保するためにラックと電子機器の間に空間が必要であり、空間の利用効率が低い。(へ)既設の装置に追加することは困難である。(ト)ばね等を介して搭載した電子機器の固有振動数について地震波を避ける領域にもっていく等の対策が必要である。
該提案にかかる先行事例は、制振対象物に追加することにより、対象が自由振動している場合はその振動を減衰でき、また対象が強制振動している場合は、その振動に対する対象物の応答倍率を下げることができる。
図1、図2に実施の形態1にかかる吸振装置の内部構造を示す。図1(a)は上蓋22外した状態での吸振装置の平面図、図1(b)は図1(a)のX1−X1断面図、図2は吸振装置の分解斜視図である。矩形の枠形をしたフレーム11は底蓋23と上蓋22で枠の上下を閉じられて内部空間を構成する。この内部空間に吸振装置の内部構造が収められている。図1(a)において、矢印に付した「前」、「後」及び「左」「右」の文字はそれぞれ説明の便宜上定めた方向を示すものとする。また、紙面を貫く奥側を「下」、手前側を「上」とする。
こうして、ばね18が可動プレート17を後ろ方向に押すことにより、重り12と固定プレート16および可動プレート17の間に摩擦力が発生する。
実施の形態1の吸振装置によれば厚み(図中の上下方向)を抑えた形状を実現できるためラックに搭載した場合、ラックの搭載量に与える影響が少ない。また、摩擦力を発生するばね18の荷重の方向(前後方向)に沿って固定プレート16、可動プレート17が配置されているため、固定プレート16、可動プレート17の強度が確保し易く強力な摩擦力を発生させることができる。また発生した摩擦力は重り12に直接働くため大きな減衰力を得ることが容易である。
図3、図4に実施の形態2の例を示す。図3(b)は図3(a)におけるX2−X2断面図である。本例では、実施の形態1で説明した構造を基本として、挟持手段及び該挟持手段で挟まれる重りの一部(前記重りと一体的な部材を含む)を多段(複数)にした点が異なる。図3、図4において、既に説明した図1、図2におけると同じ機能を有する部材については同じ符号を付し説明は省略する。
図5、図6に実施の形態3の例を示す。図5(b)は図5(a)におけるX3−X3断面図である。本例では、実施の形態1や実施の形態2で説明した構造を基本として、前記挟持手段を構成する部材の、前記重りの一部(前記重りと一体的な部材を含む)を挟む面が斜面21からなることとしている。
図8、図9に実施の形態4の例を示す。図8(b)は図8(a)におけるX4−X4断面図である。本実施の形態4は、実施の形態2と実施の形態3を組み合わせた内容からなる。すなわち、重りの一部(前記重りと一体的な部材を含む)とこれを挟む挟持手段が、前記往復動方向(左右方向)と交差する方向(前後方向)に多段に設けられているとともに、前記挟持手段を構成する部材の、前記重りの一部(前記重りと一体的な部材を含む)を挟む面が、前記定位置を基点とした前記往復動方向での外方に進むに従い登り勾配となる斜面からなる構成を備えている。
さらに、本実施の形態4では、実施の形態3におけるように、可動プレート170の前後方向の端面がガイド軸20上で対向配置した2つのばね15により力のバランスのとれた定位置(左右方向での中間位置)を基点とした往復動方向(左右)での外方に進むに従い登り勾配となる山形をした2つの斜面21としている。上記基点は、突起部330bの左右方向での中間位置に形成された半円柱部330cの中心と一致する。
図10、図11に実施の形態5の例を示す。本実施の形態5では、実施の形態1における吸振装置の構造を基本として、重り12にボルト止めにより補助おもり140を追加、除去可能に設けている。フレーム11予め補助重り140を収容できるスペースを空けておくと共に、重り12には補助重りをボルト締めするためのねじ穴を形成しておく。
図12に実施の形態6の例を示す。本実施の形態6では前記実施の形態3(図5)や前記実施の形態4(図8)などにおける斜面21の登り勾配を可変としたものである。本実施の形態6では、実施の形態3(図5)における可動プレート170に代えて、図12に示したように、後方向の端面が左右方向に平行な可動プレート1700を用いている。
図13に実施の形態7の例を示す。本実施の形態は前記した実施の形態2と、実施の形態5と、実施の形態6とを組み合わせたものである。すなわち、(1)重りの一部(前記重りと一体的な部材を含む)とこれを挟む挟持手段が、多段に設けられていて、(2)重りは、補助重りを着脱可能とし、(3)挟持手段を構成する部材の、前記重りの一部(前記重りと一体的な部材を含む)を挟む面が、前記定位置を基点とした前記往復動方向での外方に進むに従い登り勾配となる斜面からなる斜面の勾配を可変とし、調整可能としている。
重りに対して補助重りを着脱可能とすることで、固有振動数の異なる制振対象に対して同一の吸振装置で制振が可能となり、吸振装置の製造コストを下げることができる。また、制振対象の固有振動数を調査後、速やかに吸振装置を追加することができ工期の短縮が可能である。
図14に実施の形態8の例を示す。本実施の形態は、これまで説明した吸振装置の実施の形態全部または任意に選択した構成の吸振装置の外形を汎用19インチラックに搭載可能な形状としたものである。吸振装置55は実施の形態1〜実施の形態7までの何れでもよく、或いは、それらを任意に組合せたものでもよい。吸振装置50をラックに取り付けた時にねじで固定することができるように、吸振装置50に取り付け用の座部51と、この座部51にねじ溝52を左右に設け、これらねじ溝52間の寸法WはJIS規格、またはEIA規格に従うこととした。かかる19インチラックに搭載可能な取り付け径状部を設けることで、JIS規格、またはEIA規格の19インチラックであれば特別な加工の必要がなくラック上部に吸振装置を設置することが可能となり、既設のラックにおいてもラック上部に空き空間があれば容易に本発明の吸振装置を追加設置することができる。
図15に実施の形態9の例を示す。図15(a)は電子機器を搭載するためのラックを正面から見た図であり、図15(b)同側面図を示す。ラック1の各段には種々の電子機器2が搭載されている。ラック1の最上部のスペースに本発明の提案する吸振装置3を取り付ける。吸振装置3はこれまで述べた実施の形態1から8において、簡易コンパクトな構成で大きな減衰力を得ることができることから上下方向の厚みを抑えた外形とすることができ、かかる薄形の吸振装置であれば、ラックへの機器搭載量に影響しない。
Claims (7)
- 突起部を有する重りと、
前記重りを往復動可能に案内支持する案内支持手段と、
この案内支持手段による前記往復動方向上の任意の定位置で前記重りを弾性力の釣り合いで保持する位置保持手段と、
前記重りの突起部を前記往復動方向と交差する方向から挟み、前記重りの突起部と当接する箇所に摩擦力を生じさせる固定プレート及び可動プレートと、
この可動プレートに弾性力を作用させるばねと
を有することを特徴とする吸振装置。 - 前記重りの突起部とこれを挟む固定プレート及び可動プレートが、前記往復動方向と交差する方向に多段に設けられていることを特徴とする請求項1記載の吸振装置。
- 前記固定プレート及び可動プレートの、前記重りの突起部を挟む面が、前記定位置を基点とした前記往復動方向での外方に進むに従い登り勾配となる斜面からなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の吸振装置。
- 前記重りは、補助重りを着脱可能とすることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の吸振装置。
- 前記斜面の前記勾配を可変とし、調整可能としたことを特徴とする請求項2から請求項4のうちのいずれか1項記載の吸振装置。
- JIS規格またはEIA規格の19インチラックに搭載可能な取り付け形状部を具備したことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の吸振装置。
- 請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の吸振装置を具備したことを特徴とする耐震ラック。
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