JPH02190580A - 構造物の制振装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、構造物の制振装置に関する。

従来の技術および発明の課題 橋梁、煙突など長大、高層柔構造物の地震、風などによ
る振動を抑制する制振装置として、質量、ばねおよび減
衰器で構成されるダイナミックダンパいわゆるＴｕｎｅ
ｄ　Ｍａｓｓ　Ｄａｍｐｅｒ　（以下ＴＭＤと称する）
を設置する機会が増えている。

第４図は、構造物（主振動系）（ｌ）にＴＭＤ（副振動
系）（２）を設置したときの振動モデルを示す。

主振動系（１）の質量、ばね定数および減衰係数をそれ
ぞれＭｓ　％　ＫＳおよびＣｓ、副振動系（２）の質量
、ばね定数および減衰係数をそれぞれｍ　ｄ　１ｋ　ｄ
およびｃｄとする。主振動系の振動数ｆｓおよび副振動
系の振動数ｆｄは次のようになる。

ｆｓ＝Ｊ１Ｃ「フγＭｓ／２π ｆｄ−”　　ｋｄ　　ｍｄ／２π そして、副振動系の振動数ｆｄを主振動系の振動数ｆｓ
にほぼ一致させ、適度な質量比ｍｄ／Ｍｓおよび適度な
減衰係数ｃｄを有するものとすると、振動外力Ｐｔに対
する主振動系の振動応答を抑制することができる。

ところで、従来のＴＭＤでは、減衰器が別途装備されて
いるため、設置スペースが広く必要になり、減衰器のメ
ンテナンスも必要になる。

また、質量などの可動部分が外にあるため、危険性が高
い。

この発明の目的は、上記の問題を解決した構造物の制振
装置を提供することにある。

課題を解決するための手段 この発明による構造物の制振装置は、容器内に、ばねで
支持された質量が容器の壁との間に隙間をあけて移動自
在に配置され、質量と容器の壁との間に減衰抵抗を与え
る空気式減衰手段が構成されているものである。

作　　　用 容器内の質量、これを支持するばねおよび質量と容器の
壁との間に構成された空気式減衰手段によりＴＭＤが構
成され、質量、ばね定数および減衰抵抗を適当に設定す
ることにより所要の制振効果が発揮される。

実　　施　　例 以下、図面を参照して、この発明の詳細な説明する。

第１図は、この発明の１実施例の概略構成を示したもの
である。

密閉円筒状の容器（１０）内に、これとほぼ同心の短円
筒状の質量（１１）が容器（１０）の周壁（１０ａ）と
の間に隙間をあけて軸線方向（第１図の上下方向）に移
動しうるように配置され、容器（１０）の両端壁（１０
ｂ）からコイルばね（１２）で支持されており、質量（
１１）と容器周壁（１０ａ）との間に減衰抵抗を与える
空気式減衰手段（１３）が構成されている。

減衰手段（１３）の減衰係数ｃｄは、次の式で与えられ
る。

ｃｄ−（μ・／−Ａ　　）／（π・Ｒ−ｈ３）μ：空気
の粘性係数 ｌ：質量の長さ Ｒ：質量の半径 Ａ：質量の断面積（−π・Ｒ２＞ ｈ：質量と容器周壁との間隙 そして、質量（１１）と容器周壁（１０ａ）との間隙り
を適度に調節することにより、所要の減衰抵抗が得られ
、この減衰抵抗、ばね定数および質量を適当に設定する
ことにより所要の制振効果が発揮される。

第２図は、さらに具体的な実施例を示したものである。

容器（２０）は、垂直円筒状の周壁（２０ａ）と、その
下端に固着された円板状の底壁（２０ｂ）と、周壁（２
０ａ）の上端にボルトなどにより固定された円板状の頂
壁（２０ｃ）とから密閉状に構成されている。

質量を構成する短円柱状の重錘（２１）が、底壁（２０
ｂ）からコイルばね（２２）で支持されている。

ばね（２２）は複数設けられてもよい。重錘（２１）に
は、質量の一部を構成する１または複数の円板状の補助
重錘（２３）が着脱自在に取付けられるようになってお
り、これにより全体の質量が調整される。

重錘（２１）の上面外周部に固定された垂直短円筒状の
支持部材（２４）の外周面に、容器（２０）の周壁（２
０ａ）内面に接する複数のガイド用玉軸受（２５）が円
周方向に等間隔をおいて取付けられており、これにより
重錘（２１）と容器（２０）の周壁（２０ａ）との間隙
がほぼ一定に保たれている。

この制振装置は、容器（２０）が垂直になるように底壁
（２０ｂ）などを利用して構造物に取付けられ、垂直方
向の振動を吸収する。

第３図は、他の具体的な実施例を示したものである。

容器（３０）は、水平円筒状の周壁（３０ａ）と、その
両端にボルトなどにより固定された円板状の端壁（３０
ｂ）とから密閉状に構成されており、周壁（３０ａ）の
外面下部に支持架台（３１）が固定されている。

容器（３０）内の軸線上に水平ガイドバー（３２）が配
置され、その両端が端壁（ａｏｂ）の中心に固定されて
いる。ガイドバー（３２）にはこれと同心の水平短円筒
状の重錘（３３）が摺動自在に取付けられ、重錘（３３
）と周壁（３０ａ）との間隙がほぼ一定に保たれている
。そして、重錘（３３）の両面の外周寄りの部分と両端
壁（８０ｂ）の外周部との間に、重錘（３３）を支持す
る複数のコイルばね（３４）が取付けられている。重錘
（３３）の両面には、質量の一部を構成する１または複
数の円板状の補助重錘（３５）が着脱自在に取付けられ
る。

この制振装置は、架台（３１）を利用して容器（３０）
が水平になるように構造物に取付けられ、水平方向の振
動を吸収する。

発明の効果 この発明の割振装置によれば、上述のように、容器内に
質量とばねが組込まれたものであるから、コンパクトで
、設置スペースが小さくてすみ、可動部分が容器内に内
蔵されているので、安全性が高い。また、質量と容器の
壁との間に減衰手段が構成されているので、減衰器を別
途装備する必要がなく、しかもこの減衰手段が空気式の
ものであるから、メンテナンスが不要である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の１実施例を示す制振装置の概略縦断
面図、第２図は他の具体的な実施例を示す制振装置の縦
断面図、第３図はさらに他の具体的な実施例を示す制振
装置の縦断面図、第４図は構造物にＴＭＤを設置したと
きの振動モデルを示す説明図である。 （Ｉ　Ｏ）　・・・容器、（１０ａ）−・・周壁、（１
１）−・・質量、（１２）・・・コイルばね、（１３）
・・・減衰手段、（２０）・・・容器、（２０ａ）・・
・周壁、（２１）・・・重錘、（２２）・・・コイルば
ね、（２３）・・・補助重錘、（３０）・・・容器、（
３０ａ）・・・周壁、（３３）・・・重錘、（３４）・
・・コイルばね、（３５）・・・補助重錘。 以　　上

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 容器内に、ばねで支持された質量が容器の壁との間に隙
   間をあけて移動自在に配置され、質量と容器の壁との間
   に減衰抵抗を与える空気式減衰手段が構成されている構
   造物の制振装置。