JP4549812B2 - 高圧液噴射式切断装置 - Google Patents

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Description

本発明は,研磨材を含む高圧液の噴射によって被加工物を切断する高圧液噴射式切断装置に関し,特に,研磨材を再利用可能な高圧液噴射式切断装置に関する。
ウォータージェットは,超高圧ポンプ等によって水にエネルギーを与えて形成された高圧水の噴流であり,例えば音速の2〜3倍という流速を有する。近年では,このウォータージェットを使用して各種の被加工物(ワーク)を切断する方法および装置が開発されている。特に,切断効率を向上させるため,高圧水に固体の研磨材(abrasive)を混入したアブレシブジェットに注目が集まっている。この研磨材は,ガーネット,酸化アルミナ,炭化ケイ素などの高硬度の材質からなり,粒径が例えば数十〜数百μm程度の粒状物であるが,これらの研磨材は,高圧水とともに被加工物に高速で衝突し,被加工物の一部を破壊して切削する。
このようなウォータージェットによる切断は,被加工物に熱影響を与えずに切断でき,研磨材によって切断面におけるバリの発生を低減できるという利点がある。さらに,切断ラインが曲線であっても問題なく切断できることに加え,複合材や難加工材の切断にも適しているという利点もある。このため,近年では,半導体基板,特にパッケージ化された基板などをダイシングするために,従来のような切削ブレードに代えてウォータージェットによる切断加工が検討されている。
アブレシブジェットを用いたウォータージェット切断装置では,一般的に,切断加工に使用された研磨材を回収して再利用することがなされる。これは,一回の被加工物の切断において,噴射ノズルから高圧水とともに噴射された研磨材のすべてが加工に寄与して消耗するわけではないため,研磨材を使い捨てにすると,消耗していない研磨材をも大量に廃棄することになり,極めて生産効率が低下してしまうからである。
この研磨材の再利用に際しては,様々な問題が発生する。例えば,再利用した高圧水の中に被加工物の切削屑が含まれていると,切断効率を低下させるだけではなく,切断時に切削屑が被加工物に付着したり,装置が故障する原因になったりもする。このため,研磨材を再利用するためには,排水中に含まれる切削屑を除去しなければならない。かかる例として,特許文献1には,排水に含まれている切削屑をフィルタによって除去する装置について記載されている。
また,再利用した研磨材も消耗すると,切断に寄与できなくなるため,消耗した研磨材を回収,除去しなければならない。研磨材を回収する例として,特許文献2には,キャッチタンク内の水を循環させて,一度使用した研磨材をフィルタで回収する装置について記載されている。しかし,この特許文献2の装置では,研磨材を回収して再利用するためには,必ず人手を必要とするものであり,研磨材を自動的に再利用できないという問題がある。
さらに,研磨材を循環させて再利用する例として,特許文献3には,キャッチタンクから沈殿タンクに研磨材混合廃液を移送し,沈殿タンクによって,比重の重い切削屑や研磨材を沈降分離して,研磨材を回収する装置について記載されている。しかし,この方法によっても,研磨材を回収して再利用するためには,一度人手によって研磨材を回収した上で,再生処理を施し,装置に再装填する必要があると推察される。
特開平1243549号公報 特開平11−123662号公報 特開2001−260030号公報
上記のように,従来のウォータージェット切断装置では,回収した研磨材を人力で装置に再装填するものであり,装置内で研磨材を自動的に再利用できるものではなかった。そこで,装置内で研磨材を自動的に循環させて再利用可能なウォータージェット切断装置が検討されている。
例えば,本願発明者らが検討しているウォータージェット切断装置では,図5に示すように,高圧ポンプ115から供給された高圧水によって,研磨材混合液貯留タンク122aまたは122b内の研磨材混合液を高圧で送出し,この高圧の研磨材混合液(アブレシブジェット)を噴射ノズル130から被加工物105に対して噴射して,切断加工を行う。さらに,噴射ノズル130から噴射された研磨材混合液を,キャッチタンク150で受け止めた後に,研磨材回収手段160によって,当該研磨材混合液から,再利用可能な粒径(例えば30〜100μm)の研磨材を回収して,2つの研磨材混合液供給タンク122a,122bのうち切断加工に使用されていない方に補充する構成である。かかる構成により,装置内で研磨材を自動的に循環させて再利用することができる。なお,図5のウォータージェット切断装置では,研磨材回収手段160によって回収されなかった研磨材は,排液とともに未処理で排出されていた。
ところが,図5に示したような研磨材を自動的に循環させる方式のウォータージェット切断装置が新規なものであるため,再利用する研磨材の回収効率や,研磨材の排出の仕方等に技術的課題があった。
具体的には,まず,研磨材回収手段160は,再利用可能な粒径の研磨材の全てを完全に回収することはできなかった。このため,排水の中には,消耗により再利用に不適な粒径(例えば30μm未満)の研磨材のみならず,本来であれば研磨材回収手段160で回収されるべき再利用可能な粒径(例えば30〜100μm)の研磨材も混入しており,その量は再利用可能な研磨材の約8%に及ぶと推定された。このように,上記図5のウォータージェット装置では,再利用可能な研磨材の回収効率が低いという問題があった。
さらに,上記図5のウォータージェット切断装置から排水とともに排出された研磨材等に関しても,所定粒径(例えば10μm)以上の大きい研磨材や切削屑等は,装置外部の排液経路(排水溝等)に堆積して,当該排液経路を詰まらせてしまうという問題もあった。
かかる2つの問題を解決するために,本願発明者らは,図6に示すように,研磨材回収手段160から排出された研磨材混合水を分別処理する研磨材分別手段170を設けることを検討した。この研磨材分別手段170は,研磨材回収手段160によって回収されなかった研磨材を含む研磨材混合液から,再利用可能な研磨材(例えば30μm以上)を沈殿させて分別回収し,さらに,排液経路の詰まりを引き起こすため排出できない所定粒径以上(例えば10μm以上)の研磨材を不要物除去フィルタ177により分別除去して排水する構成である。
しかし,この図6の研磨材分別手段170では,上記排出できない研磨材を分別,除去するために不要物除去フィルタ177を使用している。このため,オペレータが不要物除去フィルタ177を定期的に交換するといったメンテナンスが必要であり不便であった。従って,メンテナンスフリーとなる研磨材分別手段が希求されていた。
そこで,本発明は,上記問題点に鑑みてなされたものであり,装置内で研磨材を循環させて再利用するために,再利用可能な粒径の研磨材の回収効率を向上できるとともに,排液から所定粒径以上の研磨材等を除去して排液経路の詰まりを防止することができ,さらに,オペレータによる研磨材分別手段のメンテナンス負荷を低減することが可能な,新規かつ改良された高圧液噴射式切断装置を提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明の第1の観点によれば,研磨材と液体とが混合された研磨材混合液を貯留する研磨材混合液貯留タンクと;研磨材混合液貯留タンクに高圧液を供給することによって,研磨材混合液貯留タンクに貯留されている研磨材混合液を高圧で送出する高圧液供給手段と;研磨材混合液貯留タンクから送出された高圧の研磨材混合液を,被加工物に対して噴射する噴射ノズルと;噴射ノズルから噴射された高圧の研磨材混合液を受け止めるキャッチタンクと;キャッチタンクから移送された研磨材混合液から,再利用可能な所定範囲の粒径の研磨材を回収し,回収された研磨材を含む研磨材混合液を研磨材混合液貯留タンクに移送する研磨材回収手段と;を備えた高圧液噴射式切断装置が提供される。この高圧液噴射式切断装置は,研磨材回収手段から,研磨材回収手段によって回収されなかった研磨材を含む研磨材混合液が移送され,当該研磨材混合液を回転流動させて,当該研磨材混合液に含まれる研磨材を,遠心力によって,排出可能な所定粒径未満の研磨材と,排出できない所定粒径以上の研磨材とに分別し,排出可能な所定粒径未満の研磨材を含む研磨材混合液を排液経路に導くとともに,排出できない所定粒径以上の研磨材を回収してキャッチタンクに移送する遠心分離方式の研磨材分別手段;をさらに備えることを特徴とする。
なお,「再利用可能な所定範囲の粒径の研磨材」とは,被加工物の切断加工に寄与する適切な範囲の粒径(例えば30〜100μm)を有する研磨材である。また,「排出可能な所定粒径未満の研磨材」とは,排液に含ませて排出しても排液経路を詰まらせるなどといった支障が生じない大きさの粒径(例えば10μm未満)を有する研磨材である。一方,「排出できない所定粒径以上の研磨材」とは,排液に含ませて排出してしまうと排液経路を詰まらせるなどといった支障が生じうる大きさの粒径(例えば10μm以上)を有する研磨材である。このように,排出可能な研磨材の粒径は,再利用可能な研磨材の粒径よりも小さい。また,「排液経路」とは,高圧液噴射式切断装置において切断加工に使用された研磨材混合水の排液(排水等)を外部に排出するための経路であり,例えば,排水溝などである。
上記構成により,遠心分離方式の研磨材分別手段によって,排液経路に堆積しない大きさの研磨材のみを含む研磨材混合液を排液として排水できるとともに,研磨材回収手段で回収し損ねた再利用可能な研磨材が廃棄されることを防止できることに加え,オペレータ(使用者)が研磨材分別手段を定期的にメンテナンスする必要がないため,オペレータの負担を軽減して,高圧液噴射式切断装置を取り扱い易くできる。
また,上記遠心分離方式の研磨材分別手段は,遠心分離して回収した排出できない所定粒径以上の研磨材を,キャッチタンクに移送して再利用させるようにしてもよい。
また,上記研磨材回収手段は,キャッチタンクから移送された研磨材混合液に含まれる研磨材のうち,再利用可能な所定範囲の粒径の研磨材を通過させる研磨材回収フィルタと;研磨材回収フィルタを通過した研磨材を貯留する研磨材貯留容器と;研磨材貯留容器に液体を供給することによって,研磨材回収フィルタを研磨材貯留容器側から反対側に通過するような液流を発生させて,研磨材回収フィルタに目詰まりした研磨材を除去する研磨材回収フィルタ清掃手段と;を備えてもよい。
かかる構成により,研磨材回収フィルタ清掃手段によって,研磨材回収フィルタの目詰まりを好適に解消できる。このため,研磨材回収手段において,再利用可能な研磨材を好適に回収できるようになるので,研磨材回収手段から遠心分離方式の研磨材分別手段に流れ込む再利用可能な研磨材の量を低減して,研磨材分別手段の回収負荷を抑制できる。また,研磨材回収フィルタの寿命を延ばすことができる。このため,オペレータが研磨材回収フィルタを交換するというメンテナンスの頻度減少させ,より一層,オペレータの負担を軽減して,高圧液噴射式切断装置を取り扱い易くできる。
以上説明したように本発明によれば,研磨材を循環させて再利用する高圧液噴射式切断装置において,遠心分離方式の研磨材分別手段を設けることにより,再利用可能な粒径の研磨材の回収効率を向上できるとともに,排出できない粒径の研磨材等を排液から除去して排液経路の詰まりを防止でき,さらに,オペレータが研磨材分別手段を定期的にメンテナンスする必要がないのでオペレータの負担を軽減できる。
また,研磨材回収手段の研磨材回収フィルタを清掃することによって,研磨材回収手段から遠心分離方式の研磨材分別手段に流れ込む研磨材の量を低減できるため,遠心分離方式の研磨材分別手段の負担を軽減できる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施の形態)
以下に,本発明の第1の実施形態にかかる高圧液噴射式切断装置について説明する。なお,本実施形態にかかる高圧液噴射式切断装置は,例えば,以下に説明するように,研磨材が混入された高圧水の噴流(アブレシブジェット)によって被加工物を切断するウォータージェット切断装置として構成されているが,本発明はかかる例に限定されるものではない。
まず,図1に基づいて,本実施形態にかかるウォータージェット切断装置1の全体構成について説明する。なお,図1は,本実施形態にかかるウォータージェット切断装置1の全体構成を示す説明図である。
図1に示すように,本実施形態にかかるウォータージェット切断装置1は,被加工物5に対して,研磨材を含む高圧水を噴射することにより,被加工物5を比較的自由な切断ラインで高精度に切断加工(即ち,ウォータージェット加工)することが可能な切断装置である。このウォータージェット切断装置1による切断対象である被加工物5は,例えば,シリコンウェハ,パッケージ化された半導体基板(例えばCSP基板)等の各種の半導体基板などであるが,かかる例に限定されない。
かかるウォータージェット切断装置1は,例えば,高圧ポンプ15等から構成される高圧液供給手段10と,研磨材混合液貯留タンク22a,22b等からなる研磨材混合手段20と,噴射ノズル30と,保持テーブル40と,テーブル移動手段(図示せず。)と,キャッチタンク50と,研磨材回収手段60と,遠心分離方式の研磨材分別手段70と,低圧ポンプ85等から構成される低圧液供給手段80とを主に備える。
このウォータージェット切断装置1は,研磨材混合手段20,キャッチタンク50,研磨材回収手段60および遠心分離方式の研磨材分別手段70などを用いて,切断加工に適切な粒径の研磨材を装置内で循環させて自動的に再利用することができる。
具体的には,図1に示すように,ウォータージェット切断装置1では,再利用される研磨材は,基本的には,(1)研磨材混合液貯留タンク22→(2)噴射ノズル30→(3)キャッチタンク50→(4)研磨材回収手段60→(5a)研磨材混合液貯留タンク22という経路で循環する。さらに,研磨材回収手段60により回収されなかった再利用可能な研磨材は,上記(4)研磨材回収手段60→(5b)遠心分離方式の研磨材分別手段70→(6)キャッチタンク50→(7)研磨材回収手段60という経路で循環する。
このように,本実施形態にかかるウォータージェット切断装置1の研磨材循環構造では,図6に示したフィルタ177を用いた研磨材分別手段170に代えて,遠心分離方式の研磨材分別手段70を設置した点が大きな特徴である。以下に,かかるウォータージェット切断装置1を構成する各部について詳述する。
高圧液供給手段10は,例えば,後述する高圧ポンプ15およびモータなどで構成されている。高圧ポンプ15は,外部から供給された水を加圧して,例えば600〜700バール(1バール=約1.02kgf/cm)の高圧水を発生して供給する。外部から供給される水は,例えば水道水であるが,かかる例に限定されず,純水等であってもよい。高圧ポンプ15によって発生された高圧水は,高圧液供給用管11a,11b(「高圧液供給用配管11」と総称する場合もある。)を介して,研磨材混合手段20の研磨材混合液貯留タンク22a,22bに供給される。
低圧液供給手段80は,例えば,低圧ポンプ85およびモータなどで構成されており,外部から供給された水から低圧水を発生させて,各部に供給する。この外部から供給される水は,例えば水道水であるが,かかる例に限定されず,純水等であってもよい。この低圧液供給手段80によって発生された低圧水は,配管81,82,83を介して,それぞれ,キャッチタンク50,研磨材回収手段60に供給される。このように低圧液供給手段80から供給された低圧水を排出する配管81,83は,ウォータージェット切断装置1の各部の間で配管を介して研磨材混合液を移送するときの補助手段(水流発生手段)として機能する。また,配管82は,後述する研磨材回収フィルタ清掃手段として機能する。
次に,研磨材混合手段20について説明する。研磨材混合手段20は,研磨材(砥粒)と水とが混合された研磨材混合水を貯留しており,高圧液供給手段10から供給された高圧水に,所定の割合で研磨材を混合し,この研磨材が混合された高圧水を噴射ノズル30に送出する。この研磨材は,例えば,ガーネット,酸化アルミナ,炭化ケイ素,ダイヤモンド等の高硬度の材質からなり,粒径が例えば数十〜数百μm程度の粒状物であり,高圧水の切断効率を高める機能を有する。本実施形態では,この研磨材として,例えば,粒径が40〜100μmの酸化アルミナが使用される。
かかる研磨材混合手段20は,例えば,2つの研磨材混合液貯留タンク22a,22b(「研磨材混合液貯留タンク22」と総称する場合もある。)と,合流部23と,高圧水供給用圧管11a,11b,研磨材混合水送出用配管24a,24b等の各種配管と,これら各配管を開閉するバルブと,から構成される。
研磨材混合液貯留タンク22は,外部から密閉された耐高圧容器で構成され,研磨材が混合された水(研磨材混合水)を貯留する。この研磨材混合液貯留タンク22は,上記高圧ポンプ15から,高圧管11を介して高圧水が供給され,また,上記研磨材回収手段60から,配管61を介して,回収された研磨材を含む研磨材混合水が供給される。
合流部23は,研磨材混合液送出管24a,24bを介して2つの研磨材混合液貯留タンク22a,22bとそれぞれ接続され,高圧管21を介して噴射ノズル30と接続されている。この合流部23は,2つの研磨材混合液貯留タンク22a,22bから送出された研磨材混合水を,高圧管21を介して噴射ノズル30に供給する。
高圧液供給用配管11a,11bは,高圧ポンプ15と,研磨材混合液貯留タンク22a,22bとを連通し,高圧水を研磨材混合液貯留タンク22a,22bに供給するための高圧管である。この高圧液供給用配管11a,11bは,その流出口側の端部が研磨材混合液貯留タンク22a,22bの底部に配置されている。かかる構成により,高圧ポンプ15からの高圧水が,高圧液供給用配管11a,11bを介して研磨材混合液貯留タンク22a,22b内の底部に供給され,この結果,研磨材混合液貯留タンク22a,22bの底部の研磨材混合水が攪拌され,堆積していた研磨材が水中に浮遊した状態となる。
研磨材混合液送出管24a,24bは,研磨材混合液貯留タンク22a,22bと合流部23とを連通し,研磨材混合液貯留タンク22a,22bに貯留されている研磨材混合水を噴射ノズル30に供給するための高圧管である。この研磨材混合液送出管24a,24bは,その流入口側の端部が研磨材混合液貯留タンク22a,22bの底部において上記高圧液供給用配管11a,11bの流出口と隣接して配置されている。
かかる構成により,上記高圧液供給用配管11a,11bを介して研磨材混合液貯留タンク22a,22b内に供給された高圧水の圧力によって,研磨材混合液貯留タンク22a,22b内の研磨材混合水が,研磨材混合液送出管24a,24bに流入して,噴射ノズル30に送出される。このとき,高圧液供給用配管11a,11bの流出口と,研磨材混合液送出管24a,24bの流入口とが,研磨材混合液貯留タンク22a,22bの底部に隣接して配置されているため,研磨材が均等な混合密度で混合された状態の研磨剤混合液が継続的に送出される。
配管61とこの配管61から分岐した配管61a,61bは,各研磨材混合液貯留タンク22a,22bと研磨材回収手段60とを連通する配管である。配管61の中途には,研磨材回収手段60で回収された研磨材を含む研磨材混合水を移送する動力源である正圧ポンプ69が設けられており,また,配管61a,61bの中途にはバルブがそれぞれ設けられている。また,配管612とこの配管612から分岐した配管612a,612bは,各研磨材混合液貯留タンク22a,22bと研磨材回収手段60とを連通する配管である。配管612a,612bの中途にはバルブがそれぞれ設けられている。
これにより,これらのバルブの開放時には,上記正圧ポンプ69の動力によって,研磨材回収手段60から,回収された研磨材を含む研磨材混合液を,配管61,61aまたは61bを介して,高圧ポンプ15からの高圧水が供給されていない研磨材混合液貯留タンク22aまたは22bに移送して,研磨材を補充できる。さらに,当該研磨材混合液貯留タンク22aまたは22b内の水を,配管612aまたは612b,612を介して研磨材回収手段60に戻すことができる。
以上のような構成の研磨材混合手段20により,高圧ポンプ15から供給された高圧水の圧力によって,いずれか一方の研磨材混合液貯留タンク22に貯留されている研磨材混合水を高圧で押し出して,研磨材混合液送出管24a,24bおよび高圧管21を介して噴射ノズル30に送出して,切断加工に利用することができる。このとき,他方の研磨材混合液貯留タンク22では,研磨材回収手段60によって回収された研磨材が補充され,当該研磨材を貯留しておくことができる。
そして,切断加工に使用されている一方の研磨材混合液貯留タンク22内の研磨材貯留量が所定レベル以下に減少した場合には,切断加工のために研磨材混合水を送出する研磨材混合液貯留タンク22と,研磨材が補充される研磨材混合液貯留タンク22とを切り替えて,上記と同様にして,噴射ノズル30に対する研磨材混合水の供給と,研磨材回収手段60からの研磨材の補充とを同時並行で行う。これにより,高圧の研磨材混合水を,噴射ノズル30に安定して連続供給することができる。なお,3つ以上の研磨材混合液貯留タンク22を設けて,これらを切り替えて使用してもよい。
噴射ノズル30は,高圧液を噴射する高圧液噴射手段の一例として構成されており,例えば,ノズル管31と,オリフィス32とからなる。この噴射ノズル30には,上記研磨材混合手段20から高圧管21を介して,高圧の研磨材混合水が供給される。噴射ノズル30は,例えば,この高圧の研磨材混合水を,保持テーブル40に保持されている被加工物5に対して上方から高速で噴射する。
この噴射ノズル30は,例えば,ノズル固定部材(図示せず。)によって,ウォータージェット切断装置本体に対して安定的に固定される。また,噴射ノズル30は,例えば,昇降機構(図示せず。)によって,Z軸方向(垂直方向)に上下動可能に構成されている。これにより,被加工物5の種類,厚さ,表面の凹凸等に応じて,噴射ノズル30の先端と被加工物5との距離を調整できる。
かかる噴射ノズル30から噴射される高圧水噴流(即ち,ウォータージェット)Jの流速は,例えば音速の約2〜3倍である。また,この噴射ノズル30の先端と被加工物5表面との距離は,例えば50μm〜1mmであり,双方が極力近くなるように調整される。このように噴射ノズル30と被加工物5を接近させることで,噴射された高圧水噴流Jの拡散を極力抑え,被加工物5の切断幅が広くなってしまうことを防止できる。また,噴射ノズル30の口径(噴出口321の径)は例えば約250μmであり,この場合,被加工物5の切断幅は,例えば300μm程度となる。
このようにして,噴射ノズル30によって,研磨材混合水の噴流であるウォータージェットJを,被加工物5に対して噴射することにより,高圧水のエネルギーによって被加工物5を切断することができる。このとき,研磨材は,高圧水とともに被加工物5に衝突して被加工物5の一部を破壊して切削するので,切断能率を向上させることができる。このように,本実施形態にかかるウォータージェットJは,アブレシブジェットとして構成されている。
保持テーブル40は,被加工物5を保持する被加工物保持手段の一例として構成されている。この保持テーブル40は,例えば,ステンレス等の硬質な金属で形成された板状部材であり,被加工物である被加工物5を保持・固定する。この保持テーブル40には,被加工物5が固定される部分に,ウォータージェットJを通過させるための開口部であるテーブル窓401が形成されている。このテーブル窓401は,例えば,被加工物5に対応した形状(例えば略矩形状)を有しており,その大きさは被加工物5の外形よりも若干小さい。かかるテーブル窓401の上部に被加工物5を配置し,被加工物5の外周部をカバーまたは係止爪等(図示せず。)で固定することにより,保持テーブル40に対して被加工物5が固定される。また,上記噴射ノズル30が噴射したウォータージェットJは,このテーブル窓401の部分を通過するため,ウォータージェットJによって保持テーブル40自体が切断されてしまうことはない。
テーブル移動手段(図示せず。)は,例えば,電動モータ,ギヤ等の駆動機構などで構成されており,上記保持テーブル40を水平方向(X軸およびY軸方向)に移動させる。このようなテーブル移動手段42によって保持テーブル40をX軸およびY軸方向に移動させることにより,保持テーブル40によって保持されている被加工物5を噴射ノズル30に対してX軸およびY軸方向に相対移動させることができる。これにより,被加工物5に対するウォータージェットJの噴射位置(切断箇所)を変更して,被加工物5を連続的なラインで切断することができる。この切断時の被加工物5の送り速度は,切断される被加工物5の厚さや材質によって異なるが,例えば20mm/秒である。
このような構成のウォータージェット切断装置1は,噴射ノズル30からウォータージェットJを噴射しながら,当該噴射ノズル30に対して保持テーブル40をX軸およびY軸方向に相対移動させることにより,被加工物5の切断予定ラインに沿って,研磨材入りのウォータージェットJを作用させて,被加工物5を切断加工することができる。
次に,キャッチタンク50について説明する。キャッチタンク50は,例えば,上面が開放された縦長の貯水槽である。このキャッチタンク50は,例えば,上記保持テーブル40の下側であって,噴射ノズル30の直下に設けられる。このキャッチタンク50は,その内部に所定の高さまで研磨材を含む水を貯留しており,この水面の高さを一定に保つために,キャッチタンク50に対する水の供給及び排出が制御されている。
かかるキャッチタンク50は,ウォータージェットJの受け水槽として機能する。即ち,キャッチタンク50は,貯留している水を緩衝材として,上記のようにして被加工物5を切断して貫通したウォータージェットJの威力を弱めて受け止めることができる。このキャッチタンク50の底部には,上記のように受け止めた研磨材混合水に含まれる研磨材が,沈降して堆積する。
このキャッチタンク50の底部に堆積した研磨材を含む研磨材混合水は,第1の移送手段によって,研磨材回収手段60に移送される。この第1の移送手段は,キャッチタンク50の底部と研磨材回収手段60とを連通する配管51と,この配管51の途中に設けられ,上記研磨材混合水の移送動力源となる第1の正圧ポンプ59とで構成される。また,キャッチタンク50の底部には,配管51を介した移送を補助するための水流発生手段として,低圧ポンプ85と連通する配管81が,その排出口が上記配管51の吸入口に隣接するように配設されている。
次に,図1及び図2に基づいて,研磨材回収手段60について説明する。研磨材回収手段60は,キャッチタンク50から移送された研磨材混合水から,再利用に適した所定範囲の粒径例えば,30〜100μm)の研磨材を回収(一次回収)して再利用するための装置である。
この研磨材回収手段60は,図1及び図2に示すように,概略的には,研磨材回収容器64と,研磨材貯留容器66と,研磨材回収容器64の底部と研磨材貯留容器66の上部を連結する連結部65とから構成される。
研磨材回収容器64は,再利用可能な研磨材を回収するための密閉型の容器であり,その内部には,研磨材回収フィルタ67が略水平に設けられている。この研磨材回収フィルタ67は,例えば,複数の微細孔が形成されたステンレス製の金網などで構成され,所定の粒径(例えば100μm以下)の研磨材を通過させる。また,研磨材回収容器64の上部には,研磨材回収容器64を振動させて研磨材回収フィルタ67の目詰まりを改善するための振動発生手段として,例えば振動モータ63が設置されている。
この研磨材回収容器64の上部空間(研磨材回収フィルタ67より上側の空間)は,研磨材を回収するための流路を構成しており,一側端には,上記キャッチタンク30と連通する配管51が接続され,他側端には,遠心分離方式の研磨材分別手段70と連通する配管62が接続されている。このため,キャッチタンク50から移送された研磨材混合水は,配管51から研磨材回収容器64の上部空間内に流入し,所定の流速(例えば8リットル/分)で研磨材回収フィルタ67上を流れて,配管62から排出される。
かかる構成により,キャッチタンク50から移送された研磨材混合水に含まれる再利用可能な所定範囲(例えば30〜100μm)の粒径を有する研磨材のみが,研磨材回収フィルタ67を通過して,下方に落下して回収される。具体的には,研磨材回収容器64の上部を流れる研磨材混合水の流速によって,過度に小さい研磨材(粒径が例えば30μm未満)は,研磨材回収フィルタ67を通過することなく水流に乗って,配管62から排出される。また,過度に大きい研磨材(粒径が例えば100μmより大)は,研磨材回収フィルタ67を通過できないため,配管62から排出される。このため,粒径が切断加工に適切な所定範囲(例えば30〜100μm)にある大きさの研磨材のみが,研磨材回収フィルタ67を通過して回収される。一方,上記所定範囲外の大きさの研磨材を含む研磨材混合水は,配管62を介して,遠心分離方式の研磨材分別手段70に移送される。
また,研磨材回収容器64の下部空間(研磨材回収フィルタ67より下側の空間)は,例えば,上記研磨材回収フィルタ67を通過して回収された研磨材を集めるような漏斗形状を有している。回収された研磨材は,この下部空間から管状の連結部65を通過して研磨材貯留容器66に落下する。
研磨材貯留容器66は,上記のようにして研磨材回収フィルタ67から回収された研磨材を含む研磨材混合水を貯留する密閉型の容器である。この研磨材貯留容器66の底部に堆積した研磨材を含む研磨材混合水は,第2の移送手段によって,2つの研磨材混合液供給タンク22のうち,切断加工に使用されていない方の研磨材混合液供給タンク22に移送される。この第2の移送手段は,研磨材貯留容器66の底部と研磨材混合液供給タンク22とを連通する配管61と,この配管61の途中に設けられ,上記研磨材混合水の移送動力源となる第2の正圧ポンプ69とで構成される。
また,研磨材貯留容器66の上部には,研磨材貯留容器66内の研磨材の堆積量(貯留量)を計測するための測定センサ,例えば超音波センサ68が取り付けられている。この超音波センサ68による計測結果によって,研磨材貯留容器66内に研磨材が十分に堆積したと判断された場合に,研磨材貯留容器66から研磨材混合液貯留タンク22に研磨材混合水が移送される。これにより,研磨材貯留容器66内で過度に多くの研磨材が堆積してしまうことや,逆に,研磨材が十分に堆積していないにもかかわらず,移送動作を行ってしまうことを防止できる。
なお,この研磨材貯留容器66の上部には,後述する低圧ポンプ85と連通する配管83が接続されている。この低圧ポンプ85および配管83は,研磨材回収フィルタ清掃手段を構成するが詳細は後述する。また,研磨材貯留容器66の底部には,配管61を介した移送を補助するための水流発生手段として,低圧ポンプ85と連通する配管82が,その排出口が上記配管61の吸入口に隣接するように配設されている。さらに,研磨材貯留容器66の上部には,研磨材混合液貯留タンク22と連通し,研磨材混合液貯留タンク22内の研磨材混合水を研磨材貯留容器66に戻すための配管612が接続されている。
以上のように,研磨材回収手段60は,切断加工に適切な所定範囲の粒径(例えば30〜100μmの範囲)を有する研磨材のみを,研磨材回収フィルタ67によって回収して研磨材貯留容器66に貯留し,その後,研磨材混合液供給タンク22に,回収した研磨材を移送して補充する。また,上記研磨材回収フィルタ67を介して回収されなかった研磨材を含む研磨材混合水は,研磨材回収手段60から配管62を介して遠心分離方式の研磨材分別手段70に排出される。
次に,本実施形態の特徴である遠心分離方式の研磨材分別手段70(以下,単に「研磨材分別手段70」という場合もある。)について説明する。
上述したように,本願発明者らが最初に検討した図5に示したウォータージェット切断装置の構成では,研磨材回収手段160で回収されなかった研磨材を含む研磨材混合水については,過度に小さい研磨材は再利用しても研磨に寄与できず,一方,過度に大きい研磨材は噴射ノズル130が詰まる原因となるという理由で,排液として処理されていた。しかし,上述したように,再利用可能な粒径の研磨材のすべてが研磨材回収フィルタ167を通過できるわけではないため,本来であれば回収すべき研磨材の約8パーセント程度は,回収できずに廃棄されてしまっており,生産コストを増加させる要因となっていた。
また,所定粒径(例えば10μm)以上の研磨材を含む研磨材混合水は,そのまま排水溝等の排液経路に排水されると,排液経路を詰まらせる要因となっていた。さらに,研磨材混合水に含まれる上記所定粒径以上の大きい切削屑も,排液経路を詰まらせる要因となっていた。
かかる問題を解決するため,本願発明者らは,図6に示したように,研磨材回収手段160で回収されなかった研磨材を含む研磨材混合水を,回収効率面および排水面の双方の観点から適切に処理すべく,研磨材分別手段170を追加設置したウォータージェット切断装置を検討した。
しかし,この図6の研磨材分別手段170は,「再利用するには粒径が小さ過ぎるが,そのまま廃棄すると排液経路に堆積してしまう粒径の研磨材(例えば10〜30μm)」を,不要物除去フィルタ177によって分別,除去する構成であった。このため,不要物除去フィルタ177を定期的に交換するというメンテナンスが必要であった。このメンテナンス作業により,オペレータ(使用者)に作業負担をかけ,ウォータージェット切断装置が取り扱い難い装置となってしまう。このため,このようなフィルタの交換作業が不要な,メンテナンスフリーのウォータージェット切断装置が希求されていた。
かかる理由から,本願発明者らは,鋭意努力して,不要物除去フィルタ177を使用しなくて済む遠心分離式の研磨材分別手段70を採用することに想到し,メンテナンスフリーな研磨材分別手段を開発した。
研磨材分別手段をメンテナンスフリーにするためには,切断加工に使用した研磨材混合水すべてを再利用して装置内で循環させる手法も考えられる。しかし,この手法では,切断加工に寄与できない過度に小さい粒径の研磨材をも循環させることになるので,切断加工を繰り返すにつれて,研磨材混合水に含まれる過度に小さい粒径の研磨材の割合が増加してしまい,最終的に切断加工を好適に実行できなくなってしまう。
従って,過度に小さい粒径の研磨材については,装置内で循環させずに,装置外部に排出する必要がある。一方,研磨材を排出するに際しては,上記排液経路の詰まりを防止するために,排出可能な所定粒径未満の研磨材や切削屑のみを排出するようにしなければならない。
このような観点から,図1に示すような本実施形態にかかるウォータージェット切断装置1では,排出可能な所定粒径未満の研磨材および切削屑(例えば10μm未満)だけを含む研磨材混合水を分別して排出し,一方,図6に示す装置構成では回収されずにフィルタ処理されていた「再利用するには粒径が小さ過ぎるが,そのまま廃棄すると排液経路に堆積してしまう粒径の研磨材および切削屑(例えば10〜30μm)」については装置内を循環させる,という方式が採用された。この方式によれば,遠心分離式の研磨材分別手段70を使用することによって,研磨材分別手段70をメンテナンスフリーにすることができる。
本願発明者らによるこれまでの切断加工実験によれば,「再利用するには粒径が小さ過ぎるが,そのまま廃棄すると排液経路に堆積してしまう粒径の研磨材および切削屑(例えば10〜30μm)」が装置内を循環していても,切断加工については実用上問題がないという実験結果が得られている。この理由は,当該研磨材および切削屑は,装置内を循環しているうちに,配管内等で磨耗して排出可能な粒径(例えば10μm未満)となり,この結果,研磨材分別手段70から排出されてしまうからであると推測される。
以下に,図1及び図3に基づいて,本実施形態にかかる遠心分離式の研磨材分別手段70の構成について詳細に説明する。
遠心分離方式の研磨材分別手段70は,上記研磨材回収手段60から,配管62を介して,上記研磨材回収手段60で回収されなかった研磨材を含む研磨材混合水が移送される。研磨材分別手段70は,このように研磨材回収手段60から移送された研磨材混合水を回転流動させて,この回転流動により生じる遠心力によって当該研磨材混合水に含まれる研磨材および切削屑を分別する。この結果,研磨材分別手段70は,排液経路(図示せず。)に排出可能な所定粒径未満(例えば10μm未満)の研磨材および切削屑を,排水管72,排液タンク90,排水管92を介して当該排液経路に導いて排出し,一方,排液経路に排出できない所定粒径以上(例えば10μm以上)の研磨材および切削屑を回収(二次回収)して,配管71を介してキャッチタンク50に移送して再利用させる。
より詳細には,図1及び図3に示すように,遠心分離式の研磨材分別手段70は,例えば,遠心力により研磨材を分別して,排液経路に排出可能な研磨材と排出できない研磨材とに分別する遠心分離部73と,上記研磨材回収手段60からの研磨材混合水を遠心分離部73に流入させるための流入管62(上記配管62)と,遠心分離部73によって分別された排出可能な研磨材を含む研磨材混合水を排出させるための排水管72と,遠心分離部73によって分別された排出できない研磨材を含む研磨材混合水を流出させるための流出管71と,を備える。
遠心分離部73は,例えば,下方に向かって縮径するような略円錐台形状を有する遠心分離器で構成される。この遠心分離部73の材質は,例えば,ステンレ等の金属,あるいはゴム等の弾性材料である。
この遠心分離部73の上部には,研磨材回収手段60と連通した流入管62の端部が連結される上部流入口75が形成されている。また,遠心分離部73の下部には,キャッチタンク50と連通した流出管71が連結される下部流出口78が形成されている。さらに,遠心分離部73の径方向中央部には,排液タンク90と連通した排水管72が垂直方向に延びるようにして配設されている。この排水管72の下端の上部流出口76は,例えば,遠心分離部73内の垂直方向中央部に配置されている。
また,この排水管72と,排水管72の中途に設けられた負圧ポンプ79とは,第3の移送手段を構成する。負圧ポンプ79は,遠心分離部73内の研磨材混合水を排水するための吸引力を発生する排水ポンプである。かかる第3の移送手段は,遠心分離部73内の排出可能な所定粒径未満の研磨材を含む研磨材混合水を吸引して,排液タンク90に移送する。
以上のような構成の遠心分離方式の研磨材分別手段70は,次のようにして研磨材を任意の所定粒径を境界として分別して,再利用のため回収,若しくは装置外部に排出する。
まず,上記研磨材回収手段60で回収されなかった研磨材及び切削屑を含む研磨材混合水は,上記研磨材回収手段60から流入管62を通って遠心分離部73に移送され,上部流入口75から遠心分離部73の内部に圧入される。このように圧入された研磨材混合水は,遠心分離部73内部でサイクロン状に回転流動させられ,この回転流動によって研磨材混合水中の研磨材に粒径に応じた大きさの遠心力が作用する。この遠心力によって,回転流動する研磨材混合水中の研磨材が,排出できない所定粒径以上(例えば10μm以上)の研磨材と,排液経路に排出可能な所定粒径未満(例えば10μm未満)の研磨材と,に分別される。
このうち,前者の排出できない所定粒径以上の研磨材は,水流から遠心分離されて沈降し,下部流出口78から流出管71を通ってキャッチタンク50に移送される。また,研磨材混合水中に,排出できない所定粒径以上(例えば10μm以上)の切削屑が存在する場合も同様にして,当該切削屑がキャッチタンク50に移送される。
一方,後者の排出可能な所定粒径未満の研磨材(遠心分離されなかった研磨材)と切削屑を含む研磨材混合水は,上部流出口76から排水管72を通って排出され,排液経路へと導かれる。この研磨材混合水には,排出可能な所定粒径未満(例えば10μm未満)の研磨材と切削屑とが含まれているが,この大きさであれば,排液経路に堆積して詰まらせることがない。
また,排水管72の先には,研磨材混合水を貯水する貯液タンク90が設けられている。排水管72を通って流れてきた研磨材混合水(排水)は,その流速が早いため,そのままの流速で排水溝等に排出したのでは,排水溝で跳ね返って周囲を汚染してしまう可能性がある。そこで,上記貯液タンク90を設けて,排水管72からの研磨材混合水を一度貯水した上で,排水管92を介して排水溝等の排液経路に排出するようにしている。これにより,排水溝等に排出される研磨材混合水の流速を緩和することができるので,排水溝等の周囲を汚染することを防止できる。なお,排水される研磨材混合水の流速がさほど早くない場合には,排水管72から排水溝にそのまま排水可能であるので,貯液タンク90等を設けなくてもよい。
なお,遠心分離部73の内部で研磨材混合水を回転流動させるときの流速は,排水管72の中途に設けられた負圧ポンプ79の吸引力によって制御可能である。この流速を制御することによって,遠心分離対象の研磨材および切削屑の粒径を調整できる。上記実施形態では,例えば10μm以上の粒径の研磨材および切削屑を流出管71からキャッチタンク50に移送し,例えば10μm未満の粒径の研磨材を排水管72から排液経路に移送して廃棄するように,当該流速(即ち,負圧ポンプ79の吸引力)が制御されている。しかし,遠心分離対象の研磨材および切削屑の粒径は,かかる例に限定されず任意に設定でき,この遠心分離対象の研磨材等の粒径に応じて,負圧ポンプ79の吸引力や遠心分離部73の形状などを任意に調整できる。
以上のように,遠心分離方式の研磨材分別手段70は,研磨材回収手段60から移送された研磨材混合水から,排出できない所定粒径以上の研磨材を遠心分離して回収し,キャッチタンク50に移送する。かかるキャッチタンク50に移送された排出できない研磨材は,キャッチタンク50から研磨材回収手段60に移送され,この排出できない研磨材のうち再利用可能な研磨材が,研磨材回収手段60により回収されて,再利用される。このようにして,研磨材回収手段60で回収されなかった再利用可能な粒径の研磨材(例えば30〜100μm)を,遠心分離方式の研磨材分別手段70により回収できるので,研磨材の回収効率を向上させることができる。
なお,上特許文献1には,切削屑が混入した研磨材混合水では切断能力が低下するとの記載がある。しかし,本願発明者らの実験によると,切削屑は,研磨材と同様に切断性能を高める作用を奏するため,装置内で研磨材とともに循環,再利用されても問題はないという実験結果が得られている。
また,キャッチタンク50に送られる研磨材混合水には,上記「再利用するには粒径が小さ過ぎるが,そのまま廃棄すると排液経路に堆積してしまう粒径の研磨材および切削屑(例えば10〜30μm)」が含まれているが,当該研磨材等は,上述したように,装置内を循環させる間に自然に摩耗して排出可能な大きさとなるため,切断加工に大きな問題はない。
また,遠心分離方式の研磨材分別手段70は,上記のように,排出できない大粒径の研磨材および切削屑を遠心分離した後の研磨材混合水を排液経路に排出する。このため,大粒径の研磨材および切削屑が堆積して排液経路の詰まってしまうことを防止でき,ウォータージェット切断装置1周辺の環境に影響を与えることなく好適に排水可能である。
さらに,遠心分離方式の研磨材分別手段70は,図6に示した研磨材分別手段170の場合のように不要物除去フィルタ177を交換するといったメンテナンスが不要である。このように,遠心分離方式の研磨材分別手段70はメンテナンスフリーに構成されているので,オペレータの負担を軽減して,ウォータージェット切断装置1の利便性を向上できる。
このように,遠心分離方式の研磨材分別手段70は,遠心力を利用して研磨材を分別し,排出可能な小粒径の研磨材等を排水とともに排出し,それ以外の排出できない大粒径の研磨材等を回収してキャッチタンク50に移送する構成である。これにより,排水中に,排出できない大粒径の研磨材や切削屑を含ませないようにできるので,排液経路が詰まることを防止できる。なお,この排水中には,排出可能な小粒径の研磨材(例えば10μm未満)が含まれる可能性があるが,かかる研磨材は,粒径が小さいため排液経路を詰まらせることはない。
次に,図4に基づいて,上記研磨材回収手段60において研磨材回収フィルタ67の目詰まりを防止する機構について説明する。
研磨材回収フィルタ67は,交換不可能ではないが交換作業が困難であり,また高価でもあるため,頻繁には交換できない。このため,研磨材による研磨材回収フィルタ67の目詰まりを解消することが求められる。上記のように,振動モータ63からなる振動発生手段によって,研磨材回収手段60全体を振動させて,研磨材回収フィルタ67上の研磨材をふるいにかけた状態とすることによって,研磨材回収フィルタ67に研磨材が目詰まりすることを,ある程度は防止できる。
しかし,この振動発生手段を使用したしても,長期間にわたり連続的に使用していると,次第に研磨材回収フィルタ67に研磨材が目詰まりしてしまうという問題があった。かかる問題を解消するために,本実施形態にかかる研磨材回収手段60では,研磨材回収フィルタ清掃手段が設けられている。この研磨材回収フィルタ清掃手段は,上記のように,低圧水を供給する低圧ポンプ85と,この低圧ポンプ85から低圧水を導水し,研磨材回収手段60の研磨材貯留容器66内に排出する配管83とから構成される。
この研磨材回収フィルタ清掃手段は,図4に示すように,研磨材回収手段60の研磨材貯留容器66の上部に低圧水を流し込むことによって,研磨材回収手段60内の貯留水の水位を,例えば,研磨材貯留容器66内の上部に位置するレベル(図1に示すレベル)から,研磨材回収容器64内の研磨材回収フィルタ67より上方のレベル(図4に示すレベル)まで上昇させる。これにより,研磨材回収フィルタ清掃手段は,研磨材回収フィルタ67の研磨材貯留容器67側(下側)から反対側(上側)に向かって,研磨材回収フィルタ67を通過するような水流671を発生させる。この結果,かかる水流671によって,研磨材回収フィルタ67の上面側に付着している研磨材を押し流して,研磨材回収フィルタ67の目詰まりを解消することができる。
このような研磨材回収フィルタ清掃手段を構成する配管83には,バルブ831が設けられている。このバルブ831を解放/閉鎖することによって,研磨材貯留容器67に対する低圧水の供給を制御して,研磨材回収フィルタ67の清掃動作を開始/中止することができる。
また,研磨材貯留容器66内の研磨材堆積量の変化に基づいて,研磨材回収フィルタ清掃手段による清掃動作を自動的に開始するよう制御してもよい。具体的には,例えば,上述した超音波センサ68を利用して,研磨材貯留容器66内の研磨材の堆積量を継続的に計測して,この研磨材堆積量の増加率を監視する。この監視の結果,研磨材堆積量の増加率が所定の基準増加率以下に低下した場合に,研磨材回収フィルタ67の目詰まりが激しいと判断して,研磨材回収フィルタ清掃手段を起動(即ち,バルブ831を開放して配管83から研磨材貯留容器66内に水を供給)させ,研磨材回収フィルタ67の清掃作業を開始するよう制御する。かかる制御により,上記研磨材回収フィルタ清掃手段による清掃動作を,研磨材回収フィルタ67の目詰まりの状態に応じて,自動的に実行することができる。なお,かかる研磨材回収フィルタ清掃手段の動作制御は,オペレータが手動で行っても勿論よい。
なお,上記のような研磨材回収フィルタ67の清掃動作は,ウォータージェット装置1による切断加工中或いは切断加工停止中に関わらず,いつでも実行可能である。また,上記研磨材回収フィルタ67の清掃動作は,ウォータージェット切断装置1の起動時にも実行される。
また,研磨材回収手段60に対する低圧水の供給位置(即ち,配管83の接続箇所)については,本願発明者らによるこれまでの実験結果によれば,研磨材貯留容器66の上部に配管83を接続した場合に,最良の洗浄効果が得られることが分かった。しかし,かかる例に限定されず,配管83の接続箇所は,研磨材回収フィルタ67よりも下側であれば,研磨材回収手段60の任意の箇所であってよい。
以上,本実施形態にかかるウォータージェット切断装置1の構成及び動作について詳述した。かかるウォータージェット切断装置1によれば,装置内で研磨材を自動的に循環させて,研磨材を効率的かつ環境に影響を与えることなく再利用できる。
即ち,研磨材回収手段60によって再利用可能な研磨材を回収するのみならず,遠心分離方式の研磨材分別手段70によって,研磨材回収手段60で回収しきれなかった再利用可能な研磨材を回収して再利用できる,このため,時研磨材の回収効率を高めて,研磨材の無駄を省き,生産性の向上が図れる。
また,上記遠心分離方式の研磨材分別手段70によって,排出可能な小粒径の研磨材および切削屑と,排出できない大粒径の研磨材および切削屑とを分別して,排出可能な小粒径の研磨材および切削屑のみを含む研磨材混合水を排水できる。このため,大粒径の研磨材や切削屑が堆積することによって排水経路が詰まることを防止できる。さらに,研磨に寄与しない小粒径の研磨材のうち排出可能なものを随時排出できるので,装置内で循環される研磨材の多くが微小化してしまうことを防止して,アブレシブジェットによる切断能力を維持できる。
加えて,遠心分離方式の研磨材分別手段70は,フィルタ交換等の定期的なメンテナンスが不要であるので,オペレータの負担を低減し,ウォータージェット切断装置1が取り扱い易くなる。
また,研磨材回収手段60に研磨材回収フィルタ清掃手段を設けることにより,研磨材回収フィルタ67の目詰まりを解消できる。このため,再利用可能な研磨材が遠心分離方式の研磨材分別手段70に流れ込む量が時間の経過とともに増大し,遠心分離方式の研磨材分別手段70の負荷が増大してしまう問題を解消できるとともに,研磨材回収フィルタ67を長寿命化できる。従って,オペレータが研磨材回収フィルタ67を交換するというメンテナンスの頻度を低減できるので,より一層,オペレータの負担を低減して,ウォータージェット切断装置1が取り扱い易くなる。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態および実施例について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,被加工物5は,各種の半導体ウェハ,CSP基板,GPS基板,BGA基板等のパッケージ基板等の半導体基板などであってよい。また,被加工物は,サファイア基板,ガラス材,セラミックス材,金属材,プラスチック等の合成樹脂材,或いは,磁気ヘッド,レーザダイオードヘッド等を形成するための電子材料基板,などであってもよい。また,被加工物5の形状は,略矩形板形状,略円盤形状など任意の形状であってよい。
また,上記実施形態では,高圧液噴射式切断装置として,ウォータージェット切断装置1を採用した例について説明したが,本発明は,かかる例に限定されない。高圧液噴射式切断装置は,高圧液を噴射する高圧液噴射手段を備え,高圧液の噴射によって被加工物を切断加工できる装置であれば,多様に設計変更可能である。例えば,噴射および貯留する液体は,上記水の例に限定されず,アルコール,油などの任意の液体であっても良いし,或いは,各種の化学物質等を各種溶媒に溶解させた液体などであってもよい。
また,1台の高圧液噴射式切断装置に,高圧液噴射手段(噴射ノズル30等)とキャッチタンク50とを複数組設けることによって,1つの被加工物5のうちの複数箇所,或いは,複数の被加工物5を同時に切断加工できるように構成してもよい。この構成は,例えば,1つの金属フレーム上に複数のパッケージ部分が形成されているパッケージ基板などを切断する際に適用できる。
また,上記実施形態にでは,切断加工時に,噴射ノズル30を固定して,保持テーブル40により被加工物5を移動させる切断方式を採用している。かかる切断方式を採用することにより,噴射ノズル30の位置が固定されているため,キャッチタンク50を小型化して,設置面積を小さくできるとともに,移動機構の構成を簡略化できるという利点がある。しかし,かかる例に限定されず,保持テーブル40を固定して,噴射ノズル30を移動させて切断を行ってもよい。
また,上記実施形態では,遠心分離方式の研磨材分別手段80で回収された排出できない研磨材は,配管71を介してキャッチタンク50に移送されて再利用されたが,かかる例に限定されず,研磨材回収手段60または研磨材混合液貯留タンク22などに移送されて再利用されてもよい。
また,研磨材回収手段60は,必ずしも,上記実施形態のように研磨材回収容器64と研磨材貯留容器66という,相互連通された2つ密閉容器で構成されなくてもよく,例えば,1つの密閉容器で構成されてもよい。
本発明は,研磨材が混合された高圧液の噴射によって被加工物を切断加工する高圧液噴射式切断装置に適用可能である。
本発明の第1の実施形態にかかるウォータージェット切断装置の全体構成を示す説明図である。 同実施形態にかかる研磨材回収手段の外観構成(a)と,内部構成(b)を示す斜視図である。 同実施形態にかかる遠心分離方式の研磨材分別手段の構成を示す斜視図である。 同実施形態にかかる研磨材回収手段において,研磨材回収フィルタ清掃手段が動作した状態を示す断面図である。 本願発明者らが最初に検討したウォータージェット切断装置において,研磨材を再利用するための循環構造を示す説明図である。 本願発明者らが次に検討したウォータージェット切断装置において,研磨材を自動的に再利用するための循環構造を示す説明図である。
符号の説明
1 : ウォータージェット切断装置
5 : 被加工物
10 : 高圧液供給手段
15 : 高圧ポンプ
20 : 研磨材混合手段
22 : 研磨材混合液貯留タンク
30 : 噴射ノズル
40 : 保持テーブル
42 : テーブル移動装置
50 : キャッチタンク
60 : 研磨材回収手段
62 : 流入管
64 : 研磨材回収容器
66 : 研磨材貯留容器
67 : 研磨材回収フィルタ
68 : 超音波センサ
70 : 遠心分離方式の研磨材分別手段
71 : 流出管
72 : 排水管
80 : 低圧液供給手段
85 : 低圧ポンプ
J : ウォータージェット

Claims (2)

  1. 研磨材と液体とが混合された研磨材混合液を貯留する研磨材混合液貯留タンクと;
    前記研磨材混合液貯留タンクに高圧液を供給することによって,前記研磨材混合液貯留タンクに貯留されている研磨材混合液を高圧で送出する高圧液供給手段と;
    前記研磨材混合液貯留タンクから送出された高圧の研磨材混合液を,被加工物に対して噴射する噴射ノズルと;
    前記噴射ノズルから噴射された高圧の研磨材混合液を受け止めるキャッチタンクと;
    前記キャッチタンクから移送された研磨材混合液から,再利用可能な所定範囲の粒径の研磨材を回収し,前記回収された研磨材を含む研磨材混合液を前記研磨材混合液貯留タンクに移送する研磨材回収手段と;
    を備えた高圧液噴射式切断装置において:
    前記研磨材回収手段から,前記研磨材回収手段によって回収されなかった研磨材を含む研磨材混合液が移送され,当該研磨材混合液を回転流動させて,当該研磨材混合液に含まれる研磨材を,遠心力によって,排出可能な所定粒径未満の研磨材と,排出できない前記所定粒径以上の研磨材とに分別し,前記排出可能な所定粒径未満の研磨材を含む研磨材混合液を排液経路に導くとともに,前記排出できない所定粒径以上の研磨材を回収して前記キャッチタンクに移送する遠心分離方式の研磨材分別手段;
    を備えることを特徴とする,高圧液噴射式切断装置。
  2. 前記研磨材回収手段は,
    前記キャッチタンクから移送された研磨材混合液に含まれる研磨材のうち,前記再利用可能な所定範囲の粒径の研磨材を通過させる研磨材回収フィルタと;
    前記研磨材回収フィルタを通過した研磨材を貯留する研磨材貯留容器と;
    前記研磨材貯留容器に液体を供給することによって,前記研磨材回収フィルタを前記研磨材貯留容器側から反対側に通過するような液流を発生させて,前記研磨材回収フィルタに目詰まりした研磨材を除去する研磨材回収フィルタ清掃手段と;
    を備えることを特徴とする,請求項1に記載の高圧液噴射式切断装置。
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