JP4518001B2 - 分離方法および分離装置 - Google Patents

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本発明は、固体不純物が混入した液体から固体不純物を分離する技術に関する。
従来、固体不純物が混入した液体から固体不純物を分離する装置の代表的な例として、当該液体をフィルターに通して濾過することにより固体不純物を分離する、いわゆるフィルター方式の分離装置が広く知られている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
また、固体不純物が混入した液体から固体不純物を分離する装置の別の例として、液体に遠心力を作用させて固体不純物を分離するサイクロン方式の分離装置や、磁性体からなる固体不純物に磁力を作用させて固体不純物を分離するマグネットセパレータ方式の分離装置も知られている。
特開2000−410号公報
しかし、フィルター方式の分離装置は、より小さい固体不純物を分離するためにフィルターの目を細かくする必要があるが、フィルターの目を細かくした分だけ液体がフィルターを通過する際の圧力損失が大きくなる。従って、大量の液体を処理するためにはフィルターに液体を圧送するポンプを大型化(大容量化)しなければならず、設置スペースや設備コストが増大するという問題があった。
また、サイクロン方式の分離装置や、マグネットセパレータ方式の分離装置は一般にフィルター方式の分離装置よりも設備が高価であるという問題がある。
本発明は以上の如き状況に鑑み、設備コストが安価であり、大量の液体から小さい固体不純物を効率良く分離可能な分離方法および分離装置を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、
固体不純物が混入した液体を圧送する圧送手段と、
該圧送手段により圧送された液体に気泡を混合して噴出する噴出手段と、
前記液体を貯溜する分離槽と、
前記液体から固体不純物を濾過する濾過手段と、
を具備し、
前記分離槽は、
その内壁面の下部に傾斜面を有し、
前記噴出手段は、
前記傾斜面に向かって略水平方向に前記液体を噴出する分離装置を用いて前記液体から固体不純物を分離する分離方法であって、
前記噴出手段を前記分離槽の内部に配置し、前記噴出手段が噴出する液体により前記分離槽に貯溜された液体に気泡を含む上昇流を形成するとともに、
前記分離槽に貯溜された液体のうち、前記分離槽から気泡を含む液体をオーバーフローして濾過手段に供給し、前記分離槽からオーバーフローしない残りの液体を前記分離槽に設けた排出口より排出するものである。
請求項2においては、
固体不純物が混入した液体を圧送する圧送手段と、
該圧送手段により圧送された液体に気泡を混合して噴出する噴出手段と、
前記液体を貯溜する分離槽と、
前記液体から固体不純物を濾過する濾過手段と、
を具備し、
前記分離槽は、
その内壁面の下部に傾斜面を有し、
前記噴出手段は、
前記傾斜面に向かって略水平方向に前記液体を噴出し、
前記噴出手段を前記分離槽の内部に配置し、前記噴出手段が噴出する液体により前記分離槽に貯溜された液体に気泡を含む上昇流を形成するとともに、
前記分離槽に貯溜された液体のうち、前記分離槽から気泡を含む液体をオーバーフローして濾過手段に供給し、前記分離槽からオーバーフローしない残りの液体を前記分離槽に設けた排出口より排出するものである。
請求項3においては、
前記噴出手段は、
前記圧送手段が圧送した液体を噴出するノズルと、
一端が前記ノズルの中途部に連通し、他端が大気中に開放されたエア供給管と、
を具備するものである。
請求項4においては、
前記分離槽は、
貯溜された液体がオーバーフローする位置から前記噴出手段に向かって傾斜する回収面を有するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、液体から固体不純物を確実に分離しつつ、全体としての処理能力を大きくすることが可能である。
また、簡単な構成で容易に分離槽に貯溜された液体に上昇流を形成することが可能である。
請求項2においては、液体から固体不純物を確実に分離しつつ、全体としての処理能力を大きくすることが可能である。
また、簡単な構成で容易に分離槽に貯溜された液体に上昇流を形成することが可能である。
請求項3においては、ノズルを通過する液体により発生する負圧を利用して、モータやポンプ等の専用の駆動源を用いることなく液体に気泡を混合することが可能であり、分離装置の簡素化、省エネルギー化、設備コストの削減に寄与する。
請求項4においては、固体不純物をより確実に分離槽からオーバーフローすることが可能である。
以下では、図1を用いて本発明に係る分離方法の実施の一形態が適用される分離装置であり、かつ、本発明に係る分離装置の実施の一形態である分離装置1の構成について説明する。
分離装置1はクーラントから切粉を分離する装置である。
「クーラント」は本発明に係る液体の実施の一形態であり、「切粉」は本発明に係る固体不純物の実施の一形態である。クーラントは加工装置(マシニングセンタや旋盤、研削盤等)の工具(刃物等)と被加工物との接触部位に供給され、当該接触部位の冷却、潤滑および接触部位から発生する切粉の除去を行うものであり、通常は水または油に所定の添加剤を添加したものである。
また、切粉は被加工物と同じ材料からなる固体物であり、被加工物を加工装置により加工(切削、研削等)した結果発生するものである。
本発明に係る「液体」は、水、油、炭化水素、およびこれらの混合物等、一般に知られる液体状の物質を広く指す。
本発明に係る「固体不純物」は、液体に混入した直径がサブミクロン程度から数ミリ程度の固体物を広く指す。
固体不純物を構成する材料はステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属でも良く、樹脂等の有機物でも良く、石やセラミックス等でも良い。また、固体不純物の形状は限定されず、球状、多面体状、針状あるいはその他の形状でも良い。
本発明にかかる分離方法および分離装置は、本実施例の分離装置1の如くクーラントから切粉を分離する用途に限定されず、固体不純物が混入した液体から固体不純物を分離する用途に広く適用可能である。
図1に示す如く、分離装置1は主として第一クーラントタンク10、圧送ポンプ20、噴出部材30、分離槽40、濾過部材50、第二クーラントタンク60等を具備する。
第一クーラントタンク10は図示せぬ加工装置から回収された分離前のクーラント、すなわち、切粉が混入したクーラントを一時的に貯溜する容器である。
なお、本実施例の場合、分離前のクーラントは予めドラムフィルターを通すことにより100μm以上の大きさの切粉が分離除去されている。
圧送ポンプ20は本発明に係る圧送手段の実施の一形態であり、第一クーラントタンク10に一時的に貯溜された分離前のクーラントを分離槽40に圧送するものである。
圧送ポンプ20は水や油等を圧送する市販のポンプで達成することが可能である。
圧送ポンプ20は圧送配管21の中途部に設けられる。圧送配管21の一端は第一クーラントタンク10に挿入されて第一クーラントタンク10の底部に配置され、圧送配管21の他端は分離槽40に挿入されて分離槽40の底部に配置される(より厳密には、分離槽40の貯溜部42の底部に配置される)。
なお、圧送配管21の一端を図示せぬ加工装置のクーラントタンクに挿入することにより、図示せぬ加工装置のクーラントタンクから直接分離前のクーラントを圧送する構成とし、第一クーラントタンク10を省略することも可能である。
噴出部材30は本発明に係る噴出手段の実施の一形態であり、圧送ポンプ20により圧送された分離前のクーラントに気泡を混合して噴出するものである。
噴出部材30は主としてノズル31、エア供給管32、開閉弁33等を具備する。
ノズル31は内部に空間が形成された略円筒形状の部材であり、ノズル31の根元部は圧送配管21の他端(分離槽40に挿入されている方の端部)に連通接続され、ノズル31の先端部は開口している。
なお、本実施例のノズル31は略円筒形状としたが、これに限定されず、噴出される液体の種類や単位時間あたりの噴出量等に応じて適宜形状を選択することが可能である。例えば、ノズルの形状を断面形状が細い長方形状の角筒としても良い。
エア供給管32は管状の部材であり、その一端であるノズル側端部32aはノズル31の内部空間に連通され、他端である開放側端部32bは大気中に開放される。
開閉弁33はエア供給管32の中途部に設けられ、エア供給管32の中途部を開いた状態(連通可能な状態)または閉じた状態(遮断された状態)のいずれかに切り替える弁である。開閉弁33は通常の分離作業時には開いた状態とし、分離作業の準備段階では閉じた状態とする。
圧送ポンプ20を駆動すると、第一クーラントタンク10に貯溜された分離前のクーラントは圧送配管21を通ってノズル31に到達し、ノズル31の内部を通過して先端部から分離槽40の内部(より厳密には、分離槽40の貯溜部42)に噴出される。
このとき、開閉弁33を開いた状態とすると、ノズル31の内部を通過する分離前のクーラントによりエア供給管32の内部に負圧が発生し、エア供給管32からノズル31の内部にエアが供給される(引き込まれる)。
その結果、ノズル31の先端部から噴出される分離前のクーラントには、エア供給管32からノズル31の内部に供給されたエアに由来する気泡が多数混合されることとなる。
なお、本実施例の場合はノズル31の内部を通過する分離前のクーラントにより発生する負圧を利用してノズル31の先端部から噴出される分離前のクーラントに気泡を混合する構成としたが、本発明に係る噴出手段はこれに限定されず、他の方法により噴出手段から噴出される液体に気泡を混合しても略同様の効果を奏する。
例えば、エアポンプでエアをノズルの内部またはノズルの先端部近傍に圧送することにより、ノズルの先端部から噴出される分離前のクーラントに気泡を混合する構成としても略同様の効果を奏する。
また、本実施例ではエア供給管32をノズル31に連通される構成としたが、これに限定されず、エア供給管32を圧送配管21の中途部に接続することによりノズル31の先端部から噴出される分離前のクーラントに気泡を混合する構成としても良い。
分離槽40は本発明に係る分離槽の実施の一形態であり、分離前のクーラントを貯溜する容器である。分離槽40の内部は仕切壁41により貯溜部42と回収部43の二つの空間に区画される。
貯溜部42は分離槽40の内部に形成された空間のうち、分離前のクーラントを貯溜する空間である。
貯溜部42において仕切壁41に対向する壁面である内壁面42aの下部には傾斜面44aを形成するための下部傾斜板44が設けられるとともに、内壁面42aの上部には傾斜面45aを形成するための上部傾斜板45が設けられる。
噴出部材30のノズル31は貯溜部42の底部近傍に配置され、ノズル31の先端部を仕切壁41に対向する下部傾斜板44の傾斜面44aに向けた状態で固定される。
噴出部材30のノズル31が分離前のクーラントを傾斜面44aに向かって略水平方向に噴出すると、噴出部材30から噴射されたクーラントは、貯溜部42に貯溜されたクーラントの内部に傾斜面44aおよび内壁面42aに沿って進む上昇流を形成する。
そして、分離前のクーラントはさらに傾斜面45aに沿って進み、貯溜部42に貯溜されている分離前のクーラントの液面に沿って仕切壁41に向かう流れを形成し、その一部(液面近傍の部分)は仕切壁41の上を越えて回収部43にオーバーフローする。
このとき、噴出部材30のノズル31が噴出する分離前のクーラントには気泡が多数混合されているため、傾斜面44aおよび内壁面42aに沿って進む上昇流、および傾斜面45aから貯溜部42に貯溜されている分離前のクーラントの液面に沿って仕切壁41に向かう流れには、多数の気泡が含まれている。そして、当該多数の気泡は表面張力によりクーラントに混入している切粉と結びついた状態となっている。
従って、噴出部材30のノズル31から噴出された分離前のクーラントに混入している切粉の大部分は、貯溜部42の底部に沈殿することなく気泡とともに貯溜部42から回収部43にオーバーフローすることとなる。
なお、仕切壁41の回収部43側の壁面に沿って網カゴ43aを設けることも可能である。第一クーラントタンク10に貯溜される分離前のクーラントから100μm以上の大きさの切粉を除去するためのドラムフィルターが破損した場合、100μm以上の大きさの切粉が網カゴ43aにトラップされるので、網カゴ43aに100μm以上の大きさの切粉がトラップされるか否かを監視することにより当該ドラムフィルターの破損の有無を容易に確認することが可能である。
なお、本実施例では、分離槽40の貯溜部42の内壁面42aの下部に下部傾斜板44を設けて傾斜面44aを形成し、噴射部材30のノズル31から傾斜面44aに向かって略水平方向にクーラントを噴出する構成としたが、本発明に係る分離装置はこれに限定されず、噴出部材から分離槽の内壁面に向かって斜め上方にクーラントを噴出する構成としても分離槽の内部に気泡を含む上昇流を形成することが可能である。また、傾斜面の形状は本実施例の傾斜面44aの如く平面に限定されず、曲面でも良い。例えば、傾斜面44aの形状を分離槽40の底面から内壁面42aにかけて滑らかに接続するR形状としても良い。同様に、傾斜面45aの形状を分離槽40の内壁面42aから分離槽40の貯溜部42に貯溜されたクーラントの液面にかけて接続するR形状としても良い。
また、噴出部材30から噴出されるクーラントに混合される気泡の大きさは、クーラントに混入している切粉の大きさやその分布(粒度分布)に応じて適宜選択することが望ましい。
本実施例の場合、十μm以上の大きさの切粉を回収部43にオーバーフローすることを想定しており、気泡の大きさは回収部43にオーバーフローする切粉の大きさの下限値(十μm)よりやや大きい数十μm程度としている。
圧送ポンプ20により圧送され、噴出部材30により噴出されて分離槽40の貯溜部42に貯溜されたクーラントのうち、回収部43にオーバーフローしない残りのクーラントは、仕切壁41の内部に形成された沈殿経路46を通過した後、分離槽40の下部(本実施例の場合、より厳密には分離槽40の底面)に設けられた排出口47から排出される。排出口47から排出されるクーラントに混入している切粉の量は、切粉の大部分が回収部43にオーバーフローしたクーラントに集中するため、分離前のクーラントに比べて大きく減少している。
沈殿経路46の導入口46aは貯溜部42の底部に設けられ、沈殿経路46の中途部は最も高いところで貯溜部42の液面近傍まで到達し、排出口47は分離槽40の底面に設けられる。そのため、貯溜部42に貯溜されたクーラントに混入している切粉の一部は沈殿経路46を通過する過程で沈殿し、クーラントから更に分離される。
沈殿経路46の中途部にはエア抜き配管48の一端が連通接続され、エア抜き配管48の他端は大気中に開放することにより、排出口47からクーラントが排出され続け、貯溜部42の液面が低下すること(サイフォン現象)を防止している。
なお、仕切壁41の上面と沈殿経路46とを連通する孔を設けることにより貯溜部42の液面が低下すること(サイフォン現象)を防止し、エア抜き配管48を省略しても良い。
また、仕切壁41の貯溜部42側の壁面41aには、噴出部材30のノズル31に向かって下方に傾斜する回収面49aを形成するための回収板49が設けられる。
クーラントに混入している切粉のうち、気泡とともに回収部43にオーバーフローされずに貯溜部42の底に向かって沈殿しようとする切粉は回収面49aに沿って滑落し、ノズル31の先端部の近傍に移動するので、ノズル31の先端部から噴出されるクーラントの流れ(上昇流)に再び乗り、いずれは気泡とともに確実に回収部43にオーバーフローされることとなる。
なお、回収面の傾斜角度は切粉の性状等に応じて適宜調整することが望ましく、回収面の形状は本実施例の回収面49aの如く平面に限定されず、曲面でも良い。
なお、本実施例では、分離槽40の上面は大きく開口し、大気中に開放されているが、分離槽40の上面に蓋を設けても略同様の効果を奏する。ただし、分離槽40の上面に蓋を設ける場合には、当該蓋に外部と連通する通気口を設ける等することにより、分離槽40に貯溜されたクーラントの液面に臨む空間が外部と連通された(分離槽40の上面が開口している場合と同様に、圧送ポンプ20により分離槽40に貯溜されたクーラントが加圧されることがない)状態とすることが、圧送ポンプ20の負荷を小さくする観点から望ましい。
また、本実施例では、分離槽40の貯溜部42の内部に下部傾斜板44、上部傾斜板45および回収板49を設けることにより、それぞれ傾斜面44a、傾斜面45aおよび回収面49aを形成する構成としたが、本発明に係る分離槽はこれに限定されず、分離槽の壁面自体を傾斜した形状とすることにより傾斜面および回収面を形成する構成としても略同様の効果を奏する。
濾過部材50は本発明に係る濾過手段の実施の一形態であり、分離槽40からオーバーフローした気泡を含むクーラント(より厳密には、分離槽40の貯溜部42から回収部43にオーバーフローした気泡を含むクーラント)から切粉を濾過するものである。濾過部材50は本体51、フィルター52等を具備する。
本体51は濾過部材50の主たる構造体を成す容器であり、その内部にフィルター52を収容する。本実施例の本体51は略円筒形状の部材であり、その上端面および下端面にそれぞれ導入口51aおよび排出口51bが設けられる。
フィルター52は本体51の内部に充填される繊維状物または網目状物であり、クーラントがこれを通過することにより所定の大きさ以上の切粉がトラップされ、クーラントから分離される。本実施例のフィルター52は樹脂からなる網目状物であり、そのメッシュは10μm程度である。
なお、本体51の一部または全部を透明な材料(樹脂やガラス等)で構成することにより、濾過部材50を分解することなく本体51の内部に充填されたフィルター52の目詰まりや破損の状況を確認することが可能であり、ひいてはフィルター52の交換時期を的確に把握することが可能である。
配管53はその一端が分離槽40の回収部43に連通接続され、他端が本体51の導入口51aに連通接続される配管である。
配管54はその一端が本体51の排出口51bに連通接続され、他端が第二クーラントタンク60に挿入された配管である。
配管55はその一端が分離槽40の排出口47に連通接続され、他端が第二クーラントタンク60に挿入された配管である。
第二クーラントタンク60は分離装置1により切粉が分離されたクーラントを回収するための容器である。
分離槽40からオーバーフローした気泡を含むクーラント(より厳密には、分離槽40の貯溜部42から回収部43にオーバーフローした気泡を含むクーラント)は、配管53を経て濾過部材50の本体51の内部に供給され、フィルター52を通過する過程で切粉が濾過された後、配管54を経て第二クーラントタンク60に回収される。
また、分離槽40からオーバーフローされずに排出口47から排出されたクーラントは、配管55を経て第二クーラントタンク60に回収される。
なお、本発明に係る濾過手段は、本実施例の濾過部材50の如くフィルター方式に限定されず、いわゆるサイクロン方式およびマグネット方式およびこれらを組み合わせた方式とすることも可能である。
また、配管54の他端および配管54の他端を図示せぬ加工装置のクーラントタンクに挿入することにより、切粉を分離した後のクーラントを図示せぬ加工装置のクーラントタンクに直接戻す構成とし、第二クーラントタンク60を省略することも可能である。
また、本実施例では配管55の直径(内径)および配管53の直径(内径)を適宜選択することにより、(A)分離槽40からオーバーフローしたクーラントの量、および(B)分離槽40からオーバーフローされずに排出口47から排出されたクーラントの量の比率を、(A):(B)=1:9となるように調整する構成としているが、配管55および配管53の中途部にそれぞれ流量調整弁を設け、これらの流量調整弁の開度を適宜変更することにより調整する構成としても良い。
なお、沈殿経路46の中途部において最も高くなる位置である端部46bの高さを調整可能な構成とし、端部46bの高さを調整することにより(A)分離槽40からオーバーフローしたクーラントの量、および(B)分離槽40からオーバーフローされずに排出口47から排出されたクーラントの量の比率を調整する構成としても良い。
(A)分離槽40からオーバーフローしたクーラントの量および(B)分離槽40からオーバーフローされずに排出口47から排出されたクーラントの量の比率は、本実施例の如く(A):(B)=1:9に限定されず、クーラントおよび切粉の性状、あるいは分離装置1による単位時間あたりのクーラントの処理量等に応じて適宜選択される。
また、本実施例では、分離槽40からオーバーフローしたクーラントが自重により配管53、濾過部材50、配管54を経て第二クーラントタンク60に回収される構成としているが、濾過部材50の圧力損失との関係によっては分離槽40からオーバーフローしたクーラントの処理量を十分に確保することが困難な場合も起こり得る。
このような場合には、配管53の中途部にポンプを追加的に設け、該ポンプを駆動して分離槽40からオーバーフローしたクーラントを濾過部材50に圧送する構成とすることも可能である。
なお、該ポンプの破損(クーラントが無い状態での空運転)を防止するために、回収部43に回収されたクーラントの液面の位置(水位)を検出するための検出手段(センサ等)を設け、回収部43に回収されたクーラントの液面が所定の上限位置から下限位置までの範囲にあるときに当該圧送ポンプを駆動する構成とすることがより好ましい。
また、本実施例ではまず分離前のクーラントを第一クーラントタンク10に貯溜し、第一クーラントタンク10に貯溜された分離前のクーラントを圧送ポンプ20で分離槽40に圧送する構成としたが、本発明はこれに限定されず、圧送配管21の吸入側の端部を分離槽40の貯溜部42に挿入し、貯溜部42の内部に貯溜された分離前のクーラントを圧送ポンプ20で圧送して噴出部材30のノズル31の先端部から貯溜部42の内部に噴出し、分離槽40への分離前のクーラントの供給は別のポンプ等を用いて行う構成も本発明に含まれる。
以上の如く、本発明に係る分離方法の実施の一形態は、
切粉が混入したクーラントに気泡を混合して、クーラントが貯溜された分離槽40の内部に噴出することにより、分離槽40に貯溜されたクーラントに気泡を含む上昇流を形成し、
分離槽40から気泡を含むクーラントをオーバーフローして濾過することにより、クーラントから切粉を分離するものである。
このように構成することにより、気泡を利用してクーラントに混入する切粉の大部分を分離槽40からオーバーフローする一部のクーラントに集中させることが可能であり、従来のフィルター方式の分離方法の如く処理対象となるクーラントが全てフィルターを通過する場合に比べて、濾過に供するクーラントの量を少なくすることが可能である。
従って、クーラントから小さい(本実施例の場合、10μm程度の)切粉を確実に(効率良く)分離しつつ、全体としての処理能力(単位時間あたりのクーラントの処理量)を大きくすることが可能である。
また、本実施例の場合、圧送ポンプ20は、従来のフィルター方式の分離方法の如く圧力損失の大きいフィルターに直接クーラントを圧送するのではなく、大気に開放された分離槽40にクーラントを圧送するため、圧送時の圧力が大きい高価なポンプを圧送ポンプ20として使用する必要が無く、設備コストの削減に寄与する。また、圧送ポンプ20の圧送時の圧力を小さくすることにより、クーラントから切粉を分離する作業の省エネルギー化に寄与する。
また、分離装置1は、
切粉が混入したクーラントを圧送する圧送ポンプ20と、
圧送ポンプ20により圧送されたクーラントに気泡を混合して噴出する噴出部材30と、
クーラントを貯溜する分離槽40と、
クーラントから切粉を濾過する濾過部材50と、
を具備し、
噴出部材30を分離槽40の内部(より厳密には、貯溜部42の内部)に配置し、噴出部材30が噴出するクーラントにより分離槽40に貯溜されたクーラントに気泡を含む上昇流を形成するとともに、
分離槽40に貯溜されたクーラントのうち、分離槽40から気泡を含むクーラントをオーバーフローして濾過部材50に供給し、分離槽40からオーバーフローしない残りのクーラントを分離槽40に設けた排出口47より排出するものである。
このように構成することにより、気泡を利用してクーラントに混入する切粉の大部分を分離槽40からオーバーフローする一部のクーラントに集中させることが可能であり、従来のフィルター方式の分離装置の如く処理対象となるクーラントが全てフィルターを通過する場合に比べて、濾過に供するクーラントの量を少なくすることが可能である。
従って、クーラントから小さい(本実施例の場合、10μm程度の)切粉を確実に(効率良く)分離しつつ、全体としての処理能力(単位時間あたりのクーラントの処理量)を大きくすることが可能である。
また、本実施例の場合、圧送ポンプ20は、従来のフィルター方式の分離装置の如く圧力損失の大きいフィルターに直接クーラントを圧送するのではなく、大気に開放された分離槽40にクーラントを圧送するため、圧送時の圧力が大きい高価なポンプを圧送ポンプ20として使用する必要が無く、設備コストの削減に寄与する。また、圧送ポンプ20の圧送時の圧力を小さくすることにより、クーラントから切粉を分離する作業の省エネルギー化に寄与する。
また、分離装置1の噴出部材30は、
圧送ポンプ20が圧送したクーラントを噴出するノズル31と、
一端がノズル31の中途部に連通し、他端が大気中に開放されたエア供給管32と、
を具備するものである。
このように構成することにより、ノズル31を通過するクーラントにより発生する負圧を利用して、モータやポンプ等の専用の駆動源を用いることなくクーラントに気泡を混合することが可能であり、分離装置1の簡素化、省エネルギー化、設備コストの削減に寄与する。
また、分離装置1の分離槽40は、
内壁面42aの下部に傾斜面44aを有し、
分離装置1の噴出部材30は、
傾斜面44aに向かって略水平方向にクーラントを噴出するものである。
このように構成することにより、簡単な構成で容易に分離槽40(より厳密には、分離槽40の貯溜部42)に貯溜されたクーラントに上昇流を形成することが可能である。
分離装置1の分離槽40は、
貯溜部42に貯溜されたクーラントがオーバーフローする位置である仕切壁41の貯溜部42側の壁面41aから噴出部材30のノズル31、すなわち気泡が混合されたクーラントが噴出される位置、に向かって傾斜する回収面49aを有するものである。
このように構成することにより、切粉をより確実に分離槽40から(より厳密には、貯溜部42から回収部43に)オーバーフローすることが可能である。
本発明に係る分離装置の実施の一形態を示す模式図。
1 分離装置
20 圧送ポンプ(圧送手段)
30 噴出部材(噴出手段)
40 分離槽
41 仕切壁
42 貯溜部
43 回収部
47 排出口
50 濾過部材(濾過手段)

Claims (4)

  1. 固体不純物が混入した液体を圧送する圧送手段と、
    該圧送手段により圧送された液体に気泡を混合して噴出する噴出手段と、
    前記液体を貯溜する分離槽と、
    前記液体から固体不純物を濾過する濾過手段と、
    を具備し、
    前記分離槽は、
    その内壁面の下部に傾斜面を有し、
    前記噴出手段は、
    前記傾斜面に向かって略水平方向に前記液体を噴出する分離装置を用いて前記液体から固体不純物を分離する分離方法であって、
    前記噴出手段を前記分離槽の内部に配置し、前記噴出手段が噴出する液体により前記分離槽に貯溜された液体に気泡を含む上昇流を形成するとともに、
    前記分離槽に貯溜された液体のうち、前記分離槽から気泡を含む液体をオーバーフローして濾過手段に供給し、前記分離槽からオーバーフローしない残りの液体を前記分離槽に設けた排出口より排出する、
    分離方法
  2. 固体不純物が混入した液体を圧送する圧送手段と、
    該圧送手段により圧送された液体に気泡を混合して噴出する噴出手段と、
    前記液体を貯溜する分離槽と、
    前記液体から固体不純物を濾過する濾過手段と、
    を具備し、
    前記分離槽は、
    その内壁面の下部に傾斜面を有し、
    前記噴出手段は、
    前記傾斜面に向かって略水平方向に前記液体を噴出し、
    前記噴出手段を前記分離槽の内部に配置し、前記噴出手段が噴出する液体により前記分離槽に貯溜された液体に気泡を含む上昇流を形成するとともに、
    前記分離槽に貯溜された液体のうち、前記分離槽から気泡を含む液体をオーバーフローして濾過手段に供給し、前記分離槽からオーバーフローしない残りの液体を前記分離槽に設けた排出口より排出する分離装置。
  3. 前記噴出手段は、
    前記圧送手段が圧送した液体を噴出するノズルと、
    一端が前記ノズルの中途部に連通し、他端が大気中に開放されたエア供給管と、
    を具備する請求項2に記載の分離装置。
  4. 前記分離槽は、
    貯溜された液体がオーバーフローする位置から前記噴出手段に向かって傾斜する回収面を有する請求項2または請求項3に記載の分離装置。
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