JP2008264602A - フィルタおよびそれを備えた分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クーラント等の使用液に混入した他油や切粉等の不純物の回収や除去に際し、簡単な構成により、高い回収効率や除去作用が得られ、コスト面でも有利となるフィルタを提供すること。
【解決手段】濾過部材12に被処理液であるクーラントを通過させることにより、クーラントから不純物を分離するフィルタ10であって、濾過部材12として、所定の空間に充填された状態のアルミ切粉13(金属切粉)を備える構成とした。フィルタ10は、クーラントの入口部14および出口部15を有するケース体11(ケース部材)と、ケース体11における入口部14と出口部15との間の所定の空間に充填されるアルミ切粉13とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、切削加工や研削加工等に用いられるクーラントの濾過に際して好適に用いられるフィルタおよびそれを備えた分離装置に関する。
一般に、アルミニウムや鉄系金属等に対する切削加工や研削加工等に際し、加工面の冷却等を目的としてクーラント(クーラント液)が使用されている。このようなクーラントには、切粉や砥石等の不純物が混入する。特に、近年、廃棄にともなう環境問題等が考慮され多用されている水溶性クーラントにおいては、切粉等の固体不純物のほか、作動油や潤滑油等の油溶性や難水溶性の他油の混入が問題となる。クーラントに混入した不純物は、クーラントが貯溜されるクーラントタンク内に滞留すること等により、クーラントを濁らせたり、クーラントの腐敗の原因となったり、クーラントの性能を劣化させたりする。このため、クーラントの再利用等に際しては、クーラントに混入した不純物の回収や除去が必要となる。従来、クーラントに混入した不純物の回収や除去に際しては、クーラントタンク内に設置されるオイルスキーマやフィルタ等が用いられる方法が試みられている。
クーラントに混入した不純物のうち、作動油や潤滑油等の他油(油脂類)の回収に際しては、ベルト式やフロート式等のオイルスキーマが用いられている。しかし、これらのオイルスキーマによっては、クーラントに混入した油脂類の回収に際して安定して十分な回収効率が得られない場合がある。具体的には次のとおりである。
すなわち、ベルト式のオイルスキーマにおいては、油脂類が付着可能なベルトが、貯溜されているクーラントに対して浸漬と引上げが連続的に行われるように移動させられる。そして、クーラント内から引き上げられたベルトに付着した油脂類が、スクレーパによってかき落とされること等により回収される。このようなベルト式のオイルスキーマにおいては、クーラント内から引き上げられたベルトに付着した油脂類が滑り落ちたり、貯溜されているクーラントの量に対してベルトの幅等が制限されたりして、他油について安定した十分な回収効率が得られない場合がある。また、フロート式のオイルスキーマにおいては、ホース等が接続される吸入口が、貯溜されているクーラントに対して浮遊するフロートによってクーラントの液面近傍に位置させされる。そして、その吸入口から、クーラントの液面に浮遊する油脂類が回収される。このようなフロート式のオイルスキーマにおいては、貯溜されているクーラントの液面が変動したり、他の不純物(スカム)等によって吸入口による油脂類の吸入が妨げられたりして、他油について安定した十分な回収効率が得られない場合がある。
また、クーラントに混入した不純物のうち、切粉等の固体不純物の除去に際しては、バグフィルタや、サイクロンフィルタや、セラミックフィルタ等の各種フィルタが用いられている。しかし、これらのフィルタによっては、クーラントに混入した切粉等が十分に除去できない場合がある。具体的には次のとおりである。
すなわち、クーラントに混入する切粉には、例えばアルミの切粉等のように、切削加工等によって微粒子状(例えば1μm以下)のものが存在する。こうした微粒子状の切粉については、その小ささや軽量さから、前記のような従来のフィルタではその濾過能力から十分な除去作用が得られない場合がある。一方で、前記のような微粒子状の切粉に対応可能な高性能なフィルタは、必然的に高価なものとなる。
特許文献1には、クーラント等を濾過浄化するためのフィルタ装置についての技術が開示されている。本文献に記載されているフィルタ装置においては、異物を濾過するための透過孔を多数有するフィルタ部材が回転させられ、その回転による遠心力で、異物による透過孔の目詰まりの発生が防止されている。
確かに、特許文献1のフィルタ装置においては、透過孔の目詰まりの発生が防止されることから、切粉等を濾過するための透過孔の径を必要に応じて小さく設定することができる。しかし、前記のような微粒子状の切粉は、クーラント中においてクーラントに溶け込んだような状態で存在する。このため、そのクーラント中の微粒子状の切粉の除去に際しては、特許文献1のフィルタ装置のように透過孔によって異物を濾過するという構成では限界があると考えられる。また、特許文献1のフィルタ装置においては、透過孔の目詰まり防止のためにフィルタ部材を回転させる必要があり、モータ等の回転駆動手段が必要となる。このため、回転駆動手段が必要な分、構造が複雑となる。
以上のように、従来の技術においては、クーラントに混入した他油や切粉等の不純物の回収や除去に際し、十分な回収効率や除去作用が得られなかった。このため、クーラント等の使用液について、交換するまでの期間が短くなって使用量が多くなったり、廃棄に際して廃液処理等が必要となったりしていた。
特開平10−109007号公報
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、クーラント等の使用液に混入した他油や切粉等の不純物の回収や除去に際し、簡単な構成により、高い回収効率や除去作用が得られ、コスト面でも有利となるフィルタおよびそれを備えた分離装置を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、濾過部材に被処理液を通過させることにより、前記被処理液から不純物を分離するフィルタであって、前記濾過部材として、所定の空間に充填された状態の金属切粉を備えるものである。
請求項2においては、被処理液を通過させることにより、前記被処理液から不純物を分離するフィルタであって、前記被処理液の入口部および出口部を有するケース部材と、前記ケース部材における前記入口部と前記出口部との間の所定の空間に充填される金属切粉と、を備えるものである。
請求項3においては、請求項1または請求項2に記載のフィルタにおいて、前記金属切粉が、アルミニウムの切粉であるものである。
請求項4においては、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルタにおいて、前記金属切粉の大きさが、前記被処理液の流れ方向の上流側から下流側にかけて、徐々にまたは段階的に小さくなるものである。
請求項5においては、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルタにおいて、前記金属切粉に対する前記流れ方向の上流側に、前記被処理液中の不純物を回収するための空間を有するものである。
請求項6においては、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルタにおいて、前記金属切粉が、一または複数の成形品であるものである。
請求項7においては、請求項1〜6のいずれか一項に記載のフィルタにおいて、前記金属切粉を、所定の方向を回転軸方向として回転させることにより、前記被処理液から分離されて前記金属切粉中に存在する不純物を該金属切粉から遠心分離させるための回転手段と、前記回転手段によって前記金属切粉から遠心分離される不純物を回収するための回収手段と、を備えるものである。
請求項8においては、請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルタを備えた分離装置であって、被処理液を貯溜する第一の貯溜部と、前記被処理液からの不純物の分離を行う不純物分離部と、前記第一の貯溜部に貯溜されている前記被処理液を、前記不純物分離部に送給する送給部と、前記不純物分離部によって不純物が分離された前記被処理液を貯溜する第二の貯溜部と、を備え、前記不純物分離部による前記被処理液からの不純物の分離を、少なくとも前記フィルタを用いて行うものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、本発明によれば、クーラント等の使用液に混入した他油や切粉等の不純物の回収や除去に際し、簡単な構成により、高い回収効率や除去作用が得られ、コスト面でも有利となる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明に係るフィルタは、濾過部材に被処理液を通過させることにより、前記被処理液から不純物を分離するものである。被処理液としては、例えば、アルミニウムや鉄系金属等に対する切削加工や研削加工等に際して用いられるクーラントや洗浄液等が対象となる。つまり、本発明に係るフィルタは、被処理液が例えばクーラントの場合、そのクーラントの浄化、即ちクーラントに混入した不純物のクーラントからの分離を行う。
そして、本発明に係るフィルタは、濾過部材として、所定の空間に充填された状態の金属切粉を備える。すなわち、本発明に係るフィルタは、被処理液を通過させることにより、その被処理液から不純物を分離するフィルタであって、被処理液の入口部および出口部を有するケース部材と、このケース部材における前記入口部と前記出口部との間の所定の空間に充填される金属切粉とを備える。
金属切粉とは、例えばアルミニウムや鉄系金属等の金属材料に対する切削加工や研削加工等の所定の加工に際して生じる削りかすである。なお、本発明に係るフィルタにおいて濾過部材として用いられる金属切粉は、前記のとおり金属材料に対する所定の加工に際して生じるものに限られず、本発明に係るフィルタの濾過部材として用いられるために生成されたものであってもよい。
金属切粉について、その金属の種類や切粉としての大きさは特に限定されるものではない。金属切粉の金属の種類に関しては、例えば、アルミニウム、鋳鉄等の鉄系金属、チタニウム、銅、ステンレス鋼など、切粉となり得る種々の金属が適用可能とされる。また、金属切粉の大きさについては、例えば、数10μm〜数μm程度の大きさのものが用いられる。つまり、金属切粉としては、例えば湾曲片状(カール状)、針状、微細な粒状など、切粉としての様々な大きさ・形状を有するものが用いられる。
このような金属切粉が、ケース部材内における所定の空間に充填された状態となることにより、フィルタにおける濾過部材として機能する。つまり、本発明に係るフィルタにおいては、前記のような金属切粉が、ケース部材内における所定の空間に詰め込まれた状態で備えられる。ここで、所定の空間に対する金属切粉の充填は、作業者等による手作業や機械作業等により行われる。
このような構成を備える本発明に係るフィルタにおいては、例えばクーラント等の被処理液が、ケース部材の入口部から流入し、所定の空間に充填された状態の金属切粉を通過した後、ケース部材の出口部から流出する。このように、被処理液が、所定の空間に充填された状態の金属切粉を通過(透過)することにより、その被処理液の濾過が行われる。すなわち、金属切粉を通過する被処理液中の不純物が、所定の空間に充填された状態の金属切粉によって捕捉され、被処理液から不純物が分離される。
このように、被処理液を通過させる濾過部材として、所定の空間に充填された状態の金属切粉を備えるフィルタにおいては、クーラント等の使用液に混入した他油や切粉等の不純物の回収や除去に際し、簡単な構成により、高い回収効率や除去作用が得られ、コスト面でも有利となる。
すなわち、本発明に係るフィルタにおいては、被処理液が通過する所定の空間に金属切粉を充填するだけで、濾過部材を構成することができるので、簡単な構成が実現できる。また、濾過部材として用いられる金属切粉には、金属材料に対する切削加工や研削加工等の所定の加工に際して必然的に多量に生じる金属切粉を用いることができるので、本発明に係るフィルタは、低コストで生産することができ、コスト面で有利である。また、前記のとおり金属材料に対する所定の加工に際して生じる金属切粉は、部品の材料として再利用されたり廃棄処分されたりする。この点、本発明に係るフィルタが用いられることにより、金属切粉を濾過部材として有効利用することができるとともに、金属切粉の再利用や廃棄処分のためのコストを削減することができる。このような観点からも低コスト化が図れ、コスト面で有利となる。
また、所定の空間に充填された状態の金属切粉は、その切粉としての形状や金属素材自体が有する吸着作用等により、被処理液中の不純物に対して高い分離性を有する。このため、本発明に係るフィルタにおいては、被処理液中の不純物の回収や除去に際し、高い回収効率や除去作用が得られる。
また、本発明に係るフィルタにおいては、濾過部材として用いられる金属切粉が、アルミニウムの切粉であることが好ましい。
金属切粉として、アルミニウムの切粉(以下「アルミ切粉」という。)が用いられることにより、次のような効果が得られる。
すなわち、アルミニウムは、鉄系金属等の他の金属と比べて錆びにくい。このため、アルミ切粉は、フィルタにおける濾過部材として長期使用が可能となる。つまり、フィルタにおける濾過部材交換までの期間が長くなり、濾過部材交換のための手間を少なくすることができる。また、アルミニウムは、鉄系金属等の他の金属と比べて軽量である。このため、アルミ切粉は、その取扱い性に優れる。
また、濾過部材として用いられる金属切粉がアルミ切粉であるフィルタは、アルミ切粉が不純物として混入したクーラントに対して用いられる場合、より効果的となる。
すなわち、アルミニウムは、例えば自動車部品の材料等として多用される。このため、アルミニウムを材料とする部品(以下「アルミ部品」という。)に対する切削加工等に際して生じるアルミ切粉は、その発生する機会や量が比較的多い。したがって、アルミ切粉は容易かつ多量に手に入る。一方で、アルミ部品に対する切削加工等に際しては、加工面の冷却等を目的としてクーラントが用いられる。かかるクーラントには、不純物としてアルミ切粉が混入する。アルミ切粉が混入したクーラントが、濾過部材としてアルミ切粉を備えるフィルタに対して被処理液となる場合、クーラント中に存在する不純物としてのアルミ切粉や作動油等の他油成分が、濾過部材としてのアルミ切粉により分離される。そして、過部材としてのアルミ切粉が、クーラント中に不純物として存在するアルミ切粉を回収(吸着)し、その回収したアルミ切粉を含むアルミ切粉によって、さらにクーラント中に不純物として存在するアルミ切粉が回収されるという相乗作用が得られる。
このように、濾過部材としてアルミ切粉を備えるフィルタに対し、不純物としてのアルミ切粉を有するクーラントが被処理液とされる場合、アルミ切粉の素材自体が有する吸着作用が高くなること等により、被処理液中の不純物であるアルミ切粉や他油成分等に対してより高い分離性が得られる。このため、アルミ切粉を濾過部材として備えるフィルタにおいては、アルミ部品に対する切削加工等に際して用いられるクーラント中の不純物の回収や除去に際し、より高い回収効率や除去作用が得られる。
以下、本発明に係るフィルタについて、実施の形態に即して具体的に説明する。
なお、以下に説明する実施の形態においては、フィルタが濾過部材として備える金属切粉を、アルミ切粉とする。また、フィルタにより処理(濾過)される被処理液を、アルミ部品に対する切削加工等に際して用いられた水溶性クーラント(以下単に「クーラント」という。)とする。したがって、以下に説明する実施の形態におけるクーラントには、不純物として、アルミ切粉等の固体不純物や、作動油や潤滑油等の他油成分(以下単に「他油」ともいう。)等が含まれることとなる。また、本発明に係るフィルタにおいては、被処理液が、主としてその自重により濾過部材を通過するため、被処理液が流れる方向を鉛直方向下向きとする。
本発明に係るフィルタの第一実施形態について、図1を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態のフィルタ10は、ケース部材としてのケース体11と、ケース体11内に設けられる濾過部材12とを備える。
ケース体11は、クーラントの入口部14および出口部15を有する。本実施形態におけるケース体11は、図1に示すように、円筒状の本体部11aを有するとともに全体として略円筒状(略管状)に構成され、その一端側(上端側)に入口部14を有し、他端側(下端側)に出口部15を有する。
入口部14は、本体部11aの上端開口部11bとして設けられる。出口部15は、本体部11aの下側において縮径部11cを介して設けられる細径部11dの下端開口部11eとして設けられる。縮径部11cは、下側を頂点側とする略円錐形状を有する部分であり、本体部11aに対してその下端から連続するように形成される。細径部11dは、本体部11aに対して小径の円筒状の部分であり、縮径部11cに対してその下端から連続するように形成される。つまり、縮径部11cと細径部11dとにより、漏斗状の部分が形成される。細径部11dの下側の開口部が下端開口部11eとなる。
このように、ケース体11においては、本体部11aと縮径部11cと細径部11dとにより、入口部14から出口部15にかけて連通する空間が形成される。つまり、入口部14(上端開口部11b)から流入したクーラントは、ケース体11内を通過して、出口部15(下端開口部11e)から流出する。
ケース体11の大きさは、例えば、本体部11aの直径が150mm程度、本体部11aの長さが400mm程度に設定される。
なお、本発明に係るケース部材の形状や大きさは、本実施形態のケース体11に限定されるものではない。すなわち、本発明に係るケース部材の形状は、本実施形態のケース体11を例に説明すると、例えば、縮径部11cおよび細径部11dが設けられることなく、本体部11aの下端開口部が出口部として構成されたり、本体部11aの上側に細径部が設けられたりしてもよい。また、本発明に係るケース部材の形状は、楕円筒状や角柱状等であってもよい。また、本発明に係るケース部材の大きさについても、被処理液の量(処理量)や種類等によって適宜設定される。
濾過部材12は、ケース体11における入口部14と出口部15との間の所定の空間に充填されるアルミ切粉13により構成される。つまり、本実施形態のフィルタ10は、濾過部材12として、所定の空間に充填された状態のアルミ切粉13を備える。
アルミ切粉13としては、例えば数10μm〜数μm程度の大きさのものが用いられる。また、アルミ切粉13としては、アルミ部品に対する切削加工等に際して生じたものが用いられる。
アルミ切粉13は、ケース体11において本体部11aの内部に充填される。本実施形態のフィルタ10においては、フィルタ部材16により、ケース体11の内部における本体部11aと縮径部11cとが仕切られる。すなわち、フィルタ部材16は、ケース体11の本体部11aの内径と略同じ大きさの外径を有する円板状の部材である。このようなフィルタ部材16が、ケース体11の上端開口部11bからケース体11の内部に入れられ、本体部11aと縮径部11cとの境目部分で係止した状態で設けられる。
このように、本実施形態のフィルタ10においては、アルミ切粉13が、ケース体11の内部においてフィルタ部材16よりも上側の部分である本体部11aの内部に充填される。つまり、本実施形態のフィルタ10において、アルミ切粉13が充填された状態となる「所定の空間」は、ケース体11においてフィルタ部材16によって下側が仕切られた本体部11aの内部空間となる。ここで、本体部11aの内部に対するアルミ切粉13の充填に際しては、アルミ切粉13が、その有する弾性によって盛り上がらないような状態となる程度に詰め込まれる。
フィルタ部材16は、前記のとおり充填されるアルミ切粉13の通過(落下)が妨げられるとともに、濾過部材12を通過したクーラントが透過可能となるような構成を有する。かかる構成としては、ケース体11内に充填されるアルミ切粉13の大きさよりも小さく、かつ濾過部材12を通過したクーラントが透過可能な大きさの多数の孔部を有する構成がある。具体的には、フィルタ部材16としては、例えば、10〜50μm程度の大きさの多数の孔部を有する多孔部材が用いられる。
なお、フィルタ部材16が多数の孔部を有する構成である場合、その孔部の数や大きさや形状等は特に限定されるものではない。また、フィルタ部材16としては、メッシュ状の部材等が用いられる。
以上の構成を備える本実施形態のフィルタ10においては、アルミ切粉や他油等の不純物を含む(汚れた)クーラントが、入口部14(上端開口部11b)からケース体11内に流入する(図1中、矢印A1参照)。ケース体11内に流入したクーラントは、濾過部材12、つまり本体部11a内に充填された状態のアルミ切粉13を通過(透過)する。クーラントは、ケース体11内のアルミ切粉13を通過することにより濾過される。すなわち、アルミ切粉13を通過するクーラント中の不純物(アルミ切粉や他油等)が、ケース体11内に充填された状態のアルミ切粉13によって捕捉され、クーラントから不純物が分離される。濾過部材12を通過して浄化されたクリーンなクーラントは、フィルタ部材16を介し、縮径部11cおよび細径部11dを通過して、出口部15(下端開口部11e)から流出する(図1中、矢印A2参照)。
このように、本実施形態のフィルタ10においては、クーラント中に混入したアルミ切粉等の固体不純物や他油等が、アルミ切粉13によってクーラントから分離され、クーラントが濾過される。具体的な現象としては、微粒子状のアルミ切粉が混入すること等により灰色状に濁ったクーラントが、本実施形態のフィルタ10によって濾過されることにより、浄化されて白色状のクーラント(クリーンなクーラント)となる。
本実施形態のフィルタ10については、次のような実験結果が得られている。
すなわち、本実験では、被処理液として、クーラントと他油(潤滑油)とが同量(約500ml)ずつ混合されて攪拌された混合液が用いられた。かかる混合液が、本実施形態のフィルタ10と同様の構成を有するフィルタによって濾過されると、その混合液中のほとんどの他油成分が、濾過部材12としてのアルミ切粉13によって捕捉された。つまり、本実験では、本実施形態のフィルタ10と同様の構成を有するフィルタにより、クーラント内に含まれる他油成分が、高い割合で(ほぼ100%)除去された。
また、本実施形態のフィルタ10においては、クーラント中に混入した不純物としてのアルミ切粉についても、濾過部材12としてのアルミ切粉13によって高い割合で除去される。すなわち、濾過部材12としてのアルミ切粉13は、その有する形状や吸着力等によって、アルミ切粉13自体が有する大きさよりも大きなアルミ切粉はもちろんのこと、アルミ切粉13自体が有する大きさよりも小さな微粒子状のアルミ切粉までも捕捉することができる。これにより、クーラント中に混入した不純物としてのアルミ切粉が、高い割合で除去される。
以上のような構成を備えるフィルタ10においては、濾過部材12として充填されるアルミ切粉13の大きさが、クーラントの流れ方向の上流側から下流側にかけて、徐々にまたは段階的に小さくなることが好ましい。
すなわち、本実施形態のフィルタ10においては、アルミ切粉13が、その大きさが、ケース体11におけるクーラントの流れる方向の上流側となる入口部14側(上側)から、クーラントの流れる方向の下流側となる出口部15側(下側)にかけて、徐々にまたは段階的に小さくなるように充填されることが好ましい。つまり、ケース体11の本体部11aにおいて、入口部14側に位置するアルミ切粉13ほど比較的大きい(大粒の)切粉が用いられ、出口部15側に位置するアルミ切粉13ほど比較的小さい(小粒の)切粉が用いられる。
このように、濾過部材12として充填されるアルミ切粉13の大きさが調整されることにより、クーラント内に混入したアルミ切粉等の固体不純物についても、濾過部材12として充填されるアルミ切粉13の大きさに対応して順に除去されることとなる。つまり、様々な大きさのアルミ切粉等を固体不純物として含む(汚れた)クーラントが、充填された状態のアルミ切粉13を通過するに際し、固体不純物のうち大きい(大粒の)ものから先に除去され、下流側にいくにしたがい、小さい(小粒の)ものが除去されることとなる。
これにより、クーラント内に混入した不純物、特にアルミ切粉等の固体不純物が、効率的に除去されることとなる。
次に説明する第二実施形態のフィルタは、濾過部材12として充填されるアルミ切粉13の大きさが、クーラントの流れ方向の上流側から下流側にかけて、段階的に小さくなる構成を備えている。
本発明に係るフィルタの第二実施形態について、図2を用いて説明する。なお、前述した実施形態と共通する部分については、同一の符号を用いる等して適宜その説明を省略する。
本実施形態のフィルタ20は、図1に示す第一実施形態のフィルタ10の構成において、前記のとおり、濾過部材12として充填されるアルミ切粉13の大きさが、クーラントの流れ方向の上流側から下流側にかけて、段階的に小さくなる構成を備えている。
すなわち、図2に示すように、本実施形態のフィルタ20は、濾過部材12として、比較的大きさの大きい(大粒の)大粒アルミ切粉13aと、比較的中程度の大きさの(中粒の)中粒アルミ切粉13bと、比較的大きさの小さい(小粒の)小粒アルミ切粉13cとの、大きさの異なる三種類のアルミ切粉を、ケース体11の内部における各部に充填された状態で備える。これら各大きさのアルミ切粉は、フィルタ20における上流側(入口部14側)から下流側(出口部15側)にかけて、大粒アルミ切粉13a、中粒アルミ切粉13b、小粒アルミ切粉13cの順に、ケース体11の内部における各部に充填される。なお、以下では、大粒アルミ切粉13a、中粒アルミ切粉13bおよび小粒アルミ切粉13cを総称してアルミ切粉13ともいう。
したがって、本実施形態のフィルタ20における濾過部材12は、所定の空間に充填された状態の大粒アルミ切粉13aで構成される大粒切粉層23aと、同じく充填された状態の中粒アルミ切粉13bで構成される中粒切粉層23bと、同じく充填された状態の小粒アルミ切粉13cで構成される小粒切粉層23cとを有する。本実施形態のフィルタ20では、各切粉層23a・23b・23cは、略均等な厚さ(上下方向の長さ)として構成される。
前記各切粉層23a・23b・23cを構成するアルミ切粉の大きさは、特に限定されるものではないが、例えば、次のような大きさのアルミ切粉が用いられる。すなわち、大粒切粉層23aを構成する大粒アルミ切粉13aとして、30μm程度の大きさのアルミ切粉、中粒切粉層23bを構成する中粒アルミ切粉13bとして、20μm程度の大きさのアルミ切粉、小粒切粉層23cを構成する小粒アルミ切粉13cとして、10μm程度の大きさのアルミ切粉が、それぞれ用いられる。このように大きさの異なるアルミ切粉は、例えば、アルミ部品についての所定の加工に際し、各工程において様々な大きさのアルミ切粉が生じる場合、適切な大きさのアルミ切粉が生じる各工程から適宜得られる。
このように、本実施形態のフィルタ20は、濾過部材12として充填されるアルミ切粉の大きさが、クーラントの流れ方向の上流側から下流側にかけて、三段階に小さくなる構成を備えている。
また、本実施形態のフィルタ20においては、図2に示すように、大粒切粉層23aと中粒切粉層23bとを仕切る上フィルタ部材26a、および中粒切粉層23bと小粒切粉層23cとを仕切る下フィルタ部材26bが設けられている。つまり、本実施形態のフィルタ20においては、大粒切粉層23aと中粒切粉層23bとの間に上フィルタ部材26aが介装され、中粒切粉層23bと小粒切粉層23cとの間に下フィルタ部材26bが介装されている。各フィルタ部材26a・26bは、ケース体11の本体部11aの内径と略同じ大きさの外径を有する円板状の部材である。
なお、これらフィルタ部材26a・26bは、必要に応じて設けられる。つまり、本実施形態のフィルタ20においては、前記各フィルタ部材26a・26bは適宜省略可能である。
上フィルタ部材26aおよび下フィルタ部材26bは、その仕切る上下の切粉層を構成するアルミ切粉同士が混ざることが防止されるとともに、上流側の切粉層を通過したクーラントが透過可能となるような構成を有する。すなわち、上フィルタ部材26aは、大粒切粉層23aを構成する大粒アルミ切粉13aと、中粒切粉層23bを構成する中粒アルミ切粉13bとが混ざることが防止されるとともに、大粒切粉層23aを通過したクーラントが透過可能となるような構成を有する。かかる構成としては、大粒アルミ切粉13aの大きさよりも小さく、かつ大粒切粉層23aを通過したクーラントが透過可能な大きさの多数の孔部を有する構成がある。同様にして、下フィルタ部材26bは、中粒切粉層23bを構成する中粒アルミ切粉13bと、小粒切粉層23cを構成する小粒アルミ切粉13cとが混ざることが防止されるとともに、中粒切粉層23bを通過したクーラントが透過可能となるような構成を有する。かかる構成としては、中粒アルミ切粉13bの大きさよりも小さく、かつ中粒切粉層23bを通過したクーラントが透過可能な大きさの多数の孔部を有する構成がある。
上フィルタ部材26aおよび下フィルタ部材26bは、それぞれが有する孔部の大きさが、前記フィルタ部材16との関係において、上フィルタ部材26a、下フィルタ部材26b、フィルタ部材16の順に小さくなるように構成される。具体的には、例えば、フィルタ部材16が有する孔部の大きさが5μmである場合、下フィルタ部材26bが有する孔部の大きさが10μm、上フィルタ部材26aが有する孔部の大きさが数10μm等として設定される。
なお、各フィルタ部材26a・26bが多数の孔部を有する構成である場合、その孔部の数や大きさや形状等は特に限定されるものではない。また、各フィルタ部材26a・26bとしては、フィルタ部材16と同様、メッシュ状の部材等が用いられる。
以上の構成を備える本実施形態のフィルタ20においては、アルミ切粉や他油等の不純物を含む(汚れた)クーラントが、入口部14(上端開口部11b)からケース体11内に流入する(図2中、矢印B1参照)。ケース体11内に流入したクーラントは、濾過部材12、つまり本体部11a内の上部に充填された状態の大粒アルミ切粉13a(大粒切粉層23a)、同じく中部に充填された状態の中粒アルミ切粉13b(中粒切粉層23b)、同じく下部に充填された状態の小粒アルミ切粉13c(小粒切粉層23c)を順に通過(透過)する。ここで、大粒切粉層23aと中粒切粉層23bとの間では、上フィルタ部材26aが介され、中粒切粉層23bと小粒切粉層23cとの間では、下フィルタ部材26bが介される。クーラントは、ケース体11内の各アルミ切粉13a・13b・13cを通過することにより濾過される。すなわち、アルミ切粉13を通過するクーラント中の不純物(アルミ切粉や他油等)が、ケース体11内の各部に充填された状態の各アルミ切粉13a・13b・13cによって捕捉され、クーラントから不純物が分離される。濾過部材12を通過して浄化されたクリーンなクーラントは、フィルタ部材16を介し、ケース体11における縮径部11cおよび細径部11dを通過して、出口部15(下端開口部11e)から流出する(図2中、矢印B2参照)。
本発明に係るフィルタの第三実施形態について、図3を用いて説明する。なお、前述した実施形態と共通する部分については、同一の符号を用いる等して適宜その説明を省略する。
本実施形態のフィルタ30は、図2に示す第二実施形態のフィルタ20の構成において、アルミ切粉13に対するクーラントの流れ方向の上流側に、クーラント中の不純物を回収するための空間である回収空間33を有する。
すなわち、図3に示すように、本実施形態のフィルタ30は、アルミ切粉13に対するクーラントの流れ方向の上流側、つまり大粒アルミ切粉13aにより構成される大粒切粉層23aの上側に、回収空間33を有する。
回収空間33には、フィルタ30の入口部14から流入するクーラント内の不純物のうち、大粒アルミ切粉13aと同程度の大きさあるいはそれよりも大きいアルミ切粉やその他の固体不純物等の、アルミ切粉13内(大粒切粉層23a内)に流入できなかった不純物(主として固体不純物)が堆積する。回収空間33内に堆積した不純物は、適宜回収される。なお、回収空間33内に堆積した不純物のうち、アルミ切粉は、クーラント中に含まれる他油等に対しては濾過部材として機能する。
回収空間33の大きさ(上下方向の長さ)は、特に限定されるものではないが、例えば、濾過部材12における各切粉層(23a・23b・23c)と略同じ大きさとして設けられる。
このように、アルミ切粉13に対する上流側に、回収空間33が設けられることにより、アルミ切粉13内(大粒切粉層23a内)に流入できなかった不純物が堆積するスペースが確保されることとなる。これにより、アルミ切粉13上に堆積する不純物の除去のための手間をともなわないフィルタ30の比較的長期の使用が可能となる。本実施形態のフィルタ30のように回収空間33を有する構成は、クーラントに含まれる不純物にアルミ切粉等の固体不純物が多く含まれる場合に適している。
その他の構成、作用、効果については、第二実施形態のフィルタ20と同様であり、説明を省略する。なお、回収空間33は、第一実施形態のフィルタ10の構成において設けられても、同様の作用・効果を発揮する。
本発明に係るフィルタの第四実施形態について、図4を用いて説明する。なお、前述した実施形態と共通する部分については、同一の符号を用いる等して適宜その説明を省略する。
本実施形態のフィルタ40は、図3に示す第三実施形態のフィルタ30の構成において、アルミ切粉13を、所定の方向を回転軸方向として回転させることにより、クーラントから分離されてアルミ切粉13中に存在する不純物をこのアルミ切粉13から遠心分離させるための回転手段と、この回転手段によってアルミ切粉13から遠心分離される不純物を回収するための回収手段とを備える。
図4に示すように、本実施形態のフィルタ40は、前記回転手段として、駆動部を構成するモータ41と、回転部を構成する回転軸42とを有する。すなわち、モータ41の回転駆動力が、このモータ41の出力軸となる回転軸42を介して、アルミ切粉13(大粒アルミ切粉13a・中粒アルミ切粉13b・小粒アルミ切粉13c)に伝達される。これにより、アルミ切粉13が回転する。モータ41による回転軸42を介するアルミ切粉13の回転は、少なくとも、クーラントから分離されアルミ切粉13中に存在する不純物(主として他油成分)がこのアルミ切粉13から遠心分離することができる遠心力が生じる程度のものとなる。具体的には、モータ41は、アルミ切粉13を、例えば300rpm程度で回転させる。
図4に示すように、本実施形態のフィルタ40において、回転軸42は、円筒状であるケース体11の本体部11a内に充填された状態のアルミ切粉13に対して、このアルミ切粉13を貫通するような状態で筒軸方向(中心軸方向)に配される。つまり、回転軸42は、その回転軸心方向が、円筒状の本体部11aにおける筒軸方向と略一致するように上下方向に配される。したがって、本実施形態のフィルタ40においては、回転手段における回転軸方向について前記「所定の方向」は、上下方向となる。
回転軸42は、その回転を、フィルタ部材16、上フィルタ部材26aおよび下フィルタ部材26bのうち少なくともいずれかを介してケース体11に伝達させる。つまり、前記各フィルタ部材16、26a、26bのうち、回転軸42の回転をケース体11に伝達するフィルタ部材は、回転軸42(の外周面)に対して固設されるとともに、ケース体11(の内周面)に対して固設されることとなる。
本実施形態のフィルタ40においては、回転軸42は、ケース体11における前記筒軸方向となる位置において、上フィルタ部材26aおよび下フィルタ部材26bを貫通し、下端部がフィルタ部材16に達する状態となるように設けられる。なお、上フィルタ部材26aおよび下フィルタ部材26bには、回転軸42を貫通させるための貫通孔26c(図5参照)がそれぞれ設けられる。また、フィルタ部材16においても、回転軸42を貫通させるための孔部16c(図5参照)が設けられる。ただし、フィルタ部材16の孔部16cは、嵌合部等であってもよい。また、回転軸42の上端部は、ケース体11の外部(上側)へと入口部14を介して(上端開口部11bから)延出される。この回転軸42の上端延出部に、モータ41が設けられる。
このような構成により、モータ41の回転駆動力が、回転軸42、少なくともいずれかのフィルタ部材(16、26a、26b)、およびケース体11を介してアルミ切粉13に伝達される。これにより、ケース体11の内部に充填された状態のアルミ切粉13が回転する。つまり、アルミ切粉13に対して、アルミ切粉13が、その捕捉した不純物(主として他油成分)をアルミ切粉13から遠心分離させることができる程度の遠心力が付与される。ここで、モータ41は、その回転駆動力によって回転軸42が回転するように、図示せぬ支持部等に固定される。
なお、本実施形態のフィルタ40においては、モータ41による回転軸42の回転が、前記のとおり少なくともいずれかのフィルタ部材を介してケース体11に伝達されることにより、アルミ切粉13が回転する構成を備えるが、アルミ切粉13が回転するための構成は、本実施形態に限定されるものではない。アルミ切粉13が回転するための他の構成としては、例えば、回転軸42のケース体11に対する回転の伝達に際して各フィルタ部材16・26a・26bとは別途設けられる部材が用いられる構成や、回転軸42の回転が直接的にアルミ切粉13に伝達される構成が考えられる。また、回転軸42の回転が直接的にアルミ切粉13に伝達される構成においては、アルミ切粉13の回転にともなってケース体11が回転する構成であっても、固定された状態で設けられるケース体11に対してアルミ切粉13が相対回転する構成であってもよい。
また、図4に示すように、本実施形態のフィルタ40は、前述のような回転手段によってアルミ切粉13から遠心分離される不純物を回収するための回収手段として、ケース体11に設けられる多数の回収用孔部11fと、ケース体11の周囲を覆う回収容器43とを有する。すなわち、アルミ切粉13から遠心分離される不純物が、回収用孔部11fを介してケース体11の外部へと放出され、この放出される不純物が、回収容器によって捕捉され回収される。
回収用孔部11fは、ケース体11の内部と外部とを連通する貫通孔である。回収用孔部11fは、アルミ切粉13から遠心分離される不純物のケース体11外部への放出を許容するためのものである。したがって、回収用孔部11fは、ケース体11において少なくともアルミ切粉13から不純物が遠心分離される方向に対応する部分に設けられる。本実施形態のフィルタ40においては、回収用孔部11fは、少なくともケース体11における本体部11aのアルミ切粉13が充填される部分(高さ範囲)に設けられる。
回収用孔部11fの大きさは、ケース体11内に充填されるアルミ切粉13の大きさよりも小さく、かつアルミ切粉13により捕捉されたアルミ切粉13中に存在する不純物(主として他油成分)が透過可能となるように設定される。
回収用孔部11fは、例えば、ケース体11を構成する部材として、メッシュ状の部材が用いられること等により設けられる。
回収容器43は、ケース体11に対して、回収用孔部11fを介して放出される不純物を捕捉して回収することができる範囲でケース体11を覆うように構成される。本実施形態のフィルタ40においては、回収容器43は、有底筒状の部材により構成され、全体として略筒状のケース体11に対して略同心配置された状態で設けられる。すなわち、回収容器43は、略円筒状の側壁部43aと、この側壁部43aの一端側を塞ぐ底部43bとを有する。
回収容器43の底部43bは、ケース体11を貫通させるための貫通孔43cを有する。つまり、回収容器43は、出口部15からの浄化されたクーラントの流出を確保するため、その底部43bに設けられる貫通孔43cを介してケース体11を貫通させる。本実施形態では、ケース体11の縮径部11cの部分が、底部43bを貫通する部分となっている。また、回収容器43の上側は、入口部14からのクーラントの流入を許容するため開口部とされる。
以上の構成を備えるフィルタ40においては、前述したような回転手段および回収手段による、クーラントから分離されてアルミ切粉13中に存在する不純物の捕捉・回収は、次のようにして行われる。
すなわち、モータ41の回転駆動力により、回転軸42が回転し(図4中、矢印C1参照)、これにともない、アルミ切粉13が回転する(図4中、矢印C2参照)。アルミ切粉13が回転することにより、アルミ切粉13に付着する等してアルミ切粉13中に存在する不純物のうち主として他油が遠心分離され、回収用孔部11fを介してケース体11の外部に放出される(図4中、矢印C3参照)。したがって、回収容器43の側壁部43aは、少なくともケース体11から放出される他油を捕捉することができる程度の高さ範囲で、ケース体11を覆う。
ケース体11の外部に放出される他油は、回収容器43の内周面43dや、ケース体11の外周面11gや、ケース体11と回収容器43との間の空間を伝って、回収容器43内(底部43b上)に溜まる。したがって、前記のとおり底部43bに設けられる貫通孔43cには、底部43b上に溜まった他油の漏出防止のため、シール部材等が適宜設けられる。
回収容器43内に溜まる他油は、適宜の方法により回収される。本実施形態のフィルタ40においては、図4に示すように、底部43bに、回収容器43の内部と連通する排出口43eが設けられる。すなわち、回収容器43内に溜まる他油は、排出口43eを介して回収容器43の外部に排出され(図4中、矢印C4参照)、回収タンク44へと導かれる。なお、回収容器43内に溜まる他油の回収方法は、本実施形態に限定されるものではない。
本実施形態のフィルタ40の使用の態様として、例えば、所定の時間間隔ごとに所定の時間、モータ41の駆動によりアルミ切粉13が回転させられることにより、アルミ切粉13中に含まれる他油の遠心分離による回収が行われる。
以上のような構成を備える本実施形態のフィルタ40においては、クーラントから分離されて(捕捉されて)アルミ切粉13中に含まれる不純物のうち主として他油を、ケース体11の内部に充填されているアルミ切粉13から排出することが可能となる。これにより、ケース体11の内部に充填されているアルミ切粉13中に、クーラントから分離した不純物(他油)が溜まっていくことによる、アルミ切粉13による不純物の除去効率の低下を防止することができる。結果として、フィルタ40におけるアルミ切粉13交換までの期間を長くすることができ、アルミ切粉13交換のための手間を少なくすることができる。本実施形態のフィルタ40のように、アルミ切粉13中の不純物を遠心分離により回収するための構成を備えるフィルタは、クーラントに含まれる不純物に他油が多く含まれる場合に適している。
その他の構成、作用、効果については、第三実施形態のフィルタ30と同様であり、説明を省略する。なお、本実施形態のフィルタ40が備える前述したような回転手段や回収手段は、第一実施形態のフィルタ10や第二実施形態のフィルタ20の構成において設けられても、同様の作用・効果を発揮する。
以上のような構成を備える各実施形態のフィルタにおいては、アルミ切粉13が、一または複数の成形品であることが好ましい。つまり、ケース体11の内部に充填されるアルミ切粉13が、予め一体または複数体のブロック状の成形品として構成されることが好ましい。
具体的には、ケース体11の内部に充填されるアルミ切粉13が、プレス加工が施されることによって所定の形状に圧縮成形されることにより、予め一体の成形品(プレス品)として構成される。アルミ切粉13が成形品とされるに際しては、その成形品が、ケース体11の内部に収容されることにより、アルミ切粉13がケース体11の内部における所定の空間に充填された状態となる形状に形成される。
したがって、上述した各実施形態のフィルタにおいては、アルミ切粉13は、ケース体11の本体部11aの内部空間の形状・大きさに沿う円柱状の成形品として形成される。
なお、アルミ切粉13が、予め成形品として構成されるに際して用いられる方法は、前記のようなプレス加工による圧縮成形に限定されるものではなく、ケース体11の内部に充填されるアルミ切粉13が、予め所定の形状を有する成形品として構成される方法であればよい。
図5には、第四実施形態のフィルタ40において、ケース体11の内部に充填されるアルミ切粉13が、予め成形品として構成される場合を示している。
すなわちこの場合、大粒切粉層23aを構成する大粒アルミ切粉13aが、大粒切粉成形品51aとして構成される。同様に、中粒切粉層23bを構成する中粒アルミ切粉13bが、中粒切粉成形品51bとして、小粒切粉層23cを構成する小粒アルミ切粉13cが、小粒切粉成形品51cとして、それぞれ構成される。各切粉成形品51a・51b・51cには、前述した回転手段を構成する回転軸42を貫通させるための貫通孔52が設けられる。
なお、図5においては、ケース体11に設けられる回収用孔部11fの図示は省略している。
このように、ケース体11の内部に充填されるアルミ切粉13が、予め成形品とされる構成のフィルタにおいては、ケース体11に対するアルミ切粉13の充填時やフィルタのメンテナンス時における作業性や、フィルタとしての汎用性の向上を図ることができる。
具体的には、図5に示すように、ケース体11の内部に対して、フィルタ部材16、小粒切粉成形品51c、下フィルタ部材26b、中粒切粉成形品51b、上フィルタ部材26a、大粒切粉成形品51aの順に、これらが上端開口部11bからケース体11の内部に収容されることにより、ケース体11の内部に対するアルミ切粉13の充填が完了する。これにより、ケース体11の内部に対してばらばらの状態のアルミ切粉13が充填される場合と比べて、アルミ切粉13の充填時における作業性の向上を図ることができる。
また、ケース体11の内部に充填(収容)されているアルミ切粉13の交換や掃除等のフィルタのメンテナンスに際しては、前記と逆の順番、つまり大粒切粉成形品51a、上フィルタ部材26a、中粒切粉成形品51b、下フィルタ部材26b、小粒切粉成形品51c、フィルタ部材16の順に、これらがケース体11の上端開口部11bから取り出される。つまり、アルミ切粉13(大粒アルミ切粉13a・中粒アルミ切粉13b・小粒アルミ切粉13c)は、フィルタ部材16等と同様にそれぞれ部品としてケース体11の内部から取り出される。これにより、ケース体11の内部に対してばらばらの状態のアルミ切粉13が充填されている場合と比べて、フィルタのメンテナンス時における作業性の向上を図ることができる。
また、ケース体11の内部に充填されるアルミ切粉13が、予め成形品とされる構成のフィルタにおいては、必要に応じて所定の大きさのアルミ切粉13を用いたり、アルミ切粉13を交換部品として例えば粒の大きさごと等に管理したりすることが可能となり、フィルタとしての汎用性の向上を図ることができる。
なお、第一〜第三実施形態のフィルタ(10、20、30)において、アルミ切粉13が、一または複数の成形品とされる場合は、その成形品において回転軸42を貫通させるための構成(前記貫通孔52)は不要となる。
また、第一実施形態のフィルタ10のように、ケース体11の内部に充填されるアルミ切粉13について、その大きさが特に区別されない構成においては、アルミ切粉13の成形品が一体の成形品であっても、複数の(分割された)成形品であってもよい。
以上のような構成を備える本発明に係るフィルタにおいては、次のような効果が得られる。
すなわち、本発明に係るフィルタは、アルミ部品等の加工ラインで必然的に発生する多量の金属切粉を利用することができるとともに、高性能なフィルタを実現することが可能となるので、コストパフォーマンスに優れる。
また、フィルタの寿命、つまり濾過部材として所定の空間に充填される金属切粉の交換時期は、濾過されて排出される被処理液に混入する他油等の不純物から、視覚的に判断することができるので、金属切粉の交換時期を容易に判断することができる。
また、フィルタにおける金属切粉の交換に際しては、金属切粉が充填されるケース部材を反転させること等によって金属切粉を簡単に取り出すことができるとともに、新しい金属切粉をケース部材に充填することのみによって、フィルタとして再使用することが可能となる。このため、フィルタにおける金属切粉の交換に際して良好な作業性が得られるとともに、金属切粉さえあれば永続的にフィルタとして使用し続けることができるため、フィルタとしてのランニングコストを大幅に低くすることができる。
以下では、本発明に係るフィルタの使用例として、本発明に係るフィルタを備えた分離装置について説明する。なお、以下に説明する分離装置の実施の形態においては、前述したフィルタについての実施の形態の場合と同様に、フィルタが濾過部材として備える金属切粉を、アルミ切粉とし、フィルタにより処理(濾過)される被処理液を、アルミ部品に対する切削加工等に際して用いられた水溶性クーラント(以下単に「クーラント」という。)とする。また、前述した本発明に係るフィルタについての各実施形態と共通する部分については、同一の符号を用いる等して適宜その説明を省略する。
まず、本発明に係るフィルタを備えた分離装置の一実施形態である分離装置100について、図6を用いて説明する。
図6に示すように、本実施形態の分離装置100は、第一クーラントタンク110と、圧送ポンプ120と、噴出部材130と、分離層140と、フィルタ150と、第二クーラントタンク160とを備える。
第一クーラントタンク110は、アルミ切粉や他油等の不純物を含む(汚れた)クーラント(分離前のクーラント)を一時的に貯溜する容器(ダーティタンク)である。第一クーラントタンク110は、分離前のクーラントを貯溜する第一の貯溜部を構成する。
第一クーラントタンク110に貯溜される分離前のクーラントは、図示せぬ加工装置から回収されたものであり、予めドラムフィルタに通されること等によって、不純物の荒取りが施されている。具体的には、第一クーラントタンク110に貯溜される分離前のクーラントは、約100μm以上の大きさのアルミ切粉等の固体不純物が分離除去されている。
圧送ポンプ120は、第一クーラントタンク110に一時的に貯溜されている分離前のクーラントを、分離層140に圧送する。圧送ポンプ120は、第一クーラントタンク110に貯溜されている分離前のクーラントを、後述する不純物分離部に送給する送給部を構成する。
圧送ポンプ120は、圧送配管121の中途部に設けられる。圧送配管121の一端は、第一クーラントタンク110に挿入されて第一クーラントタンク110の底部に配置される。圧送配管121の他端は、分離槽140に挿入されて分離槽140の底部(厳密には分離槽140の貯溜部142の底部)に配置される。
圧送ポンプ120としては、水や油等を圧送する市販のポンプを用いることができる。
噴出部材130は、圧送ポンプ120により圧送された分離前のクーラントに気泡を混合して噴出する噴出手段として機能する。
噴出部材130は、ノズル131と、エア供給管132と、開閉弁133とを備える。
ノズル131は、内部に空間が形成された略円筒形状の部材である。ノズル131の根元部は、圧送配管121の他端部(分離槽140に挿入されている方の端部)に連通接続される。ノズル131の先端部は開口している。
なお、本実施形態においては、ノズル131は略円筒形状であるが、これに限定されるものではない。つまり、ノズル131の形状は、噴出される液体の種類や単位時間あたりの噴出量等に応じて適宜選択される。例えば、ノズルの形状は、断面形状が細い長方形状となる角筒形状であってもよい。
エア供給管132は、管状の部材である。エア供給管132の一端部であるノズル側端部132aは、ノズル131の内部空間に連通される。エア供給管132の他端部である開放側端部132bは、大気中に開放される。
開閉弁133は、エア供給管132の中途部に設けられる。開閉弁133は、エア供給管132の中途部を開いた状態(連通可能な状態)または閉じた状態(遮断された状態)のいずれかに切り替える弁である。開閉弁133は、通常の分離作業時には開いた状態とされ、分離作業の準備段階では閉じた状態とされる。
圧送ポンプ120が駆動されると、第一クーラントタンク110に貯溜されている分離前のクーラントが、圧送配管121を通ってノズル131に到達する。ノズル131に到達したクーラントは、ノズル131の内部を通過してその先端部から分離槽140の内部(厳密には分離槽140の貯溜部142)に噴出される。このとき、開閉弁133が開いた状態であると、ノズル131の内部を通過するクーラントにより、エア供給管132の内部に負圧が発生し、エア供給管132からノズル131の内部にエアが供給される(引き込まれる)。その結果、ノズル131の先端部から噴出されるクーラントには、エア供給管132からノズル131の内部に供給されたエアに由来する気泡が多数混合されることとなる。
なお、本実施形態の分離装置100においては、ノズル131の内部を通過するクーラントにより発生する負圧が利用され、ノズル131の先端部から噴出されるクーラントに気泡が混合するが、これに限定されるものではない。
ノズル131の先端部から噴出されるクーラントに気泡が混合するための構成としては、例えば、エアポンプでエアがノズルの内部またはノズルの先端部近傍に圧送されることにより、ノズルの先端部から噴出される分離前のクーラントに気泡が混合する構成等であってもよい。かかる構成によっても同様の効果が奏される。また、本実施形態では、エア供給管132が、ノズル131に連通される構成とされているが、これに限定されず、エア供給管132が、圧送配管121の中途部に接続されることにより、ノズル131の先端部から噴出される分離前のクーラントに気泡が混合する構成であってもよい。
分離槽140は、分離前のクーラントを貯溜する容器である。分離槽140の内部は、仕切壁141により、貯溜部142と回収部143との二つの空間に区画される。
貯溜部142は、分離槽140の内部に形成される空間のうち、分離前のクーラントを貯溜する空間である。
貯溜部142において、仕切壁141に対向する壁面である内壁面142aの下部には、傾斜面144aを形成するための下部傾斜板144が設けられる。同じく内壁面142aの上部には、傾斜面145aを形成するための上部傾斜板145が設けられる。
噴出部材130のノズル131は、貯溜部142の底部近傍に配置される。ノズル131は、その先端部が下部傾斜板144の傾斜面144aに向けられた状態で固定される。
噴出部材130のノズル131から、分離前のクーラントが傾斜面144aに向かって略水平方向に噴出されると、その噴射されたクーラントは、貯溜部142に貯溜されたクーラントの内部に、下部傾斜板144の傾斜面144aおよび内壁面142aに沿って進む上昇流を形成する。かかる上昇流を形成するクーラントは、上部傾斜板145の傾斜面145aに沿ってさらに進み、貯溜部142に貯溜されている分離前のクーラントの液面に沿って仕切壁141に向かう流れを形成する。仕切壁141に向かう流れを形成するクーラントの一部(液面近傍の部分)は、仕切壁141の上を越えて回収部143にオーバーフローする。このとき、噴出部材130のノズル131が噴出する分離前のクーラントには気泡が多数混合されているため、傾斜面144aおよび内壁面142aに沿って進む上昇流、および傾斜面145aから貯溜部142に貯溜されている分離前のクーラントの液面に沿って仕切壁141に向かう流れには、多数の気泡が含まれている。そして、この多数の気泡は、表面張力によってクーラントに混入しているアルミ切粉と結びついた状態となっている。
したがって、噴出部材130のノズル131から噴出された分離前のクーラントに混入しているアルミ切粉の大部分は、貯溜部142の底部に沈殿することなく、気泡とともに貯溜部142から回収部143にオーバーフローすることとなる。
なお、本実施形態の分離装置100おいては、分離槽140の貯溜部142の内壁面142aの下部に設けられる下部傾斜板144により傾斜面144aが形成され、この傾斜面144aに向かって水平方向に、噴射部材130のノズル131からクーラントが噴出される構成が採用されているが、これに限定されるものではない。例えば、噴出部材130から分離槽140の内壁面142aに向かって斜め上方にクーラントが噴出される構成であっても、分離槽140の内部に気泡を含む上昇流を形成することができる。
また、下部傾斜板144の傾斜面144aの形状は、本実施形態のように平面に限定されず、曲面であってもよい。例えば、傾斜面144aの形状は、分離槽140の底面から内壁面142aにかけて滑らかに接続されるR形状であってもよい。同様に、上部傾斜板145の傾斜面145aの形状は、分離槽140の内壁面142aから分離槽140の貯溜部142に貯溜されたクーラントの液面にかけて接続されるR形状であってもよい。
また、噴出部材130から噴出されるクーラントに混合される気泡の大きさは、クーラントに混入しているアルミ切粉の大きさやその分布(粒度分布)に応じて適宜選択されることが望ましい。
本実施形態の分離装置100においては、10μm以上の大きさのアルミ切粉が回収部143にオーバーフローすることが想定されており、気泡の大きさは、回収部143にオーバーフローするアルミ切粉の大きさの下限値(10μm)よりやや大きい数10μm程度とされている。
圧送ポンプ120により圧送され、噴出部材130により噴出されて、分離槽140の貯溜部142に貯溜されたクーラントのうち、回収部143にオーバーフローしない残りのクーラントは、仕切壁141の内部に形成された沈殿経路146を通過する。沈殿経路146を通過したクーラントは、分離槽140の下部(本実施形態では、厳密には分離槽140の底面)に設けられた排出口147から排出される。ここで、排出口147から排出されるクーラントに混入しているアルミ切粉の量は、アルミ切粉の大部分が回収部143にオーバーフローしたクーラントに集中するため、分離前のクーラントに比べて大きく減少する。
沈殿経路146の導入口146aは、貯溜部142の底部に設けられる。また、沈殿経路146の中途部は、その最も高いところで貯溜部142の液面近傍まで到達する。また、排出口147は、分離槽140の底面に設けられる。これらの構成により、貯溜部142に貯溜されたクーラントに混入しているアルミ切粉の一部は、沈殿経路146を通過する過程で沈殿し、クーラントからさらに分離される。
沈殿経路146の中途部には、エア抜き配管148の一端が連通接続される。エア抜き配管148の他端は、大気中に開放される。これにより、排出口147からクーラントが排出され続け、貯溜部142の液面が低下すること(サイフォン現象)が防止される。なお、エア抜き配管148が省略され、仕切壁141の上面と沈殿経路146とを連通する孔が設けられることによっても、貯溜部142の液面が低下すること(サイフォン現象)が防止される。
また、仕切壁141の貯溜部142側の壁面141aには、噴出部材130のノズル131に向かって下方に傾斜する回収面149aを形成するための回収板149が設けられている。
クーラントに混入しているアルミ切粉のうち、気泡とともに回収部143にオーバーフローされずに貯溜部142の底に向かって沈殿しようとするアルミ切粉は、回収面149aに沿って滑落し、ノズル131の先端部の近傍に移動する。かかるアルミ切粉は、ノズル131の先端部から噴出されるクーラントの流れ(上昇流)に再び乗り、いずれは気泡とともに確実に回収部143にオーバーフローされることとなる。
なお、回収面149aの傾斜角度は、アルミ切粉の性状等に応じて適宜調整されることが望ましい。したがって、回収面149aの形状は、本実施形態のように平面に限定されず、曲面であってもよい。
本実施形態の分離装置100においては、分離槽140の上面は、大きく開口し、大気中に開放されているが、分離槽140の上面に蓋が設けられる構成であっても、略同様の効果が奏される。ただし、分離槽140の上面に蓋が設けられる場合には、この蓋に外部と連通する通気口が設けられること等により、分離槽140に貯溜されたクーラントの液面に臨む空間が外部と連通された状態(分離槽140の上面が開口している場合と同様に、圧送ポンプ120により分離槽140に貯溜されたクーラントが加圧されることがない状態)とされることが、圧送ポンプ120の負荷が小さくなる観点から望ましい。
また、本実施形態の分離装置100においては、分離槽140の貯溜部142の内部に下部傾斜板144、上部傾斜板145および回収板149が設けられることにより、それぞれ傾斜面144a、傾斜面145aおよび回収面149aが形成される構成であるが、これに限定されるものではない。例えば、分離槽140の壁面自体が傾斜した形状とされることにより、傾斜面および回収面が形成される構成であってもよい。
フィルタ150は、本発明に係るフィルタの実施の一形態である。つまり、フィルタ150は、濾過部材12にクーラントを通過させることにより、クーラントから不純物を分離するものである。そして、フィルタ150は、濾過部材12として、所定の空間に充填された状態のアルミ切粉13を備える。すなわち、フィルタ150は、クーラントを通過させることにより、クーラントから不純物を分離するものであって、クーラントの入口部14および出口部15を有するケース体11と、このケース体11における入口部14と出口部15との間の所定の空間に充填されるアルミ切粉13とを備える。
本実施形態の分離装置100において、フィルタ150は、分離槽140からオーバーフローした気泡を含むクーラント(厳密には、分離槽140の貯溜部142から回収部143にオーバーフローした気泡を含むクーラント)から、アルミ切粉や他油等の不純物を濾過により除去する。
フィルタ150における入口部14は、配管153により、分離層140の回収部143に連通接続される。つまり、配管153は、その一端が分離層140の回収部143に連通接続され、他端がケース体11の入口部14に連通接続される。フィルタ150における出口部15には、配管154の一端が接続される。配管154の他端は、第二クーラントタンク160に挿入される。
本実施形態の分離装置100においては、上述のように、噴出部材130および分離層140を含む構成と、フィルタ150とにより、クーラントからの不純物の分離が行われる。つまり、本実施形態の分離装置100においては、噴出部材130および分離層140を含む構成と、フィルタ150とが、クーラントからの不純物の分離を行う不純物分離部を構成する。
第二クーラントタンク160は、噴出部材130および分離層140を含む構成、およびフィルタ150により、アルミ切粉や他油等の不純物が分離されたクリーンなクーラントが回収されるための容器(クリーンタンク)である。つまり、第二クーラントタンク160は、前記不純物分離部によって不純物が分離されたクーラントを貯溜する第二の貯溜部を構成する。
なお、第二クーラントタンク160には、分離層140の排出口147から排出されるクーラントも回収される。排出口147から排出されるクーラントは、配管155によって第二クーラントタンク160に導かれる。配管155は、その一端が分離槽140の排出口147に連通接続され、他端が第二クーラントタンク160に挿入される。
第二クーラントタンク160に回収され貯溜されているクリーンなクーラントは、圧送ポンプ等が用いられ、図示せぬ加工装置へと供給され、アルミ部品に対する切削加工等に際して用いられる。
以上の構成を備える本実施形態の分離装置100においては、前記不純物分離部によるクーラントからの不純物の分離が、フィルタ150が用いられて行われる。
すなわち、フィルタ150に対しては、分離槽140からオーバーフローした気泡を含むクーラント(厳密には、分離槽140の貯溜部142から回収部143にオーバーフローした気泡を含むクーラント)が、配管153を介して導かれる。フィルタ150において、分離層140で分離されなかったクーラント中の不純物、例えば微粒子状のアルミ切粉や他油等が、濾過部材12としてケース体11の内部に充填されるアルミ切粉13により捕捉され、分離される。そして、フィルタ150により浄化されたクリーンなクーラントが、配管154を介して第二クーラントタンク160に回収される。
以上のように、本発明に係るフィルタ(フィルタ150)を備える分離装置100においては、次のような効果が得られる。
すなわち、フィルタ150を備える分離装置100においては、第二クーラントタンク160に回収されるクーラントが、クーラント中の不純物について高い回収効率や除去作用を有するフィルタ150によって浄化されたものとなる。したがって、アルミ部品に対する切削加工等に際して用いられるクーラントを貯溜する第二クーラントタンク160内のクーラントが、非常にクリーンなものとなる。つまり、分離装置100によって浄化され、再び使用されるクーラントが、非常にクリーンなものとなる。
これにより、第二クーラントタンク160から供給されて一旦使用され、再び第一クーラントタンク110に戻ってくるクーラントの汚れ具合も軽減される。そして、この第一クーラントタンク110に戻ってきたクーラントが、噴出部材130および分離層140を含む構成、およびフィルタ150により浄化される。このように、分離装置100によって循環使用されるクーラントの浄化について、相乗的な効果が得られ、クーラントの長寿命化が可能となる。
次に、本発明に係るフィルタを備えた分離装置の別実施形態である分離装置200について、図7を用いて説明する。なお、前述した本発明に係るフィルタを備えた分離装置の実施形態と共通する部分については、同一の符号を用いる。
図7に示すように、本実施形態の分離装置200は、前述した実施形態の分離装置100において、噴出部材130と分離層140とが省略されている。
すなわち、本実施形態の分離装置200においては、圧送ポンプ120が設けられる圧送配管221の他端が、フィルタ150の入口部14に連通接続される。つまり、本実施形態の分離装置200においては、クーラントからの不純物の分離を行う不純物分離部が、フィルタ150により構成される。
このような構成を備える分離装置200においては、圧送ポンプ120が駆動されると、第一クーラントタンク110に貯溜されている分離前のクーラントが、圧送配管221を通ってフィルタ150に直接導かれる。そして、フィルタ150において、クーラント中の不純物が、濾過部材12としてケース体11の内部に充填されるアルミ切粉13により捕捉され、分離される。そして、フィルタ150により浄化されたクリーンなクーラントが、配管154を介して第二クーラントタンク160に回収される。
このように、本実施形態の分離装置200においては、クーラントからの不純物の分離が、フィルタ150のみが用いられて行われる。
フィルタ150は、クーラント中の不純物について高い回収効率や除去作用を有するため、本実施形態の分離装置200のように、クーラントからの不純物の分離に際し、フィルタ150のみが単品で用いられる簡略化された構成の実現が可能となる。
本発明の第一実施形態に係るフィルタの構成を示す一部断面図。 本発明の第二実施形態に係るフィルタの構成を示す一部断面図。 本発明の第三実施形態に係るフィルタの構成を示す一部断面図。 本発明の第四実施形態に係るフィルタの構成を示す一部断面図。 同じく好ましい構成を示す一部分解図。 本発明の実施形態に係る分離装置の構成を示す図。 同じく別実施形態に係る分離装置の構成を示す図。
符号の説明
10 フィルタ
11 ケース体(ケース部材)
11a 本体部
11f 回収用孔部
12 濾過部材
13 アルミ切粉(金属切粉)
13a 大粒アルミ切粉
13b 中粒アルミ切粉
13c 小粒アルミ切粉
14 入口部
15 出口部
16 フィルタ部材
20 フィルタ
23a 大粒切粉層
23b 中粒切粉層
23c 小粒切粉層
30 フィルタ
33 回収空間
40 フィルタ
41 モータ
42 回転軸
43 回収容器
51a 大粒切粉成形品
51b 中粒切粉成形品
51c 小粒切粉成形品
100 分離装置
110 第一クーラントタンク(第一の貯溜部)
120 圧送ポンプ(送給部)
130 噴出部材
140 分離層
150 フィルタ
160 第二クーラントタンク(第二の貯溜部)

Claims (8)

  1. 濾過部材に被処理液を通過させることにより、前記被処理液から不純物を分離するフィルタであって、
    前記濾過部材として、所定の空間に充填された状態の金属切粉を備えることを特徴とするフィルタ。
  2. 被処理液を通過させることにより、前記被処理液から不純物を分離するフィルタであって、
    前記被処理液の入口部および出口部を有するケース部材と、
    前記ケース部材における前記入口部と前記出口部との間の所定の空間に充填される金属切粉と、
    を備えることを特徴とするフィルタ。
  3. 前記金属切粉が、アルミニウムの切粉であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフィルタ。
  4. 前記金属切粉の大きさが、前記被処理液の流れ方向の上流側から下流側にかけて、徐々にまたは段階的に小さくなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルタ。
  5. 前記金属切粉に対する前記流れ方向の上流側に、前記被処理液中の不純物を回収するための空間を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルタ。
  6. 前記金属切粉が、一または複数の成形品であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルタ。
  7. 前記金属切粉を、所定の方向を回転軸方向として回転させることにより、前記被処理液から分離されて前記金属切粉中に存在する不純物を該金属切粉から遠心分離させるための回転手段と、
    前記回転手段によって前記金属切粉から遠心分離される不純物を回収するための回収手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のフィルタ。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルタを備えた分離装置であって、
    被処理液を貯溜する第一の貯溜部と、
    前記被処理液からの不純物の分離を行う不純物分離部と、
    前記第一の貯溜部に貯溜されている前記被処理液を、前記不純物分離部に送給する送給部と、
    前記不純物分離部によって不純物が分離された前記被処理液を貯溜する第二の貯溜部と、を備え、
    前記不純物分離部による前記被処理液からの不純物の分離を、少なくとも前記フィルタを用いて行うことを特徴とする分離装置。
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