JP4549688B2 - 壁紙用粉砕システム - Google Patents

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本発明は、使用済みの壁紙を細かく粉砕するための壁紙用粉砕システムに関し、例えば、裏打ち紙と塩化ビニルとの複合材料から成る塩ビ紙製を粉砕するのに好適なものである。
従来、住宅等の壁面に張り付けられる壁紙としては、塩化ビニル製のものが広く用いられていた。このような塩化ビニル製の壁紙は図6に示すように、裏打ち紙と呼ばれる紙製の基材101上に塩化ビニル樹脂層103を形成していた。このような塩化ビニル製の壁紙に形成される裏打ち紙101は、一旦壁面に張り付けた壁紙を張り替え等のために剥がす際に、壁面を傷つけないために設けられている。すなわち、壁紙を剥がす際に裏打ち紙101が薄くめくれて剥がされるので、壁面を傷めることなく壁紙を剥がすことができるというものである。
ところで、前述した塩化ビニル製の壁紙を壁面より剥がして処分する場合、焼却処理を行うとダイオキシン及び大量の二酸化炭素を発生する。従って、不要となった塩化ビニル製の壁紙は、産業廃棄物としてゴミになるだけであった。そのため、環境問題が大きく叫ばれる中、塩化ビニル製の壁紙を焼却などの処理によって処分することなく、リサイクルに回すことが望まれている。
しかしながら、前述した塩化ビニル製の壁紙をリサイクルする場合、剥がした壁紙は塩化ビニル樹脂層103に裏打ち紙101の一部が張り付いた状態となっている。しかも、塩化ビニル樹脂層103は裏打ち紙101の紙繊維の中に染み込んでいるため、染みた塩化ビニル樹脂層103を裏打ち紙101から完全に分離させることは極めて困難である。また、これが可能であっても大きなコストがかかってしまうため、剥がした塩化ビニル製の壁紙をリサイクルに回すことは実用的ではなかった。
このような問題を解決する技術として、本出願人は、図7に示すように、塩化ビニルと紙製の基材の複合材料から成る塩ビ紙層102を基材である裏打ち紙101の上に形成する技術を発案した(特許文献1参照)。この特許文献1に記載の技術では、いままで塩化ビニル樹脂のみで形成されていた層を塩化ビニルと裏打ち紙に使用される基材との複合材料としたため、壁面より剥がした壁紙を再度壁紙としてリサイクルすることが可能となる。
特願2002−105317号
このような壁紙を実際にリサイクルする場合、粉砕機を使用して壁紙を細かく粉砕する必要がある。また、壁紙を粉砕して得られるフレークと呼ばれる粉砕片の大きさは、粉砕片の溶解を容易とするために所定の大きさよりも小さい必要がある。フレークを所定の大きさよりも小さくするために、粉砕機において、実際に粉砕が行われる粉砕部とフレークを収納するケーシング部との間に、所定の大きさの貫通孔を複数有するスクリーンを設ける技術がある(例えば、特許文献2)。この特許文献2に記載の技術によれば、スクリーンに設けた貫通孔の大きさより小さくなるまで粉砕部で粉砕が行われ、所定の大きさよりも小さくなったフレークのみが貫通孔を通過してケーシング部に収納される。
特開平8−183032号公報
ところで、前述した塩ビ紙製の壁紙を壁面より剥がした後、すぐに新しい壁紙を壁面に貼り付けることが多い。壁紙を壁面に貼り付ける方法としては、カッター等の切断器具によって壁紙シートを適当な長さに切断し、それを図8に示すように横方向に並べて貼り付ける。このとき、隣り合う壁紙シート51a,51bを数cm重ね合わせて壁面に貼り付け、重なった部分の略中央(一点鎖線で示す)を切断する合断ちと呼ばれる方法により、繋ぎ目を隙間なく貼り付けることができる。
しかしながら、カッター等の切断器具は、壁紙シートを切断する際や合断ちの際に刃が欠けてしまうことがある。また、カッター等の切断器具の中には、切れ味が悪くなったときに刃の先端部分を折ることで切れ味を回復するものがある。そのため、作業者が欠けた刃や折られた刃によってけがをしないように、欠けた刃や折られた刃を剥がした壁紙に故意に混ぜて処分していた。
このような、刃が混ざったままの壁紙を粉砕機によって粉砕する場合、粉砕した壁紙のフレークに切断器具の刃を形成していた鉄片が混入してしまい、このフレークがリサイクルに適さなくなってしまうという問題があった。
そのため、フレークから鉄片を除去することが要求される。しかし、壁面から剥がした壁紙を粉砕機によって所定の大きさよりも小さいフレークに粉砕する場合、混入している鉄片も粉砕機によって粉砕されて小さくなってしまうので、鉄片が大量に混入した場合、除去し切れなくなってしまうという問題があった。また、壁紙に付着している糊等の水分により、粉砕した壁紙のフレークとフレークに混入している鉄片とが強固に結びついてしまい、鉄片の除去が困難になってしまうという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、リサイクル用の壁紙を、鉄片等の異物が混入していないリサイクルに適した細かいフレークに粉砕することができる壁紙用粉砕システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の壁紙用粉砕システムは、壁紙を粗粉砕する第1の粉砕機と、粗粉砕された壁紙のフレークを細粉砕する第2の粉砕機と、第1の粉砕機の排出口と第2の粉砕機の投入口との間を連結する筒状の連結部と、第1の粉砕機と磁選機との間に設置され、第1の粉砕機により粗粉砕された壁紙のフレークを磁選機および連結部を介して第2の粉砕機に送るための風力を発生する送風機と、連結部の中間に設置され、粗粉砕された壁紙のフレークに混入している鉄片を吸着する磁選機とを備えるようにしている。
また、本発明の他の態様では、第2の粉砕機により細粉砕された壁紙のフレークに混入している鉄片を吸着する磁選機を更に備えるようにしている。
また、本発明の他の態様では、磁選機が、粉砕された壁紙のフレークが通過する筐体と、このフレークが進行する方向に対して垂直な面上に筐体内に複数列配置された複数の棒状のマグネットと、棒状のマグネットの外周を覆う非磁性体の筒体とを備え、n列(nは2以上の整数)目に配置された複数の棒状のマグネットは、フレークが進行する方向から見て、n−1列目に配置された複数の棒状のマグネットの隙間に配置するようにしている。
また、本発明の他の態様では、気流により発生する遠心力によって、第2の粉砕機により細粉砕された壁紙のフレークを内壁面に押し当て、このフレークを重力によって落下させるサイクロンと、第2の粉砕機とサイクロンとを連結する筒状の第2の連結部と、サイクロンよりも後段側に設置され、フレークを第2の連結部を介してサイクロンに送る風力を発生すると共に、サイクロンに気流を発生させる吸引機とを備えるようにしている。
上記のように構成した本発明によれば、第1の粉砕機と第2の粉砕機とによって壁紙を小さいフレークに粉砕することができる。また、第1の粉砕機により粗粉砕した壁紙のフレークに対して磁選機による鉄片の吸着を行うので、吸着すべき鉄片が小さくなり過ぎることがなくなる。また、壁紙が糊等により湿っている場合に、第1の粉砕機によって壁紙を粗粉砕する際に生じる摩擦熱と、粉砕された壁紙のフレークを運搬するための風力とによってフレークを乾燥させることができるので、フレークと鉄片とが分離し易くなる。これにより、混入した鉄片を効率良く除去することができる。
また、本発明の他の特徴によれば、第2の粉砕機により細粉砕した壁紙のフレークに対して磁選機による鉄片の吸着を行うので、粗粉砕した壁紙のフレークから除去し切れなかった鉄片も除去することができる。ここで除去する鉄片は第2の粉砕機により細かく粉砕されているが、細粉砕される前に除去し切れなかった鉄片のみが除去の対象となるので、これらの殆どを除去することができる。その際、壁紙が糊等により湿っている場合に、第2の粉砕機によって壁紙のフレークを細粉砕する際に生じる摩擦熱によりフレークを更に乾燥させることができるので、フレークと鉄片とが分離し易くなる。これにより、壁紙に鉄片が大量に混入した場合でも、二段階の磁選機により、混入した鉄片の殆どを除去することができる。従って、異物の混入していないリサイクルに適した細かいフレークを得ることができる。
また、本発明の他の特徴によれば、磁選機内のフレークの通り道に必ずマグネットが存在する状態とすることができるので、混入した鉄片を効率良く吸着することができる。更に、鉄片はマグネットに直に吸着されず、非磁性体の筒体に吸着されるので、吸着された鉄片を除去し易くなる。従って、磁選機の手入れを容易に行うことができる。
また、本発明の他の特徴によれば、吸引機の風力によりフレークを更に乾燥させ易くできるので、フレークと鉄片とを分離し易くなる。従って、混入した鉄片を磁選機により効率良く吸着することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による壁紙用粉砕システムの構成例を示すブロック図である。図1において、1は第1の粉砕機であり、投入した壁紙を固定刃及び回転刃の剪断作用により粗粉砕してフレークを排出する。2は送風機であり、粗粉砕された壁紙のフレークに風力を加えることにより、フレークを後段へ運搬する。3は磁選機であり、フレークに混入している鉄片を磁力により吸着して除去する。4は第2の粉砕機であり、粗粉砕された壁紙のフレークを固定刃及び回転刃の剪断作用により細粉砕してフレークを排出する。
5はサイクロンであり、内部に気流を発生して、第2の粉砕機4によって細粉砕された壁紙のフレークを遠心力によって内壁面に押し当てながら、重力によって壁面沿いにさせる。5Aはサイクロン5の下方に設けられたロータリーバルブであり、水車のように回転することで、サイクロン5の下方(ロータリーバルブ5Aの上方)に溜まったフレークを排出する。
6は吸引機であり、第2の粉砕機4によって細粉砕された壁紙のフレークに風力を加えることにより、フレークをサイクロン5に運搬すると共に、空気の吸引によりサイクロン5内に気流を発生させる。7は集塵部であり、ロータリーバルブ5Aにより排出されたフレークを集める。8はフィルターであり、吸引機6の吸い込み口に設けられ、フレークの通過を阻止する網目を有する。これにより、サイクロン5の内壁面沿いに落下せずに吸引機6により吸引されたフレークを集める。9は上述した各構成要素を連結する筒状の連結部であり、スパイラルダクトや耐磨耗性ホースが使用される。なお、第2の粉砕機4とサイクロン5とを連結する連結部9は特許請求の範囲の第2の連結部に該当する。
図2は、本実施形態による壁紙粉砕システムに適用される第1の粉砕機1の概略構成例を示す断面図である。図2において、11は回収した壁紙を投入するための投入口である。この投入口11には、壁紙を投入し易くするため、上部に開口部が形成されている。12は回転胴であり、外周面に3つの刃を設けた回転刃12aを一体的に取り付けている。回転胴12の回転により回転刃12aも回転する。ここで、回転刃12aの回転軌跡は円筒状となっている。13は固定刃であり、回転刃12aが回転することにより噛み合うように配置されている。そして、回転刃12aと2つの固定刃13との間で剪断作用による粉砕を行う。14は回転胴12に連結されたベルト15等の動力伝達手段により回転胴12を回転させるモータである。
16は所定の大きさの貫通孔を複数設けたスクリーンであり、回転刃12aが回転したときに、その回転の軌跡の一部において、回転刃12aの先端が接するように形成されている。そして、スクリーン16には、同じ径を有する複数の貫通孔が形成されており、回転刃12a及び固定刃13により粉砕されたフレークの中から貫通孔を通過可能な大きさのフレークのみを通過させて下方に落下させる。ここで、第1の粉砕機1では、粗粉砕すべき壁紙のフレークの大きさが3cm程度であるから、スクリーン16に形成された貫通孔は3cm程度の径を有している。17は、スクリーン16を通過したフレークを排出する排出口である。
次に、第1の粉砕機1の動作を説明する。壁面から剥がされた塩ビ紙製の壁紙は裏打ち紙を除去することなく投入口11に投入される。投入された壁紙は回転刃12aと固定刃13との剪断作用により粉砕される。このとき、回転刃12aの回転軌跡の一部において、回転刃12aと接するように設けられたスクリーン16は、回転刃12a及び固定刃13により粗粉砕された壁紙のフレークをふるいにかける。
スクリーン16を通過したフレークは、重力により本体の内部を更に下方に設けた排出口17へと落下する。そして、排出口17には連結部9が取り付けられており、フレークは連結部9を通って後段に送られる。ここで、第1の粉砕機1にて壁紙を粗粉砕する際に、回転刃12a、固定刃13、フレークとの間で摩擦熱が発生している。
図3は、本実施形態による壁紙粉砕システムに適用される第2の粉砕機4の概略構成例を示す断面図である。図3において、42は回転胴であり、外周面に3つの刃を設けた回転刃42aを一体的に取り付けている。回転胴12の回転により回転刃12aも回転する。ここで、回転刃42aの回転軌跡は円筒状となっている。43は固定刃であり、回転刃42aが回転することにより噛み合うように配置されている。そして、回転刃42aと2つの固定刃43との間で剪断作用による粉砕を行う。44は回転胴42に連結されたベルト15等の動力伝達手段により回転胴42を回転させるモータである。
45は所定の大きさの貫通孔を複数設けたスクリーンであり、回転刃42aが回転したときに、その回転の軌跡の一部において、回転刃42aの先端が接するように形成されている。そして、スクリーン46には、同じ径を有する複数の貫通孔が形成されており、回転刃42a及び固定刃43により粉砕されたフレークの中から貫通孔を通過可能な大きさのフレークのみを通過させて下方に落下させる。ここで、第2の粉砕機4では、細粉砕すべきフレークの大きさが0.1〜0.5mm程度であるから、スクリーン45に形成された貫通孔は0.5mm程度の径を有している。17は、スクリーン16を通過したフレークを排出する排出口である。
次に、第2の粉砕機4の動作を説明する。第1の粉砕機1で粗粉砕された壁紙のフレークは連結部9を介して第2の粉砕機4に投入される。投入された壁紙は回転刃42aと固定刃43との剪断作用により粉砕される。このとき、回転刃42aの回転軌跡の一部において、回転刃42aと接するように設けられたスクリーン45は、回転刃42a及び固定刃43により細粉砕された壁紙のフレークをふるいにかける。
スクリーン45を通過したフレークは、重力により本体の内部を更に下方に設けた排出口17へと落下する。そして、排出口17には連結部9が取り付けられており、フレークは連結部9を通って後段に送られる。ここで、第2の粉砕機4にてフレークを細粉砕する際に、回転刃42a、固定刃43、フレークとの間で摩擦熱が発生している。
第2の粉砕機4では、フレークを細かく粉砕するので、壁紙を粗粉砕する第1の粉砕機1よりも強い粉砕力と、より速い粉砕速度とが必要になる。従って、第1の粉砕機1及び第2の粉砕機4には、それぞれに適した回転刃、固定刃、モータを使用する。
図4は、本実施形態による壁紙用粉砕システムに適用される磁選機3の構成例を示す図である。図4(a)は、磁選機3の平面図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A´線断面図である。図4において、20は筐体であり、内部を第1の粉砕機1又は第2の粉砕機4によって粉砕された壁紙のフレークが図中左右方向に通過可能である。
21は棒状のマグネットであり、筐体20内に複数設けられている。複数の棒状のマグネット21は、フレークが進行する方向に対して垂直な面上に複数列に渡って配置されている。そして、n列(nは2以上の整数)目に配置された複数の棒状のマグネット21bは、フレークが進行する方向から見てn−1列目に配置された複数の棒状のマグネット21aの隙間に配置される。これにより、フレークに含まれる鉄片を高確率で吸着することができる。22は棒状のマグネット21を内部に挿入可能な非磁性体の筒体である。ここで、棒状のマグネット21の磁力は、筒体22を介して鉄片を吸着できる大きさであり、筒体22の径は、筒体22の外周に対して磁力を有効とする程度の大きさである。
23は第1の蓋体であり、筐体20側の面に棒状のマグネット21が取り付けられており、他方の面に把持体23aが取り付けられている。24は第2の蓋体であり、筐体20と第1の蓋体23との間に設けられており、筐体20側の面に筒体22が形成されている。この第2の蓋体24の筒体22が形成された部分には、棒状のマグネット21を挿入できるように貫通孔が設けられている。
このような構成により、図5に示すように、把持体23aを上方へ引っ張り第1の蓋体23を持ち上げることで、棒状のマグネット21を筐体20及び筒体22から引き抜くことができる。また、第2の蓋体24を直に持ち上げることで、筒体22を筐体20から引き出すことができる。筐体20内に筒体22が挿入されている状態で、且つ、棒状のマグネット21が筒体22内に挿入されているとき、筐体20内を移動するフレークに混入している鉄片25は、棒状のマグネット21の磁力によって筒体22に付着する。
このような磁選機3では、筒体22に付着した鉄片25をそのままにしておくと、筒体22の表面に鉄片25が付着し難くなるので、鉄片25を定期的に回収する必要がある。その場合、まず、第2の蓋体24を筐体20から取り出す。この状態で把持体23aにより第1の蓋体23を第2の蓋体24から引き離すと、棒状のマグネット21が筒体22から引き出される。すると、筒体22には磁力が無くなるので、鉄片25は筒体22から簡単に離れ、回収が容易となる。
次に、本実施形態による壁紙用粉砕システムの動作について説明する。まず、塩ビ紙製の壁紙を第1の粉砕機1の投入口11に投入する。投入された壁紙は、回転刃12a及び固定刃13の剪断作用により粗粉砕される。粗粉砕された壁紙のフレークは、スクリーン16を通過して排出口17に落下する。
第1の粉砕機1の排出口16から排出されたフレークは、送風機2の風力によって、連結部9内を後段に向かって送られる。第1の粉砕機1と第2の粉砕機4との間には磁選機3が二つ設けられており、これによりフレークに混入している鉄片25の一部(主に粗いもの)が取り除かれる。
磁選機3によって、鉄片25の一部が取り除かれたフレークは、送風機2の風力により第2の粉砕機4に自動的に投入される。投入されたフレークは、回転刃42a及び固定刃43の剪断作用により更に細かく粉砕される。ここで、第2の粉砕機4は、第1の粉砕機1よりも強い粉砕力と粉砕速度を有している。
細かく粉砕されたフレークは、第2の粉砕機4のスクリーン45を通過して、排出口17に落下する。第2の粉砕機4の排出口17から排出されたフレークは、送風機2の風力及び吸引機6の吸引力によって、連結部9内を後段に向かって送られる。第2の粉砕機4の後段には、フレークから鉄片を取り除く磁選機3が三つ設けられており、これによりステップS3にて取り除き切れなかった細かい鉄片25が取り除かれる。
細かい鉄片25を取り除かれたフレークは、サイクロン5に送られる。サイクロン5の内部には、吸引機6により気流が発生している。この気流により、フレークは遠心力によって内壁面に押し当てられる。そして、サイクロン5の内壁面に押し当てられたフレークは、壁面沿いに下方に落下する。サイクロン5の下方には、ロータリーバルブ5Aが設けられており、これによりサイクロン5の下方に溜まったフレークが集塵部7に排出される。
一方、吸引機6の吸い込み口に設けられたフィルター8は、フレークの通過を阻止する網目を有しており、サイクロン5の壁面沿いに落下せずに吸引機6により吸引されたフレークを集める。
以上詳しく説明したように、本実施形態の壁紙用粉砕システムでは、壁紙を粗粉砕する第1の粉砕機1と細粉砕する第2の粉砕機4とを別に設け、第1の粉砕機1と第2の粉砕機4との間に設けた磁選機3において、最初は粗粉砕した壁紙のフレークに対して鉄片の吸着を行うようにしたので、この段階で鉄片は粗粉砕されて小さくなり過ぎることがなくなる。しかも、本実施形態では、送風機2の風力によって第1の粉砕機1から磁選機3を介して第2の粉砕機4にフレークを運搬するようにしているので、壁紙が糊等の水分により湿っている場合でも、第1の粉砕機1によって壁紙を粗粉砕する際に生じる摩擦熱と、フレークを運搬するための風力とによりフレークを乾燥させて、フレークと鉄片とが分離しやすくなるようにすることができる。これにより、フレークから分離された比較的大きな鉄片を効率良く除去することができる。
また、本実施形態では、第2の粉砕機4の後段にも磁選機3を設け、第2の粉砕機4により細粉砕された壁紙のフレークを、送風機2及び吸引機6の風力によって磁選機3内を通過させるようにしている。これにより、第2の粉砕機4によってフレークを細粉砕する際に生じる摩擦熱と、フレークを運搬するための風力とによりフレークを乾燥させて、鉄片がフレークから分離しやすくなるようにすることができる。また、この段階では第1の粉砕機1と第2の粉砕機4との間で除去し切れなかった鉄片のみが除去の対象となるので、その殆どを除去することができる。従って、最終的には異物の混入していないリサイクルに適した細かいフレークを得ることができる。
なお、本実施形態では、送風機2が第1の粉砕機1と磁選機3との間に一つ設けられているが、これに限定されない。例えば、磁選機3と磁選機3との間に送風機2を設けても良いし、第2の粉砕機4の後段に設けても良い。
また、本実施形態では、第1の粉砕機1と第2の粉砕機4との間に二つの磁選機3を設け、第2の粉砕機4とサイクロン5との間に三つの磁選機3を設けているが、これに限定されない。
また、本実施形態では、塩ビ紙製の壁紙を使用しているが、これに限定されない。
その他、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明は、リサイクル用の壁紙を粉砕してフレークを得るための粉砕システムに有用である。
本実施形態による壁紙用粉砕システムの構成例を示すブロック図である。 本実施形態による壁紙用粉砕システムに適用される第1の粉砕機の概略構成例を示す断面図である。 本実施形態による壁紙用粉砕システムに適用される第2の粉砕機の概略構成例を示す断面図である。 本実施形態による壁紙用粉砕システムに適用される磁選機の概略構成例を示す図である。 本実施形態による壁紙用粉砕システムに適用される磁選機のマグネット及び筒体を引き抜いた状態を示す図である。 一般的な塩化ビニル製の壁紙を示す断面図である。 本実施形態による壁紙用粉砕システムにて粉砕される塩ビ紙製の壁紙を示す断面図である。 壁紙の貼り付け方法を説明する図である。
符号の説明
1 第1の粉砕機
2 送風機
3 磁選機
4 第2の粉砕機
5 サイクロン
6 吸引機
7 集塵機
8 フィルター
9 連結部

Claims (4)

  1. 壁紙を粗粉砕する第1の粉砕機と、
    前記第1の粉砕機で粗粉砕された壁紙のフレークに混入している鉄片を磁力により吸着して取り除く磁選機と、
    前記磁選機により鉄片を取り除かれた壁紙のフレークを細粉砕する第2の粉砕機と、
    前記第1の粉砕機と前記第2の粉砕機との間を前記磁選機を介して連結する筒状の連結部と、
    前記第1の粉砕機と前記磁選機との間に設置され、前記第1の粉砕機により粗粉砕された壁紙のフレークを前記磁選機および前記連結部を介して前記第2の粉砕機に送る風力を発生する送風機と、
    を備える壁紙用粉砕システム。
  2. 前記第2の粉砕機により細粉砕された壁紙のフレークに混入している鉄片を磁力により吸着して取り除く磁選機を備える請求項1に記載の壁紙用粉砕システム。
  3. 前記磁選機は、粉砕された壁紙のフレークが通過する筐体と、前記フレークが進行する方向に対して垂直な面上に前記筐体内に複数列配置された複数の棒状のマグネットと、前記棒状のマグネットの外周を覆う非磁性体の筒体とを備え、
    n列(nは2以上の整数)目に配置された複数の棒状のマグネットは、前記フレークが進行する方向から見てn−1列目に配置された複数の棒状のマグネットの隙間に配置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の壁紙用粉砕システム。
  4. 気流により発生する遠心力によって、前記第2の粉砕機により細粉砕された壁紙のフレークが押し当てられる内壁面を有し、重力によって前記内壁面沿いに前記フレークを落下させるサイクロンと、
    前記第2の粉砕機と前記サイクロンとを連結する筒状の第2の連結部と、
    前記サイクロンよりも後段側に設置され、前記フレークを前記第2の連結部を介して前記サイクロンに送る風力を発生すると共に、前記気流を発生させる吸引機と、
    を備える請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の壁紙用粉砕システム。
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