JP4547739B2 - 閃光制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、閃光発光量を最適に制御する閃光制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の閃光制御装置は、一眼レフカメラの閃光発光器(ストロボ)の制御方式の場合に、TTL調光方式が主流であった。また、撮影時の本発光より前に予備発光を行い、被写体からの反射光を測光して、本発光のための情報を得るものがあった。
【0003】
例えば、特開平3−68928号公報は、予備発光時の被写体からの反射光を分割測光し、その結果に基づいて、被写体の反射率分布を求め、本発光のための情報を得る自動調光制御装置を開示している。
また、予備発光の測光結果に基づいて、本発光に必要な発光量を決定し、その必要発光量を目標にして、閃光発光部に本発光を行わせる装置もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の閃光制御装置は、予備発光の反射光が小さ過ぎたり、大き過ぎたために、閃光測光部の測光可能範囲をオーバーしてしまう場合があり、測光値の信頼性が十分に得られないことがあった。
特に、予備発光時の測光出力に基づいて、撮影時の本発光の発光量を予め決定してしまう方式においては、予備発光時の測光精度がそのまま本発光の発光精度に影響してしまうので、十分な露出精度が得られないことがあった。
【0005】
本発明の目的は、予備発光時の反射光量が小さ過ぎたり、大き過ぎたりした場合であっても、予備発光の測光精度を確保でき、その結果として、本発光量を正確に演算して、閃光発光撮影時の露出精度を向上させることができる閃光制御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、撮影時の本発光と撮影前の予備発光を行う閃光発光部(27)と、前記予備発光による被写体からの反射光を、被写界を分割して設定された複数の測光エリアを用いて測光する閃光測光部と、複数の前記測光エリア毎に、複数の前記測光エリアの出力の少なくとも一つが所定範囲外であるか否かを判断し、出力が所定範囲外になった前記測光エリアのゲインを変更し(S111)、前記閃光発光部による予備発光(S113,S114)及び前記閃光測光部による予備発光測光(S115)を再度行なうように制御する閃光制御部(29)と、備える閃光制御装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面などを参照しながら、本発明の実施の形態をあげて、さらに詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明によるカメラの閃光制御装置の第1実施形態の光学系を示した図である。
撮影レンズ1を通過した光束は、クイックリターンミラー2によって折り曲げられ、拡散スクリーン3上にいったん結像する。その後に、コンデンサレンズ4、ペンタプリズム5、接眼レンズ6を通って撮影者の目に到達する。
一方、拡散スクリーン3によって拡散された光束の一部は、コンデンサレンズ4、ペンタプリズム5、測光用プリズム7、測光用レンズ8を通して定常光測光素子9上へ再結像される。
【0013】
定常光測光素子9は、例えば、SPD(シリコン・フォト・ダイオード)等の受光素子が用いられており、図3に示すように、被写界をB1〜B5の5領域に分割して測光し、それぞれの測光値を出力可能な構造になっている。
【0014】
撮影時には、まず、絞り10が所定値まで絞られると同時に、クイックリターンミラー2が跳ね上げられる。その後に、閃光発光器15による予備発光時には、シャッター11上に略結像され反射された一部の光束が、調光用レンズ12を通して調光素子13へ再結像する。閃光発光器15による本発光時には、シャッター11を開き、例えばCCD(チャージ・カップルド・デバイス)等によって構成される撮像素子14の受光面上に光束を結像させる。
【0015】
調光素子13は、SPDと、SPDからの光電流を蓄積するコンデンサと、増幅アンプ等とによって構成され、図4に示すように、定常光測光素子9と略同一の分割形状をしており、領域S1〜S5は、それぞれ図3のB1〜B5に対応している。
【0016】
また、クイックリターンミラー2は、一部の光を透過するハーフミラーになっており、透過した光束の一部は、サブミラー16によって下へ折り曲げられ、焦点検出部17へ導かれる。
焦点検出部17は、図3に示す被写界の中央領域F1〜F5のいづれかについての焦点状態を検出し、合焦状態になるまで撮影レンズ1が駆動される。
【0017】
図2は、第1実施形態に係る閃光制御装置を示すブロック図である。
定常光測光部21は、図3に示したように、被写界を5分割して定常光の測光をする部分である。閃光発光部27は、撮影時の本発光と撮影前の予備発光を行う部分であり、図1の閃光発光器15に相当する。感度設定部28は、撮像素子14の感度情報を設定する部分である。
【0018】
露出演算部22は、定常光測光部21からの出力と、撮影レンズに設けられたマイクロプロセッサであるレンズマイコン31内に格納された撮影レンズの開放F値、焦点距離、射出瞳位置などのレンズ情報と、感度設定部28からの撮像素子14の感度情報とに基づいて、定常光露出に関する適正露出値を演算する部分であり、演算結果は、絞り値とシャッター値とに分解され、シーケンス制御部24等へ出力される。
【0019】
シーケンス制御部24は、レリーズスイッチ23よりレリーズ信号を入力すると、クイックリターンミラー2を跳ね上げ、絞り10を絞り込んだ後に、発光制御部25へ予備発光の指示を出し、その後に、シャッター11を制御すると同時に、再び、発光制御部25へ本発光の指示を出すなどの一連の動作の制御を行う部分である。
【0020】
発光制御部25は、露出演算部22、シーケンス制御部24、閃光制御部29、感度設定部28などからの信号に基づいて、閃光測光部26,閃光発光部27等を制御する部分である。
【0021】
閃光制御部29は、閃光測光部26から予備発光積分値を入力し、閃光測光部26からの出力が所定範囲外か否かを判断する部分であり、その出力が所定範囲外になった閃光測光部26の測光エリアのゲインをゲイン設定部32に再設定させると共に、閃光発光部27による予備発光、閃光測光部26による予備発光測光を再度行なうように制御する。
【0022】
本発光量演算部30は、閃光測光部26からの予備発光積分値、定常光測光部21からの測光値、レンズマイコン31からの撮影距離値、閃光発光部27からの予備発光ガイドナンバー、露出演算部22からの絞り値、感度設定部28からの感度値等に基づいて、本発光量を演算し、その値を発光制御部27へ出力する部分である。
【0023】
ゲイン設定部32は、閃光測光部26のアンプ・ゲインを算出し、閃光測光部26のゲイン設定を行う部分である。
【0024】
ここで、露出演算部22、本発光量演算部30、閃光制御部29、発光制御部25、ゲイン設定部32及びシーケンス制御部24の動作は、1チップマイクロプロセッサ40(以下マイコンと略す)の内部演算によって実現されている。
【0025】
交換レンズ34は、焦点検出部17及びレンズマイコン31からの信号に基づいて駆動制御されるレンズ駆動部35と、レンズ駆動部35によって駆動されるレンズ光学系36と、レンズ光学系36の移動量を検出する距離エンコーダ37と、レンズ光学系36の開放F値、焦点距離、射出瞳位置等のレンズ情報を記憶すると共に、レンズ内の制御を行なうレンズマイコン31等とを備えている。
【0026】
閃光測光部26は、予備発光による被写体からの反射光を、被写界を分割して測光する部分であり、前述した蓄積型の測光素子13を含むものである。この閃光測光部26は、SPDで生じた光電流に各エリア毎に異なるアンプ・ゲインを掛けて、増幅された電流を積分用コンデンサに蓄積する。読み出し時には、各エリアに対応するコンデンサに蓄積された電荷を電圧値として読み出す。そのため、ゲインを入射する光量に応じて適切な値を設定すれば、蓄積値が飽和したり、小さくなり過ぎることを防ぐことができ、閃光測光部26のダイナミックレンジを上げることができる。
【0027】
前述した定常光測光部21は、閃光測光部26の分割形状と略同一の5分割に分割されたエリアの定常光輝度を測定する。この定常光輝度が大きいエリアでは、その後に行われる予備発光測光においても、多くの光量が閃光測光部26に入射されることが予想される。
【0028】
予備発光測光は、2つのステップで行なわれる。まず始めに、閃光発光を行ない、予備発光の被写体からの反射光を測光し、予備発光の蓄積を行なうのであるが、閃光測光部26に入る光の中には定常光分も入っている。その後に、閃光発光を行なわないで、同ゲイン、同蓄積時間、同じ閃光測光部26で測光を行ない、定常光の蓄積も行なう。予備発光の蓄積値から定常光の蓄積値を引いた値が、正味の予備発光蓄積値となる。そのため、定常光の輝度が高いと予備発光蓄積値が飽和してしまい、正しく予備発光を測定することができない。
そこで、定常光輝度が高いエリアに対応する閃光測光部26のアンプ・ゲインを低く設定することによって、閃光測光部26の出力が飽和し難くし、精度よく予備発光を測光することができる。
【0029】
図3は、測光素子9の分割状態を被写界に照らし合わせて示した図である。
測光素子9は、被写界のほぼ全面を5分割して測光し、それぞれの測光値B1〜B5を出力できるようになっている。
【0030】
図4は、閃光測光部26の光学系と測光領域の分割形状を示した図である。
閃光測光部26の光学系は、シャッター面に入射し結像した被写体像を、3連の調光用レンズ12により、調光素子13上に再結像させ、S1〜S5の5領域に分割してそれぞれ光電変換された電荷を蓄積する構成になっている。ここで、S1〜S5の各領域と番号の関係は、図3における測光領域B1〜B5の各領域と番号に対応している。
【0031】
図5,図6は、第1実施形態に係わるカメラの閃光制御装置の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS101において、カメラのレリーズスイッチ23が半押しされることによってカメラの電源が入り、本プログラムが実行され、交換レンズ34内に設けられたレンズマイコン31と通信を行い、レンズ光学系36の開放F値、焦点距離、射出瞳位置等の情報を読み込む初期処理が行なわれる。
次に、ステップS102において、焦点検出部17の焦点検出によって、AF測距を行い、算出されたデフォーカス量が0になるまで、レンズ駆動部35によってレンズ光学系36を駆動する。
【0032】
さらに、ステップS103で、測光素子9により定常光測光を行い、B1〜B5の輝度情報を求め、その値に基づいて、公知の手法により定常光露出演算を行って適正露出値Bvを求める。また、適正露出値Bvとフィルム感度値とから撮影時の絞り値Avとシャッター値Tvとを算出する。
【0033】
レリーズスイッチ23の全押しにより(S104)、レリーズ信号が入力されると、クイックリターンミラー2がアップされ、絞り10が絞り込まれる(S105)。
【0034】
S106において、発光制御部25は、シーケンス制御部24から予備発光の指示を受けると、ゲイン設定部32に閃光測光部26のアンプ・ゲインを設定させる。このとき、定常光測光部21で測光した結果、輝度が高いエリアのゲインは低く設定される。
【0035】
S107では、閃光発光部27(図1の閃光発光器15)を、所定のガイドナンバーによってチョップ発光させる予備発光を行う。そして、閃光測光部26からの受光量の積分値の総和が所定値になるまで、引き続き閃光発光部26のチョップ発光を行って(S108)、予備発光をストップする(S109)。
【0036】
S110において、閃光制御部29は、閃光測光部26の分割された測光エリアの出力(予備発光時に被写体で反射した光によって生じた閃光測光部26の積分値)のうち、少なくとも1つの出力が所定範囲外であった否かを判定する。
具体的には、閃光測光部26の出力の少なくとも1つが予め設定された第1の閾値より小さい場合、及び、その出力の少なくとも1つが予め設定された第2の閾値よりも大きい場合の2つの場合があることになる。ここで、第2の閾値は、第1の閾値よりも大きい値である。
【0037】
このように判定する理由は、閃光測光部26のダイナミックレンジが必要とされる大きさよりも狭いからである。すなわち、第1の閾値よりも予備発光の積分値(測光値)が小さいときは、データが小さ過ぎてノイズに埋もれてしまい十分な精度で測定できていない。逆に、第2の閾値よりも予備発光の積分値(測光値)が大きかったときには、データがオーバーフローしていると考えられる。
【0038】
第1の実施形態では、閃光制御部29が閃光測光部26の出力のうち少なくとも1つが第1の閾値よりも小さいと判定された場合に、S111に進み、閃光測光部26の測光エリアのゲインを再設定する。具体的には、閃光測光部26の該当する測光エリアのアンプ・ゲインのみを大きな値に再設定し、その他の測光エリアのアンプ・ゲインは小さな値に設定する。
【0039】
そして、S112において、再び、チョップ発光による予備発光を行ない、予備発光の測光を行なう。予備発光は、閃光測光部26の受光量が所定値になった場合に(S113)、予備発光を停止するストップ信号が出力される(S114)。このようにすることで、予備発光時の反射光量が少ない測光エリアがあっても、精度よく予備発光測光を行なうことができる。
【0040】
1回目の予備発光測光時に、ある測光エリアの出力が小さ過ぎるというときに考えられるのは、第1に、被写体がまったく無く反射光が全く無い場合、第2に、測光エリア毎の反射率が異なり過ぎているために、反射率が高い測光エリアで前述したストップ信号が出てしまい、反射率の低い測光エリアにおいては十分な電荷の蓄積がなされる前に予備発光がストップされる場合である。
第1の場合には、実際に反射光がないので出力が小さいのは仕方が無いが、第2の場合には、出力が反射率の高い測光エリアの出力に埋もれているだけで、予備発光量又はアンプ・ゲインを上げれば正しく測光できる可能性がある。
【0041】
そこで、2回目の予備発光測光において、反射率の高い測光エリアのゲインは小さくして、反射率の低い、すなわち1回目で出力が小さ過ぎた測光エリアのゲインのみを再設定して、1回目と同様に予備発光測光を行なうことによって、その測光エリアだけでストップ信号が出ることになり、正しく測光することが可能となる。
【0042】
また、1回目の予備発光測光において、閃光測光部26の出力の少なくとも一つが第2の閾値よりも大きかった場合には、その測光エリアのゲインを低く設定し直して、再度予備発光と閃光測光を行ない、オーバーフローしないようにすることによって、精度よく測光することが可能となる。
【0043】
S116において、本発光量の演算を行なう。基本的な演算としては、予備発光の積分値とある基準値を比較して、予備発光に対して何倍の強度の発光をすれば撮像面で基準露光量に達するかを演算し、その値を発光制御部25に伝え、予備発光量に対して、その倍数分、本発光を行なわせる。
【0044】
その他、撮影距離値などの値は、被写体の状態に応じた微妙な味付けをするために使用する。例えば、撮影距離と、予備発光積分値及び予備発光ガイドナンバーとから、被写体の反射率を推定することができ、分割された被写界のうち異常な反射率を持つエリアを除外して、上記の本発光量を演算する。これにより、部分的に被写体が無い、いわゆる「素抜け」被写体や、金属などに直接閃光が反射した反射光が入るシーンでも適切な撮影を行なうことができる。
【0045】
次に、シャッター11が全開し(S117)、本発光の指示が発光制御部25から閃光発光部27へと出力されると、閃光発光部27は、発光量演算部30によって算出された本発光量によって、本発光を行いながら、撮像素子14への撮像を行う(S118)。そして、ミラーをダウンし、絞りを開くことにより(S119)、一連の処理を終了する。
【0046】
このように、第1実施形態によれば、閃光制御部29が閃光測光部26の出力のうち少なくとも1つが第1の閾値よりも小さい又は第2の閾値よりも大きいと判定された場合に、閃光測光部26の測光エリアのゲインを再設定し、予備発光及び予備発光測光を再度行なうので、精度よく測光することが可能となる。
【0047】
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態によるカメラの閃光制御装置の動作を説明するフローチャートである。なお、以下に示す各実施形態は、第1実施形態と比較して、光学系とハードウェアの構成は同じもので実施でき、閃光制御処理等の一部の制御が異なるので、フローチャートのみを示して説明する。また、図5のフローチャートのS101〜S109までは共通に使用できるので、それ以降のフローのみを示して説明する。
【0048】
第2の実施形態では、閃光制御部29は、閃光測光部26の出力のうち少なくとも1つが第1の閾値よりも小さいか否かを判定し(S210)、肯定された場合には、閃光測光部26の該当する測光エリアの出力を、予め定められた所定値に置換する(S211)。
閃光測光部26は、被写体に反射した戻り光が少ない場合には、測光可能範囲外になり、リニアリティが悪化してしまう。閃光測光部26から出力されるアナログ電圧出力を、A/D変換した後にマイコンに取り入れると、出力が小さいときに値が0になってしまうことがある。
【0049】
本発光量演算部30では、閃光測光部26の出力(予備発光積分値)、感度などの値から、n番目の測光エリアに対して適正露出値を与える本発光量を以下の式のように演算するが、このときの演算の中で、閃光測光部26の出力の逆数が現われる。
【0050】
GNrtn[n]= GNpre√(Const * G[n] / IG[n]) …(1)
【0051】
ここで、
GNrtn[n]:n番目のエリアに対して適正露出値を与えるガイドナンバー
GNpre :予備発光ガイドナンバー
IG[n] :閃光測光部出力(予備発光積分値),
nは各エリア毎の値であることを示す
G[n]:閃光測光部のアンプ・ゲイン,
nは各エリア毎の値であることを示す
Const :基準値(定数)
n:1..5,エリア番号
【0052】
そのため、閃光測光部26の出力のA/D値が0であると、本発光量が無限大に発散してしまい計算ができない。そこで、閃光測光部26の出力が小さいときには、予め決められた値に置き換えることによって、本発光量の演算を行なうことができるようにする。
置換する値は、実験によって予め求めておく。1以上の整数とすれば、そのまま置換すればよいが、逆数の計算のときに、2や4をかけることによって、実質上0.5や0.25に置換することもできる。
【0053】
また、1回目の予備発光測光で閃光測光部26の出力の少なくとも1つが第2の閾値よりも大きな場合は、第1の実施形態と同様に、その測光エリアのゲインを低く設定し直して、再度、予備発光と閃光測光を行ない、オーバーフローしないようにすることによって、精度よく測光することが可能となる。
【0054】
(第3の実施形態)
図8は、第3実施形態によるカメラの閃光制御装置の動作を説明するフローチャートである。
第3の実施形態では、閃光制御部29は、閃光測光部26の出力のうち少なくとも1つが第1の閾値よりも小さいか、又は、第2の閾値よりも大きいか否かを判定し(S310)、肯定された場合には、その測光エリアは、本発光量演算部30での演算で使用しないようにする(S311)。
これにより、精度の期待できないデータを演算に使うことを防止し、適切な本発光量を得ることができる。
【0055】
本発光量演算部30は、閃光測光部26からの予備発光積分値、定常光測光部21からの測光値、レンズマイコン31からの撮影距離値、閃光発光部からの予備発光ガイドナンバー、露出演算部22からの絞り値、感度設定部28からの感度値等などに基づいて、本発光量を演算し、その値を発光制御部27へ出力する。基本的な演算としては、予備発光積分値とある基準値を比較して、予備発光に対して何倍の強度の発光をすれば撮像面で基準露光量に達するかを計算し、その値を発光制御部25に通信し、予備発光量に対して、その倍数分だけ本発光を行なわせる。本発光量は、分割領域が5領域の場合に、以下の式で求めることができる。
【0056】
GN= GNpre *√( IGstop/( mval *Σ( IG[n] * Wt[n] ) ) ) …(2)
【0057】
ここで、
GN:適正露光量を与える本発光ガイドナンバー
GNpre :予備発光ガイドナンバー
IGstop:stop信号が閃光測光部から出るときの各予備発光積分値IG[n] の総和
mval:有効領域数、エリアを除外しないときは5となる
IG[n] :各エリアの予備発光積分値、nはエリアのナンバー
Wt[n] :エリアの重み、各エリアに対して、重み付き平均をして被写界全体で必要な発光量を求めている、Wt[n] の総和は1である
【0058】
発光制御部25、閃光発光部27に伝える、予備発光量に対する倍数分は、式の√より後の部分を取り出せばよい。
【0059】
第3実施形態では、前述したように、閃光測光部26の出力(予備発光積分値IG)のうち、第1の閾値よりも小さいか、又は、第2の閾値よりも大きい測光エリアのあるときは、そのエリアを上の式の演算から除外する。5領域のうち1領域を除外するときは、Σの中で、その測光エリアを加えないようにし、有効領域数mvalを4とすればよい。このようにすることによって、適切な本発光量を求めることができる。
【0060】
( 第4の実施形態)
図9は、第4実施形態によるカメラの閃光制御装置の動作を説明するフローチャートである。
第4実施形態では、予備発光の測光結果に基づいて、本発光量演算に用いる有効領域を求める(S411)。つまり、予備発光の測光値と、レンズ側の距離エンコーダ37で検出される撮影距離と、予備発光のガイドナンバー、閃光測光部26に設定されたアンプ・ゲインとから、5つに分割された被写体の反射率を求める。
【0061】
具体的には、予備発光のガイドナンバーより、予備発光時に閃光発光部27で発光した光量が分かるので、これと撮影距離とから、もし、被写体が均一な標準の反射率を持つ壁である場合に反射して帰ってくると期待される光量が求められる。この値は、予備発光の光量に比例し、撮影距離の2乗に反比例するからである。
一方、予備発光の測光結果の出力とアンプ・ゲインとから、実際の被写体から戻ってきた光量が求められ、この2つの値の差から、被写体のエリア毎の平均反射率が推定される。
【0062】
ここで、被写体のうち一部のエリアに対応する部分がいわゆる「素抜け」で反射光が極端に少ない場合や、金属などに正反射して反射光が極端に大きい場合には、反射率が極端に大きくなったり、小さくなったりする。
第4実施形態では、このような測光エリアを閾値と比較することにより検出して、本発光量の演算には用いないようにする。つまり、それらの測光エリアを除外して、人などのように、中くらいの反射率を持つ被写体だけで調光することができるので、好ましい露出の写真を得ることができる。
【0063】
次に、反射率の推定に基づいて、本発光量の演算に用いる有効領域を求めた後に(S411)、2回目の予備発光が必要か否かを判断する(S412)。ここでは、有効領域と判定された領域の予備発光の測光結果の出力を見直し、それらのうちの少なくとも1つが予め決められた第1の閾値より小さいか、又は、第2の閾値より大きいときに、再度の予備発光と予備発光測光を必要と判定する。
【0064】
この理由は、第1実施形態と同様に、出力が小さ過ぎたり、大き過ぎたりして、精度よく測光できない、という現象を防ぐためである。異なるところは、有効な領域を判定した後に、再度予備発光の要否を判定することであり、無効な領域のデータを、再度測光するという無駄を省くことができる点である。
【0065】
再予備発光が必要と判定された場合(S412,YES)、閃光測光部26のアンプ・ゲインを適切な大きさに再設定し(S413)、発光制御部25は、閃光発光部27に、再度予備発光を行なわせ(S414)、閃光測光部26は、再度被写体からの戻り光を測光する(S415)。
【0066】
本発光量演算部30は、このようにして求めた予備発光測光値を、前回の予備発光測光値の結果に補って、演算に用いる。
本発光量演算部30は、第3実施形態と同様に、有効領域の予備発光の測光結果などに基づいて、本発光量を算出して、発光制御部25、閃光発光部27に通信する(S417)。その後に、シャッタ11を開き(S418)、撮像素子14上に被写体を露光し(S419)、ミラーをダウンし、絞りを開くことにより(S420)、一連の処理を終了する。
このとき、求められた本発光量で閃光発光部27を発光させるので、良好な露出の写真を得ることができる。
【0067】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1) 図5のS108において、受光量の積分値の総和が所定値になったときにストップ信号が発生する例で説明したが、チョップ発光の回数が所定回数になったときに、ストップ信号が発生するようにしてもよい。
(2) 撮像素子14に露光する例で説明したが、銀塩フィルムに露光する場合にも、同様に適用できる。
【0068】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、予備発光の測光出力が所定範囲外となる測光エリアを検出し、当該測光エリアのゲインを変更するので、予備発光の測光精度を確保できるようになった。このため、本発光量を正確に演算できるので、閃光発光撮影時の露出精度を大幅に向上させることができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による閃光制御装置の第1実施形態の光学系を示す概略図である。
【図2】第1実施形態による閃光制御装置の信号の流れを示すブロック図である。
【図3】第1実施形態による閃光制御装置の測光素子9の分割状態を被写界に照らし合わせて示した図である。
【図4】第1実施形態による閃光制御装置の閃光測光部26の光学系と測光領域の分割形状を示した図である。
【図5】第1実施形態による閃光制御装置の動作を説明するフローチャート(その1)である。
【図6】第1実施形態による閃光制御装置の動作を説明するフローチャート(その2)である。
【図7】第2実施形態による閃光制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図8】第3実施形態による閃光制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【図9】第4実施形態による閃光制御装置の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 撮影レンズ
2 主ミラー
3 ファインダスクリーン
4 コンデンサレンズ
5 ペンタプリズム
6 接眼レンズ
7 測光用プリズム
8 測光用レンズ
9 定常光測光素子
10 絞り
11 シャッタ幕
12 閃光測光用レンズ(調光レンズ)
13 閃光測光素子(調光素子)
14 撮像素子
15 閃光発光部
16 サブミラー
17 オートフォーカス素子(焦点検出部)
F1〜F5 焦点調節領域
B1〜B5 定常光測光領域
S1〜S5 閃光測光領域

Claims (1)

  1. 撮影時の本発光と撮影前の予備発光を行う閃光発光部と、
    前記予備発光による被写体からの反射光を、被写界を分割して設定された複数の測光エリアを用いて測光する閃光測光部と、
    複数の前記測光エリア毎に、複数の前記測光エリアの出力の少なくとも一つが所定範囲外であるか否かを判断し、出力が所定範囲外になった前記測光エリアのゲインを変更し、前記閃光発光部による予備発光及び前記閃光測光部による予備発光測光を再度行なうように制御する閃光制御部と、を備える閃光制御装置。
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