JP4389546B2 - カメラシステム - Google Patents

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Description

本発明は、撮影時の補助照明として閃光発光を行うことができるカメラシステムに関するものである。
従来、一眼レフタイプの銀塩カメラの閃光発光器(ストロボ)の制御方式として、TTL調光方式が使われている。これらの中には、撮影時の本発光より前に予備発光を行い、被写体からの反射光を測光し本発光のための情報を得るカメラがある。
また、撮影フィルムの位置にCCDなどの固体撮像素子を置いたデジタルカメラでは、固体撮像素子の表面で拡散した光を使って調光を行なうことが難しい。そこで、撮影時の本発光に先立ち予備発光を行い、被写体からの反射光の測光を行い、予備発光の測光結果から本発光に必要な発光量を演算し、この発光量で本発光を行なわせるタイプのTTL調光を行うものが知られている。このようなカメラには、ミラーアップの状態で予備発光を行い、予備発光反射光の測光はシャッタ幕面上で拡散した光束に対して行ない、この測光結果から本発光では予備発光の発光量に対して何倍の強度で光るべきかを演算するものがある。またミラーダウンの状態でファインダ光学系に設けられた測光素子で予備発光の反射光を測光し、演算により本発光の強度を求め発光するものもある。
これら、TTL調光を行なう銀塩カメラ、及び、デジタルカメラの中でも特に予備発光時の反射光測光結果と、撮影レンズ又は焦点検出部からの被写体距離情報から演算を行うことによって、被写体の反射率の情報を得て、本発光を適切な光量で発光させることを狙ったものがある。すなわち、これらのカメラでは、被写体が標準的な反射率を持った被写体であるか、反射の少ない被写体であるか、又は、反射の多い被写体であるか等の情報を得て、これらの情報から分割された調光領域の重みづけを行い、本発光のための発光量演算、又は、調光センサ制御を行う。また、反射率情報から自動的に適切な写真が撮れるような調光補正量を計算する。
このようなカメラの閃光制御装置として、特許文献1には、予備発光時の反射光測光結果と被写体距離情報及び被写体距離情報検出誤差とを用いて、調光に用いる領域を決定するカメラが提案されている。また、特許文献2には、予備発光時の反射光測光結果と被写体距離情報及び被写体距離検出精度から本発光量を補正するカメラが提案されている。
しかし、前述したような、予備発光時の反射光測光結果と被写体距離情報から被写体反射率に関する情報を得て、調光領域の重み付けや調光補正量を演算するカメラにおいては、被写体距離情報に誤差が含まれていると反射率情報に誤差を生じ、不適切な調光領域への重み付けを行ったり、不適切な調光補正量を算出したりする等して適切な発光量で閃光発光することができないという問題があった。
被写体距離情報の取得方法としては、撮影レンズの距離環の回転位置又は回転量をエンコーダによって検出して得る方法が知られている。また、オートフォーカスセンサにより検出されたデフォーカス量情報を用いる方法も知られている。
しかし、いずれの方法であっても、距離を直接測定するものではなく、得られた被写体距離情報には比較的大きな誤差が含まれている。特に焦点距離の短い撮影レンズを使用した場合には、長焦点距離の撮影レンズに比べて被写界深度が深くなり、撮影距離(被写体距離)の変化に対する距離環の回転角が小さくなるため、距離環回転位置から得る被写体距離情報に含まれる誤差が大きくなる。
また、オートフォーカスによって合焦させた場合にも、同じデフォーカス量を許容したときに入る被写体距離範囲が広いため被写体距離情報としての誤差は大きくなる。例えば、ある距離より遠距離側が全て被写界深度に入ってしまう場合などは、この距離から遠距離側の被写体距離情報は全く得られないことになる。
さらに、焦点距離が短いワイドレンズの場合、像倍率が低くなり被写体が小さくなることが多いため、背景に明るいものがあった場合には、オートフォーカスセンサが背景の明るい部分を検出し、背景に合焦する可能性が高くなる。この場合主要被写体に対しては遠い被写体距離情報が出力され、誤差が大きくなってしまう。
前述した2つの公報にもこの点が考慮されている。特許文献1では、被写体距離情報と共に撮影レンズ内に記憶された被写体距離情報検出誤差とを用いて調光領域の決定を行っている。この被写体距離情報検出誤差は、撮影レンズ固有の情報として被写体距離情報とセットでレンズ内に記憶されている。予備発光時の反射光測光値が距離検出誤差を基にした所定値を上まわる、又は、下まわる領域を調光に寄与させない、すなわちカットするようにしている。ワイドレンズでは、被写体距離情報が遠距離側の時は検出誤差が大きくなりカットされにくくなるため、誤差の大きい被写体距離情報を基に誤って領域をカットしてしまうことを防いでいる。
一方、特許文献2では、予備発光測光結果と被写体距離情報から反射率補正値という名前で調光補正量を求めているが、このとき、焦点距離と像倍率の積をパラメータにして反射率補正値の演算を変化させている。すなわち、焦点距離と像倍率の積の値が大きいとき(焦点距離が長く、撮影距離が小さい場合)には補正がかかりやすくなっており、焦点距離と像倍率の積が小さいとき(焦点距離が短く、撮影距離が大きい場合)には補正がかかりにくくなっている。このようにしてワイドレンズ使用時で、かつ撮影距離が比較的大きい場合には、被写体距離情報に大きな誤差が含まれていることが予想されるので、誤った被写体距離情報に基づいた不適切な調光補正を行わないようにしている。
このように上述の2つの例のいずれもワイドレンズを使用し、かつ、撮影距離が比較的大きいときは、被写体距離情報を用いた積極的な補正を行わないように制御することで、不適切な制御を行わないようにしている。
しかし、ワイドレンズを使用する場合、前述したようにオートフォーカスを使用したとき被写界深度が深いため、同じデフォーカス量を許容したときに入る距離範囲が広く、レンズ距離環もある範囲でばらついた位置で停止する。また、前述したように背景に明るいものがある場合、そちらに引張られて背景に合焦する可能性も高い。このため閃光調光レベルもばらつきが生じるという問題があった。
仮に、比較的近距離側の距離環の位置でレンズが停止した場合、被写体距離情報は短い距離に相当した値となる。この場合、特許文献1の例では、前述の被写体距離情報検出誤差は、比較的小さい値が出力され調光領域のカットが比較的行われやすい。上述の場合と同じ被写体を同じ距離だけ離れた位置から撮影したとしても、上述の場合とは逆に、比較的遠距離の距離環の位置でレンズが停止した場合、被写体距離情報は長い距離に相当した値となり、また、被写体距離情報検出誤差は大きい値となり、調光領域のカットは行われにくくなる。
また、特許文献2では、比較的近距離側の距離環の位置でレンズが停止した場合、被写体距離情報は短い距離に相当した値となり、像倍率も比較的大きいので調光量補正がかかりやすい。上述の場合と同じ被写体を同じ距離だけ離れた位置から撮影したとしても、上述の場合とは逆に、比較的遠距離側の位置でレンズが停止した場合、像倍率が小さくなるので調光量補正がかかりにくくなる。
このように、特許文献1,2いずれの場合であっても、距離環(レンズ)の停止位置のばらつきによって閃光発光量が変化してしまうという問題があった。
ワイドレンズ使用時に、人物が立っていて背後は抜けているようなシーンをワイドレンズで撮影すると、像倍率が小さいために人物の面積が小さくなる場合が多い。このようなシーンで前述の特許文献1,2に記載されているような領域カット、自動調光補正等を行わない従来からのTTL調光による閃光撮影を行うと、投射光を反射する被写体の面積が小さいためオーバになってしまう。このようなシーンでも前述の特許文献1,2に記載されているような領域カットや自動調光補正が適切に働けば、最適な発光量で閃光発光を行うことができる。
しかし、前述したようにワイドレンズ使用時には、オートフォーカスによりレンズの停止する位置が大きくばらつき、得られる被写体距離情報も大きくばらつき、適正に撮れる場合もあれば、領域カットと自動調光補正が適切に働かずオーバ露出になる場合も生じる。このように、ワイドレンズ使用時には、調光量にばらつきが生じてしまい、不安定な制御となってしまうという問題があった。
特許第3136658号公報 特開2003−66504号公報
本発明の課題は、焦点距離の短い撮影レンズを使用したときにも安定して常に正確な閃光発光制御を行うことができるカメラシステムを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、撮影時の本発光に先立ち予備発光を行うことができる閃光発光部(15)と、前記予備発光時に撮影領域を複数に分割した測光領域毎に被写体からの反射光を測光可能な測光部(13)と、撮影レンズ(1)の焦点距離に応じた焦点距離情報を検出する焦点距離情報検出部(25,100)と、被写体までの距離に応じた情報を検出する被写体距離情報検出部(33)と、撮影時の本発光量を少なくとも前記測光部と前記焦点距離情報検出部と前記被写体距離情報検出部とから得た情報に基づいて演算する本発光量演算部(100)と、を備え、前記本発光量演算部は、前記焦点距離情報が、第3の焦点距離よりも短い焦点距離を示す情報であるときには、前記測光部と前記被写体距離情報検出部とから得た情報に基づいて推定した被写体の反射率が最大となる測光領域の寄与率を高くして本発光量の演算を行う広角側測光領域軽重演算を行うこと、を特徴とするカメラシステムである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のカメラシステムにおいて、前記本発光量演算部(100)は、前記焦点距離情報が、前記第3の焦点距離よりも長い焦点距離である第4の焦点距離よりも長い焦点距離を示す情報である場合、前記測光部(13)と前記被写体距離情報検出部(33)とから得た情報に基づいて推定した被写体の反射率が第3の反射率よりも下回った低反射領域、及び、推定した前記反射率が第3の反射率より高い第4の反射率よりも上回った高反射領域の寄与率を低くして本発光量の演算を行う望遠側測光領域軽重演算を行うこと、を特徴とするカメラシステムである。
請求項3の発明は、請求項2に記載のカメラシステムにおいて、前記本発光量演算部(100)は、前記焦点距離情報が、前記第3の焦点距離と前記第4の焦点距離との間の焦点距離を示す情報である場合、前記広角側測光領域軽重演算の演算結果と前記望遠側測光領域軽重演算の演算結果とに対して前記焦点距離情報に応じた軽重を与えた混合をして得られる値に相当する本発光量を演算すること、を特徴とするカメラシステムである。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発光量演算部は、焦点距離情報が、第3の焦点距離よりも短い焦点距離を示す情報であるときには、測光部と被写体距離情報検出部とから得た情報に基づいて推定した被写体の反射率が最大となる測光領域の寄与率を高くして本発光量の演算を行う広角側測光領域軽重演算を行うので、焦点距離の短い撮影レンズを使用したときにも安定して常に正確な閃光発光制御を行うことができる。
(2)焦点距離情報が、第3の焦点距離よりも長い焦点距離を示す情報である場合、被写体の反射率が第3の反射率よりも下回った低反射領域、及び、反射率が前記第3の反射率より高い第4の反射率よりも上回った高反射領域の寄与率を低くして本発光量の演算を行うので、望遠側においても適切な閃光制御を行うことができる。
(3)焦点距離情報が、第3の焦点距離と第4の焦点距離との間の焦点距離を示す情報である場合、広角側測光領域軽重演算の演算結果と望遠側測光領域軽重演算の演算結果とに対して焦点距離情報に応じた軽重を与えた混合をして得られる値に相当する本発光量を演算するので、全ての焦点距離において適切な閃光制御を行うことができる。
焦点距離の短い撮影レンズを使用したときにも安定して常に正確な閃光発光制御を行うという目的を、焦点距離が所定の値よりも短い場合の制御方法を変更することにより、コストアップすることなく実現した。
図1は、本発明に係わるカメラシステムの実施例1の概要を示した図である。
撮影レンズ1を通過した光束は、クイックリターンミラー2によって折り曲げられ、拡散スクリーン3上に一旦結像する。その後に、コンデンサレンズ4、ペンタプリズム5、接眼レンズ6を通って撮影者の目に到達する。一方、拡散スクリーン3によって拡散された光束の一部は、コンデンサレンズ4、ペンタプリズム5、測光用プリズム7、測光用レンズ8を通して定常光測光部9上へ再結像される。
図2は、測光素子9による測光領域、及び、焦点検出部17による合焦領域を示す図である。
測光素子9は、例えばSPD(シリコン・フォト・ダイオード)等の受光素子が用いられており、図2に示すように、被写界をB1〜B5の5領域に分割して測光し、それぞれの測光値を出力可能な構造になっている。
撮影時には、絞り10が所定値まで絞られると同時に、クイックリターンミラー2が跳ね上げられる。その後に、閃光発光部15による予備発光時には、シャッタ11上に略結像され反射された一部の光束を、調光用レンズ12を通して閃光測光部13上へ再結像させる。閃光発光部15による本発光時は、シャッタ11を開き、例えばCCD等によって構成される撮像素子14の受光面上に光束を結像させる。
図3は、閃光測光部13による閃光測光領域を示す図である。
閃光測光部13は、SPDと、SPDからの光電流を蓄積するコンデンサと、増幅アンプ等とによって構成された測光部であり、図3に示すように、定常光用の測光素子9と略同一の分割形状をしており、領域S1〜S5は、それぞれ図2のB1〜B5へ対応している。閃光測光部13では、SPDで生じた光電流にエリア毎に異なるアンプ・ゲインを掛けて、増幅された電流を積分用コンデンサに蓄積する。読み出し時には、各エリアに対応するコンデンサに蓄積された電荷を電圧値として読み出し、ボディ側マイコン100に内蔵されているA/D変換器によってデジタルデータとして、マイコン内部に取り込まれる。
クイックリターンミラー2は、一部の光を透過するハーフミラーになっており、透過した光束の一部は、サブミラー16によって下へ折り曲げられ、焦点検出部17へ導かれる。焦点検出部17は、図2に示す被写界の領域F1〜F5のいずれかについての焦点状態を検出し、合焦状態になるまで撮影レンズ1が駆動される。
焦点検出部17で検出した焦点状態に基づき焦点が合うようにレンズ駆動部24のモータによりレンズ光学系を駆動する。撮影レンズ1には、その繰り出し量と対応した、距離環の回転角に応じた信号を出す距離エンコーダ33が設けられており、ピントの合った状態では、被写体までの距離に応じた信号が出力され、距離エンコーダ33は、被写体距離情報検出部として機能している。この信号をレンズ側マイコン25で処理して、撮影距離信号を得る。この撮影距離信号は、ボディとレンズ間の電気接点を通じてボディ側の閃光制御装置(ボディ側マイコン)100に通信される。またレンズ側マイコン25からは、撮影レンズ1の焦点距離情報がボディ側マイコン100に通信され、これらレンズ側マイコン25とボディ側マイコン100は、焦点距離情報検出部としても機能する。ボディ側マイコン100内では、各種の演算や制御を行なう。
次に、本実施例におけるカメラシステムの動作の概要について述べる。不図示のレリーズスイッチが半押されると、定常光測光部9は、被写体の輝度を測光し、ボディ側マイコン100は、被写体輝度よりシャッタスピードと絞り値を演算する。また、焦点検出部17は、デフォーカス量を検出し、焦点を合わせるべくレンズ駆動部24を駆動して合焦動作を行う。距離エンコーダ33は、レンズ距離環の回転角(撮影レンズ1の繰り出し量に対応する)を検出し、これより撮影レンズ1が焦点を合わせている距離の情報(被写体距離情報)を得る。この被写体距離情報をレンズ側マイコン25から不図示の電気接点を通じてボディ側マイコン100に通信する。
レリーズスイッチが全押しされるとレリーズシーケンスに突入する。レリーズシーケンスに突入すると、クイックリターンミラー2を跳ね上げ、絞り10を絞り込んだ後に、閃光発光部15へ予備発光の指示を出し、閃光発光部15は、予備発光を行う。これに同期して閃光測光部15は、予備発光の被写体からの反射光強度を測光する。その後、閃光測光部15は、同じゲイン、同じ蓄積時間で定常光の測光も行う。これは、閃光反射光測光値のなかに含まれる定常光分の測光値を差し引いて正味の閃光反射光分を測光するためである。こうして求めた予備発光測光値を基に本発光量を演算する。この本発光量の演算については、後に詳細に説明する。その後にシャッタ11を開くと同時に、再び閃光発光部15へ演算した本発光量とともに本発光の指示を出し、閃光発光部15は、指示された発光量で閃光発光を行う。必要なシャッタ秒時が経過したらシャッタ11を閉じ、クイックリターンミラー2を下げ、絞りを開いてレリーズシーケンスを終了する。
次に予備発光時の閃光反射光の測光値(予備発光測光値)から本発光量を求める演算について説明する。
図4は、本実施例における本発光量演算動作の流れを示すフローチャートである。
なお、以下の図4に示す動作は、ボディ側マイコン100によって行われるので、ボディ側マイコン100は、本発光量演算部としての機能も有している。
ステップ(以下、S)10では、予備発光測光前に閃光測光部15に測光領域毎にゲインGain[ch]を設定する。
S20では、閃光発光部15に予備発光指示を送る。閃光発光部15が予備発光を行うと同時に閃光測光部13を駆動して、被写体からの反射光を光電変換した電荷をコンデンサに蓄積することにより予備発光測光値IGpre[ch]を得る。十分な測光信号が蓄積されたら閃光発光部15に予備発光停止信号を送り、予備発光は停止する。この後、閃光発光部15から電気接点を通じて通信により、予備発光で放射された予備発光ガイドナンバGNpreをボディ側マイコン100上に得る。
S30では、予備発光測光値を測光したときと全く同じゲイン、同じ蓄積時間で閃光測光部13により、予備発光を行わない状態で定常光の測光を行い、定常光測光値IGtei[ch]を得る。
S40では、正味の予備発光測光値を以下の数1により求める。
Figure 0004389546
ただし、IGは、所定の値以下にならないように、所定値以下となる場合には、全て所定値とする(クリップする)。
S50では、IG[ch]とゲインから各測光領域に対して、本発光としてどれだけのガイドナンバの発光を行うと適正露光量が得られるかを計算する。これをGNrtn[ch]と呼ぶこととする。GNrtn[ch]は、次の式により求める。
Figure 0004389546
なお、数2において、Const[ch]は、調整値であり、基準条件でGNrtn[ch]が正しい値になるように決める。
数2により求めたGNrtn[ch]は、ガイドナンバの単位で表されており、5分割に分けた領域の一つずつを見たときに、一つの領域が基準の像面露光量に達するために光らなければいけないガイドナンバ、すなわち、個々の領域を最適に写すためのガイドナンバを示している。よって、このGNrtn[ch]が大きければ反射光が少ない被写体であり、小さければ反射光が多い被写体である。
S60では、 このGNrtn[ch]とレンズ距離エンコーダから得た距離情報Xm、絞り制御値のAPEX値Avから、次の数3により各領域の被写体反射率の底2の対数値RefEv[ch]を推定する。
Figure 0004389546
このRefEv[ch]が0ならば標準の反射率、+1ならば1段分反射率が高い、−1ならば1段分反射率が低いという意味を持っている。
S70では、この値から各領域を本調光に寄与させる重みWt[ch]を求める。
図5は、S70における重みWt[ch]を求める演算動作をより詳細に示したフローチャートである。
S510では、RefEv[ch]が1.0よりも大きいか否かを判断する。RefEv[ch]が1.0よりも大きいときには、S520へ進み、RefEv[ch]が1.0よりも大きくないときには、S530へ進む。
S520では、以下の数4によりGrade[ch]を演算し、S560へ進む。
Figure 0004389546
なお、上記数4及び後に示す数5において、C2,C4は、定数である。
ここで、Grade[ch]とは、各領域が他の領域に比して相対的に何段重みをもっているかという変数である。Grade[ch]は、反射率対数値RefEv[ch]が、所定の値よりも大きいか、あるいは小さい場合に、RefEv[ch]に所定の値を超えた分に傾きをかけてGrade[ch]を下げるようにするものであり、本実施例では、所定の値として、1.0と−1.0(S530参照)を設定している。
S530では、RefEv[ch]が−1.0よりも小さいか否かを判断する。RefEv[ch]が−1.0よりも小さいときには、S540へ進み、RefEv[ch]が−1.0よりも小さくないときには、S550へ進む。
S540では、以下の数5によりGrade[ch]を演算し、S560へ進む。
Figure 0004389546
S550では、Grade[ch]=0とする。
S560では、以下の数6に示すようにグレードを真数に直し正規化することにより、各領域の重みWt[ch]を求める。
Figure 0004389546
ただし、数6において、Σ( )は、ch=1〜5に関しての( )内の総和を示す。
この重みWt[ch]に従い本発光時の発光量演算に寄与させることで、反射率の異常な領域の影響を排除することができる。
図4に戻って、S80では、推定した各領域の被写体反射率の底2の対数値RefEv[ch]を基に自動で調光補正量を演算し、適切な露出をえられるようにする。具体的には、求めた領域の重みWt[ch]を反映させて、次の数7により全体の反射率推定値RefMainを求める。
Figure 0004389546
ただし、数7において、Σ( )は、ch=1〜5に関しての( )内の総和を示す。
このRefMainが+のときは、主要被写体の反射率が高く、−のときは、主要被写体の反射率が低いと考えられる。
S90では、至近側誤差(第2の反射率)dXn,無限側誤差(第1の反射率)dXiを求める。
レンズ側マイコン25からは、使用しているレンズ固有の値として、焦点距離、距離エンコーダポジションに対応した距離検出誤差情報(無限側と至近側2つの情報)がカメラボディ側マイコンに送られる。これよりボディ側マイコン100は、距離検出誤差情報を含んだ反射率演算に含まれる可能性のあるトータルの誤差情報を計算する。
レンズ側マイコン25から通信された無限側の距離検出誤差情報をdXiL、至近側の距離検出誤差をdXnLとし、これらの単位は、APEX値の段数で表す。
すなわち、dXiLが+1.0段とすると、検出された距離に対して√2倍の距離までを誤差としてとり得るという意味であり、また、dXnLが+1.0段の場合は、検出された距離に対して1/√2倍の距離までを誤差としてとり得るという意味である。
また、以下の数8により無限側のピント検出誤差dXiB、至近側のピント検出誤差dXnBを演算する。これは、オートフォーカスにより合焦した場合に、像面のデフォーカス量許容値を一定値としたときにレンズの距離情報がどの程度の誤差を持ち得るかを、レンズの焦点距離、及び、撮影距離を考慮して推定した近似式である。
Figure 0004389546
ここで、Xmはレンズから得られた被写体距離情報、Fmmは撮影レンズ焦点距離、C6,C7は定数である。
また、予備発光の精度の項、dXmonを考慮する。dXmonは、固定値で1/3段とする。
これら諸誤差要因を考慮した総合の至近側誤差をdXn、無限側誤差をdXiと呼ぶこととし、以下の式で演算する。
Figure 0004389546
S100では、焦点距離が広角側のときの調光補正量deltaYWとして−WddYを設定する(広角用マイナス調光補正)。ここで、焦点距離が広角側とは、焦点距離が所定の値(第1の焦点距離)よりも小さい場合であって、本実施例では、焦点距離が24mmよりも小さい場合、広角側であるとしている。また、WddYは、広角側において行う調光補正値としてあらかじめ所定の値を設定しておくものである。つまり、広角側では、常に一定値だけ調光量を少なくしている。
広角側において、近距離撮影でなく、人物の背景に奥行きがある場合には、前述したように調光補正を行わないと調光レベルはオーバ目になるので、一定量だけ調光量を少なくすることでより適切な露出が得られる。
また、広角側において、平面的な被写体を撮影した場合には、閃光発光部から被写体までの距離が画面中心と画面周辺とでは異なってくる。すなわち画面中心では閃光発光部からの距離が近く、周辺では距離が遠くなる。このようなシーンでは、調光領域の重み付けは平均的になるので、適正露調光補正を行わないと、画面全体のレベルを適正にすべく制御が行われ、結果として画面中央は若干オーバになってしまう。このため、広角側では、調光補正量として一定値だけ調光量を少なくすることでオーバになることを避け、好ましい写真を得ることができる。
S110では、焦点距離が望遠側のときの調光補正量deltaYTを演算する(望遠側調光補正)。
図6は、調光補正量deltaYTを求める演算動作をより詳細に示したフローチャートである。
S610では、RefMainがdXnよりも大きいか否かを判断する。RefMainがdXnよりも大きい場合には、S620へ進み、RefMainがdXnよりも大きくない場合には、S630へ進む。
S620では、調光補正量deltaYTを以下の数10により求め望遠用プラス調光補正とし、リターンする。
Figure 0004389546
S630では、RefMainがdXiよりも小さいか否かを判断する。RefMainがdXiよりも小さい場合には、S640へ進み、RefMainがdXiよりも小さくない場合には、S650へ進む。
S640では、調光補正量deltaYTを以下の数11により求め望遠用マイナス調光補正とし、リターンする。
Figure 0004389546
なお、数10,11におけるKh,Klは、比例係数である。
S650では、調光補正量deltaYTをゼロ、すなわち調光補正を行わないように設定し、リターンする。
以上説明した調光補正量deltaYTの演算では、RefMainがdXnより大きいとき、上回った部分に比例して調光補正量deltaYTをプラスにし、−dxiより小さいとき下回った部分に比例して調光補正量をマイナスにしている。また、調光補正量を上回った、あるいは下まわった分に比例させて求める際にdXn,dXiが大きい場合には比例する係数Kl,Khを小さくするようにする。具体的には、Klに関してはdXi、また、Khに関してはdXnの値が0.3段以下のとき、すなわち誤差が小さい場合、Kl、Khは1.0とする。2段以上の場合はKl、Khは0とする。0.3段から2.0段の間は、以下の数12のようにして滑らかに変化するよう演算して求める。こうすることにより、誤差情報が大きい場合には、補正を過剰に行わないようにしている。
Figure 0004389546
図4に戻って、S120では、撮影レンズ1の焦点距離が24mm(第1の焦点距離)以上であるか否かを判断する。焦点距離が24mm以上の場合には、S130へ進み、焦点距離が24mm以上ではない場合には、S150へ進み、調光補正量deltaYを調光補正量deltaYWとする。これにより、広角側では、常に一定値(WddY)だけマイナス補正が行われることとなる。
先にも課題として説明したように広角側では、被写界深度が深いためレンズ距離環の位置が比較的広い距離範囲にばらついて停止し、その結果、距離エンコーダから得られる被写体距離情報と、付随する被写体距離検出誤差情報もばらつく。そのため、望遠時と同様にして調光補正量を演算したとしても、その値がばらついてしまう。そこで、本実施例では、広角側では、調光補正量を距離データ及び距離誤差データによらず一定値となるように演算している。
S130では、撮影レンズ1の焦点距離が40mm(第2の焦点距離)以下であるか否かを判断する。焦点距離が40mm以下である場合には、S140へ進み、焦点距離が40mm以下でない場合には、S160へ進み、調光補正量deltaYを調光補正量deltaYTとする。
S140では、調光補正量deltaYを以下の数13により求める。
Figure 0004389546
このS140へ進んだということは、撮影レンズ1の焦点距離が24mm以上40mm以下である場合であり、この場合には、広角側における調光補正量deltaYWと望遠側における調光補正量deltaYTとに対して撮影レンズ1の焦点距離に応じた軽重を与えた混合をして調光補正量を演算することとしている。
数13におけるKWddYは、この焦点距離に応じた軽重を与えた混合をする度合いを示す変数である。
図7は、KWddYの変化を示す図である。
KWddYは、図7に示すように広角側(本実施例では、焦点距離24mm未満)で0、望遠側(本実施例では、焦点距離40mmを超える範囲)で1となり、これらの中間焦点距離では、0〜1の値の間で変化するようにする。
図4に戻って、S170では、予備発光に対して何倍の発光量で本発光を光らせるべきかを指示する発光量指示値Ksijiを以下の数14により求める。
Figure 0004389546
ただし、数14において、Σ( )は、ch=1〜5に関しての( )内の総和を示す。
なお、これらの演算は、各変数の対数をとって等価な演算を行ってもよい。
また、この演算は、ISO100換算での計算を行い、撮像感度を変化させたときに関しては考慮していない例を示した。この場合、撮像感度に関しては、別途閃光発光部側に通信により送っておき、閃光発光部側で撮像感度がISO100より1段高かったら発光量を1段小さくするように制御する。もちろん撮像感度の考慮をボディ内の演算中で行ってもよい。
発光量指示値Ksijiを演算したら、求めた発光量指示値Ksiji、又は、その対数値を通信用電気接点により閃光発光部15に送信する。撮像感度値は、閃光発光部15に対して定常的な通信によって送られている。閃光発光部15では、予備発光時の発光量を閃光発光部15自身が持っている自身の閃光強度を測定可能な不図示の閃光測光センサによりカウントしており、本発光は、このカウント値に対してKsiji倍の発光量を放射するように本発光制御を行う。すなわち本発光が光り始めると同時に閃光発光部15自身の閃光測光センサにより本発光の発光量を測定し始め、カウント値が予備発光のKsiji倍に達すると発光を終了するように制御を行う。このとき、前述した撮像感度を考慮する。撮像感度をAPEX値のSVで表したとき、閃光発光部15で発光される本発光の強度GNhonは、閃光発光部15自身で測定した予備発光ガイドナンバGNpre’を用いて以下の数15に示す関係が成り立つように制御する。
Figure 0004389546
本実施例によれば、望遠側では、被写体距離情報及び被写体距離検出誤差情報を用いて反射率演算を基にした調光補正を行い、広角側では、被写体距離情報及び被写体距離検出誤差情報を用いず一定値だけ調光量を少なくすることにより、広角側での閃光撮影においてオーバ露出を防ぎ、好ましい写真を得ることができる
実施例1では、焦点距離に応じて調光補正量を変更し、特に広角撮影時の閃光発光量を適正にする手法を示したが、実施例2は、実施例1に示した手法に加えて、焦点距離に応じて測光領域の重み付けを変えることにより、広角撮影時の閃光発光量をより適正にする手法である。よって、実施例2は、実施例1における図4のS70(すなわち、図5)の動作が異なる他は、実施例1と同様であるので、前述した実施例1と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図8は、実施例2における重みWt[ch]を求める演算動作をより詳細に示したフローチャートである。
実施例1と同様に反射率対数値RefEv[ch]の値から各領域を本調光に寄与させる重みを求める。各領域が他の領域に比して相対的に何段重みをもっているかという変数Grade[ch]を以下に示すように演算する。まず、焦点距離が短くない場合(望遠側)のGradeとしてGradeT[ch]を求める。GradeT[ch]は、反射率対数値RefEv[ch]が、所定の値よりも大きいか、あるいは小さい場合に、所定の値を超えた分に傾きをかけてGradeT[ch]を下げるようにする。
以下、図8に従い、上述の動作を説明する。S700では、反射率対数値RefEv[ch]が1.0よりも大きいか否かの判断を行う。反射率対数値RefEv[ch]が1.0(第4の反射率)よりも大きい場合には、S710へ進み、反射率対数値RefEv[ch]が1.0よりも大きくない場合には、S720へ進む。
S710では、GradeT[ch]を以下の数16により演算する。
Figure 0004389546
なお、上記数16及び後に示す数17において、C2,C4は、定数である。
S720では、反射率対数値RefEv[ch]が−1.0(第3の反射率)よりも小さいか否かの判断を行う。反射率対数値RefEv[ch]が−1.0よりも小さい場合には、S730へ進み、反射率対数値RefEv[ch]が−1.0よりも小さくない場合には、S740へ進む。
S730では、GradeT[ch]を以下の数17により演算する。
Figure 0004389546
なお、上述のS700〜S740における望遠側のGradeT[ch]を求める動作は、実施例1におけるGrade[ch]を求めるS510〜S550と同様である。
GradeT[ch]は、各領域間の相対的な重みを段数で表すものであるが、後の演算に備え、S750では、最大の値が0になるように以下の数18により正規化しておく。
Figure 0004389546
S760では、焦点距離が短い広角側においてGrade[ch]と同様の意味をもつ広角側の変数GradeW[ch]を設定する。本実施例では、焦点距離が短い場合には、予備発光の反射光の大きい領域を重視してその他の領域の重みを下げることとし、Ch=1〜5のなかでRefEv[ch]が最も大きい領域は、GradeW[ch]=0とし、その他の領域は、GradeW[ch]=−20とする。
ここで、GradeW[ch]=−20とするのは、対数で20段分重みを下げると言う意味であり、真数領域では、実質上重み0になる。したがって、−20段という数字に大きな意味はなく、この値は、マイナスの大きな数字であればよい。
S770では、撮影レンズ1の焦点距離が24mm(第3の焦点距離)以上であるか否かを判断する。焦点距離が24mm以上の場合には、S780へ進み、焦点距離が24mm以上ではない場合には、S790へ進み、Grade[ch]=GradeW[ch]とし、S820へ進む。
S780では、撮影レンズ1の焦点距離が40mm(第4の焦点距離)以下であるか否かを判断する。焦点距離が40mm以下である場合には、S810へ進み、焦点距離が40mm以下でない場合には、S800へ進み、Grade[ch]=GradeT[ch]とし、S820へ進む。
なお、S770,S780において閾値として用いる第3の焦点距離,第4の焦点距離は、それぞれS120,S130において閾値として用いる第1の焦点距離,第2の焦点距離と等しくしてあるが、これらを異なるようにしてもよい。
S810では、Grade[ch]を以下の数19により求める。
Figure 0004389546
このS810へ進んだということは、撮影レンズ1の焦点距離が24mm以上40mm以下である場合であり、この場合には、広角側におけるGradeW[ch]と望遠側におけるGradeT[ch]とに対して撮影レンズ1の焦点距離に応じた軽重を与えた混合をしてGrade[ch]を演算することとしている。なお、数19におけるKWddYは、実施例1におけるKWddYと同じであり、図7のように焦点距離に応じて変化する変数である。
S820では、以下の数20のように、Grade[ch]を真数に直し正規化することで、各領域の重みWt[ch]を求める。
Figure 0004389546
ただし、数20において、Σ( )は、ch=1〜5に関しての( )内の総和を示す。
このようにして得られた重みWt[ch]に従い本発光時の発光量演算に寄与させることで、焦点距離が短いレンズ使用時には反射光が最大の領域に重みを持たせ本発光量を演算する広角側測光領域軽重演算を実行し、オーバになるのを防ぐことができる。一方、焦点距離が長いレンズにおいては、反射率推定値に基づき反射光が異常に少ない領域、及び、鏡のように反射光が異常に多い領域の重みを下げる望遠側測光領域軽重演算を実行し、適切な露光量を得ることができる。また、中間の焦点距離においても広角側と望遠側との制御の中間の制御を行うことにより、安定した露光量を得ることができる。
上述の重みWt[ch]を求めた後の動作は、実施例1と同一である。
なお、上述した例では、S760において広角側のGradeW[ch]を設定するときに、反射光が最大の領域の重みを残し、他の領域は、実質上重み0になるように演算したが、この手法に限らず、例えば、以下のように行ってもよい。
焦点距離が短い場合には、予備発光の反射光の大きい領域を重視してその他の領域の重みを最大の反射率を下回る分に係数をかけて下げる。
例えば、Ch=1〜5のなかで最も大きいRefEv[ch]をmaxRefEv[ch]とし、GradeW[ch]を以下の数21により求める。
Figure 0004389546
この数21において、C5は、重みを下げる傾きを決める定数である。このようにすることで、わずかの構図変更に対しても、さらに安定した制御を行うことができる。
本実施例によれば、閃光撮影時に広角側においてオーバ露光になることなく、望遠側では反射率演算に基づき適切な露光レベルの調光が可能であり、広角と望遠との中間の焦点距離であっても、これらを補完する調光を行うことにより適切な調光を行うことができる閃光制御装置を得ることができる。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
例えば、各実施例において、閃光測光用の専用センサを搭載し、予備発光測光を主ミラーが上がった状態でシャッタ幕面での拡散光を測光することで行う方法を説明した。しかし、予備発光測光を定常光測光用のセンサを閃光測光部として共用して行う方法で、ミラーダウン状態で行う方法も知られている。この場合でも前述した、レンズ焦点距離と被写体の関係から生ずる現象は全く同じであるため、本発明を適用することができる。
また、実施例2において、実施例1において行った焦点距離に応じて調光補正量を変更する手法に加えて、各測光領域の重み付け(軽重)を変更する例を示したが、これに限らず、例えば、焦点距離に応じて各測光領域の重み付け(軽重)を変更する手法を単独で行ってもよい。
本発明に係わるカメラシステムの実施例1の概要を示した図である。 測光素子9による測光領域、及び、焦点検出部17による合焦領域を示す図である。 閃光測光部13による先行測光領域を示す図である。 本実施例における本発光量演算動作の流れを示すフローチャートである。 S70における重みWt[ch]を求める演算動作をより詳細に示したフローチャートである。 調光補正量deltaYTを求める演算動作をより詳細に示したフローチャートである。 KWddYの変化を示す図である。 実施例2における重みWt[ch]を求める演算動作をより詳細に示したフローチャートである。
符号の説明
1 撮影レンズ
2 クイックリターンミラー
3 拡散スクリーン
4 コンデンサレンズ
5 ペンタプリズム
6 接眼レンズ
7 測光用プリズム
8 測光用レンズ
9 定常光測光部
10 絞り
11 シャッタ
12 調光用レンズ
13 光測光部
14 撮像素子
15 閃光発光部
16 サブミラー
17 焦点検出部
24 レンズ駆動部
25 レンズ側マイコン
33 距離エンコーダ
100 ボディ側マイコン

Claims (3)

  1. 撮影時の本発光に先立ち予備発光を行うことができる閃光発光部と、
    前記予備発光時に撮影領域を複数に分割した測光領域毎に被写体からの反射光を測光可能な測光部と、
    撮影レンズの焦点距離に応じた焦点距離情報を検出する焦点距離情報検出部と、
    被写体までの距離に応じた情報を検出する被写体距離情報検出部と、
    撮影時の本発光量を少なくとも前記測光部と前記焦点距離情報検出部と前記被写体距離情報検出部とから得た情報に基づいて演算する本発光量演算部と、
    を備え、
    前記本発光量演算部は、前記焦点距離情報が、第3の焦点距離よりも短い焦点距離を示す情報であるときには、前記測光部と前記被写体距離情報検出部とから得た情報に基づいて推定した被写体の反射率が最大となる測光領域の寄与率を高くして本発光量の演算を行う広角側測光領域軽重演算を行うこと、
    を特徴とするカメラシステム。
  2. 請求項1に記載のカメラシステムにおいて、
    前記本発光量演算部は、前記焦点距離情報が、前記第3の焦点距離よりも長い焦点距離である第4の焦点距離よりも長い焦点距離を示す情報である場合、前記測光部と前記被写体距離情報検出部とから得た情報に基づいて推定した被写体の反射率が第3の反射率よりも下回った低反射領域、及び、推定した前記反射率が第3の反射率より高い第4の反射率よりも上回った高反射領域の寄与率を低くして本発光量の演算を行う望遠側測光領域軽重演算を行うこと、
    を特徴とするカメラシステム。
  3. 請求項2に記載のカメラシステムにおいて、
    前記本発光量演算部は、前記焦点距離情報が、前記第3の焦点距離と前記第4の焦点距離との間の焦点距離を示す情報である場合、前記広角側測光領域軽重演算の演算結果と前記望遠側測光領域軽重演算の演算結果とに対して前記焦点距離情報に応じた軽重を与えた混合をして得られる値に相当する本発光量を演算すること、
    を特徴とするカメラシステム。
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