JP4788054B2 - 焦点検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラの焦点検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CCDなどの電荷蓄積型受光素子を用いて焦点検出用の被写体像を撮像し、受光素子から出力される電荷蓄積信号に基づいて、撮影レンズによる焦点位置の調節状態を検出する焦点検出装置が知られている。上記装置の電荷蓄積型受光素子は、被写体輝度に応じて電荷蓄積時間が制御される。たとえば、特許第2893687号では、電源投入後1回目の電荷蓄積のとき、焦点検出用の電荷蓄積型受光素子と異なる測光回路による測光値に基づいて電荷蓄積時間を決定し、2回目以降の電荷蓄積のとき、焦点検出用の電荷蓄積型受光素子の前回の電荷蓄積時間と蓄積信号の出力値とに基づいて電荷蓄積時間を決定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の装置では、測光回路による測光ダイナミックレンジが、焦点検出用の電荷蓄積型受光素子の受光ダイナミックレンジより狭いと、電源投入後1回目の電荷蓄積時間を正しく決定することができない。この結果、たとえば、被写体輝度が低くて測光回路で測光できなかった場合に、焦点検出用の電荷蓄積型受光素子に対する電荷蓄積制御ができなくなり、焦点検出動作が正しく行えないおそれがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明による焦点検出装置は、レンズ鏡筒の撮影レンズを介して被写体の明るさを測光する測光回路と、前記測光回路による測光出力の下限を設定する下限設定部と、前記測光出力が前記下限よりも小さいか否かを判定する判定回路と、前記レンズ鏡筒と通信し前記レンズ鏡筒から前記レンズ鏡筒の特性に関する情報を取得する通信部と、前記撮影レンズを介して前記被写体からの光を受光する電荷蓄積型受光素子と、前記受光素子による蓄積電荷出力に基づいて、前記撮影レンズの焦点検出演算を行う演算回路と、前記判定回路により前記測光出力が前記下限よりも大きいと判定されたとき、前記測光出力に基づいて前記受光素子の電荷蓄積時間を設定するとともに、前記判定回路により前記測光出力が前記下限よりも小さいと判定されたとき、前記レンズ鏡筒の特性に関する情報に基づいて前記受光素子の電荷蓄積時間を設定する蓄積時間設定回路とを備え、前記レンズ鏡筒の特性に関する情報は、前記撮影レンズの開放絞り値であることを特徴とする。
【0006】
なお、上記課題を解決するための手段の項では、本発明をわかりやすく説明するために実施の形態の図と対応づけたが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態によるカメラの光学系を示す図である。図1において、撮影レンズ1を通過した光束は、レリーズ前にメインミラー2によって図1の上方に折り曲げられ、拡散スクリーン3上に一旦結像する。光束はさらに、コンデンサレンズ4、ペンタプリズム5、接眼レンズ6を通り、撮影者の目に到達する。一方、拡散スクリーン3によって拡散された光束の一部は、コンデンサレンズ4、ペンタプリズム5、測光用プリズム7、測光用レンズ8を通り、定常光用の測光素子9上に再結像される。
【0008】
測光素子9は、たとえば、SPD(シリコン・フォト・ダイオード)等の受光素子が用いられる。図2は、被写界と測光領域との対応を説明する図である。測光素子9は、図2に示すように、被写界をA1〜A5の5領域に分割して測光し、それぞれの領域における測光値を出力する。なお、5つの測光領域は、それぞれ独立して測光可能に構成されている。
【0009】
メインミラー2はハーフミラーであり、一部の光束を透過する。メインミラー2を透過した一部の光束は、サブミラー11によって図1の下方に折り曲げられ、視野マスク12、フィールドレンズ13、折り曲げミラー14、セパレータレンズ15を通して、AF用センサ16へ導かれる。
【0010】
カメラがレリーズ操作されると、メインミラー2が上方に跳ね上げられ、撮影レンズ1を通過した光束は、シャッター17を介して感光部材18上に結像する。
【0011】
AF用センサ16は、たとえば、CCDによって構成される。 図3は、被写界と焦点検出領域との対応を説明する図である。AF用センサ16は、図3に示すように、被写界中の焦点検出領域F1〜F3において、後述する一対の像を検出する。カメラは、焦点検出領域F1〜F3のいずれかの領域で検出される一対の像の間隔が所定の間隔、すなわち、撮影レンズ1が合焦状態になるまで、不図示のレンズ駆動装置によって撮影レンズ1を合焦位置に駆動する。焦点検出領域F1〜F3のどの領域で合焦させるかは、あらかじめカメラに設定される。この設定には、撮影者が任意の焦点検出領域を選択する手動設定と、被写体が最も近くに位置する領域をカメラが自動的に選択(至近選択)する自動設定とがある。
【0012】
図4は、本実施の形態によるカメラの概略構成を示すブロック図である。カメラ内の制御は、全てカメラマイコン50によって制御されている。測光・露出関連の制御について説明する。定常光測光部21は、上述した測光素子9を備えており、図2に示したように、被写界をA1〜A5の5領域に分割して測光する回路によって構成されている。定常光測光部21による測光出力は、カメラマイコン50へ出力される。撮影レンズ51内には、レンズ内マイコン30が設けられている。レンズ内マイコン30は、レンズ光学系1の開放F値などの情報をカメラマイコン50へ出力する。
【0013】
カメラマイコン50内の輝度算出部23は、定常光測光部21からの測光出力と、レンズ内マイコン30からの開放F値などの情報とにより、各測光領域A1〜A5に対応する輝度値情報BV[1]〜BV[5]をそれぞれ算出する。露出演算部27は、算出された輝度値情報BV[1]〜BV[5]に基づいて、定常光露出用の適正露出値を算出する。算出された適正露出値は、絞り値とシャッター値とに分解され、絞り10とシャッター17とにそれぞれ送られる。これにより、絞り10およびシャッター17による露出が適正に制御される。
【0014】
オートフォーカス関連の制御について説明する。焦点検出部22は、上述したAF用センサ16を備えている。AF用センサ16は、蓄積時間設定部25によって設定される蓄積時間にしたがって電荷の蓄積を行う。蓄積電荷信号は、デフォーカス演算部26へ出力される。デフォーカス演算部26は、図3による焦点検出領域F1〜F3の3領域に対応して焦点検出部22から出力される信号出力値に基づいて、焦点検出領域で検出されている一対の像の間隔を求めることにより、レンズ光学系1のデフォーカス量、すなわち、焦点ずれ量を演算する。駆動量演算部28は、焦点ずれ量に応じて合焦位置までのレンズ駆動量を演算し、演算結果をレンズ駆動回路29へ出力する。レンズ駆動回路29は、撮影レンズ51内のレンズ光学系1を駆動する。これにより、レンズ光学系1が合焦位置へ駆動制御される。
【0015】
図5は、焦点検出光学系の詳細を示す図である。図5において、焦点検出光学系は、撮影レンズ1、視野マスク12、フィールドレンズ13、セパレータレンズ15、およびAF用センサ16を有する。AFセンサ16は、上述した焦点検出領域F2に対応して、1対のラインセンサ16gおよび16hを備えている。また、焦点検出領域F3に対応して、1対のラインセンサ16eおよび16fを備えている。さらに、縦横それぞれに検出領域を有する焦点検出領域F1に対応して、90度異なる方向に2対のラインセンサ16aおよび16bと、16cおよび16dとを備えている。各ラインセンサ対は、その電荷蓄積時間をセンサ対ごとに独立して設定することが可能に構成されている。
【0016】
視野マスク12によって制限された光束は、フィールドレンズ13を介してセパレータレンズ15によって分割され、AF用センサ16上に結像される。ここでは、水平方向のラインセンサ対16aおよび16b上に結像される光束を例にあげて説明する。視野マスク12の中央に設けられた開口12aによって水平方向に制限された光束は、水平方向に並べて配設されたセパレータレンズ15aおよび15bによって2つに分割され、ラインセンサ対16aおよび16b上にそれぞれ結像される。
【0017】
ラインセンサ対16aおよび16b上に結像された一対の被写体像は、撮影レンズ1が一次結像面よりも前(被写体側)に被写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる前ピン状態では互いに近づき、逆に一次結像面よりも後に被写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる後ピン状態では互いに遠ざかる。そして、ラインセンサ対16aおよび16b上に結像された被写体像が所定の間隔となるとき、被写体の鮮鋭像が一次結像面に位置する。したがって、この被写体像をラインセンサ対16aおよび16bで光電変換して電気信号に換え、これらの信号を演算処理して一対の被写体像の相対距離を求めることにより、撮影レンズ1の焦点調節状態、つまりレンズ1により鮮鋭な像が形成される位置が、一次結像面に対してどの方向にどれだけ離れているか、つまり、焦点ずれ量が求められる。
【0018】
次に、一対の被写体像の相対距離の検出動作について説明する。図6は、ラインセンサ対16aおよび16bによる出力信号例を示す図である。図6において、横軸はラインセンサ対の画素番号であり、縦軸は出力信号レベルである。ラインセンサ対16aおよび16bは、被写界のほぼ同じ領域の被写体像を撮像するので、両センサ16aおよび16bから出力される信号波形はほぼ等しくなる。たとえば、両センサ16aおよび16bによる出力が最大となる画素番号を求めると、センサ対の画素サイズから換算して一対の被写体像の間隔が求められる。これにより、焦点ずれ量を求めることができる。ここで、ラインセンサ対16aおよび16bに対する電荷蓄積時間は、センサ対の出力信号を8ビット分解能(0〜255)のA/D変換器を用いてA/D変換する場合に換算して表すと、出力信号の最大値が128程度になるように調節される。
【0019】
本発明は、AF用センサ16が有する各センサ対に対する電荷蓄積時間の設定に特徴を有する。図4の蓄積時間設定部25は、以下のようにセンサ対の電荷蓄積時間を決定する。
▲1▼電源投入後1回目の電荷蓄積の場合、輝度演算部23による輝度情報と、撮影レンズ1の開放F値情報とを用いて、電荷蓄積時間を算出する。
▲2▼電源投入後2回目降の電荷蓄積の場合、前回の電荷蓄積時の蓄積時間と、出力信号値とを用いて、電荷蓄積時間を算出する。
【0020】
AF用センサ16に対する電荷蓄積時間の設定処理について、図7のフローチャートを参照して説明する。図7のフローチャートによるプログラムは、カメラの不図示のレリーズスイッチが半押し操作されることにより、カメラに電源が供給されて起動する。ステップS101において、カメラマイコン50は、レンズ内マイコン30との間で通信を行い、撮影レンズ1の開放F値データなどを読み出してステップS102へ進む。ステップS102において、カメラマイコン50は、定常光測光部21による測光出力と、開放F値とによって輝度値情報BV[1]〜BV[5]を算出してステップS103へ進む。
【0021】
ステップS103において、カメラマイコン50は、AF用センサ16に対する電荷蓄積が、電源投入後1回目に行われるものか否かを判定する。電荷蓄積が1回目である場合にステップS103を肯定判定してステップS105へ進み、電荷蓄積が2回目以降である場合にステップS103を否定判定してステップS104へ進む。ステップ105において、カメラマイコン50は、カウンタiに1をセットしてステップS106に進む。
【0022】
上述したように、AF用センサ16は、焦点検出領域F1〜F3の3領域に対応するラインセンサ対に電荷を蓄積する。カウンタiは、これら3領域の各ラインセンサ対に対して電荷蓄積時間を設定するために用いられる。
【0023】
上述した図2において、定常光測光部21の測光領域A1〜A3上に点線で示した領域は、焦点検出部26の焦点検出領域F1〜F3である。すなわち、AF用センサ16による焦点検出領域F1〜F3は、測光素子9による測光領域A1〜A3にそれぞれ対応する。そこで、たとえば、AF用センサ16の焦点検出領域F1に対応するラインセンサ対16aおよび16bと、ラインセンサ対16cおよび16dに対して電荷蓄積時間を設定する場合は、測光素子9の測光領域A1による測光出力に基づいて算出された輝度値情報BV[1]を参照して電荷蓄積時間を設定する。
【0024】
ステップ106において、カメラマイコン50は、i番目の焦点検出領域Fiに対応する測光領域の輝度値情報が、測光下限値以下か否かを判定する。この判定はカメラマイコン50内の判定部24で行われる。測光下限値は、たとえば、図8のように定められている。図8において、横軸は撮影レンズ1の開放F値(AV)であり、縦軸は定常光測光部21により測光可能な輝度限界、すなわち低輝度限界を表す。一般に、測光下限値はレンズの開放F値に応じて変化する。線81は、輝度値情報BV[1]〜BV[3]の測光下限値を表し、線82は、輝度値情報BV[4]〜BV[5]の測光下限値を表す。
【0025】
カメラマイコン50は、焦点検出領域Fiに対応する輝度値情報BV[i]が図8による測光下限値以下の場合に、ステップS106を肯定判定してステップS108へ進み、焦点検出領域Fiに対応する輝度値情報BV[i]が図8による測光下限値を超える場合に、ステップS106を否定判定してステップS107へ進む。ステップS107へ進む場合は、測光下限値より輝度値が高く明るいので、正確な輝度値が得られていると考えられる。すなわち、定常光測光部21による測光出力が有効とみなす。一方、ステップS108へ進む場合は、測光下限値より輝度値が低く暗いので、輝度値に誤差が生じていると考えられる。すなわち、定常光測光部21による測光出力は有効でないとみなす。
【0026】
ステップS107において、カメラマイコン50は、焦点検出領域Fiに対応するラインセンサ対の電荷蓄積時間Tnext[i]を次式(1)によって算出する。
【数1】
Tnext[i] = Tbase / 2^(BV[i]+6) (1)
ただし、Tbaseは基準となる電荷蓄積時間、BV[i]は対応する測光領域の輝度値情報である。また、記号^は累乗を表し、定数6はオフセット値である。上式(1)によれば、輝度値情報が1増すごとに、電荷蓄積時間が半分になる。
【0027】
図9は、ラインセンサ対に電荷蓄積する場合の輝度値と最適蓄積時間との関係例を示す図である。図9において、輝度値BVが−6の場合に最適蓄積時間200msなので、この場合のTbaseは200msとする。Tbaseの値は、焦点検出部22の光学系やAF用センサ16の感度などに応じて、適宜調節してよい。また、AF用センサ16によっては多段階の感度を設定可能になっているものもある。多段階の感度が設定可能な場合には、ある感度でいったんTnext[i]を算出し、その後設定感度に応じて算出したTnext[i]を補正すればよい。
【0028】
カメラマイコン50は、以上の蓄積時間算出Bを行うと、ステップS109へ進む。ステップS109において、カメラマイコン50は、カウンタiを1つ進めてステップS110へ進む。ステップS110において、カメラマイコン50は、iが4を超えたか否かを判定する。iが4を超えると、ステップS110を肯定判定してステップS111へ進み、iが4を超えない場合は、ステップS110を否定判定してステップS106へ戻る。
【0029】
ステップS108において、カメラマイコン50は、焦点検出領域Fiに対応するラインセンサ対の電荷蓄積時間Tnext[i]を以下のように算出する。すなわち、撮影レンズ1の開放F値(AV)を用いて、次式(2)、(3)によって測光下限に相当する輝度値BVud[i]を算出し、算出したBVud[i]を上式(1)のBV[i]に代入して電荷蓄積時間Tnext[i]を算出する。測光下限相当の輝度値を算出して上式(1)に代入するのは、輝度値が測光限界以下の場合、その中で最大値(測光下限値)に基づいて電荷蓄積時間を算出しておけば、ラインセンサの出力がオーバーフローすることが防止されるからである。カメラマイコン50は、以上の蓄積時間算出Cを行うと、上述したステップS109へ進む。
【数2】
BVud[i] = AV−3 (2)
ただし、AV>3である。
BVud[i] = 0 (3)
ただし、AV≦3である。
【0030】
ステップS111において、カメラマイコン50は、焦点検出領域F1〜F3に対応するラインセンサ対のそれぞれに算出した電荷蓄積時間で、AF用センサ16に電荷蓄積を行わせる。そして、電荷蓄積後の出力データを読み出してステップS112へ進む。ステップS112において、カメラマイコン50は、読み出したデータに基づいてデフォーカス演算を行い、ステップS113へ進む。ステップS113において、カメラマイコン50は、デフォーカス演算により得られたずれ量により、レンズ1に対する駆動量を算出してステップS114へ進む。ここで、焦点検出領域F1〜F3のいずれの領域のデフォーカス量を使用するかについては、上述したように、手動選択や至近選択など、カメラにあらかじめ設定されている。
【0031】
ステップS114において、カメラマイコン50は、不図示のレリーズボタンが半押し操作されているか否かを判定する。半押し操作されている場合、ステップS114を肯定判定してステップS115へ進み、半押し操作されていない場合、ステップS114を否定判定してステップS118へ進む。ステップS115において、カメラマイコン50は、レンズ光学系1を合焦位置に駆動してピントを合わせる。ステップS116において、カメラマイコン50は、不図示のレリーズボタンがさらに全押し操作されているか否かを判定する。全押し操作されている場合、ステップS116を肯定判定してステップS117へ進み、全押し操作されていない場合、ステップS116を否定判定してステップS114へ戻る。
【0032】
ステップS117において、カメラマイコン50は、ステップS102において算出された輝度値情報BV[1]〜BV[5]に基づく適正露出値で撮影を行い、ステップS118へ進む。ステップS118において、カメラマイコン50は、不図示のタイマー回路がタイムアップしたか否かを判定する。タイムアップした場合は、起動後所定時間が経過したと判別してステップS118を肯定判定し、図7の処理を終了する。タイムアップしていない場合は、ステップS118を否定判定してステップS101へ戻る。
【0033】
上述したステップS103による処理で否定判定されて進むステップS104において、カメラマイコン50は、焦点検出領域Fiに対応するラインセンサ対の電荷蓄積時間Tnext[i]を次式(4)によって算出する。
【数3】
Tnext[i] = T[i]・128/ CCDmax[i] (4)
ただし、T[i]は、前回の電荷蓄積時間、CCDmax[i]は、当該ラインセンサ対の出力の最大値である。上式(4)によれば、被写体輝度値が前回の電荷蓄積時と等しいと仮定し、ラインセンサの出力の最大値が128になるように次回の電荷蓄積時間が算出される。カメラマイコン50は、以上の蓄積時間算出Aを行うと、上述したステップS111へ進む。
【0034】
図8による測光下限値について補足する。図8において、撮影レンズ1の開放F値がF3より小さい場合に、定常光測光部21により測光される低輝度限界は一定である。この理由を図10を参照して説明する。図10は、被写界輝度BVと、定常光測光部21による測光値から算出される輝度値(測光値)との関係を、撮影レンズの開放F値をパラメータにして示した図である。図10において、開放F値がF5.6からF2.8くらいまでは、レンズが明るくなるにしたがって測光値が低輝度側に伸び、被写体輝度BVと測光値との間のリニアリティが保たれる。したがって、開放F値がF3より大きい場合に開放F値に応じて低輝度限界を変化させる。一方、開放F値がF2.8より小さく明るいレンズでは、被写体輝度BVと測光値との間のリニアリティが保たれず、開放F値が小さくなっても低輝度側の測光限界値は変わらない。したがって、開放F値がF3より小さい場合に開放F値によらず低輝度限界を同じにする。この理由は、以下に説明するように測光光学系に起因する。
【0035】
図1の測光用プリズム7、測光用レンズ8、および測光素子9による測光光学系は、光軸から離れた拡散光を結像するように構成される。このため、撮影レンズ1による光束は十分に測光素子9上に結像されない。したがって、撮影レンズ1の開放F値がある値以下になると、開放F値の変化によらず低輝度側の測光値が一定(測光限界値)になる。また、測光素子9が有する暗電流などの特性により、測光素子9で受光される光量がある値以下になると、測光値がノイズの影響を受けやすくなる。そこで、本実施の形態では、図8のように、開放F値がF3より小さい場合に、開放F値によらず低輝度限界を一定とする。なお、図10の例では、被写体輝度BVと測光値との間のリニアリティが保たれなくなる例として、実際の被写体輝度BVに対して測光値が高く算出される場合を示した。この他に、実際の被写体輝度BVに対して測光値が低く算出される場合もある(図10の破線参照)。いずれの場合も、実際の被写体輝度BVと測光値との間のリニアリティが保たれなくなるところが、定常光測光部21により測光される低輝度限界に相当する。
【0036】
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)焦点検出用に用いるラインセンサ対に対して電源投入後1回目の電荷蓄積時間を設定するとき、測光素子9により測光される輝度値が測光下限値より高い場合に、対応する測光領域の輝度値情報BV[i]を用いて上式(1)により電荷蓄積時間Tnext[i]を算出するようにした。したがって、ラインセンサ対から出力される信号レベルが焦点検出演算に最適になるように、当該ラインセンサ対に対する電荷蓄積時間を設定することができる。
(2)ラインセンサ対に対して電源投入後1回目の電荷蓄積時間を設定するとき、測光素子9により測光される輝度値が測光下限値より低い場合に、撮影レンズ1の開放F値(AV)を用いて、上式(2)、(3)によって測光下限に相当する輝度値BVud[i]を算出し、算出したBVud[i]を上式(1)のBV[i]に代入して電荷蓄積時間Tnext[i]を算出するようにした。測光限界以下となる輝度値の最大値(測光下限値)に基づいて電荷蓄積時間を算出しておくことにより、ラインセンサの出力がオーバーフローすることを防止できる。この結果、ラインセンサ対から出力される信号レベルが焦点検出演算に最適になるように、当該ラインセンサ対に対する電荷蓄積時間を設定することができる。
【0037】
上述したステップS108の説明では、上式(2)、(3)によって測光下限に相当する輝度値BVud[i]を算出し、算出したBVud[i]を上式(1)のBV[i]に代入して電荷蓄積時間Tnext[i]を算出するようにした。この代わりに、撮影レンズ1の開放F値(AV)から輝度値を算出しないで、電荷蓄積時間を直接算出するようにしてもよい。
【0038】
以上の説明では、撮影レンズ1と測光用レンズ8とがそれぞれ設けられる銀塩カメラを例にあげて説明したが、撮像素子を用いて被写体像を撮像する電子カメラにも本発明を適用することができる。すなわち、焦点検出に使用する電荷蓄積型の受光素子と、焦点検出用の受光素子と異なる受光素子とを備えるものであれば、一眼レフカメラ、電子スチルカメラ、レンズシャッターカメラ、工業用カメラに対して本発明を適用することができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、たとえば、被写体輝度が低くて測光できない場合にも焦点検出動作を正しく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるカメラの光学系を示す図である。
【図2】被写界と測光領域との対応を説明する図である。
【図3】被写界と焦点検出領域との対応を説明する図である。
【図4】カメラの概略構成を示すブロック図である。
【図5】焦点検出光学系の詳細を示す図である。
【図6】ラインセンサ対による出力信号例を示す図である。
【図7】AF用センサに対する電荷蓄積時間の設定処理の流れを説明するフローチャートである。
【図8】測光下限値を示す図である。
【図9】ラインセンサ対に電荷蓄積する場合の輝度値と最適蓄積時間との関係例を示す図である。
【図10】被写界輝度と、測光値との関係を撮影レンズの開放F値をパラメータにして示した図である。
【符号の説明】
1…撮影レンズ、 9…測光素子、
10…絞り、 15…セパレータレンズ、
16…AF用センサ、 21…定常光測光部、
22…焦点検出部、 24…判定部、
26…デフォーカス演算部、 28…駆動量演算部、
30…レンズ内マイコン、 50…カメラマイコン、
A1〜A5…測光領域、 F1〜F3…焦点検出領域

Claims (6)

  1. レンズ鏡筒の撮影レンズを介して被写体の明るさを測光する測光回路と、
    前記測光回路による測光出力の下限を設定する下限設定部と、
    前記測光出力が前記下限よりも小さいか否かを判定する判定回路と、
    前記レンズ鏡筒と通信し前記レンズ鏡筒から前記レンズ鏡筒の特性に関する情報を取得する通信部と、
    前記撮影レンズを介して前記被写体からの光を受光する電荷蓄積型受光素子と、
    前記受光素子による蓄積電荷出力に基づいて、前記撮影レンズの焦点検出演算を行う演算回路と、
    前記判定回路により前記測光出力が前記下限よりも大きいと判定されたとき、前記測光出力に基づいて前記受光素子の電荷蓄積時間を設定するとともに、前記判定回路により前記測光出力が前記下限よりも小さいと判定されたとき、前記レンズ鏡筒の特性に関する情報に基づいて前記受光素子の電荷蓄積時間を設定する蓄積時間設定回路とを備え
    前記レンズ鏡筒の特性に関する情報は、前記撮影レンズの開放絞り値であることを特徴とする焦点検出装置。
  2. 請求項1に記載の焦点検出装置において、
    前記蓄積時間設定回路は、前記判定回路により前記測光出力が前記下限よりも小さいと判定された場合、前記撮影レンズの開放絞り値がAV値換算で、所定の値を超えているときに当該AV値換算の値から所定の値を減算したAV値に基づき前記電荷蓄積時間を設定し、前記撮影レンズの開放絞り値がAV値換算で、前記所定の値以下であるときには、一定のAV値に基づき前記電荷蓄積時間を設定することを特徴とする焦点検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の焦点検出装置において、
    前記蓄積時間設定回路は、起動後1回目の電荷蓄積時は、前記判定回路により前記測光出力が前記下限よりも大きいと判定された場合に前記測光回路による測光出力に応じて電荷蓄積時間を設定することを特徴とする焦点検出装置。
  4. 請求項に記載の焦点検出装置において、
    前記蓄積時間設定回路は、起動後2回目以降の電荷蓄積時は、前回に設定された電荷蓄積時間と前回の電荷蓄積時に前記受光素子で得られた出力とに応じて電荷蓄積時間を設定することを特徴とする焦点検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の焦点検出装置において、
    前記下限設定部は、前記撮影レンズの開放絞り値に応じて前記下限を設定することを特徴とする焦点検出装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の焦点検出装置を備えたことを特徴とするカメラ。
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