JP4544852B2 - 酢酸ビニル樹脂系エマルジョン及びその製造方法 - Google Patents
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Description
工程(A):エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン中で、酢酸ビニルをシード重合する工程
工程(B):酢酸ビニルをシード重合した後、さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョンを添加する工程
工程(A):エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン(シードE−PVacエマルジョン)中で、酢酸ビニルをシード重合して、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(シード重合PVacエマルジョン)を得る工程
工程(B):酢酸ビニルをシード重合してシード重合PVacエマルジョンを得た後、該シード重合PVacエマルジョンに、さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン(後添加E−PVacエマルジョン)を添加して、後添加E−PVacエマルジョンが添加された酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(E−PVacエマルジョン添加PVacエマルジョン)を調製する工程
工程(A)では、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン(シードE−PVacエマルジョン)中で、酢酸ビニルをシード重合して、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(シード重合PVacエマルジョン)を得ている。従って、この酢酸ビニルのシード重合では、シードエマルジョンとしてシードE−PVacエマルジョンが利用されている(すなわち、シード粒子としてシードE−PVacエマルジョン中のエマルジョン粒子が利用されており、シードポリマーとしてシードE−PVacエマルジョンにおけるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂が利用されている)。
工程(B)では、酢酸ビニルをシード重合して酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(シード重合PVacエマルジョン)を得た後、該シード重合PVacエマルジョンに、さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン(後添加E−PVacエマルジョン)を添加して、後添加E−PVacエマルジョンが添加された酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(E−PVacエマルジョン添加PVacエマルジョン)を調製している。
保持率(%)=[低温(5℃)接着強さ(N/mm2)/常態接着強さ(N/mm2)]×100
撹拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計付きの反応容器に、水:500質量部を入れ、撹拌下、これに、商品名「クラレポバール224」[株式会社クラレ製、ポリビニルアルコール(PVA)]:45質量部、商品名「クラレポバール117」[株式会社クラレ製、ポリビニルアルコール(PVA)]:10質量部、及び酒石酸:1質量部を加えて溶解させ、80℃に保った。PVA(商品名「クラレポバール224」および商品名「クラレポバール117」)が完全に溶解した後、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン(「種EVAエマルジョン」と称する場合がある)(商品名「デンカスーパーテックスNS300」電気化学工業株式会社製;固形分:55質量%、エチレン含有量:20質量%)を130質量部添加した。液温が80℃まで上がったところで、n−ブチルアクリレート(BA)を6重量部添加し、5分間攪拌した。この混合液に、触媒[35質量%過酸化水素水:1質量部を水:20質量部に溶解させた水溶液]と、酢酸ビニルモノマー:300質量部とを、別々の滴下槽から2時間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、さらに1.5時間撹拌し、重合を完結させた。その後、液温を50℃に冷却した後、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン(「後添加EVAエマルジョン」と称する場合がある)(商品名「デンカスーパーテックスNS300」電気化学工業株式会社製;固形分:55質量%、エチレン含有量:20質量%)を60質量部加え、0.5時間攪拌した。さらにその後、室温まで冷却して、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。なお、この酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの固形分は、41質量%であった。
種EVAエマルジョンの使用量を110質量部とし、後添加EVAエマルジョンの使用量を80質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、実施例2により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが110質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが80質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、58質量%である。
種EVAエマルジョンの使用量を90質量部とし、後添加EVAエマルジョンの使用量を100質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、実施例3により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが90質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが100質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、47質量%である。
種EVAエマルジョンの使用量を70質量部とし、後添加EVAエマルジョンの使用量を120質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、実施例4により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが70質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが120質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、37質量%である。
種EVAエマルジョンの使用量を50質量部とし、後添加EVAエマルジョンの使用量を140質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、実施例5により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが50質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが140質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、26質量%である。
種EVAエマルジョンの使用量を130質量部とするとともに、後添加EVAエマルジョンとして、商品名「スミカフレックスS−305HQ」(住友化学工業株式会社製;固形分:55質量%、エチレン含有量:12質量%)を60質量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、実施例6により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが130質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが60質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、68質量%である。
撹拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計付きの反応容器に、水:450質量部を入れ、撹拌下、これに、商品名「クラレポバール224」[株式会社クラレ製、ポリビニルアルコール(PVA)]:45質量部、商品名「クラレポバール117」[株式会社クラレ製、ポリビニルアルコール(PVA)]:10質量部、及び酒石酸:1質量部を加えて溶解させ、80℃に保った。PVA(商品名「クラレポバール224」および商品名「クラレポバール117」)が完全に溶解した後、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン(「種EVAエマルジョン」と称する場合がある)(商品名「デンカスーパーテックスNS300」電気化学工業株式会社製;固形分:55質量%、エチレン含有量:20質量%)を120質量部添加した。液温が80℃まで上がったところで、n−ブチルアクリレート(BA)を6重量部添加し、5分間攪拌した。この混合液に、触媒[35質量%過酸化水素水:1質量部を水:20質量部に溶解させた水溶液]と、酢酸ビニルモノマー:300質量部とを、別々の滴下槽から2時間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、さらに1.5時間撹拌し、重合を完結させた。その後、液温を50℃に冷却した後、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン(「後添加EVAエマルジョン」と称する場合がある)(商品名「デンカスーパーテックスNS300」電気化学工業株式会社製;固形分:55質量%、エチレン含有量:20質量%)を80質量部加え、0.5時間攪拌した。さらにその後、室温まで冷却して、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。なお、この酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの固形分は、45質量%であった。従って、実施例7により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが120質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが80質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、60質量%である。
種EVAエマルジョンの使用量を190質量部とし、後添加EVAエマルジョンの使用量を0質量部としたこと(すなわち、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョンとしては、後添加EVAエマルジョンを用いずに、種EVAエマルジョンのみを用いていること)以外は、実施例1と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、比較例1により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが190質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが用いられていないので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、100質量%である。
種EVAエマルジョンの使用量を160質量部とし、後添加EVAエマルジョンの使用量を30質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、比較例2により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが160質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが30質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、84質量%である。
種EVAエマルジョンの使用量を30質量部とし、後添加EVAエマルジョンの使用量を160質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、比較例3により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが130質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが60質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、16質量%である。
種EVAエマルジョンの使用量を0質量部とし、後添加EVAエマルジョンの使用量を190質量部としたこと(すなわち、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョンとしては、種EVAエマルジョンを用いずに、後添加EVAエマルジョンのみを用いていること)以外は、実施例1と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、比較例4により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが用いられておらず、後添加EVAエマルジョンが190質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、0質量%である。
種EVAエマルジョンの使用量を160質量部とするとともに、後添加EVAエマルジョンとして、商品名「スミカフレックスS−305HQ」(住友化学工業株式会社製;固形分:55質量%、エチレン含有量:12質量%)を30質量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、比較例5により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが160質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが30質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、84質量%である。
種EVAエマルジョンの使用量を30質量部とするとともに、後添加EVAエマルジョンとして、商品名「スミカフレックスS−305HQ」(住友化学工業株式会社製;固形分:55質量%、エチレン含有量:12質量%)を160質量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、比較例6により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが30質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが160質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、16質量%である。
種EVAエマルジョンの使用量を170質量部とし、後添加EVAエマルジョンの使用量を30質量部としたこと以外は、実施例7と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、比較例7により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが170質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが30質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、85質量%である。
種EVAエマルジョンの使用量を30質量部とし、後添加EVAエマルジョンの使用量を170質量部としたこと以外は、実施例7と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。従って、比較例8により得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンでは、種EVAエマルジョンが30質量部用いられ、後添加EVAエマルジョンが170質量部用いられているので、用いられたエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン全量に対する種EVAエマルジョンの割合(種EVAエマルジョン/EVAエマルジョン全量)は、15質量%である。
各実施例及び各比較例で得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンについて、下記の方法により、JIS基準による最低造膜温度、多孔質材に対する低温成膜性、接着性能について評価した。評価結果は、表1〜3に示した。
成膜試験器(理研精機製作所製の装置品名「M.F.T.試験装置」;型番「LT」)を使用して、JIS K 6804(7.6 最低造膜温度の項)に準拠して測定した。従って、この測定では、成膜する際に塗布する基材(基板)としては、金属材(非多孔質材)が用いられている。
恒温恒湿器(タバイ エスペック株式会社製の型式「LHU−112T」)を、0℃に設定し、試料(各実施例及び各比較例で得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョン)、合板(厚さ3mm;タイプ1)、ガラス棒を、7日間保存した。アルコール温度計を用いて、各試料の温度を測定したところ、2℃であった。また、表面温度計(佐藤計量器株式会社製の型式「SK−1250MC」)を用いて、合板の表面温度を測定したところ、2℃であった。2℃、60%RHの雰囲気下で、この表面温度が2℃の合板の表面に、各試料を、ガラス棒(2℃)を用いて、乾燥後の厚みが300μmとなる塗布量で塗布して、同一の雰囲気下で1日間養生して皮膜を形成した。この皮膜について、目視で透明性を確認し、下記の基準により、各試料について、多孔質材に対する低温成膜性を評価した。
◎:乾燥皮膜が、全面的に、綺麗に透明である。
○:乾燥皮膜が、一部で半透明となっている。
△:乾燥皮膜が、全面的に、半透明である。
×:乾燥皮膜が、全面的に、白くなっており、不透明である。
各実施例及び各比較例で得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの接着性能として、下記の測定方法による各種接着強さ(常態接着強さ、耐水接着強さ、耐熱接着強さ、低温接着強さ)を測定し、接着性能を評価した。
(1)常態接着強さの測定方法
各実施例及び各比較例で得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを、それぞれ、木工用接着剤として用いたときの圧縮せん断接着強さを、JIS K 6852に準拠して測定した。なお、試験片として、カバ材・カバ材の組み合わせを用いた。また、被着材における破壊の状態を調べ、破壊した面積のせん断面積に対する割合を材破率(%)として求めた。具体的には、23℃、50%RHの雰囲気下で、試験片のそれぞれの表面に塗布した後(塗布量:片面100g/m2、両面200g/m2)、前記塗布面同士を重ね合わせて、1MPaの圧締圧力で試験片どうしを貼り合わせ、50%RHの雰囲気下の雰囲気下で、24時間養生させた後、除圧し、23℃、50%RHの雰囲気下で48時間養生し、接着した。その後、23℃、50%RHの雰囲気下で、接着された試験片の圧縮せん断接着強さを、JIS K 6852に準拠して測定した。
各実施例及び各比較例で得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを、それぞれ、木工用接着剤として用いたときの圧縮せん断接着強さを、JIS K 6852に準拠して、試験片が濡れた状態で測定した。なお、試験片として、カバ材・カバ材の組み合わせを用いた。具体的には、23℃、50%RHの雰囲気下で、試験片のそれぞれの表面に塗布した後(塗布量:片面100g/m2、両面200g/m2)、前記塗布面同士を重ね合わせて、1MPaの圧締圧力で試験片どうしを貼り合わせ、50%RHの雰囲気下の雰囲気下で、24時間養生させた後、除圧し、23℃、50%RHの雰囲気下で48時間養生し、接着した。その後、接着された試験片を、30±1℃に調整した恒温水漕中に3時間浸漬させた後、さらに、23±2℃に調整した水中に10分間浸した後、水中より取り出し、試験片が濡れた状態で、接着された試験片の圧縮せん断接着強さを、JIS K 6852に準拠して測定した。尚、試験片を水中に浸漬する際、試験片が完全に水中に浸るようにおもりを使用した。
各実施例及び各比較例で得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを、それぞれ、木工用接着剤として用いたときの圧縮せん断接着強さを、JIS K 6852に準拠して、60℃の雰囲気下で30分間放置した後、試験片の温度が60℃である状態で測定した。なお、試験片として、カバ材・カバ材の組み合わせを用いた。具体的には、23℃、50%RHの雰囲気下で、試験片のそれぞれの表面に塗布した後(塗布量:片面100g/m2、両面200g/m2)、前記塗布面同士を重ね合わせて、1MPaの圧締圧力で試験片同士を貼り合わせ、50%RHの雰囲気下の雰囲気下で、24時間養生させた後、除圧し、23℃、50%RHの雰囲気下で48時間養生し、接着した。その後、接着された試験片を、60℃の恒温器内に30分間入れた後、恒温器より取り出し、試験片の温度が60℃である状態で、接着された試験片の圧縮せん断接着強さを、JIS K 6852に準拠して測定した。
各実施例及び各比較例で得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョン、および試験片を、5℃の雰囲気下で放置して冷却し、その後、5℃の雰囲気下で接着および養生し、且つ5℃の雰囲気下で圧縮せん断接着強さを測定したこと以外は、上記常態接着強さと同様にして測定した。また、被着材における破壊の状態を調べ、破壊した面積のせん断面積に対する割合を材破率(%)とした。具体的には、各実施例及び各比較例で得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョン、および試験片を、5℃の恒温器内に1日間入れた後、5℃雰囲気下で、試験片のそれぞれの表面に塗布した後(塗布量:片面100g/m2、両面200g/m2)、前記塗布面同士を重ね合わせて、1MPaの圧締圧力で試験片同士を貼り合わせ、50%RHの雰囲気下の雰囲気下で、24時間養生させた後、除圧し、23℃、50%RHの雰囲気下で48時間養生し、接着した。その後、接着された試験片の圧縮せん断接着強さを、5℃の雰囲気下で、JIS K 6852に準拠して測定した。
Claims (5)
- エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン中で、酢酸ビニルをシード重合して得られる酢酸ビニル樹脂系エマルジョンであって、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン中で、酢酸ビニルをシード重合した後、さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョンが添加されており、且つ、酢酸ビニルのシード重合の際に用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョンの割合(固形分)が、酢酸ビニルのシード重合の際に用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン、および酢酸ビニルのシード重合後に添加されるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョンの総量(固形分)に対して、20〜80質量%であることを特徴とする酢酸ビニル樹脂系エマルジョン。
- エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョンにおけるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂が、エチレン含有量が5〜60質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂である請求項1記載の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン。
- シード重合のモノマー成分として、さらに、酢酸ビニル以外の重合性不飽和単量体が用いられている請求項1又は2記載の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン。
- 酢酸ビニルのシード重合の際に用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン、および酢酸ビニルのシード重合後に添加されるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョンの総量(固形分)が、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン中で、酢酸ビニルをシード重合して、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た後、さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョンが添加された酢酸ビニル樹脂系エマルジョン中の全樹脂分(全固形分)に対して10〜60質量%となる量である請求項1〜3の何れかの項に記載の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン。
- 請求項1〜4の何れかの項に記載の酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを製造する方法であって、下記の工程(A)〜(B)を具備することを特徴とする酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの製造方法。
工程(A):エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョン中で、酢酸ビニルをシード重合する工程
工程(B):酢酸ビニルをシード重合した後、さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系エマルジョンを添加する工程
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