JP2001139608A - 水性エマルジョンの製造方法 - Google Patents

水性エマルジョンの製造方法

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JP2001139608A
JP2001139608A JP32093599A JP32093599A JP2001139608A JP 2001139608 A JP2001139608 A JP 2001139608A JP 32093599 A JP32093599 A JP 32093599A JP 32093599 A JP32093599 A JP 32093599A JP 2001139608 A JP2001139608 A JP 2001139608A
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ethylene
vinyl
pva
aqueous emulsion
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Seiji Tanimoto
征司 谷本
Naokiyo Inomata
尚清 猪俣
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、耐水性および放置安定性に優れ、ま
たとくに可塑剤を使用しなくても優れた造膜性を有する
水性エマルジョンを得ること。 【解決手段】 エチレン−ビニルエステル共重合体系樹
脂エマルジョンをシードとしてビニルエステル系単量体
を乳化重合する際に、分子内にエチレン単位を1〜15
モル%含有するビニルアルコール系重合体を分散剤とし
て用いることを特徴とする水性エマルジョンの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性エマルジョン
の製造方法に関し、詳しくは、耐熱性、耐水性および放
置安定性に優れ、またとくに可塑剤を使用しなくても優
れた造膜性を有する水性エマルジョンの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリビニルアルコール(以下、P
VAと略記することがある)はエチレン性不飽和単量
体、特に酢酸ビニルに代表されるビニルエステル系単量
体の乳化重合用保護コロイドとして広く用いられてお
り、これを保護コロイドとして用いて乳化重合して得ら
れるビニルエステル系水性エマルジョンは紙用、木工用
およびプラスチック用などの各種接着剤、含浸紙用およ
び不織製品用などの各種バインダー、混和剤、打継ぎ
材、塗料、紙加工および繊維加工などの分野で広く用い
られている。このように広く用いられている酢酸ビニル
樹脂エマルジョンも種々の欠点を有している。すなわ
ち、粘度の温度依存性が大きく、冬期などの低温時に粘
度が著しく上昇して作業性が悪くなる。特に、低温にお
ける造膜性が悪く、フタル酸ジブチル(DBP)などの
可塑剤の添加が必要である。従って得られた皮膜は可塑
剤の添加により可とう性になるが、強度が弱くなり、耐
熱性が低下する。特に冬期用として使用する場合にはD
BPの添加量が多くなり、この傾向が顕著になる。ま
た、DBPは環境ホルモンとして作用する化合物として
取り上げられており、このような化合物を含まない酢酸
ビニル樹脂エマルジョンの開発が急務である。このよう
な状況下、特開平11−92734などでエチレン−酢
酸ビニル系樹脂エマルジョンをシードとした酢酸ビニル
樹脂エマルジョンが提案され、無可塑剤化を達成した
が、保護コロイドにポリビニルアルコール(PVA)を
用いているため、得られた皮膜は耐水性が十分に満足で
きるものではないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、耐熱性、耐水性および放置安定性に優
れ、従来必要とされていた可塑剤をとくに使用しなくて
も優れた造膜性を有する水性エマルジョンの製造方法を
提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する水性エマルジョンの製造方法を開発
すべく鋭意研究を重ねた結果、エチレン−ビニルエステ
ル共重合体系樹脂エマルジョンをシードとしてビニルエ
ステル系単量体を乳化重合する際に、分子内にエチレン
単位を1〜15モル%含有するビニルアルコール系重合
体を分散剤として用いることを特徴とする水性エマルジ
ョンの製造方法が上記目的を満足するものであることを
見出した。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の水性エマルジョンの製造
にシードとして用いるエチレン−ビニルエステル共重合
体系樹脂エマルジョン(以後EVAエマルジョンと略記す
る場合がある)としては、特に制限されないが、通常エ
チレン含有量が5〜35重量%、好ましくは10〜30
重量%のものが用いられる。エチレン含有量が5重量%
未満の場合、得られる水性エマルジョンの成膜性が悪化
する恐れがある。エチレン含有量が35重量%を超える
と得られる水性エマルジョンの皮膜強度が低下する懸念
が生じる。
【0006】シードとして用いるEVAエマルジョンの含
有量は、シード重合されるビニルエステル樹脂系エマル
ジョン、シードとして用いるEVAエマルジョン及びPVAの
合計(水性エマルジョン中の全固形分)に対して、固形
分で15〜40重量%となることが好ましい。シードと
して用いるEVAエマルジョン(固形分)が15重量%よ
り少ないと、生成するビニルエステル樹脂系エマルジョ
ンの成膜温度が0℃以上となるばかりでなく、粘度が高
くなりすぎる。またシードとして用いるEVAエマルジョ
ン(固形分)の割合が40重量%を越えると、得られる
水性エマルジョンの皮膜強度が低下して好ましくない。
EVAエマルジョンに使用されるビニルエステルとして
は、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピ
バリン酸ビニルなどが挙げられるが、酢酸ビニルが最良
である。
【0007】本発明の水性エマルジョンの製造に分散剤
として用いる、分子内にエチレン単位を1〜15モル%
含有するビニルアルコール系重合体は、ビニルエステル
とエチレンとの共重合体をけん化することにより得るこ
とができる。
【0008】分散剤の製造に使用されるビニルエステル
としては、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、ピバリン酸ビニルなどが挙げられるが、酢酸ビニル
が経済的にみて好ましい。
【0009】エチレン単位の含有量としては、1〜15
モル%であることが必要であり、好ましくは3〜13
%、さらに好ましくは5〜12%である。エチレン単位
の含有量が1モル%未満の場合には、耐水性あるいは低
温放置安定性が満足されない場合があり、15モル%を
越える場合には、水溶性が低下し、安定な水性エマルジ
ョンが得られない懸念が生じる。
【0010】また、該分散剤は本発明の効果を損なわな
い範囲で共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重合
したものでも良い。このようなエチレン性不飽和単量体
としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマー
ル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、
メタクリルアミド、トリメチル−(3−アクリルアミド
−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびそ
のナトリウム塩、エチルビニルエーテル、ブチルビニル
エーテル、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、臭化ビ
ニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデ
ン、テトラフルオロエチレン、ビニルスルホン酸ナトリ
ウム、アリルスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
また、チオール酢酸、メルカプトプロピオン酸などのチ
オール化合物の存在下で、酢酸ビニルなどのビニルエス
テル系単量体を、エチレンと共重合し、それをけん化す
ることによって得られる末端変性物も用いることができ
る。
【0011】本発明の水性エマルジョンの分散剤として
用いる、分子内にエチレン単位を1〜15モル%含有す
るビニルアルコール系重合体のけん化度は特に制限され
ないが、通常70モル%以上のもの、好ましくは、80
モル%以上、さらに好ましくは85モル%以上のものが
用いられる。けん化度が70モル%未満の場合には、ビ
ニルアルコール系重合体の水溶性が低下し、安定な水性
エマルジョンが得られない場合がある。該ビニルアルコ
ール系重合体の重合度は、100〜8000の範囲が好
ましく、300〜3000がより好ましい。重合度が1
00未満の場合には、PVA保護コロイドとしての特徴
が発揮されず、8000を越える場合には、該PVA系
重合体の工業的な製造に問題がある。
【0012】本発明の水性エマルジョンにおける分散質
を構成するビニルエステル系単量体としては、蟻酸ビニ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニ
ルなどが挙げられるが、酢酸ビニルが経済的にみて好ま
しい。
【0013】また、本発明の特徴を損なわない範囲で、
エチレン性不飽和単量体およびジエン系単量体を共重合
しても構わない。このような単量体としては、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン、塩化
ビニル、フッ化ビニル、ビニリデンクロリド、ビニリデ
ンフルオリドなどのハロゲン化オレフィン、アクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ド
デシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリ
ル酸およびそのエステル、メタクリル酸、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのメタクリ
ル酸およびそのエステル、アクリル酸ジメチルアミノエ
チル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルおよびこれら
の四級化物、さらには、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸およびそのナトリウム塩などのアクリルア
ミド系単量体、スチレン、α−メチルスチレン、p−ス
チレンスルホン酸およびナトリウム、カリウム塩などの
スチレン系単量体、ジビニルベンゼン、テトラアリロキ
シエタン、 N,N‘−メチレンビス−アクリルアミ
ド、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,
5−ペンタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、
トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレ
ングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレ
ート等の多官能性エチレン性不飽和単量体、その他N−
ビニルピロリドンなど、また、ブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレンなどのジエン系単量体が挙げられる。
【0014】本発明の水性エマルジョンは、EVAエマ
ルジョンをシードとして酢酸ビニルなどのビニルエステ
ル系単量体を、分子内にエチレン単位を1〜15モル%
含有するビニルアルコール系重合体(以後エチレン変性
PVAと略記することがある)の水溶液を分散剤に用いて
乳化重合して得られる。重合の方法は特に制限されず、
重合容器に水およびEVAエマルジョンを入れ、通常のラ
ジカル重合に使用される重合開始剤を用いて、ビニルエ
ステルを添加しながら重合するとよい。この場合、ビニ
ルエステルの一部或いは全部を重合開始前に水およびEV
Aエマルジョンと一緒に重合容器に添加してもよいし、
またはその一部或いは全量を重合中、連続的に或いは断
続的に添加してもよい。
【0015】該エチレン変性PVAの使用量については特
に制限はないが、最終的に得られる水性エマルジョンの
固形分中にPVAが2〜20重量%となる程度が好まし
い。 PVAの使用量が2重量%より少ないとシード重合の
際の重合安定性が低下し、また20重量%より多くして
も重合安定性はそれ以上向上せず、耐水性が低下する懸
念が生じる。
【0016】本発明により得られる水性エマルジョン
は、上記の方法で得られる水性エマルジョンをそのまま
用いることができるが、必要があれば、本発明の効果を
損なわない範囲で、従来公知の各種エマルジョンを添加
して用いることができる。なお、本発明により得られる
水性エマルジョンにおける分散剤としては、前述のエチ
レン変性PVA系重合体が用いられるが、必要に応じて、
従来公知のアニオン性、ノニオン性あるいはカチオン性
の界面活性剤や、PVA系重合体、ヒドロキシエチルセル
ロースなどを併用することもできる。またシードとして
使用されるEVAエマルジョンを製造する際、分散剤と
して前記したエチレン変性PVAを好適に使用すること
ができ、また前記した従来公知の従来公知のアニオン
性、ノニオン性あるいはカチオン性の界面活性剤や、PV
A系重合体、ヒドロキシエチルセルロースなどを併用す
ることもできる。
【0017】本発明により得られる水性エマルジョン
は、耐熱性、耐水性および放置安定性に優れており、紙
用、木工用およびプラスチック用の接着剤、含浸紙用、
不織製品用のバインダー、混和剤、打継ぎ材、塗料、紙
加工および繊維加工などの分野で好適に用いられる。
【0018】
【実施例】次に、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明する。なお、以下の実施例および比較例
において「部」および「%」は、特に断らない限り重量
基準を意味する。また、得られたエマルジョンの耐水
性、放置安定性を、下記の要領で評価した。
【0019】(エマルジョンの評価) (1)耐水接着力 得られた水性エマルジョンをツガ材(柾目)に150g
/m2塗布し、はりあわせて7kg/m2の荷重で16時
間圧締した。その後、解圧し、20℃65%RH下で5
日間養生した後、60℃の温水に3時間浸漬し、ぬれた
ままの状態で圧縮せん断強度を測定した。 (2)耐熱性 得られた水性エマルジョンをツガ材(柾目)に150g
/m2塗布し、はりあわせて7kg/m2の荷重で16時
間圧締した。その後、解圧し、20℃65%RH下で5
日間養生し、70℃の乾燥機中に1時間放置した後、圧
縮せん断強度を測定した。 (3)放置安定性試験 エマルジョンを5℃および50℃に放置した場合の30
日後の粘度変化を観察した。 (4)造膜性 エマルジョンをPETフィルム上に流延し、5℃で乾燥
し、造膜の有無を目視により判定した。
【0020】製造例1 窒素吹き込み口、温度計、撹拌機を備えた耐圧オートク
レーブにPVA-1(重合度1700、けん化度88.0
%、クラレ製PVA-217)の7.5%水溶液100部を仕
込み、60℃に昇温してから、窒素置換を行った。酢酸
ビニル80部を仕込んだ後、エチレンを45kg/cm2まで
加圧し、0.5%過酸化水素水溶液2gおよび2%ロン
ガリット水溶液0.3gを圧入し、重合を開始した。残
存酢酸ビニル濃度が10%となったところで、エチレン
放出し、エチレン圧力20kg/cm2とし、3%過酸化水素
水溶液0.3gを圧入し重合を完結させた。その結果、
固形分濃度49.5%、エチレン含量10重量%のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンが得られた。
【0021】製造例2 窒素吹き込み口、温度計、撹拌機を備えた耐圧オートク
レーブにPVA-2(重合度1700、けん化度98.0
%、エチレン変性量5モル%)の7.5%水溶液120
部を仕込み、60℃に昇温してから、窒素置換を行っ
た。酢酸ビニル80部を仕込んだ後、エチレンを45kg
/cm2まで加圧し、0.5%過酸化水素水溶液2gおよび
2%ロンガリット水溶液0.3gを圧入し、重合を開始
した。残存酢酸ビニル濃度が10%となったところで、
エチレン放出し、エチレン圧力20kg/cm2とし、3%過
酸化水素水溶液0.3gを圧入し重合を完結させた。そ
の結果、固形分濃度50.5%、エチレン含量10重量
%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンが得ら
れた。
【0022】製造例3 窒素吹き込み口、温度計、撹拌機を備えた耐圧オートク
レーブにPVA-3(重合度1700、けん化度95.0
%、エチレン変性量5モル%)の7.5%水溶液120
部を仕込み、60℃に昇温してから、窒素置換を行っ
た。酢酸ビニル80部を仕込んだ後、エチレンを45kg
/cm2まで加圧し、0.5%過酸化水素水溶液2gおよび
2%ロンガリット水溶液0.3gを圧入し、重合を開始
した。残存酢酸ビニル濃度が10%となったところで、
エチレン放出し、エチレン圧力20kg/cm2とし、3%過
酸化水素水溶液0.3gを圧入し重合を完結させた。そ
の結果、固形分濃度50.4%、エチレン含量10重量
%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンが得ら
れた。
【0023】実施例1 撹拌器付きの反応容器に水344重量部をとり、PVA-2
(重合度1700、けん化度98.0%、エチレン変性
量5モル%)50重量部を加え、80℃迄加熱した。P
VAが完全に溶解した後、製造例1のEVAエマルジョン
200重量部を添加した。系内の温度が80℃迄上がっ
たところで重合開始剤(過硫酸アンモニウムと炭酸水素
ナトリウムそれぞれ1重量部を水20重量部に溶解させ
た溶液)と、酢酸ビニル384重量部を2時間かけて滴
下し重合を行った。その結果、固形分濃度54.6%の
酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(Em−1)が得られ
た。このエマルジョンの評価を上述の方法により行っ
た。結果を表1に示す。
【0024】実施例2 実施例1において用いたPVA-2を用いる代わりにPVA-3
(重合度1700、けん化度95.0%、エチレン変性
量5モル%)を用いた他は実施例1と同様にして固形分
濃度54.4%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(Em
−2)が得られた。このエマルジョンの評価を上述の方
法により行った。結果を併せて表1に示す。
【0025】比較例1 実施例1において用いたPVA-2を用いる代わりにPVA-4
(重合度1700、けん化度98.5%、クラレ製PVA-
117)を用いた他は実施例1と同様にして固形分濃度5
4.4%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(Em−3)
が得られた。このエマルジョンの評価を上述の方法によ
り行った。結果を併せて表1に示す。
【0026】比較例2 実施例1において用いたPVA-2を用いる代わりにPVA-1
(重合度1700、けん化度88.0%、クラレ製PVA-
217)を用いた他は実施例1と同様にして固形分濃度5
4.4%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(Em−4)
が得られた。このエマルジョンの評価を上述の方法によ
り行った。結果を併せて表1に示す。
【0027】比較例3 還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素吹込口を備えた
1リットルガラス製重合容器に、イオン交換水300、
PVA-1 26gを仕込み95℃で完全に溶解した。次
に、このPVA水溶液を冷却、窒素置換後、200rp
mで撹拌しながら、60℃に昇温した後、酒石酸の10
%水溶液を4.4gおよび5%過酸化水素水3gをショ
ット添加後、酢酸ビニル26gを仕込み重合を開始し
た。重合開始30分後に初期重合終了を確認した。酒石
酸の10%水溶液を0.9gおよび5%過酸化水素水3
gをショット添加後、酢酸ビニル234gを2時間にわ
たって連続的に添加し、重合を完結させた。その結果、
固形分濃度47.3%のポリ酢酸ビニル系エマルジョン
(Em−5)が得られた。このエマルジョンに可塑剤を
加えないで、前述の方法により評価を行った。結果を併
せて表1に示す。
【0028】実施例3 実施例1で用いた製造例1のEVAエマルジョンを用いる
代わりに、製造例2のEVAエマルジョンを用いた他は、
実施例1と同様にして、固形分濃度54.5%の酢酸ビ
ニル樹脂系エマルジョン(Em−6)が得られた。この
エマルジョンの評価を上述の方法により行った。結果を
併せて表1に示す。
【0029】実施例4 実施例3において用いたPVA-2を用いる代わりにPVA-3を
用いた他は実施例3と同様にして固形分濃度54.3%
の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(Em−7)が得られ
た。このエマルジョンの評価を上述の方法により行っ
た。結果を併せて表1に示す。
【0030】実施例5 実施例1で用いた製造例1のEVAエマルジョンを用いる
代わりに、製造例3のEVAエマルジョンを用いた他は、
実施例1と同様にして、固形分濃度54.6%の酢酸ビ
ニル樹脂系エマルジョン(Em−8)が得られた。この
エマルジョンの評価を上述の方法により行った。結果を
併せて表1に示す。
【0031】実施例6 実施例5において用いたPVA-2を用いる代わりにPVA-3を
用いた他は実施例5と同様にして固形分濃度54.4%
の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(Em−9)が得られ
た。このエマルジョンの評価を上述の方法により行っ
た。結果を併せて表1に示す。
【0032】実施例7 実施例1で用いた製造例1のEVAエマルジョンを用いる
代わりに、市販のEVAエマルジョン(OM-4200、クラレ
製、固形分濃度55.0%)を用いた他は、実施例1と
同様にして、固形分濃度54.6%の酢酸ビニル樹脂系
エマルジョン(Em−10)が得られた。このエマルジ
ョンの評価を上述の方法により行った。結果を併せて表
1に示す。
【0033】比較例4 実施例7において用いたPVA-2を用いる代わりにPVA-4を
用いた他は実施例7と同様にして固形分濃度54.3%
の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(Em−11)が得ら
れた。このエマルジョンの評価を上述の方法により行っ
た。結果を併せて表1に示す。
【0034】比較例5 実施例7において用いたPVA-2を用いる代わりにPVA-1を
用いた他は実施例7と同様にして固形分濃度54.6%
の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン(Em−12)が得ら
れた。このエマルジョンの評価を上述の方法により行っ
た。結果を併せて表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性、耐水性および
放置安定性に優れており、また特に可塑剤をとくに使用
しなくても優れた造膜性を有する水性エマルジョンが得
られ、得られた水性エアルジョンは、紙用、木工用およ
びプラスチック用の接着剤、含浸紙用、不織製品用のバ
インダー、混和剤、打継ぎ材、塗料、紙加工および繊維
加工などの分野で好適に用いられる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン−ビニルエステル共重合体系樹脂
    エマルジョンをシードとしてビニルエステル系単量体を
    乳化重合する際に、分子内にエチレン単位を1〜15モ
    ル%含有するビニルアルコール系重合体を分散剤として
    用いることを特徴とする水性エマルジョンの製造方法。
  2. 【請求項2】シードとして用いるエチレン−ビニルエス
    テル共重合体系樹脂エマルジョンの含有量が水性エマル
    ジョン中の全固形分に対し、固形分で15〜40重量%
    である請求項1記載の水性エマルジョンの製造方法。
  3. 【請求項3】シードとして用いるエチレン−ビニルエス
    テル共重合体系樹脂エマルジョンが、分子内にエチレン
    単位を1〜15モル%含有するビニルアルコール系重合
    体を分散剤として用いたエチレン−ビニルエステル共重
    合体系樹脂エマルジョンである請求項1または2記載の
    水性エマルジョンの製造方法。
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