JP4544332B2 - 画像処理装置、画像処理方法、プログラム - Google Patents
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Description
この長時間露光は、被写体の明るさに対応するためだけでなく、写真の表現技法としても用いられている。
例えば夜景等の撮影で長時間露光が行われるが、これは、光量が少ないので、映像を得るのに十分な量の光を集めるために露光時間を長くすることが行われる。
また、意図的に絞りを暗く設定したり、撮像感度を低くしたりして、被写体の動きを表現したり、動いている被写体の中で静止している被写体の存在を浮かび上がらせたり、といった目的で行われる場合もある。
また、長時間露光中にフラッシュ(閃光装置)を用いることにより、先幕シンクロ/後幕シンクロ/マルチ発光などの効果を得る撮影手法も知られている。
これらの特殊効果画像として、満足のいく画像を得るためには、適切な露出設定、露光時間、シャッタータイミング、フラッシュ発光タイミング、フラッシュ光量などが必要であり、自分の経験と勘でこれらを決定しなければならず、実際上、熟練者でなければ困難である。
また上記演算制御部は、1フレーム期間又は複数フレーム期間としての所定期間毎に、バッファリング記憶された複数フレームの画像データのうちで最新のフレームを含む所定フレーム数の画像データを用いて合成画像データを生成し、表示用のデータとする。
また上記演算制御部は、合成処理対象とする各画像データに対して均等な重み係数を与えて合成処理を行う。
また上記演算制御部は、合成処理対象とする各画像データのうちで、最新のフレームの画像データに対して高い重み係数、他のフレームの画像データに対して低い重み係数を与えて合成処理を行う。
また上記演算制御部は、合成処理対象とする各画像データのうちで、最古のフレームの画像データに対して高い重み係数、他のフレームの画像データに対して低い重み係数を与えて合成処理を行う。
また上記演算制御部は、合成処理対象とする各画像データについて、周期的に高い重み係数と低い重み係数を与えて合成処理を行う。
この場合、上記演算制御部は、記録操作入力に応じて、その記録操作入力タイミングに対応して生成された複数種類の合成画像データの全部又は一部を、静止画データとして記録媒体に記録する処理を行う。
また上記演算制御部は、生成した合成画像データを、表示用のデータとする。
或いは上記画像取得部は、再生動作により時間的な連続性を有する複数フレームの画像データを取得する再生部とされる。
或いは上記画像取得部は、受信動作により時間的な連続性を有する複数フレームの画像データを取得する受信部とされる。
また、上記演算制御部で生成される合成画像データを表示出力する表示部をさらに備える。
また上記演算制御部で生成される合成画像データを送信出力する送信部をさらに備える。
本発明のプログラムは、合成処理を行うモードを指示する操作に応じて、撮像による画像取得動作を開始させ、該画像取得動作により時間的な連続性を有する複数フレームの画像データを取得するステップと、上記画像取得動作中に取得される各フレームの画像データをバッファリング記憶させるステップと、逐次、バッファリング記憶された複数フレームの画像データを用いて画像合成処理を行って合成画像データを生成するステップと、合成画像データを表示用のデータとして出力するステップと、記録操作入力に応じて、その記録操作入力タイミングに対応する合成画像データを記録媒体に記録するステップと、を演算処理装置に実行させるプログラムである。
そして例えば1フレーム期間毎に、最新の1フレームから所定フレーム数の合成画像を生成し、表示用の1フレーム画像とする。これを継続すれば、各フレーム期間での合成画像データが動画の1フレームとされた画像表示が行われることになる。つまり撮像時や再生時のモニタ表示として、長時間露光効果の画像が動画的に表示されることになる。
このような特殊効果の動画表示により、ユーザは自分が特殊な画像効果が与えられた画像を、撮像の際や再生の際にリアルタイムで確認できる。例えばこのような特殊な効果が与えられた画像をモニタしてシャッタタイミングを待つことができる。
そしてユーザのシャッタ操作等の記録操作に応じて、そのタイミングでの合成画像データを記録媒体に記録すれば、ユーザの望んだシーンでの望んだ特殊効果の画像を得ることができる。
このような本発明の画像処理装置、画像処理方法は、例えばデジタルスチルカメラなどの撮像装置や、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置等の各種機器において実施可能である。
これによって従来は熟練者でなければできなかった静止画としての画像表現が、一般ユーザにより手軽かつ容易に実行でき、例えば写真表現としての可能性の拡大やおもしろさの向上を促進できる。
[1.撮像装置の構成]
[2.ライブ画像合成モードの動作例]
[3.ライブ画像合成モードの他の動作例]
[4.特殊動画撮像モードの動作例]
[5.情報処理装置での適用例]
本発明の実施の形態として、例えばデジタルスチルカメラとしての撮像装置の構成を図1,図2で説明する。
撮像装置1には、正面側に撮像レンズ部21a、フラッシュ発光部15などが設けられ、また背面側に液晶パネルや有機EL(Electroluminescence)パネルなどによる表示パネル6が形成されている。また、各所にユーザ操作のための操作子が形成される。例えば操作キー5a、5b、5c、5d、5f、5gは、それぞれシャッター操作キー、モード操作キー、ワイド/テレ操作キー、メニュー操作キー、露出補正指示キー、再生キーなど、各種の操作機能のためのキーとして割り当てられている。また操作子として、ダイヤル操作部5hや、十字キー5iも設けられる。ダイヤル操作部5hは、例えば撮像モードの選択などに用いられる。十字キー5iは、例えば表示パネル6に表示される操作メニュー項目の選択/決定を始めとして各種操作に用いられる。
図1に示すように撮像装置1は、撮像系2、制御系3、カメラDSP(Digital Signal Processor)4、操作部5、表示パネル6、表示コントローラ7、外部インターフェース8、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)9、媒体インターフェース10を備える。
レンズ機構部21は、上記図2(a)の撮像レンズ部21の内部構成であり、カバーレンズ、フォーカスレンズ、ズームレンズなどの複数の光学レンズ群を有する。またレンズ駆動部26は、フォーカスレンズやズームレンズを光軸方向に移送する移送機構とされる。レンズ駆動部26はレンズ駆動ドライバ17によって駆動電力が印加されフォーカスレンズやズームレンズを移送する。後述するCPU(Central Processing Unit)31はレンズ駆動ドライバ17を制御することで、焦点制御やズーム動作を実行させる。
絞り/ND駆動ドライバ18は、絞り機構の開閉により入射光量の調節を行う。また絞り/ND駆動ドライバ18は、NDフィルタを入射光の光軸上に対して出し入れすることで、入射光量の調節を行う。CPU31は、絞り/ND駆動ドライバ18を制御して絞り機構やNDフィルタを駆動させることで入射光量制御(露光調整制御)を行うことができる。
撮像素子部23は、結像される被写体像を光電変換し、被写体像に対応する撮像画像信号を出力する。
この撮像素子部23は、複数の画素から構成される矩形形状の撮像領域を有し、各画素に蓄積された電荷に対応するアナログ信号である画像信号を、画素単位で順次、アナログ信号処理部24に出力する。撮像素子部23としては、例えばCCD(Charge Coupled Device)センサアレイ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサアレイなどが用いられる。
A/D変換部25は、アナログ信号処理部24で処理されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、カメラDSP4に供給する。
即ちタイミング生成回路28は、撮像素子部23の撮像動作タイミングを制御するために、露光/電荷読出のタイミング信号や、電子シャッタ機能としてのタイミング信号、転送クロック、フレームレートに応じた同期信号等を、撮像素子ドライバ19を介して撮像素子部23に供給する。またアナログ信号処理部24で、撮像素子部23での画像信号の転送に同期して処理が行われるように、上記各タイミング信号をアナログ信号処理部24にも供給する。
CPU31は、タイミング生成回路28により発生させる各タイミング信号の制御を行うことで、撮像画像のフレームレートの変更や、電子シャッタ制御(フレーム内の露光時間可変制御)を行うことができる。またCPU31は、例えばタイミング生成回路28を介してアナログ信号処理部24にゲイン制御信号を与えるようにすることで、撮像画像信号のゲイン可変制御を行うことができる。
フラッシュ発光部15は発光駆動部14によって発光駆動される。CPU31は、ユーザの操作その他による所定タイミングで、発光駆動部14にフラッシュ発光を指示し、フラッシュ発光部15を発光させることができる。
このカメラDSP4では、例えば図示のように画像信号処理部41,圧縮/解凍処理部42、SDRAMコントローラ43、情報生成部44等の処理機能が内部のハードウエア及びソフトウエアにより実現される。
また、撮像中のフォーカス制御としては、いわゆるウォブリングAFと呼ばれる検出方式が実行できる。CPU31は、撮像動作中に、常時フォーカスレンズの位置を微小に前後にゆらすように移動させながら、画像信号処理部41で検出されるコントラスト検出値を確認する。フォーカスレンズの最適位置は、当然、被写体の状況によって変動するが、フォーカスレンズを前後に微小変位させながらコントラスト検出を行うことで、被写体の変動に応じたフォーマット制御方向の変化を判定できる。これによって、被写体状況に追尾したオートフォーカスが実行できることになる。
なお、レンズ駆動部26における移送機構には、各移送位置毎にアドレスが割り当てられており、その移送位置アドレスによってレンズ位置が判別される。
レンズ位置検出部27は、フォーカスレンズの現在のレンズ位置としてのアドレスを判別することで、合焦状態となっている被写体までの距離を算出し、それを距離情報としてCPU31に供給することができる。これによってCPU31は、合焦状態としている主たる被写体までの距離を判別できる。
CPU31は、この露光量情報に基づいて、自動露光制御を行うことができる。即ち絞り機構、NDフィルタ、或いは撮像素子部23における電子シャッタ制御、アナログ信号処理部24へのゲイン制御により、露光調整を行うことができる。
距離分布情報の生成のための、各画素単位での距離情報の判定は、上記のウォブリングAFの際のボケ量の解析などで実行可能である。あるいは、図示しないが非可視光の特定波長とされた補助光を発光する発光部を設け、その特定波長の光が発光後の戻り時間を測定することで、各画素単位での被写体までの距離を判定することも可能である。
RAM(Random Access Memory)32は、カメラDSP4で処理された撮像画像信号(各フレームの画像データ)の一時的な保存(バッファリング)や、後述する合成処理により生成された合成画像データの一時的な保存(バッファリング)、さらには、その他CPU31の各種処理に応じた情報が記憶される。
フラッシュROM33は、撮像画像としての(ユーザが静止画又は動画として撮像した)画像データの保存や、その他不揮発的に保存することが求められる情報の記憶に用いられる。撮像装置1の制御用ソフトウェアプログラム、カメラの設定データなどを記憶する場合もある。
時計回路34は、現在日時情報(年月日時分秒)を計数する。
なお、操作部5としては、操作子だけでなく、タッチパネル操作を可能な構成としてもよい。即ち表示パネル6にタッチセンサを配し、画面表示に対するユーザのタッチ操作で、操作入力が行われるようにしてもよい。
また、記録した静止画データや動画データを記録媒体90から読み出す動作を行う。
なお、ここでは記録媒体90として可搬性のメモリカードを例に挙げているが、撮像結果として残す静止画若しくは動画としての画像データを記録する記録媒体は他の種のものでもよい。例えば光ディスク等の可搬性ディスクメディアを用いるようにしても良いし、HDD(Hard Disk Drive)を搭載して記録するようにしてもよい。
また、有線伝送方式ではなく、赤外線伝送、近距離無線通信その他の無線伝送方式で外部インターフェース8を構成しても良い。
撮像装置1は、この外部インターフェース8を介して、パーソナルコンピュータその他各種機器とデータ送受信を行うことができる。例えば撮像画像データを外部機器に転送することができる。
例えばCPU31は、撮像され、フレーム期間毎に次々とバッファリングされる、時間的な連続性を有する画像データのうちで、最新のフレームの画像データから所定フレーム分の画像データについて加重平均による合成処理を行い、合成画像データを生成する。
複数フレームの画像データを合成する際には、各フレームの画像データに均等な重み係数を与えたり、特定の画像データに高い重み係数を与えることで、所要の画像効果を得るようにする。
またCPU31は、撮像した画像データ、合成画像データ、記録媒体90から読み出させた画像データ等を、外部インターフェース8を介して外部機器に送信させる処理を行う。
本例の撮像装置1の特徴的な動作としてのライブ画像合成モードの動作例を説明する。
ユーザは、撮像装置1を用いて撮像を行う際、各種の用意された撮像モードを選択することができる。
例えばオートモード、ポートレートモード、風景モード、マクロモード、スポーツモード、夕景モード、夜景モード、動画撮像モードなどがある。
ポートレートモードは、人物撮像に適した設定で撮像が行われる撮像モードである。
風景モードは、風景撮像に適した設定で撮像が行われる撮像モードである。
マクロモードは、近接撮像を行う場合に適した設定で撮像が行われる撮像モードである。マクロモードとしては、特にネイチャーマクロモードとして、花や虫などの近接撮像において、色鮮やかに撮るためのモードが設けられる場合もある。
スポーツモードは、動きのある被写体に適した設定で撮像が行われる撮像モードである。
夕景モードは、夕景撮像に適した設定で撮像が行われる撮像モードである。
夜景モードは、夜景撮像に適した設定で撮像が行われる撮像モードである。
動画撮像モードは、動画撮像を行う撮像モードである。
これら以外にも、夜の景色と人物を一緒に撮像するのに適した夜景&人物モード、花火の撮像に適した花火モードなどが用意される場合もある。
そして本例では、この撮像モードの1つとして「ライブ画像合成」モードが用意されている。
この場合、オートモード撮像、ポートレートモード撮像、夕景モード撮像、マクロモード撮像などの通常の撮像モードとともに、ライブ画像合成モードが、そのイメージ画像と共に表示されるようにしている。ライブ画像合成モードのイメージ画像としては、例えば長時間露光効果が与えられた画像が用いられる。そしてユーザはカーソルKを移動させていくことで撮像目的に合わせた任意のモードを選択できる。各モードのイメージ画像を表示させることは、不慣れなユーザにとってモード選択に適したものとなる。特に長時間露光効果などの特殊効果画像を知らない人にとっては、ライブ画像合成モードのイメージ画像により、そのモードがどのようなものであるかを紹介することにもなる。
なおモード選択の操作は、例えば図2(b)に示したダイヤル操作部5hにより行うこととしてもよい。
ユーザがライブ画像合成モードを選択する操作を行った場合、CPU31は図4の処理を開始する。まずステップF101で撮像動作開始制御を行う。CPU31は、撮像系2の各部及びカメラDSP4について撮像動作を開始させる。これによって、被写体画像についての毎フレームの画像データの取込が開始される。
ステップF104では、撮像系2で撮像されてカメラDSP4で処理された1フレームの画像データをRAM32に取り込む。
なお、RAM32には、図5(a)に示すようにフレーム画像バッファ領域32aと合成画像バッファ領域32bが確保されている。
フレーム画像バッファ領域32aは、ステップF101での撮像動作開始以後、1フレーム期間毎にカメラDSP4から転送されてくる各フレームの画像データをバッファリングする領域とされる。ステップF104では、カメラDSP4から転送されてきた1フレームの画像データをフレーム画像バッファ領域32aに一時記憶することになる。
即ちCPU31は、シャッタ操作がされていない期間は、1フレーム期間毎にステップF104〜F107の処理を行うことになる。RAM32のフレーム画像バッファ領域32aには、その領域の容量に応じて、現在のフレームから過去の所定フレーム数の画像データがバッファリングされる状態となる。なお、動作が継続していくと、フレーム画像バッファ領域32aが一杯になるが、その場合は、バッファリングされているうちで最も古い画像データを消去しながら新たなフレームの画像データを記憶していけばよい。
まずステップF105では、その時点でフレーム画像バッファ領域32aに一時記憶されているフレームの内、最新のフレーム(直前にステップF104で取り込まれたフレーム)の画像データから過去に遡る所定数のフレームを用いて合成処理を行う。
図6に合成処理のイメージを示す。
フレーム画像バッファ領域32aに取り込まれる各フレームの画像データを画像データ#1、#2、#3・・・として示す。また合成処理に用いる画像データ範囲は最新のフレームを含めた7フレームであるとする。もちろんこの7フレームとは、ここでの説明のための例としたフレーム数にすぎない。
そして、この合成範囲A1の画像データ(#1〜#7)を用い、重み係数の設定や加重平均処理を行って、合成画像データを生成する。
ここでは、4つの合成画像データ(GL,GS,GA、GM)を生成する。図6では合成画像データGL1、GS1、GA1、GM1として示している。
例えば画像データ#1〜#7から長時間露光効果の合成画像データGL1を生成するには、各画像データ#1〜#7に均等の重みを与えて合成する。図7では、各画像データ#1〜#7に与える重み係数w1〜w7を模式的に示している。これは高さが重み係数の値をあらわすものとする。このように各画像データ#1〜#7に均等の重みを与え、加重平均により合成画像を生成する。即ち各画像データ#1〜#7においてそれぞれ対応する各画素の値を加算し、加算された画像データの枚数(この場合「7」)で除算するという合成を行う。これにより図示するような長時間露光効果の合成画像が得られる。
例えば一連の画像データ#1〜#7が、被写体が右から左に移動している画像であった場合、図示のように合成画像として右から左に移動している被写体について長時間露光を行ったような画像の合成画像データが生成される。
図8に先幕シンクロ効果の合成画像例を示す。
本例では合成範囲とされた連続するフレームの画像データのうちで、最初のフレームの画像データに対して高い重み係数、後続の他のフレームの画像データに低い重み係数を与えて合成することで、このような先幕シンクロ効果を得る。
即ち各画像データ#1〜#7について、画像データ#1に高い重み係数w1を与え、他の画像データ#2〜#7には低い重み係数w2〜w7を与える。そして加重平均により合成画像データGS1を生成すると、図示するような先幕シンクロ効果の合成画像が得られる。
図9に後幕シンクロ効果の合成画像例を示す。
本例では合成範囲とされた連続するフレームの画像データのうちで、最後のフレームの画像データに対して高い重み係数、他のフレームの画像データに低い重み係数を与えて合成することで、このような後幕シンクロ効果を得る。
即ち各画像データ#1〜#7について、画像データ#7に高い重み係数w7を与え、他の画像データ#1〜#6には低い重み係数w1〜w6を与える。そして加重平均により合成画像データGA1を生成すると、図示するような後幕シンクロ効果の合成画像が得られる。
図10にマルチ発光効果の合成画像例を示す。
本例では、合成範囲内の連続するフレームの画像データに対して周期的に高い重み係数と低い重み係数を与えて合成することで、このようなマルチ発光効果を得る。
例えば画像データ#1〜#7について、画像データ#1,#4,#7に高い重み係数w1、w4,w7を与え、他の画像データ#2,#3,#5,#6には低い重み係数w2,w3,w5,w6を与える。そして加重平均により合成画像データGM1を生成すると、図示するようなマルチ発光効果の合成画像が得られる。
そしてステップF106でCPU31は、この合成画像データGL1、GS1、GA1、GM1を、RAM32の合成画像バッファ領域32bに一時記憶する。
さらにステップF107でCPU31はこの合成画像データGL1、GS1、GA1、GM1を表示データとして表示コントローラ7に出力し、表示パネル6に所定のモニタ表示を実行させる(表示例は後述)。
そしてステップF106でCPU31は、この合成画像データGL2、GS2、GA2、GM2を、RAM32の合成画像バッファ領域32bに一時記憶する。
さらにステップF107でCPU31はこの合成画像データGL2、GS2、GA2、GM2を表示データとして表示コントローラ7に出力し、表示パネル6に所定のモニタ表示を実行させる。
そしてステップF106でCPU31は、この合成画像データGL3、GS3、GA3、GM3を、RAM32の合成画像バッファ領域32bに一時記憶する。
さらにステップF107でCPU31はこの合成画像データGL3、GS3、GA3、GM3を表示データとして表示コントローラ7に出力し、表示パネル6に所定のモニタ表示を実行させる。
ステップF106の処理によってRAM32の合成画像バッファ領域32bに上記の各合成画像データが一時記憶される様子を図5(b)に模式的に示している。なお、上記処理が繰り返されていき、合成画像バッファ領域32bが一杯になった場合は、最古の合成画像データを消去しながら新たな合成画像データを一時記憶するようにすればよい。
ここで、ステップF107の処理によれば、4種類の合成画像データ(GL,GS,GA、GM)が表示用のデータとして表示コントローラ7に供給される。表示コントローラ7は、合成画像データ(GL,GS,GA、GM)を用いて、例えば図11のような表示を表示パネル6において実行させる。
また4種類の合成画像データ(GL,GS,GA、GM)のそれぞれを並べて表示する。即ち合成画像データGLに基づく長時間露光効果画像62、合成画像データGSに基づく先幕シンクロ効果画像63、合成画像データGAに基づく後幕シンクロ効果画像64、合成画像データGMに基づくマルチ発光効果画像65を表示する。
また、合成内容表示66として、例えば合成時間が表示される。例えば図示する「合成時間2秒」とは、上記のような合成処理として、最新のフレームから過去2秒間のフレームについて合成処理を行っていることを示す。例えば1秒間に30フレームのフレームレートで撮像しているとすれば60フレームの合成処理を行うことを表す。
例えば図11では、カーソルKが長時間露光効果画像62が選択中であり、この場合は、選択画像61として、その長時間露光効果が与えられた合成画像が表示される。
また図12は、カーソルKで先幕シンクロ効果画像63を選択している状態であり、この場合は、選択画像61として、先幕シンクロ効果が与えられた合成画像が表示される。
また図13は、カーソルKで後幕シンクロ効果画像64を選択している状態であり、この場合は、選択画像61として、後幕シンクロ効果が与えられた合成画像が表示される。
また図14は、カーソルKでマルチ発光効果画像65を選択している状態であり、この場合は、選択画像61として、マルチ発光効果が与えられた合成画像が表示される。
つまり長時間露光効果画像62の表示のためには、1フレーム期間毎に合成画像データGL1,GL2,GL3・・・が用いられる。
また先幕シンクロ効果画像63の表示のためには、1フレーム期間毎に合成画像データGS1,GS2,GS3・・・が用いられる。
また後幕シンクロ効果画像64の表示のためには、1フレーム期間毎に合成画像データGA1,GA2,GA3・・・が用いられる。
またマルチ発光効果画像65の表示のためには、1フレーム期間毎に合成画像データGM1,GM2,GM3・・・が用いられる。
従って、表示パネル6においては、現在の被写体のモニタ画面としてのリアルタイム動画(被写体光景をそのままスルー画(ライブビュー)としての動画)が、長時間露光効果を与えた画像、先幕シンクロ効果を与えた画像、後幕シンクロ効果を与えた画像、マルチ発光効果を与えた画像として表示されることになる。
また選択画像61としては、それらのうちでユーザによって選択されたいずれかが表示される。
このためユーザは、シャッタチャンスを狙っている際に、これらの画像効果を与えた場合どのような画像となるかを実際に見ることができる。つまり、実際に特殊効果を与えるとどのようになるかを確認しながらシャッタチャンスをねらえるものとなる。
マルチ発光効果とは、周期的にフラッシュ発光を行ったような画像効果であるが、その発光周期によって、画像の印象は異なるものとなる。このため発光間隔、つまり本例の場合は合成処理の際に図10のように高い重み係数を与えるフレーム間隔を、ユーザが任意に変更できるようにするとよい。そこで、図15に示すようにカーソルKによって発光間隔表示67を選択できるようにし、ユーザが所定の操作によって、発光間隔を変更できるようにする。例えば0.5秒、0.75秒、1秒、1.25秒、1.5秒、2秒などを切り換えることができるようにすればよい。もちろん、より細かい時間間隔で設定変更できるようにしてもよい。
発光間隔の切り換え操作が行われた場合は、CPU31は図4のステップF105での合成処理で合成画像データGMを生成する際の、高い重み係数を与える周期を変更する。これによって、表示上でもマルチ発光効果画像65(選択中の場合は選択画像61)のマルチ発光効果も調整され、ユーザが確認できる。
変更操作が行われた場合、CPU31は図4のステップF105での合成処理で用いる合成範囲(フレーム数)を、その変更された合成時間値に応じて変更すればよい。
CPU31は、ユーザのシャッタ操作を検知したら、処理をステップF102からF108に進める。そして、このシャッタタイミングの合成画像を記録媒体90に記録する処理を行う。シャッタタイミングの合成画像とは、そのシャッタ操作検知の直前にステップF105で生成し、ステップF106で一時記憶した合成画像データGL、GS,GA,GMとすればよい。
そして例えば、その時点でユーザが選択している合成画像、即ち表示パネル6の選択画像61として表示されている合成画像を、実際に静止画として保存する合成画像データとする。例えば図11のように長時間露光効果の合成画像が選択されているのであれば、CPU31は、当該長時間露光効果の合成画像GL(x)を、媒体インターフェース10に転送し、記録媒体90に記録させる。
これによって、ユーザは、所望の光景の長時間露光効果の合成画像を、1枚の撮像写真(静止画)として保存させることができる。
そして、表示を終えたら、ステップF102〜F107の処理を再開する。
これによって、再び長時間露光効果等の画像がリアルタイムモニタとして表示され、ユーザは次のシャッタチャンスを狙うことができる。
ユーザがライブ画像合成モードを終了させる操作を行ったことを検知したら、CPU31はステップF103から、この図4の処理を終える。
例えば、選択画像61として表示されている選択中の合成画像だけでなく、4種類の合成画像を全て記録媒体90に記録するようにしてもよい。即ち、1回のシャッタ操作により、それぞれ長時間露光効果、先幕シンクロ効果、後幕シンクロ効果、マルチ発光効果の4枚の静止画データが記録媒体90に記録されるようにしてもよい。
またその場合に、選択中の合成画像のみを生成して記録しても良い。例えば図14のように長時間露光効果が選択されている場合にシャッタ操作を検知したら、ステップF108に進む段階で、そのシャッタ操作直後のフレームを最新のフレームとして、長時間露光効果の合成画像データGLを生成し、該合成画像データGLを記録媒体90に記録するようにしてもよい。
このため、シャッタタイミングから、或る程度遡った過去までの合成画像データについても、撮像画像として記録媒体90に記録することができる。例えば数フレーム期間前までの合成画像データをまとめて記録するようにしても良い。
しかも、被写体光景にリアルタイムで上記各効果を与えた画像を表示するため、長時間露光/先幕シンクロ/後幕シンクロ/マルチ発光の各効果として最適なシャッタタイミングを容易に狙えることになり、熟練者でなくとも、多様かつ適切な特殊撮像を行うことができる。
また、上記したように、合成画像データも合成画像バッファ領域32bにバッファリングしておくことで、シャッタ操作したとき、そのタイミングでの表示画像だけでなく、前後のタイミングでの合成画像を記録することもできる。これにより、よりシャッタタイミングをミスしない特殊撮影効果画像を得ることができるカメラを提供することができる。
また必ずしもステップF105〜F107の処理は、毎フレーム期間毎に行われなくても良い。例えばステップF105〜F107の処理を2フレーム期間に1回、3フレーム期間に1回など、間欠的に行ってもよい。特に合成処理の時間の高速化が困難な場合などは、ステップF105〜F107の処理を間欠的に行うようにすることが好適である。
例えば図6の例で言えば、合成範囲A1で合成処理を行ったら、次は合成範囲A3で合成処理を行うような処理例である。
また、合成処理及び合成画像データの表示処理のためのCPU31の処理負荷を軽減させるために、ステップF105〜F107の処理は低い解像度の合成画像データを生成及び表示するようにしてもよい。
或いは、表示パネル6に表示される長時間露光効果画像62、先幕シンクロ効果画像63、後幕シンクロ効果画像64、マルチ発光効果画像65としては、それらの画像効果を表現する所定のプリセット画像(静止画又は動画)とし、実際の被写体光景のモニタは選択画像61としてのみ表示されるようにしてもよい。この場合、表示用としてはカーソルKで選択されている1種類の合成画像データのみについて処理すればよいものとなる。
また本例では、表示パネル6において上記図14等に示した表示を行うものとしているが、例えば表示画像データを外部インターフェース8から外部の表示機器に転送し、その表示機器で図14等の画像を表示させるようにしてもよい。
続いて図16、図17,図18でライブ画像合成モードの他の動作例を説明する。
図16に撮像モードの選択画面を示す。上記例の場合、撮像モードの選択は図3に示した選択画面において「ライブ画像合成モード」を選択するようにしたが、この例は、図16のように、通常の撮像モード(オートモード、ポートレートモード等)とともに、「長時間露光効果」「先幕シンクロ効果」「後幕シンクロ効果」「マルチ発光効果」の各モードを予め選択できるようにする。ユーザはカーソルKの操作により、所望の撮像モードを選択する。
例えば図示するようにカーソルKを長時間露光効果に合わせてモード決定操作を行った場合、CPU31は、長時間露光効果モードとして図17の処理を行うようにする。
ユーザが例えば「長時間露光効果」モードを選択する操作を行った場合、CPU31は図17の処理を開始する。まずステップF201で撮像動作開始制御を行う。CPU31は、撮像系2の各部及びカメラDSP4について撮像動作を開始させる。これによって、被写体画像についての毎フレームの画像データの取込が開始される。
ステップF204では、撮像系2で撮像されてカメラDSP4で処理された1フレームの画像データをRAM32のフレーム画像バッファ領域32aに取り込む。
即ちCPU31は、シャッタ操作がされていない期間は、1フレーム期間毎にステップF204〜F207の処理を行うことになる。RAM32のフレーム画像バッファ領域32aには、その領域の容量に応じて、現在のフレームから過去の所定フレーム数の画像データがバッファリングされる状態となる。
まずステップF205では、その時点でフレーム画像バッファ領域32aに一時記憶されているフレームの内、最新のフレーム(直前にステップF204で取り込まれたフレーム)の画像データから過去に遡る所定数のフレームを用いて合成処理を行う。
この場合、合成画像データGLとして長時間露光効果を得る合成画像データを生成する。
そしてステップF206でCPU31は、この合成画像データGLを、RAM32の合成画像バッファ領域32bに一時記憶する。
さらにステップF207でCPU31はこの合成画像データGLを表示データとして表示コントローラ7に出力し、表示パネル6に所定のモニタ表示を実行させる。
このステップF204〜F207が繰り返される期間とは、ユーザがシャッタチャンスを狙っている期間である。即ちユーザは表示パネル6を見ながらシャッタチャンスをうかがう。
ここで、ステップF207の処理によれば、毎フレーム期間毎に長時間露光効果の合成画像データGLが表示用のデータとして表示コントローラ7に供給される。表示コントローラ7は、合成画像データGLを用いて、例えば図18のような表示を表示パネル6において実行させる。
即ちこの場合の表示内容としては、合成画像データGLを画面全体に表示する。
また、合成内容表示66として、例えば合成時間を表示させる。
このためユーザは、シャッタチャンスを狙っている際に、長時間露光効果を与えた場合にどのような画像となるかを実際に見ることができる。
CPU31は、ユーザのシャッタ操作を検知したら、処理をステップF202からF208に進める。そして、このシャッタタイミングの合成画像を記録媒体90に記録する処理を行う。シャッタタイミングの合成画像とは、そのシャッタ操作検知の直前にステップF205で生成し、ステップF206で一時記憶した合成画像データGLとすればよい。CPU31は、当該長時間露光効果の合成画像GL(x)を、媒体インターフェース10に転送し、記録媒体90に記録させる。
これによって、ユーザは、所望の光景の長時間露光効果の合成画像を、1枚の撮像写真(静止画)として保存させることができる。
そして、表示を終えたら、ステップF202〜F207の処理を再開する。
これによって、再び長時間露光効果の画像がリアルタイムモニタとして表示され、ユーザは次のシャッタチャンスを狙うことができる。
ユーザが長時間露光効果モードを終了させる操作を行ったことを検知したら、CPU31はステップF203から、この図17の処理を終える。
例えば、シャッタタイミングの合成画像として、その直前のステップF205で生成された合成画像データとしたが、ステップF202でシャッタ操作を検知した直後に得られるフレームを含めて合成画像データGLを生成し、それをシャッタタイミングの合成画像データとして記録媒体90に記録するようにしてもよい。
また、シャッタタイミングの合成画像だけでなく、その時点で合成画像バッファ領域32bに一時保存されている或る程度の時間範囲の複数の合成画像データGLを記録媒体90に記録するようにしてもよい。
また、合成画像データGLを記録するだけでなく、フレーム画像バッファ領域32aにバッファリングされている画像データ、例えば記録する合成画像データGLを生成する元となった複数フレームの画像データについても、記録媒体90に記録するようにしても良い。
また、特にCPU31の処理負担を、図4で説明した処理の場合より、著しく低減できる。即ち予めユーザが選択した特定の種類の合成画像データについてのみ、生成、表示を行えばよいためである。
また合成処理に時間がかかる場合、合成処理に要する時間よりも長い時間の画像データをフレーム画像バッファ領域32aに溜めるようにすることによって、対応可能である。
また、合成処理及び合成画像データの表示処理のためのCPU31の処理負荷をより軽減させるために、ステップF205〜F207の処理は低い解像度の合成画像データを生成及び表示するようにしてもよい。
また、表示パネル6において上記図18に示した表示を行うものとしているが、例えば表示画像データを外部インターフェース8から外部の表示機器に転送し、その表示機器で図18の画像を表示させるようにしてもよい。
続いて、特殊動画撮像を行う例を図19,図20で説明する。ここでいう特殊動画撮像とは、長時間露光効果等の画像を動画として記録することである。即ち、上記各例では、長時間露光効果等の効果を与えた合成画像データを各フレーム期間毎に表示することで、被写体光景の動画モニタ表示上で特殊効果を与えるようにしたものであるが、そのような動画を記録媒体90に記録することをいう。
図20(b)は通常の動画撮像の場合を示している。通常の動画データは、撮像される各フレーム画像#1、#2、#3・・・が動画を構成する各フレームデータとされる。
一方、本例の特殊動画撮像の場合、図20(a)のように、上述した例えば長時間露光効果を与えた合成画像データGL1,GL2、GL3・・・を、動画を構成する各フレームデータとするものである。
この図20(a)のような特殊動画記録を行うことで、長時間露光効果、先幕シンクロ効果、後幕シンクロ効果、マルチ発光効果等を与えた動画記録が可能となる。
ここではユーザが例えば「長時間露光効果」としての特殊動画記録を行うモード選択操作を行った場合を例とする。
CPU31はまずステップF301で撮像動作開始制御を行う。CPU31は、撮像系2の各部及びカメラDSP4について撮像動作を開始させる。これによって、被写体画像についての毎フレームの画像データの取込が開始される。
ステップF304では、撮像系2で撮像されてカメラDSP4で処理された1フレームの画像データをRAM32のフレーム画像バッファ領域32aに取り込む。
即ちCPU31は、記録開始操作がされていない期間(記録スタンバイ期間)は、1フレーム期間毎にステップF304〜F306の処理を次のように行う。
そしてステップF306でCPU31はこの合成画像データGLを表示データとして表示コントローラ7に出力し、表示パネル6に所定のモニタ表示を実行させる。
ユーザは、このような長時間露光効果を与えた被写体光景の動画像をモニタしながら記録開始のチャンスを狙う。
ステップF308では、撮像系2で撮像されてカメラDSP4で処理された1フレームの画像データをRAM32のフレーム画像バッファ領域32aに取り込む。
ステップF309では、その時点でフレーム画像バッファ領域32aに一時記憶されているフレームの内、最新のフレーム(直前にステップF308で取り込まれたフレーム)の画像データから過去に遡る所定数のフレームを用いて合成処理を行う。この場合、合成画像データGLとして長時間露光効果を得る合成画像データを生成する。
ステップF310でCPU31はこの合成画像データGLを表示データとして表示コントローラ7に出力し、表示パネル6に所定のモニタ表示を実行させる。
さらにステップF311では、この合成画像データGLを、動画を構成する1フレームのデータとして、媒体インターフェース10に転送し、記録媒体90に記録させる。
ユーザが長時間露光効果モードを終了させる操作を行ったことを検知したら、CPU31はステップF303から、この図19の処理を終える。
また、記録した動画を再生することで、長時間露光効果等を与えた動画を楽しむことができる。
また、表示パネル6において上記図18に示した表示を行うものとしているが、例えば表示画像データを外部インターフェース8から外部の表示機器に転送し、その表示機器で図18の画像を表示させるようにしてもよい。
また記録媒体90ではなく、フラッシュROM33等に特殊動画データとしての記録を行うようにしてもよい。
(1)ユーザがシャッタ操作を行うことを記録開始操作とし、再度シャッタ操作を行うことを記録終了操作とする。
(2)ユーザがシャッタ操作を継続している(シャッタを押し続けている)間に録画を行う。即ちユーザがシャッタ操作を開始した場合を記録開始操作とし、ユーザがシャッタを放した時点を記録終了操作と認識する。
以上の実施の形態は、撮像装置1で撮像及び合成処理を行うものとして述べたが、本発明は撮像装置1以外の装置でも適用できる。
図21には他の装置の例としての情報処理装置、例えばパーソナルコンピュータ200を挙げている。
図21のパーソナルコンピュータ(以下「PC」)は図示するように、CPU(Central Processing Unit)211、メモリ部212、ネットワークインターフェース部213、ディスプレイコントローラ214、入力機器インターフェース部215、HDDインターフェース部216、キーボード217、マウス218、HDD219、表示装置220、バス221、外部機器インターフェース部222、メモリカードインターフェース部223などを有する。
バス221上の各機器にはそれぞれ固有のメモリアドレス又はI/Oアドレスが付与されており、CPU211はこれらアドレスによって機器アクセスが可能となっている。バス221の一例はPCI(Peripheral Component Interconnect)バスである。
このメモリ部212には、CPU211において実行されるプログラムコードやPC200に固有の識別情報その他の情報を格納したり、通信データのバッファ領域や実行中の作業データのワーク領域に用いられる。
即ちPC200に対するユーザの操作入力がキーボード217及びマウス218を用いて行われ、その操作入力情報が、入力機器インターフェース部215を介してCPU211に供給される。
HDD219は、周知の通り記憶担体としての磁気ディスクを固定的に搭載した外部記憶装置であり、記憶容量やデータ転送速度などの点で他の外部記憶装置よりも優れている。ソフトウェアプログラムを実行可能な状態でHDD219上に置くことをプログラムのシステムへの「インストール」と呼ぶ。通常、HDD219には、CPU211が実行すべきオペレーティングシステムのプログラムコードや、アプリケーションプログラム、デバイスドライバなどが不揮発的に格納されている。
HDD219に格納されている各種プログラムは、PC200の起動時やユーザ層に応じたアプリケーションプログラムの起動時などに、メモリ部212に展開される。CPU211はメモリ部212に展開されたプログラムに基づいた処理を行う。
本例の場合、外部機器としては、例えばデジタルスチルカメラやビデオカメラ、ビデオプレーヤなどが想定される。
PC200は、この外部機器インターフェース部222を介した通信により、デジタルスチルカメラ等からの画像データの取込などが可能となる。
なお、外部機器インターフェース部222は、USB規格に限らず、例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394など、他のインターフェース規格であってもよい。
例えば上述した撮像装置1のようなデジタルスチルカメラ、或いはビデオカメラ等で用いられた記録媒体90を装着することで、その記録媒体90から画像データを読み込むこともできる。
本例の場合、例えば後述する図22,図23の処理が実行できるようにするが、これらの処理を行うためのプログラムは、例えばHDD219にインストールされ、起動時にメモリ部212に展開される。CPU211はメモリ部212に展開されたプログラムに基づいて必要な演算処理や制御処理を実行し、図22,図23の処理を実現する。
あるいはまた、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magnet optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク、磁気ディスク、半導体メモリ、メモリカードなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、プログラムは、リムーバブル記録媒体からパーソナルコンピュータ等にインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
例えば上記撮像装置1の外部インターフェース8とPC200の外部インターフェース部222の間を接続し、撮像装置1で撮像された画像データをPC200に転送させて取り込むことができる。
もちろん撮像装置1で使用していた記録媒体90(メモリカード)を、メモリカードインターフェース部223に装着して、記録媒体90から撮像装置1で撮像された画像データをPC200に取り込むこともできる。
また、ユーザが撮像した画像コンテンツだけでなく、例えば外部のビデオプレーヤ等で再生され外部インターフェース部222から取り込んだ画像コンテンツ、或いはネットワークインターフェース部213によりネットワーク経由で外部サーバからダウンロードした画像コンテンツもHDD219に格納し、再生させることができる。
なお「動画コンテンツ」とは、このPC200で再生できるあらゆる動画データのことをいうこととする。
例えばビデオカメラや動画撮像機能を持つデジタルスチルカメラで撮像され、PC200に取り込んだ動画データ、ネットワーク経由でダウンロードした動画データ、記録媒体90に記録された動画データなどを含む。
さらに図21には示していないが、DVDドライブ、ブルーレイディスクドライブなどが接続されることで、DVDやブルーレイディスクなどの光ディスクに記録された動画データや、テレビジョン放送チューナ等を搭載、又は接続しているのであれば、放送コンテンツとしての動画データも含む。接続したビデオプレーヤ等から入力した動画データなども含む。
即ち、どのような態様であるかを問わず、PC200において再生し、表示装置220で表示させることのできる動画データであれば、以下にいう「動画コンテンツ」に該当する。
ここではユーザが例えば「長時間露光効果」モードとしての動作を指示したとする。
その場合、CPU211は図22の処理を開始し、まずステップF401で再生開始制御を行う。例えばCPU31は、HDD219等に記録されている動画コンテンツの再生開始制御を行う。なお、ここでいう「再生」とは、HDD219等から動画コンテンツを読み出す場合のみでなく、例えばネットワーク経由のストリーミング再生、外部機器からの入力画像の再生表示、チューナ装備の場合のテレビジョン放送の受信動画の再生表示なども含むものとする。
再生が行われている期間は、CPU211の処理はステップF404に進む。
ステップF404では、再生によって得られた画像データの1フレームをバッファリングする。例えばメモリ部212にフレーム画像バッファ領域を設定して、その領域に取り込む。
そしてステップF402,F403を介して、再びステップF404〜F407の処理を行う。
即ちCPU211は、キャプチャ操作が検知されていない期間は、1フレーム期間毎にステップF404〜F407の処理を行うことになる。メモリ部212のフレーム画像バッファ領域には、再生している動画コンテンツについての現在のフレームから過去の所定フレーム数の画像データがバッファリングされる状態となる。
まずステップF405では、その時点でメモリ部212のフレーム画像バッファ領域に一時記憶されているフレームの内、最新のフレーム(直前にステップF404で取り込まれたフレーム)の画像データから過去に遡る所定数のフレームを用いて合成処理を行う。
この場合、合成画像データGLとして長時間露光効果を得る合成画像データを生成する。
そしてステップF406でCPU211は、この合成画像データGLを、メモリ部212に用意した合成画像バッファ領域に一時記憶する。
さらにステップF407でCPU211はこの合成画像データGLを表示データとしてディスプレイコントローラ214に出力し、表示装置220で表示させる。
ユーザは表示装置220の画面を見ながらキャプチャタイミングをうかがう。
キャプチャタイミングの合成画像とは、そのキャプチャ操作検知の直前にステップF405で生成し、ステップF406で一時記憶した合成画像データGLとすればよい。
これによって、ユーザは、長時間露光効果の再生画像を見ながら、任意のシーンを1枚の静止画データとして保存させることができる。
そして、表示を終えたら、ステップF402〜F407の処理を再開する。
再生終了となったら、CPU211はステップF403からこの図22の処理を終える。
なお、以上の処理例以外にも、図4で述べたように多種類の画像効果の画像を同時に表示させる処理を行うようにもすることができる。
ここでは「長時間露光効果」としての特殊動画記録を行う処理を述べる。
CPU211はまずステップF501で動画コンテンツの再生開始制御を行う。
CPU211は、ステップF502でユーザの記録開始操作の監視、及びステップF503で動画コンテンツの再生終了を監視する。記録開始操作が無い期間は、ステップF504に進む。ステップF504では、再生されている動画コンテンツの1フレームの画像データをメモリ部212のフレーム画像バッファ領域に取り込む。
この場合、合成画像データGLとして長時間露光効果を得る合成画像データを生成する。
そしてステップF506でCPU211は、この合成画像データGLを表示データとしてディスプレイコントローラ214に出力し、表示装置220で表示させる。
ステップF509では、再生された動画コンテンツの1フレームの画像データをメモリ部212のフレーム画像バッファ領域に取り込む。
ステップF510では、その時点でメモリ部212のフレーム画像バッファ領域に一時記憶されているフレームの内、最新のフレーム(直前にステップF509で取り込まれたフレーム)の画像データから過去に遡る所定数のフレームを用いて合成処理を行い、合成画像データGLとして長時間露光効果を得る合成画像データを生成する。
ステップF511でCPU211は、この合成画像データGLを表示データとしてディスプレイコントローラ214に出力し、表示装置220で表示させる。
さらにステップF512では、この合成画像データGLを、動画を構成する1フレームのデータとして、例えばHDD219等に記録させる。
またステップF503若しくはF508で再生終了を検知したら、CPU31はこの図23の処理を終える。
また、記録した動画を再生することで、長時間露光効果等を与えた動画を楽しむことができる。
図23では長時間露光効果としての特殊動画記録の処理を説明したが、先幕シンクロ効果モード、後幕シンクロ効果モード、マルチ発光効果モードによる特殊動画記録も図23と同様の処理で対応できる。例えば先幕シンクロ効果モードの場合は、ステップF505、F510の合成処理で先幕シンクロ効果の合成画像データGSを生成するようにし、ステップF506、F511では当該先幕シンクロ効果の合成画像データGSを用いた表示が行われれるようにすればよい。ステップF512では当該先幕シンクロ効果の合成画像データGSが、動画の1フレームとして記録されればよい。
なお本例では情報処理装置としてパーソナルコンピュータを例に挙げたが、例えば携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機器、ビデオ再生機、その他画像データを用いる多様な情報処理装置においても同様の処理を実行できるようにすることができる。
Claims (16)
- 撮像による画像取得動作として、時間的な連続性を有する複数フレームの画像データを取得する画像取得部と、
上記画像取得部による画像取得動作中に、上記画像取得部で得られる各フレームの画像データをバッファリング記憶する記憶部と、
合成処理を行うモードを指示する操作に応じて、上記画像取得部に上記撮像による画像取得動作を開始させるとともに、該画像取得動作中に、逐次、上記記憶部にバッファリング記憶された複数フレームの画像データを用いて画像合成処理を行って合成画像データを生成し、合成画像データを表示用のデータとし、さらに、記録操作入力に応じて、その記録操作入力タイミングに対応する合成画像データを記録媒体に記録する処理を行う演算制御部と、
を備えた画像処理装置。 - 上記演算制御部は、上記記録操作入力に応じて、その記録操作入力タイミングに対応する合成画像データを、静止画データとして記録媒体に記録する処理を行う請求項1に記載の画像処理装置。
- 上記演算制御部は、1フレーム期間又は複数フレーム期間としての所定期間毎に、バッファリング記憶された複数フレームの画像データのうちで最新のフレームを含む所定フレーム数の画像データを用いて合成画像データを生成し、表示用のデータとする請求項2に記載の画像処理装置。
- 上記演算制御部は、合成処理対象とする各画像データに対して均等な重み係数を与えて合成処理を行う請求項3に記載の画像処理装置。
- 上記演算制御部は、合成処理対象とする各画像データのうちで、最新のフレームの画像データに対して高い重み係数、他のフレームの画像データに対して低い重み係数を与えて合成処理を行う請求項3に記載の画像処理装置。
- 上記演算制御部は、合成処理対象とする各画像データのうちで、最古のフレームの画像データに対して高い重み係数、他のフレームの画像データに対して低い重み係数を与えて合成処理を行う請求項3に記載の画像処理装置。
- 上記演算制御部は、合成処理対象とする各画像データについて、周期的に高い重み係数と低い重み係数を与えて合成処理を行う請求項3に記載の画像処理装置。
- 上記演算制御部は、上記画像取得動作中に、逐次、上記記憶部にバッファリング記憶される複数フレームの画像データを用いて画像合成処理を行って複数種類の合成画像データを生成し、生成した複数種類の合成画像データを表示用のデータとする請求項1に記載の画像処理装置。
- 上記演算制御部は、記録操作入力に応じて、その記録操作入力タイミングに対応して生成された複数種類の合成画像データの全部又は一部を、静止画データとして記録媒体に記録する処理を行う請求項8に記載の画像処理装置。
- 上記演算制御部は、上記画像取得動作中に、逐次、上記記憶部にバッファリング記憶される複数フレームの画像データを用いて画像合成処理を行って合成画像データを生成するとともに、生成した合成画像データを動画を構成する1フレームの画像データとして記録媒体に記録する処理を行う請求項1に記載の画像処理装置。
- 上記演算制御部は、生成した合成画像データを、表示用のデータとする請求項10に記載の画像処理装置。
- 上記演算制御部で生成される合成画像データを表示出力する表示部をさらに備えた請求項1に記載の画像処理装置。
- 上記演算制御部で生成される合成画像データを送信出力する送信部をさらに備えた請求項1に記載の画像処理装置。
- 上記演算制御部は、1フレーム期間又は複数フレーム期間としての所定期間毎に、バッファリング記憶された複数フレームの画像データのうちで最新のフレームを含む所定フレーム数の画像データを用いて合成画像データを生成し、表示用のデータとする請求項1に記載の画像処理装置。
- 合成処理を行うモードを指示する操作に応じて、撮像による画像取得動作を開始し、該画像取得動作により時間的な連続性を有する複数フレームの画像データを取得するステップと、
上記画像取得動作中に取得される各フレームの画像データをバッファリング記憶するステップと、
逐次、バッファリング記憶された複数フレームの画像データを用いて画像合成処理を行って合成画像データを生成するステップと、
合成画像データを表示用のデータとして出力するステップと、
記録操作入力に応じて、その記録操作入力タイミングに対応する合成画像データを記録媒体に記録するステップと、
を備えた画像処理方法。 - 合成処理を行うモードを指示する操作に応じて、撮像による画像取得動作を開始させ、該画像取得動作により時間的な連続性を有する複数フレームの画像データを取得するステップと、
上記画像取得動作中に取得される各フレームの画像データをバッファリング記憶させるステップと、
逐次、バッファリング記憶された複数フレームの画像データを用いて画像合成処理を行って合成画像データを生成するステップと、
合成画像データを表示用のデータとして出力するステップと、
記録操作入力に応じて、その記録操作入力タイミングに対応する合成画像データを記録媒体に記録するステップと、
を演算処理装置に実行させるプログラム。
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