JP5480025B2 - 撮像装置、撮像システム、撮像方法 - Google Patents

撮像装置、撮像システム、撮像方法 Download PDF

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本発明は、長時間露光と短時間露光とを交互に繰り返すことにより広ダイナミックレンジの画像データを合成可能な撮像を行う撮像装置、撮像システム、撮像方法に関する。
近年、短時間露光(SE:Short Exposure)と長時間露光(LE:Long Exposure)とを行って露光時間が異なる2枚の画像を取得し、得られた2枚の画像を合成することにより広ダイナミックレンジの静止画像を得るようにしたデジタルカメラが提案され、市販されている。
ここに、LE画像は、明るい被写体部分は白飛びしたり階調に乏しかったりすることがあり得るが、暗い被写体部分は黒つぶれが少なく階調も豊かであると期待できる。これとは逆に、SE画像は、暗い被写体部分は黒つぶれしたり階調に乏しかったりすることがあり得るが、明るい被写体部分は白飛びが少なく階調も豊かであると期待できる。そこで、広ダイナミックレンジ画像の生成は、一般に、階調が豊かな画像部分同士、すなわちLE画像における暗い画像部分とSE画像における明るい画像部分とを合成することにより行われる。
このような広ダイナミックレンジ画像を、動画像について得るための提案も、近年種々なされている。
例えば、特開2008−228058号公報には、1フィールド期間内にLE画像とSE画像とを撮像して、これらLE画像およびSE画像を用いて1フィールドの合成画像を生成し、生成した合成画像中の黒つぶれや白飛びを検出して、露出補正を行い画質を向上させる技術が記載されている。
また例えば、特開2003−46857号公報には、1フレーム毎にLE画像とSE画像とが交互に得られるように撮像を行い、得られた画像群に対して異なる2つの合成アルゴリズムを交互に使用することにより、実質的に1フレームの原画像から1フレームの広ダイナミックレンジ画像が生成されるように(つまり、原画像と同じフレームレートで広ダイナミックレンジ画像が生成されるように)する技術が記載されている。ここに、該公報に記載の合成アルゴリズムは、撮像時刻の異なる2フレームの画像をそのまま単純加算平均するものではなく、同一撮像時刻に得られるはずの画像を予測して生成した後に合成するものである。従って例えば、あるフレームでは標準輝度背景かつ高輝度動体の動体部分に、低輝度背景かつ標準輝度動体の動体部分を位置予測して合成し、次のフレームでは低輝度背景かつ標準輝度動体の背景部分に、標準輝度背景かつ高輝度動体の背景部分を位置予測して合成する、などが行われるために、交互に使用される異なる2つの合成アルゴリズムが必要となっている。
ところで、露光後の画像読み出しは、その後の画像処理と同期させるために、垂直同期信号VDが発生してから予め定められた時間が経過した時点で開始されるように行われるのが一般的である(一般的な画像読出タイミング)。これにより、画像処理部は、垂直同期信号VDが発生されてから所定時間後に画像データが1画素毎に順次入力してくるものとして画像処理を開始すれば、画像読出と同期させることが可能となる。
特開2008−228058号公報 特開2003−46857号公報
しかしながら、上記特開2008−228058号公報に記載の撮像装置は、1フィールド期間内にLE画像およびSE画像、つまり2枚の画像を撮像して1フィールドの合成画像を生成しているために、撮像される画像枚数に対してフィールド数が半減したものとなってしまい、動画像の動きが、撮像される画像枚数から期待されるよりも滑らかでなくなってしまうことになる。
また、上記特開2003−46857号公報に記載の技術では、撮像されたLE画像とSE画像とに対して異なる2つの合成アルゴリズムを適応的に使用しているために、プログラム選択を判断するための処理が煩雑になる。
さらに、上述したような一般的な画像読出タイミングで画像を読み出す場合には、露光開始時刻を制御することにより対象となる露光をLEにするかSEにするかを決定することになるために、LEが終了した後にSEを開始するまでの露光間隔と、SEが終了した後にLEを開始するまでの露光間隔と、が相違することになる。従って、動いている物体を撮像したときには、動画像における該物体の動きが不自然になり、例え自然な動きとなるように補正しようとしても限界が生じることになる。そして、上記従来の技術では、こうしたLEとSEとの間の露光間隔の相違に起因する動画像の不自然さに関しては、一切考慮されていなかった。
また、広ダイナミックレンジ静止画像や上記特開2008−228058号公報に記載された広ダイナミックレンジ動画像における露出補正は、暗い画像部分が使用されるLEに対して黒つぶれを低減するように行われ、明るい画像部分が使用されるSEに対して白飛びを低減するように行われる。しかし、このような露出補正が適切となるのは、基本的に、被写体が静止している場合である。なぜならば、動いている被写体が撮像範囲内に存在する場合には、LE画像とSE画像との一方にしか撮像されていない部分(動いている被写体自体、あるいは動いている被写体の背景部分など)が生じることになる。この場合には、該当部分が暗い画像部分であってもSE画像を使用せざるを得なかったり、明るい画像部分であってもLE画像を使用せざるを得なかったりする可能性がある。従って、LE画像であっても白飛び部分は少ない方が望ましく、同様に、SE画像であっても黒つぶれ部分は少ない方が望ましい。このような点に関しても、従来においては十分に考慮されているとはいえなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、白飛びや黒つぶれが抑制された自然な動きの広ダイナミックレンジ動画像を、原画像のフレームレートを落とすことなく得ることが可能な撮像装置、撮像システム、撮像方法を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明のある態様による撮像装置は、広ダイナミックレンジの画像データを合成可能とするために、長時間露光と短時間露光とを交互に繰り返す撮像を行う撮像装置において、露光時間を変更可能な撮像素子と、上記撮像素子を駆動するタイミングの基礎となる垂直同期信号を発生する同期信号生成部と、連続する3つの上記垂直同期信号によって定まる連続する2つの垂直同期期間に、上記短時間露光と上記長時間露光とを1回ずつ行わせるように上記撮像素子を駆動する駆動部と、長時間露光画像と短時間露光画像のそれぞれについて、白飛びである画素の割合および黒つぶれである画素の割合を算出する画像輝度判定部と、上記画像輝度判定部の判定結果に基づいて、長時間露光の露光時間と短時間露光の露光時間との少なくとも一方と、短時間露光の終了からその直後の長時間露光の開始までの第1の時間間隔と該長時間露光の終了からその直後の短時間露光の開始までの第2の時間間隔とを等しくする時間間隔とを、上記垂直同期期間を再計算の前後で変化させない制限の下に、再計算する露光間隔再計算部と、上記露光間隔再計算部の再計算結果に基づいて、上記駆動部に上記撮像素子を駆動させるよう制御する制御部と、を具備したものである。
本発明の他の態様による撮像システムは、上記撮像装置と、該撮像装置による相前後するタイミングの長時間露光と短時間露光とにより得られた2つの画像データを処理して、広ダイナミックレンジの画像データを合成する合成処理部と、を具備したものである。
本発明のさらに他の態様による撮像方法は、広ダイナミックレンジの画像データを合成可能とするために、長時間露光と短時間露光とを交互に繰り返す撮像を行う撮像方法において、露光時間を変更可能な撮像素子を駆動するタイミングの基礎となる垂直同期信号を発生する同期信号生成ステップと、連続する3つの垂直同期信号によって定まる連続する2つの垂直同期期間に、上記短時間露光と上記長時間露光とを1回ずつ行うように上記撮像素子を駆動する駆動ステップと、長時間露光画像と短時間露光画像のそれぞれについて、白飛びである画素の割合および黒つぶれである画素の割合を算出する画像輝度判定ステップと、上記画像輝度判定ステップの判定結果に基づいて、長時間露光の露光時間と短時間露光の露光時間との少なくとも一方と、短時間露光の終了からその直後の長時間露光の開始までの第1の時間間隔と該長時間露光の終了からその直後の短時間露光の開始までの第2の時間間隔とを等しくする時間間隔とを、上記垂直同期期間を再計算の前後で変化させない制限の下に、再計算する露光間隔再計算ステップと、上記露光間隔再計算ステップの再計算結果に基づいて、上記駆動ステップに上記撮像素子を駆動させるよう制御する制御ステップと、を有している。
本発明の撮像装置、撮像システム、撮像方法によれば、白飛びや黒つぶれが抑制された自然な動きの広ダイナミックレンジ動画像を、原画像のフレームレートを落とすことなく得ることが可能となる。
本発明の実施形態1における撮像装置の構成の一例を示すブロック図。 上記実施形態1において、ダイナミックレンジ拡大撮像モード時の撮像装置の処理を示すフローチャート。 上記実施形態1において、LE画像判定および再設定の処理を示すフローチャート。 上記実施形態1において、SE画像判定および再設定の処理を示すフローチャート。 上記実施形態1における画像の輝度ヒストグラムの一例を示す線図。 上記実施形態1において、黒つぶれ/白飛び画素数の比と撮像モードとに応じたLEシャッタ速度の増減の一例を示す図表。 上記実施形態1において、白飛び/黒つぶれ画素数の比と撮像モードとに応じたSEシャッタ速度の増減の一例を示す図表。 上記実施形態1において、広ダイナミックレンジ動画像を撮像するときの、再計算を行う前の各信号の様子を示すタイミングチャート。 上記実施形態1において、広ダイナミックレンジ動画像を撮像するときの、LE時間の再計算を行った後の各信号の様子を示すタイミングチャート。 上記実施形態1において、広ダイナミックレンジ動画像を撮像するときの、SE時間の再計算を行った後の各信号の様子を示すタイミングチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[実施形態1]
図1から図10は本発明の実施形態1を示したものであり、図1は撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す撮像装置は、レンズ1と、撮像素子2と、同期信号生成部3と、駆動部4と、画像処理部5と、記録部6と、表示部7と、指示部8と、システム制御部9と、を備えている。なお、本実施形態の撮像装置は、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ、監視カメラ、撮影機能付きの携帯電話など、動画表示や動画撮影の機能を備える各種の機器に広く適用することができる。
レンズ1は、光学的な被写体像を撮像素子2の撮像面上に結像するための撮影光学系であり、絞りやフォーカスレンズ等を含んで構成されている。
撮像素子2は、複数の画素が配列された撮像面を備え、レンズ1により結像された光学的な被写体像を光電変換して電気的な画像信号を生成するものである。ここに、撮像素子2は、画素単位やライン単位での画素リセット(電子シャッタ先幕)および画素読み出し(電子シャッタ後幕)を所望のタイミングで順次行うことができる、つまり露光時間を変更可能な、撮像素子となっている。この撮像素子2の具体例としては、CMOS撮像素子等のXYアドレス型撮像素子を挙げることができるが、勿論、これに限定されるものではない。
同期信号生成部3は、システム制御部9の制御の下に、撮像素子2を駆動するタイミングの基礎となる垂直同期信号VD(図8〜図10を参照)を生成するものである。ここに、システム制御部9は、指示部8からの入力に基づいて定まる垂直同期期間(撮像フレームレートに対応する垂直同期期間)がある場合にはその垂直同期期間を、一方ない場合には予め定められた垂直同期期間(例えば、標準値として与えられている撮像フレームレートに対応する垂直同期期間、あるいは撮像素子2の駆動に今現在用いられている撮像フレームレートに対応する垂直同期期間など)を同期信号生成部3に設定して、設定された垂直同期期間の垂直同期信号VDを発生させるように同期信号生成部3を制御するようになっている。
駆動部4は、システム制御部9の制御の下に、同期信号生成部3によって生成された垂直同期信号VDをタイミングの基礎として、読出開始パルスや電子シャッタ開始パルス(図8〜図10を参照)を発生して撮像素子2を駆動するものである。この駆動部4は、短時間露光(SE:Short Exposure)と長時間露光(LE:Long Exposure)とを交互に繰り返して行わせるように、かつ、連続する3つの垂直同期信号VDによって定まる連続する2つの垂直同期期間にSEとLEとを1回ずつ行わせるように、撮像素子2を駆動する。
画像処理部5は、撮像素子2により撮像されて読み出された画像信号に各種の画像処理を施すものであり、合成処理部11と画素レベル判定部12とを含んで構成されている。ここに、合成処理部11は、交互に繰り返して行われるSEおよびLEの内の、相前後するタイミングのSEとLEとにより得られた2つの画像データ(先行がSE、後行がLEである場合と、先行がLE、後行がSEである場合と、の2通りある)を処理して1フレームの広ダイナミックレンジの画像データを合成することを、各フレームについて行うものである。この合成処理部11が行う合成処理としては、同一撮像時刻に得られるはずの画像を予測して合成する処理が一例として挙げられる。また、画素レベル判定部12は、撮像素子2により撮像された画像(LE画像、SE画像)の各画素の画素値が、白飛びであると判定される白飛び閾値以上であるか、および黒つぶれであると判定される黒つぶれ閾値以下であるか、を判定し、判定結果をシステム制御部9へ送信するものである。なお、画素レベル判定部12による判定は、撮像素子2がモノクロ撮像素子である場合には撮像して得られた画像データをそのまま使用すれば良いが、カラー撮像素子である場合には輝度信号を算出して使用するか、または輝度相当信号(例えばG(緑)信号など)を使用することになる。
記録部6は、画像処理部5により記録用に処理された画像データを不揮発に記憶するものであり、例えばメモリカードなどの撮像装置の外部に搬出し得るリムーバブルメモリとして構成されている。従って、記録部6は、撮像装置に固有の構成でなくても構わない。
表示部7は、画像処理部5により表示用に処理された画像や、この撮像装置の操作に係るメニューの表示などを行う表示デバイスである。
指示部8は、この撮像装置に対する操作入力を行うためのユーザーインタフェースであり、電源のオン/オフを指示するための電源ボタンや撮影開始を指示するための撮影ボタン、ダイナミックレンジ拡大撮像モード(より詳細なモードとしては、ダイナミックレンジ拡大夜景モードやダイナミックレンジ拡大動画優先モードなどがある)等を設定するための撮像モード設定ボタン、その他各種の設定ボタンなどが含まれている。
システム制御部9は、白飛び黒つぶれ判定部13と露光間隔再計算部14とを備え、指示部8から入力されたユーザーからの指示や、画像処理部5に入力される画像データに基づいて得られる撮像された被写体に係る情報(例えばAF情報やAE情報、画素レベル判定結果の情報)等に基づいて、この撮像装置全体の制御を行う制御部である。ここに、システム制御部9の白飛び黒つぶれ判定部13は、画素レベル判定部12の判定結果に基づいて、LE画像とSE画像のそれぞれについて、白飛びであると判定された画素の割合および黒つぶれであると判定された画素の割合を算出する。また、露光間隔再計算部14は、AE情報や画素レベル判定部12の判定結果などに基づいて、LE時間cとSE時間b(図8等参照)との少なくとも一方と、SE終了からその直後のLE開始までの第1の時間間隔と該LE終了からその直後のSE開始までの第2の時間間隔とを等しくする時間間隔eとを、垂直同期信号VDの垂直同期期間xを再計算の前後で変化させない制限の下に、再計算する。そして、システム制御部9は、露光間隔再計算部14の再計算結果に基づいて、読出開始パルスおよび電子シャッタ開始パルスの各タイミングを駆動部4に設定し、撮像素子2を駆動させるよう駆動部4を制御する。さらに、システム制御部9は、合成処理部11を制御して、相前後するタイミングのLEとSEとにより得られた2つの画像データを処理して、広ダイナミックレンジの画像データを合成させる。
なお、LE画像とSE画像のそれぞれについて、白飛びである画素の割合および黒つぶれである画素の割合を算出する画像輝度判定部は、上述した画素レベル判定部12と白飛び黒つぶれ判定部13とを含んで構成されている。
次に、図2はダイナミックレンジ拡大撮像モード時の撮像装置の処理を示すフローチャート、図8は広ダイナミックレンジ動画像を撮像するときの、再計算を行う前の各信号の様子を示すタイミングチャートである。
このダイナミックレンジ拡大撮像モードが開始されると、システム制御部9は、撮像フレームレートの設定を行う。具体的には、システム制御部9は、撮像開始前から予め定められている例えば標準値の垂直同期期間x(この垂直同期期間xは、図8におけるa/2に等しい)を、上述したように同期信号生成部3に設定する(ステップS1)。
続いて、システム制御部9は、このダイナミックレンジ拡大撮像モードによる撮像を開始する前から予め定められている(例えば、標準値として予め定められている、あるいは、通常撮像モードにおけるAE情報に基づいて標準的に決定された)LE時間cとSE時間b(ここにbおよびcは、b+c<a=2xの制限を満たすものとする)を設定する(ステップS2)。
さらに、システム制御部9の露光間隔再計算部14が、SE終了からその直後のLE開始までの第1の時間間隔と、該LE終了からその直後のSE開始までの第2の時間間隔と、を等しくする時間間隔eを、次の数式1
[数1]
e=(a−b−c)/2
により算出する(ステップS3)。ここに、bとcは上述したようにb+c<aを満たしているために、この時間間隔eは正の値であることが保証される。なお、a,b,cが予め記憶された値である場合には、時間間隔eについても予め記憶しておいて、ここでは読み出すだけにするようにしても(つまり、計算を行って求めなくても)構わない。
そして、システム制御部9は、SEの電子シャッタesの開始タイミングと読出の開始タイミング、およびLEの電子シャッタesの開始タイミングと読出の開始タイミングを算出する(ステップS4)。
ここに、同期信号生成部3によりある垂直同期信号VDが発生されてから、駆動部4がSEの読出開始パルスを発生させるまでの時間y1は、撮像開始前に予め設定されている。
このSEの読出開始パルスが発生された時点から上述した時間間隔eが経過した時点(つまり、垂直同期信号VDが発生されてからy1+eが経過した時点)が、LEの電子シャッタ開始パルスを発生させるタイミングとなる。
次に、システム制御部9は、同期信号生成部3により次の垂直同期信号VDが発生されてから、駆動部4がLEの読出開始パルスを発生させるまでの時間y3を、次の数式2
[数2]
y3=y1+e+c−x
に示すように設定する。
このLEの読出開始パルスが発生された時点から上述した時間間隔eが経過した時点(つまり、垂直同期信号VDが発生されてからy3+eが経過した時点)が、次のSEの電子シャッタ開始パルスを発生させるタイミングとなる。
なお、SE画像またはLE画像の画像データの読み出しが開始されてから終了するまでの時間は、撮像素子2の読み出し速度や、読み出すライン数などによって予め定まっており、この図8や後述する図9、図10のデータ出力を示す部分において、dとして図示している。また、y2はSE画像の読み出しが終了してから次の垂直同期信号VDが発生するまでの時間、図8のy4(および、後述する図9のy4’、図10のy4”)はLE画像の読み出しが終了してから次の垂直同期信号VDが発生するまでの時間である。
このようにして撮像素子2を駆動制御することにより、SEの終了からその直後のLEの開始までの第1の時間間隔と、このLEの終了からその直後のSEの開始までの第2の時間間隔と、が等しく時間間隔eとなった繰り返し撮像が、垂直同期期間xの下で図8に示すように開始されることになる。
すなわち、LE画像とSE画像の何れを先に撮像しても構わないが、例えばここでは、まずLE画像の撮像を行うものとする(ステップS5)。
そして、撮像して読み出されたLE画像の判定および再設定の処理を行う(ステップS6)。この処理について、図3および図5を参照して説明する。ここに図3は、LE画像判定および再設定の処理を示すフローチャート、図5は画像の輝度ヒストグラムの一例を示す線図である。
画素レベルの最大値をLmaxとすると、各画素は0〜Lmaxの画素レベル(画素値)を保持しており、そのヒストグラムが例えば図5に示すようになる。
一方、システム制御部9は、黒つぶれであると判定するための黒つぶれ閾値LBと、白飛びであると判定するための白飛び閾値LWとを、予め保持しているか、または必要に応じて生成する。システム制御部9は、黒つぶれ閾値LBおよび白飛び閾値LWを画素レベル判定部12へ送信して、画素レベル判定部12に各画素が黒つぶれまたは白飛びに該当するか否かの判定を行わせるように制御する。
すると、画素レベル判定部12は、黒つぶれの画素数をカウントするための黒つぶれカウンタと白飛びの画素数をカウントするための白飛びカウンタとをリセットした後に、撮像素子2により撮像された画像の各画素の画素値が黒つぶれ閾値LB以下であるか否かを判定する。そして、黒つぶれ閾値LB以下である場合には黒つぶれカウンタをインクリメントする処理を行う。同様に、画素レベル判定部12は、画像の各画素の画素値が白飛び閾値LW以上であるか否かを判定する。そして、白飛び閾値LW以上である場合には白飛びカウンタをインクリメントする処理を行う。この処理が画像中の全画素に対して終了すると、黒つぶれカウンタの値は図5に示すような黒つぶれと判定される画素数Bnを、白飛びカウンタの値は同様に白飛びと判定される画素数Wnを、それぞれ保持していることになる。
なお、ここでは画素レベル判定部12による画素レベルの判定を画像に含まれる全画素について行う例を説明したが、これに限るものではなく、画素間引きによって例えば複数画素に1画素の割合で画像全体の画素レベルの判定を行っても良いし、画素レベル判定を行うエリアを選択して、そのエリア内の全画素または間引き後の画素について判定を行うようにしても構わない。
そして、画素レベル判定部12は、黒つぶれ画素数Bnと白飛び画素数Wnとを白飛び黒つぶれ判定部13へ送信する。
白飛び黒つぶれ判定部13は、LE画像の黒つぶれ画素数Bnと画素レベル判定を行った総画素数Anとの比LBnを次の数式3
[数3]
LBn=(Bn/An)
に示すように求めて、この比LBnが所定割合(この所定割合は、黒つぶれが無視し得る程度の割合であるか否かを判定するための閾値である)、例えば10%以上であるか否かを判定する(ステップS21)。
ここで、比LBnが所定割合未満の場合には、次に、LE画像の白飛び画素数Wnと画素レベル判定を行った総画素数Anとの比LWnを次の数式4
[数4]
LWn=(Wn/An)
に示すように求めて、この比LWnが所定割合(この所定割合は、白飛びが無視し得る程度の割合であるか否かを判定するための閾値である)、例えば10%以上であるか否かを判定する(ステップS22)。
ここで、比LWnが所定割合未満の場合には、LE画像中に黒つぶれおよび白飛びが存在しないかもしくは無視し得る程度である(以下、代表して「無視し得る」という)として、そのままこの処理をリターンする。
また、比LWnが所定割合以上である場合には、黒つぶれは無視し得るが、白飛びは無視し得ないほど存在していることを意味している。そこで、システム制御部9は、LE画像中の白飛びの割合を減少させるために、LE時間cを減少する設定を行う(ステップS23)。このLE時間cの減少は、具体的には、LE時間cを所定割合だけ減少させるようにしても良いし、LWnの値に応じてLE時間cを減少させる割合を変更する(LWnの値が大きい程、大きな割合でLE時間cを減少させる)ようにしても構わない(ただし、LE時間c>SE時間bを満たす範囲内で減少させることは勿論である)。
一方、ステップS21において、比LBnが所定割合以上である場合にも、上述したステップS22と同様に白飛び画素数Wnと総画素数Anとの比LWnを求めて、この比LWnが所定割合、例えば10%以上であるか否かを判定する(ステップS24)。
ここで、比LWnが所定割合未満の場合には、白飛びは無視し得るが、黒つぶれは無視し得ないほど存在していることを意味している。そこで、システム制御部9は、LE画像中の黒つぶれの割合を減少させるために、LE時間cを増加する設定を行う(ステップS25)。このLE時間cの増加は、具体的には、LE時間cを所定割合だけ増加させるようにしても良いし、LBnの値に応じてLE時間cを増加させる割合を変更する(LBnの値が大きい程、大きな割合でLE時間cを増加させる)ようにしても構わない(ただし、画像をフレーム単位で読み出し得る範囲内で増加させることは勿論である)。
また、ステップS24において、比LWnが所定割合以上である場合には、黒つぶれと白飛びとの両方ともが、無視し得ないほど存在していることを意味している。
この場合には、白飛び黒つぶれ判定部13は、黒つぶれ画素数Bnと白飛び画素数Wnとの比LBWを次の数式5
[数5]
LBW=(Bn/Wn)
に示すように求める(ステップS26)。
そして、システム制御部9が、この比LBWに基づき、現在設定されているより詳細な撮像モードに応じたLE時間cの増減を設定する(ステップS27)。このステップS27におけるLE時間cの増減について、図6を参照して説明する。図6は、黒つぶれ/白飛び画素数の比と撮像モードとに応じたLEシャッタ速度の増減の一例を示す図表である。なお、図6におけるHDは、1水平走査時間を表している。
この図6に示す例において、比LBWが1であるとき、つまり黒つぶれ画素数Bnと白飛び画素数Wnとが等しいときには、ダイナミックレンジ拡大夜景モードに設定されている場合に40HDだけLE時間cを増加させて黒つぶれしている夜景部分が描画されるように設定し、一方、ダイナミックレンジ拡大動画優先モードに設定されている場合に60HDだけLE時間cを減少させて移動する被写体の被写体ブレ等を軽減するように設定する。また、LBW>1のとき(つまり黒つぶれ領域が白飛び領域よりも大きいとき)には、LBWの大きさに応じてLE時間cの値をLBW=1のときよりも増加させ、逆に、LBW<1のとき(つまり白飛び領域が黒つぶれ領域よりも大きいとき)には、LBWの小ささに応じてLE時間cの値をLBW=1のときよりも減少させるように設定する。
ステップS23、ステップS25、またはステップS27の処理が終了したら、露光間隔再計算部14が、SE時間bと変更後のLE時間c’とに基づいて、駆動部4が撮像素子2を駆動するために必要な各パラメータを算出する(ステップS28)。
具体的には、露光間隔再計算部14は、このステップS28において、まず、設定変更前のLE時間cと設定変更後のLE時間c’との差分の1/2であるΔcを、次の数式6
[数6]
Δc=(c−c’)/2
により求める。
すると、各パラメータは次のようになる。
まず、ある垂直同期信号VDが発生されてから、駆動部4がSEの読出開始パルスを発生させるまでの時間は、設定変更前と変わりなく、y1である。
このSEの読出開始パルスが発生された時点から時間間隔e’=(e+Δc)が経過した時点(つまり、垂直同期信号VDが発生されてからy1+e’が経過した時点)が、LEの電子シャッタ開始パルスを発生させるタイミングとなる。
続いて、同期信号生成部3により次の垂直同期信号VDが発生されてから、駆動部4がLEの読出開始パルスを発生させるまでの時間y3’は、次の数式7
[数7]
y3’=y1+e’+c’−x
=y1+(e+Δc)+(c−2Δc)−x
=(y1+e+c−x)−Δc
=y3−Δc
により表される。
このLEの読出開始パルスが発生された時点から上述した時間間隔e’が経過した時点(つまり、垂直同期信号VDが発生されてからy3’+e’=y3+eが経過した時点(つまり、設定変更前と同じ時点))が、次のSEの電子シャッタ開始パルスを発生させるタイミングとなる。
このようにして撮像素子2を駆動制御することにより、LE時間を設定変更した後にも、SEの終了からその直後のLEの開始までの第1の時間間隔と、このLEの終了からその直後のSEの開始までの第2の時間間隔と、が等しく時間間隔e’となった繰り返し撮像が、垂直同期期間xの下で図9に示すように行われることになる。ここに、図9は広ダイナミックレンジ動画像を撮像するときの、LE時間の再計算を行った後の各信号の様子を示すタイミングチャートである。これにより、被写体の滑らかな動きを維持しながら、より適切な輝度範囲のLE画像を用いた広ダイナミックレンジ動画像を得ることができる。
なお、以上の説明においては、LE時間cや時間間隔e等が変更されたことを示すために「c’」、「e’」などと記載したが、以降は再び単に「c」、「e」などと記載することにする。
ステップS28の処理が終了したら図2に示す処理に戻って、ステップS5において撮像したLE画像とその前のフレームで撮像したSE画像とを用いて、合成処理部11によりダイナミックレンジ拡大合成処理を行う(ステップS7)。ただし、図2に示すダイナミックレンジ拡大撮像モードを開始した直後は前フレームのSE画像が存在しないために、このときにはこのステップS7の処理をスキップすることになる。
その後、ステップS7において処理した画像を表示部7に表示するとともに記録部6に記録する(ステップS8)。
続いて、ステップS6において行われた再設定に基づいて、SE画像の撮像を行う(ステップS9)。
そして、撮像して読み出されたSE画像の判定および再設定の処理を行う(ステップS10)。この処理について、図4を参照して説明する。ここに図4は、SE画像判定および再設定の処理を示すフローチャートである。
画素レベル判定部12が、SE画像中の黒つぶれ画素と白飛び画素とをカウントして、黒つぶれ画素数Bnと白飛び画素数Wnとを白飛び黒つぶれ判定部13へ送信するところまでは、図3を参照して説明したLE画像判定および再設定の処理と同様である。ただし、黒つぶれであると判定するための黒つぶれ閾値LBと、白飛びであると判定するための白飛び閾値LWとは、LE画像を判定するときと同じ値を用いても良いが、異なる値を用いても構わない。
白飛び黒つぶれ判定部13は、SE画像の白飛び画素数Wnと画素レベル判定を行った総画素数Anとの比SWnを次の数式8
[数8]
SWn=(Wn/An)
に示すように求めて、この比SWnが所定割合(この所定割合は、白飛びが無視し得る程度の割合であるか否かを判定するための閾値であり、LEと同一の値でも良いし異なる値であっても構わない)、例えば10%以上であるか否かを判定する(ステップS31)。
ここで、比SWnが所定割合未満の場合には、次に、SE画像の黒つぶれ画素数Bnと画素レベル判定を行った総画素数Anとの比SBnを次の数式9
[数9]
SBn=(Bn/An)
に示すように求めて、この比SBnが所定割合(この所定割合は、黒つぶれが無視し得る程度の割合であるか否かを判定するための閾値であり、LEと同一の値でも良いし異なる値であっても構わない)、例えば10%以上であるか否かを判定する(ステップS32)。
ここで、比SBnが所定割合未満の場合には、SE画像中の黒つぶれおよび白飛びを無視し得るとして、そのままこの処理をリターンする。
また、比SBnが所定割合以上である場合には、白飛びは無視し得るが、黒つぶれは無視し得ないほど存在していることを意味している。そこで、システム制御部9は、SE画像中の黒つぶれの割合を減少させるために、SE時間bを増加する設定を行う(ステップS33)。このSE時間bの増加は、具体的には、SE時間bを所定割合だけ増加させるようにしても良いし、SBnの値に応じてSE時間bを増加させる割合を変更する(SBnの値が大きい程、大きな割合でSE時間bを増加させる)ようにしても構わない(ただし、SE時間b<LE時間cを満たす範囲内で増加させることは勿論である)。
一方、ステップS31において、比SWnが所定割合以上である場合にも、上述したステップS32と同様に黒つぶれ画素数Bnと総画素数Anとの比SBnを求めて、この比SBnが所定割合、例えば10%以上であるか否かを判定する(ステップS34)。
ここで、比SBnが所定割合未満の場合には、黒つぶれは無視し得るが、白飛びは無視し得ないほど存在していることを意味している。そこで、システム制御部9は、SE画像中の白飛びの割合を減少させるために、SE時間bを減少する設定を行う(ステップS35)。このSE時間bの減少は、具体的には、SE時間bを所定割合だけ減少させるようにしても良いし、SWnの値に応じてSE時間bを減少させる割合を変更する(SWnの値が大きい程、大きな割合でSE時間bを減少させる)ようにしても構わない。
また、ステップS34において、比SBnが所定割合以上である場合には、黒つぶれと白飛びとの両方ともが、無視し得ないほど存在していることを意味している。
この場合には、白飛び黒つぶれ判定部13は、白飛び画素数Wnと黒つぶれ画素数Bnとの比SWBを次の数式10
[数10]
SWB=(Wn/Bn)
に示すように求める(ステップS36)。
そして、システム制御部9が、この比SWBに基づき、現在設定されているより詳細な撮像モードに応じたSE時間bの増減を設定する(ステップS37)。このステップS37におけるSE時間bの増減について、図7を参照して説明する。図7は、白飛び/黒つぶれ画素数の比と撮像モードとに応じたSEシャッタ速度の増減の一例を示す図表である。なお、HDが1水平走査時間を表すのは図6と同様である。
この図7に示す例において、比SWBが1であるとき、つまり白飛び画素数Wnと黒つぶれ画素数Bnとが等しいときには、図6に示した例と同様に、ダイナミックレンジ拡大夜景モードに設定されている場合に40HDだけSE時間bを増加させて黒つぶれしている夜景部分が描画されるように設定し、一方、ダイナミックレンジ拡大動画優先モードに設定されている場合に60HDだけSE時間bを減少させて移動する被写体の被写体ブレ等を軽減するように設定する。また、SWB>1のとき(つまり白飛び領域が黒つぶれ領域よりも大きいとき)には、SWBの大きさに応じてSE時間bの値をSWB=1のときよりも減少させ、逆に、SWB<1のとき(つまり黒つぶれ領域が白飛び領域よりも大きいとき)には、SWBの小ささに応じてSE時間bの値をSWB=1のときよりも増加させるように設定する。
なお、上述した図6やこの図7においては、詳細な撮像モードに応じたLE時間c、SE時間bの増減を示したが、これはもちろん一例を示したものであり、撮像装置、撮像システム、撮像方法毎に露光時間変更ステップの比やシャッタ速の変更割合などを最適化することが望ましい。そして、これら図6、図7に示した以外の詳細な撮像モードにさらに応じてLE時間c、SE時間bを増減するようにしても良いし、詳細な撮像モードによることなく露光時間の増減をダイナミックレンジ拡大撮像モードで共通に行うようにしても構わない。さらに、システム制御部9は、図6、図7に示したようなデータをテーブルとして記憶していても良いが、算出等により適応的に求めても構わない。
ステップS33、ステップS35、またはステップS37の処理が終了したら、露光間隔再計算部14が、SE時間bと変更後のSE時間b’とに基づいて、駆動部4が撮像素子2を駆動するために必要な各パラメータを算出する(ステップS38)。
具体的には、露光間隔再計算部14は、このステップS38において、まず、設定変更前のSE時間bと設定変更後のSE時間b’との差分の1/2であるΔbを、次の数式11
[数11]
Δb=(b−b’)/2
により求める。
すると、各パラメータは次のようになる。
まず、ある垂直同期信号VDが発生されてから、駆動部4がSEの読出開始パルスを発生させるまでの時間は、設定変更前と変わりなく、y1である。
このSEの読出開始パルスが発生された時点から時間間隔e”=(e+Δb)が経過した時点(つまり、垂直同期信号VDが発生されてからy1+e”が経過した時点)が、LEの電子シャッタ開始パルスを発生させるタイミングとなる。
続いて、同期信号生成部3により次の垂直同期信号VDが発生されてから、駆動部4がLEの読出開始パルスを発生させるまでの時間y3”は、次の数式12
[数12]
y3”=y1+e”+c−x
=y1+(e+Δb)+c−x
=(y1+e+c−x)+Δb
=y3+Δb
により表される。
このLEの読出開始パルスが発生された時点から上述した時間間隔e”が経過した時点(つまり、垂直同期信号VDが発生されてからy3”+e”が経過した時点)が、次のSEの電子シャッタ開始パルスを発生させるタイミングとなる。
このようにして撮像素子2を駆動制御することにより、SE時間を設定変更した後にも、SEの終了からその直後のLEの開始までの第1の時間間隔と、このLEの終了からその直後のSEの開始までの第2の時間間隔と、が等しく時間間隔e”となった繰り返し撮像が、垂直同期期間xの下で図10に示すように行われることになる。ここに、図10は広ダイナミックレンジ動画像を撮像するときの、SE時間の再計算を行った後の各信号の様子を示すタイミングチャートである。これにより、被写体の滑らかな動きを維持しながら、より適切な輝度範囲のSE画像を用いた広ダイナミックレンジ動画像を得ることができる。
なお、以上の説明においても、SE時間bや時間間隔e等が変更されたことを示すために「b’」、「e”」などと記載したが、以降は再び単に「b」、「e」などと記載することにする。
ステップS38の処理が終了したら図2に示す処理に戻って、ステップS9において撮像したSE画像とその前のフレームで撮像したLE画像とを用いて、合成処理部11によりダイナミックレンジ拡大合成処理を行う(ステップS11)。
その後、ステップS11において処理した画像を表示部7に表示するとともに記録部6に記録する(ステップS12)。
続いて、ダイナミックレンジ拡大撮像モードの終了判定を行う(ステップS13)。この終了判定においては、まず、撮像モード設定ボタンの状態を検出し、ユーザがダイナミックレンジ拡大撮像モードから通常撮像モードへ設定変更している場合には、このダイナミックレンジ拡大撮像モードを終了して通常撮像モードへ移行する処理を行う。また、撮像モード設定ボタンの状態がダイナミックレンジ拡大撮像モードのままである場合でも、ここではさらに以下のような処理を行う。
すなわち、LE時間cとSE時間bとの比である露光時間比qを、次の数式13
[数13]
q=(c/b)
により求めて、このqを所定値q0(ただしq0は、q0>1の条件を満たすが、この条件の下にどのような値とするかは、適用する撮像装置、撮像システム、撮像方法毎に最適化することが望ましい。)と比較する。
そして、q≦q0である場合には、LEとSEの露光時間にあまり違いがなくダイナミックレンジ拡大撮像モードを継続する必要がないと判定して、このダイナミックレンジ拡大撮像モードを抜けて、一時的通常撮像モードへ移行する処理を行う。ここに、一時的通常撮像モードは、通常撮像モードの処理ルーチン中に、ダイナミックレンジ拡大撮像モードへ再び復帰するか否かを判定する処理を追加したものである。そして、一時的通常撮像モードにおいてダイナミックレンジ拡大撮像モードへ復帰すると判定された場合には、この図2に示す処理を再び開始することになる。なお、この露光時間比qの処理は、図2のステップS13に示したタイミングで行うに限るものではなく、例えばLE時間cとSE時間bとの少なくとも一方が変更された直後のタイミングに行うようにすると良い。
また、q≦q0である場合に、上述ではダイナミックレンジ拡大撮像モードを抜けて一時的通常撮像モードへ移行するようにしたが、これに限らず、直前に変更したLE時間cまたはSE時間bの変更を取り消してダイナミックレンジ拡大撮像モードを続行するようにしても構わない。さらに、ダイナミックレンジ拡大撮像モードを抜けるか続行するかの判断を、システム制御部9が行うようにしても構わない。例えば、撮像装置がパンやチルトの動作を行われたことにより、ダイナミックレンジ拡大撮像モードによる撮像が一時的に不適切となった場合には、その後に間もなく、ダイナミックレンジ拡大撮像モードによる撮像が再び適切な状態に戻る可能性がある。そこで、撮像装置内に設けられた例えば角速度センサ等のデータに基づいて、システム制御部9がこれを判定し、ダイナミックレンジ拡大撮像モードを続行するように判断する、などの例が考えられる。
また、ステップS13の終了判定において、ダイナミックレンジ拡大撮像モードを終了しないと判定された場合には、ステップS5へ戻ってこのダイナミックレンジ拡大撮像モードの処理を継続して行うことになる。
なお、図1に示した構成例では、撮像装置内に合成処理部11を設けたが、これに限るものではなく、撮像装置の外部に設けるようにしても構わない。すなわち、撮像装置と、例えば合成処理プログラムを実行するコンピュータなどで構成される外部合成処理部と、を組み合わせて撮像システムを構成しても良い。そして、LEおよびSEを交互に繰り返して行うことにより得られた画像データを、ダイナミックレンジ拡大撮像モードにおいて取得された画像データである旨の情報とともに、メモリカード等で構成される記録部6や図示しない通信回線等を介して外部合成処理部へ伝達し、外部合成処理部において、相前後するタイミングのSEとLEとにより得られた2つの画像データを処理して1フレームの広ダイナミックレンジの画像データを合成することを、各フレームについて行えば良い。
さらに、撮像装置や撮像システムに限らず、同様の機能を実現する撮像方法、撮像プログラム、撮像プログラムを記録する記録媒体等であっても勿論構わない。
このような実施形態1によれば、白飛びや黒つぶれが抑制された自然な動きの広ダイナミックレンジ動画像を、原画像のフレームレートを落とすことなく得ることが可能となる。
また、SEに対するLEの露光時間比を算出して、この露光時間比が1よりも大きい所定値以下である場合には、広ダイナミックレンジの画像データを合成可能とするための撮像を行うダイナミックレンジ拡大撮像モードを終了して通常撮像モード(一時通常撮像モード)へ移行するようにしたために、十分に有効な合成用の画像データを取得できるとはいえない場合に、撮像処理を簡単にしたり合成処理を不要にしたりすることができる。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
1…レンズ
2…撮像素子
3…同期信号生成部
4…駆動部
5…画像処理部
6…記録部
7…表示部
8…指示部
9…システム制御部(制御部)
11…合成処理部
12…画素レベル判定部(画像輝度判定部)
13…白飛び黒つぶれ判定部(画像輝度判定部)
14…露光間隔再計算部

Claims (8)

  1. 広ダイナミックレンジの画像データを合成可能とするために、長時間露光と短時間露光とを交互に繰り返す撮像を行う撮像装置において、
    露光時間を変更可能な撮像素子と、
    上記撮像素子を駆動するタイミングの基礎となる垂直同期信号を発生する同期信号生成部と、
    連続する3つの上記垂直同期信号によって定まる連続する2つの垂直同期期間に、上記短時間露光と上記長時間露光とを1回ずつ行わせるように上記撮像素子を駆動する駆動部と、
    長時間露光画像と短時間露光画像のそれぞれについて、白飛びである画素の割合および黒つぶれである画素の割合を算出する画像輝度判定部と、
    上記画像輝度判定部の判定結果に基づいて、長時間露光の露光時間と短時間露光の露光時間との少なくとも一方と、短時間露光の終了からその直後の長時間露光の開始までの第1の時間間隔と該長時間露光の終了からその直後の短時間露光の開始までの第2の時間間隔とを等しくする時間間隔とを、上記垂直同期期間を再計算の前後で変化させない制限の下に、再計算する露光間隔再計算部と、
    上記露光間隔再計算部の再計算結果に基づいて、上記駆動部に上記撮像素子を駆動させるよう制御する制御部と、
    を具備したことを特徴とする撮像装置。
  2. 上記露光間隔再計算部は、上記白飛びである画素の割合(白飛び割合)が第1の所定割合以上であるか否かを判定するとともに、上記黒つぶれである画素の割合(黒つぶれ割合)が第2の所定割合以上であるか否かを判定し、
    白飛び割合が第1の所定割合以上であってかつ黒つぶれ割合が第2の所定割合未満である場合には該割合を算出した長または短時間露光(対象露光)の露光時間を減少させ、
    白飛び割合が第1の所定割合未満であってかつ黒つぶれ割合が第2の所定割合以上である場合には該対象露光の露光時間を増加させるように設定するものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 上記露光間隔再計算部は、さらに、白飛び割合が第1の所定割合以上であってかつ黒つぶれ割合が第2の所定割合以上である場合には、白飛び割合に対する黒つぶれ割合の比が大きくなるにつれて上記対象露光の露光時間を増加させるように設定するものであることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 上記制御部は、上記露光間隔再計算部による再計算を行った際に、再計算された短時間露光に対する長時間露光の露光時間比を算出し、算出した露光時間比が1よりも大きい所定値以下である場合には、広ダイナミックレンジの画像データを合成可能とするための撮像を行うダイナミックレンジ拡大撮像モードを終了して通常撮像モードへ移行するように制御するものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 上記画像輝度判定部は、
    上記撮像素子により撮像された画像の各画素の画素値が、白飛びであると判定される白飛び閾値以上であるか、および黒つぶれであると判定される黒つぶれ閾値以下であるか、を判定する画素レベル判定部と、
    上記画素レベル判定部による判定結果に基づいて、長時間露光画像と短時間露光画像のそれぞれについて、白飛びであると判定された画素の割合および黒つぶれであると判定された画素の割合を算出する白飛び黒つぶれ判定部と、
    備えたものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  6. 相前後するタイミングの長時間露光と短時間露光とにより得られた2つの画像データを処理して、広ダイナミックレンジの画像データを合成する合成処理部をさらに具備したことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  7. 請求項1に記載の撮像装置と、
    上記撮像装置による相前後するタイミングの長時間露光と短時間露光とにより得られた2つの画像データを処理して、広ダイナミックレンジの画像データを合成する合成処理部と、
    を具備したことを特徴とする撮像システム。
  8. 広ダイナミックレンジの画像データを合成可能とするために、長時間露光と短時間露光とを交互に繰り返す撮像を行う撮像方法において、
    露光時間を変更可能な撮像素子を駆動するタイミングの基礎となる垂直同期信号を発生する同期信号生成ステップと、
    連続する3つの垂直同期信号によって定まる連続する2つの垂直同期期間に、上記短時間露光と上記長時間露光とを1回ずつ行うように上記撮像素子を駆動する駆動ステップと、
    長時間露光画像と短時間露光画像のそれぞれについて、白飛びである画素の割合および黒つぶれである画素の割合を算出する画像輝度判定ステップと、
    上記画像輝度判定ステップの判定結果に基づいて、長時間露光の露光時間と短時間露光の露光時間との少なくとも一方と、短時間露光の終了からその直後の長時間露光の開始までの第1の時間間隔と該長時間露光の終了からその直後の短時間露光の開始までの第2の時間間隔とを等しくする時間間隔とを、上記垂直同期期間を再計算の前後で変化させない制限の下に、再計算する露光間隔再計算ステップと、
    上記露光間隔再計算ステップの再計算結果に基づいて、上記駆動ステップに上記撮像素子を駆動させるよう制御する制御ステップと、
    を有することを特徴とする撮像方法。
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