JP4543234B2 - サイドマッドガード及びそのサイドマッドガードが取り付けられる車両のロッカー部 - Google Patents
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Description
一方で、サイドマッドガードの形状を工夫することによって、空気整流機能を付与し、走行安定性を高めることも行われている。例えば、特許文献1〜3には、ロッカー部底面から側方に突出した部分を有するサイドマッドガードが開示されている。
特許文献2では、特許文献1に係る問題点を解決するために、サイドマッドガードの上端にシール部材を配置しているが、シール部材という新たな部品が必要となる上に、車幅方向にて3箇所の固定箇所が必要となるといった問題点があった。
特許文献3では、部分的に剛性の高い樹脂素材を使用すると共に、その形状を閉断面とすることで剛性を高めているが、製造工程及びコストが増加するといった問題点があった。
保護部が、前後車輪間にて車両前後方向に沿い、凹溝の両側部に当接する構造であり、樹脂の有する弾性によって保護部が凹溝の両側部に当接されるので、車両前後方向にわたり隙間が生じにくい。また、車両底面との当接部位が凹溝に沿い車両前後方向に維持されるので、ロッカー部に直接当接していない部位についても、撓みのばらつきが小さくなり、美観を損なうことがない。
請求項3の発明に係るサイドマッドガードは、車両の底面両側にて前後車輪間に位置するロッカー部を、下側より覆う樹脂製保護部材であり、前記ロッカー部の底面において車両前後方向に延びると共に下方に向かって開いている凹溝が形成され、前記サイドマッドガードは、前記凹溝の側部に当接し、少なくとも一部が前記凹溝内に配置されるとともに、前記凹溝の溝底部に車両前後方向の複数箇所で固定され、下方に向かって開いたコの字状の断面形状を有する保護部と、一端が前記保護部に接続され、他端が前記ロッカー部の側面の下端部よりも車幅方向外側に突出する整流部とを備える。
保護部は、前記凹溝の溝底部にて複数箇所で固定され、凹溝の側部にて、樹脂の弾性を利用して当接されるので、車両前後方向にわたり隙間が生じにくい。また、車両底面との当接部位が凹溝に沿い車両前後方向に維持されるので、ロッカー部に直接当接していない部位についても、撓みによるばらつきが小さくなり、美観を損なうことがない。
整流部が、車幅方向外側に向かって下方に傾いていることが好ましい。
このサイドマッドガードが取り付けられる車両のロッカー部は、ロッカー部の側面が、車幅方向外側に向かって凸状の曲面を有すると共に、下方に向かうに従って車幅方向内側に傾く。ロッカー部の側面が、車幅方向外側に向かって凸状の曲面を有すると共に、下方に向かうに従って車幅方向内側に傾いているため、保護部とロッカー部の側面の下端部との接する部分が見えにくくなる。これにより、保護部とロッカー部の側面の下端部との間に隙間が生じている場合でも、このような隙間が見えにくくなるので、美観が損なわれなくなる。
図1に示されるように、この実施の形態に係るサイドマッドガード1は、車両2のロッカー部3の底面において、前輪4と後輪5との間に取り付けられている。
図2に示されるように、ロッカー部3は、サイドアウタパネル6と、ロッカーアウタレインフォス7と、ロッカーレインフォス8とを備えている。サイドアウタパネル6と、ロッカーアウタレインフォス7と、ロッカーレインフォス8とは、それぞれの両端部が重なりあって、上フランジ部9と下フランジ部10とを構成する。上フランジ部9には、ウェザーストリップ11が取り付けられている。
ロッカー部3の上方には、車両2のドア12が開閉可能に設けられ、ドア12のドアインナパネル13がウェザーストリップ11に対して弾性的に接触するようになっている。
保護部21は、下フランジ部10の下端部10aを覆うと共に、垂直面18、水平面17及び傾斜面16に接するような、略コの字形状を有している。凹溝20には耐チップ塗装が施されており、保護部21がクリップ19で取り付けられる際、樹脂の有する弾性により耐チップ塗装に密着されることにより、隙間なく保護部21が凹溝20に取り付けられる。
一方、整流部22は、一端が保護部21に接続され、他端が下端部15aよりも車幅方向外側に突出している。さらに整流部22は、車幅方向外側に向かって、傾斜面16の傾きと同じ傾きを有しながら下方に傾いている。
また、樹脂の有する弾性によって、保護部21が凹溝20に当接されるので、保護部21と下端部15aとの間に隙間が生じにくくなる。保護部21と凹溝20との当接部位は、凹溝20に沿い車両前後方向に延びるので、サイドマッドガード1の車両と接しない部分についても、撓みのバラツキが小さくなり、サイドマッドガード1を取り付けることによって、美観が損なわれるのを回避できる。さらに、保護部21の形状を、略コの字形状とすることによって、簡易な構造でありながら、樹脂製のサイドマッドガード1の剛性を向上することができる。
さらに、サイドアウタパネル6の側面15が、車幅方向外側に向かって凸状の曲面を有すると共に、下方に向かうに従って車幅方向内側に傾くことにより、保護部21と下端部15aとの接する部分が見えにくくなるので、たとえ保護部21と下端部15aとの間に隙間が生じても、美観が損なわれないようにすることができる。
なお、固定手段自体もクリップに限定されず、ボルトとナット、接着剤等適宜変更が可能である。
Claims (5)
- 車両の底面両側にて前後車輪間に位置するロッカー部を、下側より覆う樹脂製保護部材であるサイドマッドガードにおいて、
前記ロッカー部の底面において車両前後方向に延びると共に下方に向かって開いている凹溝が形成され、
前記サイドマッドガードは、
前記凹溝の両側部に当接するように取り付けられると共に下方に向かって開いたコの字状の断面形状を有する保護部と、
一端が前記保護部に接続され、他端が前記ロッカー部の側面の下端部よりも車幅方向外側に突出する整流部と
を備えるサイドマッドガード。 - 前記保護部は、少なくともその一部が凹溝内に配置されるとともに、前記凹溝内にて車両前後方向の複数箇所で前記ロッカー部に固定される請求項1に記載のサイドマッドガード。
- 車両の底面両側にて前後車輪間に位置するロッカー部を、下側より覆う樹脂製保護部材であるサイドマッドガードにおいて、
前記ロッカー部の底面において車両前後方向に延びると共に下方に向かって開いている凹溝が形成され、
前記サイドマッドガードは、
前記凹溝の側部に当接し、少なくとも一部が前記凹溝内に配置されるとともに、前記凹溝の溝底部に車両前後方向の複数箇所で固定され、下方に向かって開いたコの字状の断面形状を有する保護部と、
一端が前記保護部に接続され、他端が前記ロッカー部の側面の下端部よりも車幅方向外側に突出する整流部と
を備えるサイドマッドガード。 - 前記整流部が、車幅方向外側に向かって下方に傾く請求項1から3の何れか一項に記載のサイドマッドガード。
- 請求項1から4の何れか一項に記載のサイドマッドガードが取り付けられる車両のロッカー部であって、
前記ロッカー部の側面が、車幅方向外側に向かって凸状の曲面を有すると共に、下方に向かうに従って車幅方向内側に傾くロッカー部。
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